JPH0747950B2 - フリーピストン式の流体処理装置 - Google Patents

フリーピストン式の流体処理装置

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JPH0747950B2
JPH0747950B2 JP1127604A JP12760489A JPH0747950B2 JP H0747950 B2 JPH0747950 B2 JP H0747950B2 JP 1127604 A JP1127604 A JP 1127604A JP 12760489 A JP12760489 A JP 12760489A JP H0747950 B2 JPH0747950 B2 JP H0747950B2
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cylinder
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茂喜 萩原
徹 稲塚
広道 上野
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Daikin Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば圧縮機や真空ポンプとして使用され
る流体処理装置において、特に往復動するフリーピスト
ンを動作要素とするもに関する。
(従来の技術) ピストンを動作要素とする従来型の圧縮機においては、
モータの回転運動を往復運動に変換するための機構が不
可欠であり、この運動変換機構での動力損失が避けられ
ないこと、あるいは振動、騒音の発生を伴うことなどの
不利がある。こうした不利を避けるために、フリーピス
トンを直接往復駆動して流体の圧縮や吸引等のポンプ作
用を行なうことが検討されている。
例えば、ケーシング内に一個のフリーピストンを配置
し、これをリニアモータで往復駆動する流体処理装置が
実用化されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記の流体処理装置は、一個のフリーピストンを動作要
素とするものであるため、脈動及び振動が避けられない
点に不満がある。
この発明の目的は、複数のフリーピストンを動作要素と
して流体の圧縮や吸引等の処理を行なうことにより、機
械効率が高く、小形軽量化が容易で、しかも脈動や振動
も解消できるようにした流体処理装置を得ることにあ
る。
(課題を解決するための手段) この発明では、アキシャル型の回転ピストンポンプと同
様に、複数個のフリーピストンを軸回りに回転させ、半
回転ごとに各フリーピストンを往動または復動させるこ
とによりポンプ作用を行なわせる。フリーピストンの回
転駆動は、誘導電動機の駆動原理を利用して行なう。ま
た、往復駆動は、フリーピストンと磁界の相対位置を、
周回方向で循環状に軸方向へずらすことにより行なう。
具体的には、第1図に示すように、ケーシング(1)内
に磁性を発揮するシリンダブロック(6)を回転自在に
支持し、シリンダブロック(6)内の回転周面に沿って
複数個のシリンダ(8)を等間隔おきに設け、各シリン
ダ(8)内に磁性体からなるフリーピストン(9)を往
復動自在に支持する。そして、シリンダブロック(6)
の周囲に回転磁界を発生するステータ(7)を配設し、
回転磁界の回転平面(S)がシリンダブロック(6)の
回転平面(P)に対して所定角度(α)だけ傾斜するよ
うステータコイル(19)を配置することとした。
(作用) ステータ(7)に交流電流を印加することにより回転磁
界が形成され、磁性を備えたシリンダブロック(6)
は、回転磁界に追従して回転する。このとき、回転磁界
の回転平面(S)がシリンダブンロック(6)の回転平
面(P)に対して傾いているので、各フリーピストン
(9)と磁界との相対位置に軸方向のずれが生じる。従
って、各フリーピストン(9)はシリンダブロック
(6)に同行して軸回りに回転しながら、同時に、磁界
の軸方向のずれに追従して半回転ごとにシリンダ(8)
内を往復移動する。この往復動作の一方で流体の吸入を
行ない、他方で流体の吐出を行なうことができるので、
吸入作用と吐出作用のどちらか一方で流体処理を行なう
ことにより、真空ポンプや圧縮機等の機能を発揮できる
ことになる。
フリーピストン(9)は複数個設けられており、軸回り
に回転しながら往復動してポンプ作用を発揮する。従っ
て、リニアモータを駆動源とする従来の流体処理装置に
比べると、脈動を抑止できるのはもちろん、シリンダブ
ロック(6)の半回転ごとに逆向きにフリーピストン
(9)が作動して、運動慣性力を打ち消し合うので、脈
動の発生を解消できる。
(実施例) 第1図ないし第5図はこの発明を圧縮機に適用した第1
実施例を示す。
第2図において、圧縮機は、円筒状のケーシング(1)
の上下端に軸受ブロック(2),(3)を設け、両ブロ
