JPH074907Y2 - Tダイ - Google Patents

Tダイ

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JPH074907Y2
JPH074907Y2 JP1991054925U JP5492591U JPH074907Y2 JP H074907 Y2 JPH074907 Y2 JP H074907Y2 JP 1991054925 U JP1991054925 U JP 1991054925U JP 5492591 U JP5492591 U JP 5492591U JP H074907 Y2 JPH074907 Y2 JP H074907Y2
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JP
Japan
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inner deckle
die
resin
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JP1991054925U
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JPH04137823U (ja
Inventor
茂吉 前島
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株式会社城北精工所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はポリエチレン樹脂等の合
成樹脂からフィルムを成形するTダイに関し、詳しく
は、インナーデッケルを埋込みインナーデッケル部とそ
の下部に位置する旗付きインナーデッケル部との上下に
分割しかつその旗付きインナーデッケル部の旗部を少な
くともTダイ本体中に存在し得る部分全体に設けたTダ
イに関する。
【0002】
【従来技術】ポリエチレンやポリプロピレンのフィルム
を成形する方法にはインフレーション法とTダイ法があ
る。このうちTダイ法はポリエチレン等のフィルムを押
し出し成形し、これを熱いうちに金属箔やセロハン紙ま
たはクラフト紙等に重ねロールで加圧しラミネートして
肥料袋、防湿袋等をつくるのに利用されており、さらに
薬包材や食品包材等の包装紙にも広範に使用されてい
る。
【0003】このTダイを改良して好適なフィルムを効
率よく製造する試みが種々提案されている。例えば、本
考案者に係る実用新案登録第1726281号、実用新
案登録第1603083号、実用新案登録第17775
87号、特許第1568629号、特開昭 62−53
812号等である。これらの提案によって得られるフィ
ルムは、一般に透明性に優れ、かつ厚みも均一であり、
耳高(得られるフィルムの両端に生じる耳玉)も発生せ
ず、ほぼ満足した製品が得られる。
【0004】図4〜6に特許第1568629号に記載
の従来のTダイの一例を示す。図4はかかるTダイの正
面図、図5は図4のTダイのサイドプレート近傍の拡大
正面図、図6は図4のTダイのY−Y断面図である。
【0005】図4〜6において、Tダイ1′の本体はマ
ニホールド部2′、ラウンド部3′およびリップ部4′
を具備している。そして、マニホールド部2′上端から
ラウンド部3′下端にかけてインナーデッケル5′が配
置されており、さらにインナーデッケル5′と所定の空
隙をとってインナーデッケル棒6′がラウンド部3′最
下端に配置されている。かかるTダイ1′においてはイ
ンナーデッケル5′が埋込みインナーデッケル部5a′
と旗付きインナーデッケル部5b′との上下に分割され
ており、各々ロッド7a′、補助ロッド7b′を介して
インナーデッケル調節装置8′に支持、接続されてい
る。
【0006】図4において、矢線は樹脂の流れを示し、
押出機10′より押し出された樹脂はマニホールド部
2′を経てラウンド部3′へ流入し、埋込みインナーデ
ッケル部5a′と旗付きインナーデッケル部5b′とに
より樹脂の流れ幅の決定がなされ、最終的にインナーデ
ッケル棒6′において厳密な樹脂の幅決めがなされて、
リップ部4′より成形されたフィルムが得られる。
【0007】このようにインナーデッケル5′を埋込み
インナーデッケル部5a′と旗付きインナーデッケル部
5b′との上下に分割することによって、埋込みインナ
ーデッケル部5a′と旗付きインナーデッケル部5b′
とを個々に調整可能となり、樹脂の幅規制が円滑化し、
しかも樹脂の種類に拘らず耳高のないフィルムを得るこ
とが可能となった。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来のT
ダイにあっては、図4〜6に示すように、旗付きインナ
ーデッケル部5b′はその先端部分にのみ旗部F′(図
中、網目部分)を設けたものであった。そのため従来
は、インナーデッケル5′とサイドプレート9′との間
の部分A′(図中、斜線部分)に滞留した樹脂が補助ロ
ッド7b′とラウンド部3′壁面との間およびインナー
デッケル棒6′とリップ部4′壁面との間を通って下方
に漏れ、フィルムへの漏出樹脂の付着が生じた。その発
