JPH0747602B2 - 重合体担体の活性化方法 - Google Patents

重合体担体の活性化方法

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JPH0747602B2
JPH0747602B2 JP28959893A JP28959893A JPH0747602B2 JP H0747602 B2 JPH0747602 B2 JP H0747602B2 JP 28959893 A JP28959893 A JP 28959893A JP 28959893 A JP28959893 A JP 28959893A JP H0747602 B2 JPH0747602 B2 JP H0747602B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機リガンドを重合体
担体に共有結合させる方法に関する。より詳細には、本
発明は、1又はそれ以上の第一或いは第二アミノ基、或
いはスルフヒドリル基を含有する有機リガンドを重合体
ゲルに共有結合させる新規な方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】生物学的に活性な材料を簡
便な方法で精製する必要性は長い間重視されてきてい
る。例えば、酵素を精製する為の初期の方法は、煩雑で
あり且つ多くの時間を要するものであった。最近になっ
て、酵素その他の生物学的に活性な材料は、次の様な工
程によって精製され得ることがわかった。すなわち、こ
こではリガンドとして言及される酵素その他の生物学的
に活性な材料を固定化し、次に固定化されたリガンドを
それの存在する混合物から分離するということを含む工
程である。リガンドは、必要に応じ、固定化された状態
で使用し得るし、或いは、適当な化学処理によってその
固定化された担体からはずして固定化されていない状態
でも用いることができる。リガンドを重合体担体に共有
結合させる方法の発見は、酵素学、免疫学、そして他の
様々な生物学的技術を発展させた。
【0003】生物学的リガンドの固定方法のうち最初の
ものの1つに、ヒドロキシル基を含有する重合体を臭化
シアン(CNBr)などの活性化剤で処理する方法があ
った。活性化された重合体は、共有結合によって種々の
生物学的リガンドを直接結合させるのに使用し得たので
ある。ポラス(Porath)らは、CNBr法を含む
いくつかの化学的活性化方法について記している(ポラ
ス他、イモービライズド・エンザイムズ(Immobi
lized Enzymes)メソッズ・イン・エンザ
イモロジー(Methods in Enzymolo
gy)モスバッチ(Mosbach)編、第44巻、1
9−45頁、アカデミック・プレス(Academic
Press)、(1976))。ヒドロキシル基を含
有する重合体の活性方法の初期のものの殆どは、不利な
点が生じ易い為に実際的には広く普及しなかった。とり
わけCNBrによる活性化工程には次のような欠点がつ
きものである。すなわち、(1)CNBrで活性化され
たヒドロキシル基含有重合体と活性化された重合体と反
応するリガンドのアミノ基との間に生ずる結合は化学的
に不安定であること、(2)活性化された重合体とリガ
ンドとの反応は、しばしば電荷を導入し、そのことが親
和吸収における反応産物の利用を妨げること、(3)C
NBrは有毒で、催涙性を有する有害な化学物質である
ので、取扱いの際に特別な配慮を必要とすること、であ
る。
【0004】リガンドをヒドロキシル含有重合体に結合
させる為の方法として、CNBr法以外を捜す努力がさ
れた結果、三塩化トリアジン、N−ヒドロキシサクシミ
ド、1,1′−カルボニルジイミダゾール、及びエポキ
シ化合物を含む幾つかの反応物を使用する方法が案出さ
れた。エポキシ化合物の使用については、アクセン(A
xen)他Acta Chem.Scand B29:
471−474(1975)に記載されている。エピク
ロロヒドリン、或いは、1,4−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)ブタンは、アガロースゲルのヒドロキシ
ル基と反応して、エポキシドゲルを生成する。このエポ
キシドゲルは、チオ硫酸ナトリウムと反応し、チオ硫酸
エステルを生じ、更にそれは、ジチオトレイトールによ
り還元され、チオール基を含有する修飾されたアガロー
スゲルを生成する。チオールゲルとしばしば呼ばれてい
るこのゲルは、2,2′−ジピリジルスルフィドによっ
て、2−ピリジルジスルフィドゲルに変換される。そし
