JPH07508658A - ヒト造血幹細胞の生着,増殖及び分化のための動物モデル - Google Patents

ヒト造血幹細胞の生着,増殖及び分化のための動物モデル

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JPH07508658A JP6523708A JP52370894A JPH07508658A JP H07508658 A JPH07508658 A JP H07508658A JP 6523708 A JP6523708 A JP 6523708A JP 52370894 A JP52370894 A JP 52370894A JP H07508658 A JPH07508658 A JP H07508658A
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カンジーン・コーポレイシヨン
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト造血幹細胞の生着、増殖及び分化のための動物モデル発明の背景 哺乳類器官系の研究、特に免疫系の研究におけるin viv。
動物モデルの重要性は多くの論文で明らかにされている。
残念ながら、ヒト免疫系を研究する学者達にはこのようなモデルがなかった。最 近になっていくつかの研究グループが、重症複合免疫不全症(5CID)を発症 したマウスにおいてヒト骨髄細胞またはヒト胎児肝細胞が生着したことを報告し た。Lapidotら、5cience 255:1137(1992);Mo 5ierら、Nature 335:256(1988);McCuneら、5 cience 241:1632(1988)。
また、免疫不全bg/nu/xidマウスを使用して同様の結果が得られたこと も報告されている。Kamel−Reidら、5cience 242: 17 06(1988)。これらの研究はいずれも、宿主体内でヒト組織の増殖及び分 化の長期持続を確立することができなかった。しかも、短期的な分化が得られた のは外因性ヒト成長因子を添加したときに限、られていた。致死量まで放射線照 射したマウスをヒト骨髄細胞のレシピエンドとして使用した例もある。Lubi nら、5cience 252:427(1991)。この研究も正常ヒト細胞 の持続的な分化を生じさせることはできなかった。
造血は分化及び発育の種々の段階の細胞が関与する階層的プロセスである。マウ スの系においては、造血幹細胞が致死量まで放射線照射されたレシピエンドの造 血系を再構成し得ることが十分に確認されている。Jonesら、Blood  73(2) :397(1989)。このような活性に関して最も信頼できるア ッセイは、−次及び二次レシピエンドの再構成を証明する移植アッセイである。
このようなアッセイはマウス免疫系研究のための有効な手段を提供する。しかし ながら、ヒトの場合には同等のモデルが存在しないため、ヒト造血の解明は極め て限定されている。
上記のように、ヒト細胞を免疫不全マウスに生着させることに成功した例はいく つか報告されている。Lapidotら(1992)によるこれらの研究の1つ では、ヒト骨髄細胞移植のために5CIDマウスをレシピエンドとして使用した 。エリトロポエチン(EPO)とヒト肥満細胞成長因子(hu−MFG)及び/ またはPLXY321 (ヒトIL−3融合タンパク質)との併用によって刺激 したとき、76%のレシピエンドで、成長因子で処理しない動物体内で観察され る10倍以上のヒト細胞がレシピエンドの骨髄中で生着していた。ヒト組織はリ ンパ球系、赤血球系及び骨髄球系に属する組織であり、移植組織の分化が生じた ことを示していた。しかしながら、外因性ヒト成長因子を添加しないとき、相対 生着量は少なかった(0.01〜1.0%)。更に、長期にわたる不連続な成長 因子処理がその後の刺激に与えたかもしれない効果に関しては明らかでなかった 。これらの研究報告及びその他の先達の研究論文は重要な進歩を示すものではあ ったが、ヒト造血の完全な機能性モデルを得るまでには到っていない。
ヒト以外の哺乳動物体内で正常な造血幹細胞の生着、増殖及び分化の長期持続に 成功した例はこれまでの処では全く報告されていない。従って、ヒト造血を研究 するための適正な動物モデルは全く存在していない。
発明の概要 従って、本発明の目的は、ヒト造血組織の維持、増殖及び分化に関して完全なヒ ト造血系のヒト以外の閉鎮モデルを提供することである。
本発明の別の目的は、外因性因子の添加を要せずにヒト造血組織の維持、増殖及 び分化を支持し得るヒト以外の動物の産生方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、ヒト以外の哺乳動物体内で産生されるヒト組織を提供 することである。
本発明の更に別の目的は、ヒト以外の哺乳動物体内でヒト組織を産生ずる方法を 提供することである。
上記の諸目的を達成するために、本発明の1つの特徴によれば、本質的にヒト起 源の細胞から成る造血系を有している遺伝的免疫適格のヒト以外の哺乳動物であ って、いくつかの非リンパ球系造血細胞が該哺乳動物に同系(syngenei c)であることを特徴とする哺乳動物が提供さくA)哺乳動物の種の基準に適合 した免疫遺伝子型を有するヒト以外の哺乳動物を準備し、 (B)該哺乳動物の実質的に全部の骨髄を破壊するに十分なレベルのX線または ガンマ線を該哺乳動物に照射し、(C)同質遺伝子型(syngeneic)牌 コロニー細胞と継代培養した骨髄基質細胞から成るヒト細胞とを該哺乳動物に移 植する段階から成る上記のごときヒト以外の哺乳動物の産生方法が提供される。
