JPH0748127A - 活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた反応方法 - Google Patents
活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた反応方法Info
- Publication number
- JPH0748127A JPH0748127A JP5195947A JP19594793A JPH0748127A JP H0748127 A JPH0748127 A JP H0748127A JP 5195947 A JP5195947 A JP 5195947A JP 19594793 A JP19594793 A JP 19594793A JP H0748127 A JPH0748127 A JP H0748127A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ferrite
- nickel
- activated
- carbon
- magnetite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/40—Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/36—Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Compounds Of Iron (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 炭素化合物が関与する反応を生起させること
ができる活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた
反応方法に関する。 【構成】 ニッケル−フェライト中の酸素原子の一部を
欠損させて活性化してなる活性化ニッケル−フェライ
ト、それに酸素含有炭素化合物を反応させて得られる活
性炭素付着ニッケル−フェライト、これらの活性化ある
いは活性炭素付着ニッケル−フェライトの製造方法及び
これらを用いたメタンあるいは水素の製造方法。 【効果】 反応活性が高く、炭素化合物が関与する反応
を生起させることができる有用な物質及び反応方法を提
供することができる。
ができる活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた
反応方法に関する。 【構成】 ニッケル−フェライト中の酸素原子の一部を
欠損させて活性化してなる活性化ニッケル−フェライ
ト、それに酸素含有炭素化合物を反応させて得られる活
性炭素付着ニッケル−フェライト、これらの活性化ある
いは活性炭素付着ニッケル−フェライトの製造方法及び
これらを用いたメタンあるいは水素の製造方法。 【効果】 反応活性が高く、炭素化合物が関与する反応
を生起させることができる有用な物質及び反応方法を提
供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭素化合物が関与する反
応を生起させることができる活性化ニッケル−フェライ
ト及びそれを用いた反応方法に関する。
応を生起させることができる活性化ニッケル−フェライ
ト及びそれを用いた反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネタイトの表面に、当該マグネタイ
トを250〜700℃に保持させて該マグネタイト中の
酸素イオンを還元物質あるいは電子供与で逃避させて酸
素欠陥マグネタイトとし、活性化する方法が知られてい
る(特開平3−252317、特開平3−25702
5、特開平3−285828各号公報など)。この活性
の酸素欠陥マグネタイトにCO2 やCOの炭素化合物を
反応させると、炭素と結合している陰イオン物質が除か
れて炭素がマグネタイトの表面に析出して付着し、活性
炭素付着マグネタイトになる(特開平3−285829
号公報など)。この活性炭素付着マグネタイトは、通常
の炭素よりも反応性が高く、水素と反応させてメタンを
得たり、水と反応させて水素を発生させることができ
る。
トを250〜700℃に保持させて該マグネタイト中の
酸素イオンを還元物質あるいは電子供与で逃避させて酸
素欠陥マグネタイトとし、活性化する方法が知られてい
る(特開平3−252317、特開平3−25702
5、特開平3−285828各号公報など)。この活性
の酸素欠陥マグネタイトにCO2 やCOの炭素化合物を
反応させると、炭素と結合している陰イオン物質が除か
れて炭素がマグネタイトの表面に析出して付着し、活性
炭素付着マグネタイトになる(特開平3−285829
号公報など)。この活性炭素付着マグネタイトは、通常
の炭素よりも反応性が高く、水素と反応させてメタンを
得たり、水と反応させて水素を発生させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記活性マグネタイト