てこのジスルフィドゲルのカラムにウレアーゼの溶液を
通すと、蛋白含有量が高く、高い触媒作用を有する酵素
の結合物が得られる。この方法の一つの欠点は、エポキ
シ置換重合体が充分安定でない為に保存がしにくいとい
うことである。
【0005】更に最近になると、種々の有機スルホン酸
塩が、固定化親和リガンドを調製する上で広く使用され
得ることがわかった。例えば、ニルソン(Nilsso
n)他、EurBiochem.,112:39
7−402(1980)には、p−トルエンスルホニル
クロリドによる幾つかの生物由来分子のアガロースゲル
への結合について記されている。使用された生物由来分
子は、核酸及び酵素を含むものである。
【0006】その他の有機ハロゲン化スルホニルの使用
や、他のヒドロキシル基を持つ支持体の使用について
は、ニルソン(Nilsson)他、Biochem
BiophysResComm.,102:449
−457(1981)に記載されている。最も活性の高
いハロゲン化スルホニルは、2,2,2−トリフルオロ
エタンスルホニルクロリド(トレシルクロリド)である
と思われる。この文献で言及されている他のヒドロキシ
ル基を持つ支持体は、セルロース、ジオール−シリカ、
グリコファーゼ−グラス、及びヒドロキシエチルメタク
リレートである。
【0007】モスバッチらによる米国特許第4,41
5,665号は、重合体物質の反応性に富むスルホン酸
塩誘導体を作成し、次にこうして活性化した重合体物質
を生物学的に活性な有機物質と直接反応させることによ
って、アミノ、チオール、或いは、芳香ヒドロキシル基
を直接、少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する重
合体物質に共有結合させる方法を教示している。ハロゲ
ン化スルホニルの使用は、多くの面で利点を有するもの
であることは証明されているが、更に活性の高い有機ハ
ロゲン化スルホニルを得ることはコストの面で難しく、
又、トレシルクロリドは、液体である為、取り扱いが簡
便ではない。
【0008】連続的チオール−ジスルフィド交換反応を
用いた酵素の精製については、カールソン(Carls
son)他、Acta Chem.Scand.,B3
0:180−182(1976)に記載されて居り、そ
こでは、アガロース−2−ピリジルジスルフィドにウレ
アーゼが共有結合されている。この方法は、共有クロマ
トグラフによるウレアーゼの精製には効果的ではある
が、アガロース−2−ピリジルスルフィドを取得するの
には、不安定なエポキシド誘導体を利用する工程を組合
せなければならない。
【0009】ムカイヤマらは、種々の2−ピリジル硫化
物を取得する為の反応物として、1−メチル−2−アル
コキシピリジニウム塩の使用を開示している(Che
Lett.,1159−1162(1975))。
【0010】ホージョーらは、アルコールを1−メチル
−2−フルオロピリジニウム塩及びN,N−ジメチルチ
オカルバミン酸ナトリウムと反応させた後、還元的クリ
ーブによって、種々のアルコールのそれらに対応するチ
オールアルコールへの変換を示すことに成功した。炭水
化物やステロイドを含め、これらの著者によって例示さ
れているアルコールは、低分子量の単量体のアルコール
である(ChemLett.,437−440(19
77))。
【0011】
【課題を解決するための手段】2−フルオロ−1−メチ
ルピリジニウムトルエン−4−スルホネート(FMP)
との反応によって活性化された、ヒドロキシル含有重合
体を利用する共有クロマトグラフのマトリックスを作製
する為の便利な方法が、今や得られた。活性化されたヒ
ドロキシル含有重合体は、アミノ及びスルフヒドリル基
を含有する様々なリガンドとの共有結合を形成するのに
用いられ得る。しかしながら、共有結合されたリガンド
は、重合体マトリックスから除去するのが難しい。した
がって、リガンドを望ましい時にいつでも除去可能な様
に重合体へ結合させることが望ましい。この方法は、活
性化された重合体のチオールゲルへの変換、すなわち、
スルフヒドリル基含有重合体への変換を含むものであ
る。このチオールゲルを2,2′−ジピリジルスルフィ
ドと反応させ、重合体の2−ピリジルジスルフィド誘導
体を生成し得る。スルフヒドリル基含有リガンドのチオ
ール−ジスルフィド交換によって、リガンドは、ジスル
フィド結合により重合体に結合する。ジチオトレイトー
ルのようなチオールでジスルフィド結合を還元すること
により、リガンドは、いつでも必要な時に除去されるよ
うになる。
