JPH0750565B2 - ディスク用スタンド形照明器具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば学習机上に固定して設けられて机上照明
をなすディスク用スタンド形照明器具に関する。

〔従来の技術〕

例えば学習机上に固定して用いられるスタンド形照明器
具は、下端部が学習机のブックスタンドの棚等に固定さ
れる金属パイプ製の支柱と、この支柱の上端部に嵌合さ
れるとともに、この嵌合部においてねじ止めされる灯具
とを具備してなる。そして、灯具は、その前部に例えば
前後にスライドされる灯具本体を備えており、この本体
に一端が接続されたコードは、途中でとぎれることなく
連続して灯具から支柱内部を通って配線されるととも
に、支柱の下端部から引出され、その引出し端にソケッ
トを取付けている。

〔発明が解決しようとする課題〕

以上の構成のスライド形照明器具によれば、コードが連
続した一本ものであるため、照明器具製造メーカにおい
ては灯具を予め支柱本体の上端部に連結し、かつ、これ
らわたってコードを配線した状態で梱包して、学習机製
造メーカに供給するようになっている。このため、荷姿
が大きく、照明器具製造メーカにおいては、梱包コスト
および輸送コストがかさむという問題があるとともに、
学習机製造メーカにおいては大きな梱包資材の始末処理
が面倒であるという問題があった。さらに、従来の照明
器具は支柱に金属パイプを用いているから、その外観に
工夫を凝らすには適当ではないという問題があった。ま
た、灯具本体を最適な照射位置に移動させる際の取扱い
方によって、支柱に対して片持ち状態に連結された灯具
には様々な力が作用するが、従来の照明器具では支柱と
灯具との嵌合部において、これらをねじ止めしているか
ら、上記作用力によって灯具が支柱に対してねじ止め部
を中心にして上下に振れ易いという問題もあった。

本発明の目的は、梱包した際に荷姿を小さくでき、しか
も、外観を向上できるとともに、灯具の上下の振れを少
なくできるディスク用スタンド形照明器具を得ることに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明のディスク用スタン
ド形照明器具においては、一対の芯金により筒状に組立
てられた支柱本体の両面に、合成樹脂製の一対のカバー
を夫々被着するとともに、上記支柱本体の上部を上記各
カバーの上端部に形成された嵌合縁よりも上方に突出さ
せて連結部となし、かつ、下端部が机上に固定される支
柱と、上記支柱本体内を通って設けられるとともに上端
にコネクタが取付けられた支柱側コードと、移動可能に
設けられた灯具本体を前部に備え、かつ、後部に設けら
れた嵌合部を上記支柱の嵌合縁に嵌合するとともに、上
記連結部に螺合する連結ねじを介して上記連結部に固定
される灯具と、この灯具に設けられるとともに、上記嵌
合部から引出された引出し端に上記コネクタに接続され
るコネクタが取付けられた灯具側コードとを具備したも
のである。

〔作用〕

本発明において、支柱本体を形成する一対の芯金は筒状
に組立てられて、支柱に必要とする剛性を担う。そし
て、この金属製支柱本体を覆う一対のカバーは支柱本体
を覆って支柱の外観を担うものであり、これらは合成樹
脂製であるので、その色は勿論のこと成形型の構造に応
じて支柱の外観に大きな影響を与える形状や凹凸等の工
夫に施すことが可能である。また、これらカバーの上端
部は嵌合縁を形成し、この嵌合縁は灯具の嵌合部と嵌合
して灯具を支持するとともに、嵌合縁より上方に突出さ
れた金属製支柱本体の連結部は、これに螺合されるねじ
を介して灯具の後部を支持する。つまり、灯具を上下方
向に離れた２箇所で支持するから、この灯具の上下の振
れを少なくできる。さらに、灯具は既述のように支柱に
対しねじ止めにより連結されることと相まって、コード
が支柱側と灯具側とに分けられており、これらは夫々に
取付けたコネクタを介して接続できるから、例えば学習
机を製造するメーカにおいて支柱と灯具との連結および
両コードの接続を行なえる。このため、照明器具製造メ
ーカにとっては、支柱と灯具とを組立てることなく、こ
れらを分離した状態で梱包できるので、荷姿を小さくで
きる。

〔実施例〕

図面を参照して本発明の一実施例を以下説明する。

第２図中１は学習机上に設置されるブックスタンドであ
り、その下側の棚板２の中央部にはスタンド形の器具本
体３が固定して設けられているとともに、棚板２の一端
部下面にはコントロールボックス４が取付けられてい
る。器具本体３とコントロールボックス４とは机上照明
用の照明器具を形成している。コントロールボックス４
には、図示しない安定器および周波数切換えスイッチが
内蔵されているとともに、押圧スイッチ５、コンセント
６等が設けられている。器具本体３は第１図〜第５図に
示すように支柱７と、灯具８とから形成されている。