あるいは活性炭素付着マグネタイトは、炭素化合物など
を製造する原料として利用が期待される物質である。し
かしながら、例えばこの活性炭素付着マグネタイトに水
素を反応させてメタンを生成する場合に、比較的高い温
度を必要とし(大気圧下で350℃程度)、また経時的
にメタン生成率が低下するという問題もあった。本発明
は、前記従来技術の問題点を解決し、より製造が容易
で、活性が高く低温での反応が可能で、反応時間の経過
に連れて反応活性が低下することのない新規物質を提供
することを目的とする。
あるいは活性炭素付着マグネタイトは、炭素化合物など
を製造する原料として利用が期待される物質である。し
かしながら、例えばこの活性炭素付着マグネタイトに水
素を反応させてメタンを生成する場合に、比較的高い温
度を必要とし(大気圧下で350℃程度)、また経時的
にメタン生成率が低下するという問題もあった。本発明
は、前記従来技術の問題点を解決し、より製造が容易
で、活性が高く低温での反応が可能で、反応時間の経過
に連れて反応活性が低下することのない新規物質を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は (1)ニッケル−フェライト中の酸素原子の一部を欠損
させて活性化してなることを特徴とする活性化ニッケル
−フェライト。 (2)前記活性化ニッケル−フェライトに炭素を付着さ
せてなることを特徴とする活性炭素付着ニッケル−フェ
ライト。 (3)前記活性化ニッケル−フェライトにCO又はCO
2 などの酸素含有炭素化合物を反応させることを特徴と
する活性炭素付着ニッケル−フェライトの製造方法。 (4)前記活性化ニッケル−フェライトにCO2 及び水
素を作用させることを特徴とするCO2 からのメタンの
製造方法。 (5)前記活性炭素付着ニッケル−フェライトに水素を
作用させることを特徴とするCO又はCO2 からのメタ
ンの製造方法。 (6)前記活性炭素付着ニッケル−フェライトに水蒸気
を作用させることを特徴とする水素及びCOの製造方
法。 である。
させて活性化してなることを特徴とする活性化ニッケル
−フェライト。 (2)前記活性化ニッケル−フェライトに炭素を付着さ
せてなることを特徴とする活性炭素付着ニッケル−フェ
ライト。 (3)前記活性化ニッケル−フェライトにCO又はCO
2 などの酸素含有炭素化合物を反応させることを特徴と
する活性炭素付着ニッケル−フェライトの製造方法。 (4)前記活性化ニッケル−フェライトにCO2 及び水
素を作用させることを特徴とするCO2 からのメタンの
製造方法。 (5)前記活性炭素付着ニッケル−フェライトに水素を
作用させることを特徴とするCO又はCO2 からのメタ
ンの製造方法。 (6)前記活性炭素付着ニッケル−フェライトに水蒸気
を作用させることを特徴とする水素及びCOの製造方
法。 である。
【0005】本発明において、ニッケル−フェライトと
はFeO・Fe2 O3 で表されるマグネタイトの2価の
Feの一部又は全部をNiで置き換えたものをいう。本
発明のニッケル−フェライトとしてはNiの置換割合
が、湿式法にて調製が可能な、原子比でFeの100モ
ルに対し30モルまでの範囲のものが好ましく、中でも
5〜20モルの範囲のものが特に好ましい。以下本明細
書においては、Feの100に対するNiの原子比(モ
ル比)がnであるニッケル−フェライトを100/nニ
ッケル−フェライトという。
はFeO・Fe2 O3 で表されるマグネタイトの2価の
Feの一部又は全部をNiで置き換えたものをいう。本
発明のニッケル−フェライトとしてはNiの置換割合
が、湿式法にて調製が可能な、原子比でFeの100モ
ルに対し30モルまでの範囲のものが好ましく、中でも
5〜20モルの範囲のものが特に好ましい。以下本明細
書においては、Feの100に対するNiの原子比(モ
ル比)がnであるニッケル−フェライトを100/nニ
ッケル−フェライトという。
【0006】ニッケル−フェライトを150〜400℃
に保持し、水素などの還元性物質を作用させると、ニッ
ケル−フェライト中の酸素の一部が水の形で引き抜かれ
て欠損した酸素欠陥ニッケル−フェライトが得られる。
このような酸素欠陥ニッケル−フェライトは、還元性物
質を作用させる以外にも、所定の温度において、高電圧
をかけて電子を供与する方法、静電気発生装置からの電
子を供与する方法あるいはHe、N2 などの不活性ガス
を流すなどの方法により製造することができる。
に保持し、水素などの還元性物質を作用させると、ニッ
ケル−フェライト中の酸素の一部が水の形で引き抜かれ
て欠損した酸素欠陥ニッケル−フェライトが得られる。
このような酸素欠陥ニッケル−フェライトは、還元性物
質を作用させる以外にも、所定の温度において、高電圧
をかけて電子を供与する方法、静電気発生装置からの電
子を供与する方法あるいはHe、N2 などの不活性ガス
を流すなどの方法により製造することができる。
【0007】図1にニッケル−フェライト及びマグネタ