【0012】チオールゲルを得る方法として、二つの異
なったルートが可能である。その一つは、本発明のジメ
チルジチオカルバミン酸ナトリウムを用いて、活性化重
合体をその対応するジメチルジチオカルバミル誘導体に
変換し、これを還元的クリーブ(cleave)によっ
て任意のスルフヒドリル置換重合体(DSゲルと以下呼
ぶ)に変換するというルートである。
【0013】本発明に含まれないが、チオールゲルを得
るもう一方のルートは、FMP活性化重合体をジチオト
レイトールで処理して、以下DTTゲルと略称するとこ
ろのチオールゲル、ジチオトレイチルゲルを生成する工
程を含むものであり、フリーなスルフヒドリル基は、重
合体へのチオエーテル結合から4個の炭素原子で隔たっ
ている。
【0014】共有クロマトグラフのマトリックスを特に
どういった場合に応用するかによって、DS−ゲルか又
はDTTゲルが、理想的に特定のクロマトグラフの各手
順に適したものに使い分けられ得る。例えば、DTTゲ
ルは、リガンドが大きな原子団を含んで居り、介在する
炭素の4原子鎖によって重合体表面とジスルフィド結合
との間にスペースが存在しなければ、重合体に充分近づ
いてジスルフィド結合を攻撃することが容易でない場合
に特に適用され得る。
【0015】重合体担体は、水溶性でも水不溶性の重合
体物質でもよく、本発明の方法を遂行する上では担体の
選択は決定的なものではない。重合体としての性質を有
し、炭素原子に結合している、活性化や結合を可能にす
る少なくとも一つのヒドロキシル基を含有するものであ
れば、原則としてどのタイプの担体でも使用し得る。担
体は、個々の状況に於ける必要に応じ、先ず第一に、結
合させるリガンドのタイプ、そして結合産物の用途に応
じて選択される。担体は、ヒドロキシル基を含有した、
天然、半合成、或いは合成によるものであっても良い。
重要な担体材料は、多糖類及び多糖類を含有する材料で
あり、例えば、セルロース、アガロース、デキストラン
及びその架橋結合物である。合成担体としては、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリヒドロ
キシエチルメチルアクリレート等が例示される。当然の
ことながら、通常ヒドロキシル基を含有しない担体を使
用することも可能であるが、その場合は、適切な処理を
することによってそうした基を付与することができる。
その一つの例がシリカ粒子であり、その表面に炭素原子
に結合している少なくとも一つのヒドロキシル基を含有
する原子団が結合されている。
【0016】ヒドロキシル含有重合体担体の活性化は、
アセトニトリル、アセトン、或いは、テトラヒドロフラ
ンの様な極性の乾燥有機溶媒中において、トリエチルア
ミンやトリブチルアミンなどの第三アミンがわずかに過
剰に存在する状態で行なわれる。FMPは、通常約1〜
15分の速さで、周囲の温度(約22−35℃)及び圧
力で、種々の重合体材料と反応し、2−アルコキシ−1
−メチルピリジニウム塩を生成し、それが、アフィニテ
ィリガンドとして適切な様々な求核物質のアミノ或いは
スルフヒドリル基と直ぐに反応する。2−クロロ−1−
メチルピリジニウム塩の様な2−ハロ−1−メチルピリ
ジニウム塩も使用され得るが、その大きな反応性から、
2−フルオロ−1−メチルピリジニウム塩のほうが、よ
り望ましい。
【0017】FMPのような活性化剤の反応しなかった
ものは、希塩酸(例えば2mM HCl)の様な希酸で
容易に重合体担体より洗い去ることができ、それによっ
て、活性化ヒドロキシル基に加水分解を起こさせること
なく活性化重合体を精製し、安定化させる。
【0018】FMP活性化重合体担体は、2mM HC
lに4℃で保存すると少なくとも4ケ月は安定である。
活性化した重合体担体は、薄い無機酸、例えば、2mM
リン酸中でも、或いは、必要ならば乾燥させた形態でも
保存が可能がある。通常、1mlのゲルに対し4〜7マ
イクロモルという活性密度が得られる。
【0019】本発明の結合(coupling)方法
は、上記したアミノ或いはスルフヒドリル基を含有する
有機リガンドに全般的に応用され得る。例えば、第一ア
ミノ、第二アミノ或いは、スルフヒドリル基は活性化さ
れたヒドロキシル含有重合体への結合に用いられ得る。
同様にそのNa塩の様なスルフヒドリル基を含有する化
合物の塩もこの目的の為に有用である。一般に結合の為
に選択される生成物は、結合反応を円滑に行える様に、
良好な求核物質であるべきである。重合体から、1−メ
チル−2−ピリドキシ基を置換し得る基ならいかなるも
のも充分リガンドとして使用され得る。そこで、結果的
