JPH0751243A - 核磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

核磁気共鳴イメージング装置

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JPH0751243A
JPH0751243A JP6140440A JP14044094A JPH0751243A JP H0751243 A JPH0751243 A JP H0751243A JP 6140440 A JP6140440 A JP 6140440A JP 14044094 A JP14044094 A JP 14044094A JP H0751243 A JPH0751243 A JP H0751243A
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gradient
pulse
slab
image
resonance imaging
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JP6140440A
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English (en)
Inventor
Alfred Sorenson James
アルフレッド ソレンソン ジェイムス
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Wisconsin Alumni Research Foundation
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スキャン時間を増加させずに、被検査部の深
さを確実に識別する。 【構成】 システム制御部122 により、データを収集
し、2つの画像を再構築する。このシステム制御部122
を用いてスキャンを行う。各画像は、異なる角度からの
励起されたスピンにおけるスラブの投影情報であり、深
さ識別を改良するために各画像を立体的に表示する。加
えて、三角測定法を用いて、スラブ内における各被検査
部の相対的な深さを計算できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核磁気共鳴(NMR)
イメージング装置およびその方法に係わり、特に、二次
元のNMR像における被検査部の深さ識別を改良した核
磁気共鳴イメージング装置およびその方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】磁気モーメントを有する全ての原子核を
磁場の中におくと、原子核は磁場の方向にそろって向か
おうとする。この状態において原子核は、磁場の強さ
と、特定の核種における性質(核磁気回転比γ)とに依
存する特定の角周波数(ラーモア周波数)で、磁場の方
向の回りを歳差運動する。こうした現象は、原子核の内
部にスピンを有することに起因する。
【0003】人間の組織のような被検体を一様な磁場
(極性場:polarizing field B0 )
の中におくと、組織内における各スピンに伴う個々の磁
気モーメントが、この極性場にそろって向かおうとする
が、各磁気モーメントは、それらが持つ特定のラーモア
周波数で磁場の回りをランダムに歳差運動する。このと
き、正味の磁気モーメントMz は極性場の方向に発生す
るものの、垂直あるいは水平のX−Y平面内におけるラ
ンダムな方向に向けられた各磁気的要素は、相互に打消
し合う。しかしながら、仮に被検体あるいは組織が、前
記x−y平面内において、ラーモア周波数に近いある磁
場(励起場:excitation field B1
)を被ると、今度は正味の磁気モーメントMz がx−
y平面に対して、いわゆる倒れるようにして回転し、こ
れによって、ラーモア周波数でx−y平面内を回転ある
いはスピンする正味の水平磁気モーメントMt が発生す
る。こうした現象の実用的価値は、励起信号B1 を止め
た後、励起されたスピンによって発生した信号内にあ
り、核磁気共鳴(NMR)現象が有効利用される測定シ
ーケンスの幅広い多様性がここに存在する。
【0004】NMRを利用して画像を作成する場合、病
変部における特定の位置から、各NMR信号を得る技術
的な手法が利用される。一般的に、NMRの測定サイク
ルは特別な位置確認方法を用いることで変化し、このN
MRの各測定サイクル毎のシーケンスによって、画像化
されるべき興味ある部分がスキャンされる。そして、公
知である多くの復元方法の一つを用いることで、受信さ
れた各NMR信号の結果が、画像を復元するためにデジ
タル化処理される。こうしたスキャンを実行すること
は、病変部における特定の位置から、NMR信号を引き
出すために当然必要なことである。これは、x,yおよ
びz軸から傾斜してはいるが、前記極性場B0 と同一方
向の各磁場(Gx ,Gy ,およびGz )を利用すること
で達成される。NMRの各測定サイクル中、これらの勾
配の強さを制御することによって、励起したスピンの空
間的な配置が制御されるとともに、最終的なNMR信号
の位置が確認される。
【0005】磁気共鳴イメージング(MRI)は、二次
元あるいは三次元の画像を得るのに利用され、一般に二
次元画像(2D)の場合、人体組織を1乃至数ミリメー
タの厚さにスライスした断面像となり、1組の三次元画
像(3D)データの場合、近接したマルチスライスから
なる積み重ね画像として表示される。そして殆ど一般的
に、こうした積み重ね画像が、コンピュータのハードウ
ェアにより実行されるとともに、異なる斜線からのイメ
ージされた三次元ボリュームを調べるために、データが
再フォーマットされる。
【0006】個々のイメージング処理手順の一続きにお
いて、ある時間における1つのスライスから、三次元ボ
リュームをイメージングするために求められる多様のス
ライス体を得ることが可能である。また選択的には、あ
るイメージング処理手順中に、マルチスライスに対する
データを得ることが可能である。このマルチスライスに
よるイメージングは、イメージングするパルスシーケン
スの各サイクル中に、複数の二次元スライスに対するデ
ータ収集をインターリーブすることにより達成できる。
これに対して、他のボリュームイメージングによる方法
では、3方向の全ての軸に沿って空間的にコード化した