イトに同一条件の下で水素ガスを連続通気した場合の酸
素の欠損率の変化の状況を示す。図中Aはマグネタイ
ト、Bはニッケル−フェライトについての酸素の欠落に
よる減量状況を示す。図1からマグネタイトに比較しニ
ッケル−フェライトは酸素の抜けが早く、活性化の速度
が速いことがわかる。
イトに同一条件の下で水素ガスを連続通気した場合の酸
素の欠損率の変化の状況を示す。図中Aはマグネタイ
ト、Bはニッケル−フェライトについての酸素の欠落に
よる減量状況を示す。図1からマグネタイトに比較しニ
ッケル−フェライトは酸素の抜けが早く、活性化の速度
が速いことがわかる。
【0008】このようにして得られた酸素欠陥ニッケル
−フェライトは非常に反応活性に富む活性化ニッケル−
フェライトである。この活性化ニッケル−フェライトに
CO 2 やCOなどの酸素含有炭素化合物を反応させる
と、酸素は活性化ニッケル−フェライト中に取り込ま
れ、炭素が表層へ析出して付着し活性炭素付着ニッケル
−フェライトになる。通常、活性化ニッケル−フェライ
トには、初めの欠陥量以上の酸素が取り込まれる場合が
多い。表面に析出した炭素は炭素原子単体で存在し、非
常に反応性に富んでいる。そのため、この活性炭素付着
ニッケル−フェライトに水素を接触させると、速やかに
反応してメタンが生成する。また、水蒸気を作用させる
とCOと水素が発生する。本発明の活性炭素付着ニッケ
ル−フェライトはこのように炭素化合物を生成させる原
料物質としてすぐれた特性を有している。
−フェライトは非常に反応活性に富む活性化ニッケル−
フェライトである。この活性化ニッケル−フェライトに
CO 2 やCOなどの酸素含有炭素化合物を反応させる
と、酸素は活性化ニッケル−フェライト中に取り込ま
れ、炭素が表層へ析出して付着し活性炭素付着ニッケル
−フェライトになる。通常、活性化ニッケル−フェライ
トには、初めの欠陥量以上の酸素が取り込まれる場合が
多い。表面に析出した炭素は炭素原子単体で存在し、非
常に反応性に富んでいる。そのため、この活性炭素付着
ニッケル−フェライトに水素を接触させると、速やかに
反応してメタンが生成する。また、水蒸気を作用させる
とCOと水素が発生する。本発明の活性炭素付着ニッケ
ル−フェライトはこのように炭素化合物を生成させる原
料物質としてすぐれた特性を有している。
【0009】酸素原子を欠損させてニッケル−フェライ
トを活性化し、炭素を付着させるプロセスは従来公知の
マグネタイトの場合と類似しているが、本発明において
はマグネタイトに変えてニッケル−フェライトを使用す
ることにより、活性化が容易となり、活性炭素付着ニッ
ケル−フェライトに水素や水などを反応させてメタンや
水素を製造する際の反応速度が速くなり、反応温度もは
るかに低くすることができ、しかも時間の経過による転
換率の低下を少なくすることができた。
トを活性化し、炭素を付着させるプロセスは従来公知の
マグネタイトの場合と類似しているが、本発明において
はマグネタイトに変えてニッケル−フェライトを使用す
ることにより、活性化が容易となり、活性炭素付着ニッ
ケル−フェライトに水素や水などを反応させてメタンや
水素を製造する際の反応速度が速くなり、反応温度もは
るかに低くすることができ、しかも時間の経過による転
換率の低下を少なくすることができた。
【0010】本発明の活性化ニッケル−フェライトは、
気相中のCO2 と反応して分解し、元素状炭素の形で表
面に付着させて捕捉する機能を有するので、水素による
還元、活性化による再生工程と組み合わせることによ
り、各種排ガスなどに含まれるCO2 の除去材として使
用することができる。図5は、この活性化ニッケル−フ
ェライトを使用した排ガス処理システムの1例を示すフ
ロー図である。図5において、発電所ボイラ排ガス、ガ
スタービン排ガス、焼却炉排ガスなどのCO2 を含む排
ガスは排ガス導入管1から、切替え弁2を経て活性化ニ
ッケル−フェライト槽4へ導かれる。活性化ニッケル−
フェライト槽4は、反応に必要な熱量のうち、排ガス自
体が保有する熱量で不足する分を補うため加温、断熱槽
3で囲まれている。活性化ニッケル−フェライト槽4で
は、水素導入管5を通して添加された水素ガスと排ガス
中のCO2 が反応し、次の式に従ってメタン化反応が進
行する。 CO2 +4H2 →CH4 +2H2 O 生成したメタンを含む排ガスは、CH4 分離器6にてメ
タンが抽出分離されたのち、配管8を経て廃棄される。
分離されたメタンはCH4 排出管7から排出され別途有
効利用される。活性化ニッケル−フェライトの活性が低
下した時点で切替え弁2により排ガス流路を切替え、他
の活性化ニッケル−フェライト槽を使用するようにし、
活性の低下したニッケル−フェライトは還元再生する。
気相中のCO2 と反応して分解し、元素状炭素の形で表
面に付着させて捕捉する機能を有するので、水素による
還元、活性化による再生工程と組み合わせることによ
り、各種排ガスなどに含まれるCO2 の除去材として使
用することができる。図5は、この活性化ニッケル−フ