にリガンドが、結合に使用され得る官能基を有するので
あれば、リガンドは、あらゆる脂肪族、芳香族、複素
環、ヘテロ芳香族ラジカル又は、それらの組合わせより
成るあらゆるラジカルを含んで良い。特に興味深いもの
は、生物学的に活性なリガンドであり、例えば、酵素等
の蛋白質、抗体及び抗原、アミノ酸、チオール化合物、
コファクタ、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、ハプテ
ン及びその他の多くの生物学的に活性なリガンドであ
り、特に、例えば、アフィニティークロマトグラフィー
に使用され得る、他の物質に生物学的に特異的な親和性
を有するものが挙げられる。
【0020】反応の図式は、図1に示されている。図
中、−CH2 −OHというシンボルは、少なくとも一つ
の−CH2 −OH基を有する重合体担体を表し、TsO
- は、トルエン−4−スルホネートイオンを表し、TE
Aは、トリエチルアミンを、L−NH2 は、アミノ基含
有リガンドを、L−SHは、スルフヒドリル基含有リガ
ンドを、夫々示す。
【0021】結合は、様々な温度及びpHに於いて行な
い得、極性有機溶媒中だけでなく、水性の反応媒体中で
も可能である。反応条件は、活性化の段階でも結合の段
階でも決定的なものではなく、先ず、反応体の感受性及
び実際上の便宜上によって選択される。穏やかな反応条
件が望ましい。例えば、常温及び常圧下で行うのが適切
で、水性の反応媒体の場合、pHは中性付近、例えば、
pH8〜9である。担体のヒドロキシル基への結合の度
合は、化学量論上の調節で実質的にすべての使用し得る
ヒドロキシル基を使用する必要があるか、そのどの程度
の部分を必要とするかによって様々である。70〜80
%の結合効率が、通常実現される。
【0022】結合反応の後に残った未反応の活性化原子
団は、結合の終った重合体の利用を妨げる可能性がある
ので、結合の終った重合体をpH9、0.2Mトリス−
HClに室温で、2時間、懸濁して除去することができ
る。エタノールアミンやメルカプトエタノールの様な他
の求核物質もまた、この目的に使用され得る。
【0023】チオールゲルの使用を含む本発明の望まし
い結合方法については、図4を参照して詳細に述べられ
る。図4中には、全体の反応に於ける様々なステップが
示されている。
【0024】示されている過程の最初の工程は、少なく
とも一つの反応性ヒドロキシル基を有するヒドロキシル
含有重合体(式1)の2−フルオロ−1−メチルピリジ
ニウムトルエン−4−スルホネート(式2)との反応で
あり、既に上に記した。結果として得られる2−アルコ
キシ−1−メチルピリジニウム塩(式3)は、時おり活
性化重合体、或いは、活性化ゲルとして言及される。1
−メチル−2−ピリドキシ基は、リガンドによる求核的
置換の際に直ぐに1−メチル−2−ピリドン(式4)に
変換される優良な離れ易い原子団である為、活性化重合
体は直ぐに求核物質によって攻撃される。
【0025】チオールゲルの製造に導く一連の反応で
は、スルフヒドリル基が直接重合体の炭素原子に結合し
ているのであるが、求核的置換によって活性化重合体と
反応し、重合体のジメチルジチオカルバミル誘導体(式
6)を生成するのにジメチルジチオカルバミル酸ナトリ
ウム(式5)が用いられる。活性化ゲルのジメチルジチ
オカルバミン酸との反応は、N,N−ジメチルフォルム
アミド(DMF)等の有機溶媒中で起きる。使用し得る
他の溶媒は、アセトニトリル、アセトン、及びテトラヒ
ドロフランを含むものである。その反応は、周囲の温度
及び圧力下で12〜20時間行なわれる。
【0026】ゲルのジメチルジチオカルバミル誘導体の
還元の結果、ゲルの炭素原子に直接結合しているスルフ
ヒドリル基を有するチオールゲル(式7)を生成する。
還元は、水素化ホウ素ナトリウム、リチウムアルミニウ
ムヒドリド或いは、ジチオナイトナトリウム等の標準の
還元剤を用いて、容易に為され得る。反応は、周囲の温
度及び圧力(常温、常圧)下、6から12時間の間に行
なわれる。結果として得られるDS−ゲルは、乾燥ゲル
1グラム当り5〜15マイクロモルのスルフヒドリル基
含量を有する。
【0027】本発明には含まれないが、チオールゲルを
生成するもう一つのルートは、活性化ゲル(式3)のジ
チオトレイトール(式8)との反応を含み、これにより
DTT−ゲル(式9)を生成する。チオールゲルは、重
合体へのチオエーテル結合から4炭素原子鎖によって隔
てられているスルフヒドリル基を有する。活性化ゲルと
ジチオトレイトールとは、重炭酸ナトリウムの様な塩基
