JPH0753764A - 医療用ポリウレタンウレア多孔膜の製造方法。 - Google Patents

医療用ポリウレタンウレア多孔膜の製造方法。

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JPH0753764A
JPH0753764A JP22277293A JP22277293A JPH0753764A JP H0753764 A JPH0753764 A JP H0753764A JP 22277293 A JP22277293 A JP 22277293A JP 22277293 A JP22277293 A JP 22277293A JP H0753764 A JPH0753764 A JP H0753764A
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alkylene
polyurethaneurea
alkylene groups
film
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Haruyuki Yoneda
晴幸 米田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリウレタンウレアのみからなり、不純物を
含有しない医療用多孔膜の製造法を提供する。 【構成】 ポリエチレングリコールをソフトセグメント
とする特定構造のポリウレタンウレア(I)成分と、特
定構造のポリウレタンウレア(II)成分とを、特定の
比率で混合し、湿式製膜するか、乾式製膜後、抽出を行
う医療用ポリウレタンウレア多孔膜の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白血球、単球、顆粒球
等を捕捉するためのポリウレタンウレア多孔膜フィルタ
ーの製造方法に関し、特に白血球捕捉用フィルターとし
て、分離効率が良く、かつ、血球の付着が少ないフィル
ターの製造方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】気孔形成剤と高分子材料とを混合し、気
孔形成剤のみを溶かす溶媒中へ押出すことにより多孔性
の膜を製造することは一般に知られている。医療用途で
はないが、微細粒子含有スラリーの濾過膜としてポリウ
レタンの良溶媒に可溶であり、かつ、ポリウレタンの非
溶媒にも可溶性である気孔生成剤を混合した溶液を繊維
基材に付着させた後湿式凝固させて多孔質膜を製造する
方法(特開昭60−44012号公報)があり、更に、
白血球捕捉フィルターの製法として、高分子材料と、高
分子材料の良溶媒と、この良溶媒と相溶性のある非溶剤
に溶解する気孔形成剤との組成物を押出し、又は基材に
付着させた後に非溶剤に浸漬させることにより多孔質膜
を製造する方法(特開平3−47131号公報)が挙げ
られる。実施例においてはポリウレタンと、気孔形成剤
として、メチルセルロース、ポリビニルアルコールを用
いて多孔質膜を製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリウレタンウレアは
抗血栓性に優れており、医療用材料として使用されてい
る。ポリウレタンウレアと気孔形成剤との組成物からポ
リウレタンウレア多孔性膜を作製した場合、残存する気
孔形成剤が悪影響(血球の付着等)を及ぼすことが予想
される。これらの影響が全くないポリウレタンウレアの
み、即ち他の不純物を全く含まない多孔質膜は是まで得
られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】ポリウレタンウレアのみ
で不純物混入の可能性が一切ない多孔膜を製造する方法
を提供すべく鋭意検討した結果、特定構造のポリウレタ
ンウレアを特定量、通常のポリウレタンウレアと混合
し、湿式製膜するとポリウレタンウレアの多孔質膜が得
られることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0005】即ち、本発明は、実質的に
【化3】
【化4】 (式中、nは0から20の整数、mは0から10の整
数、を表わす。)とが交互に連結した構造であって、式
中R2 は、分子量500以下の2価の炭化水素基をR3
は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基を、表わし、R
1 が両末端アルキル基のポリエチレングリコールである
(I)成分と、R1 が〔1〕(1)炭素数3〜8の1種
以上のアルキレン基がエーテル結合で連結した両末端が
アルキレン基のポリエーテル(2)炭素数2〜8の1種
以上のアルキレン基がエステル及び/又はカーボネート
結合で連結した両末端がアルキレン基のポリエステル及
び/又はポリカーボネートから選ばれた1種以上の両末
端アルキレン基100〜60モル%と〔2〕両末端アル