ェライトを使用した排ガス処理システムの1例を示すフ
ロー図である。図5において、発電所ボイラ排ガス、ガ
スタービン排ガス、焼却炉排ガスなどのCO2 を含む排
ガスは排ガス導入管1から、切替え弁2を経て活性化ニ
ッケル−フェライト槽4へ導かれる。活性化ニッケル−
フェライト槽4は、反応に必要な熱量のうち、排ガス自
体が保有する熱量で不足する分を補うため加温、断熱槽
3で囲まれている。活性化ニッケル−フェライト槽4で
は、水素導入管5を通して添加された水素ガスと排ガス
中のCO2 が反応し、次の式に従ってメタン化反応が進
行する。 CO2 +4H2 →CH4 +2H2 O 生成したメタンを含む排ガスは、CH4 分離器6にてメ
タンが抽出分離されたのち、配管8を経て廃棄される。
分離されたメタンはCH4 排出管7から排出され別途有
効利用される。活性化ニッケル−フェライトの活性が低
下した時点で切替え弁2により排ガス流路を切替え、他
の活性化ニッケル−フェライト槽を使用するようにし、
活性の低下したニッケル−フェライトは還元再生する。
【0011】本発明の活性化ニッケル−フェライトを使
用することにより、200℃付近の低温での反応でCO
2 の捕捉が可能となり、また反応の末期まで反応速度は
高い水準を維持できるので、反応装置的にも小規模で済
むようになり、従来は実現困難であった排ガスからのC
O2 の捕捉が現実的なものとなった。
用することにより、200℃付近の低温での反応でCO
2 の捕捉が可能となり、また反応の末期まで反応速度は
高い水準を維持できるので、反応装置的にも小規模で済
むようになり、従来は実現困難であった排ガスからのC
O2 の捕捉が現実的なものとなった。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 (実施例1)湿式法により合成した100/15ニッケ
ル−フェライト及びマグネタイトそれぞれ1gを石英セ
ルに充填して電気炉内に設置し、300℃の温度で毎分
20×10-3dm3 のH2 をニッケル−フェライトにつ
いては2時間、マグネタイトについては5時間流して還
元し活性化させた。次いで得られた活性化ニッケル−フ
ェライト及び活性化マグネタイトに、300℃の温度
で、CO2 とH2 とを4:1の割合で混合したガスを
0.1MPaの圧力で通して反応させCO2 →CH4 の
転換率(入口CO2 に対する出口CH4のモル比)を測
定した結果を図2に示す。図2から、活性化マグネタイ
トについては反応開始後10分程度で転換率が急激に減
少し10%以下になってしまうのに対し、本発明の活性
化ニッケル−フェライトの場合は360分経過後におい
ても30%程度の高水準を維持していることがわかる。
説明する。 (実施例1)湿式法により合成した100/15ニッケ
ル−フェライト及びマグネタイトそれぞれ1gを石英セ
ルに充填して電気炉内に設置し、300℃の温度で毎分
20×10-3dm3 のH2 をニッケル−フェライトにつ
いては2時間、マグネタイトについては5時間流して還
元し活性化させた。次いで得られた活性化ニッケル−フ
ェライト及び活性化マグネタイトに、300℃の温度
で、CO2 とH2 とを4:1の割合で混合したガスを
0.1MPaの圧力で通して反応させCO2 →CH4 の
転換率(入口CO2 に対する出口CH4のモル比)を測
定した結果を図2に示す。図2から、活性化マグネタイ
トについては反応開始後10分程度で転換率が急激に減
少し10%以下になってしまうのに対し、本発明の活性
化ニッケル−フェライトの場合は360分経過後におい
ても30%程度の高水準を維持していることがわかる。
【0013】(実施例2)ニッケル置換割合がそれぞれ
100/5及び100/15であるニッケル−フェライ
トとマグネタイトのそれぞれ3gを内径8mm、長さ2
50mmの石英セルに充填して電気炉内に設置し、30
0℃の温度でH2 を流して充分に活性化した。これらの
活性化ニッケル−フェライト及び活性化マグネタイトが
充填された石英セル内にそれぞれ10ミリリットルのC
O2 を封入し、300℃に加熱し活性炭素付着ニッケル
−フェライト及びマグネタイトとした。次いでH2 を封
入して200℃に保持し、メタン化反応を行い生成する
メタンの量からCO2 →CH 4 の転換率を測定した結果
を図3に示す。図3から、活性化マグネタイトに比較し
て本発明の活性化ニッケル−フェライトの方が反応速度
が速く、CO2 →CH 4 の転換率も高いことがわかる。
また、活性化ニッケル−フェライトの中でもニッケル置
換割合が100/5のものより100/15の方が優れ
ていることがわかる。
100/5及び100/15であるニッケル−フェライ
トとマグネタイトのそれぞれ3gを内径8mm、長さ2
50mmの石英セルに充填して電気炉内に設置し、30
0℃の温度でH2 を流して充分に活性化した。これらの
活性化ニッケル−フェライト及び活性化マグネタイトが
充填された石英セル内にそれぞれ10ミリリットルのC