生頻度は20〜30分間に少なくとも1回と多く、製品
品質および歩留りの低下をもたらしていた。さらに、そ
の漏出樹脂を放置するとフィルムに耳ダレ等が生じるの
で漏出樹脂をその都度除去する必要があったが、その除
去作業の際にリップ部4′の下部に配置されたニップロ
ール(図示せず)に指等を挾まれることがあり、非常に
危険な作業であった。
【0009】また、従来のTダイにおいては、上記の漏
出樹脂の酸化物がラウンド部3′下部およびリップ部
4′に付着した。そのため、インナーデッケル棒6′が
リップ部4′に固着してしまい、ロット替えに非常に手
間がかかった。
【0010】さらに、上記酸化樹脂を放置すると製品の
透明度または厚さに不均一が生じるので、酸化樹脂を除
去する必要があった。そのため従来は、ロット替え等の
度にインナーデッケル棒6′を抜き取り、本考案者によ
る実用新案登録第1393119号に記載の樹脂除去器
具(図示せず)を用いる等して酸化樹脂を除去する必要
があった。その作業はかなりの時間を要し、生産性、作
業性を損なうばかりでなく、高温の樹脂により火傷する
等の危険性を伴なうものであった。
【0011】本考案は、樹脂漏れによるフィルムへの漏
出樹脂の付着を防止し、しかもロット替え作業および酸
化樹脂除去作業の容易化並びに安全性の向上を可能とす
るTダイを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本考案者は、
かかる従来技術の欠点を解決すべく鋭意研究した結果、
旗付きインナーデッケル部の旗部を旗付きインナーデッ
ケル部の少なくともTダイ本体中に存在し得る部分全体
に設けることによって上記目的が達成されることを見出
し、本考案を完成するに至った。
【0013】すなわち本考案は、合成樹脂を原料とする
フィルム成形機であって、マニホールド部、ラウンド
部、リップ部を有し、インナーデッケルおよびインナー
デッケル棒で樹脂幅を規制するTダイにおいて、該イン
ナーデッケルを埋込みインナーデッケル部とその下部に
位置する旗付きインナーデッケル部との上下に分割しか
つ該旗付きインナーデッケル部の旗部を該旗付きインナ
ーデッケル部の少なくともTダイ本体中に存在し得る部
分全体に設けたことを特徴とするTダイにある。
【0014】以下、本考案を図面に従って具体的に説明
する。
【0015】図1は本考案の一実施例を示すTダイの正
面図、図2は図1のTダイのサイドプレート近傍の拡大
正面図、図3は図1のTダイのX−X断面図である。
【0016】図1〜3において、Tダイ1の本体はマニ
ホールド部2、ラウンド部3およびリップ部4を具備し
ている。そして、マニホールド部2上端からラウンド部
3下端にかけてインナーデッケル5が配置されており、
さらにインナーデッケル5と所定の空隙、好ましくは
0.1〜0.3 mm程度の空隙をとってインナーデッ
ケル棒6がラウンド部3最下端に配置されている。
【0017】本考案のTダイ1においては、インナーデ
ッケル5を埋込みインナーデッケル部5aと旗付きイン
ナーデッケル部5bとの上下に分割している。このよう
にすることによって、埋込みインナーデッケル部5aと
旗付きインナーデッケル部5bとを個々に調整可能とな
り、樹脂の幅規制が円滑化し、しかも樹脂の種類に拘ら
ず耳高のないフィルムを得ることが可能となるからであ
る。そして埋込みインナーデッケル部5aはロッド7
a、旗付きインナーデッケル部5bは補助ロッド7bを
それぞれ介してインナーデッケル調節装置8に支持、接
続されている。
【0018】さらに、本考案のTダイ1にあっては、旗
付きインナーデッケル部5bの旗部F(図中、網目部
分)をその旗付きインナーデッケル部5bの少なくとも
Tダイ本体中に存在し得る部分全体に設ける。このよう
にすることによって、インナーデッケル5とサイドプレ
ート9との間の部分A(図中、斜線部分)に滞留した樹
脂の下方への漏れが完全に防止される。そのため、フィ
ルムへの漏出樹脂の付着が無くなり、製品品質並びに歩
留りが向上する。また、インナーデッケル棒6とリップ
部4との間に樹脂が入り込まなくなるので、インナーデ
ッケル棒6の固着が防止される。さらに、旗付きインナ
ーデッケル部5bの下方のリップ部4への酸化樹脂の付
着が防止されるので、従来のようにこの酸化樹脂を除去
する必要がなくなる。従って、本考案のTダイ1にあっ
ては、ロット替えの際の手間および時間が大幅に軽減さ
れ、さらに酸化樹脂除去に伴う危険性が少なくなり、安
全性が向上する。
【0019】また、本考案において旗付きインナーデッ
ケル部5bの旗部Fを少なくともTダイ本体中に存在し
得る部分全体に設けると、樹脂圧による旗付きインナー
デッケル部5bの撓みが防止される。そのため、旗付き
インナーデッケル部5bとインナーデッケル棒6との固
着が防止され、樹脂の幅規制をより円滑に行うことが可
能となり、フィルム幅の精度がより向上する。
【0020】本考案のTダイ1においては、旗付きイン
ナーデッケル部5bの旗部Fの厚さがラウンド部3の幅
の0.8〜0.97倍であり、かつ旗部Fの縦幅がラウ
ンド部3の深さの0.1〜0.3倍であると、上述の樹
脂の漏出防止がより確実に行なえかつ撓みが完全に防止
される傾向にあるので好ましい。