また、 (A) 哺乳動物の種の基準に適合した免疫遺伝子型を有するヒト以外の哺乳動 物を準備し、 (B)該哺乳動物の実質的に全部の骨髄を破壊するに十分なレベルのX線または ガンマ線を該哺乳動物に照射し、(C)同質遺伝子型牌コロニー細胞と継代培養 した骨髄基質細胞から成るヒト細胞とを該哺乳動物に移植する段階から成る方法 の産物であるヒト以外の哺乳動物が提供される。
図面の簡単な説明 図1は、再構成りalb/cマウスの骨髄細胞を用いたCFU−GEMMアッセ イでヒトの多系統コロニーの各々から単離したDNAのPCR分析を示すアクリ ルアミドゲルの写真である。
図2は、CD34(+)細胞によって再構成された4匹のBa1b/Cマウス( グループ■)のDNAのサザンプロット分析のオートラジオグラフである。
図3は、ビオチニル化したヒトX染色体→サテライトDNAのin 5ituハ イブリダイゼーシヨンの顕微鏡写真である。
好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、ヒト以外の哺乳動物体内での長期持続性ヒト造血に関する閉鎖モデル 及びその産生方法を初めて提供する。本出願において、閉鎮モデルなる用語は、 モデル生物に対して外因性の因子の添加を要せずに当該系が正常に機能し得るこ とを意味する。この能力の結果として、ヒト造血系の一般的な研究だけでなく、 患者個人個人の造血系に関してもより有効な研究が可能である。更に、ヒト疾患 の診断及び治療のためにヒト組織を産生じ得る。
本発明は、ヒト造血幹細胞の生着、増殖及び分化が、ヒト以外の移入レシピエン ドの体内で達成され得ることを証明する。生着は、ヒト細胞特異的コロニーア・ ソセイによって検出される。増殖は、移植後に長期持続する預託(comitt ed)前駆細胞の存在を示すコロニーアツセイによって確認される。分化は、骨 髄球系、赤血球系及びリンノく球系に属するヒト細胞の検出によって確認される 。外因性因子の添加を要せずに活性造血が維持される。更に意外にも、移植細胞 のレシピエンドは、異物を認識し得る移入ヒト細胞によって異物として認識され ない。
ヒト細胞の移入後9カ月までの実験では、初期前駆細胞及び預託前駆細胞の双方 がレシピエンドによって維持されていた。このような細胞は、移植された物質の 持続的増殖及び成熟の存在下にのみ観察された。従って、詳細に後述するこれら の実験は、ヒト以外のレシピエンド体内での有意数のヒト造血細胞の長期維持を 初めて証明した。また、ヒト造血の完全な閉鎖モデルの最初の実f11である。
骨髄由来基質細胞が長期骨髄培養物中の造血を支持及び調整し得るミクロ環境を 提供することは公知である。Singerら、ADVANCES IN HAE MATOLOGY、 Vol、 4. pp、 1−34(Hoffbrand 。
V、 、 ed、 、 Churchill Livingston、 Lon don、 1985) ;Desterら、J。
Ce1l Physiol、82:461(1977)。研究者らは、基質細胞 力(細胞対細胞接触を提供し且つ造血性サイトカインを産生ずることによって造 血を調節すると報告した。Albertsonら、EMBo 7:2801(1 988);Gualtieriら、Exp、 I(ea+ato1.15:88 3(1987);Naparstekら、J、Ce1l Physiol、12 6+407(1986)。当然予想されるように、ヒト以外のレシピエンド体内 ζ二力)力する因子が欠如していると、ヒト造血組織の増殖及び分化カベ顕著( こ減少するかまたは阻止される。Lapidotら(1992)。本発明におい ては、継代培養した基質細胞の同時注入によってこの難点を克服する。Wu &  Keating、Exp、Hematol、19:485(1991)に報告 されているように、基質細胞の生着基こも成功したので、ヒト造血組織の適正な 発育に必要な因子力(移入レシピエンドの体内で産生される。このため、他の文 献で報告されているような時間及び経費のかかる外因性成長因子の添加が不要に なる。
上記から明らかなように、ヒト組織をヒト以外の宿主に移植するときは、免疫学 的に正常なレシピエンドを使用することが極めて望ましい。本文中のこの「免疫 学的に正常な」という用語は、個体が属する種に典型的な免疫系特性を示すこと を意味する。これらの特性の典型例としては特に、機能性B細胞及びT細胞、並 びに、特定生物の免疫指標(immunologic signature)と して作用する細胞表面抗原と呼ばれる構造的細胞成分がある。
このような免疫学的に正常なレシピエンドを使用すると通常は以下の問題が生じ る。レシピエンドの免疫系はB細胞及びT細胞を介して生着した組織の細胞表面 抗原を異物として認識するであろう。この認識は最終的に、組織に対する免疫応 答を誘発し、非生着物を破壊する。この応答は、宿主対移植片拒絶として知られ ている。
宿主対移植片拒絶を回避する方法の1つは、免疫障害したレシピエンドを使用す ることである。このような動物は、2つの普遍形質の欠失、即ち遺伝子型及び表 現型の欠失を示す。この問題を回避するために遺伝子型免疫不全のマウスを使用 した研究者らもいる。これらの動物は、体液性または細胞性の免疫応答を発生不 能にする遺伝欠陥を有しており、その例としては、5CIDマウス及びbg/n u/xidマウスがある。Kamel−Reidら、(1988) ;Lapi dotら、(1992)。従って、生着組織に対して反応することができない。