キレン基のポリシロキサン0〜40モル%との混合物で
ある(II)成分とを(I)/(II)の重量比が1/
5〜3/1の範囲で、(I),(II)両成分が可溶な
溶媒中で混合し、水が70重量%以上の凝固浴で湿式製
膜するか、乾式製膜後、水が70重量%以上の水溶液で
抽出することによる医療用ポリウレタンウレア多孔膜の
製造方法、に関する。
【0006】まず、(I)成分、(II)成分のポリウ
レタンウレアの製法について説明する。両成分ともに、
1 の両末端にヒドロキシル基が付加したジヒドロキシ
ル末端化合物(A)、R2 の両末端にイソシアネート基
が付加したジイソシアネート化合物(B)、及びR3
両末端にアミノ基が付加したジアミノ化合物(C)を単
量体として使用する。まず、(I)成分のR1 は、ポリ
エチレングリコールであり、使用する単量体としては、
【化5】 の構造を持つジヒドロキシ末端化合物(A)であり、数
平均分子量800〜5000の範囲が好ましい。この範
囲外では、多孔膜の製造が困難になり好ましくない。
(I)成分のR2 は分子量500以下の2価の炭化水素
基であり、この両末端にイソシアネート基が付加した化
合物が使用するジイソシアネート化合物(B)である。
具体的な化合物の例としては、
【0007】
【化6】 等が挙げられる。(I)成分のR3 は、炭素数1〜15
の2価の炭化水素基を表わし、両末端にアミノ基が付加
した化合物が使用するジアミノ化合物(C)である。具
体的な化合物の例としては、
【0008】
【化7】 等が挙げられ、これらの中で、脂肪族、脂環族ジアミン
が好ましい。
【0009】(II)成分のR1 は〔1〕両末端アルキ
レン基をもつポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボ
ネートから選ばれた1種以上のもの100〜60モル%
と〔2〕両末端アルキレン基をもつポリシロキサン0〜
40モル%との混合物である。微量の血球付着をも避け
たい場合には、ポリシロキサンを混合することが好まし
く、ポリシロキサンの量が40モル%を超えると力学特
性が悪くなり好ましくはない。R1 の両末端にヒドロキ
シ基が付加したジヒドロキシ末端化合物(A)を単量体
として使用する。R1 の分子量としては、800〜50
00の範囲が好ましい。この範囲外では得られる重合体
の力学特性が悪く好ましくない。
【0010】両末端がアルキレン基のポリエーテルとは
【化8】 −O−R4 − の繰り返し単位を持ち、末端が−R4 −の構造ものであ
る。R4 は炭素数3〜8の2価の炭化水素基であり、3
〜6が好ましい。炭素数2以下では抗血栓性が悪く、炭
素数9以上では力学特性が悪く好ましくない。R4 の具
体例としては、プロピレン基(ノルマル、イソ)、テト
ラメチレン基、ヘキサメチレン基、ネオペンチル基、等
が挙げられ、それらは単独でも混合していても良く、プ
ロピレン基、テトラメチレン基が特に好ましい。
【0011】両末端がアルキレン基のポリエステルとは
【化9】 の繰り返し単位を持ち、末端が−R5 −又は−R7 −の
ものである。R5 、R6 、R7 は、共に炭素数2〜8の
2価の炭化水素基であり、具体例としては、エチレン
基、プロピレン基(ノルマル、イソ)、テトラメチレン
基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチ
レン基、ネオペンチル基、等が挙げられ、それらは単独
でも、混合していても良く、ポリエチレンアジペート、
ポリ−ε−カプロラクトン、ポリエチレンブチレンアジ
ペート等が特に好ましい具体例として挙げられる。
【0012】両末端がアルキレン基のポリカーボネート
とは
【化10】 の繰り返し単位を持ち、末端が−R8 −のものである。
8 は前述のR5 、R6、R7 と同様であり、単独であ
っても、それぞれ混合していても良く、R8 がペンタメ
チレンとヘキサメチンの混合物である場合、重合の際、
高粘度になることがなく好ましい。
【0013】両末端アルキレン基のポリシロキサンとは
【化11】 の繰り返し単位を持ち、末端が
【化12】 構造の化合物である。R9 、R10は炭素数1〜6の炭化
水素基であり、それらは同一であっても互いに異なって
いても良く、具体的には、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ
る。R11は炭素数2〜8の2価の炭素水素であり、具体
的にはプロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレ
ン基等が挙げられる。R9 、R10が共にメチル基の場
合、抗血栓性、力学特性が特に良好であり好ましい。
【0014】これら具体的化合物の例としては、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリペンタメチレングリコール、ポリヘキサメチレング
リコール、ポリテトラメチレン−ネオペンチルグリコー