勾配を印加することで、ある三次元ボリュームにおける
全ての部分から、データが同時に得られる。そして、後
者のボリュームイメージングによる手法では、三次元画
像を再構築するための三次元フーリエ変換法を利用す
る。こうしたマルチスライスによるイメージング、およ
びボリュームイメージングなどの手法は、例えば、特公
平6−11257号公報などにおいて開示されており、
数枚の画像の撮影を時分割的に行うことで、トータルの
撮影時間を短縮するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】インターリーブされた
マルチスライスのデータ収集によって、単一のスライス
による二次元画像を得るのに必要な時間に比べて、トー
タルのイメージング時間を増やすことなく、複数の二次
元スライスにおけるイメージングが可能になる。しかし
ながら、こうした技術的な手法では、限られたスライス
の数に対してのみ実用的であり、これは、時間パラメー
タ(繰り返し時間TRおよびエコー時間TE)と、イメ
ージングする特別なパルスシーケンスを有する他の構成
要素とに依存する。30乃至40までのスライスは、長
い繰り返し時間TRと、短いエコー時間TEとによるい
くつかのパルスシーケンスで得られるが、例えば繰り返
し時間TRが短い場合などには、単に10以下のわずか
なスライスが得られるような時間パラメータになる。例
えば、ある勾配エコーと血管とをイメージングするパル
スシーケンスに用いられる非常に短い繰り返し時間TR
に対しては、要求される時間パラメータが、1サイクル
のパルスシーケンスに対し1つのスライスの収集を許す
だけのものになる。この場合、再フォーマットされた三
次元表示を作成するのに必要なn個のスライスのイメー
ジングは、単一のスライスのイメージング処理手順をn
回実行しなければならず、スキャンを行うのにn回の長
いイメージング時間が必要になる。さらに、三次元再フ
ォーマットのためのマルチスライス二次元イメージング
法の欠点は、スライスの厚さ方向における空間的な分析
が個々のスライスの厚さによって制限されることにあ
り、二次元画像面における個々のピクセルの次元よりも
非常に大きくなる。したがって、再フォーマットされた
画像は、このスライスの厚さ方向に沿って、不揃いな濃
淡状の、かつ段階状のものが現れやすくなる。
【0008】一方、3つの空間方向全てに沿った空間的
なコード化を利用する三次元ボリュームのパルスシーケ
ンスでは、短い繰り返し時間TRによる技術的な手法が
好適である。この三次元ボリュームのパルスシーケンス
は、マルチスライス収集に比べて比較的薄い再構築され
たスライスで画像を得るのにも用いられ、これによっ
て、スライスの厚さ方向における細部を損なうことなし
に、再構築された画像を再フォーマットすることができ
る。しかしながら、直接的な三次元イメージング法で
は、比較的長いスキャン時間が必要とされ、n個のスラ
イスを再構築するための三次元イメージングシーケンス
は、相対する同一のイメージングシーケンスからなる単
一のスライスバージョンをn回実行する時間が必要とな
る。
【0009】上述の各問題点により、組織のある単一の
厚いスラブ(撮像幅)をイメージし、かつ、このスラブ
の全体透視を調べることが、いくつかのMRアプリケー
ションで望まれている。こうしたアプリケーションに1
つとして、例えば、血管を二次元イメージングするため
のあるタイプがあり、これは、イメージング時間が長く
なく、しかも、マルチスライスや三次元のボリュームイ
メージングで発生する空間的な分析における欠点を回避
しつつ、生体の重要なる厚さ方向の血管をイメージする
ことが望まれる。また、他のアプリケーションでは、脳
やその他の器官における表面部の特徴をイメージングす
るためのものがある。
【0010】二次元の厚いスラブを透視するイメージン
グの欠点は、スラブを通過した組織の相対的な深さに関
する情報が、投影された画像の中で失われることにあ
る。この情報は、様々な投影角度からスラブにおける多
様の画像を得ることによって、少なくとも部分的には復
元され、これは、フランク R.コロセック氏とチャー
ルス A.ミストレッタ氏によって、1989年刊行の
Radiology Vol.173の359頁“Ti
me−resolved Rotating Proj
ection MR Phase Contrast
Angiography”に示されている。
【0011】近年有効なMRイメージング装置を用いる
と、厚いスラブの異なる投影像に対する画像の収集が、
シーケンス的なイメージング処理手順を用いて達成さ
れ、一般的に、スラブ全体を回転すると、それに伴って
幾分異なるスラブのボリュームがイメージされる。しか
し、この方法では、イメージデータを収集している間に
異なる投影を行うために、操作する者がスキャナーを再
プログラムしなければならないという欠点を有する。ま
た、こうした不利な点に加え、2組のデータを収集する
間に時間的遅延を生じることになる。このデータを収集
する期間中、(命令しているにもかかわらず、スキャニ
ングが終了した時点でその位置を度々調節して)患者が
動いたり、あるいは、血管のイメージング処理手順にお
ける血流などのように、イメージング状態が変わったり
する場合もあり、結果的に、2組のデータの立体的な視
界および相対的な深さ計算が一致しなくなる。しかも、
この最新型の有効な方法における欠点は、読み込まれた
傾斜方向に代わって、選択されたスラブを回転すること
によって、幾分異なるボリュームがイメージされること
にあり、これは不一致なデータ組を招くことにもなり得
る。
【0012】そこで、本発明は上記各問題点に鑑み、ト
ータルのスキャン時間を増加させることなく、二次元の
NMR像における被検査部の深さ識別を改良することが
可能な核磁気共鳴イメージング装置およびその方法を提
供することを目的とする。
【0013】また本発明の他の目的は、立体的な視界お
よび画像測定に対して、幾何学的に一致した2組のデー
タを有する投影画像を得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の核磁気共鳴イメ
ージング装置は、極性場を発生する手段と、前記極性場
に従属されるスピンに横方向の磁化を生じるRF励起場
を発生する励起手段と、前記横方向磁化によって発生し
たNMR信号を感知し、このNMR信号のデジタル化さ
