JPH0753871B2 - 潤滑油 - Google Patents

潤滑油

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JPH0753871B2
JPH0753871B2 JP14762987A JP14762987A JPH0753871B2 JP H0753871 B2 JPH0753871 B2 JP H0753871B2 JP 14762987 A JP14762987 A JP 14762987A JP 14762987 A JP14762987 A JP 14762987A JP H0753871 B2 JPH0753871 B2 JP H0753871B2
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acid
lubricating oil
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alcohol
fatty acid
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仁 小橋
義仁 門磨
栄則 福田
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日本油脂株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は潤滑油に関し、詳しくはさび止め剤を添加する
ことなく、すぐれたさび止め効果を発揮する潤滑油に関
するものである。
〔従来の技術〕
近年、機械の使用条件の苛酷化に伴い、従来から用いら
れている鉱物油のみの潤滑油では性能の面で満足できな
い状態になつている。一方、省資源や機械寿命の延長な
どの要求が高まり、潤滑油が受けもつ役割は一層大きく
なつてきている。特に、さびの発生は上記要求を満足さ
せるために厳しく規制される必要がある。
これに対し、従来より、潤滑油中に脂肪酸石けん、ナフ
テン酸石けん、スルホン酸塩、りん酸エステル、有機ア
ミン、チオりん酸塩などをさび止め剤として添加してい
る。しかし、これらさび止め剤のうち、分子中に硫黄原
子およびりん原子を有するものは、金属表面での化学摩
耗が起きるおそれがあつた。また、潤滑油には上記のさ
び止め剤以外に酸化防止剤、粘度指数向上剤、清浄分散
剤、油性剤、消泡剤などが用途に応じて添加されている
が、これら添加剤同志が反応して好ましくない結果を生
じることもあつた。
このことから、化学的に安定でありかつさび止め性にす
ぐれた潤滑油が求められており、この要求に対し、たと
えば潤滑特性にすぐれたポリオールエステルおよびコン
プレツクスエステルを鉱物油に添加することにより、粘
度指数、潤滑性(耐荷重性)、清浄剤およびさび止め性
を改善することが提案されている(特開昭53−102307号
公報)。しかし、この提案に係る潤滑油は、高温におけ
る安定性と潤滑特性の面では非常にすぐれているが、さ
び止め性の点ではなお充分に満足できるものとはいえな
かつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の如く、苛酷な条件下で長時間にわたつて使用され
る潤滑油としては、潤滑性はもちろんのことさび止め性
にすぐれたものであることが望まれるが、これら両性能
を高度に満足するものは現在のところほとんど見い出さ
れていない。
したがつて、本発明は、さび止め剤をあえて添加しなく
ても、苛酷な条件下にさらされる装置の金属部分にさび
が発生するのを防止でき、しかも本来の潤滑性にすぐれ
た潤滑油を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討し
た結果、ヒドロキシアリール脂肪酸から誘導された特定
のエステルがさび止め剤を用いなくてもすぐれたさび止
め性を発揮し、かつ潤滑性にもすぐれていることを見い
出し、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、ヒドロキシアリール脂肪酸を2重
量%以上含むカルボン酸とアルコールとのエステルを2
重量%以上含有することを特徴とする潤滑油に係るもの
である。
本発明において用いるヒドロキシアリール脂肪酸は、分
子内にフエノール性のヒドロキシル基を含有するアリー
ル脂肪酸である。このような脂肪酸の中でも、本発明の
目的を達成するうえで、つぎの一般式; (R1は炭素数1〜19の直鎖アルキル基、R2は炭素数1〜
19の直鎖アルキレン基でR1とR2の炭素数の和は10〜20で
あり、R3およびR4は水素原子、ヒドロキシル基、炭素数
1〜9のアルキル基またはアルコキシル基のいずれかで
ある) で表されるヒドロキシアリール脂肪酸が、特に適してい
る。
このヒドロキシアリール脂肪酸の具体的な例としては、
ジヒドロキシフエニルパルミチン酸、ヒドロキシフエニ
ルパルミチン酸、ヒドロキシノニルフエニルパルミチン
酸、ヒドロキシフエニルステアリン酸、ヒドロキシジメ
チルフエニルステアリン酸、ヒドロキシメトキシメチル
フエニルステアリン酸、ヒドロキシノニルフエニルステ
アリン酸、ヒドロキシメチルフエニルステアリン酸、ヒ
ドロキシフエニルベヘン酸、ヒドロキシメトキシメチル
フエニルベヘン酸、ヒドロキシメチルフエニルベヘン
酸、ヒドロキシノニルフエニルベヘン酸などがあげられ
る。
また、本発明においてヒドロキシアリール脂肪酸と併用
しうる他のカルボン酸としては、炭素数4〜36のモノお
よびジカルボン酸が用いられる。これらカルボン酸の好
ましい例として、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン
酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、9−ヘキ
サデセン酸、6・10・14−ヘキサデカトリエン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、アラキド
ン酸、イソヘプタン酸、イソオクタン酸、2−エチルヘ
キサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソステアリ
ン酸、合成脂肪酸などのモノカルボン酸のほか、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸などのジカ
ルボン酸があげられる。
さらに、本発明において上記のヒドロキシアリール脂肪
酸を含むカルボン酸と反応させるアルコールとしては、
一価アルコールや多価アルコールがあげられる。一価ア
ルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペ
ンチルアルコール、ヘプチルアルコール、2−エチルヘ
キシルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアル
コール、天然油脂還元アルコール、石油化学品からの合
成高級アルコールなどやエチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトールなど
の分子内にエーテル結合を保有するアルコールがあげら
れる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ブタン−1・2・3−トリオール、エ
リスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、キシリトール、しよ糖、ソルビトールなどが
あげられる。
これらのヒドロキシアリール脂肪酸、この脂肪酸以外の
カルボン酸およびアルコールは、各々単独でまたは二種
以上混合して用いることができる。その際、ヒドロキシ
アリール脂肪酸の量は、この脂肪酸と他のカルボン酸と
の合計量中2重量%以上となる割合にされていることが
必要で、特に好ましくは10重量%以上である。2重量%
より少ないと目的とする効果を得ることが難しくなる。
本発明においては、上記のヒドロキシアリール脂肪酸ま
たはこれとこれ以外のカルボン酸とを上記のアルコール
と反応させることにより、目的とする本発明のエステル
を製造する。上記の反応は、通常のエステル化反応法に
準じて行うことができ、また一般のエステルを精製する
場合と同様に、脱酸、水洗、脱水、脱色、ろ過などの一
連の処理により精製することができる。
本発明のエステルは、これ単独でさび止め性のある潤滑
油として用いることができるし、他の潤滑油と混合して
用いることもできる。混合して用いられる他の潤滑油と
しては、パラフイン系鉱物油、ナフテン系鉱物油、アル
キルベンゼン系油、ポリα−オレフイン、ポリオキシア
ルキレングリコールなどがある。
本発明のエステルを他の潤滑油と混合して用いる場合に
は、本発明のエステルを2重量%以上、好ましくは10重
量%以上含有することが望ましい。2重量%より少ない
と目的とする効果を得ることが難しくなる。
〔発明の効果〕
本発明の潤滑油は、潤滑性にすぐれているばかりでな
く、さび止め効果の面でもすぐれている。このため、本
発明の潤滑油を用いることによつて、さび止め剤を添加
することなく、機械を苛酷な条件下で長期間にわたり問
題なく運転することが可能となる。
また、本発明の潤滑油は化学的に安定であることから従
来知られている各種の潤滑油用添加剤をさらに添加して
も十分にその効果を発揮することができる。
〔実施例〕
つぎに、本発明を実施例により具体的に説明する。な
お、以下の実施例で使用したヒドロキシアリール脂肪酸
は特開昭62−10040号公報に開示される方法に準じて合
成したものである。
実施例1 つぎの第1表に示されるヒドロキシアリール脂肪酸また
はこれと他のカルボン酸とからなる原料カルボン酸と、
同表に示される原料アルコールとを、下記のエステル化
方法にしたがつて反応させ、エステル番号a〜nからな
る14種のエステルを得、これらエステルを単独で用い
て、第2表に示す試料番号1〜14の14種の本発明の潤滑
油とした。
<エステル化方法> 1の四ツ口フラスコに、原料カルボン酸と原料アルコ
ールとを等モル量ずつ入れたのち、その合計重量に対し
0.3重量%のパラトルエンスルホン酸を入れ、窒素ガス
を通気しながら160℃に昇温して4時間エステル化反応
を行つた。エステル化反応を十分に進行させる場合に
は、50mm Hgにてさらに数時間反応を行つた。その後、
通常の方法により脱酸、水洗、脱水、脱色、ろ過を行い
精製した。
比較例1 ヒドロキシアリール脂肪酸の使用量を本発明外とする
か、あるいは全く使用しなかつた以外は、前記エステル
化方法にしたがつて、第1表に示すエステル番号o〜r
の4種のエステルを得、これらエステルを単独で用い
て、第2表に示す試料番号15〜18の4種の潤滑油とし
た。
上記の実施例1および比較例1に係る各潤滑油につき、
下記の要領で潤滑性試験およびさび止め試験を行つた結
果は、第2表に併記されるとおりであつた。
<潤滑性試験> 曾田式四球試験機により回転数220rpmにおける耐荷重能
を測定し、潤滑性を評価した。
<さび止め試験> JIS K2510−1980の潤滑油さび止め性能試験方法により
蒸溜水を用いて評価した。さびの発生についての評価基
準は以下のとおりである。
さびなし:さびの発生がない 軽 微:さびのはん点が6個以下 中 度:さびの面積が全体の5%未満 高 度:さびの面積が全体の5%以上 実施例2 つぎの第3表に示すように、本発明の前記エステル(a,
c,g,i,m)と市販の潤滑油イ(市販溶剤精製油),ロ
(市販アルキルベンゼン系油)とを混合して、試料番号
19〜36の18種の本発明の潤滑油とした。
比較例2 市販の潤滑油イ,ロを単独で用いるか、これと本発明の
前記エステル(a,i,m)とを本発明外の使用量で混合し
て、試料番号37〜45の9種の潤滑油とした。
上記の実施例2および比較例2に係る各潤滑油につき、
前記と同様にして潤滑性試験およびさび止め試験を行つ
た結果は、第3表に併記されるとおりであつた。
上記第2表および第3表の結果から、本発明のエステル
は、これを単独で用いた場合でも、また他の潤滑油と混
合して用いた場合でも、さび止め性と潤滑性とに共にす
ぐれていることがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒドロキシアリール脂肪酸を2重量%以上
    含むカルボン酸とアルコールとのエステルを2重量%以
    上含有することを特徴とする潤滑油。
  2. 【請求項2】ヒドロキシアリール脂肪酸がつぎの一般
    式; (R1は炭素数1〜19の直鎖アルキル基、R2は炭素数1〜
    19の直鎖アルキレン基でR1とR2の炭素数の和は10〜20で
    あり、R3およびR4は水素原子、ヒドロキシル基、炭素数
    1〜9のアルキル基またはアルコキシル基のいずれかで
    ある) で表されるものである特許請求の範囲第(1)項記載の
    潤滑油。
JP14762987A 1987-06-12 1987-06-12 潤滑油 Expired - Lifetime JPH0753871B2 (ja)

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