JPH0748260A - 血球増加剤 - Google Patents
血球増加剤Info
- Publication number
- JPH0748260A JPH0748260A JP5211065A JP21106593A JPH0748260A JP H0748260 A JPH0748260 A JP H0748260A JP 5211065 A JP5211065 A JP 5211065A JP 21106593 A JP21106593 A JP 21106593A JP H0748260 A JPH0748260 A JP H0748260A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood cell
- ursolic acid
- increasing agent
- active component
- salt
- Prior art date
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- Pending
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 副作用が少なく、血小板や赤血球等の血球を
著しく増加させ、延命作用を有する血球増加剤の提供。 【構成】 ウルソール酸またはその塩を有効成分とする
血球増加剤。
著しく増加させ、延命作用を有する血球増加剤の提供。 【構成】 ウルソール酸またはその塩を有効成分とする
血球増加剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血球増加剤、特には、
放射線被曝や薬の副作用による血球の減少の際に用いる
ことができる血球増加剤に関する。
放射線被曝や薬の副作用による血球の減少の際に用いる
ことができる血球増加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】癌の放射線療法や化学療法を行なうと、
血球細胞の分化増殖の阻害を含む造血機能の抑制が生
じ、免疫機能が低下する等の副作用が生じる。これらの
療法により生体内に細胞障害性の強いフリーラジカルが
産生されることが知られており、そのスカベンジング作
用を利用した幾つかの副作用軽減剤が開発されている。
血球細胞の分化増殖の阻害を含む造血機能の抑制が生
じ、免疫機能が低下する等の副作用が生じる。これらの
療法により生体内に細胞障害性の強いフリーラジカルが
産生されることが知られており、そのスカベンジング作
用を利用した幾つかの副作用軽減剤が開発されている。
【0003】この副作用軽減剤としてラジカルスカベン
ジャーであるWR-2721やS-P等が、また造血機能
促進剤である糖蛋白の造血因子を利用する顆粒球コロニ
ー形成刺激因子(G-CSF)、エリスロポエチン(EPO)、顆粒
球マクロファージコロニー形成刺激因子(GM-CSF)、イン
ターロイキン3(IL-3)、コロニー形成刺激因子1(CSF-
1)等が開発されている。しかし、これらには、発熱など
副作用の激しいものが多く、実際に臨床に用いることが
困難な状況にある。
ジャーであるWR-2721やS-P等が、また造血機能
促進剤である糖蛋白の造血因子を利用する顆粒球コロニ
ー形成刺激因子(G-CSF)、エリスロポエチン(EPO)、顆粒
球マクロファージコロニー形成刺激因子(GM-CSF)、イン
ターロイキン3(IL-3)、コロニー形成刺激因子1(CSF-
1)等が開発されている。しかし、これらには、発熱など
副作用の激しいものが多く、実際に臨床に用いることが
困難な状況にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、多年、
放射線防護作用について研究を進め、この過程で、ウル
ソール酸が放射線被曝により減少した血小板や赤血球を
増加、回復させ、延命作用を有することを見出し、本発
明に想倒した。
放射線防護作用について研究を進め、この過程で、ウル
ソール酸が放射線被曝により減少した血小板や赤血球を
増加、回復させ、延命作用を有することを見出し、本発
明に想倒した。
【0005】すなわち、本発明の目的は、副作用が少な
く、血小板や赤血球等の血球を著しく増加させ、延命作
用を有する血球増加剤を提供することにある。
く、血小板や赤血球等の血球を著しく増加させ、延命作
用を有する血球増加剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の血球増加剤は、
ウルソール酸またはその塩を有効成分として含有させる
ことからなるものである。ウルソール酸は、ウワウル
シ、リンゴ、サクランボなどの果実や葉のろう状物質と
して広く分布しているもので、下記一般式(I)で示され
る構造を有している。
ウルソール酸またはその塩を有効成分として含有させる
ことからなるものである。ウルソール酸は、ウワウル
シ、リンゴ、サクランボなどの果実や葉のろう状物質と
して広く分布しているもので、下記一般式(I)で示され
る構造を有している。
【化1】
【0007】このウルソール酸は、植物体から、一般的
な有機溶剤、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ール等のアルコール類を用いて容易に抽出分離でき、こ
の抽出精製物を用いることができるが、化学的合成品を
用いても良い。このウルソール酸は、ナトリウム、カリ
ウム等の無機塩、酢酸、クエン酸などの有機酸塩として
