JPH0750067B2 - 極薄液体膜形成方式による物性測定方法 - Google Patents

極薄液体膜形成方式による物性測定方法

Info

Publication number
JPH0750067B2
JPH0750067B2 JP62168377A JP16837787A JPH0750067B2 JP H0750067 B2 JPH0750067 B2 JP H0750067B2 JP 62168377 A JP62168377 A JP 62168377A JP 16837787 A JP16837787 A JP 16837787A JP H0750067 B2 JPH0750067 B2 JP H0750067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
solid body
electrode
ultrathin
liquid film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62168377A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6412259A (en
Inventor
晴夫 小谷
勝彦 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horiba Ltd filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP62168377A priority Critical patent/JPH0750067B2/ja
Publication of JPS6412259A publication Critical patent/JPS6412259A/ja
Priority to US07/464,601 priority patent/US5121050A/en
Publication of JPH0750067B2 publication Critical patent/JPH0750067B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、測定対象が固体である,液体である,気体で
あるとを問わず適用可能な全く新規な極微量サンプルに
よる物性測定方法に関する。 〔従来の技術〕 従来の微量サンプルによる物性測定方法としては、 〈1〉第9図(イ)に示すように、測定用の電極aを内
周面部に備えたキャピラリーb内へ、測定対象としての
液体サンプルcを所定量ずつ順次導入するフロースルー
方式とか、 〈2〉第9図(ロ)に示すように、測定用の電極aを底
部に備えたサンプル導入用凹部d内へ、測定対象として
の液体サンプルcを、マイクロピペット(図示せず)な
どで所定量滴下導入する滴下方式とか、 〈3〉第9図(ハ)に示すように、測定対象としての液
体サンプルcを含浸させた吸収体eを測定用の電極a上
に密着載置する方式などが知られている。 なお、上記した方法のうち、〈2〉および〈3〉の方法
は、最近、本発明者らが最近開発したシート電極法と呼
ばれるものであって、それについては例えば実願昭60−
97385号(実公平4−25649号公報),特願昭61−285371
号(特公平4−4545号公報)等を始めとして、本願出願
人にかかる多数の特許出願および実用新案登録出願によ
り、既にその詳細を紹介しているところである。 ところで、上記した各種方法〈1〉,〈2〉,〈3〉
は、全て、測定対象である液体サンプルcに対する直接
測定方式によるものであるから、測定要目によっては、
非常に測定困難または測定不可能な場合がある。 そこで、本発明者らは、そのような場合に好適な測定方
法として、測定対象である液体サンプルcを、それと化
学的または物理的な反応をする固体状の反応物質(例え
ば、酵素固定膜や触媒膜など)に接触させて、それら両
者間に化学的または物理的反応を生じさせ、その反応に
起因する電気的変化を電極で検出する、という言わば反
応検出方式による間接的な測定方法〈4〉を開発し、そ
れについても、例えば特願昭61−315219号(特開昭63−
168552号公報)等により既に紹介している。 この反応検出方式による間接的な測定方法〈4〉は、第
10図に示すように、測定用の電極a上に、所定厚さのバ
ッファ溶液層fを介在させる状態で、固体状の反応物質
g(例えば酵素固定膜)を配置し、その固体状反応物質
gの上に測定対象としての液体サンプルcをマイクロピ
ペットhなどで所定量滴下導入し、それら液体サンプル
cと固体状反応物質gとの界面において発生して、図中
矢印で模式的に示しているように、その固体状反応物質
g中を浸透し、しかる後、前記バッファ溶液層f中を拡
散する化学的または物理的反応に起因する電気的変化を
前記電極aにて検出することにより、前記測定対象の物
性を測定する、というものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記した従来技術および先行技術にかか
る微量サンプル測定方法では、なお次のような種々の問
題が残存していた。即ち、 (ア)測定対象は液体でなければならず、従って、固体
や気体などについてその物性測定を行おうとする場合に
は、予めその固体や気体を純水などの物性変化をもたら
さない所定量の液体に溶解させて液体サンプルを生成し
ておく、といった前処理が必要となり、従って、測定手
間が非常に煩雑となる、 (イ)測定対象である液体サンプルcの所要量が微量で
済むとはいっても、精度良い測定を行うためには、1回
の測定に少なくとも0.2〜0.5ml程度は必要であり、特
に、上記反応検出方式による間接的な測定方法〈4〉の
場合には、前記固体状反応物質g中を反応が十分に浸透
し得るように、比較的多量の液体サンプルcを必要と
し、従って、より一層微量のサンプル量であっても精度
良い測定を行える技術の開発が望まれる、 (ウ)前記測定対象である液体サンプルcと固体状反応
物質gとの界面において発生した化学的または物理的反
応が、その固体状反応物質g自体の中を浸透し、更に、
前記バッファ溶液層f中を拡散し、それが電極aに到達
してはじめて電極aによる計測が可能であるから(つま
り、前記反応を、固体である反応物質g自体および反応
伝達用のバッファ溶液層fを介して間接的に検出する方
式であるから)、反応拡散時間が非常に長くかかって計
測に長時間を要すると共に、十分に大きくかつ定常な検
出信号を得ることは非常に困難であり、また、バッファ
溶液層fの厚さの制御も極めて難しい。 本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は、測定対象が固体である,液体である,気体で
あるとを問わず、また、極めて微量のサンプルしか得ら
れない場合であっても、その測定対象の物性を、確実に
かつ容易な操作で短時間に測定できる極薄液体膜形成方
式による物性測定方法を開発・提供せんとすることにあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明による極薄液体膜形
成方式による物性測定方法は以下の通りである。 〔1〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として固体
状の測定対象を用い、先ず、その固形体を電極の表面に
実質的に密着させるように位置させ、次に、前記固形体
と電極の表面との接触面の周部に、前記固形体を構成す
る測定対象と化学的または物理的な反応をする液体状の
反応物質を滴下して、その液体状反応物質を、それ自体
の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表面と
の間における極く微小な間隙内全体に亘って浸透拡散さ
せることにより、前記固形体と電極の表面との間に前記
極薄液体膜を介在させるようにし、前記固形体と極薄液
体膜との界面において、それら固形体を構成する測定対
象と極薄液体膜を構成する液体状測定対象との相互作用
により発生して、その極薄液体膜自体の中を拡散する化
学的または物理的反応に起因する電気信号を前記電極に
て検出する極薄液体膜形成方式による物性測定方法。」
(第2図で示される第2実施例参照)。 〔2〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として固体
状の測定対象を用い、先ず、前記固形体を構成する測定
対象と化学的または物理的な反応をする液体状の反応物
質を電極の表面上に滴下し、次に、その滴下した液体状
反応物質を挟むように前記固形体を電極の表面に実質的
に密着させるように位置させて、前記液体状反応物質
を、それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と
電極の表面との間における極く微小な間隙内全体に亘っ
て浸透拡散させることにより、前記固形体と電極の表面
との間に前記極薄液体膜を介在させるようにし、前記固
形体と極薄液体膜との界面において、それら固形体を構
成する測定対象と極薄液体膜を構成する液体状反応物質
との相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中
を拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号
を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性
測定方法。」(第2図で示される第2実施例の変形例参
照)。 〔3〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として液体
状の測定対象と化学的または物理的な反応をする物質で
構成されると共に、その液体状測定対象を透過または通
過させ得る流通孔を有する物質で構成されたものを用
い、先ず、その固形体を電極の表面に実質的に密着させ
るように位置させ、次に、前記液体状測定対象を、前記
固形体の表面上に滴下して、その固形体を透過または通
過させると共に、それ自体の有する界面張力によって、
前記固形体と電極の表面との間における極く微小な間隙
内全体に亘って浸透拡散させることにより、前記固形体
と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在させるよう
にし、前記固形体と極薄液体膜との界面において、それ
ら固形体を構成する反応物質と極薄液体膜を構成する液
体状測定対象との相互作用により発生して、その極薄液
体膜自体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因
する電気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方
式による物性測定方法。」(第1図で示される第1実施
例参照)。 〔4〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として測定
対象と化学的または物理的な反応をする作用物質として
の液体状の反応物質を透過または通過させ得る流通孔を
有し、かつ、それら測定対象とも液体状反応物質とも化
学的または物理的な反応をしない物質で構成されたもの
を用い、先ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着
させるように位置させ、次に、前記固形体と電極の表面
との接触面の周部に液体状の測定対象を滴下して、その
液体状測定対象を、それ自体の有する界面張力によっ
て、前記固形体と電極の表面との間における極く微小な
間隙内全体に亘って浸透拡散させることにより、前記固
形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在させ、
続いて、前記液体状反応物質を、前記固形体の表面上に
滴下して、その固形体を透過または通過させると共に、
それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と液体
状測定対象との間の界面全体に亘って浸透拡散させるよ
うにし、前記固形体と極薄液体膜との界面において、前
記液体状反応物質と前記極薄液体膜を構成する液体状測
定対象との相互作用により発生して、その極薄液体膜自
体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因する電
気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式によ
る物性測定方法。」(第3図で示される第3実施例参
照)。 〔5〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、測
定対象と化学的または物理的な反応をする作用物質とし
ての液体状の反応物質を透過または通過させ得る流通孔
を有し、かつ、それら測定対象とも液体状反応物質とも
化学的または物理的な反応をしない物質で構成されたも
のを用い、先ず、液体状の測定対象を電極の表面上に液
体を滴下し、次に、その滴下した液体状測定対象を挟む
ように前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
うに位置させるように位置させて、その液体状測定対象
を、それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と
電極の表面との間における極く微小な間隙内全体に亘っ
て拡散させることにより、前記固形体と電極の表面との
間に前記極薄液体膜を介在させ、続いて、前記液体状反
応物質を、前記固形体の表面上に滴下して、その固形体
を透過または通過させると共に、それ自体の有する界面
張力によって、前記固形体と液体状測定対象との間の界
面全体に亘って浸透拡散させるようにし、前記固形体と
極薄液体膜との界面において、前記液体状反応物質と前
記極薄液体膜を構成する液体状測定対象との相互作用に
より発生して、その極薄液体膜自体の中を拡散する化学
的または物理的反応に起因する電気信号を前記電極にて
検出する極薄液体膜形成方式による物性測定方法。」
(第3図で示される第3実施例の変形例参照)。 〔6〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、作
用物質としての液体状の測定対象を透過または通過させ
得る流通孔を有し、かつ、その液体状測定対象ともそれ
に対して使用される液体状の反応物質とも化学的または
物理的な反応をしない物質で構成されたものを用い、先
ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよう
に位置させ、次に、前記固形体と電極の表面との接触面
の周部に液体状反応物質を滴下して、その液体状反応物
質を、それ自体の有する界面張力によって、前記固形体
と電極の表面との間における極く微小な間隙内全体に亘
って浸透拡散させることにより、前記固形体と電極の表
面との間に前記極薄液体膜を介在させ、続いて、前記液
体状測定対象を、前記固形体の表面上に滴下して、その
固形体を透過または通過させると共に、それ自体の有す
る界面張力によって、前記固形体と液体状反応物質との
間の界面全体に亘って浸透拡散させるようにし、前記固
形体と極薄液体膜との界面において、前記液体状測定対
象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質との相互
作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を拡散す
る化学的または物理的反応に起因する電気信号を前記電
極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測定方
法。」(第4図で示される第4実施例参照)。 〔7〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、作
用物質としての液体状の測定対象を透過または通過させ
得る流通孔を有し、かつ、その液体状測定対象ともそれ
に対して使用される液体状の反応物質とも化学的または
物理的な反応をしない物質で構成されたものを用い、先
ず、液体状反応物質を電極の表面上に滴下し、次に、そ
の滴下した液体状反応物質を挟むように前記固形体を電
極の表面に実質的に密着させるように位置させるように
位置させて、その液体状反応物質を、それ自体の有する
界面張力によって、前記固形体と電極の表面との間にお
ける極く微小な間隙内全体に亘って拡散させることによ
り、前記固形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を
介在させ、続いて、前記液体状測定対象を、前記固形体
の表面上に滴下して、その固形体を透過または通過させ
ると共に、それ自体の有する界面張力によって、前記固
形体と液体状反応物質との間の界面全体に亘って浸透拡
散させるようにし、前記固形体と極薄液体膜との界面に
おいて、前記液体状測定対象と前記極薄液体膜を構成す
る液体状反応物質との相互作用により発生して、その極
薄液体膜自体の中を拡散する化学的または物理的反応に
起因する電気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形
成方式による物性測定方法。」(第4図で示される第4
実施例の変形例参照)。 〔8〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、測
定対象と化学的または物理的な反応をする作用物質とし
ての気体状の反応物質を透過または通過させ得る通気孔
を有し、かつ、それら測定対象とも気体状反応物質とも
化学的または物理的な反応をしない物質で構成されたも
のを用い、先ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密
着させるように位置させ、次に、前記固形体と電極の表
面との接触面の周部に液体状の測定対象を滴下して、そ
の液体状測定対象を、それ自体の有する界面張力によっ
て、前記固形体と電極の表面との間における極く微小な
間隙内全体に亘って浸透拡散させることにより、前記固
形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在させ、
続いて、前記気体状反応物質を、前記固形体の表面全体
