JPH07506374A - う蝕予防用合成ペプチドワクチン - Google Patents
う蝕予防用合成ペプチドワクチンInfo
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ヒトにおけろう蝕の始まりはミュータンス連鎖球菌(mutans 5trep
tococci )の関わりが指摘されている。これらの生物が歯の表面に蓄積
してコロニーを形成する能力はショ糖からのグルカン合成と関係づけられている
。これらのグルカンは、構成的に分泌されるグルコシルトランスフェラーゼ(6
分として使える可能性があると考えられている。動物モデルおよびヒトにおける
実験で、この可能性が支持されている。
たとえば、ミュータンス連鎖球菌種S、 5obrinusとS、 mutan
Sのグルコシルトランスフェラーゼは、数種のミュータンス連鎖球菌の感染によ
って引き起こされる実験う蝕を予防する免疫応答を誘導することが示されている
[タウブマンとスミス(Taubman and Sm1th ) 、J、 [
mmunol、 118ニア10 (1978) ;スミスとタウブマン(Sm
ith and Taubman ) 、 Infect、 Immunity
、 21+843 (1978) ] 、グルコシルトランスフェラーゼをヒト
に経口および/または局所投与すると、内在性ミュータンス連鎖球菌の口腔内再
蓄積能力が有意に低下することも示されている[スミスとタウブマン(Smit
h and Taubman )、Infect、Immunity、55:2
562 (1987); J、Cl1n、Immunol、、10:273 (
+990)]。GTFを主成分とするワクチンの試験的使用の成功例では、粘膜
抗体(主にrgA)だけ、または粘膜抗体と全身抗体(IgG)の両者が出現し
ているが、無傷のワクチンを主成分とするワクチンは、不適当なエピトープが存
在したり、適当な免疫原性を有しない分子が過剰に存在するなど様々な欠点があ
る。
発明の概要
本発明は、う蝕形成に関わる酵素グルコシルトランスフェラーゼ(GTF)に対
する哺乳類の免疫系応答を惹起するワクチン組成物に関する。無傷のGTFを免
疫剤(immunizingagent)として使用するのではなく、GTFの
特定の免疫原性部分から調製したワクチンが望ましい。これらのワクチン組成物
は、投与対象となる哺乳類において免疫応答を引き起こすのに十分な長さを存す
る、グルコシルトランスフェラーゼの少なくとも1つのアミノ酸配列から本質的
になるペプチドからなる。本発明の好ましい態様においては、免疫応答を引き起
こすために使用される単数または複数のアミノ酸配列は、グルコシルトランスフ
ェラーゼの触媒ドメイン、グルコシルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメイ
ン、グルコシルトランスフェラーゼのネイティブ表面ドメイン(native
5urface domain ) 、またはこれらのグルコシルトランスフェ
ラーゼドメインを組み合わせたものに由来するアミノ酸配列(amino an
d 5equence)の全体または一部からなる。本発明のとくに好ましい態
様においては、上記アミノ酸配列は、触媒F’Jイ:/(7)DANFDS I
RVDAVDNVDADLLQI(配列番号:1)またI;!PLDKRSGL
NPL IHNSLVDREVDDRE (配列番号・2)、グルカン結合ドメ
イ:/(7)TGAQT IKGQKLYFKANGQQVKG (配列番号、
3)またはDGKLRYYDANSGDQAFNKSV(配列番号、4)、ネイ
ティブグルコシルトランスフェラーゼ表面ドメインのQWNGESEKPYDD
HL (配列番号:5)、またはこれらの配列を組み合わせたものである。1つ
の態様においては、ワクチン組成物は、グルコシルトランスフェラーゼの触媒ド
メインのアミノ酸配列とグルコシルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメイン
のアミノ酸配列の両者からなり、それぞれのものは投与対象となる哺乳類におい
て免疫応答を引き起こすのに十分な長さを有する。特定の態様においては、グル
コシルトランスフェラーゼの少なくとも2つのペプチドがあって、そしてペプチ
ジルコアマトリックス(peptidyl core matrix)上に配置
されており、各ペプチドは免疫応答を引き起こすのに十分な長さを有するグルコ
シルトランスフェラーゼのアミノ酸配列からなる。別の態様においては、グルコ
シルトランスフェラーゼの少なくとも2つのペプチドと、グルコシルトランスフ
ェラーゼのアミノ酸配列以外のアミノ酸配列からなる付加的免疫成分とがペプチ
ジルコアマトリックス上に存在する。本発明のワクチン組成物に使用されるグル
コシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列は、グルコシルトランスフェラーゼの
酵素活性またはグルカン結合活性の阻害をもたらして、S、 mutans株の
コロニー形成や蓄積を低下させるとともに、組成物の投与対象となる哺乳類にお
けろう蝕を防止する免疫を作り出す抗体と免疫原認識T細胞の両者の産生を惹起
する。したがって、本発明は、ペプチドの投与対象である哺乳類において免疫応
答を惹起するのに十分な長さのグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列か
らなるペプチドをその哺乳類に投与することによって、哺乳類におけるグルコシ
