JPH0753298B2 - 渦巻鉄筋の製造装置 - Google Patents

渦巻鉄筋の製造装置

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JPH0753298B2
JPH0753298B2 JP63209697A JP20969788A JPH0753298B2 JP H0753298 B2 JPH0753298 B2 JP H0753298B2 JP 63209697 A JP63209697 A JP 63209697A JP 20969788 A JP20969788 A JP 20969788A JP H0753298 B2 JPH0753298 B2 JP H0753298B2
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武士 井口
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平岡金属工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明はコンクリートポールやコンクリートパイル等
の鉄筋篭における螺旋筋として用いる渦巻鉄筋の製造装
置に関するものである。
<従来の技術> 例えばコンクリートポールに用いる一般的な鉄筋篭は第
9図のように、テーパ状に配置した鉄筋A群の外周に螺
旋筋Bを巻回し、縦筋A群と螺旋筋Bの各交点を電気的
に溶接した構造になっている。
上記のような鉄筋篭を用いて縦筋Aを螺旋させ、コンク
リートポールにプレストレスを導入する場合、縦筋Aに
軸方向の引張り力を加えなければならないが、螺旋筋B
との各交点をダイレクトに溶接した構造では、溶接部分
に強度の低下が生じるという不安があり、プレストレス
の導入には不向きであると考えられている。
このため、第10図のように、テーパ状に配置した縦筋A
群の外周に螺旋筋Bを巻回し、縦筋A群と螺旋筋Bの各
交点を結束線Cで結合した構造の鉄筋篭が考えられてい
る。
<発明が解決しようとする課題> ところで縦筋A群と螺旋筋Bの各交点を結束線Cで結合
した鉄筋篭は、縦筋Aに溶接による強度の低下の発生が
ないため、プレストレスの導入に適しているという利点
がある反面、縦筋A群の外周に螺旋筋Bを巻回しながら
製作しなければならないため、製作に高価な鉄筋篭編成
機が必要になるという問題がある。
また、縦筋A群と螺旋筋Bの各交点を結束した鉄筋篭
は、結束箇所が極めて多いため、製作能率が悪いという
問題もある。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされ
たものであり、プレストレスの導入に適した鉄筋篭を簡
単に能率よく製作することができる渦巻鉄筋の製造装置
を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> この発明は、上記のような課題を解決するためになされ
たもので、鉄筋を軸方向に送る送りロールの前方に、該
送りロールから送られてくる鉄筋を上下から保持して前
方に送る複数の定位置ロールを配置し、前部の定位置ロ
ールの前方には、この定位置ロールから送り出されてく
る鉄筋を下方に押圧することにより、該鉄筋を下方に連
続的に弧状に形付けする可動成形ロールを、該鉄筋に対
して接近離反自在とした渦巻鉄筋の製造装置において、
上記可動成形ロールを駆動モータと無段変速機を組合せ
た駆動手段により駆動させる板カムにより揺動されるア
ームに取り付けて、上記定位置ロールから送り出されて
くる鉄筋の曲率を自動的に変化させる構成とし、上記定
位置ロールの側方下部には、該定位置ロールに向けて接
近離反自在の移動台を設け、この移動台上に縦軸の回り
に回転する回転台を設け、この回転台上に回転自在の筒
状の渦巻鉄筋支持アームの一対を前記下方の定位置ロー
ルの軸芯と同芯となるように設け、該下方の定位置ロー
ルの該鉄筋支持アームの側には接近してきた該鉄筋支持
アームの開口に嵌入するテーパ状の突起を設けたもので
ある。
<作用> この発明は、上記の構成であるから、送りロールによっ