しかしながら一般に、レシピエンドとなる適正な免疫欠失生物の入手可能性の観 点からこのような動物の使用はかなり制約されることになる。更に、これらの動 物は無菌環境に収容する必要があり及び/または定常的な抗生物質処理を必要と する。
第二の種類の免疫欠失レシピエンドは、遺伝的には免疫応答を生成し得るが応答 が発現しないように表現型的に変性された動物である。典型的には、このような 表現型免疫不全レシピエンドは放射線照射によって生成されており、この技術は 広(使用されて来た。Jonesら、(1989)参照。しかしながらこのよう な方法にも難点がないとは言えない。
生着組織に対する応答を発現できないようになるまで十分にレシピエンドを照射 すると、通常は造血系が破壊されてレシピエンドが死ぬ。
本発明によれば、レシピエンド生物の照射によって免疫不全を達成し、従って表 現型免疫不全が得られるので、遺伝的免疫不全の生物を組織レシピエンドとして 作製及び/または同定することが不要になる。従って、ヒト以外の任意の哺乳動 物がヒト細胞のレシピエンドとなることができ、試験すべき特定の現象次第で最 も好ましいレシピエンドを選択できる。更に、より多量のヒト細胞増殖を支持し 得るレシピエンド生物を選択することによって、ヒト組織増殖を促進する能力が 強化される。このようなヒト以外の哺乳動物の非限定例としては、マウス、ラッ ト、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ並びにヒト以外の霊長類、例えばヒヒ及 びチンパンジーがある。有力なレシピエンドの特殊コロニーを無菌環境または抗 生物質維持下に維持することも不要であろう。
本発明はまた、固有造血系の破壊後に置換造血系を提供することによって放射線 照射に伴う難点を解消し得る。より詳細には、幹細胞の増殖及び分化を指令し得 る一組のヒト骨髄幹細胞を使用することによって、安定な機能性造血系の移入を 達成し得る。従って、生着に成功した動物は通常の致死量の放射線照射処理に耐 えて生き残る。
本発明の場合のように生着組織自体が免疫応答を発生し得る場合には第二の問題 が生じる。このような応答を移植片対宿主現象と呼ぶ。これは、移入された細胞 集団内部のT細胞によって媒介される。移入細胞集団からT細胞を除去するため には費用及び時間のかかる精密な手順しかない。
ヒト以外の宿主に移入されたヒト細胞に関する従来の研究はこの問題を直接取り 上げることはなかった。実際、移植片対宿主反応が現実に5CIDマウス体内で 発生するか否かは明らかでない。Lapidotら(1992)。
本発明では対照的に、移植片対宿主反応が予想される系を使用する。意外なこと に、この場合にも生着したヒト細胞の宿主に対する免疫応答は欠如している。こ れは、ヒト以外の宿主に移入されたときヒトT細胞の発育及び/または機能が根 本的に違っていることを示唆する。そのメカニズムにかかわりなく、本発明にお いては移植片対宿主反応が存在しないので、T細胞活性の存在を懸念することな く正常ヒト組織を使用することが可能である。
本発明の別の重要な特徴は、ヒト細胞を同質遺伝子型非リンパ球系牌コロニー細 胞と同時注入することである。これらの細胞は造血再構成に対して強い影響を与 え、また限られた程度の造血能力を示すことが知られている。Kitawura ら、Nature 291:159(1981)。
ヒト造血に対する最初の汎用動物モデルを提供することに加えて、本発明は特定 患者の造血系を研究し得る。従って、異常造血系を個人ベースで検査し、正常被 検者に由来のモデル系に比較し得る。このようにして検査できる医学症状の非限 定例としては、骨髄球系、リンパ球系または多系統細胞超厚の急性及び慢性の白 血病、を髄形成異常症候群、を髄増殖性疾患、再生不良性貧血、並びに、純粋赤 血球形成不能症、血小板減少症もしくは好中球減少症のような単一造血系統の欠 損を含む疾患またはエイズがある。その結果として、所与の患者の病理及び処理 に対する応答の微妙な違いを該患者の体外で試験し得る。このような生物レベル で「注文作製の」実験容器を有することの利点は明らかである。
本発明はまた、ヒト以外のレシピエンド生物をヒト組織の「製造工場」として使 用することを提案する。ヒトの生物学的及び医学的研究における従来の制約の1 つは、研究に用いるヒト組織の不足であった。適当な組織が適時にかつ十分量で 入手できないならば、重要な実験を進める研究者の能力が十分に発揮できない。
しかしながら、少量のヒト組織をヒト体外で増殖できるならば、比較的多量のヒ ト組織を産生ずることが可能になる。この問題を解決するために概して2つの方 法が使用されてきた。第一の方法であるヒト細胞のin vitro組織培養に 関しては、通常はヒト体外での細胞の致死率が高いことが障害となっている。こ の法則の例外が形質転換細胞の増殖である。しかしながらこれらの細胞は概して 正常細胞を代表せず、偶然に基づいて入手できるだけである。
ヒト組織を産生ずるために使用される第二の方法は、ヒト以外の宿主に移植する 方法である。この方法もまた、上述したような移植組織による及び移植組織に対 する免疫反応によって制約される。このような制約を回避する1つの方法は、遺 伝的または表現量的免疫不全レシピエンドのような移植組織に対する免疫応答を 生じることができない宿主を使用することである。上述のように、遺伝的免疫不 全生物は、生物体が完全免疫不全である、使用できる動物の大きさ及び種類に関 する制約がある、などの理由から理想からは遠い。放射線照射したレシピエンド はこれらの問題を解決できるが、その免疫機能を破壊するに十分な放射線が残存 するという別の難題に直面する。