ルトランスフェラーゼに対する免疫応答を惹起する方法にも関する。特定の態様
においては、この免疫応答惹起方法は、グルコシルトランスフェラーゼの酵素活
性またはグルカン結合活性の阻害に関わっている。したがって、本発明は、ワク
チン投与対象となる哺乳類におけろう蝕の予防または進行抑制に有用なワクチン
を提供するものである。
合成ペプチドで製造したう蝕ワクチンの開発は、い(つかの利点がある。それぞ
れのペプチドがグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列から本質的になる
2種類以上のペプチドを含むワクチン組成物を使用すれば、抗原認識と保護免疫
応答に必要なGTFエピトープ濃度が最大となる多成分ワクチンを製造すること
ができる。GTFを主成分とする合成ワクチンにおいて存用な配列の例としては
、重要なGTF酵素機能に対応するエピトープなどが挙げられる。抑制的な免疫
応答を引き起こしたり宿主成分と交差反応を示すような不適当なグルコシルトラ
ンスフェラーゼのエピトープは含まれない。最終的には、合成ペプチド技術によ
って、公知の有効なT細胞エピトープとアジュバント性を強化する配列とを、保
護応答を惹起するエピトープと組み合わせることが可能になる。この技術を拡大
して、数種のワクチン抗原に由来する適当なエピトープを1つの合成巨大分子に
含めることによって、多価ワクチンを製造することができる。
図は、免疫化に使用した4価抗原ペプチド構造物の概略図である。
発明の詳細な説明
う蝕は感染症であり、ミュータンス連鎖球菌が主な病原体である。これらの口内
病原体は幼少期に口腔に感染し、生涯にわたり宿主の歯に定着するのが普通であ
る。ミュータンス連鎖球菌がエナメル質を溶かすには、十分な数の菌体が歯の表
面にコロニーを形成し、蓄積しなければならない。ミュータンス連鎖球菌が最初
に歯の表面にコロニーを形成した後、ショ糖からグルカンへの合成を触媒する酵
素、グルコシルトランスフェラーゼ(GTF)を産生する。また、S、 mut
ansはグルカン結合部位として作用する細胞表面タンパク質を発現する。グル
カンは、歯の表面におけるミュータンス連鎖球菌のその後の蓄積を媒介する。そ
の結果、プラーク中のう触性細菌の数が増える。蓄積した細菌塊が様々な糖類を
代謝することで、歯の表面付近に十分な量があると脱ミネラル化を引き起こす乳
酸が代謝物として大量に排泄される。その結果、ついにう蝕病変ができる。
本発明のワクチン組成物は、投与対象となる哺乳類においてグルコシルトランス
フェラーゼに対する免疫応答を引き起こしてう蝕過程を遮断するのに十分な長さ
を有する、グルコシルトランスフェラーゼの少なくとも一つのアミノ酸配列から
本質的になるペプチドからなる。ミュータンス連鎖球菌のグルコシルトランスフ
ェラーゼは、う蝕に対する合成ワクチン技術の適用にとくに適している。DNA
の研究で、数種のミュータンス連鎖球菌GTFの一次配列が推定されている[フ
エレッティーら(Perretti、 J、J、、 et al、) 、Inf
ect、 to+m、、 56:l585−1588 (1988) ;ラッセ
ルら(Ru5sell、 R,R,B、 。
et al、 ) 、J、 Dental Res、、 67:543−547
(1988) ;ウオダら(Uoda、 S、、 et al、) 、 Ge
ne、 69:1101−1109 (1988) ]。
これらのDNA研究で、B細胞またはT細胞エピトープと関連する特徴を予測す
るアルゴリズムの適用が可能となる。ガルニエら(Garnier、 J、、
et al、 ) 、J、 Mo1. Biol、、 120:97−120
(1978) ;ホップら(Hopp、 T、P、 et al、 ) 、Pr
oc、 Natl、 Acad、 Sci、、 78 (1981) ; oス
バルドら(Rothbard、 J。
B、、 et al、) 、 EMBo、 7:93−100 (1988)
、 GTFは大型の分子であるが、触媒部位とグルカン結合部位を含む少数の異
なる部位により機能する。ごく最近、これらの部位を仮定的に含む一次配列が同
定された。モーサーら(Mooser、 G、、 et al、) 、J、 D
ental Res、、 69:325 (1990) ;ラッセルら(Ru5
self、 R,R,B、、 et al、 ) 、J、 Dental Re
s、、 67:543−547 (1988)。これにより、グルコシルトラン
スフェラーゼ機能を阻害するT細胞とB細胞の産生を惹起するエピトープを含む
う蝕ワクチン製造のための合成ペプチドを設計することができる。
本発明のワクチン組成物の1つの態様においては、免疫応答惹起に使用するグル
コシルトランスフェラーゼの少なくとも1つのアミノ酸配列からなるペプチドは
、グルコシルトランスフェラーゼ分子の機能と関連するグルコシルトランスフェ
ラーゼアミノ酸配列の少なくとも1つを含む。したがって、このペプチドは、G
TFの触媒ドメインのアミノ酸配列の全体または一部、またはグルカン結合ドメ
インのアミノ酸配列の全体または一部のうちの少なくとも1つのアミノ酸配列か
らなる。特定の態様においては、GTFの触媒ドメインのアミノ酸配列DANF
DS TRVDAVDNVDADLLQl(配列番号・1)またはPLDKR3
GLNPL IHNsLVDREVDDRE (配列番号=2)またはGTF(
7)グルカン結合ドメインのアミノ酸配列TGAQT I KGQKLYFKA
NGQQVKG (配列番号 3)またはDGKLRYYDANSGDQAFN
KSV (配列番号、4)を使用することができる。GTFの触媒ドメインのア
ミノ酸配列(CAT−pep)とGTFのグルカン結合ドメインのアミノ酸配列
(GLUa−p e p)からなるペプチドを含有する合成ワクチンの設計につ
いて、実施例1で説明する。特定の態様においては、グルコツルトランスフェラ
ーゼの触媒ドメインの全体または一部のアミノ酸配列とグルコシルトランスフェ
ラーゼのグルカン結合ドメインの全体または一部のアミノ酸配列の両者が存在す
る。グルコシルトランスフェラーゼの各アミノ酸配列は、ワクチン組成物投与対
象の哺乳類において免疫応答を引き起こすのに十分な長さのものである。別の態
様においては、グルコシルトランスフェラーゼの少なくとも1つのアミノ酸配列
からなるペプチドは、グルコシルトランスフェラーゼのネイティブ表面ドメイン
上に存在するアミノ酸配列の全体または一部からなる。特定の態様においては、
グミノ酸配列QWNGESEKPYDDHL (配列番号=5)を使用すること
ができる。
当業者であれば、通常の実験方法を用いて、本発明のワクチン組成物中の免疫成
分として使用することができるグルコシルトランスフェラーゼのその他のアミノ
酸配列を決定することができるであろう。
本発明のワクチン組成物は、GTFの少なくとも1つのアミノ酸配列からなる1
つのペプチドを含存しつるが、本発明のワクチン組成物の好ましい態様は、それ
ぞれ免疫応答を引き起こすのに十分な長さを有するGTFのアミノ酸配列を含有
する少なくとも2つのペプチドからなる。1つの態様におミノ酸配列とグルコシ
ルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメインのアミノ酸配列の両者が存在し、
各アミノ酸配列は、投与対象となる哺乳類において免疫応答を引き起こすのに十
分な長さのものである。別の態様においては、GTFの触媒ドメイン、グルカン
結合ドメイン、またはネイティブ表面ドメインの全体または一部のアミノ酸配列
を含有する2つ以上のペプチドがワクチン組成物中に存在する。さらに別の態様
においては、触媒ドメイン、グルカン結合ドメイン、ネイティブ表面ドメイン、
およびその他のGTFの免疫ドメインの全体または一部のアミノ酸配列を組み合
わせたものを含有する2つ以上のペプチドが存在して、多成分ワクチン組成物が
できる。さらに別の態様においては、触媒ドメイン、グルカン結合ドメイン、ネ
イティブ表面ドメイン、およびその他のGTFの免疫ドメインのアミノ酸配列の
全体または一部、ならびにアジュバント性を強化したりその他の感染体に対する
免疫応答を引き起こす非GTF起源の付加的免疫成分とを含有する2つ以上のペ
プチドがワクチン組成物中に存在する。本発明のワクチン組成物を用いる特定の
態様においては、付加的免疫成分は、たとえば、これらに限定されないが、ジフ
テリア、百日咳、破傷風、麻疹、ポリオワクチンなどの感染病の免疫ドメインか
ら選ばれたアミノ酸配列であってもよく、複数の感染症や病原体に対する保護を
もたらす多価ワクチンができる。最終的には、関連保護エピトープと幼児感染を
標的とする適当なアジュバント配列を含む多価ワクチンを製造することができる
。
本発明のワクチン組成物中に存在するペプチドは、免疫原性の強化を目的として
様々に設計することができる。ワクチン組成物が1つ以上のペプチドを含有する
1つの態様においては、該単数または複数のペプチドを公知タンパク質(破傷風
トキソイドなと)または担体(合成ポリマー担体など)に結合させて、免疫原性
の強化につながる巨大分子構造をワクチンに付与する。ワクチン組成物が少なく
とも2つのペプチドを含有する好ましい態様においては、該ペプチドを合成して
ペプチジルコアマトリックスに共有結合させて、単一構造で高密度のペプチドを
存する巨大分子を得る。このような構造中の各ペプチドは、投与対象となる哺乳
類において免疫応答を引き起こすのに十分な長さのGTFのアミノ酸配列から本
質的になる。ペプチジルコアマトリックスは、リジン、アルギニン、ヒスチジン
などのアミノ酸からなるものとすることができる。とくに、少なくとも2つのペ
プチドを少なくともlっのリジンからなるコアマトリックス上で合成して、巨大
分子ワクチン組成物を得る。とりわけ、3つのリジンのコアマトリックス上で少
なくとも2つのペプチドが合成される。好ましい態様においては、ワクチン組成
物は、本発明の4つのペプチドを合成して3つのリジンからなるコアマトリック
スに共有結合させて4本の樹状アームを持つ放射状分岐ペプチドができるように
設計される。この態様においては、該4つのペプチドは互いに同一であってもよ
いし異なっていてもよい。この巨大分子ワクチン構造について、GTFの触媒ド
メインの4つのペプチドを用いて実施例1で説明する。また、GTFのグルカン
結合ドメインの4つのペプチドを用いて図で説明する。
当業者であれば、通常の実験方法を用いて、本発明のワクチン組成物を合成しペ
プチジルコアマトリックスに共有結合させる別の方法を決定することができるで
あろう。
本発明のワクチン組成物の合成ペプチドによって惹起される免疫応答は、B細胞
応答および/またはT細胞応答からなる。B細胞応答は、IgAが中心の粘膜抗
体ならびにIgGが中心の全身抗体の出現と関係がある。実施例2で説明するよ
うに、実施例1で合成したCAT−1)epペプチドとGLUa−pepペプチ
ドはいずれもイン・ビボでGTFに対するB細胞応答を惹起する。さらに、GL
