JPH0752418Y2 - 動圧軸受構造 - Google Patents

動圧軸受構造

Info

Publication number
JPH0752418Y2
JPH0752418Y2 JP1989145270U JP14527089U JPH0752418Y2 JP H0752418 Y2 JPH0752418 Y2 JP H0752418Y2 JP 1989145270 U JP1989145270 U JP 1989145270U JP 14527089 U JP14527089 U JP 14527089U JP H0752418 Y2 JPH0752418 Y2 JP H0752418Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust bearing
cylinder
rotating body
dynamic pressure
ceramics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1989145270U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0385715U (ja
Inventor
洋和 八代
幸二 島戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP1989145270U priority Critical patent/JPH0752418Y2/ja
Publication of JPH0385715U publication Critical patent/JPH0385715U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0752418Y2 publication Critical patent/JPH0752418Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はポリゴンスキャナーモータ等に使用される動圧
軸受構造に関する。
[従来の技術] 従来の動圧軸受構造としては、例えば、支持体と、その
支持体の周りに回転可能に支持された回転体とを備え、
両者のスラスト軸受面及びラジアル軸受面の支持体側も
しくは回転体側の少なくともいずれか一方に動圧発生用
の溝をそれぞれ有すると共に、前記スラスト軸受面が前
記回転体の下側部に位置するものが知られている。
ところが、上記構造の動圧軸受では、動圧の発生が不十
分な起動停止時に回転体が振動し易く、支持軸と回転体
とが直接接触して軸受面が磨耗し易いという問題があ
る。そのため、軸受面に耐磨耗性に優れたセラミックス
を使用した動圧軸受構造が提案されており、例えば、支
持軸をセラミックスで構成し、金属材料によって形成し
た回転体のラジアル軸受孔にセラミックスからなる筒を
嵌合固定したものが提案されている。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、上記の動圧軸受では、筒の端部が回転体
のスラスト軸受面と同一面上に配置されているため、動
圧の発生が不十分な回転体の起動停止時に、回転体のス
ラスト軸受面及び筒の端面が支持体のスラスト軸受面に
密接してリンギングが生じるという問題があった。
[課題を解決するための手段及び作用] そこで、本考案者等は上記の問題を解決するために種々
研究した結果、停止状態の回転体及び支持体のスラスト
軸受面間に間隙を形成することにより、動圧の発生が不
十分な起動停止時においても、支持体と回転体のスラス
ト軸受面が直接接触することがない軸受構造とすること
ができることを新たに知見し、本考案を完成するに到っ
た。
本考案は、回転体が、ラジアル軸受体及びスラスト軸受
体によって回転可能に支持され、かつ、前記スラスト軸
受体あるいは回転体のいずれか一方に動圧発生用の溝を
有する軸受構造において、前記回転体のラジアル軸受体
に相対する孔に、スラスト軸受面側の先端部の少なくと
も一部を断面ほぼ円弧状に形成したセラミックスからな
る筒を回転体のスラスト軸受面よりも突出させて装着
し、その筒のスラスト軸受体との接触面の平均面粗さを
0.01〜1μmとしたことを特徴とする動圧軸受構造であ
る。
本考案の動圧軸受構造では、回転体のラジアル軸受体に
相対する孔に筒を装着し、その筒の先端部を回転体のス
ラスト軸受面よりも突出させることが必要である。その
理由は、停止状態の回転体及びスラスト軸受体の間に間
隙を形成して、両者の接触を抑制し、リンギングを防止
できるからである。
更に、前記筒の先端部の少なくとも一部は断面ほぼ円弧
状をなすことが必要である。その理由は、筒とスラスト
軸受面との接触部分においてもリンギングが生じ、その