本発明の実施によって、当業者はヒト組織の産生における上記の諸問題をすべて 解決し得る。放射線照射した動物を使用するとき、所与の望ましい生物学的特性 を示す適正な宿主を選択し得る。更に、放射線照射したレシピエンドに骨髄幹細 胞を再度生着させると、宿主生物中で免疫適格性及び造血の双方が再度確立され 従って健康に関する懸念が払拭される。その後、生着し増殖する造血細胞または その他の任意の同時注入した非造血性ヒト組織を採取し得る。
このような非造血性細胞の非限定例としては、肝臓、膵臓、脳、腸、骨及び軟骨 がある。多(の場合、子宮から取り出した胎仔に放射線照射及び移植処理を行っ て、これを再移植してもよい。このようにすると、レシピエンド生物(即ち胎仔 )は移入されたヒト免疫系が確立する以前は母体の免疫系によって保護され得る 。更に、レシピエンドの全器官または器官系を一人のヒト患者の組織で置換し、 ヒト患者以外のレシピエント体内で事実上の「模造」人間を作製することが可能 である。
ヒトの系が複雑なため、造血幹細胞の研究には濃縮または精製された細胞集団を 最初に使用することがより有効であることが知見された。細胞精製は、前述の細 胞表面抗原の存在に基づいて行うことができる。CD34抗原は最も特性決定さ れたヒト造血幹細胞抗原の一種であり、正常ヒト骨髄細胞の1%〜3%で発現さ れる。CD34を発現する骨髄細胞は、すべての系統のコロニー形成細胞及びそ れらの前駆細胞を含む。実験によれば、CD34+骨髄細胞分画中には、種々の 原始前駆細胞、多能性前駆細胞及び預託前駆細胞が濃縮されている(Civin ら、J、 rgu++uno1.133: 157(1984) HSaela ndら、Blood 72:1580(1988))。これは適当な刺激の存在 下にin vitroで骨髄球系コロニーまたは赤血球系コロニーに分化でき、 致死量まで放射線照射された霊長類体内で正常な骨髄機能を回復し得る。Ber nsonら、J、 C11n、 Invest、 81:951(1988)。
本発明の1つの変形によれば、致死量まで放射線照射したマウスに、同質遺伝子 型マウス牌コロニー細胞と、CD34十分画を富化したヒト骨髄細胞と、継代培 養したヒト骨髄基質細胞とを同時注入する。生き残った移植レシピエンドをPC Hによってスクリーニングし、ヒトDNA配列の含有を観察する。生着の4力月 後に移植レシピエンドの骨髄細胞をヒト造血コロニーアッセイを用いて検査する と、11.9〜68゜3%のヒト造血前駆細胞が検出される。対照的に、ヒト骨 髄基質細胞を同時注入しない移植レシピエンド体内のヒト造血前駆細胞の生着は 2.9%以下である。造血前駆細胞がヒト超厚であることを、ヒトX染色体特異 的配列のPCR増幅を用いた個別コロニーの分析によってまず確認し、次いで、 ヒトX染色体特異的ビオチニル化プローブと骨髄細胞とのin 5ituハイブ リダイゼーシヨンによって追認する。
移植動物の膵臓、胸腺及び骨髄から抽出したDNAのサザンプロット分析は、ヒ ト細胞がこれらの組織中に均一に分布していることを示す。同時注入の9力月後 に試験した移植レシピエンドは、有意数のヒト成熟顆粒球を示し、これはヒト免 疫細胞の造血持続を証明する。
前文節では基質細胞と移植組織との混在の重要性を強調した。非造血組織を移植 するときは、別の基質細胞又は適当な類似体を使用し得る。肝組織を移植すると きは肝基質(K■pfer細胞など)を使用し、高細胞を移植するときは膵臓基 質を使用し、脳細胞を移植するときは小ダリア細胞を使用する。
外来組織の生着を容易にするために基質細胞が重要な役割を果たすという知見は 、最近の別の知見と一致する。例えば、悪性組織由来の基質細胞は、ホジキン性 及び非ホジキン性リンパ腫、乳癌及び前立腺癌の付着、転移及び増殖を媒介する ことが判明した。
更に、物理的方法を用いて外来遺伝子をヒト骨髄基質細胞に容易にトランスフェ クトし得る。このような遺伝的に修飾された基質はレシピエンドを更に修飾する ために使用できるであろう。Keatingら、Exp、Hematol、 1 8:99(1990) ;Matthevsら、Exp、 Hematol、印 刷中(1993)。
上記の記載に基づいて当業者は本発明の範囲を十分に利用し得るであろう。従っ て以下の実施例は単なる代表的な記載であって限定的な記載でないことを理解さ れたい。
実施例1:ヒトCD34+細胞単離 濃縮方法を用いてCD34抗原を含む正常ヒト骨髄細胞から細胞を単離すると、 以下のごとき免疫蛍光アッセイによれば99%純粋なCD34+細胞が得られた 。Ficoll−Hypaque勾配分離によって軽量密度の単核細胞を密度1 .077g/+1で単離する。5aelandら、Blood 72:1580 (1988)に報告されているように、抗CD34モノクローナル抗体(HPC ^−1;Becton−Dickinson、Mountain view、c ^)による間接免疫選別(panning)を用いる陽性選択によって、非付着 性単核分画からCD34抗原を含む細胞を単離する。免疫磁気ビーズを用いて第 二の精製段階を実施する。抗マウス免疫グロブリン(Dynal Inc。
)で30分間コートした免疫磁気ビーズ(107ビーズ/−1)と共にCD34 +細胞を107細胞/mlで再浮遊させる。磁石を用いてビーズを除去し、CD 34+細胞を浮遊回収する。抗CD34 MoAbで染色することによって判定 すると、全部の実験で単離細胞は95%〜99%のCD34+を含む。
実施例2 : CFU−3(牌コロニー形成細胞)アッセイヒト細胞との同時注 入を試験するために、Ti1l & McCulloch、 Rad、 Res 、 14 :213(1961)に記載されたように、放射線照射したBa1b /c?ウス(900cGy)内にBa1b/c 8M細胞(IXIO’/マウス )を静注することによってマウス牌コロニーを誘発する。12日後に、膵臓表面 に発達した結節を採取し、単個細胞浮遊液を調製する。