れたサンプルを生成する受信手段と、前記NMR信号の
位相エンコード用に第1の勾配磁場を発生する第1の勾
配手段と、前記NMR信号の周波数エンコード用に第2
の勾配磁場を発生する第2の勾配手段と、前記横方向に
磁化したスピンのスラブ選択用に第3の勾配磁場を発生
する第3の勾配手段と、前記励起手段,第1の勾配手
段,第2の勾配手段,第3の勾配手段および受信手段に
連結するとともに、選択されたスラブの各スピンが横方
向に磁化され、第1の画像を再構築して第1の投影角度
から横方向に磁化したスラブ内の被検査部を描写する第
1のNMRデータ組を形成するのに、各NMR信号が受
信およびデジタル化され、かつ、第2の画像を再構築し
て第2の投影角度から横方向に磁化したスラブ内の前記
被検査部を描写する第2のNMRデータ組を形成するの
に、各NMR信号が受信およびデジタル化されるスキャ
ンを実行可能なパルス制御手段と、スラブ内の被検査部
の相対的深さが決定されるようにオペレータに双方の再
構築された各画像を表示する表示器とからなることを特
徴とするものである。この場合、前記横方向に磁化した
スラブ内の被検査部の立体的な視界を得るのに、前記双
方の再構築された各画像を同時に表示するものであるこ
とが好ましい。さらに、前記双方の再構築された各画像
が表示器で表示され、双方の再構築された各画像の被検
査部間の距離を測定し、前記第1の投影角度と前記第2
の投影角度との差θを用いて被検査部の相対的深さを計
算することで、スラブ内における被検査部の相対的深さ
が設定されるものであってもよい。
【0015】また、前記パルス制御手段により行われる
スキャンは、前記第1のNMRデータ組を得るための一
組の位相エンコード値を介して前記第1の勾配手段を動
作させる第1のパルスシーケンスと、前記第2のNMR
データ組を得るための一組の位相エンコード値を介して
前記第1の勾配手段を動作させる第2のパルスシーケン
スとを含み、前記第1の勾配手段,第2の勾配手段およ
び第3の勾配手段の中の2つの手段により発生する勾配
磁場の振幅によって、前記第2の各パルスシーケンスに
おける個々のパルスシーケンスが、前記第1の各パルス
シーケンスにおける対応するパルスシーケンスと異なる
ものであることが好ましく、この場合、前記第2のパル
スシーケンスにおいて異なる2つの勾配磁場の振幅が、
前記第2の勾配手段と前記第3の勾配手段によって生成
されるものであり、前記各第1のパルスシーケンス間に
前記第2の勾配手段によって生成される読み取りパルス
の振幅Gf が、前記各第2のパルスシーケンス間におけ
る前記第2の勾配手段の振幅Gx に換算され、次の数式
に示す振幅を有する読み取りパルスGz が、
【0016】
【数3】
【0017】前記第3の勾配手段によって生成されるも
のであり、さらに、前記各第2のパルスシーケンス間に
前記第2の勾配手段によって生成される読み取りパルス
の振幅Gx が、次の数式に示すように、
【0018】
【数4】
【0019】前記第1の投影角度と前記第2の投影角度
との差θによって設定されるものであることが好まし
い。また、前記各第2のパルスシーケンスを構成するパ
ルスシーケンスが、前記各第1のパルスシーケンスを構
成するパルスシーケンスとインターリーブされるもので
あることが好ましい。
【0020】
【作用】上記構成により、スラブからの3次元データ
組、あるいはスラブ内における連続するスライスからの
一続きの二次元データ組を得ることよりも、むしろ、少
なくとも2つの異なる投影角度から観測されるような、
完全なるスラブの2組の二次元NMRデータ組が得られ
るようになる。そして、多くの場合、二次元画像と同
一、あるいは、最悪でも2倍のスキャン時間で、2組の
二次元NMRデータ組を得ることができる。いずれの場
合であっても、比較となる三次元およびマルチスライス
二次元法以上に、スキャン時間が減少する。
【0021】また、各画像に対応するviewの収集をイン
ターリーブすることによって、患者が動いても、同一の
幾何学的な形状に患部を捕らえるのに十分な時間でこれ
らを得ることができる。これによって、必要な深さ情報
を提供する投影角度の違いを除いて、2つの各画像は幾
何学的に同一になる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。先ず、図1を参照すると、この図1には、
本発明に係わる好ましいNMR装置の概略構成が示され
ており、これはゼネラルエレクトリック社の商標名“S
IGNA”と称して販売されている。本装置の操作はオ
ペレータコンソール100 から制御され、オペレータコン
ソール100 は、キーボード102 をスキャンするととも
に、プラズマ表示あるいはタッチスクリーン104 および
制御パネル103 を介してオペレータからの入力を受信す
るコンソールプロセッサ101 を備えている。また、コン
ソールプロセッサ101 は、通信リンク116 を介して別個
のコンピュータ装置107 のアプリケーションインターフ
ェースモジュール117 と通信を行うようになっている。
コンピュータ装置107 内のイメージプロセッサ106 は、
ビデオケーブル105 を介してオペレータコンソール100
のビデオ表示器118 に直接接続しており、このイメージ
プロセッサ106 によって、オペレータはキーボード102
および制御パネル103 から、オペレータは画像の作成と
表示とを操作する。
【0023】コンピュータ装置107 はVME規格に一致
する背面バスの周辺に形成され、この背面バスを介して
互いに通信を行う複数のモジュールを有する。複数のモ
ジュールは、アプリケーションインターフェース117 お
よびイメージプロセッサ106に加えて、VME背面を制
御するCPUモジュールと、バス110 を介してコンピュ
ータ装置107 をディスク装置111 およびテープ装置112
を含む1組の周辺装置に接続するSCSIインターフェ
ース109 とを備えている。また、コンピュータ装置107
は、イメージデータ配列を蓄積するためのフレームバッ
ファとして公知のメモリモジュール113 と、高速直列リ
ンク115 を介してコンピュータ装置107を別個のシステ
ム制御部122 内に配置されるシステムインターフェース
モジュール120 に連結する直列インターフェースモジュ
ール114 とを備えている。
【0024】システム制御部122 は、共通の背面部118a