両者間のリンギングを想定した起動トルクは接触面積S
(cm2)に比例することが実験により確認できているた
めである。
即ち、リンギングトルクT(g cm)は、 T=K・S で表される。ここで、スラスト荷重を200g,筒及びスラ
スト軸受体の接触面の平均面粗さをいずれも0.1μmと
すると、定数K(g/cm)は2.5×103となる。
回転体の起動トルクを400g cmとすると、接触面積Sが
0.15cm2以下ではリンギングが生じる。従って、筒の接
触部分を断面ほぼ円弧状にすることで、S≪0.15cm2
なるため、リンギングは生じない。
又、前記筒はセラミックスからなることが必要であり、
スラスト軸受体も同様にセラミックスであることが望ま
しい。その理由は、セラミックスは耐磨耗性に優れてい
るため、回転体の起動停止時に両者が磨耗することを防
止できるためである。セラミックスとしては、炭化珪
素,炭化ホウ素,炭化チタン,サイアロン,窒化珪素,
窒化アルミニウム,窒化ホウ素,アルミナ,ジルコニ
ア,ムライト,シリカ及びこれらの複合体を使用するこ
とができる。
前記筒が回転体のスラスト軸受面よりも突出する量は1
〜20μmであることが望ましい。その理由は、1μm未
満であると、回転体のスラスト軸受面がスラスト軸受体
に接触するおそれが生じ、20μmを超過すると、動圧の
発生が困難になるからである。
前記筒及びスラスト軸受体の接触部分においてそのいず
れか一方の接触面が粗い程、両者間に発生する固着力を
小さくでき、リンギングを防止できることが知られてい
る。この点を考慮すれば、筒がスラスト軸受体に接触す
る部分の平均面粗さは0.01〜1μmの範囲であることが
必要である。即ち、平均面粗さが0.01μm未満である
と、筒とスラスト軸受体の接触部分における固着力が大
きくなり、両者のリンギングが生じる。一方、平均面粗
さが1μmを超過すると、スラスト軸受体を磨耗させ、
筒自体も短時間で磨耗して、ゴミの発生や寸法変化を生
じ、軸受性能に支障を来すためである。
又、前記セラミックスは多孔質体であることが望まし
い。その理由は、緻密質体どうしが摺動する場合より
も、緻密質体と多孔質体とが摺動する場合の方が、磨耗
量が2/3まで減少し、更に、多孔質セラミックス製にし
てオイルを含浸すれば、潤滑性が向上し、前記磨耗量は
1/4以下に低減されることが実験により確認されている
からである。ここで、使用するオイルとしてはフッ素オ
イル,シリコンオイル等が適している。更に、セラミッ
クス多孔質体の気孔率は10〜35%であることが望まし
い。その理由は、10%未満であると、オイルの含浸が困
難又は含浸量が少なくなり、所定の潤滑性能が得られ難
いことがあるからである。又、35%を超過すると、セラ
ミックス多孔質体の強度が低下するからである。
更に、上記動圧軸受構造としては、回転体が金属材料に
よって形成され、そのスラスト軸受面に動圧発生用の溝
が形成されていることが好適である。この場合、回転体
がセラミックス材料製である場合に比較して、溝加工を
容易に行うことができる。
実施例1 以下、この考案をポリゴンスキャナーモータに具体化し
た実施例を図面に従って詳細に説明する。第1図及び第
2図に示すように、略水平な面上に配置されるベース1
の中央にはラジアル軸受体としての支軸2が突設され、
ベース1の上方に位置するように、この支軸2には上下
一対のスラスト軸受体3,4が所定の間隔を隔てて挿通固
定されている。
両スラスト軸受体3,4の間に位置する回転体5はアルミ
ニウム等の金属材料によってリング状に形成され、その
回転体5のラジアル軸受孔6内周には炭化珪素等のセラ
ミックスからなる円筒状の筒7が装着されている。この
筒7の外径が16mm,内径が12mmで、密度が3.10g/cm3であ
る。
前記筒7の下側部には断面略円弧状の接触部7aが形成さ
れ、その接触部7aが回転体5のスラスト軸受面よりも下
方へ所定量(7μm)だけ突出されている。更に、前記
接触部7aの平均面粗さは0.05μmであり、その接触部7a
に対向するスラスト軸受体3の平均面粗さは0.02μmに
設定されている。そして、前記接触部7aが下方のスラス
ト軸受体3上面に接触されて、回転体5とスラスト軸受
体3との間に間隙Sが形成され、かつ筒7全体が前記支
軸2に挿通された状態で、回転体5が支軸2に回転可能
に支持されている。
回転体5の外周にはポリゴンミラー8及びマグネット支
持体9が一体回転可能に装着され、ポリゴンミラー8の
外周には複数の光反射面が形成されると共に、マグネッ
ト支持体9には所定間隔を隔てて複数に着磁されたリン
グ状のマグネット10が装着されている。マグネット10に
対向するように、前記ベース1には複数のコイル11が同
心円上に配列されている。
更に、前記支軸2のラジアル軸受面及び回転体5のスラ
スト軸受面にはそれぞれ支軸2と筒7の間、及び回転体