実施例3:ヒト基質細胞培養 CD34+細胞とマウス牌細胞との同時注入実験のために、ヒト骨髄基質細胞培 養物を、Keatingら、Blood 64(6):1159−1162(1 984)及びKeatingら、Exp、 +lemato1.18:99−1 02(1990)に記載の方法で調製する。10%のウマ血清と10%のウシ胎 仔血清と10−’Mのヒドロコルチゾンとを補充した7m+1のMcC。
y5^培地を収容した25cm”の組織培養フラスコに新しいヒト骨髄単核細胞 を導入する。培養物を、空気に5%C02を加えた湿潤雰囲気中で37℃でイン キュベートする。付着層が集密状態になる糞で週−回ずつ半量の培養培地と非付 着細胞とを除去する。2〜3週後に、付着層をトリプシン処理によって除去し、 同じ培地で再培養し、合計3〜4回継代培養する。
実施例4:1 ヒトCD34+細胞が正常マウスレシピエンドに生着できるか否かを検査するた めに、101骨髄細胞に等価の1.000.000個のCD34+濃縮細胞を、 致死量の放射線を照射したBa1b/cマウス(Jackson Labora tory、Bar Harbor、ME)の2つのグループ、即ちグループ!及 びグループ■の各々に移植した。
被照射動物のマウスの造血再構成を確保するために、双方のグループの動物にマ ウスあたり3X 10’の量で同質遺伝子型マウス牌コロニー細胞を移植し、グ ループ■の動物だけに継代培養したヒト基質細胞をマウスあたりlXl0’細胞 の量で与えた。合計26匹のマウスにCD34+細胞と同質遺伝子型層コロニー 細胞とを移植し、そのうちのグループ■に属する12匹にヒト骨髄基質細胞も移 植する。26匹の移植マウスのうち、15匹が4力月以上生存した。26匹のマ ウスのうち、8匹が1力月以内に死亡し、3匹が移植後3〜4力月移植4カ月後 に、レシピエンドの末梢血を収集し、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析によ ってヒト細胞の存在を試験した。個別のコロニーを培養皿から採取した。蒸留水 で一回洗浄後、牌コロニー細胞を10hlの緩衝液[20hg/slのプロティ ナーゼK s 50mmo1. /リットルのトリス−クロリド(pH8,5) 、1mmo1. /す・ストルのEDT^及び0.5%のTween 20含有 ]中で56℃で震盪しながら1時間消化した。消化後、サンプルを10分間沸騰 させてブロティナーゼKを失活させた。増幅用には、2.5単位のTaq酵素( Boehringer Mannheim。
FRG)、250nHの各プライマー、100u+ol/リツトルの各dNTP (Boehringer)を10hl緩衝液の最終反応容量中に用いて5111 のサンプルをPCR増幅処理した。ヒトχα様(alphoid)反復配列を増 幅するためのセンスプライマー及びアンチセンスプライマーは夫々、5’ −A ATCATCAAATGGAGATTTG−3’ 及ヒ5’ −GTTCAGC TCTGTGAGTGA^^−3°であった(Wittら、Human Gen etics82:271−274(1’#9)。94℃テ30秒、54℃テ30 秒及び72℃テ1゜5分の30サイクルで増幅させた。増幅産物を、2.5%ア ガロース(FMS)で電気泳動処理し、エチジウムプロミドで染色した。表1に 示すように、(ヒト基質細胞添加または非添加の)双方の実験グループのレシピ エンドはヒト細胞を含有していた。
実施例5:コロニーアッセイ これらのヒト細胞を更に特性決定するために、レシピエンド骨髄の単個細胞浮遊 液を平板培養し、ヒト多系統コロニー形成細胞(CFU−GEMM)の増殖また はマウス顆粒球−マクロファージコロニー形成細胞(CFU−GM)の増殖に最 適化したコロニーアッセイを実施した。
ヒトCFU−GEMM。メチルセルロース中の半固形培養物を標準方法CKea ting & Toor、 [reference])に従って調製し、組繊細 胞培養グレード35のベトリ皿あたりlXl0’細胞を、10%ヒト血漿、10 %ウシ胎仔血清、1〜4単位/alのエリトロポエチン、rhSCF(Cyto Med、 M^)及びrhIL−3(Amersham)の存在下に平板培養す ることによって修飾する。5%CO8を加えた空気中で37℃で12日インキュ ベーション後、各実験で皿を重複的に平板培養する。倒立位相差顕微鏡でコロニ ーをカウントする。
マウスCFU−GM、 10%ウシ胎仔血清を含むl5coveの改質ダルベツ コ培地(IMDM)中で単個細胞浮遊液に骨髄細胞を静かに分散させる。顆粒球 −マクロファージコロニー形成細胞(CFU−GM)を測定するために、骨髄細 胞(LX 10’)を0.3%のDifco寒天及びIL−3(G、 Mill s、 Trontoによって提供されたIL−3産生細胞系から産生)を含む1 mlのIMDM中で培養する。5%の002を加えた湿潤空気中で37℃で7日 間インキュベーション後、〉50細胞を含む顆粒球−マクロファージコロニー( CFU−GM)をカウントする。全部の培養物を重複調製する。
マウスIL−3がヒト造血前駆細胞の増殖を刺激しないので、培養条件を変更す ることによって交差刺激(cross−stimulation)を決定し得る 。表■に示す結果は、交差刺激が全く観察されなかったことを示す。表■はまた 、レシピエンドマウスの骨髄細胞から得られたコロニーの分析から引き出された 情報の要約を含む。