も用いることができる。
な有機溶剤、例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ール等のアルコール類を用いて容易に抽出分離でき、こ
の抽出精製物を用いることができるが、化学的合成品を
用いても良い。このウルソール酸は、ナトリウム、カリ
ウム等の無機塩、酢酸、クエン酸などの有機酸塩として
も用いることができる。
【0008】このウルソール酸または塩は、日常食する
果実や漢方生薬に含まれている物質であり、毒性が極め
て低く、極めて安全性の高い物質である。本発明の血球
増加剤を患者に投与する場合、症状の程度、患者の年
齢、体重、
果実や漢方生薬に含まれている物質であり、毒性が極め
て低く、極めて安全性の高い物質である。本発明の血球
増加剤を患者に投与する場合、症状の程度、患者の年
齢、体重、
【0009】さらには健康状態等を勘案してその量を決
定するが、一般的には、成人1日当たり約0.1〜10
00mgを経口あるいは非経口的に1日1回若しくはそれ
以上投与すれば良い。
定するが、一般的には、成人1日当たり約0.1〜10
00mgを経口あるいは非経口的に1日1回若しくはそれ
以上投与すれば良い。
【0010】また本発明の血球増加剤は、例えば、注射
剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、坐剤な
どの剤型で投与することができる。さらに、経口用固形
製剤として用いる場合は、ウルソール酸若しくはこの塩
に賦形剤、、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤などを加
え、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の薬剤
として調製することが好ましい。この場合の賦形剤とし
ては、乳糖、コーンスターチ、ブドウ糖、マンニトー
ル、結晶セルロースなど、結合剤としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リビニルピロリドンなど、崩壊剤としては、デンプン、
寒天、炭酸カルシウムなど、滑沢剤としては、ステアリ
ン酸マグネシウム、タルクなどが用いられる。錠剤、顆
粒剤は必要により、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピ
ルセルローズなどで被膜しても良い。
剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、坐剤な
どの剤型で投与することができる。さらに、経口用固形
製剤として用いる場合は、ウルソール酸若しくはこの塩
に賦形剤、、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤などを加
え、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の薬剤
として調製することが好ましい。この場合の賦形剤とし
ては、乳糖、コーンスターチ、ブドウ糖、マンニトー
ル、結晶セルロースなど、結合剤としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リビニルピロリドンなど、崩壊剤としては、デンプン、
寒天、炭酸カルシウムなど、滑沢剤としては、ステアリ
ン酸マグネシウム、タルクなどが用いられる。錠剤、顆
粒剤は必要により、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピ
ルセルローズなどで被膜しても良い。
【0011】注射剤は、ウルソール酸若しくはこの塩
に、必要に応じ、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、可溶
化剤等を添加して調製することができる。
に、必要に応じ、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、可溶
化剤等を添加して調製することができる。
【0012】
(試験例)5週令のICR系マウス(雄)10匹を一群と
し、3分以内に5.5GyのX線を全身照射し、次いでこ
の腹腔内にウルソール酸4mgを生理食塩水(0.9%塩化
ナトリウム20.0mlに、グリセロールを0.3mlとカル
ボキシメチルセルロースのナトリウム塩0.1gを添加し
たもの)0.2mlに懸濁した懸濁液を単回投与し、14日
後に採血して、血小板と赤血球を計数した。
し、3分以内に5.5GyのX線を全身照射し、次いでこ
の腹腔内にウルソール酸4mgを生理食塩水(0.9%塩化
ナトリウム20.0mlに、グリセロールを0.3mlとカル
ボキシメチルセルロースのナトリウム塩0.1gを添加し
たもの)0.2mlに懸濁した懸濁液を単回投与し、14日
後に採血して、血小板と赤血球を計数した。
【0013】また、ウルソール酸を含まず生理食塩水
(上記量のグリセロールとカルボキシメチルセルロース
のナトリウム塩は添加)のみを投与し、他は全く上記同
様の操作を、比較のために行った。
(上記量のグリセロールとカルボキシメチルセルロース
のナトリウム塩は添加)のみを投与し、他は全く上記同
様の操作を、比較のために行った。
【0014】上記結果を投与群及び対照群として、血球
の計数結果を表1に示した。尚、X線の照射やウルソー
ル酸の投与等を全く行わなかったマウスの血球の計数結
果を、表1に無処理群として示した。
