JPH0748629Y2 - 階段昇降機におけるチエンと搬器との結合装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、階段昇降機における
チエンと搬器との結合装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】専用の昇降路を設けず一般の通行人も通
る階段に階段昇降機を設置する場合は、階段昇降機の不
使用時、搬器が通行の障害にならないように嵩低く折り
畳むか、取り外して他の場所に搬器を格納するのが望ま
しい。

【０００３】そこで、階段に沿って設けたガイドレール
に搬器の支持ローラを着脱自在に係合すると共に、ガイ
ドレールに沿う無端状のチエンに搬器を着脱自在に結合
した形式の階段昇降機におけるチエンと搬器との結合方
法は、チエンに対して搬器をボルトとナットとから成る
締付具を介し取付ける。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】上記のような結合方法
を採用すると、まず、チエンに設けてある取付け金具と
搬器に設けてある取付け金具とを合わせ、次いで、両取
付け金具の締付具の挿通孔を合致させるので、著しく手
数がかかると共に、簡単に結合することができない問題
があった。

【０００５】そこで、この考案は、極めて簡単にチエン
に搬器を結合することができるようにしたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この考案は、階段に沿って設けたガイドレールに
搬器の支持ローラを着脱自在に係合すると共に、上記ガ
イドレールに並行部が沿う無端状のチエンに上記の搬器
を着脱自在に結合した階段昇降機において、上記搬器の
裏側にハンドルの操作により上昇復帰力に抗して降下す
る昇降自在なスライダを設けると共に、このスライダの
上面に結合穴を設け、また、上記のチエンに上記結合穴
に嵌入する結合部材を設けた構成を採用する。

【０００７】

【作用】ガイドレールに搬器の支持ローラを係合したの
ち、ハンドルの操作により上昇復帰力に抗してスライダ
を降下すると共に、スライダの降下状態を維持する。

【０００８】次いで、結合穴の直上に結合部材が停止す
るようにチエンを走行させたのち、ハンドルによるスラ
イダの降下を解除すると、復帰力によりスライダが上昇
すると共に、結合穴に結合部材が嵌り込んで、チエンに
対して搬器が結合される。

【０００９】

【実施例】以下、この考案の実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【００１０】図１及び図２に示す１は階段（図示省略）
に沿って設けたガイドレールで、このガイドレール１に
は、搬器２の支持ローラ３が着脱自在に係合してある。

【００１１】４は、ガイドレール１に並行部を沿わせて
設けた無端状のチエンである。

【００１２】上記のチエン４は、カバー５内に組み込ま
れ、ヘッド側のプーリを例えば可逆運転可能なモーター
により駆動して、階段の下位階から上位階の方向と、上
位階から下位階の方向にチエン４を走行する。

【００１３】また、搬器２の裏側には、ハンドル６の操
作により上昇復帰力に抗して降下するように連動させた
スライダ７が設けられている。

【００１４】上記のスライダ７は、搬器２に設けてある
筒状のガイド部材８にスライダ７の下端から下向きに突
出する軸材９をスライド自在に挿入すると共に、末端に
回動支点用のピン１０を有するハンドル６の中途に軸材
９の下端をピン１１を介し回動自在に連結し、ハンドル
６の押し下げにともないスライダ７が降下する。

【００１５】なお、スライダ７に付与する上昇復帰力
は、図示の場合、ハンドル６の先端部と搬器２とにバネ
１２の両端を係止してある。

【００１６】さらに、スライダ７の上端には、係合穴１
３が設けられている。

【００１７】また、チエン４には、係合穴１３に嵌り込
む係合部材１４が設けられている。

【００１８】上記のように構成すると、ハンドル６の先
端押し下げによってスライダ７を降下すると共に、スラ
イダ７の降下状態を維持する。

【００１９】そして、係合穴１３に係合部材１４を一致
させる。

【００２０】係合穴１３に対して係合部材１４を一致さ
せる方法としては、チエン４を走行させて行う。

【００２１】一致後にハンドル６の押し下げを解除する
と、バネ１２によりスライダ７が上昇すると共に、係合
部材１４に係合穴１３が嵌り込んで、搬器２にチエン４
が結合する。

【００２２】なお、結合時に図２に示すように、スライ
ダ７と係合部材１４とに設けてあり、かつ結合時に一致
する通し孔１５にピン１６を貫通させておくと、係合穴
１３から係合部材１４が離脱するのを防止することがで
きる。

【００２３】また、係合部材１４は、図示の場合、チエ
ン４のリンクの一つ飛びの位置に設けたが、位置や数は
自由である。

【００２４】

【効果】この考案に係るチエンと搬器との結合装置は、
以上のように構成してあるので、係合部材と係合穴の嵌
め合わせによりチエンに対して搬器を極めて簡単かつ迅
速に結合することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る結合装置の一部切欠側面図

【図２】同上の一部切欠拡大正面図

【図３】結合時の一部切欠側面図

【符号の説明】

１ ガイドレール ２ 搬器 ３ ローラ ４ チエン ５ カバー ６ ハンドル ７ スライダ ８ ガイド部材 ９ 軸材 １０、１１ ピン １２ バネ １３ 係合穴 １４ 係合部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 階段に沿って設けたガイドレールに搬器
   の支持ローラを着脱自在に係合すると共に、上記ガイド
   レールに並行部が沿う無端状のチエンに上記の搬器を着
   脱自在に結合した階段昇降機において、上記搬器の裏側
   にハンドルの操作により上昇復帰力に抗して降下する昇
   降自在なスライダを設けると共に、このスライダの上面
   に結合穴を設け、また、上記のチエンに上記結合穴に嵌
   入する結合部材を設けたことを特徴とする階段昇降機に
   おけるチエンと搬器との結合装置。