グループ■では、ヒト造血前駆細胞に適した培養条件下に多量の初期骨髄球系前 駆細胞が検出された。この結果を、に比較すると、ヒトコロニ一対マウスコロニ ーの比は11.9%〜68.3%の範囲であった。コロニー形成に関しては、正 常ヒト骨髄対照で観察された結果と同様の結果が得られた。
逆に、ヒト基質細胞を与えなかったグループIのレシピエンドマウスは、培養1 2日後に試験した顆粒球−マクロファージコロニーアッセイでヒト造血前駆細胞 をほとんど含んでいなかった。このグループでは赤芽球コロニ一群形成細胞(B F’U−E)は全く検出されなかった。
グループHのレシピエンドのい(つかを°移植後9カ月間追跡した。これらのレ シピエンドの骨髄中に存在するヒト造血前駆細胞をin vitroコロニーア ・ソセイで分析した結果を表■に示す。4匹中の3匹でヒト前駆細胞(3,8% 〜23%)が観察された。個々のコロニーがヒト超厚であることをPCR分析に よって確認した。レシピエンドマウス中で預託ヒト造血前駆細胞が持続的に維持 されてL)たこと1よ、生着したCD34+細胞がレシピエンドの骨髄中で発育 し増殖及び分化が持続したことを示す。
実施例6:個々の造血系コロニーのPCR分析CFU−GEMM培養条件下に検 出されたコロニーが本当にヒト造血細胞であることを証明するために、PCBを 使用した増幅によって、個々のヒト多系統コロニー中のヒトX染色体αサテライ ト反復配列を検出する。正常ヒトDNA力(増殖すると130bpのバンドが生 じる(mitt & Er1ckson、Human Genetics 82 :271(1989))。はぼ上述の手順でPCRを実施した。
PCRアッセイにおけるバ・ツクグラウンド増幅を測定するために、陰性対照と してBa1b/c顆粒球−マクロファージコロニーに由来の1oonHのDNA を使用する。
図1に示す結果は、動物またはヒトの造血細胞に適した培養条件下に生成した全 部のコロニーが130bpの特異的ヒトDNA産物を含んでいたが、陰性対照中 にはPCR産物が検出されなかったことを示す。例えば、レシピエンド#4の場 合、10個のコロニーを単離して個々に分析すると(表1)、10個のコロニー 全部がヒト配列陽性を示した。
実施例7:ゲノムDNAの単離及びサザンプロット分析移植しシピエンド中のヒ ト造血細胞の組織分布を試験するために、サザンプロット分析を実施する。標準 手順(Maniatisら)を使用してゲノムDNAサンプルを調製する。10 #gのゲノムDN^を適当な制限酵素で消化し、0.7%アガロースゲルの電気 泳動にかける。サザンプロット法でBybond−N(Amersham)ナイ ロン膜に転移させ次いでベーキングした後、この膜を、5XSCC,0,45% 粉末スキムミルク、0.1%SO5,pH7,2を含むリン酸塩緩衝プレハイブ リダイゼーション溶液を収容したバッグに入れる。9%硫酸デキストランを含む 同じプレハイブリダイゼーション溶液を用いてプロットを42℃で一夜ハイブリ ダイズする。ハイブリダイゼーション後、プロットを、2XSCC,0,1%S DS中で室温で20分間及びQ、 l X 5CC10,2%SDS中で65℃ で10〜30分間十分に洗浄する。
増感スクリーンを用いて一70℃でオートラジオグラフを露光する。
直鎖状のゲル精製したヒト■因子プローブCMcGrawら、Proc、 Na t’ 1. Acad、 Sci、 USA 82(9) :2847−285 1(1985))を、ランダムプライマー法を用いて32pで標識した( >  6X IO’cpi/μg DNA)。図2に示すように、試験した4つのレシ ピエンド全部が胸腺、膵臓及び骨髄組織中にヒト細胞DNAを含ん蛍光in 5 ituハイブリダイゼーシヨンは、固定細胞中の遺伝物質を可視化するための重 要な技術になっている。この方法の主な利点は、未成熟造血細胞を含む開期ヒト 造血細胞をヒト特異的プローブを用いて成熟細胞から識別できることである。i n 5ituハイブリダイゼーシヨン法は、移植レシピエンド中のヒト造血細胞 の存在を更に確認するために使用できる。in 5ituハイブリダイゼーシヨ ンのためには、75mMのKCl中で骨髄細胞を37℃で15分間インキュベー トする。細胞を遠心し、メタノール/酢酸(3:1 v/v)を2回交換して固 定する。清浄にしたスライド上で細胞を遠心し、−夜風乾し、エタノールで徐々 に脱水する。使用前には、スライドを、2×SSC中のRNase A(100 Iig/a+1)で37℃ ・で1時間処理し、プロティナーゼK (20mM のトリス−HCl、 2mWのCaC1z、p117.4中にO,lag/l1 l)で37℃で7.5分間処理し、4%のパラホルムアルデヒドで10分間後固 定し、脱水して、使用するまで室温に維持する。2X SSC,pH7中の70 %のホルムアミド中にスライドを70℃で2分間浸漬させることによってDNA を変性する。次いでこれを水冷した70%エタノールに浸漬し、エタノールで連 続的に脱水する。
ハイブリダイゼーション混合物を加熱し、次いで氷上で急冷することによってプ ローブを変性してスライドに添加する。カバースリップを付加し、ラバーセメン トで密封した後、スライドを湿潤室で37℃で12〜16時間インキュベートす る。ハイブリダイゼーション後、スライドを、50%ホルムアミド、2XSSC を2回交換し、次いで2XSSCを3回交換して40℃で各々20分間ずつ洗浄 する。
ハイブリダイゼーションを検出するために、2XSSCとI%BSA中の10μ mのフルオレセイン標識アビジン(Vector Laboratories) をスライドに重ねる。暗中に室温で45分間インSCを2回交換して各々5分間 ずつ洗浄し、抗退色溶液中のヨウ化プロピジウム(PI、0.5gg/+1)で 対抗染色(counterstain)する。