に当て付けて、その固形体を透過または通過させること
により、前記固形体と前記極薄液体膜を構成する液体状
測定対象との間の界面全体に亘って作用させるように
し、前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記気
体状反応物質と前記極薄液体膜を構成する液体状測定対
象との相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の
中を拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信
号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物
性測定方法。」(第5図で示される第5実施例参照)。
〔9〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、測
定対象と化学的または物理的な反応をする作用物質とし
ての気体状の反応物質を透過または通過させ得る通気孔
を有し、かつ、それら測定対象とも気体状反応物質とも
化学的または物理的な反応をしない物質で構成されたも
のを用い、先ず、液体状の測定対象を電極の表面上に滴
下し、次に、その滴下した液体状測定対象を挟むように
前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるように位
置させて、前記液体状測定対象を、それ自体の有する界
面張力によって、前記固形体と電極の表面との間におけ
る極く微小な間隙内全体に亘って拡散させることによ
り、前記固形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を
介在させ、続いて、前記気体状反応物質を、前記固形体
の表面全体に当て付けて、その固形体を透過または通過
させることにより、前記固形体と前記極薄液体膜を構成
する液体状測定対象との間の界面全体に亘って作用させ
るようにし、前記固形体と極薄液体膜との界面におい
て、前記気体状反応物質と前記極薄液体膜を構成する液
体状測定対象との相互作用により発生して、その極薄液
体膜自体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因
する電気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方
式による物性測定方法。」(第5図で示される第5実施
例変形例参照)。 〔10〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、作
用物質としての気体状の測定対象を透過または通過させ
得る通気孔を有し、かつ、その気体状測定対象ともそれ
に対して使用される液体状の反応物質とも化学的または
物理的な反応をしない物質で構成されたものを用い、先
ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよう
に位置させ、次に、前記固形体と電極の表面との接触面
の周部に液体状反応物質を滴下して、その液体状反応物
質を、それ自体の有する界面張力によって、前記固形体
と電極の表面との間における極く微小な間隙内全体に亘
って浸透拡散させることにより、前記固形体と電極の表
面との間に前記極薄液体膜を介在させ、続いて、前記気
体状測定対象を、前記固形体の表面全体に当て付けて、
前記固形体と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質
との間の界面全体に亘って作用させるようにし、前記固
形体と極薄液体膜との界面において、前記気体状測定対
象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質との相互
作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を拡散す
る化学的または物理的反応に起因する電気信号を前記電
極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測定方
法。」(第6図で示される第6実施例参照)。 〔11〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、作
用物質としての気体状の測定対象を透過または通過させ
得る通気孔を有し、かつ、その気体状測定対象ともそれ
に対して使用される液体状の反応物質とも化学的または
物理的な反応をしない物質で構成されたものを用い、先
ず、液体状反応物質を電極の表面上に滴下し、次に、そ
の滴下した液体状反応物質を挟むように前記固形体を電
極の表面に実質的に密着させるように位置させて、その
液体状反応物質を、それ自体の有する界面張力によっ
て、前記固形体と電極の表面との間における極く微小な
間隙内全体に亘って拡散させることにより、前記固形体
と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在させ、続い
て、前記気体状測定対象を、前記固形体の表面全体に当
て付けて、前記固形体と前記極薄液体膜を構成する液体
状反応物質との間の界面全体に亘って作用させるように
し、前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記気
体状測定対象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物
質との相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の
中を拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信
号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物
性測定方法。」(第6図で示される第6実施例の変形例
参照)。 〔12〕「固形体を電極の表面との間に極く微小な間隙を
形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙内に
液体の有する界面張力によって形成される極薄液体膜を
介在させるに際して、前記電極として、その表面が高度
な平面に形成されたものを用い、前記固形体として、測
定対象と化学的または物理的な反応をする作用物質とし
ての液体状の反応物質を透過または通過させ得る流通孔
を有し、かつ、それら測定対象とも液体状反応物質とも
化学的または物理的な反応をしない物質で構成されたも
のを用い、先ず、極く薄い膜状に形成され、かつ、前記
液体状反応物質をその全体に亘って浸透させ得るか、あ
るいは、その液体状反応物質の作用により液状化する性
質を有する極薄固体膜状の測定対象を、電極の表面上に
置き、次に、前記極薄固体膜状測定対象の上に前記固形
体を置き、続いて、前記液体状反応物質を、前記固形体
の表面上に滴下して、その固形体を透過または通過させ
ると共に、それ自体の有する界面張力によって、前記固
形体と極薄固体膜状測定対象との間の界面全体に亘って
浸透拡散させて、その極薄固体膜状測定対象の全体に亘
って浸透させるか、あるいは、その極薄固体膜状測定対
象を液状化させることにより、前記固形体と電極の表面
との間に前記極薄液体膜を介在させるようにし、前記固
形体と極薄液体膜との界面において、前記極薄液体膜を
構成する液体状反応物質と極薄固体膜状測定対象との相
互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を拡散
する化学的または物理的反応に起因する電気信号を前記
電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測定方
法。」(第7図で示される第7実施例参照)。 〔作用〕 本願発明で用いられる固形体Aは、下記の第1グループ
〜第7グループに大別されるような構成を持つ。 第1グループ: 第2図に示すように、固形体として、アルカリガラス板
のような固体状の測定対象を用いている(特許請求の範
囲〔1〕,〔2〕に支持されている。)。 第2グループ: 第1図に示すように、固形体Aとして、液体状の測定対
象2と化学的または物理的な反応をする物質で構成され
ると共に、その液体状測定対象2を透過または通過させ
得る流通孔3を有する物質で構成されたものを用いてい
る(特許請求の範囲〔3〕に支持されている。)。 第3グループ: 第3図に示すように、固形体として、アルカリガラス板
のような固体状の測定対象を用いている(特許請求の範
囲〔4〕,〔5〕に支持されている。)。 第4グループ: 第4図に示すように、固形体Aとして、作用物質Eとし
ての液体状の測定対象2を透過または通過させ得る流通
孔3を有し、かつ、その液体状測定対象2ともそれに対
して使用される液体状の反応物質4とも化学的または物
理的な反応をしない物質で構成されたものを用いている
(特許請求の範囲〔6〕,〔7〕に支持されてい
る。)。 第5グループ: 第5図に示すように、固形体Aとして、液体状の測定対
象2と化学的または物理的な反応をする作用物質Eとし
ての気体状の反応物質5を透過または通過させ得る流通