ル共重合体、ポリエチレンアジペートジオール、ポリエ
チレン−ブチレンアジペートジオール共重合体、ポリ−
ε−カプロラクトン、ポリテトラメチレンカーボネート
ジオール、ポリペンタメチレンカーボネートジオール、
ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリペンタ
メチレン−ヘキサメチレンカーボネートジオール共重合
体、ポリジメチルシロキサンジプロピオネート等があげ
られる。(II)成分のR2 ,R3 は(I)成分の場合
と同様であり、従って(II)成分において使用するジ
イソシアネート化合物(B)、ジアミン化合物(C)は
(I)成分の場合と同様である。
【0015】多孔膜の製造に使用する(I)、(II)
成分の重合について、以下に説明する。ジヒドロキシル
末端化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)との
反応で得られるウレタンプレポリマーを有機溶媒に溶解
した溶液に、鎖伸長剤であるジアミノ化合物(C)を添
加することにより重合体を得る。ここで、ジヒドロキシ
ル末端化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)と
の反応で得るウレタンプレポリマーを有機溶媒に溶解し
た溶液は、公知の方法で調製することができる。即ち、
例えば、ジヒドロキシル末端化合物(A)とジイソシア
ネート化合物(B)とを混合し、窒素雰囲気下で加熱反
応させた後、有機溶媒に溶解させるか、あるいは、有機
溶媒中でジヒドロキシル末端化合物(A)とジイソシア
ネート化合物(B)を反応させて調製することができ
る。
【0016】その際、ウレタン化反応の触媒を用いても
よく、触媒としてはウレタン合成に用いられる全ての触
媒を利用できるが、最終的に得るポリウレタンウレア重
合体が医療用に適用すものであることを考えると、トリ
エチレンジアミンの如きアミン類やジアザビシクロウン
デセンのような除去可能な触媒が好ましい。ジヒドロキ
シル末端化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)
とは、イソシアネート基とヒドロキシル基とのモル比が
1.2〜3.0の範囲で反応させウレタンプレポリマー
を合成する。イソシアネート基とヒドロキシル基とのモ
ル比が1.2未満であること、最終的に得られるグラフ
ト重合体が好ましい力学特性を示さず、モル比が3.0
を越えると溶媒への溶解性が劣り好ましくない。ウレタ
ンプレポリマー溶液に用いる溶媒としては、ウレタンプ
レポリマー及び最終的に得られるポリウレタンウレアを
溶解し、且つ水と均一に混合するものが用いられる。好
ましい溶媒の例として、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等及びこ
れらの混合溶媒が挙げられる。ジヒドロキシル末端化合
物(A)とジイソシアネート化合物(B)とから得たウ
レタンプレポリマー溶液に、鎖伸長剤の上記溶媒溶液を
添加し高分子量化するが、この時、系全体が均一な一相
溶液状態であることが好ましい。
【0017】本発明に用いる鎖伸長剤の1つであるアミ
ノ酸の場合は、ウレタンプレポリマーと共通の溶媒を持
たず、ウレタンプレポリマーの非溶媒である水または
酸、アルカリ水溶液に易溶である。かかる鎖伸長剤水溶
液をウレタンプレポリマー溶液に加えて鎖伸長反応を生
じしめる場合は、ウレタンプレポリマーが逐次高分子量
化して生じるポリウレタンウレア、ウレタンプレポリマ
ー溶液に用いた溶媒及び水の、いわゆるポリマー/溶媒
/非溶媒の3成分系が、鎖伸長反応の反応条件下で均一
な一相溶液状態であることが好ましい。該3成分系が均
一な一相溶液とならない場合、鎖伸長反応が不均一とな
り、得られるポリウレタンウレアの分子量が低すぎた
り、ゲル化したりして再現性よく重合できない。該3成
分系を均一な一相溶液状態とするには、これら3成分の
組成を適宜選定することにより達成されるが、一般に、
反応系中のポリマー濃度を低く且つポリマーの非溶媒で
ある水の量を少なくすることにより実現できる。
【0018】また、塩基性アミノ酸を鎖伸長剤とする場
合は、鎖伸長剤水溶液のpHは、該アミノ酸水溶液のp
Kaの最大値以上であることが好ましい。アミノ酸水溶
液のpHを該アミノ酸水溶液のpKaの最大値以上にす
ることにより、アミノ酸中の2つのアミノ基がイオン化
すること無く存在し、イソシアネート基と素早く反応し
てウレア結合を生成するとともに、アミノ酸中のカルボ
ン酸とイソシアネートとの反応を実質的に完全に抑制で
きる。アミノ酸水溶液のpKaは、例えば滴定曲線によ
り求められる。このようにして得られた(I)、(I
I)成分は、重合溶液のままで、所定の重量比になるよ
うに混合してもよく、両重合体それぞれ重合溶液より分
離し、精製・乾燥し固体の状態とした後、所定の重量比
