JP2836797B2 - 血小板減少症およびまたは白血球減少症治療剤 - Google Patents
血小板減少症およびまたは白血球減少症治療剤Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血小板減少症および(ま
たは)白血球減少症の治療剤に関する。
たは)白血球減少症の治療剤に関する。
【0002】より詳細に記すと、本発明はコナゲニン(C
onagenin) を有効成分とする血小板減少症および(また
は)白血球減少症の治療剤に関する。
onagenin) を有効成分とする血小板減少症および(また
は)白血球減少症の治療剤に関する。
【0003】
【従来の技術】癌の治療に際しては外科的療法、化学療
法、放射線療法、免疫療法それぞれが単独あるいは組み
合わせて用いられている。しかし、化学療法、放射線療
法はそれらの有効性が認められるけれども、これらの療
法に伴って重篤な副作用が問題となることが多い。
法、放射線療法、免疫療法それぞれが単独あるいは組み
合わせて用いられている。しかし、化学療法、放射線療
法はそれらの有効性が認められるけれども、これらの療
法に伴って重篤な副作用が問題となることが多い。
【0004】すなわち、癌の化学療法に用いられる制癌
剤は、理想的には正常な組織の細胞に全く毒性を示さな
いことが必要であるが、現在用いられているほとんどの
制癌剤はその共通の副作用として強い骨髄抑制を示す。
骨髄抑制によって白血球や血小板が減少するため治療の
中断を余儀なくされ、癌細胞を撲滅することができない
ことが多い。また癌の放射線療法においても、造血組織
への照射を回避できない場合は造血組織に対する副作
用、特に血小板や白血球等の減少によって、癌の治療を
中断せねばならないことがある。
剤は、理想的には正常な組織の細胞に全く毒性を示さな
いことが必要であるが、現在用いられているほとんどの
制癌剤はその共通の副作用として強い骨髄抑制を示す。
骨髄抑制によって白血球や血小板が減少するため治療の
中断を余儀なくされ、癌細胞を撲滅することができない
ことが多い。また癌の放射線療法においても、造血組織
への照射を回避できない場合は造血組織に対する副作
用、特に血小板や白血球等の減少によって、癌の治療を
中断せねばならないことがある。
【0005】上記のように血小板や白血球等の減少が癌
の化学療法や放射線療法の継続の制限因子となる場合、
まず血小板の減少に対する対策としては血小板輸血が知
られているが、輸血された血小板の寿命は短く、血小板
数の回復を維持することが困難である。近年、内在性の
血小板増加因子としてインターロイキン−1(IL−
1)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロ
イキン−6(IL−6)やマクロファージコロニー刺激
因子(M−CSF)等のサイトカインが報告されてい
る。しかしながら、これらのサイトカインは血小板を増
加させる目的で全身的に投与した場合、多彩な副作用を
もたらす危険性がある。
の化学療法や放射線療法の継続の制限因子となる場合、
まず血小板の減少に対する対策としては血小板輸血が知
られているが、輸血された血小板の寿命は短く、血小板
数の回復を維持することが困難である。近年、内在性の
血小板増加因子としてインターロイキン−1(IL−
1)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロ
イキン−6(IL−6)やマクロファージコロニー刺激
因子(M−CSF)等のサイトカインが報告されてい
る。しかしながら、これらのサイトカインは血小板を増
加させる目的で全身的に投与した場合、多彩な副作用を
もたらす危険性がある。
【0006】例えば、IL−1の投与では発熱、悪寒や
全身倦怠感、IL−3の投与では高頻度の発熱(「BI
OTHERAPY」5巻、2号、73頁、1991
年)、M−CSFの投与では発熱(「泌尿器科紀要」3
3巻、6号、972頁、1987年)やある種の白血病
の促進が副作用として報告されている。
全身倦怠感、IL−3の投与では高頻度の発熱(「BI
OTHERAPY」5巻、2号、73頁、1991
年)、M−CSFの投与では発熱(「泌尿器科紀要」3
3巻、6号、972頁、1987年)やある種の白血病
の促進が副作用として報告されている。
【0007】次に白血球の減少に対する治療対策とし
て、ムラミルジペプチド誘導体や顆粒球コロニー刺激因
子(G−CSF)、M−CSF等の薬剤の投与がある。
しかしムラミルジペプチド誘導体は副作用として発熱を
伴い、またG−CSFは副作用として発熱や骨痛が報告
されている(「BIOTHERAPY」4巻、2号、2
57頁、1990年)。