に接続された1組のモジュールを有する。背面部118aは
複数のバスから構成され、各バスはCPUモジュール11
9 によって制御される。直列インターフェースモジュー
ル120 は、この背面部118aを高速直列リンク115 に接続
し、かつ、パルスジェネレータモジュール121 は、直列
リンク125 を介して背面部118aをオペレータコンソール
100 に接続する。そして、オペレータから実行されるべ
きスキャンシーケンスを指示すると、リンク125 を介し
てシステム制御部122 がコマンドを受信する。
【0025】パルスジェネレータモジュール121 は、要
求されたスキャンシーケンスを実行するためにシステム
装置を操作するものであり、作成されるべきRF(高周
波)パルスのタイミング,強さおよび波形と、データ収
集ウィンドのタイミングおよび長さとを示すデータを作
成する。また、このパルスジェネレータモジュール121
は、直列リンク126 を介して1組の勾配アンプ127 に接
続し、これによって、スキャン中に作成されるべき勾配
パルスのタイミングと波形を示すデータを転送するとと
もに、直列リンク128 を介して生理的収集コントローラ
129 からの被検査部たる患者のデータを受信する。ま
た、生理的収集コントローラ129 は、患者に接続された
多数の異なるセンサからの信号をも受信することができ
る。例えば、患者の心拍周期あるいは呼吸周期にスキャ
ンを同期させるパルスジェネレータモジュール121 に対
して、べローズまたは生成パルスからの電極信号あるい
は呼吸信号からECG(心電図)信号を受信するように
してもよい。結果的に、パルスジェネレータモジュール
121 は、直列リンク132 を介して患者の位置および状態
と磁気装置に係わる各センサーからの入力部135 の信号
を受信するスキャンルームインターフェース回路133 を
接続する。また、患者位置装置134 は患者の受け台を動
かすコマンドを受信して、スキャンに対して望ましい位
置に患者を動かすものであり、これもスキャンルームイ
ンターフェース回路133 を介して、パルスジェネレータ
モジュール121 に接続される。
【0026】パルスジェネレータモジュール121 で得ら
れた勾配波形は、Gx アンプ136 ,Gy アンプ137 およ
びGz アンプ138 により各々構成された勾配アンプ装置
127に用いられる。各アンプ136 ,137 ,138 は、一般
に指定されたアセンブリの対応する勾配コイル139 を励
起するために利用される。この勾配コイルアセンブリ13
9 は、孔142 に沿って水平に広がる0.5あるいは1.
5テスラの極性場をもたらす極性マグネット140 を含む
マグネットアセンブリ141 の部分を形成する。勾配コイ
ル139 は孔142 を取り囲むようにして設けられ、励起す
ると、勾配磁場Gx ,Gy ,およびGz がデカルト座標
系の直交するx,y,z軸方向に向けられながら、主極
性場と同一方向に発生する。すなわち、主マグネット14
0 で発生した磁場B0 がz方向に向けられるとすれば、
z方向の総合の磁場をBzとすると、各勾配磁場Gx ,
Gy ,Gz は次の数式にて示される。
【0027】
【数5】
【0028】また、マグネットアセンブリ141 の孔のあ
る地点(x,y,z)における磁場B(x,y,z)
は、次の数式によって与えられる。
【0029】
【数6】
【0030】勾配磁場は、スキャンされた患者から発散
するNMR信号の空間的な情報をエンコードするのに利
用される。
【0031】孔142 の中には、円筒状をなす全身用RF
コイル152 が配置される。このコイル152 により、シス
テム制御部122 内のトランシーバーモジュール150 によ
り供給されたRFパルスに対応して、円周状に分極され
たRF場が得られる。これらのRFパルスはRFアンプ
151 により増幅され、RFコイルと一体形成される送信
/受信スイッチ154 を介してRFコイル152 に連結され
る。波形および制御信号はパルスジェネレータモジュー
ル121 によって付与され、RFキャリア変調とモード制
御のためにトランシーバーモジュール150 によって利用
される。得られたNMR信号は患者に励起された原子核
によって放射され、同一のRFコイルで感知され得ると
ともに、送信/受信スイッチ154 を介してプリアンプ15
3 に連結される。この増幅されたNMR信号は、トラン
シーバーモジュール150 の受信部により復調検波および
ろ波された後、デジタル化される。送信/受信スイッチ
154 は、パルスジェネレータモジュール121 からの制御
信号によって制御され、送信モードの期間には、RFア
ンプ151 をRFコイル152 に接続し、受信モードの期間
には、プリアンプ153 をRFコイル152 に接続する。ま
た、この送信/受信スイッチ154 により、例えばヘッド
コイルやサーフェースコイルなどのセパレートRFコイ
ルを、いずれか一方の送信あるいは受信モードで用いる
ことが可能になる。
【0032】主マグネットアセンブリ141 は、極性マグ
ネット140 ,勾配コイル139 およびRFコイル152 を支
援するのに加えて、主マグネット140 と連動し、かつ極
性磁場内の不均一性を補正する一組のシムコイル156 を
も支援している。主電源装置157 は、超伝導主マグネッ
ト140 によって得られた極性場を正確な動作強度に発生
させるのに用いられ、その後取り除かれる。
【0033】RFコイル152 によって捕捉されたNMR
信号は、トランシーバーモジュール150 によってデジタ
ル化され、同様にシステム制御部122 の一部分をなすメ
モリモジュール160 に転送される。スキャンが行われ、
データのエンタイアアレイがメモリモジュール160 に取
り込まれるようになると、アレイプロセッサ161 はイメ
ージデータのアレイに対してデータをフーリエ変換す
る。このイメージデータは、直列リンク115 を介してコ
ンピュータ装置107 に伝送され、ディスク装置111 に格
納される。オペレータコンソール100 からのコマンドに
対して、このイメージデータをテープ駆動装置112 に記
録してもよく、さらに、イメージプロセッサ106 により
生成し、オペレータコンソール100 に転送して、ビデオ
表示器118に表示してもよい。
【0034】図1に示すNMR装置では、二次元のフー
リエ変換を用いて画像が再構築される二次元(2D)デ