になるように混合した後、再び溶媒に溶解し溶液として
もよく、いずれか一方を固体の状態でとりだした他方の
重合溶液に所定の重量比になるように混合しても良い。
【0019】(I)/(II)の重量比が1/5〜3/
1の範囲で混合するのが好ましく、1/5未満であると
孔径が小さく、濾過の処理量が低下し、3/1を超える
と孔径が大きくなり、白血球の除去率が低下し好ましく
ない。 (I)、(II)成分の溶媒としては、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチル−2−ピロリドン及びこれらの混合溶媒が挙げら
れる。 (I)、(II)成分の濃度は、両成分の合計濃度とし
て、2重量%〜60重量%であり、好ましくは3重量%
〜20重量%の範囲である。2重量%未満では、乾式製
膜の際に溶液の粘度が低下し良好な多孔膜が得られず、
60重量%を超えると溶液の粘度が高くなり好ましくな
い。
【0020】凝固浴、もしくは抽出用の溶媒としては、
水が70重量%以上の溶媒が好ましく、残り30重量%
以下の溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン、イソプロパノール、アセトン、エタノール等が
あげられる。凝固浴の温度は、通常5℃〜100℃であ
り、好ましくは15℃〜70℃の範囲であり、この範囲
以外では良好な多孔膜を製造することができない。乾式
製膜後抽出を行う場合は、通常は5℃〜100℃であ
り、好ましくは15℃〜90℃の範囲である。湿式製膜
は、上記の条件を満たしていれば如何なる公知の方法を
用いることが可能であるが、通常は、Tダイ等を用いて
押出し成形し、これを凝固浴中に浸漬させる方法が用い
られる。乾式製膜の場合は、通常はTダイ等をもちいて
押出し成形し、これを加熱乾燥しれ成形体を得、これを
抽出用溶媒を用いて抽出し、多孔膜を製造する。このよ
うにして得られたポリウレタンウレア多孔膜は、例えば
特公昭63−26089号公報に記載された方法で白血
球の分離に、又特公昭61−39060号公報に記載さ
れた方法で単球、顆粒球の分離に用いることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもので
はない。 (参考例1) (I)成分の重合 (I)−(1) ポリエチレングリコール〔(PEG)、数平均分子量
(Mn):1930〕40mmolを窒素気流下、80
℃で4時間脱水し、該PEGと脱水したN,N′−ジメ
チルアセトアミド(DMAc)60gとを共に攪拌器つ
き1000mlセパラブルフラスコに移した。乾燥空気
中でヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)60
mmolを加え、更にジブチルスズラウレートを仕込み
量に対して10ppm重量で添加し、窒素下、60℃で
3時間攪拌後、DMAc190gを追加し、プレポリマ
ー溶液とした。一方、DL−リジン(Lysin)のN
a塩20mmolを30mlの水に溶解した水溶液を調
整し、更にDMAc100gを追加した。このDL−リ
ジン(Lysin)水溶液を15℃で高速攪拌下、前記
プレポリマー溶液に滴下し、更に15℃で2時間攪拌を
続けて、重合体溶液を得た。 (I)成分の重合 (I)−(2) HMDIに変えて、ビス(4−イソシアネートフェニ
ル)メチレン(MDI)を用いジブチルスズラウレート
を用いず、DL−リジン(Lysin)のNa塩水溶液
をエチレンジアミンDMAc溶液にした以外は参考例
(I)−(1)と同様にして重合体溶液を得た。
【0022】(参考例2) (II)成分の重合 (II)−(1) ヘプタメチレンジオール/ヘキサメチレンジオール=1
/1モル比とジメチルカーボネートから得られたポリカ
ーボネートジオール〔(PCDL)、数平均分子量(M
n):1950〕40mmolを窒素気流下、80℃で
4時間脱水した。該PCDLと脱水したN,N′−ジメ
チルアセトアミド(DMAc)60gとを共に攪拌器つ
き1000mlセパラブルフラスコに移した。乾燥空気
中でヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)60
mmolを加え、更にジブチルスズラウレートを仕込み
量に対して10ppm重量で添加し、窒素下、60℃で
3時間攪拌後、DMAc530gを追加し、プレポリマ
ー溶液とした。一方、DL−リジン(Lysin)のN
a塩20mmolを30mlの水に溶解した水溶液を調
整し、更にDMAc200gを追加した。このDL−リ
ジン(Lysin)水溶液を15℃で高速攪拌下、前記
プレポリマー溶液に滴下し、更に15℃で2時間攪拌を
続けて、重合体溶液を得た。
【0023】この重合溶液を、多量の水中に投入し、ポ
リマーを凝固させた。えられた固形分を乾燥して、PC
DLがソフトセグメントを形成するポリウレタンウレア