【0021】また、本考案に係る旗付きインナーデッケ
ル部5bの旗部Fの下面はインナーデッケル棒6に対し
て平行な平面であっても良いが、図1〜3に示すように
断面が半円状の凹部を設け、この凹部がインナーデッケ
ル棒6の上面に対して一定の隙間をとって配置できるよ
うにすることが好ましい。
【0022】図1において、矢線は樹脂の流れを示し、
押出機10より押し出された樹脂はマニホールド部2を
経てラウンド部3へ流入し、埋込みインナーデッケル部
5aと旗付きインナーデッケル部5bとにより樹脂の流
れ幅の決定がなされ、最終的にインナーデッケル棒6に
おいて厳密な樹脂の幅決めがなされて、リップ部4より
成形されたフィルムが得られる。
【0023】本考案のTダイ1においては、樹脂の種類
を変える際にTダイ1内を効率よく加熱または冷却する
ために、Tダイ1上部を包囲する保温カバー(図示せ
ず)または冷却手段(図示せず)を設けてもよい。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のTダイに
あっては、樹脂漏れを防いでフィルムへの漏出樹脂の付
着を完全に防止することが可能となる。また、インナー
デッケル棒のリップ部への固着が防止され、しかもリッ
プ部への酸化樹脂の付着が防止される。さらに、本考案
のTダイにおいては、樹脂圧による旗付きインナーデッ
ケル部の撓みによる旗付きインナーデッケル部とインナ
ーデッケル棒との固着が防止され、樹脂の幅規制が円滑
に可能となり、フィルム幅の精度が向上する。
【0025】従って、本考案のTダイを使用することに
よって製品品質、歩留り並びに作業効率が著しく向上
し、さらにロット替え作業および酸化樹脂除去作業の容
易化並びに安全性の向上が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すTダイの正面図であ
る。
【図2】図1のTダイのサイドプレート近傍の拡大正面
図である。
【図3】図1のTダイのX−X断面図である。
【図4】従来のTダイの一例を示す正面図である。
【図5】図4のTダイのサイドプレート近傍の拡大正面
図である。
【図6】図4のTダイのY−Y断面図である。
【符号の説明】
1 Tダイ 2 マニホールド部 3 ラウンド部 4 リップ部 5 インナーデッケル 5a 埋込みインナーデッケル部 5b 旗付きインナーデッケル部 6 インナーデッケル棒 7a ロッド 7b 補助ロッド 8 インナーデッケル調節装置 9 サイドプレート 10 押出機 A インナーデッケルとサイドプレートとの間の部分 F 旗付きインナーデッケル部の旗部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂を原料とするフィルム成形機で
    あって、マニホールド部(2)、ラウンド部(3)、リ
    ップ部(4)を有し、インナーデッケル(5)およびイ
    ンナーデッケル棒(6)で樹脂幅を規制するTダイ
    (1)において、インナーデッケル(5)を埋込みイン
    ナーデッケル部(5a)とその下部に位置する旗付きイ
    ンナーデッケル部(5b)との上下に分割しかつ旗付き
    インナーデッケル部(5b)の旗部(F)を旗付きイン
    ナーデッケル部(5b)の少なくともTダイ(1)本体
    中に存在し得る部分全体に設け、旗付きインナーデッケ
    ル部(5b)の旗部(F)と埋込みインナーデッケル部
    (5a)とサイドプレート(9)とTダイ(1)本体と
    によって画定されるマニホールド部(2)及びラウンド
    部(3)内に樹脂滞留空間(A)を設け、かつ旗付きイ
    ンナーデッケル部(5b)の旗部(F)の厚さをラウン
    ド部(3)の幅の0.8〜0.97倍としかつ旗部
    (F)の縦幅をラウンド部(3)の深さの0.1〜0.
    3倍とすることを特徴とするTダイ。
  2. 【請求項2】 旗付きインナーデッケル部(5b)の旗
    部(F)の下端とインナーデッケル棒(6)との間に
    0.1〜0.3mmの空隙を設けることを特徴とする、
    請求項1に記載のTダイ。
JP1991054925U 1991-06-20 1991-06-20 Tダイ Expired - Lifetime JPH074907Y2 (ja)

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JPH04137823U JPH04137823U (ja) 1992-12-22
JPH074907Y2 true JPH074907Y2 (ja) 1995-02-08

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07106594B2 (ja) * 1991-04-04 1995-11-15 株式会社江新エンジニアリング 全幅埋込式ディッケルを備えた押出加工装置

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JPH04137823U (ja) 1992-12-22

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