Uaペプチドはイン・ビボでGTFに対するT細胞応答も惹起する。
本発明はさらに、哺乳類において免疫応答を引き起こすのに十分な長さを有する
グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列から本質的になるペプチドを投与
することによって哺乳類においてグルコシルトランスフェラーゼに対する免疫応
答を惹起する方法に関する。上記免疫応答は、ワクチン組成物投与後の哺乳類に
おいてグルコシルトランスフェラーゼの酵素活性またはグルカン結合活性の阻害
を引き起こすのが好ましい。本発明の方法によって惹起された免疫応答は、ワク
チン投与対象の哺乳類においてミュータンス連鎖球菌のコロニー形成や蓄積を低
下させる。
本発明のワクチン組成物は、う蝕を予防しようとするあらゆる哺乳類に投与する
ことができる。本発明は、ワクチン投与対象の哺乳類におけるう蝕の予防または
進行の抑制に有用なワクチンを提供する。
グルコシルトランスフェラーゼに対する免疫応答を惹起する本発明の方法におい
ては、グルコシルトランスフェラーゼに対する免疫応答を惹起しようとする哺乳
類に本明細書で説明したワクチン組成物を投与する。このワクチン組成物は、治
療対象の個体に対して投与される処方に含めることができるが、このような処方
には、生理的に適合性のある担体(たとえば生理緩衝液)、安定剤、香料、アジ
ュバント、その他の成分を含めることもできる。ワクチンは、様々な経路(たと
えば非経口投与、静脈内投与)で投与することができ、経路に応して処方成分を
選択する。投与量および投与頻度は経験に基づいて決定することができ、治療対
象の哺乳類の齢と大きさ、およびう蝕疾患の病期(たとえばミュータンス連鎖球
菌のコロニー形成前、ミュータンス連鎖球菌のコロニー形成直後、またはコロニ
ー形成のその後の段階)が考慮される以下の実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1
CAT−p e p : GTFの触媒活性が抗体を介して阻害されると、ミュ
ータンス連鎖球菌のコロニー形成能力および/または蓄積能力が大幅に低下する
と考えられた。GTFの触媒領域のDS IRVDAVD領域を含む合成ペプチ
ドは、これらの特徴を有する抗体を惹起すると考えられた。そこで、S、 5o
brinusの公知配列[フエレッティーら(Ferretti etal、
) 、J、 Dent、 Res、 67:541 (+988) ]における
ノナペプチドの位置が決定された。ペプチドの免疫原性は、その構造内にある少
なくとも5〜7個のアミノ酸からなる少な(とも2個のエピトープを宿主が認識
する必要があるのが普通であるため、標的アスパラギン酸を含む22個のアミノ
酸からなるより大型の配列を合成した。この配列を表1に示したが、これをCA
T−pepと呼ぶ。
表1
S、5obrinus GTFI DANFDSIRVDAVDNVDADLL
Q[(配列番号=1)
S、 mutans GTFB DANFDS[RVDAVDNVDADLLQ
I(配列番号:l)
この配列は、s、 mutansのGTFと同一であるので、CAT−pepに
対して形成された抗体はs、 mutansのGTFと交差反応を非常に起こし
ゃすい。さらに、触媒活性部位であるDS IRVDAVDペプチド内のすべて
のアミノ酸残基は、不溶性または可溶性グルカンを形成するS、 5obrin
usのGTFの各推定配列と同一または保存されている。S、 mutans株
はヒトにおいて最も頻繁にコロニー形成するミュータンス連鎖球菌株であるから
、これらの相同性はワクチン設計において重要である。
潜在的な免疫原性をさらに強化するために、CAT合成ペプチドの設計にさらに
別の特徴を持たせた。すなわち、リジンからなるコアマトリックス上でペプチド
を合成して、単一構造で高密度のCAT−pepエピトープを有する巨大分子を
得た。具体的には、図1でGLIJa−pepについて示したように、22個の
アミノ酸CATペプチドのうちの4つを3つのリジンからなるコアマトリックス
上で合成して、放射状分岐CAT−pepを4本の樹状アームとして得た。
GLUa−pep :GTF分子上に第2の機能ドメインが存在することを示す
証拠がある。構造研究[フェレッティーら(Ferretti et al、
) 、J、 Bact、 169:4271 (1987)]および生化学的研
究[モーサーとウォング(Mooser & Wong )、Infect、
Immunity、 56:880 (1988) ;ウォングら(Wong
etal、 ) 、Infect、Immunity、 58:2165 (1
990)]から、GTF分子のC末端から3番目に(in the C−ter
minal third of the GTF molecule ) 、別
の単数または複数のグルカン結合領域が存在することが示唆されている。s、
mutansとS、 5obrinusの両者に由来するGTFの推定配列の一
次構造を分析から、理論上GTFのグルカン結合性と関連があるとされてきた多
重反復アミノ酸領域の存在が明らかになる。この仮説は、この分子領域のトリプ
シン断片がグルカンと高い結合親和性を示すこと[つオンゾら(Wong et
al、 ) 、Infect、 lnmunity、 58:2165 (+
990)] 、およびこれらの領域のアミノ酸がグルカン結合性を存する独立の
連鎖球菌タンパク質中の反復配列と相同性があること[バナスら(Banas
et al、) 、InfeCt、Immunity、 58:667 (19