て、ムラミルジペプチド誘導体や顆粒球コロニー刺激因
子(G−CSF)、M−CSF等の薬剤の投与がある。
しかしムラミルジペプチド誘導体は副作用として発熱を
伴い、またG−CSFは副作用として発熱や骨痛が報告
されている(「BIOTHERAPY」4巻、2号、2
57頁、1990年)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的は
血小板や白血球が減少した患者、特に癌の化学療法や放
射線療法に起因する血小板およびまたは白血球減少症に
対して、あるいは造血機能不全に対して有効で、安全性
が高く、従来にない造血機能亢進作用を持つ薬剤を提供
することにある。
血小板や白血球が減少した患者、特に癌の化学療法や放
射線療法に起因する血小板およびまたは白血球減少症に
対して、あるいは造血機能不全に対して有効で、安全性
が高く、従来にない造血機能亢進作用を持つ薬剤を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは既にコナゲ
ニンが単独投与でマウスエールリッヒ固形癌の増殖を抑
制し、制癌剤として有用であること、および放線菌であ
るストレプトミセス・ロゼオスポルス(微工研条寄第2
738号)を用いたコナゲニンの生産方法について示し
た(特開平2−306953号および欧州特許出願公開
第0399444号明細書参照)。その後、本発明者ら
は研究を続けて、コナゲニンの作用機構、他の制癌剤と
の併用効果を調べる過程において、コナゲニンが血小板
と白血球を増加させる作用を持つこと、また非常に毒性
が低いことを知見した。本発明は上記の知見に基づいて
完成した。
ニンが単独投与でマウスエールリッヒ固形癌の増殖を抑
制し、制癌剤として有用であること、および放線菌であ
るストレプトミセス・ロゼオスポルス(微工研条寄第2
738号)を用いたコナゲニンの生産方法について示し
た(特開平2−306953号および欧州特許出願公開
第0399444号明細書参照)。その後、本発明者ら
は研究を続けて、コナゲニンの作用機構、他の制癌剤と
の併用効果を調べる過程において、コナゲニンが血小板
と白血球を増加させる作用を持つこと、また非常に毒性
が低いことを知見した。本発明は上記の知見に基づいて
完成した。
【0010】従って、本発明によると、次式 で表わされるコナゲニン又はその塩を有効成分として含
有することを特徴とする血小板減少症および(または)
白血球減少症の治療剤が提供される。
有することを特徴とする血小板減少症および(または)
白血球減少症の治療剤が提供される。
【0011】例えば、コナゲニンの塩としては、そのカ
ルボキシル基における金属塩、特にナトリウム又はカリ
ウムの如きアルカリ金属との薬学的に許容される塩、あ
るいはカルシウムの如きアルカリ土類金属との薬学的に
許容される塩、あるいはアンモニウム塩が挙げられる。
ルボキシル基における金属塩、特にナトリウム又はカリ
ウムの如きアルカリ金属との薬学的に許容される塩、あ
るいはカルシウムの如きアルカリ土類金属との薬学的に
許容される塩、あるいはアンモニウム塩が挙げられる。
【0012】コナゲニンはそれの毒性が低いものであ
り、例えばコナゲニンのラット急性毒性試験において、
経口、皮下、腹腔内、静脈内いずれの投与経路でもコナ
ゲニンのLD50値は500mg/kg以上であった。
り、例えばコナゲニンのラット急性毒性試験において、
経口、皮下、腹腔内、静脈内いずれの投与経路でもコナ
ゲニンのLD50値は500mg/kg以上であった。
【0013】コナゲニンを有効成分とする本発明の治療
剤としては、コナゲニンあるいはその薬学的に許容され
る塩のいずれかを常用の担体と配合して医薬組成物に製
剤できる。
剤としては、コナゲニンあるいはその薬学的に許容され
る塩のいずれかを常用の担体と配合して医薬組成物に製
剤できる。
【0014】本発明の治療剤の投与形態は経口、注射、
直腸坐剤のいずれでもよい。注射剤を調製する場合に
は、有効成分としてのコナゲニン又はその塩の水溶液に
pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等を添加し、常法によ
り凍結乾燥して凍結乾燥注射剤を製造することができ
る。またコナゲニンに無菌水ならびにpH調整剤、緩衝
剤、等張剤、局麻剤等を添加し、常法により皮下、筋肉
内、静脈内用注射剤を製造することもできる。
直腸坐剤のいずれでもよい。注射剤を調製する場合に
は、有効成分としてのコナゲニン又はその塩の水溶液に
pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等を添加し、常法によ
り凍結乾燥して凍結乾燥注射剤を製造することができ