孔6を有し、かつ、それら測定対象2とも気体状反応物
質5とも化学的または物理的な反応をしない物質で構成
されたものを用いている(特許請求の範囲〔8〕,
〔9〕に支持されている。)。 第6グループ: 第6図に示すように、固形体Aとして、作用物質Eとし
ての気体状の測定対象7を透過または通過させ得る通気
孔6を有し、かつ、その気体状測定対象7ともそれに対
して使用される液体状の反応物質4とも化学的または物
理的な反応をしない物質で構成されたものを用いている
(特許請求の範囲〔10〕,〔11〕に支持されてい
る。)。 第7グループ: 第7図に示すように、固形体Aとして、極薄固体膜状測
定対象8と化学的または物理的な反応をする作用物質E
としての液体状の反応物質4を透過または通過させ得る
流通孔3を有し、かつ、それら測定対象8とも液体状反
応物質4とも化学的または物理的な反応をしない物質で
構成されたものを用いている(特許請求の範囲〔12〕に
支持されている。)。 かかる特徴ある手段を採用したことにより発揮される作
用は次の通りである。 即ち、上記本発明に係る極薄液体膜形成方式による物性
測定方法によれば、後述する各種具体的実施例の記載か
らもより一層明らかとなるように、固形体を電極の表面
との間に極く微小な間隙を形成するように配置し、か
つ、その極く微小な間隙内に液体の有する界面張力によ
って形成される極薄液体膜を介在させ、この極薄液体膜
自体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因する
電気信号を前記電極にて検出するに当たり、前記固形体
として、特徴的構成を有するものを用いて、多様な機能
を発揮させるようにしたので、前記固形体Aおよび極薄
液体膜D、あるいは、必要に応じて、液体または気体を
透過(または通過)させ得るように構成された固形体A
を介して前記極薄液体膜に対して作用させる物質E等の
各要素に対する割り当て物質の組み合わせを、次頁の表
1に概略的にまとめて掲げたもののうちから適宜選定す
ることによって、測定対象が液体である場合は勿論のこ
と、固体であっても気体であっても、予め液状化させる
といった面倒な前処理を行う必要無く、その測定対象の
物性を確実かつ直接的に測定できる。 また、前記固形体A,極薄液体膜D,作用物質E等に対する
割り当て物質として、上記何れの組み合わせを採用する
場合においても、固形体Aと電極Bの表面との間の極く
微小な間隙C内に極薄液体膜Dを形成させ、その極薄液
体膜膜D自体の物性に起因する電気信号、または、第8
図(ロ)において点線矢印で模式的に示しているよう
に、前記固形体Aと極薄液体膜Dとの界面において発生
してその極薄液体膜D自体の中を拡散する化学的または
物理的反応に起因する電気信号を電極で直接的に検出す
るようにしているから、前述した従来技術および先行技
術にかかる微量サンプル測定方法〈1〉〜〈4〉の何れ
の方法に比べても、格段に少ない極く微量のサンプル
(液体の場合数μl程度)で、確実に測定対象の物性の
測定を行えると共に、前記極薄液体膜D中の反応拡散時
間が非常に短いため、極く短時間で能率的に測定対象の
物性の測定を行える(むしろ、この極薄液体膜Dの厚さ
が小さい程、測定の感度および応答速度が良くなる傾向
がある)。 更に、前記極薄液体膜Dについては、液体の有する界面
張力を有効利用することによって、ほぼ自動的に適度な
極薄の液体膜Dが形成されるようにしているから、極め
て容易な操作でその極薄液体膜Dを形成することができ
る。 〔実施例〕 以下、本発明による極薄液体膜形成方式による物性測定
方法の各種の具体的な実施例を図面(第1図ないし第7
図)に基づいて説明する。 〈第1実施例例〉 第1図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
液体状の測定対象2を透過または通過させ得るように、
流通孔3…を設けて構成され、かつ、その液体状測定対
象2と化学的または物理的な反応をする物質で構成され
たものを用いて、先ず、前記固形体Aを電極B,Bの表面
に実質的に密着させるように位置させ、次に、液体状測
定対象2を、マイクロピペット1などを用いてその固形
体Aの表面上に滴下して、その固形体Aを透過または通
過させると共に、それ自体の有する界面張力によって、
固形体Aと電極B,Bの表面との間における極く微少な間
隙C内全体に亘って拡散させることにより、前記固形体
Aと電気B,Bの表面との間に極薄液体膜Dを介在させる
ようにし、以って、第1図(ロ)において矢印で模式的
に示しているように、前記固形体Aと極薄液体膜Dとの
界面において、それら固形体Aを構成する反応物質と極
薄液体膜Dを構成する液体状測定対象2との相互作用に
より発生して、その極薄液体膜D自体の中を拡散する化
学的または物理的反応に起因する電気信号を前記電極B,
Bにて検出し、前記液体状測定対象2の物性を測定す
る。 〈第2実施例〉 第2図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
この場合は固体状の測定対象(例えばアルカリガラス板
など)を用いて、前記第1実施例の場合と同様に、先
ず、前記固形体Aを電極B,Bの表面に実質的に密着させ
るように位置させ、次に、それら固形体Aと電極B,Bの
表面との接触面の周部近傍に、前記固形体Aを構成する
測定対象と化学的または物理的な反応をする液体状の反
応物質4(例えば、イオンを溶出させるための純水と
か、あるいは、酵素などの特定化学反応物質を含む溶液
等:これも例えば数μlという極く微量で十分である)
を滴下して、その液体状反応物質4を、それ自体の有す
る界面張力によって、前記固形体Aと電極B,Bの表面と
の間における極く微少な間隙C内全体に亘って浸透拡散
させることにより、固形体Aと電気B,Bの表面との間に
極薄液体膜Dを介在させるようにし、以って、第2図
(ロ)において矢印で模式的に示しているように、前記
固形体Aと極薄液体膜Dとの界面において、それら固形
体Aを構成する測定対象と極薄液体膜Dを構成する液体
状反応物質4との相互作用により発生して、その極薄液
体膜D自体の中を拡散する化学的または物理的反応に起
因する電気信号を前記電極B,Bにて検出し、前記固形体
Aを構成する測定対象の物性(例えば溶出イオン濃度な
ど)を測定する。 なお、この第2実施例の場合には、前記固形体Aと電極
B,Bの表面との間における極く微少な間隙C内に液体状
反応物質4で構成される極薄液体膜Dを介在させるに際
しては、先ず電極B,Bの表面に液体状の反応物質4を滴
下した後、固形体Aを電極B,Bの表面に実質的に密着さ
せるという変形手順に依ることもできる。 〈第3実施例〉 第3図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
液体状の測定対象2と化学的または物理的な反応をする
作用物質Eとしての液体状の反応物質4を透過または通
過させ得るように、流通孔3…を設けて構成され、か
つ、それら液体状測定対象2とも液体状反応物質4とも
化学的または物理的な反応をしない物質で構成されたも
のを用いて、先ず、前記固形体Aを電極B,Bの表面に実
質的に密着させるように位置させ、次に、それら固形体
Aと電気B,Bの表面との接触面の周部に液体状の測定対
象2をマイクロピペット1などを用いて滴下して、その
液体状測定対象2を、それ自体の有する界面張力によっ
て、固形体Aと電極B,Bの表面との間における極く微少
な間隙C内全体に亘って浸透拡散させることにより、固
形体Aと電極B,Bの表面との間に極薄液体膜Dを介在さ
せ、続いて、前記液体状反応物質4を、固形体Aの表面
上にマイクロピペットに1などを用いて滴下して、その
固形体Aを透過または通過させると共に、それ自体の有
する界面張力によって、前記固形体Aと液体状測定対象
2との間の界面全体に亘って浸透拡散させるようにし、
以って、前記固形体Aと極薄液体膜Dとの界面におい
て、第3図(ロ)において矢印で模式的に示しているよ
うに、前記液体状反応物質4と前記極薄液体膜Dを構成
する液体状測定対象2との相互作用により発生して、そ
の極薄液体膜D自体の中を拡散する化学的または物理的
反応に起因する電気信号を前記電極B,Bにて検出し、前
記液体状測定対象2の物性を測定する。 なお、この第3実施例の場合にも、前記固形体Aと電極
B,Bの表面との間における極く微少な間隙C内に液体状
測定対象2で構成される極薄液体膜Dを介在させるに際
しては、前記第2実施例の場合と同様の変形手順に依る
ことができる。 〈第4実施例〉 第4図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
作用物質Eとしての液体状の測定対象2を透過または通
過させ得るように、流通孔3…を設けて構成され、か
つ、その液体状測定対象2ともそれに対して使用される
液体状の反応物質4とも化学的または物理的な反応をし
ない物質で構成されたものを用いて、先ず、前記固形体
Aを電極B,Bの表面に実質的に密着させるように位置さ
せ、次に、それら固形体Aと電気B,Bの表面との接触面
の周部に液体状反応物質4をマイクロピペット1などを
用いて滴下して、その液体状反応物質4を、それ自体の
