JPH0747382Y2 - 粉粒体フィーダにおける均し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本案は粉粒体フィーダの排出口か
ら定量排出される粉粒体の均し装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】粉粒体用サークルフィーダに於て計量機
などに粉粒体を定量供給する際に排出精度を要求される
場合が多い。従来のフィーダは、円形通路に払い出され
安息角を形成する粉粒体の回転羽根による脈動を防止す
る機構がないため大羽根（中央回転羽根）と小羽根（外
周回転羽根）の通過による排出量の経時的変化が多く高
精度な供給ができないという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本案は内筒の下端の払
い出し間隙から円形通路に自然に払い出され安息角を形
成する粉粒体を回転羽根で上記円形通路に沿って移送し
排出口から排出する際、回転羽根による上記粉粒体の脈
動を防止し経時的定量排出精度を改善することを目的と
する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本案は内筒内の粉粒体を該内筒の下端から外筒内の円
形通路に安息角を形成して払い出す払い出し間隙が設け
られ、底板に沿って回転する複数の回転羽根によって上
記通路内を移送される粉粒体の排出口が設けられ、かつ
上記排出口の直前に粉粒体上面均し具を上記通路内に配
設し、該均し具が揺動自在に垂下され下部に調整錘を設
けてなる粉粒体フィーダにおける均し装置上記均し具が
昇降調整可能である上記考案記載の粉粒体フィーダにお
ける均し装置上記均し具の前部に予均し具が設けられ、
両均し具の中間に空間を介在させてなる上記第１又は第
２考案記載の粉粒体フィーダにおける均し装置によって
構成される。

【０００５】

【作用】本案では内筒１内に供給された粉粒体ｆは下端
の払い出し間隙ｔから外側の円形通路３に安息角θを形
成して払い出され、底板４に沿って回転する複数の回転
羽根５、５’によって該通路３内を移送されるが、該羽
根５、５’の回動によって通路３内の粉粒体ｆの上面は
波状に高低部ｆ’、ｆ”が形成される。

【０００６】上記高部ｆ’は排出口６の直前において上
面均し具７の下縁７”によって摺り切られて一定高さに
均され排出口６から脈動なく経時定量排出され、次工程
の計量機などに定量供給される。

【０００７】上記均し具７を昇降摺動調整して均し高さ
を調整することができるし、上記高部ｆ’に押されて移
動方向に揺動し調整錘８の重量によって該高部ｆ’を後
方の低部ｆ”に均すことができ（図１０、図１１参
照）、調整錘８の重量取替調整によって均し高さを調整
することができる。又通路３内に異物が混入し均し具７
の下部に引掛った場合などに均し具７や上記回転羽根
５、５’の破損が回避される（異物は均し具７の下縁
７”と底板４とのすき間より大きな塊や金属片などであ
る）。

【０００８】又高部ｆ’と低部ｆ”との差が大である場
合は予均し具７’によって予め粗均しを行い、次に均し
具７によって本均しを行うことができる（図１４、図１
５、図１６）。

【０００９】

【実施例】粉粒体ホッパの下端開口部のフランジ（図示
していない）に内筒１の上端フランジ１’をボルトで取
付けることができる。この内筒１の外側面には円板２’
を介して中心線ｃを共有する外筒２を１体に固定する。
この外筒２の下端フランジ２”には底板４の外縁４’を
ボルトで接続し、内外筒１、２間に円形通路３を介在
し、該通路３に粉粒体排出口６を設ける。

【００１０】又上記中心線を共有する直立回転軸の上端
部を上記底板４上に突出し、該上端部にスポーク状中央
回転羽根５を底板４に沿って設け、内筒１の下端と底板
４の上面との間の粉粒体払い出し間隙ｔを通り上記通路
３内の外筒２側に設けた回転輪９に接続させ、該回転輪
９を上記中心線の回りに回転させることができる。そし
て該回転輪９には複数の外周回転羽根５’を内側に向っ
て上記通路３内に底板４に沿って設けてなるものであ
る。

