JPH074813Y2 - 薬剤容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、薬剤能書を保持するホルダーを付設した薬剤
容器に関する。

「従来の技術」 製薬会社から販売される各種薬剤には、その薬剤の成
分、効能、用法、用量、使用上の注意、保管及び取扱い
上の注意等を示す使用の説明文書、つまり能書が必らず
添付されるが、この能書は薬剤容器を収納する外箱の中
に折り畳んで入れるか、あるいは適当な大きさの印刷物
とし、この印刷物を薬剤容器の外面に貼りつけるかして
添付している例が多い。

「考案が解決しようとする課題」 薬剤容器を収納する外箱は、薬剤の使用を始めると邪魔
なので処分することが多く、この場合能書の始末に困り
紛失したりすることがあり、また薬剤容器外面に貼りつ
ける方式では、長文の能書の場合には無理である。例え
ば、薬剤能書にはA3用紙１枚の表裏に及ぶものも珍らし
くない。

この種能書は、薬剤容器自体に簡単に取り出し可能に添
付し、従って随時その内容が確認しうる取扱いであるこ
とがのぞましい。

本考案は、容器体外面に能書を保持する簡単なホルダー
を外嵌装着し、能書を紛失することなく、また随時その
内容が確認しうるようにした薬剤容器を得るにある。

「課題を解決するための手段」 本考案の薬剤容器は、筒壁１に切り起し可能に切り込み
により下向きコ字形の薬剤能書２保持用の押え片３を形
成した短筒状のホルダー４を、容器体５胴部外面に嵌着
した構成としている。

「作用」 上記において、ホルダー４は別途作製されるものであ
り、このホルダー４は容器体５の胴部外面に嵌合装着さ
れ、この後押え片３を切り起しのように幾分外方に折出
してこの押え片３と筒壁１間に折り畳んだ薬剤能書２を
差し込み、押え片３の弾性でこの能書２を圧着保持させ
る。この後、シュリンクフィルム６で薬剤容器をすっぽ
り包み、流通可能な状態とする。

即ち、能書２はホルダー４により常時容器体５外面に簡
単に取り出し可能に添付された状態にあり、いつでも内
容が確認できる。

「実施例」 以下図面を参照して一実施例を説明する。

図で５と７が薬剤容器の容器体とキャップで、この容器
は収納する薬剤が粉末か、錠か、液状か等の種別により
金属製、合成樹脂製、硝子製等の適宜なものを選択すれ
ばよい。

ホルダー４は軟弾性を有する合成樹脂製のもので、例え
ば長尺なスリーブをカットして短筒状の形状に作製さ
れ、そして筒壁１に下向きコ字形の切り込みを入れて押
え片３を形成し、前記容器体６の胴部外面に嵌合装着さ
れる。押え片３は、切り起し状に外方に折出し、この押
え片３と筒壁１間に折り畳んだ能書２を差し込み、押え
片３の弾性でこの能書２を圧着保持する。従って、簡単
に取り出すことができる。この後、全体外面をシュリン
クフィルム６で包んで保護し、さらに図では示してない
が紙製の外箱に詰めて流通させる。

図例では、ホルダー４の両側に押え片３を設けたものを
示したが、勿論一方のみでもよい。

「考案の効果」 上記したように、本考案の薬剤容器は、筒壁１に切り起
し可能に切り込みにより下向きコ字形の薬剤能書２保持
用の押え片３を形成した短筒状のホルダー４を容器胴部
外面に嵌着したので、長文の薬剤能書２を折り畳んで常
時容器自体に添付でき、従って紛失したりすることな
く、しかも簡単にとり出せるので随意その内容が確認で
きて便利である。さらに、ホルダー４は単純な形状なの
で、安価に作成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案薬剤容器の一実施例の外形斜視図、第２
図は同実施例の分解斜視図である。 ２……薬剤能書、３……押え片 ４……ホルダー、５……容器体 ７……キャップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筒壁１に切り起し可能に切り込みにより下
   向きコ字形の薬剤能書２保持用の押え片３を形成した短
   筒状のホルダー４を、容器体５胴部外面に嵌着してなる
   薬剤容器。