の計数結果を表1に示した。尚、X線の照射やウルソー
ル酸の投与等を全く行わなかったマウスの血球の計数結
果を、表1に無処理群として示した。
【0015】さらに、7.2GyのX線を全身照射したマ
ウスについて、上記と同様の投与を行ない、日毎の生存
率を調べた。この結果を図1に示した。
ウスについて、上記と同様の投与を行ない、日毎の生存
率を調べた。この結果を図1に示した。
【図1】
【表1】
【0016】この結果から明らかなように、放射線被曝
に対し、ウルソール酸を投与した群は生存率が向上し、
血小板や赤血球が対照群に比べ多く(t検定の結果、1
%危険率で有為)、被曝によって減少した血球数を増
加、回復させたことが分かる。
に対し、ウルソール酸を投与した群は生存率が向上し、
血小板や赤血球が対照群に比べ多く(t検定の結果、1
%危険率で有為)、被曝によって減少した血球数を増
加、回復させたことが分かる。
【0017】(実施例) 下記配合により、血球増加製剤を調製した。
【0018】カプセル剤 ウルソール酸 100mg 乳糖 60mg 結晶セルロース 33mg カルボキシメチルセルロースカルシウム 4mg ステアリン酸マグネシウム 4mg
【0019】細粒剤 ウルソール酸 50mg 乳糖 250mg ソルビット 75mg コーンスターチ 110mg ヒドロキシプロピルセルロース 15mg
【0020】注射剤 ウルソール酸を、1N水酸化ナトリウム水溶液:エタノ
ール=3:8混合液に10%濃度で溶解し、全量を注射
用蒸留水で100倍に希釈し、0.22μmのミリポアフ
ィルターで無菌濾過し、バイアル瓶に1mlずつ分注し、
注射液とした。
ール=3:8混合液に10%濃度で溶解し、全量を注射
用蒸留水で100倍に希釈し、0.22μmのミリポアフ
ィルターで無菌濾過し、バイアル瓶に1mlずつ分注し、
注射液とした。
【0021】
【発明の効果】本発明の血球増加剤は、副作用が少な
く、血小板や赤血球等の血球を著しく増加させ、延命作
用を有し、癌の放射線療法や化学療法等による血球細胞
の分化増殖の阻害を含む造血機能の抑制等の副作用に対
して、極めて有効なものである。
く、血小板や赤血球等の血球を著しく増加させ、延命作
用を有し、癌の放射線療法や化学療法等による血球細胞
の分化増殖の阻害を含む造血機能の抑制等の副作用に対
して、極めて有効なものである。
【図1】試験例1におけるX線の照射後の投与群及び対
照群のマウスの生存率を示す。
照群のマウスの生存率を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 ウルソール酸またはその塩を有効成分と
する血球増加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5211065A JPH0748260A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 血球増加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5211065A JPH0748260A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 血球増加剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0748260A true JPH0748260A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16599825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5211065A Pending JPH0748260A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 血球増加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0748260A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998032443A1 (de) * | 1997-01-24 | 1998-07-30 | Marigen S.A. | Ultramikroemulsionen aus spontan dispergierbaren konzentraten enthaltend antitumoral, antiviral und antiparasitär wirksame ester von pentacyclischen triterpenen |
-
1993
- 1993-08-04 JP JP5211065A patent/JPH0748260A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998032443A1 (de) * | 1997-01-24 | 1998-07-30 | Marigen S.A. | Ultramikroemulsionen aus spontan dispergierbaren konzentraten enthaltend antitumoral, antiviral und antiparasitär wirksame ester von pentacyclischen triterpenen |
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