5とスラスト軸受体3の間に空気を導入して動圧を発生
する空気導入溝12,13が形成されている。
そして、本実施例では、各コイル11の通電制御に基づ
き、コイル11に発生する磁界とマグネット10との相互作
用によって、回転体5,筒7,ポリゴンミラー8及びマグネ
ット支持体9が一体に回転される。この回転体5の起動
時においては、筒7の接触部7aがスラスト軸受体3の上
面に接触することによって、回転体5とスラスト軸受体
3との間に間隙Sが形成されているため、リンギングの
発生を未然に防止できる。本実施例の筒7とスラスト軸
受体3の間に発生した起動トルクは、平均100g・cmであ
った。
回転体5の回転に伴い、各空気導入溝12,13を介して筒
7と支軸2の間及びスラスト軸受体3と回転体5の間に
空気が強制的に導入されて空気軸受が形成されると、回
転体5上のポリゴンミラー8の回転速度が20,000rpm以
上に上昇し、所定の回転数に維持される。
各コイル11への通電が遮断されると、回転体5上のポリ
ゴンミラー8の回転が停止される。この回転体5の停止
時においても、前記間隙Sが形成されるため、リンギン
グが生じることはない。更に、前記筒7の接触部7aは断
面略円弧状に形成されているため、スラスト軸受体3と
の接触面積が極めて少なくなり、リンギングは生じな
い。又、回転体5の起動停止時に接触部7aがスラスト軸
受体3上に摺接しても、両者の磨耗を少なくすることが
できる。
実施例2 次に、実施例2について説明するにあたり、前記実施例
1との相違点を中心に説明する。実施例2では、筒7が
10〜35%の気孔率を有する炭化珪素多孔質セラミックス
によって形成され、フッ素オイルが含浸されている。筒
7が接触部7aが回転体5のスラスト軸受面よりも下方へ
突出する量は5μmである。更に、その接触部7aの平均
粗さは0.08μmであり、その接触部7aに対向するスラス
ト軸受体3の平均面粗さは0.05μmである。
本実施例において、筒7とスラスト軸受体3との間に発
生した起動トルクは100g・cm以下であった。
実施例3,4 本実施例3,4では、第3図に示すように、筒7の下端部
に形成された接触部7aの形状が前記各実施例1,2と異な
っており、接触部7aの内外側周縁のみが断面ほぼ円弧状
に形成されている。そして、実施例3では筒7の材質,
平面粗さ及び突出量、並びにスラスト軸受体3の平面粗
さ等が前記実施例1と同様に設定され、実施例4では実
施例2と同様であるが、筒7の接触部7aのみが平均表面
粗さが0.5μmに設定されている。
実施例3において、筒7とスラスト軸受体3との間に発
生した起動トルクは700g・cmであり、実施例4のそれは
100g・cm以下であった。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案は回転体の起動停止時に、
回転体のスラスト軸受面が支持体のスラスト軸受面に密
接してリンギングが生じるおそれを未然に防止すること
ができて、回転体の起動停止を円滑に行うことができ、
しかも筒の接触部及びその接触部と接触するスラスト軸
受面における磨耗を極めて少なくすることができるので
長寿命化を図ることができるとともに、筒からのゴミの
発生や寸法変化を最小限に抑えて軸受性能を長期に亘り
高水準に保持することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案を具体化した実施例1,2におけるポリ
ゴンスキャナーモータを示す断面図、第2図は同じく部
分拡大断面図である。第3図は実施例3,4における前記
モータの部分拡大断面図である。 2…ラジアル軸受体としての支軸、3,4…スラスト軸受
体、5…回転体、6…ラジアル軸受孔、7…筒、13…空
気導入溝。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体(5)が、ラジアル軸受体(2)及
    びスラスト軸受体(3,4)によって回転可能に支持さ
    れ、かつ、前記スラスト軸受体(3,4)あるいは回転体
    (5)のいずれか一方に動圧発生用の溝(13)を有する
    軸受構造において、 前記回転体(5)のラジアル軸受体(2)に相対する孔
    (6)に、スラスト軸受面側の先端部の少なくとも一部
    を断面ほぼ円弧状に形成したセラミックスからなる筒
    (7)を回転体(5)のスラスト軸受面よりも突出させ
    て装着し、その筒(7)のスラスト軸受体(3,4)との
    接触面の平均面粗さを0.01〜1μmとしたことを特徴と
    する動圧軸受構造。
  2. 【請求項2】前記セラミックスからなる筒(7)は、回
    転体(5)のスラスト軸受面よりも1〜20μm突出させ
    て装着されてなるものであることを特徴とする請求項1