90) ]によって支持される。S、 5obrinusのGTFのその他の反
復領域との相同性、S、 ll1utanSのGTFにおける対応配列との相同
性、親水性、および2次構造に基づき、合成ペプチドの調製に使用する反復領域
の1つ(残基1293−1328)から配列を選んだ。この配列をGLUa−p
epと呼ぶ。CAT−pepに使用したコアマトリックス合成法は、リジン骨格
を有する4つの鎖状GLUa−pepペプチド構造体の合成にも使用した(図1
)合成ペプチドの免疫原性
スブラーグ・ドーレー系(Spraque−Dawley)ラットに50μgの
GLUaおよびCAT合成ペプチド(ラット3匹/ペプチド)を注射して、それ
ぞれのペプチドの免疫原性を測定した。注射は筋肉内と皮下で行なった。最初の
注射時に(0日)、各ペプチドを完全フロインドアジュバントに混合した。その
後の3回の注射時には、ペプチドを不完全フロインドアジュバントに混合した。
その他のラットには15μgのS。
5obrinusまたはS、 mutansのGTFを注射した。対照ラットは
、上記と同じスケジュールで緩衝液とアジュバントだけを疑似注射した。80日
目間すべてのラットから血液と唾液を採取し、抗体量を測定した。同時に、牌臓
を摘出し、各ペプチドを用いてリンパ球幼若化の程度を測定した。
ELISA:両方のペプチドは異常に高い免疫原性を示した。各ペプチドは、注
射抗原に対する強力な血清1gG応答を惹起した。GLUa−pepを注射した
ラットの血清は、>50,000の相互抗体価(reciprocal tit
er)で結合GLUa−pepと反応することが示された。CAT−pepまた
はS、 5obrinusのGTFを注射したラットの血清は、この方法でGL
Ua−pepと存意な反応を示さなかった。S。
mutansのGTFを注射したラットの抗血清は、低希釈率でGLUa合成ペ
プチドとわずかではあるが反応した。
CAT合成ペプチドは各注射を受けたラットにおいて強い応答を惹起した。10
,000倍以上の相互血清希釈率(reciprocal serum dil
utions)で相同合成ペプチドとの反応が起きるのが見られた。S、 mu
tansのGTFを注射したラットの抗血清も1,000倍以上の相互希釈率で
CAT−pepと反応したが、このことは、無傷のGTFとCAT合成ペプチド
の上に共通のエピトープが存在することを示唆している。この方法では、S、
5obrinusのGTFまたはGLUa−pepて免疫したラットの抗血清と
の反応は実質的にまったく見られなかった。
S、 5obrinusのGTFは、10’倍以上の相互希釈率で相同抗原と反
応するとともに異種GTFとは10’倍以上の希釈率で反応する血清1gG抗体
応答を惹起することがわかった。S、mutansのGTFは、両方の無傷GT
F酵素に対する強力な反応応答と交差反応応答を惹起した。重要なのは、より低
い希釈率(1:800〜1:1600)ではあったが、CATまたはGLUa合
成ペプチド投与ラットの抗血清が両方の無傷GTF抗原と反応したことである。
これらの交差反応は、両方の合成ペプチドと無傷のGTFの間に共通のエピトー
プが存在することを示す証拠を補強するものである。ラットの抗ペプチド抗血清
がS、 5obrinusおよびS、 mutansの両者のGTFと反応した
という事実は、これらのミュータンス連鎖球菌GTFの間に共通する合成ペプチ
ドエピトーブが存在すること、および著名なヒト株に対して有効な哺乳類用う蝕
ワクチンの基礎となる可能性があることを示している。
ウェスタンプロット:いずれかの合成ペプチドを注射することで、無傷のGTF
上のエピトープに対する抗体を惹起することができることを示す証拠は、ウェス
タンプロット法でも得られた。CAT−T)el)およびGLUa−pepを注
射したラットの抗血清は以下のようにGTFと反応した。S、 5obrinu
s 6715株のグルコツルトランスフェラーゼを、あらかじめ染色しておいた
標準物質とともに7%SDS含有ポリ含有ポリアクリルアミドゲル床動した。電
気泳動後、ゲルからタンパク質をニトロセルロースに移した。各抗血清を電気泳
動されたGTFに添加し、ラットIgG抗体を出現させることによって、合成ペ
プチドおよび無傷のGTF抗原に対するラット抗血清の反応性を測定した。15
0−165kDの範囲のS、 5obrinusのGTFバンドに対して、無傷
のGTF (S、 5obrinus )に対するラット抗血清は強力に反応し
、無傷のS、 mutans GTFに対する抗血清は中程度に反応した。CA
T合成ペプチドとGLUa合成ペプチドの両者に対する抗血清も、この範囲で可
視バンドを形成した。これらのバンドは、GTFに対するラット抗血清で形成さ
れたものよりはるかに弱かったが、GTFと合成ペプチド上に類似のエピトープ
が存在することが反応から示された。
リンパ球幼若化反応:ラットの免疫化に使用した各ペプチドのT細胞エピトープ
を評価するために、各動物から牌臓を摘出し、単細胞懸濁液を調製し、勾配遠心
分離法によってリンパ球を単離した。細胞(5xlO’)を、無添加(対照)、
CATペプチド、ポリリジンペプチド、S、 5obrinusのGTF、また
はs、 mutansのGTFのいずれかと5日間培養状態で反応させた。トリ
チウム標識チミジンを培養終了16時間前に添加した。陽性所見を表2にまとめ
た。
答を惹起することが示されたので、リジンからなるコアマトリックス上に合成し
たこれらのペプチドを組み合わせたものも、同様の免疫応答を惹起するであろう
。最終的には、合成ペプチド技術によって、投与対象となる哺乳類においてアジ
ュバント性を強化させるエピトープを有するう蝕予防応答惹起グルコシルトラン
スフェラーゼのエピトープを、3個以上のリジンからなるコアマトリックス上で
組み合わせることが可能になるはずである。したがって、GTFの合成ペプチド
エピトープを含有するワクチンを続けて全身投与すれば、う蝕の長期的継続予防
が可能になるはずである。
実施例3
ヒトにおけるグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)に対するT IJリンパ
球B IJンパ球の反応性ヒトにおけるTリンパ球(増殖)とB(抗体)リンパ
球の対象ペプチド構築物に対する応答を調べた。う蝕、欠損、および充填歯表面
(DMFS)を有する年齢2〜37歳の被験者14名から採血し、血清(血漿)
抗体とリンパ球増殖を調べた。
血清抗体: GTF s s (S、 5obrinus ) 、GTF sm
(S。
mutans ) 、CAT、およびGLUaに対する、これらの被験者の血漿
中のIgG抗体をELISA法で測定した。これらの抗原のそれぞれに対する抗
体濃度をランク付けした。lが最高である。抗体濃度をランク付けしたが、すべ
ての被験者は投与ペプチドに対しである程度の抗体濃度を示したようであり、こ
のことは、ヒトよって認識されうるB細胞エピトープがおそら< CATペプチ
ドとGLUaペプチド上に存在することを示唆するものである(表3)。
リンパ球幼若化応答:これらのヒト末梢血Tリンパ球の対象ペプチド認識能力に
ついても調べた(表3)。末梢血リンパ球は、フィコール・ヒストバック(Fi
coll H45topaque )に遠心分離することで調製した。22〜5
8歳の被験者14名(女性7名、男性7名)の単核細胞について、コンカナバリ
ンA、CAT、GLUa、ポリリジン、GTF s s、およびGTFsmに対
する増殖応答を調べた。GLUaSCAT、およびS、 mutansのGTF
に対する応答は用量依存性であり、対照ペプチドであるポリーL−リジンに対す
る応答は検出されなかった。14名の被験者のうち7名ではGTFssに対する
増殖を示し、その7名のうちの5名ではGLUaに対して有意な増殖応答を示し
た。CATに対して増殖応答を示したのは1名だけであった。面白いことに、最
高の抗体応答を示した被験者は、CAT、GLUa、GTFに対してリンパ球増
殖を示さなかった。
T細胞サブセットの分離コニの手順は、先に試験した14名のうちの5名の末梢
血単核細胞(PBMC)について、ナイロンウール上で単核細胞/マクロファー
ジとB細胞を除去し、抗CD8モノクローナル抗体被覆フラスコ上で陰性パンニ
ング(negative panning)を行なうことによって実施した。非
接着性細胞をCD4+細胞として採取した。分離した細胞の応答を表4に示す。
分離されたT細胞集団(CD4+細胞)の応答0 分離していない末梢血単核細
胞のGTPssに対する増殖応答。
” ’ ” CDB+細胞の応答。
5名の被験者のうち、3名はGTFおよび/またはGLUaに対して応答を示し
たが、1名はGTFとGLUaに応答し、1名はGTFまたはGLUaの一方に
応答した。CATに対するT細胞応答は見られなかった。
被験者のうちの50%はGTFssに対する増殖応答の増大を示した。GTFs
sに対して応答した被験者だけが、CATまたはGLUaペプチドに対して応答
を示した。14名のうち1名だけがCATに対して有意な応答を示したが、14
名のうちの5名はGLUaに対して有意な増殖を示した。
グループ内の抗体応答ランキングと宿主末梢血リンパ球のGTFssあるいはG
LUaのいずれかに応答して増殖する能力との間には関係がないようであった。
実際、最高の抗体濃度を示した2名は有意な増殖を示さなかった。リンパ球サブ
セットの分離で、T細胞反応性は主にCDJ+集団中に存在することがわかった
が、1名はCDB+リンパ球集団中で増殖応答を示した。
これらの観察結果を総合すると、T細胞エピトープの存在、及びCAT、GLU
aと無傷のミュータンス連鎖球菌GTFとの間の共通するエピトープの存在可能
性が考えられる。
T細胞エピトープはCATペプチド上には存在せず、GLUaペプチド上に存在
するようである。これらの知見から、最高の抗体濃度を示す者が必ずしも同一抗
原に対して高いリンパ球増殖応答を示さないこと、およびB細胞エピトープはお
そら< CATペプチドとGLUaペプチドの両者の上に存在することが明らか
である。
均等物
当業者であれば、単に常識的実験手法を用いて、ここに述べた発明の具体的態様
に対する多くの均等物を認識し、また確認し得るであろう。そのような均等物は
下記クレームの範嗜に含まれるものである。
配列表
(1)一般情報:
(i)出願人:フォーシス デンタル インファーマリ−フォー チルドレン
(i i)発明の名称・う蝕予防用合成ペプチドワクチン(iii)配列の数:
5
(iv) 連絡先住所
(A)宛名:ハミルトン、プルツク、スミス アンドレイノルズ、ピー、シー。
(B)ストリート:ツー ミリティア ドライブ(C)市ニレキシントン
(D)州:マサチューセッツ
(E)国、アメリカ合衆国
(F)郵便番号: 02173
(v)コンピュータ可読フオーム:
(A)媒体タイプ:フロッピーディスク(B)コンピュータ:IBMPC互換機
(C)オペレーティングシステム: PC−DOS/5−DO3
(D)ソフトウェア パテントイン リリース#1. O,バージョン #1.