ック(2),(3)間に軸受(4),(4)を介して主
軸5)を回転自在に支持し、この主軸(5)にシリンダ
ブロック(6)を固定し、シリンダブロック(6)の外
周にステータ(7)を配置して構成する。
シリンダブロック(6)は鉄合金等の磁性体を素材にし
て円柱状に形成され、この肉壁を上下に貫通する状態で
8個のシリンダ(8)を周方向に等間隔おきに通設した
ものである。各シリンダ(8)のそれぞれには、フリー
ピストン(9)が上下動自在に支持されており、シリン
ダブロック(6)の下端面に固定したエンドプレート
(10)で、ピストン(9)がシリンダ(8)から抜け落
ちるのを防止できるようにしている。エンドプレート
(10)には各シリンダ(8)に対応して通口(11)が通
設されている。フリーピストン(9)もシリンダブロッ
ク(6)と同様に磁性体で形成されている。
上方の軸受ブロック(2)の下端面にバルブプレート
(13)を固定し、シリンダブロック(6)がバルブプレ
ート(13)に溶接して回転できるようにしている。バル
ブプレート(13)の板面には吸入ポート(14)と吐出ポ
ート(15)とが通設されている。第3図に示すように、
吸入ポート(14)及び吐出ポート(15)は、平面視で半
円弧状に形成されており、それぞれが4個ずつに二分さ
れたシリンダ(8)群に連通するよう配置されている。
また、各ポート(14),(15)に連通する状態で、吸入
路(16)と吐出路(17)とが軸受ブロック(2)に形成
されている。
ステータ(7)は、誘導電動機のステータに似た構造と
され、ケーシング(1)の内面に固定されるステータコ
ア(18)に、ステータコイル(19)を埋設状に固定した
ものである。ステータコア(18)は、プレス機で打抜き
形成されたコア板(18a)を多数枚積層して形成され
る。また、コア板(18a)はけい素鋼板等の磁性材製の
薄板で形成される。
このステータ(7)が誘導電動機のステータと違うの
は、ステータ(7)によって発生する回転磁界の回転平
面(S)が、シリンダブロック(6)の回転平面(P)
に対して所定角度(α)だけ傾斜するようステータコイ
ル(19)を配置する点にある。例えば第4図に示すよう
に、三組のステータコイル(19)を想定する場合に、各
ステータコイル(19)の対向する巻線部(20),(21)
を、第2図のように軸方向にずらして配置し、巻線部
(20),(21)の上下方向中心位置が、シリンダブロッ
ク(6)に対して徐々に下方移動し、半周位置を越えた
ら逆に徐々に上方移動するようにするのである。なお、
前記中心位置の軸方向の最大ずれ(E)は、第1図に示
すように、8個のシリンダ(8)の径方向に対向する2
個のシリンダ(8),(8)間で生じる。このコイル配
置に対応して、コア板(18a)の板面の軸方向位置が循
環状にずれるようにしてある。つまり、ステータコア
(18)も循環状に軸方向にずれが生じるように形成され
ている。第2図中符号(22)は潤滑オイルである。
第4図において、シリンダブロック(6)の回転動作を
説明する。ステータコイル(19)に三相交流電流を印加
すると、各相の電流はそれぞれ実線、破線、一点鎖線で
示すように変化する。そして、三組のステータコイル
(19)のそれぞれには、各相の電流の強さと方向に応じ
た磁界が発生し、三者の磁界の合成磁界(M)が形成さ
れる。この合成磁界(M)は相電流の変化に対応して向
きが変わる。図例では、60度ずつ時計回転方向に向きが
変わって、回転磁界を形成する。従って、磁性体である
シリンダブロック(6)は、回転磁界に引き摺られるよ
うにして追従回転し、内蔵するフリーピストン(9)を
主軸(5)の回りに回転させる。
このとき、ステータコイル(19)の磁界中心は、第5図
に示すように、循環状に軸方向にずれを生じている。そ
のため、フリーピストン(9)は、その上下中心が磁界
中心に追従するよう移動し、最大ずれ(E)を生じる上
方のフリーピストン(9)を起点とするとき、シリンダ
ブロック(6)の半回転においてシリンダ(8)内を下
降し、残りの半回転でシリンダ(8)内を上昇する。つ
まり、フリーピストン(9)は主軸(5)の回りを1回
転する間にシリンダ(8)内を一往復する。
バルブプレート(13)の吸入ポート(14)は、フリーピ
ストン(9)の下降行程に対応して設けられており、吐
出ポート(15)はフリーピストン(9)の上昇行程に対
応して設けられている。従って、フリーピストン(9)
は、シリンダブロック(6)の半回転で吸入作用をし、
残り半回転で吐出作用を行なうことになる。
なお、シリンダブロック(9)は回転磁界の回転速度に
一致して回転するが、ステータコイル(19)の極数を
n、交流周波数をfとするとき、前記回転は2f/pとな
る。
以上のようにした圧縮機によれば、8個のフリーピスト
ン(9)で次々に流体の加圧を行なうことができるの
で、脈動を無視できる程度にまで抑止できる。また、フ
リーピストン(9)は半回転ごとに逆向きに移動し、そ