て軸方向に送られてきた鉄筋は、前方の定位置ロール間
を直線状態を保持されながら通過し、この通過した鉄筋
は、前部上下の定位置ロールの前方において可動成形ロ
ールにより押圧されることにより弧状に形付けされて順
次円形になり、下部の定位置ロールの突起に先端の開口
を嵌合させている鉄筋支持アームに支持される。
この形付けを一定のままにしておけばストレートの螺旋
筋となり、可動成形ロールを、板カムにより揺動される
アームに取り付けて曲率を徐々に変化させてテーパ状の
鉄筋篭に適する渦巻鉄筋となる。
上記のように鉄筋支持アームに支持された渦巻鉄筋の製
造が終わると、定位置ロールの回転が止り、次に鉄筋支
持アームは渦巻鉄筋を支持したまま後退して下部の鉄筋
支持アームの突起から離れた後、回転台が回転して、他
方の鉄筋支持アームの先端の開口が下部の定位置ロール
の突起に向けられ、次に移動台が定位置ロールの方向に
移動して下部の定位置ロールの突起に先端の開口を嵌合
させて次の渦巻鉄筋の製造が始まる。
<実施例> 以下、この発明の実施例を添付図面の第1図乃至第8図
に基づいて説明する。
第1図乃至第3図のように、支持台11の上部前面に、直
線状に矯正された鉄筋12を軸方向に送る一対の送りロー
ル13、13と、この送りロール13、13の鉄筋移動方向の前
方に切断機14を設ける。また切断機14の前方には、移動
する鉄筋12を、上下から保持する後部の定位置ロール15
と前部の定位置ロール16と、この前部の定位置ロール16
の前上方に配置した可動成形ロール17が順次設けられて
いる。
上記巻送りロール13の後部及び切断機14の後部及び前部
には鉄筋12を誘導するガイド筒18、19、20が配置され、
前部の定位置ロール16は一定位置でモータ16Mにより強
制駆動されるものである。
前記可動成形ロール17は、定位置ロール16の前方に接近
した位置で、前記支持台11上のブラケット34に軸21を中
心として上下に揺動自在に取付けたアーム22の先端に回
転自在に装着されている。
この可動成形ロール17は自由回転で、軸21を中心とする
揺動運動により鉄筋12に対して接近離反自在であり、こ
の可動成形ロール17で鉄筋12を定位置ロール16の方向に
押圧することにより鉄筋12を弧状に形付けするものであ
る。
従って、可動成形ロール17の位置を変えることにより鉄
筋12の曲率が変化する。
上記可動成形ロール17を支持するアーム22の上面に転子
23を設け、支持台11上の軸受40には板カム24の軸30を回
転自在に装着する。
そして、前記アーム22と支持台11上の支持枠46の間にス
プリング25を装着してアーム22に、該転子23を板カム24
に圧着する方向の回転力を付与する。
前記した下部の送りロール13と板カム24は、支持台11上
に固定したカム駆動モータ28で無段変速機29を組み込ん
だ適宜の伝動手段27と連動手段47を介して同調駆動す
る。
下部の送りロール13はモータ26により第3図矢印方向に
駆動し、上部の送りロール13は自由回転として、スプリ
ング48により下方に押し下げた軸受49に取付け、この上
下の送りロール13間に挾んだ鉄筋12を軸方向に送り出す
と共に、板カム24は回転によって可動成形ロール17を徐
々に下方または上方に移動させて鉄筋12の弧状形付けの
曲率を変化させる。
成形する渦巻鉄筋の成形コイル径はカム駆動モータ28が
停止中において、板カム24を手動操作で回転させて板カ
ム24の始動位置を選ぶことによって、自由に選択でき
る。
また、渦巻鉄筋のコイル径の比率を変更するには、伝動
手段27の途中に組み込んである無段変速機29を操作して
送りロール13と板カム24の回転比を変化させればよい。
一例を説明すれば、コンクリートポール用の鉄筋篭の一
般的なテーパは75分の1であるが、実施例の無段変速機
29の変速比を変更することにより、160分の1のテーパ
までが可能である。
また、前記の前部の定位置ロール16の側面中央にはテー
パ状の突起44を設け、この突起44に対向する位置には、
成形された渦巻鉄筋を受ける横向きの一対の支持アーム
32を両側に備えた渦巻鉄筋支持装置45を設ける。