支柱７は、支柱本体９に一対のカバー10,11を夫々被着
して形成されている。そして、支柱本体９は、前後一対
の芯金12,13を互いに嵌合し、その複数箇所をねじ9a
（第５図に代表して示す。）により連結して組立てられ
ている。この支柱本体９の起立部は第７図に示すように
厚みが薄く横幅が大きい偏平な筒形をなし、その関係か
ら芯金12,13の起立部形成部位の横断面形状は略コ字形
をなしている。さらに、支柱本体９の下端は第６図およ
び第７図に示すように前向きに折曲されており、この折
曲部14は上記棚板２の下面に図示しない複数本のねじを
介して固定されている。なお、第７図中15は折曲部14の
ねじ通孔を示している。また、第６図に示すように後側
の芯金13の下端幅中央部にはコード通孔16が開口されて
いる。

カバー10,11は合成樹脂製であって、支柱本体９におけ
る起立部の上部を除く前面および後面を覆って設けられ
ている。そして、これらカバー10,11の上端より上方に
突出された支柱本体９の上部は、灯具８を固定するため
の連結部17をなしており、この連結部17には例えば後側
芯金13において複数のねじ孔18（第１図に１箇所のみ図
示）が設けられている。

前側のカバー10の内面には第６図に示すように前側芯金
12を挿通する複数のねじ受けボス19が一体に突設され、
これらには後側芯金13を挿通した後側カバー11のねじ通
し部に通したねじ20が夫々螺合されている。このねじ20
の締付けにより前後一対のカバー10,11は芯金12,13に被
着されている。また、カバー10,11の上端部には、その
内面が芯金12の前面および芯金13の後面に当接するとと
もに、相連続する嵌合縁10a,11aが夫々段状にして形成
されている。さらに、後側カバー11の上部内面には第１
図および第５図に示すように一対のストッパ凸部21が一
体に突設されている。これらの凸部21は後側芯金13を挿
通して、その先端を前側芯金12に近接ないしは当接して
おり、後述のコネクタ24をコード引張り力に対して支持
するものである。なお、第５図中22はストッパ凸部21間
を覗くための透孔である。

このような構成の支柱７における起立部内には支柱側コ
ード23が通されている。このコード23は上端に差込み形
のコネクタ24を取付けるとともに、下端にソケット25
（第３図参照）を取付けたものである。そして、コード
23はストッパ凸部21間を移動可能に通るとともに、コー
ド通孔16およびこれに対向して後側カバー11に設けたコ
ード通孔26を通って配線されている。また、ソケット25
は上記コントロールボックス４のコンセント６に接続さ
れるようになっている。

第３図および第４図に示すように灯具８は、支柱７の連
結部17に固定されるアーム収納部27と、この収納部27に
引出し自在に収納されたスライドアーム28と、このアー
ム28の前端にハンドルを兼ねる連結体29を介して連結さ
れた灯具本体30とから形成されている。灯具本体30は横
長のセード内に棒状けい光ランプ、ランプソケット、お
よびグローランプなどを取付けて形成されている。

第１図および第５図に示すように灯具８の後部をなすア
ーム収納部27は、合成樹脂製の収納部ベース27aと収納
部蓋27bとを連結してなる。そして、収納部ベース27aの
下面には嵌合部31が形成されており、これは支柱７の相
連続した嵌合縁10a,11aに嵌合されている。さらに、収
納部ベース27aの後壁内面には、第１図に示すように連
結部17の後面に当接するボス部40が一体に突設されてい
るとともに、このボス部40を通して上記ねじ孔18に連結
ねじ32が螺合されている。この連結ねじ32の締付けによ
り灯具８は、嵌合縁10a,11aと嵌合部31との嵌合部分の
上方において連結部17に固定されている。また、第１図
および第５図に示すように収納部蓋27bの内面には、左
右方向の位置規制用リブ33、および前後方向の位置規制
用リブ34,35が夫々一体に形成されている。リブ33は連
結部17の左右両端部に夫々係合され、リブ34,35は連結
部17の上端部を前後から挟むようにして形成されてい
る。

さらに、収納部ベース27aおよび収納部蓋27bには夫々コ
ード押え用リブ36,37が形成されている。これらリブ36,
37は、互いの間に灯具８に設けられた灯具側コード38を
挟持している。そして、灯具側コード38は嵌合部31から
外に引出されており、その引出し端にはコネクタ39が取
付けられている。このコネクタ39は上記コネクタ24に差
込み接続されるものである。

上記構成の照明器具における支柱７、灯具８、およびコ
ントロールボックス４は、照明器具製造メーカにおいて
夫々組立てられて、互いに分離された状態、つまり半組
立て状態にして梱包されて学習机製造メーカに供給され
る。この供給態様は、コードが支柱側コード23と灯具側
コード38とに分けられており、これらが差込み形のコネ
クタ24,39を介して着脱自在であることにより、実現で
きたものである。そして、以上のように半組立て状態に
して梱包し供給できるから、全ての組立てが完了された
器具本体３を梱包する場合に比較して、荷姿を小さくで
きる。このため、梱包コストおよび輸送コストを低減で
きるとともに、次に説明する組立てにより不用となる梱
包資材の始末処理も簡単化できるものである。