O2 を封入し、300℃に加熱し活性炭素付着ニッケル
−フェライト及びマグネタイトとした。次いでH2 を封
入して200℃に保持し、メタン化反応を行い生成する
メタンの量からCO2 →CH 4 の転換率を測定した結果
を図3に示す。図3から、活性化マグネタイトに比較し
て本発明の活性化ニッケル−フェライトの方が反応速度
が速く、CO2 →CH 4 の転換率も高いことがわかる。
また、活性化ニッケル−フェライトの中でもニッケル置
換割合が100/5のものより100/15の方が優れ
ていることがわかる。
【0014】(実施例3)実施例1と同様にして作製し
た活性化ニッケル−フェライト及び活性化マグネタイト
に、300℃でCO2 ガスを通して反応させた。CO2
は炭素と酸素の元素に分離し、炭素元素はニッケル−フ
ェライト又はマグネタイトの表面上に析出して付着する
ことによってCO2 の除去が行われた。このときのCO
2 除去率の変化の状況を炭素の付着量の増加状況から調
べた結果は図4に示すとおりであり、ニッケル−フェラ
イトを使用した場合にはマグネタイトに比較して著しく
反応が早く、CO2 除去効率がよいことがわかる。
た活性化ニッケル−フェライト及び活性化マグネタイト
に、300℃でCO2 ガスを通して反応させた。CO2
は炭素と酸素の元素に分離し、炭素元素はニッケル−フ
ェライト又はマグネタイトの表面上に析出して付着する
ことによってCO2 の除去が行われた。このときのCO
2 除去率の変化の状況を炭素の付着量の増加状況から調
べた結果は図4に示すとおりであり、ニッケル−フェラ
イトを使用した場合にはマグネタイトに比較して著しく
反応が早く、CO2 除去効率がよいことがわかる。
【0015】(実施例4)実施例2と同様の方法で作成
した活性炭素付着ニッケル−フェライト(ニッケル置換
割合100/15)に、脱酸素処理したArガスで希釈
した水蒸気を接触させたところ、活性炭素付着ニッケル
−フェライト1g当たり20ミリリットルの水素が発生
した。
した活性炭素付着ニッケル−フェライト(ニッケル置換
割合100/15)に、脱酸素処理したArガスで希釈
した水蒸気を接触させたところ、活性炭素付着ニッケル
−フェライト1g当たり20ミリリットルの水素が発生
した。
【0016】
【発明の効果】本発明の活性化ニッケル−フェライト
(酸素欠陥ニッケル−フェライト)は、反応活性が高
く、酸素を含有する炭素化合物と反応させることにより
表面に活性の高い炭素が付着した活性炭素付着ニッケル
−フェライトを得ることができる利用価値の高い材料で
ある。また、この活性炭素付着ニッケル−フェライト
は、水素を反応させるとメタンを生成し、水蒸気を作用
させると水素及びCOを生成するなど各種反応の中間物
質として有用である。なお、活性化ニッケル−フェライ
トにCO2 又はCOと水素との混合ガスと接触させて反
応させることにより、活性炭素付着ニッケル−フェライ
トを単離することなく、直接メタンを生成させることも
できる。さらに、このような作用を有する活性化ニッケ
ル−フェライトは、各種排ガス等に含まれるCO2 の除
去材としても有効である。
(酸素欠陥ニッケル−フェライト)は、反応活性が高
く、酸素を含有する炭素化合物と反応させることにより
表面に活性の高い炭素が付着した活性炭素付着ニッケル
−フェライトを得ることができる利用価値の高い材料で
ある。また、この活性炭素付着ニッケル−フェライト
は、水素を反応させるとメタンを生成し、水蒸気を作用
させると水素及びCOを生成するなど各種反応の中間物
質として有用である。なお、活性化ニッケル−フェライ
トにCO2 又はCOと水素との混合ガスと接触させて反
応させることにより、活性炭素付着ニッケル−フェライ
トを単離することなく、直接メタンを生成させることも
できる。さらに、このような作用を有する活性化ニッケ
ル−フェライトは、各種排ガス等に含まれるCO2 の除
去材としても有効である。
【図1】ニッケル−フェライト及びマグネタイトに同一
条件の下で水素ガスを連続通気した場合の酸素の欠損率
の変化の状況を示すグラフ。
条件の下で水素ガスを連続通気した場合の酸素の欠損率
の変化の状況を示すグラフ。
【図2】活性化ニッケル−フェライト及び活性化マグネ
タイトにCO2 /水素混合ガスを通して反応させた際の
CO2 →CH4 の転換率の変化を示すグラフ。
タイトにCO2 /水素混合ガスを通して反応させた際の
CO2 →CH4 の転換率の変化を示すグラフ。
【図3】ニッケル置換率の異なる活性化ニッケル−フェ
ライト及び活性化マグネタイトにCO2 及びH2 ガスを
反応させた際のCO2 →CH4 の転換率の変化を示すグ
ラフ。
ライト及び活性化マグネタイトにCO2 及びH2 ガスを
反応させた際のCO2 →CH4 の転換率の変化を示すグ
ラフ。
【図4】活性化ニッケル−フェライト及びマグネタイト
にCO2 を通して反応させた際のCO2 除去率の変化を
示すグラフ。
にCO2 を通して反応させた際のCO2 除去率の変化を
示すグラフ。