25(vi)現出願データ:
(A)出願番号・
(B)出願日: 1993年4月30日(C)分類:
(viii)代理人情輯
(A)氏名:グラナハン、パトリソア
CB)登録番号: 32.227
(C)参照/ファイル番号: FDC92−01A(ix)テレコミュニケーシ
ョン情報二(A) を話番号:617−861−6240(B)ファクシミリ・
617−861−9540(2)配列番号lの情報:
(1)配列の特徴。
(A)配列の長さ222個のアミノ酸
(B)配列の型: アミノ酸
(C)鎖の数: 1本鎖
(D)トポロジー 直鎖状
(11)分子の壓:ペプチド
(xi)配列:配列番号・1
Asp Ala Asn Phe Asp Ser lle Arg Val
Asp Ala Val Asp Asn Val Aspl 5 10 15
Ala Asp Leu Leu Gln tie(2)配列番号2の情報:
(i) 配列の特徴:
(A)配列の長さ・25個のアミノ酸
(B)配列の型: アミノ酸
(C)鎖の数= 1本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の盟:ペプチド
(xl)配列:配列番号:2
Pro Leu Asp Lys Arg Ser Gly Leu Asn
Pro Leu lie His Asn Ser Leul 5 10 +5
Val Asp Arg Glu Val Asp Asp Arg Glu(
2)配列番号3の情報:
(i) 配列の特徴:
(A)配列の長さ222個のアミノ酸
CB)配列の型: アミノ酸
(C)鎖の数: 1本鎖
(D)トポロジー二直鎖状
(11)分子の型:ペプチド
(xi)配列、配列番号:3
Thr Gly Ala Gln Thr Ile Lys Gly Gln
Lys Leu Tyr Phe Lys Ala AsnGly Gln G
in Val Lys Gly(2)配列番号4の情報:
(i) 配列の特徴:
補正書の写しく翻訳文)提出書(特許法第184条の8)平成6年10月31日
当
Claims (27)
- 1.投与対象の哺乳類の免疫応答を引き起こすのに十分な長さを有するグルコシ ルトランスフェラーゼの少なくとも一つのアミノ酸配列から本質的になるペプチ ドを含有するワクチン組成物。
- 2.グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列が、a)グルコシルトランス フェラーゼの触媒ドメインのアミノ酸配列の全体又は一部、 b)グルコシルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメインのアミノ酸配列の全 体又は一部、及びc)ネイティブグルコシルトランスフェラーゼ表面ドメインの アミノ酸配列の全体又は一部 からなる群より選ばれる請求項1記載のワクチン組成物。
- 3.アミノ酸配列が、 a)DANFDSIRVDAVDNVDADLLQI(配列番号:1) b)TGAQTIKGQKLYFKANGQQVKG(配列番号:3) c)DGKLRYYDANSGDQAFNKSV(配列番号:4) d)QWNGESEKPYDDHL(配列番号:5)、及び e)PLDKRSGLNPLIHNSLVDREVDDRE(配列番号:2) からなる群より選ばれる請求項2記載のワクチン組成物。
- 4.グルコシルトランスフェラーゼの触媒ドメインのアミノ酸配列及びグルコシ ルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメインのアミノ酸配列のいずれもが存在 し、そして該アミノ酸配列のそれぞれがワクチン組成物の投与対象となる哺乳類 に免疫応答を引き起こすのに十分な長さのものである請求項2記載のワクチン組 成物。
- 5.2又はそれ以上のペプチドが存在し、そして3又はそれ以上のリジンのコア マトリックス上に配置されている請求項4記載のワクチン組成物。
- 6.アミノ酸配列が、 a)DANFDSIRVDAVDNVDADLLQI(配列番号:1) b)TGAQTIKGAKLYFKANGQQVKG(配列番号:3)、及び c)DGKLRYYDANSGDQAFNKSV(配列番号:4) からなる群より選ばれる請求項5記載のワクチン組成物。
- 7.免疫応答がB細胞の応答及びT細胞の応答の両者からなる請求項3記載のワ クチン組成物。
- 8.免疫応答がIgG又はIgAインタイブの抗体を生産する請求項7記載のワ クチン組成物。
- 9.それぞれのペプチドが投与対象となる哺乳類の免疫応答を引き起こすのに十 分な長さのグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列から本質的になり、ペ プチジルコアマトリックスに共有結合した少なくとニつのペプチドを含有するワ クチン組成物。
- 10.該ペプチジルコアマトリックスに共有結合した付加的免疫成分を少なくと も一つ含有し、該付加的免疫成分がグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配 列ではない請求項9記載のワクチン組成物。