ータ組を得るために、多数知られているパルスシーケン
スのいずれかを実行してよい。しかし、本発明を実施す
る場合、こうしたNMRパルスシーケンスは、少なくと
も2組の二次元データを得るために、次に述べるように
変更される。
【0035】図2を参照すると、先ず第1の変更点は、
RF励起パルスと、スライス選択勾配磁場Gz とを変え
ることにあり、これによって、スピンからなる厚いスラ
ブが励起される。イメージ化されるスラブは、図2の
A,BおよびCに示すような興味のある被検査部の全部
分を含有するのに十分な厚さとなるはずである。この例
では、x方向は周波数エンコードを行う読み取り勾配磁
場(Gf =Gx )を伴う空間的にコード化した方向とな
り、紙面(x−z平面)に対して垂直なy方向は、位相
エンコード勾配磁場の方向となる。周波数エンコードを
行う読み取り勾配磁場Gf はベクトル190 によって示さ
れており、空間的にコード化した勾配磁場を用いたデー
タ組から再構築された二次元フーリエ変換画像は、191
に示すx−y平面に位置することになる。励起されたス
ラブ内にある被検査部は、このイメージ平面191 に対し
てA´,B´およびC´に示すように投影されるが、投
影方向192 に沿って被検査部A,Bがアライメントされ
るために、被検査部A,Bの画像は重なり合う。結果的
に、この画像では被検査部Aと被検査部Bとを区別する
ことはできず、被検査部A,Bに対する相対的な被検査
部Cの深さを測定することができない。
【0036】次の図3は、異なる投影角度から得られた
第2の画像が、いかにして図2における不明確点を解決
できるのかを示している。この例では、同一のスラブが
イメージングを行うために選択されるが、同一のスラブ
を通過する投影角度は、ベクトル190 に示すように、x
方向に対して角度θの周波数エンコードを行う勾配磁場
Gf を加えることで変更される。すなわち、投影角度の
変更は、この勾配磁場の方向を変えることに等しい。方
向の変更は、読み取り中にx方向およびz方向に沿って
各勾配磁場を加えることで達成され、結果として得られ
た周波数エンコードを行う勾配磁場Gf は、次に詳述す
るようなこれらの2つの勾配磁場を合計したベクトルと
なる。
【0037】図3における第2の画像では、励起された
スラブ内における各被検査部の投影部の相対位置が各々
異なっている。被検査部A,Bの投影部A´B´は、重
なり合うことなく、しかも、各被検査部の相対的な深さ
は、2つの画像の相対的な位置を比較することによって
測定することができる。本発明における重要な点とは、
図2および図3に示す2つの画像が単一のスキャンで得
られ、かつ、各データ収集間の時間間隔は、その間に励
起されたスピンの動きがない程度の短さになることにあ
る。例えば、仮に速いパルスシーケンスが用いられたと
しても、各二次元フーリエ変換画像を瞬時にかつ交互に
得ることができ、インタリーブされた手法により、2つ
の投影を選択的に得ることができる。つまり、各投影に
おいて対応する各View(すなわち、これは対応する各位
相エンコード勾配値に相当する。)は、共にかつ交互に
得られる。これは、各viewに対する一対の連続するパル
スシーケンスで達成してもよく、あるいは、各viewに対
する一対のNMR信号を、シングルあるいはマルチエコ
ーによるNMRパルスシーケンスで得るようにしてもよ
い。いずれの場合にも、各投影に対応するviewは互いに
数ミリセカンドで得られ、これによって、励起されたス
ラブにおける被検査部の幾何学的位置は、その間に動く
機会を持たなくなる。生成されたあらゆる動きからのア
ーチファクトは、双方の投影において同一に現れるとと
もに、スキャン間に用いられるあらゆる動きあるいは流
体からのアーチファクトを抑制する技術が、各投影に等
しく作用することになる。
【0038】2つの投影角度により得られた一対の画像
は、重なり合う構造部の不明確さを解決するために、引
き続いて並んで見ることのできる2つの異なる透視画を
提供する。これらは選択的に単一の表示器で周期的に表
示させることが可能であり、循環する被検査部の幻影を
創造することもできる。さらに、他のアプローチとし
て、適切に選択された別々の角度(5゜乃至10゜)
で、三次元視覚効果を作り出すためのステレオスコープ
的な立体画像を見ることもできる。本実施例では、2つ
の再構築された画像が同一の表示器スクリーンに同時に
表示されるが、これは、例えば赤と緑のように異なる色
で表示される。使用者は各々対応する色を持つレンズを
備えた眼鏡をかけることで、画像を三次元で見ることが
できる。
【0039】異なる投影角度から得られた画像は、公知
の三角測定アルゴリズムを用いることによって、スラブ
内における各被検査部の相対的な深さを計算するために
も用いられる。例えば、2つの投影間の角度θが判って
おり、2つの被検査部間の相対的な距離が各画像上で測
定される場合には、画像化されたスラブ内における相対
的な深さを計算することができる。こうした計算法は、
例えば、定規を用いたり、あるいは、マウス制御された
カーソルを用いて被検査部の位置を特定し、その後、コ
ンピュータにより距離と深さを計算するコンピュータ手
法によって、画像上の距離を直接的に測定することで達
成される。
【0040】図4は、グラジエントエコー法によるイメ
ージングパルスシーケンスの基本的な構成要素を示した
ものである。このダイアグラムでは、スラブ選択と周波
数エンコードに用いられるRF(高周波)および勾配波
形のみが示されている。なお、スピンエコー法によるイ
メージングのためのrefocusing パルスや、血管をイメ
ージングするためのflow-encoding gradients などの様
々なイメージング技術に特定する位相エンコード勾配お
よびRF波形は示されていない。
【0041】同図において、RF軸には、NMR装置に
よってもたらされたスラブ選択RF励起波形195 と、そ
の後得られた再フォーカスされた勾配NMRエコー信号
196が図式的に示されている。図2に示すように、次の
Gz スラブ選択軸には、傾斜のないスラブに対するz軸
方向に沿った選択勾配磁場が実線197 に示されている。
また、図2に示すように、Gx 読み取り軸には、傾斜の
ない投影に対する周波数エンコードを行う勾配磁場が実
線198 に示されている。さらに、Gz およびGx 軸に