或いは、トリエチルアミンやトリブチルアミンなどの第
三アミンの存在下で混合することにより容易に反応す
る。この反応は、周囲の温度及び圧力で、4〜8時間で
完了する。
【0028】結果として得られるDTT−ゲルは、DS
−ゲルと同様、共有クロマトグラフのマトリックスとし
て使用され得る。しかしながら、この使用に進む前に、
未反応の1−メチルピリドキシ活性原子団をDS−ゲル
或いはDTT−ゲルから除去し、共有クロマトグラフの
主体であるリガンドとの望ましい反応の進行が得られる
様にコントロールすることが重要である。未反応の活性
原子団の除去は、トリス−HCl、例えば、0.2Mト
リス−HCl(pH9)、エタノールアミン、メルカプ
トエタノール等の反応性リガンド、或いは、チオールゲ
ルのスルフヒドリル基とは反応しない他の適当な反応性
リガンドを用いることにより容易に達成される。
【0029】チオールゲルは、所望のリガンドをゲルに
結合する役割を果たすチオール−ジスルフィド交換反応
を行う為に活性化される。活性化は、チオールゲルを
2,2′ピリジルジスルフィド(式10)と反応させる
ことにより最も容易に達成される。反応は、周囲の温度
及び圧力の条件で進行し、1〜3時間で完了する。
【0030】活性化されたDS−ゲル(第11式)又
は、活性化されたDTT−ゲル(第12式)は、任意の
リガンド(第1図では、フリーなスルフヒドリル基を有
する酵素として示されているが)と反応し、ゲルと酵素
との間にジスルフィド結合を形成する。DS−ゲルの場
合は、ジスルフィド結合が酵素をゲルの炭素原子に直接
結合させている(第14式)が、一方、DTT−ゲルの
場合、酵素は、イオウ原子によってゲルの炭素原子に結
合している4炭素原子鎖に、ジスルフィド結合している
(式15)。いずれの場合でも、2−チオピリドン(式
16)が、活性化されたチオールゲルから置換されてい
る。第14及び15式は、固定化された酵素を示す。上
記の方法に従って、他の多くのリガンドが、同様に固定
化され得ることは、評価されるべきである。リガンドの
活性化チオールゲルとの反応は、周囲の温度及び圧力の
条件下、適当に精製された緩衝液で調整されたリガンド
を用いて、容易に行なわれる。反応は2−6時間で完了
する。
【0031】固定化された酵素は、ジステイン、ジチオ
トレイトール、或いはメルカプトエタノール等の還元剤
(式17)で処理することにより、酵素(式13)を離
脱する。周囲の温度及び圧力の条件によって酵素は容易
に離脱する。
【0032】実施例1 2−フルオロ−1−メチルピリジニウムトルエン−4−
スルホネート(FMP)による架橋結合アガロースの活
性化 セファローズ(Sepharose)CL−4Bを、ゲ
ルの容積の20倍の蒸留水、容積比25:75、50:
50、75:25のアセトンと水の混合物、及び100
%アセトン、最後に、ゲルの容積の10倍のドライアセ
トンで、順に継続して洗浄した。50g量の洗浄された
ゲルを、1mlのトリエチルアミンの混合したドライア
セトニトリル50mlに懸濁し、室温で、激しく攪拌し
た。ゲル懸濁液に、40mlのドライアセトニトリル及
び1.5mlのドライトリエチルアミンに3gのFMP
を溶解させた溶液を5mlに分けて加えた。10分後、
ゲルを、ゲルの10倍容積のアセトンと2mM HCl
との混合物を、容積比で、75:25、50:50、2
5:75、そして希釈しない2mM HClを用いて順
次洗浄した。
【0033】参考例1 N,ε−2,4−ジニトロフェニル−L−リシンの活性
化ゲルへの結合 100mg量のN,ε−2,4−ジニトロフェニル−L
−リシンを0.2MNaHCO3 30mlに溶解した。
この溶液に実施例1の方法に従って得たFMP−活性化
ゲル5gを加えた。その結果得られた懸濁液を室温で1
5時間、振盪した。次にゲルを懸濁液から除去し、50
0mlの0.2M NaHCO3 で洗浄し、100ml
の0.1Mトリス−HCl、pH8に再び懸濁し、室温
で2時間、振盪した。ゲルを500mlの1M NaC
l及び0.15M NaClを含むpH7.5の0.1
Mリン酸ナトリウム緩衝液(PBS)を洗浄した。
【0034】参考例2 トブラマイシンの活性化ゲルへの結合 実施例1によって得た、2mMリン酸溶液中で保存した
FMP−活性化ゲルをリン酸から除去し、その20ml
量を0.2ミリモルのトブラマイシンを含む10mlの
0.5M NaHCO3 に加えた。
【0035】ゲル懸濁液を室温で24時間、ゆるやかに
振盪した後、500mlのリン酸緩衝液食塩水(PB
