JPH0748313Y2 - 飾りの間欠駆動機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば時計のからくりやディスプレー用とし
て利用することのできる飾りの間欠駆動機構に関するも
のである。

（従来の技術とその課題） 飾りに間欠的な動きを与えるものは従来より提案されて
いるが、飾りに複雑な動きを与えようとすると、そのた
めの機構が複雑となり、部品点数が多くなって組立が煩
雑となり、コストが多大なものとなる。

本考案の目的は、電磁石装置などを用いることなく簡単
な構成で複数の飾りに間欠的な変化のある動きを与える
ことのできる飾りの間欠駆動機構を提供することにあ
る。

（課題を解決するための手段） 飾りが間欠的に跳ね上るようにしたものは以下のように
構成されている。

複数の軸体が軸方向に移動自在に天板を貫通しており、
この軸体の上端部に飾りを、下端部に永久磁石を設け、
飾りと天板との間にはバネを設け、さらに上記永久磁石
と対向しかつモータにより移動するベルトが設けてあ
り、このベルト上には上記永久磁石を磁気的に反発ある
いは吸引する永久磁石が設けてある。

飾りが間欠的に回転するようにしたものは、以下のよう
に構成されている。

複数の軸体が回転自在に天板を貫通しており、この上端
部に飾りを設け、上記軸体の側面と対向しかつモータに
より移動するベルトが設けてあり、このベルト上には軸
体の側面に係合する係合部材が設けてある。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。

先ず、複数の飾りが間欠的に跳ね上る第１の実施例につ
いて説明する。

第１図に示すように、上面開口の箱体１の上面には天板
２が取り付けてあり、天板２には複数の貫通孔３…が一
直線上に並んで穿設してある。貫通孔３…にはそれぞれ
軸体４…が軸方向（上下方向）に移動自在に貫通してい
る。軸体４…の各上端部には、飾り５…が固着されてい
る。飾り５…の下部には円形のつば６…が形成されてお
り、このつば６…と天板２との間にそれぞれコイルバネ
７…が設けてある。軸体４…の各下端部には永久磁石８
…が固着されている。

箱体１内部には、２つのベルト車9,9が天板２と平行を
なす軸9a,9aを中心として回転自在に支持されており、
両ベルト車9,9の間には、永久磁石８…の底面と所定の
間隙をもって対向するベルト10が掛け回されている。ベ
ルト10の上面には、複数の永久磁石11…が固着してあ
る。ベルト10上の永久磁石11…同士の間隔は、規則的な
ものあるいは不規則的なものであってもよい。この永久
磁石11…の上面は、軸体４…下端部の永久磁石８…の底
面と同極であり、両永久磁石8,11は対向したとき反発し
合うものである。ベルト車９と同軸的に一体形成されて
いる歯車9bには小歯車12aが噛合しており、この小歯車1
2aと同軸的に一体形成されている大歯車12bに、モータ1
3のピニオン13aが噛合している。これによりベルト車9,
9はモータ13によって増速回転駆動される。

つぎに動作について説明する。

モータ13を始動すると、輪列を介してベルト車9,9が回
転し、ベルト10が矢印方向に移動する。ベルト10上の永
久磁石11と軸体４下端部の永久磁石８とが対向したとき
互いに反発し合うが、軸体４は天板２に対して軸方向
（上下）に移動自在であるため、軸体４がこの反発力を
受けて瞬時に上方（第１図矢印方向）へ跳ね上る。跳ね
上った軸体４は再び下降し、つば６がコイルバネ７をそ
のバネ力に抗して押圧する。これにより、コイルバネ７
はそのバネ力をもってつば６を押し上げ、軸体４は再び
上昇する。このように、永久磁石8,11の反発と、コイル
バネ７の弾発により、飾り５は上下に振動する動きを見
せる。飾り５…は以上の動作を間欠的に示す。なお、２
つの永久磁石8,11同士は互いに吸引し合うものであって
もよい。

つぎに複数の飾りが間欠的に回転する第２の実施例につ
いて説明する。

第2,3図に示すように、箱体１の上面に天板２が取り付
けてあり、上端部に飾り５…が固着してある複数の軸体
４…が天板２を貫通している構成は、第１の実施例と同
様であり、同じ符号を付している。軸体４…は、箱体１
底面に凹設してある凹部1aにその下端が嵌合しており、
軸体４…は天板２に対して回転自在である。軸体４…の
天板２の下側に位置する部分には、この軸体４よりも大
径の円筒部18が形成されている。

箱体１内部には、２つのベルト車19,19が天板２と垂直
をなす軸19a,19aを中心として回転自在に支持されてお
り、両ベルト車15,15の間には、円筒部18…の側面と所
定の間隙をもって対向するベルト20が掛け回されてい
る。ベルト20の上面には、円筒部18…の側面に係合可能
な複数の係合部材であるリブ21…が固着してある（第３
図参照）。ベルト上のリブ21…同士の間隔は、規則的な
ものあるいは不規則的なものであってもよい。このリブ
21と円筒部18とは両者の間の摩擦抵抗が大きい部材にて
形成してあるもので、リブ21は円筒部18に係合してこれ
を回転付勢可能である。ベルト車19と同軸的に一体形成
されている歯車19bには小歯車22aが噛合しており、この
小歯車22aと同軸的に一体形成されている大歯車22bに、
モータ23のピニオン23aが噛合している。これによりベ
ルト車19,19はモータ23によって増速回転駆動される。

つぎに動作について説明する。

モータ23を始動すると、輪列を介してベルト車19,19が
回転し、ベルト20が第2,3図矢印方向に移動する。ベル
ト20上のリブ21と軸体４に形成してある円筒部18とが対
向して両者が係合している間、軸体４は第３図矢印方向
に回転する。リブ21と円筒部18とが係合していない間は
軸体４は回転せず、飾り５…は間欠的な回転運動を示
す。

（効果） 以上のように本考案によれば、電磁石装置などの複雑な
機構を用いることなく簡単な構成で複数の飾りに間欠的
な動きを与えることができ、観者を興味を引付けること
が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面正面図、第２図は
本考案の他の実施例を示す断面正面図、第３図は第２図
Ａ−Ａ線断面図である。 ２……天板、４……軸体、５……飾り、７……バネ、8,
11……永久磁石、10,20……ベルト、13,23……モータ、
21……係合部材（リブ）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−151297（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−81593（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭51−100187（ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天板を貫通しかつこの天板に対して軸方向
   に移動自在である複数の軸体と、 上記軸体の上端部に設けてある飾りと、 上記天板と飾りとの間に設けてあるバネと、 上記軸体の下端部に設けてある永久磁石と、 上記永久磁石と対向的に設けてありかつモータにより移
   動するベルトと、 上記ベルト上に設けてありかつ上記永久磁石を磁気的に
   反発あるいは吸引する永久磁石と からなる飾りの間欠駆動機構。
2. 【請求項２】天板を貫通しかつこの天板に対して回転自
   在である複数の軸体と、 上記軸体の上端部に設けてある飾りと、 上記軸体の側面と対向的に設けてありかつモータにより
   移動するベルトと、 上記ベルト上に設けてありかつ上記軸体の側面に係合す
   る係合部材と からなる飾りの間欠駆動機構。