JPH0753840B2 - 紙の塗工表面のはじきを防止する方法 - Google Patents

紙の塗工表面のはじきを防止する方法

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JPH0753840B2
JPH0753840B2 JP60208489A JP20848985A JPH0753840B2 JP H0753840 B2 JPH0753840 B2 JP H0753840B2 JP 60208489 A JP60208489 A JP 60208489A JP 20848985 A JP20848985 A JP 20848985A JP H0753840 B2 JPH0753840 B2 JP H0753840B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)
系樹脂を含有するコーティング水溶液を塗工する場合に
おける紙の塗工表面のはじきを防止する方法に関する。
従来技術 従来よりPVA系樹脂は各種バインダー、接着剤あるいは
表面処理剤として広く使用されており、造膜性および強
度において他の糊剤の追随を許さぬ優れた性能を有する
ことが知られている。しかしながらPVA系樹脂は溶解等
の攪拌操作時あるいはロール等回転体による塗布時、発
泡しやすいという性質を有しており、これを防止するた
め消泡剤を併用することが一般的に行われている。しか
しながらこのためにかえって新たな問題点が生じてい
る。すなわち一般に消泡剤が消泡性を発揮するためには
被消泡液に不溶性であることが必要であり、このためPV
A系樹脂の消泡剤としては一般にシリコーン系のような
親油性で水分散型のものあるいは末端をアルキル基で変
性したプルロニックタイプのような水中で相分離し析出
するもの等、水不溶性のものが使用されている。そのた
めPVA系樹脂水溶液を皮膜化するに際し、含有する不溶
性消泡剤のスポットによるはじきが生じやすいという欠
点が発生する。
また一方PVA系樹脂を紙あるいはポリエステル等の疎水
性樹脂の表面処理剤として使用する場合、紙中の疎水性
成分であるサイズ剤あるいは疎水性樹脂の疎水性表面の
ためはじきやすく、ピンホールのない均一な皮膜が形成
しにくいという欠点があった。
従来このような欠点を改良する目的で界面活性剤を添加
し液の表面張力を低下させることによりはじきを防止す
る試みもなされているが、一般に界面活性剤の添加はか
えって発泡を促進しやすく、均一な皮膜が得られにくい
という欠点があった。
本発明が解決しようとする問題点 本発明の目的はPVA系樹脂を含有するコーティング水溶
液を塗工する場合における紙の塗工表面のはじきを防止
する方法を提供することにある。
問題点を解決する為の手段 本発明者は上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びエチレング
リコールとプロピレングリコールとの共重合体(B)の
組成物よりなり、組成物の配合割合が成分(A)100重
量部に対して成分(B)0.01〜1重量部であり、組成物
の水溶液が100℃以下において曇点を有しないコーティ
ング水溶液を紙の表面に塗工することを特徴とする紙の
塗工表面のはじきを防止する方法は、はじきが殆ど発生
せず、均一な皮膜を形成しうることを見出し本発明を完
成するに到った。
本発明において用いられるPVA系樹脂(A)としては水
溶性のものであればいずれでもよく、通常のPVAの他に
カルボキシル基変性PVA、スルホン酸基変性PVA、リン酸
基変性PVA等のアニオン変性PVAまたはカチオン変性PVA
あるいはエチレン、アルキレンオキシドを有するビニル
エーテル、長鎖アルキル基を有するビニルエーテル、ビ
ニルエステル、(メタ)アクリルアミド、α−オレフィ
ン、ビニルシラン等を共重合した変性PVA等も使用でき
る。これらPVA系樹脂の重合度としては特に制限はない
が通常100〜3000の範囲から選ばれ、ケン化度としては
水溶性の範囲でありば特に制限はないが通常70〜100モ
ル%の範囲から選ばれる。
本発明において用いられるエチレングリコールとプロピ
レングリコールとの共重合体(B)としては100℃以下
において曇点を有しないものであればいずれも使用可能
である。一般にエチレングリコールとプロピレングリコ
ールとの共重合体の曇点はエチレングリコール含量とと
もに上昇するとともに、共重合体の濃度によっても変化
し1%以下の場合濃度低下とともに上昇するものであ
る。本発明において用いられる100℃以下において曇点
を有しない共重合体としては、任意の濃度において100
℃以下において曇点を有しないものの他に、後述する如
き該共重合体濃度が0.4重量%以下の実用の低濃度範囲
において曇点を有しないものもまた本発明の共重合体に
含まれる。上記共重合体の具体例としてはエチレングリ
コール単位を30重量%以上含有するエチレングリコール
とプロピレングリコールとのランダム共重合体あるいは
ブロック共重合体が挙げられるが、はじき防止性の点で
ブロック共重合体が好ましく、中でもエチレングリコー
ル単位を30〜80重量%含有するブロック共重合体が特に
好ましい。上記共重合体の分子量としては特に制限はな
いが、通常水への溶解性あるいは水溶液の粘度の点で10
00〜50000、より好ましくは2000〜8000の範囲から選ば
れる。
本発明において曇点とは、水溶液を0.5℃/minで昇温し
た時に、白濁し始める温度を以って曇点とする。
本発明の紙の塗工表面のはじきを防止する方法において
使用されるコーティング水溶液におけるPVA系樹脂
(A)と上述のエチレングリコールとプロピレングリコ
ールとの共重合体(B)の配合割合としては、成分
(A)100重量部に対して成分(B)0.01〜1重量部で
ある。成分(B)の配合割合が0.01重量部未満の場合は
はじき防止効果が低く、1重量部を超える場合にはPVA
系樹脂の耐水性等の性能に悪影響をおよぼすため好まし
くない。
本発明のコーティング水溶液は上述の如くPVA系樹脂
(A)及びエチレングリコールとプロピレングリコール
との共重合体(B)の組成物よりなり、その組成物の水
溶液が100℃以下において曇点を有しないことが必須の