S)で洗浄した。洗浄されたゲルを15分間、0.1M
Tris中に懸濁し、未反応の活性化ヒドロキシル基
を不活性化した。次にゲルをPBS500ml、1M
NaCl含有PBS1000ml、そして最後にPBS
500mlで洗浄した。
【0036】重合体担体のヒドロキシル基の活性の度合
を測定する為に1mlのゲルにつき、マイクロモル単位
で、活性化の密度を測定した。1−メチル−2−ピリド
ンは、求核物質との結合の際に活性化ゲルから離脱する
ので、結合反応が行なわれている溶液の297nmに於
ける吸収(吸光度)によって活性化の密度を量的に測定
することが可能である。この波長では、0.2M Tr
is−HCl、pH9中で、1−メチル−2−ピリドン
は、5900のモル吸光を有する。活性の密度は、1m
lの活性化ゲルを2mlの0.2M Tris HC
l、pH9に懸濁し、10時間室温で、ゆるやかに振盪
することによって測定され得る。結果として得られるゲ
ル懸濁液の遠心の際に297nmでの上清の吸収を測定
し、既知濃度の1−メチル−2−ピリドンの溶液の吸収
と比較する。ここに記述した活性化方法を用い、活性密
度40−70micromoles/mlのセファロー
ズCL−4Bの活性化ゲルが得られた。
【0037】実施例1及び上記参考例によって得られる
結合産物は、親和精製、共有クロマトグラフィー、及び
共有結合による生体分子の可逆的及び不可逆的固定化な
ど、生物学的に活性な材料等のリガンドを重合体担体に
付着させて固定化することが望まれ場合に、様々な応用
が可能である。以下の参考例で、アフィニティークロマ
トグラフィーに於ける結合産物の使用について例示す
る。
【0038】参考例3 アフィニティ−マトリックスとしてN,ε−2,4−ジ
ニトロフェニル−L−リシン結合セファローズCL−4
Bを用いた、2,4−ジニトロフェニルウシ血清アルブ
ミンに対するウサギ抗血清の精製 2ml量のウサギ抗−DNP血清を遠心に対し、小片を
除去した。その上清を参考例1に従って作製した0.5
×20cmカラムのN,ε−2,4−ジニロフェニル−
L−リシン結合セファローズCL−4Bに流した。抗血
清を流した後、カラムを流出物の280nmの吸光度が
0.02未満になる迄PBSで充分に洗浄した。そし
て、容積で10%のテトラヒドロフランを含む0.1M
のグリシン−HCl(pH2.5)を流出液として用い
た。抗体は、グリシン−HCl緩衝液を流した後3番目
の5ml画分に現れた。この実験の結果を図2に示す。
【0039】参考例4 アフィニティ−マトリックスにトブラマイシン結合セフ
ァローズCL−4Bを用いた、ウサギ抗トブラマイシン
血清の親和精製 1ml量のウサギ抗トブラマイシン血清をPBSで10
倍に希釈した。希釈した血清を2000rpmで30分
間、遠心に付し、小片を除いた。上清全体を参考例2に
記した様に調製したトブラマイシン結合Sepharo
se CL−4Bの0.5×20cmカラムに流した。
流出物の280nmでの吸光度が、0.02未満になる
迄、カラムをPBSで洗浄した。抗体を10%テトラヒ
ドロフラン含有0.1Mグリシン−HCl、pH2.5
と共に7ml画分に流出させた。結果を図3に示す。
【0040】上記参考例3及び4に示される通り、実施
例1及び上記参考例の方法に従って得られるリガンド結
合重合体担体は、リガンド結合重合体との間に親和結合
(affinity bond)を形成し得る様々な材
料を精製する為の親和吸収材として有用である。例え
ば、リガンド結合重合体は、抗体の精製に使用し得、そ
の場合、アフィニティーマトリックスに吸収された抗体
をマトリックスから、リガンドを漏らすことなく流出さ
せることが可能である。リガンド結合マトリックスはま
た、保存中に於けるその安定性でも特徴づけられる。例
えば、N,ε−2,4−ジニトロフェニル−L−リシン
結合セファローズCL−4Bは、リン酸緩衝液食塩水
中、4℃で、リガンド結合マトリックスからのリガンド
の漏出なくして、保存される。
【0041】上述した様に、実施例1及び上記参考例の
結合方法の重要な利点は、結合した物質、すなわち、リ
ガンドが重合体担体の炭素原子に直接共有結合し、加水
分解による分裂を不可能にする点である。更には、先行
技術の結合方法の幾つかに於いてそうである様に、結合
反応の間に付加的な電荷が導入されることはない。担体
材料の交差結合は、従来可能な結合方法に於いてよくあ
る、また、望ましくない副作用であるが、本発明の結合
方法によれば、それを避けることができる。
【0042】実施例2 チオールゲルの作製 ジメチルジチオカルバメート法(DS−ゲル) 実施例1の乾燥活性化ゲル1gのサンプルを100ml