有する界面張力によって、固形体Aと電極B,Bの表面と
の間における極く微少な間隙C内全体に亘って浸透拡散
させることにより、固形体Aと電極B,Bの表面との間に
極薄液体膜Dを介在させ、続いて、前記液体状測定対象
2を、固形体Aの表面上にマイクロピペットに1などを
用いて滴下して、その固形体Aを透過または通過させる
と共に、それ自体の有する界面張力によって、前記固形
体Aと液体状反応物質4との間の界面全体に亘って浸透
拡散させるようにし、以って、第4図(ロ)において矢
印で模式的に示しているように、前記固形体Aと極薄液
体膜Dとの界面において、前記液体状測定対象4と前記
極薄液体膜Dを構成する液体状反応物質2との相互作用
により発生して、その極薄液体膜D自体の中を拡散する
化学的または物理的反応に起因する電気信号を前記電極
B,Bにて検出し、前記液体状測定対象2の物性を測定す
る。 なお、この第4実施例の場合にも、前記固形体Aと電極
B,Bの表面との間における極く微少な間隙C内に液体状
反応物質4で構成される極薄液体膜Dを介在させるに際
しては、前記第2実施例の場合と同様の変形手順に依る
ことができる。 〈第5実施例〉 第5図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
液体状の測定対象2と化学的または物理的な反応をする
作用物質Eとしての気体状の反応物質5(例えば、水蒸
気とか、あるいは、反応物質を含むガス)を透過または
通過させ得るように、流通孔6…を設けて構成され、か
つ、それら液体状測定対象2とも気体状反応物質5とも
化学的または物理的な反応をしない物質で構成されたも
のを用いて、先ず、前記固形体Aを電極B,Bの表面に実
質的に密着させるように位置させ、次に、それら固形体
Aと電気B,Bの表面との接触面の周部に液体状測定対象
2をマイクロピペット1などを用いて滴下して、その液
体状測定対象2を、それ自体の有する界面張力によっ
て、固形体Aと電極B,Bの表面との間における極く微少
な間隙C内全体に亘って浸透拡散させることにより、固
形体Aと電極B,Bの表面との間に極薄液体膜Dを介在さ
せ、続いて、例えば前記固形体Aの上方に気体導入用の
チャンバーとか流路など(図示せず)を形成し、気体状
反応物質5を、前記固形体Aの表面上に当て付けると
か、あるいは、その表面上を流動させるようにして、そ
の固形体Aを透過または通過させることにより、前記固
形体Aと極薄液体膜Dを構成する液体状測定対象2との
間の界面全体に亘って作用させるようにし、以って、第
5図(ロ)において矢印で模式的に示しているように、
前記固形体Aと極薄液体膜Dとの界面において、前記気
体状反応物質5と前記極薄液体膜Dを構成する液体状測
定対象2との相互作用により発生して、その極薄液体膜
D自体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因す
る電気信号を前記電極B,Bにて検出し、前記液体状測定
対象2の物性を測定する。 なお、この第5実施例の場合にも、前記固形体Aと電極
B,Bの表面との間における極く微少な間隙C内に液体状
測定対象2で構成される極薄液体膜Dを介在させるに際
しては、前記第2実施例の場合と同様の変形手順に依る
ことができる。 〈第6実施例〉 第6図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
作用物質Eとしての気体状の測定対象7を透過または通
過させ得るように、流通孔6…を設けて構成され、か
つ、その気体状測定対象7ともそれに対して使用される
液体状の反応物質4とも化学的または物理的な反応をし
ない物質で構成されたものを用いて、先ず、前記固形体
Aを電極B,Bの表面に実質的に密着させるように位置さ
せ、次に、それら固形体Aと電気B,Bの表面との接触面
の周部に液体状反応物質4をマイクロピペット1などを
用いて滴下して、その液体状反応物質4を、それ自体の
有する界面張力によって、固形体Aと電極B,Bの表面と
の間における極く微少な間隙C内全体に亘って浸透拡散
させることにより、固形体Aと電極B,Bの表面との間に
極薄液体膜Dを介在させ、続いて、例えば前記固形体A
の上方に気体導入用のチャンバーとか流路など(図示せ
ず)を形成し、気体状測定対象7を、前記固形体Aの表
面上に当て付けるとか、あるいは、その表面上を流動さ
せるようにして、その固形体Aを透過または通過させる
ことにより、前記固形体Aと極薄液体膜Dを構成する液
体状反応物質2との間の界面全体に亘って作用させるよ
うにし、以って、第6図(ロ)において矢印で模式的に
示しているように、前記固形体Aと極薄液体膜Dとの界
面において、前記気体状測定対象7と前記極薄液体膜D
を構成する液体状反応物質4との相互作用により発生し
て、その極薄液体膜D自体の中を拡散する化学的または
物理的反応に起因する電気信号を前記電極B,Bにて検出
し、前記気体状測定対象7の物性を測定する。 なお、この第6実施例の場合にも、前記固形体Aと電極
B,Bの表面との間における極く微少な間隙C内に液体状
反応物質4で構成される極薄液体膜Dを介在させるに際
しては、前記第2実施例の場合と同様の変形手順に依る
ことができる。 〈第7実施例〉 第7図(イ),(ロ)に示すように、固形体Aとして、
後記する極薄固体膜状測定対象8と化学的または物理的
な反応をする作用物質Eとしての液体状の反応物質4を
透過または通過させ得るように、流通孔3…を設けて構
成され、かつ、それら極薄固体膜状測定対象8とも液体
状反応物質4とも化学的または物理的な反応をしない物
質で構成されたものを用いて、先ず、極く薄い膜状に形
成され、かつ、前記液体状反応物質4をその全体に亘っ
て浸透させ得るか、あるいは、その液体状反応物質4の
作用により溶解して液状化する性質を有する極薄固体膜
状測定対象8(粉末状のものでも可)を、電極B,Bの表
面上に置き、次に、その極薄固体膜状測定対象8の上に
前記固形体Aを置き、続いて、前記液体状反応物質4
を、前記固形体Aの表面上に滴下して、その固形体Aを
透過または通過させると共に、それ自体の有する界面張
力によって、前記固形体Aと極薄固体膜状測定対象8と
の間の界面全体に亘って浸透拡散させて、その極薄固体
膜状測定対象8の全体に亘って浸透させるか、あるい
は、その極薄固体膜状測定対象8を液状化させることに
より、固形体Aと電気B,Bの表面との間に極薄液体膜D
を介在させるようにし、以って、第7図(ロ)において
矢印で模式的に示しているように、前記固形体Aと極薄
液体膜Dとの界面において、前記極薄液体膜Dを構成す
る液体状反応物質4と極薄固体膜状測定対象8との相互
作用により発生して、その極薄液体膜D自体の中を拡散
する化学的または物理的反応に起因する電気信号を前記
電極B,Bにて検出し、前記極薄固体膜状測定対象8の物
性を測定する。 ところで、上記した各実施例において前記極薄液体膜D
を形成するに際しては、その厚さを小さくする程、測定
の感度および応答速度が良くなる傾向があるから、本発
明方法の場合には、その極薄液体膜Dの構成要素である
前記液体状測定対象2,液体状反応物質4,極薄固体膜状測
定物質8の必要量は、極く微量で済むというよりも、む
しろ極く微量とするのが望ましいと言える。 また、上記した各実施例において用いられる電極B,Bと
しては、その表面(検出面)ができるだけ高度な平面に
形成されたものを用いるのが望ましく、そのためには、
本願出願人により既に開発・提案されているシート型測
定電極(これについては、例えば、実願昭60−97385号
(実公平4−25649号公報),特願昭61−285371号(特
公平4−4545号公報),特願昭61−286269号(特公平4
−33389号公報),実願昭61−191498号(実公平4−162
16号公報)等多数出願している)が非常に好適に利用で
きる。 更に、前記電極B,Bとしては、イオン選択性電極,比較
電極,溶存酸素測定電極,導電率測定電極,酸化還元電
極,バイオ電極、および、それらを組み合わせた複合電
極など、種々の電極を用いることができ、従って、測定
対象に関する種々の物性についての測定を行うことがで
きる。 〔発明の効果〕 以上詳述したところから明らかなように、本発明に係る
極薄液体膜形成方式による物性測定方法は、固形体を電
極の表面との間に極く微小な間隙を形成するように配置
し、かつ、その極く微小な間隙内に液体の有する界面張
力によって形成される極薄液体膜を介在させ、この極薄
液体膜自体の中を拡散する化学的または物理的反応に起
因する電気信号を前記電極にて検出するに当たり、前記
固形体として、特徴的構成を有するものを用いて、多様
な機能を発揮させるようにしたので、従来技術および先
行技術に比べて極めて画期的な微量サンプル測定方法を
実現できる。すなわち、本願発明では、極く微量のサン
プルしか得られない場合であっても、また、測定対象が
液体である場合は勿論のこと、固体であっても気体であ
っても、予め液状化させるといった面倒な前処理を行う
必要無く、その測定対象の物性を確実かつ直接的に、し
かも、容易な操作で短時間に、非常に能率的に測定でき