【図5】活性化ニッケル−フェライトを使用した排ガス
処理システムの1例を示すフロー図。
処理システムの1例を示すフロー図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01G 49/08 Z C07C 1/00 1/12 9/04 9280−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 辻 正 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 上島 直幸 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】 ニッケル−フェライト中の酸素原子の一
部を欠損させて活性化してなることを特徴とする活性化
ニッケル−フェライト。 - 【請求項2】 請求項1に記載の活性化ニッケル−フェ
ライトに炭素を付着させてなることを特徴とする活性炭
素付着ニッケル−フェライト。 - 【請求項3】 請求項1に記載の活性化ニッケル−フェ
ライトに酸素含有炭素化合物を反応させることを特徴と
する活性炭素付着ニッケル−フェライトの製造方法。 - 【請求項4】 酸素含有炭素化合物がCO又はCO2 で
あることを特徴とする請求項3に記載の活性炭素付着ニ
ッケル−フェライトの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の活性化ニッケル−フェ
ライトにCO2 及び水素を作用させることを特徴とする
CO2 からのメタンの製造方法。 - 【請求項6】 請求項2に記載の活性炭素付着ニッケル
−フェライトに水素を作用させることを特徴とするメタ
ンの製造方法。 - 【請求項7】 請求項2に記載の活性炭素付着ニッケル
−フェライトに水蒸気を作用させることを特徴とする水
素及びCOの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5195947A JPH0748127A (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた反応方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5195947A JPH0748127A (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた反応方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0748127A true JPH0748127A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16349628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5195947A Withdrawn JPH0748127A (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた反応方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0748127A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002081368A1 (fr) * | 2001-04-02 | 2002-10-17 | Uchiya Thermostat Co., Ltd. | Procede de production d'hydrogene et appareil destine a fournir de l'hydrogene |
CN103026545A (zh) * | 2010-05-28 | 2013-04-03 | 丰田自动车株式会社 | 用于可充电金属空气电池的阴极催化剂和可充电金属空气电池 |
CN110404541A (zh) * | 2019-08-05 | 2019-11-05 | 大连理工大学 | 以铁酸盐作为前驱体的铁基催化剂及其制备方法与应用 |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP5195947A patent/JPH0748127A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002081368A1 (fr) * | 2001-04-02 | 2002-10-17 | Uchiya Thermostat Co., Ltd. | Procede de production d'hydrogene et appareil destine a fournir de l'hydrogene |
US7300643B2 (en) | 2001-04-02 | 2007-11-27 | Uchiya Thermostat Co., Ltd. | Method for producing hydrogen and apparatus for supplying hydrogen |