る。またコナゲニンに無菌水ならびにpH調整剤、緩衝
剤、等張剤、局麻剤等を添加し、常法により皮下、筋肉
内、静脈内用注射剤を製造することもできる。
【0015】経口用固形製剤を調製する場合には、コナ
ゲニンに固体担体、さらに必要に応じて結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤を加えた後、常法
により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を
製造することができる。
ゲニンに固体担体、さらに必要に応じて結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤を加えた後、常法
により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を
製造することができる。
【0016】上記の担体の例には、結晶性セルローズ、
ゼラチン、ラクトース、スターチ、ステアリン酸マグネ
シウムなどがある。この固形製剤中には、0.2〜90
%(重量)の割合でコナゲニン又はその塩を配合でき
る。
ゼラチン、ラクトース、スターチ、ステアリン酸マグネ
シウムなどがある。この固形製剤中には、0.2〜90
%(重量)の割合でコナゲニン又はその塩を配合でき
る。
【0017】経口液状製剤を調製する場合には、コナゲ
ニンに矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常
法によりシロップ剤、およびドライシロップ剤とするこ
とができる。
ニンに矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常
法によりシロップ剤、およびドライシロップ剤とするこ
とができる。
【0018】直腸坐薬製剤を調製する場合には、コナゲ
ニンに賦形剤、さらに必要に応じて界面活性剤を加えた
のち、常法により坐剤とすることができる。
ニンに賦形剤、さらに必要に応じて界面活性剤を加えた
のち、常法により坐剤とすることができる。
【0019】コナゲニンの投与量は治療すべき疾患とそ
の症状により異なるが、一般的には、成人に1人当り、
コナゲニンとして2mg〜2g、好ましくは20mg〜
200mgを投与するのがよい。
の症状により異なるが、一般的には、成人に1人当り、
コナゲニンとして2mg〜2g、好ましくは20mg〜
200mgを投与するのがよい。
【0020】次に、末梢血中の血小板及び白血球に対す
るコナニゲンの生物学的性質を調べた試験を記載する。
るコナニゲンの生物学的性質を調べた試験を記載する。
【0021】試験例1 末梢血中の血小板数と白血球数に対するコナゲニンの作
用を次の試験により検討した。
用を次の試験により検討した。
【0022】制癌剤で骨髄抑制作用を示すサイクロフォ
スファミド、100mg/kgを試験の1日目および5
日目に腹腔内に投与することにより血小板(または白血
球)の数が減少したCDF1 マウス(日本チャールズ・
リバー株式会社)に、コナゲニンを試験の1日目から6
日目にわたり連日、腹腔内に0.05、0.5、5およ
び50mg/kgの投与量で投与した(処理群、一群5
匹)。その後、試験の3日目と7日目に眼窩静脈より採
血し、血液中の血小板数および白血球数をコールターカ
ウンターにて測定した。対照群(一群5匹)には、上記
と同様にサイクロフォスファミドを投与したが、コナゲ
ニンを投与しなかった。コナゲニンの効果を検討するた
めに、血小板(または白血球)の数の増加率(%)を下
記の計算式から算出した。
スファミド、100mg/kgを試験の1日目および5
日目に腹腔内に投与することにより血小板(または白血
球)の数が減少したCDF1 マウス(日本チャールズ・
リバー株式会社)に、コナゲニンを試験の1日目から6
日目にわたり連日、腹腔内に0.05、0.5、5およ
び50mg/kgの投与量で投与した(処理群、一群5
匹)。その後、試験の3日目と7日目に眼窩静脈より採
血し、血液中の血小板数および白血球数をコールターカ
ウンターにて測定した。対照群(一群5匹)には、上記
と同様にサイクロフォスファミドを投与したが、コナゲ
ニンを投与しなかった。コナゲニンの効果を検討するた
めに、血小板(または白血球)の数の増加率(%)を下
記の計算式から算出した。
【0023】 試験の7日目の測定結果から得られたコナゲニンの血小
板に対する効果を下記の表1に、白血球に対する効果を
表2に増加率(%)として示した。
板に対する効果を下記の表1に、白血球に対する効果を
表2に増加率(%)として示した。
【0024】
【0025】
【0026】上記の表1および表2の結果から明らかな
ように、コナゲニンは血小板に対しては0.05と0.