    記載の動圧軸受構造。
  3. 【請求項3】前記セラミックスからなる筒(7)が、気
    孔率が10〜35%の多孔質体であることを特徴とする請求
    項1記載の動圧軸受構造。
JP1989145270U 1989-12-16 1989-12-16 動圧軸受構造 Expired - Fee Related JPH0752418Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989145270U JPH0752418Y2 (ja) 1989-12-16 1989-12-16 動圧軸受構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989145270U JPH0752418Y2 (ja) 1989-12-16 1989-12-16 動圧軸受構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0385715U JPH0385715U (ja) 1991-08-29
JPH0752418Y2 true JPH0752418Y2 (ja) 1995-11-29

Family

ID=31691919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989145270U Expired - Fee Related JPH0752418Y2 (ja) 1989-12-16 1989-12-16 動圧軸受構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0752418Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1136710B1 (en) * 1999-09-03 2009-07-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Dynamic pressure bearing

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60208623A (ja) * 1984-03-31 1985-10-21 Canon Inc 動圧軸受モ−タ
JPH01154115A (ja) * 1987-12-11 1989-06-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 回転体支持装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0385715U (ja) 1991-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0410293B1 (en) Spindle motor
US5142173A (en) Bearing structure
US6340854B1 (en) Scanner motor
EP0392500A2 (en) Spindle motor
JPH04235522A (ja) 溝付グリースベアリングを有する回転鏡光学スキャナ
JPH09177788A (ja) 半球型流体ベアリング
US20040135447A1 (en) Kinetic pressure bearing motor
JPH0752418Y2 (ja) 動圧軸受構造
JP2624264B2 (ja) レーザビームスキャナモータ
JPH0752417Y2 (ja) 動圧軸受構造
JP2000304033A (ja) 動圧軸受
EP0794344B1 (en) High speed rotor assembly
JPH0752419Y2 (ja) 動圧軸受構造
US6274958B1 (en) Spindle motor
JP2505916B2 (ja) 軸受け構造
JP2790446B2 (ja) レーザビームスキャナモータ
JPH11191944A (ja) レーザビームプリンタのスピンドルモータ及び回転軸支持装置
JPH11190342A (ja) 動圧型軸受装置
JP3643047B2 (ja) セラミック動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナ
JP2000120664A (ja) セラミックス製動圧軸受
JPH11190340A (ja) 動圧型軸受装置
JPH0433550A (ja) モータ
JPS59175619A (ja) 動圧気体軸受
JP3176070B2 (ja) 動圧空気軸受型回転装置
JP2002295456A (ja) 動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees