JPH0751592A - ミキサー車から排出される戻り生コンクリートの定量供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートミキサー車に残存し洗浄水とと
もに排出される戻り生コンクリートを粗骨材回収装置に
スムースに定量供給し得る装置を提供し、粗骨材回収装
置のトラブルを防止する。 【構成】 洗車場１ａ，１ｂ，１ｃに上面が開放された
横断面略Ｕ字形の直線状の排水受樋３を緩い傾斜状に支
持し、該排水受樋３の傾斜上端部に該排水受樋３内に向
けて押水を噴出する吹出口５を設けると共に、該排水受
樋３の傾斜下端部に設けられた流出口７を振動ふるい機
６，トロンメル分級機等の粗骨材回収装置に臨ませ、該
排水受樋３中には軸受９を設け前記流出口７まで延びる
スクリュー１０を該排水受樋３内に軸支し、ミキサー車
２から排出された戻り生コンクリートを前記押水と前記
スクリュー１０の回転動に従い序々に粗骨材回収装置に
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンクリートミキサー車
に残存し洗浄水とともに排出される戻り生コンクリート
を粗骨材回収装置に定量供給する装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】コンクリートミキサー車のドラム内を洗
浄した際に洗浄水とともに排出される戻り生コンクリー
トは、従来からトロンメル分級機，振動ふるい機、また
は傾斜簀子等の粗骨材回収装置に導びかれ、該回収装置
で砂利などの粗骨材を分離回収し、続いてクラッシファ
イア等の細骨材回収装置に導びかれ、砂などの細骨材を
分離回収し、次いでこれを攪拌槽に導き上澄水を回収す
ると共に、該攪拌槽にて沈降したスラッジ水を高圧ポン
プによりフィルタープレスに圧送して脱水処理するよう
にしている。

【０００３】ところで、上記処理のためにコンクリート
ミキサー車から排出される戻り生コンクリートは、従来
からポンプを用いることなく集水樋の傾斜による落下エ
ネルギーのみで自然と粗骨材回収装置に導びかれるよう
にし、設備コストを軽減すると共に、ポンプを使用する
ことによる砂利の噛込み等のトラブルがないようにして
いる。（特公昭６０−２１８４１号公報参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記装置では、
ミキサー車から一時に多量の生コンクリートが排出され
ると、これがそのまま一時に粗骨材回収装置へ流れ込む
ために、処理能力がオーバーしトラブルを生じさせると
いう問題があった。

【０００５】そのために処理能力の大きな粗骨材回収装
置を要するようになり設備コストがかえって高くなると
いう問題がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
しようとするもので、洗車場に上面が開放された横断面
略Ｕ字形の直線状の排水受樋を緩い傾斜状に支持し、該
排水受樋の傾斜上端部に該排水受樋内に向けて押水を噴
出する吹出口を設けると共に、該排水受樋の傾斜下端部
に設けられた流出口を振動ふるい機，トロンメル分級機
等の粗骨材回収装置に臨ませ、該排水受樋中には軸受を
設け前記流出口まで延びるスクリューを該排水受樋内に
軸支し、ミキサー車から排出された戻り生コンクリート
を前記押水と前記スクリューの回転動に従い序々に粗骨
材回収装置に供給するようにしたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】排水受樋にミキサー車から一時に多量の戻り生
コンクリートが排出されても、該生コンクリートは粗骨
材回収装置の処理能力に応じ、押水による付勢とスクリ
ューの回転動により序々に該粗骨材回収装置に供給する
ことができる。

【０００８】

【実施例】次に図と共に本発明の一実施例を説明する。
図１にこの定量供給装置の要部を縦断面にて示し、図２
はその平面図、図３にはＸーＸ線断面図を示す。また図
４にはこの処理装置全体のフローシートを模式的に示し
た。この処理装置は中程度の処理能力を有するものを例
示し、図において、１ａ，１ｂ，１ｃはミキサー車２を
３台停車し得るスペースがある洗車場である。

【０００９】洗車場１ａ，１ｂ，１ｃの後縁に直線状の
排水受樋３を支脚４により傾斜角度２〜１０度程度の緩
い傾斜状に支持している。該排水受樋３は図３に示した
ように上面が開放された横断面略Ｕ字形を呈し、ミキサ
ー車２から排出された戻り生コンクリートは該排水受樋
３により受けられる。

【００１０】５は排水受樋３の傾斜上端部に設けられた
吹出口で、該吹出口５からは排水受樋３内に向けて押水
を噴出し得るようになっている。

【００１１】６は洗車場１ａ，１ｂ，１ｃの傍に設けら
れた粗骨材回収装置たる振動ふるい機で、前記排水受樋
３の傾斜下端部に設けられた流出口７を該振動ふるい機
６のふるい網上に臨ましめている。

【００１２】また、排水受樋３の途中には図３に示した
ように排水受樋３内に横架しその下側に流通間隙８ａが
形成されるように取付片８を設け、該取付片８に軸受９
を支持し、スクリュー１０の回転軸１１の一端を該軸受
９により回転自在に軸支している。なお、スクリュー１
０は前記流出口７の真上まで延び、該スクリュー１０の
回転軸１１の他端にはスプロケット１３が設けられ該ス
プロケット１３を減速機付モータ１２の回転軸に無端チ
エン１４を介して連結している。

【００１３】このため洗車場１ａ〜１ｃに停車されたミ
キサー車２のドラム中に給水ホース１９ａ〜１９ｃを介
して洗浄水を供給し、該ドラムを傾斜させることにより
該ドラム中の戻りコンクリートをその洗浄水と同時に該
ドラムから排出させこれを排水受樋３に受ける。そして
吹出口５より押水を噴出させ減速機付モータ１２の駆動
によりスクリュー１０を所定方向に低速度で回転動させ
ることにより該排水受樋３内の生コンクリートをその押
水の勢いで該排水受樋３の下傾方向に押し流すと同時に
スクリュー１０の回転に伴う螺旋面による押圧により該
生コンクリートをさらに排水受樋３の下傾方向に流動さ
せ、傾斜下端に設けられた流出口７より振動ふるい機６
上に流出させる。なお吹出口５より噴出した押水は排水
受樋３内の生コンクリートを希釈しその流動性を高める
と共に、生コンクリートが排水受樋３の内面およびスク
リュー１０に付着するのを防止する。

【００１４】なお、振動ふるい機６はスラッジ槽１５の
真上部に設けられ、振動ふるい機６のふるい網上に捕捉
された砂利等の粗骨材は分級口１６よりベルトコンベヤ
１７上に排出され、回収砂利置場１８に搬送される。ま
た砂等の細骨材を含んだスラッジ水はふるい網を通過し
スラッジ槽１５に沈降しさらにサンドポンプ２０により
吸上げられて図４に示したようにクラッシファイヤ２１
に送給される。

【００１５】図４に示したように、クラッシファイヤ２
１はスラッジ水から分離した砂を回収砂置場２２に排出
する。また、スラッジ水は配管２３を通り攪拌槽２４に
貯留される。そして攪拌槽２４に沈降したスラッジ水は
ポンプ２５によりレシーバタンク２６に吸上げられ、さ
らに高圧ポンプ２７によりフィルタープレス２８に圧送
され脱水されることにより濾滓２９に形成されケーキ置
場３０に貯留される。またフィルタープレス２８より排
出された瀘過水は上澄水槽３１に貯留され、ポンプ３２
により前記給水ホース１９ａ〜１９ｃにミキサー車２の
洗浄水として供給されると共に、吹出口５から噴出させ
る押水として使用される。

【００１６】

【発明の効果】このように本発明に係る戻り生コンクリ
ートの定量供給装置は、排水受軸に排出された生コンク
リートを押水とスクリューの回転動の相乗作用により常
にスムースに粗骨材回収装置に送給することができると
共に、該スクリューの回転数をコントロールすることに
より常に粗骨材回収装置の処理能力に見合った量を供給
することができる。このため一時に生コンクリートが供
給されるようなこともなくなり粗骨材回収装置のトラブ
ルが解消されるなど有益な効果かある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る戻り生コンクリートの定量供給装
置の要部の縦断面図。

【図２】図１の平面図。

【図３】図１のＸーＸ線断面図。

【図４】処理装置全体のフローシートの摸式図。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ，１ｃ 洗車場 ２ ミキサー車 ３ 排水受樋 ５ 吹出口 ６ 振動ふるい機 ７ 流出口 ９ 軸受 １０ スクリュー １２ 減速機付モータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗車場に上面が開放された横断面略Ｕ字
   形の直線状の排水受樋を緩い傾斜状に支持し、該排水受
   樋の傾斜上端部に該排水受樋内に向けて押水を噴出する
   吹出口を設けると共に、該排水受樋の傾斜下端部に設け
   られた流出口を振動ふるい機，トロンメル分級機等の粗
   骨材回収装置に臨ませ、該排水受樋中には軸受を設け前
   記流出口まで延びるスクリューを該排水受樋内に軸支
   し、ミキサー車から排出された戻り生コンクリートを前
   記押水と前記スクリューの回転動に従い序々に粗骨材回
   収装置に供給するようにしたことを特徴とするミキサー
   車から排出される戻り生コンクリートの定量供給装置。