第4図は該渦巻鉄筋支持装置45の詳細を示すもので、35
は渦巻鉄筋支持装置45の支持台でその上のガイドレール
36に沿って定位置ロール16の方向に進退する移動台37を
設け、この台27をシリンダ39により駆動する。
移動台37上には回転台33を回転自在に装着し、この回転
台33をモータ38によりチエン等の伝動手段を介して駆動
する。
更に、回転台33上の支持板51上に一対の軸受43を設け、
この軸受43に前記アーム32の後端の軸41を回転及び着脱
自在に装着する。42は支持アーム32の後端に設けた支持
板である。
尚、前記の切断機14は支持台11上のパルス発信器50から
の信号により作用する。即ち、該発信器50は下部の送り
ロール13により駆動されて鉄筋12の送り長さに比例した
パルス信号を発信し、その値が設定値に達すると切断機
14を作用させて鉄筋12を正確な長さに切断するものであ
る。
次に、上記実施例の作用を説明すれば、先ず、シリンダ
39による移動台37の駆動により支持アーム32を定位置ロ
ール16に接近させて、その先端の開口を若干突起44に被
さる位置とする。
次に、図示省略してある矯正ロールによって直線状に矯
正されて送りロール13間に供給された鉄筋12は、該送り
ロール13により切断機14を通過し、つぎに定位置ロール
15、16間を通って前方に出た鉄筋12は、最前部の定位置
ロール16の前方に待機している可動成形ロール17により
ロール16側に押圧されて弧状に形付けされていく。
この際、可動成形ロール17が一定の位置にあれば、成形
される鉄筋12の曲率は一定であるから、成形される螺旋
筋は一定の直径のストレートのものとなり、コンクリー
トパイプに適するものとなる。
また、最初に可動成形ロール17を定位置ロール16に最も
接近した位置とし、板カム24の回転でロール16から次第
に離反していくように設定しておくと、成形される渦巻
鉄筋31のコイルは最初の小径から徐々に大径に変化して
いくことになる。
従って、成形された渦巻鉄筋31は、これを引き伸ばすと
テーパ状となり、コンクリートポールに適するものにな
る。
上記のように、鉄筋12が一定長さ送られると、切断機14
が働いて鉄筋12を切断する。
渦巻状または螺旋状に形成された渦巻鉄筋31は定位置ロ
ール61に対向している支持アーム32によって支持され
る。
渦巻鉄筋31を支持したアーム32は、前記の切断機14が鉄
筋12を切断した条件で、シリンダ39が働いて移動台37を
後退させ、次にモータ38により回転台33を180゜回転さ
せ、他方の支持アーム32が定位置ロール16の方に向き、
移動台37が定位置ロール16の方に移動して停止した条件
で、次の渦巻鉄筋の製造が始まる。
第6図、第7図は上記装置により製造された渦巻鉄筋31
を鉄筋篭に用いた場合を示すもので、所定寸法の縦筋A
をテーパ状にセットし、第6図のように、この縦筋A群
の小径側を渦巻鉄筋31に挿入し、この渦巻鉄筋31の大径
側を縦筋A群の大径側に引張って引き伸ばしていくと第
7図のように、縦筋A群の外周に渦巻鉄筋が螺旋筋Bと
なって配置される。
従って、この螺旋Aと螺旋筋Bの交点を、結束線で結合
すればテーパ状の鉄筋篭が完成する。
第8図は、上記テーパ状鉄筋篭をポールの補強となるす
て篭とし、プレストレスを導入するための縦筋Aを上記
鉄筋篭に沿わせて結束線Cで取り付けた例を示してい
る。
<発明の効果> この発明の渦巻鉄筋の製造装置は、上記のように送りロ
ールで送り出される鉄筋を複数の定位置ロールで支持す
ると共に、最前部の定位置ロールで支持している鉄筋を
可動ロールによって押圧して、該鉄筋を弧状に形付けし
て渦巻鉄筋や螺旋筋を成形するものであるから、プレス
トレスを導入するテーパ状鉄筋篭用の螺旋筋として用い
る渦巻鉄筋を簡単な機構で能率よく製作することができ
る。
また、可動成形ロールの鉄筋を押圧する方向への移動速
度と、送りロールの鉄筋送り速度の比率を適当に設定す
ることによりコイル径のテーパの比率を自由に選択で
き、更に、可動成形ロールを一定位置にすればストレー
トの螺旋筋も容易に製造できるものであるが、特に、こ
の発明は鉄筋を曲げる可動ロールを駆動モータと無段変