50%ホルムアミド、2XSSC及び500μg/mlのキャリアーサケ精子D NAを含むハイブリダイゼーション混合物に、ネズミDNA (Vayeら、N ucleic Ac1ds Res、 13(8) : 2731−2734( 1985))(20ng/μl)とハイブリダイズしないヒトX染色体αサテラ イトDNA (Oncor Inc、)をプローブとして添加した。
Zeiss蛍光顕微鏡を用いKodak Ektachrom 、1600フイ ルムに図3の写真を撮影した。ハイブリダイゼーション結果を図3に示す。これ らの結果は、ネズミ移植レシピエンドの骨髄中にヒト造血細胞が存在することを 示し、骨髄DNAのサザンプロット及び個々の造血コロニーのPCR分析で得ら れた結果を追認する。
これらの結果は、極めて初期のヒト造血細胞及び分化終期のヒト造血細胞の存在 を初めて示したものである。ドナーヒト細胞は初期造血前駆細胞を豊富に含むが 分化終期の細胞に乏しい。従って、9力月前に再構成されたマウス中に有意数の 成熟ヒト顆粒球が出現し且つヒト多系統コロニーが検出されたことは、ヒトドナ ー細胞が生着しただけでなく、in vivoで増殖及び分化したことを示す。
実施例9:ヒトCD34+細胞及びヒト継代培養基質細胞の移植9力月後の被検 マウスレシピエンドの骨髄細胞の分析細胞選別実験は、長期再構成レシピエンド 中のマウス及びヒトのリンパ球系細胞のレベルを決定し得る。以下のモノクロー ナル抗体を用いてFACScan器具によって分析を実施した。
1、ヤギ抗ヒトIgGFc+ヒトB細胞(アフィニティ精製F(ab’)2調製 物、マウスIg吸着及びFITC標識) 2、マウス抗ヒトCD3 :ヒトT細胞(フィコエリトリン標識1gG2a) 3、ヤギ抗マウスIgG :マウスB細胞(アフィニティ精製F(ab’)2ヒ トIg吸着及びP−PE標識)4、ハムスター抗マウスCD3 :マウスT細胞 (FITC標識IgG) ヒト/マウス及びヒトの有核造血細胞を認識するビオチン/ストレプトアビジン −PerCP標識抗−CD45(T200)抗体による三色選別を使用した。細 胞の頻度を以下のごとく確認した:ヒトB細胞−9冗:ヒトT細胞−12%;マ ウスT細胞−3%。
実施例10:移植9力月後のヒト及びマウスのT及びB細胞に関するレシピエン ド骨髄細胞のPCR分析実施例9に記載のモノクローナル抗体を用いてヒト/マ ウスのリンパ球系サブ集団を選別した。選別したサブ集団を特異的ヒト及びマウ スのT及びB細胞配列に関してPCR分析した。出願人らによる標準方法の変法 によってPCR分析を実施した。?u & Keating (1993)。
’ Ig+aRN^(即ち、B細胞メツセージ)を検出するために以下のプライ マーを使用した。
C旧領域 アンチセンス: IgGイソタイプ全部を認識するヒトIgGのCH2領域 T細胞受容体mRNAを検出するために以下のプライマーを使用した。
センス:ヒト及びマウスのJ領域を認識するTCRβ−鎖−J領域 アンチセンス:マウスのTCRβ−鎖イツタイブ全部を認識するネズミのTCR β−鎖のC旧領域 アンチセンス:ヒトのTCRβ−鎖イツタイブ全部を認識するヒトのTCRβ− 鎖のCH2領域 各組のプライマーについて増幅が観察され、これは、ヒト及びマウスの双方のB 細胞及びT細胞が存在することを示す。
表1 再構成りalb/cマウスから採取したヒトDNAのヒトX染色体α反復マウス $2 + + 十 + 10/10マウス#3 + + + + 10/10マ ウス#4 + + + + 10/10マウス#5 + + + + 10/1 0グループI:致死量まで放射線照射したBa1b/cマウスにCD34+細胞 と牌コロニー細胞とを注入した。
グループ■:致死量まで放射線照射したBa1b/cマウスにCD34+細胞と 牌コロニー細胞とヒト基質細胞とを注入した。
lXl0’ lX10’l胞 大14iリ lX10’ll 大1あたりグルー 71b マウス#1 6.3 78±6.0 4914±37.8 1±0.2 63± 3.2 1.2%#2 3.9 71±3゜4 2769±22.6 0.5± 0.2 18±1.2 0.6%#3 5.8 47±2.4 2726±13 .9 0 −$4 8.2 69±3.4 5658±27.8 2±1.0  164±7.8 2.9%#5 4.2 58±4.2 2436±17.6  0 −グループr 7ウス#1 12.2 22±3.2 2684±24.2 6±0.4 73 2±12.1 27.2%#2 6.9 48±2.4 3312±34.8  22±2.4 1518±16.2 45.8%13 9.4 28±1.4  2632±22.4 16±2.4 1504±12.4 57.1%14 7 .7 41±2.2 3157±34.4 28±3.2 2156±28.2  68.3%#5 14.6 68±3.4 9928±42.3 16±3. 7 1088±14.2 23.5%16 8.2 42±2.1 3444± 26.6 5±1.2 410± 8.4 11.9%対照1’ 9.8 88 ±4.2 8624±35.8 0a、結果は重複試験の平均上sEである。
b、致死量まで放射線照射したBa1b/cマウスにCD34+細胞と牌細胞と を移植した。
C1致死量まで放射線照射したBa1b/CマウスにCD34+細胞と牌細胞と ヒト基質細胞とを移植した。
d、正常Ba1b/cマウス骨髄細胞をCFU−GM用に培養した。
e、正常ヒト骨髄細胞をCFU−GEMM用に培養した。