要件であるが、それ以外にも消泡剤、分散剤等の各種添
加剤、他の水溶性樹脂あるいは高分子水性分散体等を含
有させることができる。消泡剤の使用量は、通常PVA系
樹脂の0.01〜1重量%である。
本発明のコーティング水溶液の濃度としては用途によっ
て異なるが一般に20%以下好ましくは15%以下で用いら
れる。20%を超える場合には粘度が高くなりすぎるため
好ましくない。下限は0.3%以上である。
本発明のコーティング水溶液を表面処理剤として用いる
場合の塗布方法としては特に制限はなく、グラビアコー
ト、ロールコート、ドクターロールコート、ドクターナ
イフコート、バーコート、カーテンフローコートなど従
来公知の任意の手段が使用できる。
作用及び発明の効果 本発明のコーティング水溶液から皮膜を形成する際はじ
きが少なく均一な皮膜を形成しうる理由については十分
解明されているわけではないが、本発明のPVA系組成物
に用いられる100℃以下において曇点を有しないエチレ
ングリコールとプロピレングリコールとの共重合体はPV
A系樹脂と相溶性がよくかつPVA系樹脂に添加する消泡剤
等の添加物を非常に微細な粒子状に分散する能力を有す
るとともに疎水性表面に対して親和性を示して濡れをよ
くするためと考えられる。
以下実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本
発明はこれによって限定されるものではない。なお実施
例中特にことわりのないかぎり「%」および「部」は重
量基準を表す。
実施例1 ケン化度88モル%、重合度1750のポリビニルアルコール
(以下PVAと略記)100部にエチレングリコール単位を40
%含有し分子量1670のエチレングリコールとプロピレン
グリコールとのブロック共重合体0.2部を配合した組成
物の5%水溶液を作成した。この水溶液の曇点は100℃
以下にはなかった。
この水溶液100部にシリコン系消泡剤0.0025部を加え、
バーコーターにてステキヒトサイズ度25秒の上質紙上に
固形分1g/m2となるように塗布し、100℃で10分乾燥し
た。塗布面に赤色油性マジックを塗りつけ赤色マジック
の紙裏面への抜けの有無により塗布むら、ピンホールを
観察した。はじきによる塗布むら、ピンホールは殆ど観
察されなかった。
比較例1〜4 実施例1において用いられた組成物水溶液にかえて以下
の組成物水溶液を用いる以外は実施例1と同様に行っ
た。
比較例1:消泡剤およびエチレングリコールとプロピレン
グリコールとの該ブロック共重合体を用いなかった。PV
A溶解時に発生した泡のためピンホールが著しく多かっ
た。
比較例2:エチレングリコールとプロピレングリコールと
の該ブロック共重合体を用いなかった。塗布むらが著し
く多かった。
比較例3:はじき防止剤としてエチレングリコールとプロ
ピレングリコールとの該ブロック共重合体に替えてアニ
オン性界面活性剤(ナフタレンスルホン酸ナトリウムの
ホルマリン縮合物)を用いた。この場合、泡の発生がか
えって助長され、塗布むら、泡によるピンホールが著し
く多かった。
比較例4:はじき防止剤として実施例1の該ブロック共重
合体に替えてエチレングリコール単位を20%含有し分子
量1300のエチレングリコールとプロピレングリコールと
のとの共重合体を用いた。この場合の水溶液の曇点は20
℃であった。塗布むらが多く見られた。
実施例2 ケン化度98.5モル%、重合度550のPVA100部にエチレン
グリコール単位を50%含有し、分子量2000のエチレング
リコールとプロピレングリコールとのブロック共重合体
0.3部を配合した組成物の10%水溶液を作成した。この
水溶液の曇点は100℃以下にはなかった。
この水溶液100部にプルロニックタイプの消泡剤(0.005
%水溶液の曇点:18℃)0.005部を加え、実施例1と同様
にコーティング、塗布むらの試験を実施した。塗布む
ら、ピンホールは殆ど観察されなかった。
実施例3 実施例2のはじき防止剤に替えてエチレングリコール単
位を80%含有し、分子量10000のエチレングリコールと
プロピレングリコールとのブロック共重合体を用いる以
外は実施例2と同様に行った。この水溶液の曇点は100
℃以下にはなかった。塗布むら、ピンホールは観察され
なかった。
比較例5 実施例1で用いたエチレングリコールとプロピレングリ
コールとの共重合体0.2部に代えて、オクタデシルドデ
シルアミンエーテル型のポリ(オキシエチレン−オキシ
プロピレン)共重合体(分子量7000、オキシエチレン含
有率60モル%)3部を使用したこと以外は実施例1と同
様にして水溶液を調整した。この水溶液は100℃以下に
おいて曇点を有していた。この水溶液を用いて、実施例
1と同様にして、上質紙上に塗工したところ、はじきが
無数に発生した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡谷 卓司 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 (56)参考文献 特公 昭45−34702(JP,B1) 特公 昭45−21887(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びエ
    チレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体
    (B)の組成物よりなり、組成物の配合割合が成分
    (A)100重量部に対して成分(B)0.01〜1重量部で
    あり、組成物の水溶液が100℃以下において曇点を有し
    ないコーティング水溶液を紙の表面に塗工することを特
    徴とする紙の塗工表面のはじきを防止する方法。
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US5838862A (en) * 1996-10-24 1998-11-17 Corning Incorporated Strippable tight buffered optical waveguide fiber
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