速機を組合せた駆動手段により駆動される板カムにより
揺動されるアームに取り付けて、上記定位置ロールから
送り出されてくる鉄筋の曲率を自動的に変化させるよう
に構成したものであるから鉄筋の曲率の変更が機械的な
操作より行えるので高価な電子回路が不要となり経済的
で、且つ、取扱いが容易である。また、定位置ロールの
側方下部には、該定位置ロールに向けて接近離反自在の
移動台を設け、この移動台上に縦軸の回りに回転する回
転台を設け、この回転台上に回転自在の筒状の渦巻鉄筋
支持アームの一対を前記下方の定位置ロールの軸芯と同
芯となるように設け、該下方の定位置ロールの該鉄筋支
持アームの側には接近してきた該鉄筋支持アームの開口
に嵌入するテーパ状の突起を設けたので、可動成形ロー
ルにより円弧状に曲げられた鉄筋は円形になりながら、
下部の定位置ロールの突起に先端の開口を嵌合させてい
る鉄筋支持アームに支持され、次に鉄筋支持アームは出
来上がった渦巻鉄筋を支持したまま後退して下部の鉄筋
支持アームの突起から離れた後、回転台が回転して、他
方の鉄筋支持アームの先端の開口が下部の定位置ロール
の突起に向けられ、次に移動台が定位置ロールの方向に
移動して下部の定位置ロールの突起に先端の開口を嵌合
させて次の渦巻鉄筋の製造が始る、という作用が自動的
に行われる。従って、一方の鉄筋支持アームに支持され
ている製造ずみの渦巻鉄筋を取り外している間に他方の
鉄筋支持アームに次の渦巻鉄筋が支持されつつあるの
で、渦巻鉄筋の処理が容易で能率的に行える。その他に
下部の定位置ロールの突起に鉄筋支持アーム先端の開口
を嵌合させた状態で渦巻鉄筋の製造を行うので製造され
た鉄筋が形崩れするおそれがない等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明装置の一実施例を示す平面図、第2図
は同上の正面図、第3図は同上の側面図、第4図は渦巻
鉄筋支持装置の側面図、第5図は実施例の装置で成形し
た渦巻鉄筋の斜視図、第6図は鉄筋篭成形前の状態を示
す側面図、第7図は形成した鉄筋篭の側面図、第8図は
すて篭を形成した状態を示す一部切欠拡大側面図、第9
図は従来の鉄筋篭の一例を示す側面図、第10図は同上の
結束線による縦筋と螺旋筋の結合状態を示す一部切欠拡
大側面図である。 11……支持台、12……鉄筋 13……送りロール、14……切断機 15、16……定位置ロール、17……可動成形ロール 31……渦巻鉄筋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋を軸方向に送る送りロールの前方に、
    該送りロールから送られてくる鉄筋を上下から保持して
    前方に送る複数の定位置ロールを配置し、前部の定位置
    ロールの前方には、この定位置ロールから送り出されて
    くる鉄筋を下方に押圧することにより、該鉄筋を下方に
    連続的に弧状に形付けする可動成形ロールを、該鉄筋に
    対して接近離反自在とした渦巻鉄筋の製造装置におい
    て、上記可動成形ロールを駆動モータと無段変速機を組
    合せた駆動手段により駆動される板カムにより揺動され
    るアームに取り付けて、上記定位置ロールから送り出さ
    れてくる鉄筋の曲率を自動的に変化させる構成とし、上
    記定位置ロールの側方下部には、該定位置ロールに向け
    て接近離反自在の移動台を設け、この移動台上に縦筋の
    回りに回転する回転台を設け、この回転台上に回転自在
    の筒状の渦巻き鉄筋支持アームの一対を前記下方の定位
    置ロールの軸芯と同芯となるように設け、該下方の定位
    置ロールの該鉄筋支持アームの側には接近してきた該鉄
    筋支持アームの開口に嵌入するテーパ状の突起を設けた
    渦巻鉄筋の製造装置。
JP63209697A 1988-08-24 1988-08-24 渦巻鉄筋の製造装置 Expired - Lifetime JPH0753298B2 (ja)

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