- 11.付加的免疫成分がジフテリア、百日咳、破傷風、はしか、及びポリオワグ チンからなる群より選ばれるものである請求項10記載のワクチン組成物。
- 12.ペプチジルコアマトリックスが少なくとも一つのリジンを含む請求項9記 載のワクチン組成物。
- 13.それぞれのペプチドのアミノ酸配列が、a)グルコシルトランスフェラー ゼの触媒ドメインのアミノ酸配列の全体又は一部、 b)グルコシルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメインのアミノ酸配列の全 体又は一部、及びc)ネイティプグルコシルトランスフェラーゼの表面ドメイン のアミノ酸配列の全体又は一部 からなる群より選ばれる請求項12記載のワクチン組成物。
- 14.アミノ酸配列が、 a)【配列があります】 (配列番号:1) b)【配列があります】 (配列番号:3) c)【配列があります】 (配列番号:4) d)【配列があります】(配列番号:5)、及び e)【配列があります】 (配列番号:2) からなる群より選ばれる請求項13記載のワクチン組成物。
- 15.免疫応答がB細胞の応答及びT細胞の応答の両者からなる請求項9記載の ワクチン組成物。
- 16.B細胞の応答及びT細胞の応答のいずれもが同じアミノ酸配列により誘導 される請求項15記載のワクチン組成物。
- 17.免疫応答がIgG又はIgAインタイブの抗体を生産する請求項16記載 のワクチン組成物。
- 18. a)四つのペプチドが同一であるか又は異なっており、b)それぞれのペプチド が、グルコシルトランスフェラーゼの触媒ドメインのアミノ酸配列の全体又は一 部、グルカン結合ドメインのアミノ酸配列の全体又は一部、及びネイティブグル コシルトランスフェラーゼの表面ドメインのアミノ酸配列の全体又は一部からな る群より選ばれるアミノ酸配列から本質的になり、そしてc)四つのペプチドが 三つのリジンのコアマトリックス上にあり、そして 該ワクチンが、投与対象の哺乳類のグルコシルトランスフェラーゼに対する免疫 応答を誘導する能力のあるものである、四つのペプチドを含有する請求項9記載 のワクチン組成物。
- 19.アミノ酸配列が、 a)【配列があります】 (配列番号:1) b)【配列があります】 (配列番号:3) c)【配列があります】 (配列番号:4) d)【配列があります】(配列番号:5)、及び e)【配列があります】 (配列番号:2) からなる群より選ばれる請求項18記載のワクチン組成物。
- 20.グルコシルトランスフェラーゼに対する免疫応答によって、ワクチン組成 物の投与対象となる哺乳類においてミュータンス連鎖球菌のコロニー形成又は蓄 積が抑制される請求項18記載のワクチン組成物。
- 21.投与対象の哺乳類においてグルコシルトランスフェラーゼの酵素活性又は グルカン結合活性のいずれかを抗体を介して妨害するのに十分な長さの、グルコ シルトランスフェラーゼのグルカン結合ドメイン又は触媒ドメインのいずれかの アミノ酸配列から本質的になるペプチドを含有するワクチン組成物。
- 22.哺乳類における免疫応答を引き起こすのに十分な長さのグルコシルトラン スフェラーゼのアミノ酸配列から本質的になるペプチドを投与し、それにより哺 乳類におけるグルコシルトランスフェラーゼの酵素活性又はグルカン結合活性を 妨害することからなる、哺乳類におけるグルコシルトランスフェラーゼの酵素活 性又はグルカン結合活性を妨害する方法。
- 23.哺乳類における免疫応答を引き起こすのに十分な長さのグルコシルトラン スフェラーゼのアミノ酸配列から本質的になるペプチドを投与し、それによって 該免疫応答を刺激することからなる、哺乳類におけるグルコシルトランスフェラ ーゼに対する免疫応答を刺激する方法。
- 24.ペプチドの投与対象となる哺乳類において、該免疫応答によりミュータン ス連鎖球菌(mutans streptococcol)のコロニー形成又は 蓄積が抑制される請求項23記載の方法。
- 25.例えば哺乳類においてグルコシルトランスフェラーゼの酵素活性又はグル カン結合活性を妨害する際に使用される、哺乳類における免疫応答を引き起こす のに十分な長さのグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列から本質的にな る、治療に使用されるペプチド。
- 26.例えば哺乳類においてグルコシルトランスフェラーゼに対する免疫応答を 刺激する際に使用される、哺乳類における免疫応答を引き起こすのに十分な長さ のグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列から本質的になる、治療に使用 されるペプチド。
- 27.哺乳類において、応答が刺激されることによりミュータンス連鎖球菌のコ ロニー形成又は蓄積が抑制される請求項26記載のペプチド。
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