の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)で洗浄
し、1.8gジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム含
有DMF100mlに加えた。そのゲル懸濁液を室温で
16時間、振盪した。そして100mlのドライDMF
で洗浄し、50mlの乾燥DMFに再び懸濁した。懸濁
液に、水素化ホウ素ナトリウムを加えた。懸濁液を室温
で、更に4時間、振盪し、200ml DMF、100
0ml 2mM HCl、500ml 0.5N Na
Cl、及び500ml 2mM HClで、ゲルを洗浄
した。チオールゲルのスルフヒドリル含量を、ジー・エ
ル・エルマン(G.L.Ellman)、Arch.B
iochem.Biophys,82:70−77(1
959)に記載の通り、5,5′−ジチオビス(2−ニ
トロ安息香酸)によって測定した結果、乾燥ゲル1gに
対し、9マイクロモルであった。
【0043】参考例5 チオールゲルの作製 ジチオトレイトール法(DTT−ゲル) 実施例1の乾燥活性化ゲル1gを0.2M NaHCO
3 に1Mジチオトレイトール(DTT)を溶解し、攪拌
した溶液に加えた。この懸濁液を室温で5時間、振盪し
た。次にゲルを500ml 0.2M NaHCO3
500ml蒸留水、及び1000ml 2mM HCl
で、洗浄した。スルフヒドリル含量は、1gの乾燥ゲル
につき、6マイクロモルであった。
【0044】実施例3 活性化チオールゲルの作製 実施例2のDS−ゲル又は参考例5のDTT−ゲルをエ
チレンジアミン四酢酸(EDTA)中の60%アセトン
−40%0.05M NaHCO3 1mMで洗浄した。
洗浄されたゲルは、0.3M 2,2′−ジピリジルジ
スルフィドと反応させた。
【0045】参考例6 ウレアーゼの共有クロマトグラフィーによる精製 1g量の部分精製したタチナタマメウレアーゼを、1m
M EDTA及び5mMジチオトレイトール(DTT)
を含む40ml 0.1M トリス−HCl、pH7.
4に加えた。結果として得られる懸濁液を4℃で1時
間、攪拌し、遠心分離で小片を含む画分を除去した。5
mlの曇った上清を0.5mM EDTAを含む0.0
5M Tris−HCl、pH7.4で平衡化したセフ
ァーデックス(Sephadex)G−50C 1×5
0cmカラムに通した。こうした処理によって存在する
全てのジチオトレイトールが除去され、次の共有クロマ
トグラフィーの段階での邪魔を防ぐことができる。
【0046】DTTを除いた5mlの流出物を実施例3
の活性化DS−ゲルの0.5×20cmカラムに流し
た。次にカラムを流出物の280nmでの吸光度が0.
1未満になる迄、0.5mM EDTAを含む0.05
Mトリス−HCl、pH7.4で洗い、そして、0.0
5mM EDTA及び0.05M NaClを含む0.
05Mトリス−HCl、pH7.4で、吸収が0.02
未満になる迄洗浄した。酵素ウレアーゼは、0.05m
M EDTA及び20mMジチオトレイトール(DT
T)を含有する0.05mMトリス−HClによってカ
ラムから流出した。ウレアーゼ活性は、グルタミックデ
ヒドロゲナーゼ連結反応により、NADHの340nm
吸収の消失率を測定して分析された。使用した基質の溶
液は、0.05Mトリス−HCl、pH7.4:0.5
mM EDTA;1mM ADP;1mMアルファーケ
トグルタレート;50mM尿素及び50Uグルタミック
デヒドロゲナーゼを含有していた。アッセイは、2ml
の基質溶液に5〜10マイクロリットルの酵素溶液を加
えることにより開始される。ウレアーゼのカラムへの固
定化及びカラムからの流出の結果を図5に示す。図5の
実線から、UV吸収物質のほとんどが、遅滞無くカラム
を通過することがわかる。これらの物質は、最初の11
画分に流出していた。高濃度のNaClを含有する緩衝
液を流すと、第15〜20画分に少量のUV吸収物質が
更に流出した。破線は、ウレアーゼ活性を示し、DTT
がカラムに流される迄、ウレアーゼ活性は検出されなか
ったことを示す。曲線に示される通り、DTTが流され
た後、(第24画分から開始)第29−33画分に強い
UV吸収物質が流出していた。DTTを加えると酵素だ
けでなく、2−チオピリドンも離脱し、それも280n
mで強い吸収を示す。UV吸収物質のほとんど(90%
近く)は2−チオピリドンで構成されているということ
は、これらの画分を0.05Mトリス−HCl中の0.