5mg/kgの投与量で、また白血球に対しては0.0
5、0.5および5mg/kgの投与量で増加作用を示
した。
ように、コナゲニンは血小板に対しては0.05と0.
5mg/kgの投与量で、また白血球に対しては0.0
5、0.5および5mg/kgの投与量で増加作用を示
した。
【0027】試験例2 試験例1で血小板数(または白血球数)の有意な増加効
果を示したコナゲニンの投与量、すなわちコナゲニンを
0.5mg/kgおよび0.05mg/kgの投与量で
投与した場合の末梢血中血小板数、白血球数に対するコ
ナゲニンの作用を次の試験により検討した。
果を示したコナゲニンの投与量、すなわちコナゲニンを
0.5mg/kgおよび0.05mg/kgの投与量で
投与した場合の末梢血中血小板数、白血球数に対するコ
ナゲニンの作用を次の試験により検討した。
【0028】制癌剤で骨髄抑制作用を示すサイクロフォ
スファミド、100mg/kgを試験の1日目および5
日目に腹腔内に投与したCDF1 マウスに、コナゲニン
を試験の1日目と5日目に腹腔内に0.05、0.5m
g/kgの投与量で投与した(処理群、一群5匹)。
スファミド、100mg/kgを試験の1日目および5
日目に腹腔内に投与したCDF1 マウスに、コナゲニン
を試験の1日目と5日目に腹腔内に0.05、0.5m
g/kgの投与量で投与した(処理群、一群5匹)。
【0029】その後、試験の7日目に眼窩静脈より採血
し、血液試料中の血小板数および白血球数をコールター
カウンターにて測定した。対照群(一群5匹)には、サ
イクロフォスファミドを投与したが、コナゲニンを投与
しなかった。コナゲニンの効果を検討するために、試験
例1と同様に血小板または白血球数の増加率(%)を算
出した。
し、血液試料中の血小板数および白血球数をコールター
カウンターにて測定した。対照群(一群5匹)には、サ
イクロフォスファミドを投与したが、コナゲニンを投与
しなかった。コナゲニンの効果を検討するために、試験
例1と同様に血小板または白血球数の増加率(%)を算
出した。
【0030】コナゲニンの血小板に対する効果を下記の
表3に、白血球に対する効果を表4に示した。
表3に、白血球に対する効果を表4に示した。
【0031】
【0032】
【0033】表3および表4の結果から明らかなよう
に、コナゲニンは上記の投与量で血小板および白血球に
対して有意な増加作用を示した。
に、コナゲニンは上記の投与量で血小板および白血球に
対して有意な増加作用を示した。
【0034】試験例3 無処置マウスの末梢血中血小板数、白血球数に対するコ
ナゲニンの作用を下記の試験により検討した。
ナゲニンの作用を下記の試験により検討した。
【0035】CDF1 マウスにコナゲニンを試験の1日
目から6日目にわたり連日、腹腔内に0.005、0.
05、0.5および5mg/kgの投与量で投与した
(処理群、一群5匹)。その後、試験の7日目に眼窩静
脈より採血し、採血試料中の血小板数および白血球数を
コールターカウンターにて測定した。対照群(一群5
匹)には、コナゲニンに代えて生理食塩水を腹腔内に投
与した。コナゲニンの効果を検討するために、血小板数
または白血球数の増加率(%)を下記の計算式から算出
した。
目から6日目にわたり連日、腹腔内に0.005、0.