は、図3に示すような傾斜した投影に付加された波形
が、破線199 ,200に示されている。この傾斜した角度
θは、次の数式で与えられる。
【0042】
【数7】
【0043】但し、Gz およびGy は、読み取り期間中
における勾配磁場波形の振幅を示している。
【0044】仮に、非傾斜および傾斜時のデータ収集期
間中に、どのサンプリングパラメータも変更していない
とすれば、各々再構築された画像たる画像スケールの視
界(FOV)は、周波数エンコードを行う勾配磁場Gf
の振幅に依存する。したがって、同一の画像スケールを
維持するためには、この勾配磁場Gf の振幅を2つのデ
ータ収集間で同一にするべきである。このため、傾斜し
ていない投影に対する周波数エンコードを行う勾配磁場
の振幅をGf とするならば、その後、傾斜した投影に対
する勾配磁場Gx ,Gz は、次の数式に示す条件を満足
するはずである。
【0045】
【数8】
【0046】さらに、傾斜した投影に対する勾配磁場G
x ,Gz の望ましい振幅を決定するために、数8に示す
数式を数7に結合すると、次の各数式が得られる。
【0047】
【数9】
【0048】
【数10】
【0049】但し、上記各数式において、θの方向が図
3に示すように時計回りであれば、勾配磁場Gz は負に
なり、θの方向が反時計回りであれば、勾配磁場Gz は
正になる。2つの便宜上選ばれた投影角度に対し、先ず
第1に、望ましい視界あるいは画像スケールに必要なG
f の値を選択する。その後、上記数9および数10を用
いて、望ましい投影角度に対する必要な勾配磁場の組合
わせを算出する。
【0050】このように、適切な勾配磁場の振幅がスキ
ャンをする前に望ましい投影角度に対して算出されるた
め、データ収集における特定の命令にかかわらず、2つ
の投影画像を得るために、システムを再プログラムする
必要がなくなる。しかも、イメージ収集中に、患者が動
いて位置ずれを起こす機会が減少する。さらに、パルス
シーケンスによる連続的なサイクルで、2つの投影に対
するデータ収集をインターリーブすることによって、ス
キャン処理中に生じる例えば血流などのあらゆる動きや
他の状態の変化が、双方の画像で共通となる。このこと
は、立体的な視界および深さ計算に対して、不一致なデ
ータ組を得る可能性が減少することになる。
【0051】同一の静止したスラブから多数の投影を得
る場合、イメージ平面に投影された生体の厚さが、僅か
ではあるが投影角度の作用として変化することが、多少
複雑な要因となる。これは、投影中に僅かに異なった画
像輝度として現れるが、多くの場合、その影響は注目さ
れない程度に小さいものである。しかも、一方の画像の
輝度レベルを変えるか、あるいは、各画像のピクセルの
輝度数値にスケールファクターを加えることによって、
この影響を補正することができる。
【0052】2つの投影に対してデータ入手のために必
要とされる時間は、同等の単一の投影に対して必要とさ
れる時間の2倍になる。しかし、多くの適用例では、画
像の信号対雑音比(S/N比)を改善するために、個々
の画像に対して多数のデータ組を得ることが共通にな
る。平均化するのに用いられる繰り返し数は、NEX数
として引用される。本発明では、2つの異なるスラブ投
影に対する一対の1NEX画像が、単一の2NEX画像
に対して必要とされる時間と同一に得られるようにして
もよい。但し、この場合には、2つの画像を立体的に見
る際に、信号を平均化した影響によって部分的にオフセ
ットされる欠点がある。また、この影響は、回転する表
示の幻影を得るために2つの投影を循環させた時に、あ
る範囲で行われる。
【0053】上記実施例では、極性場を発生する手段
が、極性マグネット140 に相当し、極性場に従属される
スピンに横方向の磁化を生じるRF励起場を発生する励
起手段が、RFコイル152 に相当する。また、横方向磁
化によって発生したNMR信号を感知し、このNMR信
号のデジタル化されたサンプルを生成する受信手段は、
RFコイル152 およびトランシーバーモジュール150 に
相当し、NMR信号の位相エンコード用に第1の勾配磁
場を発生する第1の勾配手段と、NMR信号の周波数エ
ンコード用に第2の勾配磁場を発生する第2の勾配手段
と、横方向に磁化したスピンのスラブ選択用に第3の勾
配磁場を発生する第3の勾配手段は、各々Gy アンプ13
7 ,Gx アンプ136 およびGz アンプ138 に相当する。
さらに、前記RFコイル152 ,Gx アンプ136 ,Gy ア
ンプ137 ,およびGz アンプ138 に連結するとともに、
選択されたスラブの各スピンが横方向に磁化され、第1
の画像を再構築して第1の投影角度から横方向に磁化し
たスラブ内の被検査部を描写する第1のNMRデータ組
を形成するのに、各NMR信号が受信およびデジタル化
され、かつ、第2の画像を再構築して第2の投影角度か
ら横方向に磁化したスラブ内の被検査部を描写する第2
のNMRデータ組を形成するのに、各NMR信号が受信
およびデジタル化されるスキャンを実行可能なパルス制
御手段が、システム制御部122 に相当し、スラブ内の被
検査部の相対的深さが決定されるようにオペレータに双
方の再構築された各画像を表示する表示器が、ビデオ表
示器118に相当する。
【0054】また、第1のNMRデータ組を得るための
一組の位相エンコード勾配値を介してGy アンプ137 を
動作させる第1のパルスシーケンスが、図2に示す傾斜
の内投影に対応するパルスシーケンスに相当し、さら
に、第2のNMRデータ組を得るための一組の位相エン
コード勾配値を介して前記第1の勾配手段を動作させる
第2のパルスシーケンスが、傾斜した投影に対応するパ
ルスシーケンスに相当する。
【0055】本発明は、その精神を逸脱することなく、
上述の好ましい実施例から多くの変更を行うことが可能
である。上述のように、スラブ選択勾配磁場Gz と、読
み取り勾配磁場Gx との組合わせを用いて、各投影を最
も簡単に回転させることがある一方、位相エンコード勾
配磁場Gy を用いて各投影を回転させることもある。ま
た、位相エンコード勾配磁場Gy はイメージ収集におけ
る各viewを変更するものであるため、各viewに対して望
ましい回転総数を達成するために、この勾配磁場Gy を
個々に計算することが必要となる。望ましい位相エンコ
ードと、各viewに対する振幅Gp を生成するために、位
相エンコード勾配磁場Gy をスラブ選択勾配磁場Gz と