る、という顕著に優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は、本発明方法の各種の具体的実施
例を説明するためのものであって、第1図(イ),
(ロ)は第1実施例の全体概略縦断面図および部分的拡
大図、第2図(イ),(ロ)は第2実施例の全体概略縦
断面図および部分的拡大図、第3図(イ),(ロ)は第
3実施例の全体概略縦断面図および部分的拡大図、第4
図(イ),(ロ)は第4実施例の全体概略縦断面図およ
び部分的拡大図、第5図(イ),(ロ)は第5実施例の
全体概略縦断面図および部分的拡大図、第6図(イ),
(ロ)は第6実施例の全体概略縦断面図および部分的拡
大図、第7図(イ),(ロ)は第7実施例の全体概略縦
断面図および部分的拡大図を示している。 第8図(イ),(ロ)は、本発明に係る極薄液体膜形成
方式による物性測定方法の包括的な手法を説明するため
の全体概略縦断面図および部分的拡大図である。 また、更に、第9図および第10図は、本発明の技術的背
景ならびに従来技術および先行技術の問題点を説明する
ためのものであって、第9図(イ),(ロ),(ハ)
は、夫々、従来技術に係る微量サンプル測定法の説明図
を、そして、第10図は先行技術に係る微量サンプル測定
法の説明図を示している。 A……固形体、B……電極、C……極く微少な間隙、D
……極薄液体膜、E……作用物質、2……液体状測定対
象、3……流通孔、4……液体状反応物質、5……気体
状反応物質、6……通気孔、7……気体状測定対象、8
……極薄固体膜状測定対象。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として固体状の測定対象を用い、 先ず、その固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
    うに位置させ、 次に、前記固形体と電極の表面との接触面の周部に、前
    記固形体を構成する測定対象と化学的または物理的な反
    応をする液体状の反応物質を滴下して、その液体状反応
    物質を、それ自体の有する界面張力によって、前記固形
    体と電極の表面との間における極く微小な間隙内全体に
    亘って浸透拡散させることにより、前記固形体と電極の
    表面との間に前記極薄液体膜を介在させるようにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、それら固形
    体を構成する測定対象と極薄液体膜を構成する液体状測
    定対象との相互作用により発生して、その極薄液体膜自
    体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因する電
    気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式によ
    る物性測定方法。
  2. 【請求項2】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として固体状の測定対象を用い、 先ず、前記固形体を構成する測定対象と化学的または物
    理的な反応をする液体状の反応物質を電極の表面上に滴
    下し、 次に、その滴下した液体状反応物質を挟むように前記固
    形体を電極の表面に実質的に密着させるように位置させ
    て、前記液体状反応物質を、それ自体の有する界面張力
    によって、前記固形体と電極の表面との間における極く
    微小な間隙内全体に亘って浸透拡散させることにより、
    前記固形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在
    させるようにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、それら固形
    体を構成する測定対象と極薄液体膜を構成する液体状反
    応物質との相互作用により発生して、その極薄液体膜自
    体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因する電
    気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式によ
    る物性測定方法。
  3. 【請求項3】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として液体状の測定対象と化学的または物理
    的な反応をする物質で構成されると共に、その液体状測
    定対象を透過または通過させ得る流通孔を有する物質で
    構成されたものを用い、 先ず、その固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
    うに位置させ、 次に、前記液体状測定対象を、前記固形体の表面上に滴
    下して、その固形体を透過または通過させると共に、そ
    れ自体の有する界面張力によって、前記固形体と電極の
    表面との間における極く微小な間隙内全体に亘って浸透
    拡散させることにより、前記固形体と電極の表面との間
    に前記極薄液体膜を介在させるようにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、それら固形
    体を構成する反応物質と極薄液体膜を構成する液体状測
    定対象との相互作用により発生して、その極薄液体膜自
    体の中を拡散する化学的または物理的反応に起因する電
    気信号を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式によ
    る物性測定方法。
  4. 【請求項4】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、測定対象と化学的または物理的な反
    応をする作用物質としての液体状の反応物質を透過また
    は通過させ得る流通孔を有し、かつ、それら測定対象と
    も液体状反応物質とも化学的または物理的な反応をしな
    い物質で構成されたものを用い、 先ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
    うに位置させ、 次に、前記固形体と電極の表面との接触面の周部に液体
    状の測定対象を滴下して、その液体状測定対象を、それ
    自体の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表
    面との間における極く微小な間隙内全体に亘って浸透拡
    散させることにより、前記固形体と電極の表面との間に
    前記極薄液体膜を介在させ、 続いて、前記液体状反応物質を、前記固形体の表面上に
    滴下して、その固形体を透過または通過させると共に、
    それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と液体
    状測定対象との間の界面全体に亘って浸透拡散させるよ
    うにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記液体状
    反応物質と前記極薄液体膜を構成する液体状測定対象と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  5. 【請求項5】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、測定対象と化学的または物理的な反
    応をする作用物質としての液体状の反応物質を透過また
    は通過させ得る流通孔を有し、かつ、それら測定対象と
    も液体状反応物質とも化学的または物理的な反応をしな
    い物質で構成されたものを用い、 先ず、液体状の測定対象を電極の表面上に液体を滴下
    し、 次に、その滴下した液体状測定対象を挟むように前記固
    形体を電極の表面に実質的に密着させるように位置させ
    るように位置させて、その液体状測定対象を、それ自体
    の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表面と
    の間における極く微小な間隙内全体に亘って拡散させる
    ことにより、前記固形体と電極の表面との間に前記極薄
    液体膜を介在させ、 続いて、前記液体状反応物質を、前記固形体の表面上に
    滴下して、その固形体を透過または通過させると共に、
    それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と液体
    状測定対象との間の界面全体に亘って浸透拡散させるよ
    うにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記液体状
    反応物質と前記極薄液体膜を構成する液体状測定対象と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  6. 【請求項6】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、作用物質としての液体状の測定対象
    を透過または通過させ得る流通孔を有し、かつ、その液
    体状測定対象ともそれに対して使用される液体状の反応
    物質とも化学的または物理的な反応をしない物質で構成
    されたものを用い、 先ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
    うに位置させ、 次に、前記固形体と電極の表面との接触面の周部に液体
    状反応物質を滴下して、その液体状反応物質を、それ自
    体の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表面
    との間における極く微小な間隙内全体に亘って浸透拡散
    させることにより、前記固形体と電極の表面との間に前
    記極薄液体膜を介在させ、 続いて、前記液体状測定対象を、前記固形体の表面上に
    滴下して、その固形体を透過または通過させると共に、
    それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と液体
    状反応物質との間の界面全体に亘って浸透拡散させるよ
    うにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記液体状
    測定対象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  7. 【請求項7】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、作用物質としての液体状の測定対象
    を透過または通過させ得る流通孔を有し、かつ、その液
    体状測定対象ともそれに対して使用される液体状の反応
    物質とも化学的または物理的な反応をしない物質で構成
    されたものを用い、 先ず、液体状反応物質を電極の表面上に滴下し、 次に、その滴下した液体状反応物質を挟むように前記固
    形体を電極の表面に実質的に密着させるように位置させ
    るように位置させて、その液体状反応物質を、それ自体
    の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表面と
    の間における極く微小な間隙内全体に亘って拡散させる
    ことにより、前記固形体と電極の表面との間に前記極薄
    液体膜を介在させ、 続いて、前記液体状測定対象を、前記固形体の表面上に
    滴下して、その固形体を透過または通過させると共に、
    それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と液体
    状反応物質との間の界面全体に亘って浸透拡散させるよ
    うにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記液体状
    測定対象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  8. 【請求項8】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、測定対象と化学的または物理的な反
    応をする作用物質としての気体状の反応物質を透過また
    は通過させ得る通気孔を有し、かつ、それら測定対象と
    も気体状反応物質とも化学的または物理的な反応をしな
    い物質で構成されたものを用い、 先ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
    うに位置させ、 次に、前記固形体と電極の表面との接触面の周部に液体
    状の測定対象を滴下して、その液体状測定対象を、それ
    自体の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表
    面との間における極く微小な間隙内全体に亘って浸透拡
    散させることにより、前記固形体と電極の表面との間に
    前記極薄液体膜を介在させ、 続いて、前記気体状反応物質を、前記固形体の表面全体
    に当て付けて、その固形体を透過または通過させること
    により、前記固形体と前記極薄液体膜を構成する液体状
    測定対象との間の界面全体に亘って作用させるように
    し、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記気体状
    反応物質と前記極薄液体膜を構成する液体状測定対象と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  9. 【請求項9】固形体を電極の表面との間に極く微小な間
    隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間隙
    内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液体
    膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、測定対象と化学的または物理的な反
    応をする作用物質としての気体状の反応物質を透過また
    は通過させ得る通気孔を有し、かつ、それら測定対象と
    も気体状反応物質とも化学的または物理的な反応をしな
    い物質で構成されたものを用い、 先ず、液体状の測定対象を電極の表面上に滴下し、 次に、その滴下した液体状測定対象を挟むように前記固
    形体を電極の表面に実質的に密着させるように位置させ
    て、前記液体状測定対象を、それ自体の有する界面張力
    によって、前記固形体と電極の表面との間における極く
    微小な間隙内全体に亘って拡散させることにより、前記
    固形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在さ
    せ、 続いて、前記気体状反応物質を、前記固形体の表面全体
    に当て付けて、その固形体を透過または通過させること
    により、前記固形体と前記極薄液体膜を構成する液体状
    測定対象との間の界面全体に亘って作用させるように
    し、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記気体状
    反応物質と前記極薄液体膜を構成する液体状測定対象と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  10. 【請求項10】固形体を電極の表面との間に極く微小な
    間隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間
    隙内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液
    体膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、作用物質としての気体状の測定対象
    を透過または通過させ得る通気孔を有し、かつ、その気
    体状測定対象ともそれに対して使用される液体状の反応
    物質とも化学的または物理的な反応をしない物質で構成
    されたものを用い、 先ず、前記固形体を電極の表面に実質的に密着させるよ
    うに位置させ、 次に、前記固形体と電極の表面との接触面の周部に液体
    状反応物質を滴下して、その液体状反応物質を、それ自
    体の有する界面張力によって、前記固形体と電極の表面
    との間における極く微小な間隙内全体に亘って浸透拡散
    させることにより、前記固形体と電極の表面との間に前
    記極薄液体膜を介在させ、 続いて、前記気体状測定対象を、前記固形体の表面全体
    に当て付けて、前記固形体と前記極薄液体膜を構成する
    液体状反応物質との間の界面全体に亘って作用させるよ
    うにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記気体状
    測定対象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  11. 【請求項11】固形体を電極の表面との間に極く微小な
    間隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間
    隙内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液
    体膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、作用物質としての気体状の測定対象
    を透過または通過させ得る通気孔を有し、かつ、その気
    体状測定対象ともそれに対して使用される液体状の反応
    物質とも化学的または物理的な反応をしない物質で構成
    されたものを用い、 先ず、液体状反応物質を電極の表面上に滴下し、 次に、その滴下した液体状反応物質を挟むように前記固