05、0.5および5mg/kgの投与量で投与した
(処理群、一群5匹)。その後、試験の7日目に眼窩静
脈より採血し、採血試料中の血小板数および白血球数を
コールターカウンターにて測定した。対照群(一群5
匹)には、コナゲニンに代えて生理食塩水を腹腔内に投
与した。コナゲニンの効果を検討するために、血小板数
または白血球数の増加率(%)を下記の計算式から算出
した。
【0036】 コナゲニンの血小板に対する効果を下記の表5に、白血
球に対する効果を表6に示した。
球に対する効果を表6に示した。
【0037】
【0038】
【0039】表5および表6の結果から明らかなよう
に、コナゲニンは正常マウスの血小板および白血球に対
して増加作用を示した。試験例4 末梢血中の血小板数に対する経口投与時のコナゲニンの
作用を次の試験により検討した。 制癌剤で骨髄抑制作用
を示すサイクロフォスファミド、100mg/kgを1
日目に腹腔内に投与することにより、血小板の数が減少
したCDF 1 マウス(日本チャールズ・リバー株式会
社)に、コナゲニンを試験の1日目から4日目にわたり
連日に0.5、5、50、および500mg/kg(処
理群、一群5匹)を経口投与した。その後、試験の5日
目に眼窩静脈より採血し、血液試料中の血小板数をコー
ルターカウンターにて測定した。対照群(一群5匹)に
は、上記と同様にサイクロフォスファミドを投与した
が、コナゲニンを投与しなかった。コナゲニンの効果を
検討するために、血小板の数の増加率(%)を下記の計
算式から算出した。 試験の5日目の測定結果から得られたコナゲニンの血小
板に対する効果を下記の表7に増加率(%)として示し
た。 上記の表7の結果から、コナゲニンは血小板に対して
0.5と5mg/kg の投与量で、有意に増加作用を示し
た。
に、コナゲニンは正常マウスの血小板および白血球に対
して増加作用を示した。試験例4 末梢血中の血小板数に対する経口投与時のコナゲニンの
作用を次の試験により検討した。 制癌剤で骨髄抑制作用
を示すサイクロフォスファミド、100mg/kgを1
日目に腹腔内に投与することにより、血小板の数が減少
したCDF 1 マウス(日本チャールズ・リバー株式会
社)に、コナゲニンを試験の1日目から4日目にわたり
連日に0.5、5、50、および500mg/kg(処
理群、一群5匹)を経口投与した。その後、試験の5日
目に眼窩静脈より採血し、血液試料中の血小板数をコー
ルターカウンターにて測定した。対照群(一群5匹)に
は、上記と同様にサイクロフォスファミドを投与した
が、コナゲニンを投与しなかった。コナゲニンの効果を
検討するために、血小板の数の増加率(%)を下記の計
算式から算出した。 試験の5日目の測定結果から得られたコナゲニンの血小
板に対する効果を下記の表7に増加率(%)として示し
た。 上記の表7の結果から、コナゲニンは血小板に対して
0.5と5mg/kg の投与量で、有意に増加作用を示し
た。
【0040】
【発明の効果】コナゲニンは血小板および白血球の増加
作用を示し、また非常に低毒性であることから、血小板
および白血球減少を示す各種の疾病、すなわち、貧血、
造血機能不全、白血病および薬剤や放射線によって招来
する血小板および白血球減少等の治療に有用と考えられ
る。特に、コナゲニンは単独投与でも腫瘍増殖抑制効果
を持つことから、血小板および白血球減少等の副作用を
伴なう癌の化学療法剤や放射線療法と併用するのに有用
である。
作用を示し、また非常に低毒性であることから、血小板
および白血球減少を示す各種の疾病、すなわち、貧血、
造血機能不全、白血病および薬剤や放射線によって招来
する血小板および白血球減少等の治療に有用と考えられ
る。特に、コナゲニンは単独投与でも腫瘍増殖抑制効果
を持つことから、血小板および白血球減少等の副作用を
伴なう癌の化学療法剤や放射線療法と併用するのに有用
である。
フロントページの続き (72)発明者 飯高 洋一 東京都豊島区駒込3丁目3番10号 (72)発明者 中村 光 東京都台東区入谷2丁目39番7号 (72)発明者 一色 邦夫 神奈川県藤沢市大庭3910番地 湘南ライ フタウン藤沢西部団地2−13−1332 (72)発明者 長縄 博 東京都大田区田園調布本町3番17号 (72)発明者 濱田 雅 東京都新宿区内藤町1番地26 秀和レジ デンス405号 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/195 CA(STN) MEDLINE(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 次式 で表わされるコナゲニン又はその塩を有効成分とする血
小板減少症およびまたは白血球減少症治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3835592A JP2836797B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 血小板減少症およびまたは白血球減少症治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3835592A JP2836797B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 血小板減少症およびまたは白血球減少症治療剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05229939A JPH05229939A (ja) | 1993-09-07 |
JP2836797B2 true JP2836797B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=12522977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3835592A Expired - Fee Related JP2836797B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 血小板減少症およびまたは白血球減少症治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2836797B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
AU7082694A (en) * | 1994-05-10 | 1995-11-29 | Kitasato Institute, The | Hematopoietic stem cell proliferation accelerator |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP3835592A patent/JP2836797B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05229939A (ja) | 1993-09-07 |
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