また、学習机製造メーカにおいては、互いに分離された
支柱７と灯具８とを連結して器具本体３を組立てるとと
もに、この本体３をコントロールボックス４と同じくブ
ックスタンド１の棚板２にねじ止めする。そして、支柱
７と灯具８とを組立てるには、先ず、支柱７の上端から
引出された支柱側コード23と、灯具８から引出された灯
具側コード38のコネクタ24,39を互いに差込み接続する
ことにより、両コード23,38を電気的につなげる。次ぎ
に、各コードの接続部分を支柱７内に納めながら灯具８
の嵌合部31を支柱７の嵌合縁10a,11aに嵌合する。この
嵌合により、アーム収納部27内に収納された連結部17の
上端部とリブ33〜37が夫々係合するから、支柱７に対す
る灯具８の連結位置が規制されるとともに、連結部17の
ねじ孔18とボス部40のねじ通孔40a（第１図参照）とが
位置決めされて丁度対向する。この後に、連結ねじ32を
ボス部40を通してねじ孔18に螺合する。以上の手順によ
り支柱７における支柱本体９の連結部17に灯具８が固定
されて、器具本体３の組立てが完了する。

また、組立てられた器具本体３は、一対の芯金12,13を
筒状に組立てて形成された支柱本体９を備えるから、こ
の支柱本体９によって支柱７に必要とする剛性を確保で
きる。その上、この支柱７は、そのカバー10,11の上端
部に形成された嵌合縁10a,11aで、これに嵌合された灯
具８を支持するとともに、この嵌合縁10a,11aより上方
に突出された支柱本体９の連結部17で、これに螺合され
た連結ねじ32を介して灯具８の後端部を支持している。
このように、灯具８は上下方向に離れた２箇所で剛性が
高い支柱７に支持されているから、灯具本体30を可動さ
せる際等において灯具８が支柱７に対して上下方向に振
れることを少なくできる。

さらに、支柱７の金属製支柱本体９を覆った一対のカバ
ー10,11は合成樹脂製であるので、これらのカバー10,11
により、色は勿論のこと、成形型の構造に応じて支柱７
の外観に大きな影響を与える形状や凹凸等の工夫に施す
ことが容易となり、したがって、器具本体３の外観を向
上させることができる。

〔発明の効果〕 以上のように構成された本発明によれば、支柱に必要と
する剛性を担う一対の芯金を筒状に組立ててなる支柱本
体を、合成樹脂製の一対のカバーで覆ったから、これら
のカバーによって外観を向上できる。そして、各カバー
の上端部に形成した嵌合縁と灯具の嵌合部とを嵌合させ
るとともに、嵌合縁よりも上方に突出された支柱本体の
連結部に灯具の後部をねじ止めして、上下方向に離れた
２箇所で支柱の上部に灯具を支持したから、灯具の上下
の振れを少なくできる。さらに、コードを支柱側と灯具
側とに分けて、これらを夫々に取付けたコネクタを介し
て接続させたから、例えば学習机を製造するメーカにお
いて支柱と灯具の連結および両コードの接続を行なえ、
したがって、照明器具製造メーカにとっては、支柱と灯
具とを組立てることなく、これらを分離した状態で梱包
できるので、荷姿を小さくできるとともに、梱包および
輸送コストを低減でき、かつ、梱包資材の始末処理も容
易化できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は器具本体の上
部構造を示す縦断側面図、第２図は照明器具をブックス
タンドに取付けた状態の斜視図、第３図は器具本体の斜
視図、第４図は器具本体の分解斜視図、第５図は第１図
中Ｖ−Ｖ線に沿う断面図、第６図は支柱の縦断側面図、
第７図は一部を断面して示す支柱の平面図である。 ７……支柱、８……灯具、９……支柱本体、10,11……
カバー、10a、11a……嵌合縁、12,13……芯金、17……
連結部、23……支柱側コード、24……コネクタ、30……
灯具本体、31……嵌合部、32……連結ねじ、38……灯具
側コード、39……コネクタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一対の芯金により筒状に組立てられた支柱
   本体の両面に、合成樹脂製の一対のカバーを夫々被着す
   るとともに、上記支柱本体の上部を上記各カバーの上端
   部に形成された嵌合縁よりも上方に突出させて連結部と
   なし、かつ、下端部が机上に固定される支柱と、 上記支柱本体内を通って設けられるとともに上端にコネ
   クタが取付けられた支柱側コードと、 移動可能に設けられた灯具本体を前部に備え、かつ、後
   部に設けられた嵌合部を上記支柱の嵌合縁に嵌合すると
   ともに、上記連結部に螺合する連結ねじを介して上記連
   結部に固定される灯具と、 この灯具に設けられるとともに、上記嵌合部から引出さ
   れた引出し端に上記コネクタに接続されるコネクタが取
   付けられた灯具側コードと を具備したことを特徴とするディスク用スタンド形照明
   器具。