を得た。 (II)成分の重合 (II)−(2) PCDLに変えてポリテトラメチレングリコール〔(P
TMG)Mn:2000〕を、HMDIにかえてMDI
を、ジブチルスズラウレートを用いず、DL−リジン
(Lysin)のNa塩の水溶液に変えてエチレンジア
ミンのDMAc溶液を用いた以外は参考例(II)−
(2)と同様にしてポリウレタンウレアを得た。 (II)成分の重合 (II)−(3) ヘプタメチレンジオール/ヘキサメチレンジオール=1
/1モル比とジメチルカーボネートから得られたポリカ
ーボネートジオール〔(PCDL)、数平均分子量(M
n):1950〕38mmol及び両末端がプロパノー
ル基であるポリジメチルシロキサンジオール〔(SiD
L)Mn:1940〕2mmolを窒素気流下、80℃
で4時間脱水した。該両ジオールと脱水したN,N′−
ジメチルアセトアミド(DMAc)60gとを共に攪拌
器つき1000mlセパラブルフラスコに移した。乾燥
空気中でヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)
60mmolを加え、更にジブチルスズラウレートを仕
込み量に対して10ppm重量で添加し、窒素下、60
℃で3時間攪拌後、DMAc530gを追加し、プレポ
リマー溶液とした。
【0024】一方、DL−リジン(Lysin)のNa
塩20mmolを30mlの水に溶解した水溶液を調整
し、更にDMAc200gを追加した。このDL−リジ
ン(Lysin)水溶液を15℃で高速攪拌下、前記プ
レポリマー溶液に滴下し、更に15℃で2時間攪拌を続
けて、重合体溶液を得た。この重合溶液を、多量の水中
に投入し、ポリマーを凝固させた。えられた固形分を乾
燥して、PCDLとSiDLとの混合物がソフトセグメ
ントを形成するポリウレタンウレアを得た。
【0025】(実施例1) (I)−(1)/(II)−(1)の重量比が1/1、
(I)、(II)合計のポリウレタンウレアの濃度が1
0重量%となるようにDMAc溶液を調整した。該溶液
を、600μmの厚さでガラス板上にキャストし、直後
に水凝固液に入れ、一昼夜放置後ポリウレタンウレア多
孔膜を得た。 (実施例2)実施例1で、ガラス板上にキャストしたフ
ィルムを80℃の乾燥空気中で一昼夜乾燥した。得られ
たフィルムを80℃の温水中で一昼夜抽出を行いポリウ
レタンウレア多孔膜を得た。 (実施例3) (I)−(2)/(II)−(2)の重量比が2/1の
DMAc溶液を用いて実施例1と同様にしてポリウレタ
ンウレア多孔膜を得た。 (実施例4) (I)−(1)/(II)−(3)の重量比が1.5/
1のDMAc溶液を用いて実施例1と同様にしてポリウ
レタンウレア多孔膜を得た。 (実施例5) (I)−(2)/(II)−(4)の重量比が1/3の
DMAc溶液を用いて実施例2と同様にしてポリウレタ
ンウレア多孔膜を得た。それぞれの実施例の多孔膜を水
流速法により平均孔径を測定し、その結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】 実施例3のポリウレタンウレア多孔膜を用いて特公昭6
3−26089号公報に記載された方法で白血球の分離
を行った。ポリウレタンウレア多孔膜に血球が付着する
こと無く、良好な結果が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に 【化1】 と 【化2】 (式中、nは0から20の整数、mは0から10の整
    数、を表わす。)とが交互に連結した構造であって、式
    中R2 は分子量500以下の2価の炭化水素基をR3
    炭素数1〜15の2価の炭化水素基を、表わしR1 が両
    末端アルキレン基のポリエチレングリコールである
    (I)成分と、R1 が〔1〕(1)炭素数3〜8の1種
    以上のアルキレン基がエーテル結合で連結した両末端が
    アルキレン基のポリエーテル(2)炭素数2〜8の1種
    以上のアルキレン基がエステル及び/又はカーボネート
    結合で連結した両末端がアルキレン基のポリエステル及
    び/又はポリカーボネートから選ばれた1種以上の両末
    端アルキレン基100〜60モル%と〔2〕両末端アル
    キレン基のポリシロキサン0〜40モル%との混合物で
    ある(II)成分とを、(I)/(II)の重量比が1
    /5〜3/1の範囲で(I),(II)両成分が可溶な
    溶媒中で混合し、水が70重量%以上の凝固浴で湿式製
    膜するか、乾式製膜後、水が70重量%以上の水溶液で
    抽出することによる医療用ポリウレタンウレア多孔膜の
    製造方法。
JP22277293A 1993-08-17 1993-08-17 医療用ポリウレタンウレア多孔膜の製造方法。 Withdrawn JPH0753764A (ja)

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