    形体を電極の表面に実質的に密着させるように位置させ
    て、その液体状反応物質を、それ自体の有する界面張力
    によって、前記固形体と電極の表面との間における極く
    微小な間隙内全体に亘って拡散させることにより、前記
    固形体と電極の表面との間に前記極薄液体膜を介在さ
    せ、 続いて、前記気体状測定対象を、前記固形体の表面全体
    に当て付けて、前記固形体と前記極薄液体膜を構成する
    液体状反応物質との間の界面全体に亘って作用させるよ
    うにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記気体状
    測定対象と前記極薄液体膜を構成する液体状反応物質と
    の相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中を
    拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号を
    前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性測
    定方法。
  12. 【請求項12】固形体を電極の表面との間に極く微小な
    間隙を形成するように配置し、かつ、その極く微小な間
    隙内に液体の有する界面張力によって形成される極薄液
    体膜を介在させるに際して、 前記電極として、その表面が高度な平面に形成されたも
    のを用い、 前記固形体として、測定対象と化学的または物理的な反
    応をする作用物質としての液体状の反応物質を透過また
    は通過させ得る流通孔を有し、かつ、それら測定対象と
    も液体状反応物質とも化学的または物理的な反応をしな
    い物質で構成されたものを用い、 先ず、極く薄い膜状に形成され、かつ、前記液体状反応
    物質をその全体に亘って浸透させ得るか、あるいは、そ
    の液体状反応物質の作用により液状化する性質を有する
    極薄固体膜状の測定対象を、電極の表面上に置き、 次に、前記極薄固体膜状測定対象の上に前記固形体を置
    き、 続いて、前記液体状反応物質を、前記固形体の表面上に
    滴下して、その固形体を透過または通過させると共に、
    それ自体の有する界面張力によって、前記固形体と極薄
    固体膜状測定対象との間の界面全体に亘って浸透拡散さ
    せて、その極薄固体膜状測定対象の全体に亘って浸透さ
    せるか、あるいは、その極薄固体膜状測定対象を液状化
    させることにより、前記固形体と電極の表面との間に前
    記極薄液体膜を介在させるようにし、 前記固形体と極薄液体膜との界面において、前記極薄液
    体膜を構成する液体状反応物質と極薄固体膜状測定対象
    との相互作用により発生して、その極薄液体膜自体の中
    を拡散する化学的または物理的反応に起因する電気信号
    を前記電極にて検出する極薄液体膜形成方式による物性
    測定方法。
JP62168377A 1987-07-04 1987-07-04 極薄液体膜形成方式による物性測定方法 Expired - Lifetime JPH0750067B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62168377A JPH0750067B2 (ja) 1987-07-04 1987-07-04 極薄液体膜形成方式による物性測定方法
US07/464,601 US5121050A (en) 1987-07-04 1990-01-12 Method of measuring physical properties by super-thin liquid membrane forming mode and interface reaction detection type boisensor by super-thin liquid membrane forming mode

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62168377A JPH0750067B2 (ja) 1987-07-04 1987-07-04 極薄液体膜形成方式による物性測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6412259A JPS6412259A (en) 1989-01-17
JPH0750067B2 true JPH0750067B2 (ja) 1995-05-31

Family

ID=15866971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62168377A Expired - Lifetime JPH0750067B2 (ja) 1987-07-04 1987-07-04 極薄液体膜形成方式による物性測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0750067B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014106066A1 (en) * 2012-12-27 2014-07-03 Senova Systems, Inc. Ph meter

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4233029A (en) * 1978-10-25 1980-11-11 Eastman Kodak Company Liquid transport device and method
JPS6150054A (ja) * 1984-08-18 1986-03-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd バイオセンサ
JPS62112046A (ja) * 1985-11-11 1987-05-23 Shimadzu Corp イオン濃度測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6412259A (en) 1989-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4356074A (en) Substrate specific galactose oxidase enzyme electrodes
US4759828A (en) Glucose electrode and method of determining glucose
FI91023B (fi) Sensori
EP0080601A1 (en) Enzyme electrode membrane, method of making same and polarographic cell structure
US5126035A (en) Electrochemical measuring cell
CA2366753A1 (en) Assay device for measuring characteristics of a fluid on a continual basis
JPS5921500B2 (ja) 酸素電極用酵素膜
NO302846B1 (no) Sensor av enzym-elektrodetypen
JPH01114746A (ja) バイオセンサ
US5779867A (en) Dry chemistry glucose sensor
US6183418B1 (en) Process and measuring system for detection of substances emitted or perspired through the skin
US6564155B2 (en) Method of, and sensor for, testing liquids
Sandström et al. Amperometric biosensor for formic acid in air
JP7207663B2 (ja) 分析チップ
JPS60185153A (ja) 固定化酵素膜
JPH0750067B2 (ja) 極薄液体膜形成方式による物性測定方法
JPH0262951A (ja) 酵素電極
US6689602B2 (en) Bio-sensor
JPS6024444A (ja) バイオセンサ
JPH01134245A (ja) バイオセンサ
Eggenstein et al. Potentiometric biosensor in double matrix membrane technology
JPH01134246A (ja) バイオセンサ
JPS6191558A (ja) バイオセンサ
EP0078990B1 (en) Enzyme electrode membrane wherein enzyme is protectively encapsulated and method of making same
KR100455907B1 (ko) 대면형 다공성 전극을 이용한 비분리형 효소-면역센서