れ自体小形であるので、運動慣性力による振動の発生を
防止することができる。
ステータ(7)でシリンダブロック(6)を直接回転駆
動し、フリーピストン(9)の往復移動も磁界のずれを
利用して直接的に行なうので、全体として機械効率を向
上することができるとともに、圧縮機を小形で軽量にす
ることができる。
(変形例) 上記の実施例では、シリンダブロック(6)を磁性体で
形成したが、これもステータコア(18)と同様に積層鉄
心構造とし、その外面にコイルを埋設して磁性を電気的
に発揮させるように変更することもできる。この場合
は、鉄心内にシリンダバレルを固定してフリーピストン
(9)を支持できるようにする。
また、上記実施例では、フリーピストン(9)の駆動を
磁気吸引力で行なうようにしたが、必ずしもその必要は
なく、例えば電磁誘導作用を利用して、フリーピストン
(9)に誘導起電力を生じさせて上下駆動を行なうこと
もできる。
この発明は、圧縮機以外に、真空ポンプなどの各種流体
機械に適用することができる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明の流体処理装置では、シ
リンダブロック(6)に回転磁界を直接作用させて、複
数個のフリーピストン(9)を主軸(5)の回りに回転
駆動できるようにするとともに、前記回転磁界の回転平
面(S)をシリンダブロック(6)の回転平面(P)に
対して傾けることにより、フリーピストン(9)と磁界
中心とを周方向で循環状に軸方向へずらし、シリンダブ
ロック(6)が一回転する間に、フリーピストン(9)
が軸方向に一往復してポンプ作用を行なえるようにし
た。従って、この発明の装置によれば、シリンダブロッ
ク(6)の回転駆動とフリーピストン(9)の往復駆動
を、ステータ(7)で発生した回転磁界の電磁力によっ
て直接行なうことができるので、従来装置に比べて機械
効率を向上することができ、動力変換機構等を要しない
分だけ装置の小形化と軽量化を実現することができる。
また、複数のフリーピストン(9)を動作要素として流
体の加圧や吸引等を行なうことができるので、一個のフ
リーピストンを動作要素とする従来装置に比べて、脈動
の発生を抑止でき、振動の発生も殆ど解消できる点で有
利である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図はこの発明の実施例を示し、第1図
は流体処理装置の原理構造を示す斜視図、第2図は圧縮
機の概略縦断面図、第3図はシリンダブロックの平面
図、第4図はシリンダブロックの駆動説明図、第5図は
フリーピストンの駆動説明図である。 1……ケーシング、6……シリンダブロック、7……ス
テータ、8……シリンダ、9……フリーピストン、19…
…ステータコイル、S……回転平面(回転磁界側)、P
……回転平面(シリンダブロック側)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−15471(JP,A) 特開 昭57−28892(JP,A) 特開 昭55−17654(JP,A) 実開 昭51−75606(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング(1)内に磁性を発揮するシリ
    ンダブロック(6)を回転自在に支持し、シリンダブロ
    ック(6)内の回転周面に沿って複数個のシリンダ
    (8)を等間隔おきに設け、各シリンダ(8)内に磁性
    体からなるフリーピストン(9)を往復動自在に支持
    し、シリンダブロック(6)の周囲に回転磁界を発生す
    るステータ(7)を配設し、回転磁界の回転平面(S)
    がシリンダブロック(6)の回転平面(P)に対して所
    定角度(α)だけ傾斜するようステータコイル(19)を
    配置したことを特徴とするフリーピストン式の流体処理
    装置。
JP1127604A 1989-05-17 1989-05-17 フリーピストン式の流体処理装置 Expired - Fee Related JPH0747950B2 (ja)

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JPH02305381A JPH02305381A (ja) 1990-12-18
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US7029241B2 (en) 2002-04-26 2006-04-18 Patrick Wade Rousset Circumferential piston compressor/pump/engine (CPC/CPP/CPE); circumferential piston machines

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