05mM EDTA2000mlに対して透析を行な
い、それらのUV吸収に於いて、34倍の縮少となった
ことから確実とされた。ウレアーゼ活性は、UV吸収の
増加と同時に増加した。酵素溶液を単独で、活性化チオ
ールゲルに通した結果、酵素全体の83%が、11倍の
精製率で回収された。精製された酵素は、770単位/
mgの特異的活性を有することがわかった。実施例3の
活性化DTT−ゲルを用いても類似の結果が得られる。
【0047】次の実施例では、本発明の活性化チオール
ゲルにジスルフィドブリッヂで結合した共有結合による
生物学的活性物質の可逆的な固定化について例示する。
生物学的活性物質を使用に便利な形態で提供する目的で
あれば、そうした物質の固定化については、その生物学
的活性物質の活性に本質的に関わらないスルフヒドリル
基を利用してジスルフィド結合を形成すべきであること
を指摘しなければならない。
【0048】参考例7 ベータガラクトシダーゼの可逆的固定化 大腸菌(Coli)ベータ−ガラクトシダーゼ5m
gを10mlの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液、0.
15M NaCl、pH7.4に溶解させた。その酵素
溶液に実施例8の方法に従って作製した水分を含む活性
化DTT−ゲル2.5gを加えた。得られた懸濁液を室
温で攪拌した。ある間隔をおいて、0.1mlのゲル懸
濁液を取り出して、2500rpmで1分間、遠心分離
に付した。その上清をリン酸緩衝液で50倍に希釈し、
0.25mlの希釈上清について、2ml o−ニトロ
フェニル−ベータ−D−ガラクトピラノシド溶液中、ベ
ータ−ガラクトシダーゼのアッセイを行った。室温で4
時間インキュベートした後、充分な活性を有するベータ
ーガラクトシダーゼの固定化が全て実現した。その時、
0.05Mリン酸塩、pH7.7中の20mM DTT
を固定化された酵素と混合してサンプルを取り出し、ベ
ーターガラクトシダーゼについてアッセイを行なった。
図6に示される通り、ベーターガラクトシダーゼ活性
は、反応8時間で酵素が全て回収される迄増大した。
【0049】本発明に関する上の記述は、説明及び例示
を目的として特に望ましい具体化の記述に向けられたも
のである。しかしこの技術の分野に精通する者ならば、
本発明の範囲及び主旨から逸脱することなく、方法や材
料について多くの改良、改変が為され得ることは、明ら
かであろう。例えば、他のヒドロキシル含有重合体担体
及び他のリガンドが使用されるかもしれない。ここに記
された特定のアフィニティーシステムは、便宜上選択さ
れたものであり、限定を意図したものではない。出願人
は、特許請求の範囲が、そういったすべての均等な改良
物やバリエーションをカバーするものであり、それら
は、本発明の真の範囲及び主旨に含まれることを意図し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による活性化重合体の製造方法の一部の
工程を示す概略模式図である。
【図2】アフィニティーマトリックスとして2,4−D
NP−リシン結合セファローズCL−4Bを用いた2,
4−ジニトロフェニルウシ血清アルブミンに対するウサ
ギ抗血清のアフィニティー精製を示す流出曲線である。
【図3】トブラマイシン結合セファローズCL−4Bを
アフィニティーマトリックスとして用いたウサギ抗トブ
ラマイシン血清のアフィニティー精製を示す流出曲線で
ある。
【図4】チオールゲルの種々の製造ルートを示す概略模
式図である。
【図5】共有クロマトグラフィーによるタチナタマメウ
レアーゼの精製中に生じた流出物の色々な画分の吸収を
示す流出曲線である。
【図6】大腸菌ベータ−ガラクトシダーゼの2,2′−
ジチオジピリジル活性化チオール(DTT)ゲルへの固
定化の進行及び、ジチオトレイトール付加による逆反応
の反応曲線である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つ以上のスルフヒドリルで
    置換された重合体を2,2−ジピリジルジスルフィドと
    反応させることから成る、2−ピリジルジスルフィドで
    置換された重合体を製造する方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つ以上のジメチルジチオカ
    ルバミルで置換された重合体を還元して、このジメチル
    ジチオカルバミル基をスルフヒドリル基に転化し、得ら
    れたスルフヒドリルで置換された重合体を2,2−ジピ
    リジルジスルフィドと反応させることから成る、2−ピ
    リジルジスルフィドで置換された重合体を製造する方
    法。
  3. 【請求項3】 重合体の炭素原子に結合した少なくとも
    1つ以上のヒドロキシ基を含有する重合体に2−フルオ
    ロ−1−メチルピリジニウムトルエン−4−スルホネー
    トを反応させ、前記重合体のヒドロキシ基の少なくとも
    1つ以上が1−メチル−2−ピリドキシ基に転化した生
    成物を得、この生成物にジメチルジチオカルバミン酸塩
    を反応させ、得られるジメチルジチオカルバミルで置換
    された重合体を還元してこのジメチルジチオカルバミル
    基をスルフヒドリル基に転化し、得られたスルフヒドリ
    ルで置換された重合体を2,2−ジピリジルジスルフィ
    ドと反応させることから成る、2−ピリジルジスルフィ
    ドで置換された重合体を製造する方法。
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