JPH075079B2 - ベビーカー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 ａ 産業上の利用分野 本発明はベビーカーに関する。

ｂ 従来の技術 一対の後脚杆の各上部と前脚部を兼ねる一対のハンドル
杆の各中央部をそれぞれ枢着すると共に各後脚杆の中央
部と各ハンドル杆の上部にわたつてＸ字状に交叉させて
枢着せるクロス杆の各端を連結した所謂バギータイプの
ベビーカーがある。

ｃ 発明が解決しようとする問題点 折畳み時にクロス杆を構成する単杆同志が相接近し、左
方の後脚杆と前脚部を兼ねるハンドル杆が相接近すると
共に前後の前脚部と後脚杆がそれぞれ相接近し且つ、前
後のハンドル杆とクロス杆が相接近し折畳まれるのであ
るが、クロス杆は単杆同志が相接近する方向へ移動しな
がらハンドル杆に対しても相接近する方向へ移動する横
方向と斜め方向の複合移動をするためクロス杆が後脚杆
及びハンドル杆に連結されている個所において捩れ応力
が作用し、折畳み回数を重ねるにつれ連結個所にガタ付
きを生じたり、或いは捩れ応力に抵抗して折畳むため折
畳み動作がスムーズでなく、強引に折畳むと連結個所が
損傷する虞れがある。

「発明の構成」 ａ 問題点を解決するための手段 前脚部と一体のハンドル杆の中央部と、肘掛け部または
座席底部と一体の後脚杆の上部をそれぞれ枢着すると共
に前脚部間にわたつて折畳み自在なはじき杆を横架し且
つ各はじき杆と後脚杆にわたって牽引杆を連結したベビ
ーカーにおいて、ハンドル杆の上部と後脚杆の中央部に
断面コ字形のジヨイントの底部を回動自在に止着し、中
央部をＸ字形に枢着したクロス杆の各開放端に、断面円
錐形の長孔を貫設したインサート部材を該長孔の拡開側
をクロス杆の内側へ向けて一体的に嵌着しインサート部
材をジヨイントに連結することによりクロス杆がスムー
ズに折畳まれるベビーカーを提供したのである。

ｂ 作用及び実施例 従つて本発明によれば、ハンドル杆を相接近する方向へ
折畳むと上端をハンドル杆に連結したクロス杆が折畳ま
れ、下端を後脚杆に連結しているため同時に後脚杆が相
接近する方向へ折畳まれ更に後脚杆に連結した牽引杆が
はじき杆を引上げて折畳むことにより前脚部を相接近す
る方向へ折畳みクロス杆が略縦一文字状に折畳まれるこ
とによりハンドル杆及び後脚杆を起立させると共に前輪
と後輪が接近してベビーカーが前後左右に縮小した状態
に折畳まれる。このときクロス杆がハンドル杆と後脚杆
の上部に対し相対的に若干回動することも最も特徴とす
る。

以下に本発明の実施例を図面によつて詳述すると、前脚
部（1a）と一体のハンドル杆（１）の中央部と肘掛け部
または座席底部（2a）と一体の後脚杆（２）の上部をそ
れぞれピン（３）で枢着する。ハンドル杆（１）の上部
と後脚杆（２）の中央部にそれぞれ断面コ字形のジヨイ
ント（４）の該開放側を立上がらせるようにして回動自
在に止着し、中央部を圧潰し凹陥部（5a）を形成した単
杆の中央部をピン（６）でＸ字形に枢着したクロス杆
（５）の各開放端に、短筒体に断面円錐形の長孔（7a）
を貫設したインサート部材（７）を、該長孔（7a）の拡
開側をクロス杆（５）の内側へ向けて一体的に嵌着す
る。クロス杆（５）の各開放端に嵌着したインサート部
材（７）…を各ジヨイント（４）に嵌入しピン（８）を
インサート部材（７）に設けた長孔（7a）に緩挿するこ
とによりクロス杆（５）をハンドル杆（１）と後脚杆
（２）にわたつて連結するのである。尚、第４図におい
て（９）（９）ははじき杆であつて突き合わせ部を枢着
することにより前脚部（1a）（1a）の下部間にわたり折
畳み自在に横架し、また図示していないが後脚杆（２）
のジヨイント（４）止着部間にわたり同様にはじき杆を
折畳み自在に連結し、而してはじき杆（９）（９）と各
後脚杆（２）の上部にわたり牽引杆（10）（10）を連結
している。

「発明の効果」 本発明はこのようにして成るから、ベビーカーを折畳む
ときクロス杆（５）がハンドル杆（１）と後脚杆（２）
の上部に対し相対的に若干回動するためジヨイント
（４）とインサート部材（７）の連結部分に捻れ応力が
作用せず抵抗を生じないためスムーズに折畳むことがで
きる。また使用のため折畳んだベビーカーを組立てると
きもクロス杆（５）がハンドル杆（１）と後脚杆（２）
の上部に対し相対的に折畳み時とは逆方向へ若干回動す
るためスムーズに組立てることができるのである。従つ
て折畳みと拡開動作を繰り返してクロス杆（５）のイン
サート部材（７）とジヨイント（４）の連結部分が損傷
する虞れがない。

このように本発明は構造は堅牢で永年使用に耐えること
ができると共に製造容易であり且つ安価な有用発明であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の使用状態を示す正面図、第２図はクロ
ス杆と後脚杆の連結状態を示す要部切欠側面図、第３図
は本発明の折畳み状態を示す正面図、第４図は同使用状
態を示す斜視図である。 （１）……ハンドル杆、（1a）……前脚部、（２）……
後脚杆 （2a）……肘掛け部、（３）（６）（８）……ピン （４）……ジヨイント、（５）……クロス杆 （７）……インサート部材、（7a）……長孔 （９）……はじき杆、（10）……牽引杆

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前脚部と一体のハンドル杆の中央部と、肘
   掛け部または座席底部と一体の後脚杆の上部をそれぞれ
   枢着すると共に前脚部間にわたって折り畳み自在なはじ
   き杆を横架し且つ各はじき杆と後脚杆にわたって牽引杆
   を連結したベビーカーにおいて、ハンドル杆の上部と後
   脚杆の中央部にジョイントを回動自在に止着し、中央部
   をＸ字状に枢着したクロス杆の各開放端に、断面円錐形
   の長孔を貫設したインサート部材を該長孔と拡開側をク
   ロス杆の内側へ向けて一体的に嵌着し、インサート部材
   をジョイントに嵌入してピンを前記長孔に緩挿し連結し
   たことを特徴とするベビーカー。