CN103026545A (zh) * | 2010-05-28 | 2013-04-03 | 丰田自动车株式会社 | 用于可充电金属空气电池的阴极催化剂和可充电金属空气电池 |
CN110404541A (zh) * | 2019-08-05 | 2019-11-05 | 大连理工大学 | 以铁酸盐作为前驱体的铁基催化剂及其制备方法与应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1333009A1 (en) | Method for partial oxidation of methane using dense, oxygen selective permeation ceramic membrane | |
CN101045527B (zh) | 用于生产氢的复合金属氧化物的再生 | |
Li et al. | Mechanistic aspects in the direct synthesis of hydrogen peroxide on PdAu catalyst from first principles | |
WO2004002881A1 (ja) | 水素製造方法および水素供給装置 | |
MX2014012551A (es) | Metodos para utilizar catalizadores de metal en convertidores catalíticos de óxido de carbono. | |
TW200938298A (en) | Production method of reforming catalyst for tar-containing gas, tar reforming method, and regeneration method of reforming catalyst for tar-containing gas | |
WO2008090466A2 (en) | Method and system for producing a hydrogen enriched fuel using microwave assisted methane plasma decomposition on catalyst | |
US3821362A (en) | Hydrogen production by dissociation of steam with liquid tin | |
WO2014151135A2 (en) | Direct combustion heating | |
WO2012020834A1 (ja) | 水素製造方法及び装置 | |
JPH0748127A (ja) | 活性化ニッケル−フェライト及びそれを用いた反応方法 | |
US4836898A (en) | Methane conversion reactor | |
IE833017L (en) | Method of separation and purifying hydrogen | |
JP2017521353A (ja) | 水素を生成するための方法 | |
AU2008228107B2 (en) | Hydrogen production by water dissociation in the presence of SnO using the SnO2/SnO couple in a series of thermochemical reactions | |
JP2001239164A (ja) | 硫化カドミウム系水素発生用光触媒及びその製造方法とそれを用いる水素の製造方法 | |
CA2336995A1 (en) | Inorganic hydrogen and hydrogen polymer compounds and applications thereof | |
WO2021186658A1 (ja) | メタノール製造システム及びメタノール製造方法 | |
JPH04325402A (ja) | 燃料電池用水素製造方法及び装置並びに供給方法 | |
JPS6241701A (ja) | メタノ−ル分解装置の圧力スイング式ガス分離器 | |
JPH0656706A (ja) | 炭素質燃料の製造方法および炭酸ガスの資源化方法 | |
EA012595B1 (ru) | Способ переработки природного газа в моторные топлива | |
US4749558A (en) | Method of separating and purifying hydrogen | |
Newton | New, man-made N2-fixing systems | |
JPH05124813A (ja) | アンモニアの精製方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001031 |