組合わせて利用することがある。この場合、振幅Gp は
次の数式にて示される。
【0056】
【数11】
【0057】周波数エンコード勾配磁場Gx と位相エン
コード勾配磁場Gy とによる同様の組合わせが、傾斜角
度で画像投影を発生するのに用いられるであろう。
【0058】
【発明の効果】本発明における核磁気共鳴イメージング
装置は、極性場を発生する手段と、前記極性場に従属さ
れるスピンに横方向の磁化を生じるRF励起磁場を発生
する励起手段と、前記横方向磁化によって発生したNM
R信号を感知し、このNMR信号のデジタル化されたサ
2プルを生成する受信手段と、前記NMR信号の位相エ
ンコード用に第1の勾配磁場を発生する第1の勾配手段
と、前記NMR信号の周波数エンコード用に第2の勾配
磁場を発生する第2の勾配手段と、前記横方向に磁化し
たスピンのスラブ選択用に第3の勾配磁場を発生する第
3の勾配手段と、前記励起手段,第1の勾配手段,第2
の勾配手段,第3の勾配手段および受信手段に連結する
とともに、選択されたスラブの各スピンが横方向に磁化
され、第1の画像を再構築して第1の投影角度から横方
向に磁化したスラブ内の被検査部を描写する第1のNM
Rデータ組を形成するのに、各NMR信号が受信および
デジタル化され、かつ、第2の画像を再構築して第2の
投影角度から横方向に磁化したスラブ内の前記被検査部
を描写する第2のNMRデータ組を形成するのに、各N
MR信号が受信およびデジタル化されるスキャンを実行
可能なパルス制御手段と、スラブ内の被検査部の相対的
深さが決定されるようにオペレータに双方の再構築され
た各画像を表示する表示器とからなるものであるから、
トータルのスキャン時間を増加させることなく、二次元
のNMR像における被検査部の深さ識別を改良すること
ができる。
【0059】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記横方向に磁化したスラブ内の被検査部の立体
的な視界を得るのに、前記双方の再構築された各画像を
同時に表示するものであり、この場合には、トータルの
スキャン時間を増加させることなく、二次元のNMR像
における被検査部の深さ識別を改良して、画像を三次元
で見ることが可能となる。
【0060】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記パルス制御手段により行われるスキャンが、
前記第1のNMRデータ組を得るための一組の位相エン
コード値を介して前記第1の勾配手段を動作させる第1
のパルスシーケンスと、前記第2のNMRデータ組を得
るための一組の位相エンコード値を介して前記第1の勾
配手段を動作させる第2のパルスシーケンスとを含み、
前記第1の勾配手段,第2の勾配手段および第3の勾配
手段の中の2つの手段により発生する勾配磁場の振幅に
よって、前記第2の各パルスシーケンスにおける個々の
パルスシーケンスが、前記第1の各パルスシーケンスに
おける対応するパルスシーケンスと異なるものであるか
ら、2つのパルスシーケンスを用いるだけで、トータル
のスキャン時間を増加させることなく、二次元のNMR
像における被検査部の深さ識別を改良することができ
る。
【0061】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記第2のパルスシーケンスにおいて異なる2つ
の勾配磁場の振幅が、前記第2の勾配手段と前記第3の
勾配手段によって生成されるものであるから、この場合
には、トータルのスキャン時間を増加させることなく、
二次元のNMR像における被検査部の深さ識別を改良す
ることができるとともに、投影角度を最も簡単に回転さ
せることができる。
【0062】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記各第1のパルスシーケンス間に前記第2の勾
配手段によって生成される読み取りパルスの振幅Gf
が、前記各第2のパルスシーケンス間における前記第2
の勾配手段の振幅Gx に換算され、次の数式に示す振幅
を有する読み取りパルスGz が、
【0063】
【数12】
【0064】前記第3の勾配手段によって生成されるも
のであるから、この場合には、トータルのスキャン時間
を増加させることなく、二次元のNMR像における被検
査部の深さ識別を改良することができるとともに、x方
向およびz方向に沿って各勾配磁場を加えることで、投
影角度を最も簡単に回転させることができる。
【0065】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記各第2のパルスシーケンス間に前記第2の勾
配手段によって生成される読み取りパルスの振幅Gx
が、次の数式に示すように、
【0066】
【数13】
【0067】前記第1の投影角度と前記第2の投影角度
との差θによって設定されるものであり、この場合に
は、スキャンをする前に望ましい投影角度に対して勾配
磁場の振幅を算出することができるため、各投影画像を
得るために、システムを再プログラムする必要がなくな
る。
【0068】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記各第2のパルスシーケンスを構成するパルス
シーケンスが、前記各第1のパルスシーケンスを構成す
るパルスシーケンスとインターリーブされるものであ
り、立体的な視界および画像測定に対して、幾何学的に
一致した2組のデータを有する投影画像を得ることがで
きる。
【0069】また、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置は、前記双方の再構築された各画像が表示器で表示さ
れ、双方の再構築された各画像の被検査部間の距離を測
定し、前記第1の投影角度と前記第2の投影角度との差
θを用いて被検査部の相対的深さを計算することで、ス
ラブ内における被検査部の相対的深さが設定されるもの
であり、この場合には、トータルのスキャン時間を増加
させることなく、二次元のNMR像における被検査部の
深さ識別を改良して、スラブ内における相対的な深さを
計算することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に適用されるNMR装置のブ
ロック構成図である。
【図2】同上図1におけるNMR装置を用いた場合の、
画像化される要部の概略説明図である。
【図3】同上図1におけるNMR装置を用いた場合の、
画像化される要部の概略説明図である。
【図4】同上図1におけるNMR装置によって励起され
るパルスシーケンスのグラフ図である。
【符号の説明】
118 ビデオ表示器(表示器) 122 システム制御部(パルス制御手段) 136 Gx アンプ(第2の勾配手段) 137 Gy アンプ(第1の勾配手段) 138 Gz アンプ(第3の勾配手段) 140 極性マグネット(極性場発生手段) 150 トランシーバーモジュール(受信手段) 152 RFコイル(励起手段,受信手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性場を発生する手段と、前記極性場に
    従属されるスピンに横方向の磁化を生じるRF励起場を
    発生する励起手段と、前記横方向磁化によって発生した
    NMR信号を感知し、このNMR信号のデジタル化され
    たサンプルを生成する受信手段と、前記NMR信号の位
    相エンコード用に第1の勾配磁場を発生する第1の勾配
    手段と、前記NMR信号の周波数エンコード用に第2の
    勾配磁場を発生する第2の勾配手段と、前記横方向に磁
    化したスピンのスラブ選択用に第3の勾配磁場を発生す
    る第3の勾配手段と、前記励起手段,第1の勾配手段,
    第2の勾配手段,第3の勾配手段および受信手段に連結
    するとともに、選択されたスラブの各スピンが横方向に
    磁化され、第1の画像を再構築して第1の投影角度から
    横方向に磁化したスラブ内の被検査部を描写する第1の
    NMRデータ組を形成するのに、各NMR信号が受信お
    よびデジタル化され、かつ、第2の画像を再構築して第
    2の投影角度から横方向に磁化したスラブ内の前記被検
    査部を描写する第2のNMRデータ組を形成するのに、
    各NMR信号が受信およびデジタル化されるスキャンを
    実行可能なパルス制御手段と、スラブ内の被検査部の相
    対的深さが決定されるようにオペレータに双方の再構築
    された各画像を表示する表示器とからなることを特徴と
    する核磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】 前記横方向に磁化したスラブ内の被検査
    部の立体的な視界を得るのに、前記双方の再構築された
    各画像を同時に表示するものであることを特徴とする請
    求項1記載の核磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 前記パルス制御手段により行われるスキ
    ャンは、前記第1のNMRデータ組を得るための一組の
    位相エンコード値を介して前記第1の勾配手段を動作さ
    せる第1のパルスシーケンスと、前記第2のNMRデー
    タ組を得るための一組の位相エンコード値を介して前記
    第1の勾配手段を動作させる第2のパルスシーケンスと
    を含み、前記第1の勾配手段,第2の勾配手段および第
    3の勾配手段の中の2つの手段により発生する勾配磁場
    の振幅によって、前記第2の各パルスシーケンスにおけ
    る個々のパルスシーケンスが、前記第1の各パルスシー
    ケンスにおける対応するパルスシーケンスと異なるもの
    であることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴イメ
    ージング装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のパルスシーケンスにおいて異
    なる2つの勾配磁場の振幅が、前記第2の勾配手段と前
    記第3の勾配手段によって生成されるものであることを
    特徴とする請求項3記載の核磁気共鳴イメージング装
    置。
  5. 【請求項5】 前記各第1のパルスシーケンス間に前記
    第2の勾配手段によって生成される読み取りパルスの振
    幅Gf が、前記各第2のパルスシーケンス間における前
    記第2の勾配手段の振幅Gx に換算され、次の数式に示
    す振幅を有する読み取りパルスGz が、 【数1】 前記第3の勾配手段によって生成されるものであること
    を特徴とする請求項4記載の核磁気共鳴イメージング装
    置。
  6. 【請求項6】 前記各第2のパルスシーケンス間に前記
    第2の勾配手段によって生成される読み取りパルスの振
    幅Gx が、次の数式に示すように、 【数2】 前記第1の投影角度と前記第2の投影角度との差θによ
    って設定されるものであることを特徴とする請求項5記
    載の核磁気共鳴イメージング装置。
  7. 【請求項7】 前記各第2のパルスシーケンスを構成す
    るパルスシーケンスが、前記各第1のパルスシーケンス
    を構成するパルスシーケンスとインターリーブされるも
    のであることを特徴とする請求項3記載の核磁気共鳴イ
    メージング装置。
  8. 【請求項8】 前記双方の再構築された各画像が表示器
    で表示され、双方の再構築された各画像の被検査部間の
    距離を測定し、前記第1の投影角度と前記第2の投影角
    度との差θを用いて被検査部の相対的深さを計算するこ
    とで、スラブ内における被検査部の相対的深さが設定さ
    れるものであることを特徴とする請求項1記載の核磁気
    共鳴イメージング装置。
JP6140440A 1993-07-26 1994-06-22 核磁気共鳴イメージング装置 Pending JPH0751243A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010522011A (ja) * 2007-03-19 2010-07-01 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 磁気共鳴装置及び方法
CN115919285A (zh) * 2023-02-28 2023-04-07 山东奥新医疗科技有限公司 一种核磁共振定位方法、装置、设备及存储介质

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