JPH0752194Y2 - エンジンカバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はパワーショベルにおけるエンジンカバーに関す
る。

（従来の技術） 従来からパワーショベルのエンジンは、上部旋回体に設
けられているが、エンジンのカバーはエンジン遮音やエ
ンジンフードおよびキャノピの支え台等の役目があり、
また、カバーの構造はエンジンの上方と一側のエンジン
フードを除く周囲を囲むように形成されている。

（考案が解決しようとする課題） エンジンカバーが上記のような構造であると、第３図に
示すように図示しないエンジンフードやキャノピ21を支
えるのに、剛性がないとキャノピ21が振れることから、
上下方向の剛性を持たせるために、カバー部材全体22に
は厚板が使用され、さらに補強リブも必要となって構造
が複雑となる。したがって生産性も悪くなり、コストも
高くなる欠点があった。

本考案はこれに鑑み、カバー部材を厚板とすることな
く、しかもキャノピの支えに剛性を有して振れることの
ないエンジンカバーを提供して従来技術の持つ欠点の解
消を図ることを目的としてなされたものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため本考案は、パワーショベル等の
エンジンのカバーにおいて、該エンジンよりも高い水平
面を有して下方を脚に形成した少なくとも１個のフレー
ムと、該フレームに一定間隔を保持して、上面をキャノ
ピポールを取り付け面とし、かつ前記フレームと同じ高
さを有するキャノピ取付台と、該フレームとキャノピ取
付台とを連結する梁部材と、この梁部材に上端を固着し
て下部を脚に形成した少なくとも１個のステーと、前記
キャノピポール取り付け面およびフレーム水平面に載置
され、前記ステー側を除くエンジンの上部および周囲を
カバーする屈曲可能なカバー部材とを備えたことを特徴
とする。

（作用） 上記構成により、エンジンカバーの構造は外観は薄板に
よる曲線にすることができ、生産性の向上、およびコス
トの低減が図られる。

（実施例） 以下、本考案を第１図および第２図に示す実施例を参照
して説明する。

本考案はパワーショベル等のエンジン１のカバーにおい
て、該エンジン１よりも高い水平面2aを有して下方を脚
2bに形成した少なくとも１個のフレーム２と、該フレー
ム２上に一定間隔を保持して、上面をキャノピポール取
り付け面3aとし、かつ前記フレーム２と同じ高さの脚3b
を有するキャノピ取付台３と、該フレーム２とキャノピ
取付台３とを連結する梁部材４と、この梁部材４に上端
5aを固着して下部を脚5bに形成した少なくとも１個のス
テー５と、前記キャノピポール取り付け面3aおよびフレ
ーム水平面2aに載置され、前記ステー５側を除くエンジ
ン１の上部および周囲をカバーする屈曲可能なカバー部
材６とを備えたもので構成されている。

前記エンジン１は、旋回フレーム７後部の床面８の左右
方向に取り付けられ、同様に前記フレーム２およびキャ
ノピ取り付け台３も脚2bおよび3bの下部において、床面
８にボルト等の締付け手段９により固着されている。

キャノピ取り付け台３の上面はキャノピポール取り付け
面3aに形成されていて、この面3aには図示しないキャノ
ピポールの取り付け用のボルト孔10が複数個設けられて
いる。

前記梁部材４は前記フレーム２の水平面2aおよびキャノ
ピ取り付け台３のポール取り付け面3aにそれぞれ接して
車体の左右方向の固設されている。

また、前記ステー５は本実施例では２個使用され、前記
梁部材４に上端5aが固着され、その下方は前記エンジン
１に干渉しないように後方に向かって湾曲した脚5bに形
成され、下端は前記床面８より少し高い位置にフレーム
２と同様に締付け手段９により固着されている。

前記カバー部材６はＲ部が得られるプラスチック加工、
プレスにより一体加工、および溶接加工等が可能の薄板
材のものを使用し、前記キュノピポール取り付け面3aと
重なる部分にはボルトを通すための孔6aが設けられてい
る。

そしてこのカバー部材６は前記旋回フレーム７の前側に
位置する前記エンジン１の一方の側部と、ステー５の部
分を除く前後および上部をカバーできるように、前記フ
レーム２およびキャノピ取り付け台３の上面に重なるよ
うに取り付けられ、下端部は前記床面８より少し高い位
置にボルト等の締付け手段11により固着されるようにな
っている。

したがって本考案によるエンジンカバーは、フレーム
２、キャノピ取り付け台３、およびステー５による骨組
みに屈曲性のある薄板を被せたものでからなっているこ
とになる。

図中、12はフードである。

なお、本考案は実施例においてフレームを１個設けたも
ので説明したが、２個用いてももよいことは云うまでも
ない。

また、フレームの形状も門型であってもよい。

（考案の効果） 本考案は以上説明したように、パワーショベル等のエン
ジンのカバーにおいて、該エンジンよりも高い水平面を
有して下方を脚に形成した少なくとも１個のフレーム
と、該フレームに一定間隔を保持して、上面をキャノピ
ポール取り付け面とし、かつ前記フレームと同じ高さを
有するキャノピ取付台と、該フレームとキャノピ取付台
とを連結する梁部材と、この梁部材に上端を固着して下
部を脚に形成した少なくとも１個のステーと、前記キャ
ノピポール取り付け面およびフレーム水平面に載置さ
れ、前記ステー側を除くエンジンの上部および周囲をカ
バーする屈曲可能なカバー部材とを備えたから、カバー
部材が薄くできて上面と側面の境部を曲面することで外
観が美的なものとなり、しかもキャノピポールの取り付
けにおいても剛性が得られるので、従来のような厚板使
用による生産性の不良やコスト高等の欠点は本考案によ
り解消される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるエンジンカバーの一実施例の側
面図、第２図は第１図のエンジンを除いたエンジンカバ
ーの分解した斜視図、第３図は従来のエンジンカバーを
示す斜視図である。 １……エンジン、２……フレーム、2a……水平面、２…
…脚、３……キャノピ取り付け台、3a……キャノピポー
ル取り付け面、４……梁部材、５……ステー、5a……上
端、5b……脚、６……カバー部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パワーショベル等のエンジンのカバーにお
   いて、該エンジンよりも高い水平面を有して下方を脚に
   形成した少なくとも１個のフレームと、該フレームに一
   定間隔を保持して、上面をキャノピポール取り付け面と
   し、かつ前記フレームと同じ高さを有するキャノピ取付
   台と、該フレームとキャノピ取付台とを連結する梁部材
   と、この梁部材に上端を固着して下部を脚に形成した少
   なくとも１個のステーと、前記キャノピポール取り付け
   面およびフレーム水平面に載置され、前記ステー側を除
   くエンジンの上部および周囲をカバーする屈曲可能なカ
   バー部材とを備えたことを特徴とするエンジンカバー。