表III : CD34+細胞とマウス牌細胞とヒト骨髄基質細胞とによって再 構成したBa1b/C骨髄から採取したCFU−GEMM NCC/■ マウスCFU−GM″ ヒトCFU−GEMM” ヒト:マウス比  PCR(+)% (ヒト×1ライマー) IXIO’ lXl0’纏胞大腿あたり lX105111 aあたりグループ l′′ マウス81 1.3 72±3.2 936± 9.6 11±2.2 143 ±8.2 14.5% 51512 1.1 65±1.4 715±10.2  2±1.4 22±2.2 3.8% 2/2$3 0.5 78±2.6  39叶 6.3 4±1.4 20±2.1 5.1% 4/4#4 2.1  65±1.8 1365± 7.4 15±2.3 975±4.4 23.0 % 10/10対照1e8.984±3.2 7476±18.8 0対照2’  0 75±4.1 a、結果は重複培養物の平均±SEである。
b、致死量まで放射線照射しCD34+細胞と同質遺伝子型マウス牌細胞とヒト 基質細胞とを移植することによって再構成したBa1b/cマウスは生存してい た。
C1正常Ba1b/cマウス骨髄細胞をCFU−GM用に培養した。
d、正常ヒト骨髄細胞をCFU−GEMM用に培養した。
二;二・3ミ E)5円 フロントページの続き (81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IE、IT、LU、MC,NL、PT、SE) 、0A(BF、BJ、CF、CG、 CI、 CM、 GA、 GN、 ML、  MR,NE、SN。
TD、TG)、AT、AU、BB、BG、BR,BY。
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Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.本質的にヒト起原の細胞から成る造血系を有している遺伝的免疫適格のヒト 以外の哺乳動物であって、ある種の非リンパ球系造血細胞が該哺乳動物に同系で あることを特徴とするヒト以外の哺乳動物。
  2. 2.前記哺乳動物がヒトの造血過程を維持していることを特徴とするヒト以外の 哺乳動物。
  3. 3.前記哺乳動物が更に、ヒトの非造血組織を維持していることを特徴とする請 求項2に記載のヒト以外の哺乳動物。
  4. 4.前記哺乳動物がマウスであることを特徴とする請求項1に記載のヒト以外の 哺乳動物。
  5. 5.(A)哺乳動物の種の基準に適合した免疫遺伝子型を有するヒト以外の哺乳 動物を準備し、 (B)前記哺乳動物の実質的に全部の骨髄を破壊するに十分なレベルのX線また はガンマ線を前記哺乳動物に照射し、(C)同質遺伝子型脾コロニーと継代培養 した骨髄基質細胞から成るヒト細胞とを前記哺乳動物に移植する段階から成るこ とを特徴とする請求項1に記載のヒト以外の哺乳動物の産生方法。
  6. 6.移植ヒト細胞が本質的に造血細胞から成ることを特徴とする請求項5に記載 の方法。
  7. 7.移植ヒト細胞が本質的に造血細胞と非造血細胞とから成ることを特徴とする 請求項5に記載の方法。
  8. 8.(A)哺乳動物の種の基準に適合した免疫遺伝子型を有するヒト以外の哺乳 動物を準備し、 (B)前記哺乳動物の実質的に全部の骨髄を破壊するに十分なレベルのX線また はガンマ線を前記哺乳動物に照射し、(C)同質遺伝子型脾コロニーと継代培養 した骨髄基質細胞から成るヒト細胞とを前記哺乳動物に移植する段階から成る方 法の産物であるヒト以外の哺乳動物。
  9. 9.移植ヒト細胞が本質的に造血細胞から成ることを特徴とする請求項8に記載 の方法の産物であるヒト以外の哺乳動物。
  10. 10.移植ヒト細胞が本質的に造血細胞と非造血細胞とから成ることを特徴とす る請求項8に記載の方法の産物であるヒト以外の哺乳動物。
  11. 11.移植ヒト造血細胞が本質的に継代培養した骨髄基質細胞とCD34+細胞 とから成ることを特徴とする請求項9に記載のヒト以外の哺乳動物。
  12. 12.更に、(D)前記ヒト以外の哺乳動物から前記ヒト組織を採取する段階を 含むことを特徴とする請求項2に記載のヒト以外の哺乳動物中でのヒト組織の産 生方法。
  13. 13.前記ヒト組織を前記哺乳動物から採取することによって請求項3に記載の ヒト以外の哺乳動物中でヒト組織を産生する方法。
  14. 14.前記組織がリンパ球系起原であることを特徴とする請求項12に記載のヒ ト組織の産生方法。
  15. 15.前記組織が赤血球系起原であることを特徴とする請求項12に記載のヒト 組織の産生方法。
  16. 16.前記組織が骨髄球系起原であることを特徴とする請求項12に記載のヒト 組織の産生方法。
  17. 17.前記組織がリンパ球系、赤血球系または骨髄球系起原でないことを特徴と する請求項12に記載のヒト組織の産生方法。
  18. 18.請求項9に記載の方法の産物である前記哺乳動物から採取されるヒト組織 。
  19. 19.請求項10に記載の方法の産物である前記哺乳動物から採取されるヒト組 織。
  20. 20.前記組織がリンパ球系起原であることを特徴とする請求項18に記載のヒ ト組織。
  21. 21.前記組織が赤血球系起原であることを特徴とする請求項18に記載のヒト 組織。
  22. 22.前記組織が骨髄球系起原であることを特徴とする請求項18に記載のヒト 組織。
  23. 23.前記組織がリンパ球系、赤血球系または骨髄球系起原でないことを特徴と する請求項18に記載のヒト組織。
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