【００１１】上記通路３には上記排出口６の直前に粉粒
体上面均し具７を配設するもので、該均し具７は図１〜
図１１に示すように通路３の上部円板２’に垂設した邪
摩板ｐによって形成され、水平下端７”によって摺り切
って高低波状の粉粒体ｆの上面を一定高さに均すことが
できる。この邪摩板ｐは上端がボルト１０で円板２’に
固定し、図４〜図７に示すように長孔１１、１１に昇降
調整自在に支持することができ、図８、図９に示すよう
にエアシリンダ１２によって昇降調整可能である。又図
１０、図１１に示すように下部を蝶番１３によって移動
方向に揺動自在となし、下端部に重量調整錘８を設け、
該錘８の重量を調整して均し高さｈを調整することが可
能である。又通路３内に異物が混入し均し具７の下部に
引掛った場合などに均し具７や上記回転羽根５、５’の
破損が回避される（異物は均し具７の下縁７”と底板４
とのすき間より大きな塊や金属片などである）。

【００１２】上記均し具７は邪摩板ｐばかりでなく図１
２、図１３に示すように水平杆ｂによることができ、水
平杆ｂの両端に垂杆ｂ’、ｂ’を設け、垂杆ｂ’、ｂ’
の上端部を連杆１４で接続し、固定垂板１５に穿設した
長孔１１、１１に昇降自在にボルト１０で取付けるもの
である。

【００１３】さらに図１４〜図１６に示すように上記均
し具７の前部に空間ｓを介して予均し具７’を設け、こ
れを昇降調整自在の流量調整リング１６に設けるもので
図１４に示すように横向板を３角形に屈曲して両均し具
７、７’とすることができる。上記均し具７の下縁７”
は水平でありかつ移動方向と斜交させる。尚図中１７で
示すものは外周回転羽根５’上の残留粉粒体スクレーパ
である。

【００１４】

【考案の効果】本案は上述のように排出口６の直前に粉
粒体上面均し具７を設け、これによって円形通路３に内
筒１の下端の上記間隙ｔから安息角θを形成して払い出
された粉粒体ｆの上面の高低波打ちを一定高さｈに均し
得て経時的に高精度の定量排出を行い得る効果がある。
又通路３に払い出された粉粒体ｆの高低差が大である場
合には予均し具７’によって高低を予め若干均した上で
本格的に上記均し具７によって一定高さに均し得る効果
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の粉粒体フィーダにおける均し装置を示す
正面図である。

【図２】均し具の側面図である。

【図３】図１の平面図である。

【図４】昇降調整自在の均し具の側面図である。

【図５】図４の正面図である。

【図６】昇降調整自在の均し具の側面図である。

【図７】図６の正面図である。

【図８】エアシリンダによる昇降装置の側面図である。

【図９】図８の正面図である。

【図１０】本案の揺動自在の均し具の側面図である。

【図１１】図１０の正面図である。

【図１２】水平杆による均し具の側面図である。

【図１３】図１２の正面図である。

【図１４】予均し具を備えた均し具の平面図である。

【図１５】予均し具の側面図である。

【図１６】図１５の正面図である。

【図１７】昇降調整可能な予均し具の側面図である。

【図１８】図１７の正面図である。

【符号の説明】

１ 内筒 ２ 外筒 ｆ 粉粒体 ３ 円形通路 ｔ 払い出し間隙 ４ 底板 ５、５’ 回転羽根 ６ 排出口 ７ 粉粒体上面均し具 ８ 調整錘 ７’ 予均し具 ｓ 空間

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内筒内の粉粒体を該内筒の下端から外筒
   内の円形通路に安息角を形成して払い出す払い出し間隙
   が設けられ、底板に沿って回転する複数の回転羽根によ
   って上記通路内を移送される粉粒体の排出口が設けら
   れ、かつ上記排出口の直前に粉粒体上面均し具を上記通
   路内に配設し、該均し具が揺動自在に垂下され下部に調
   整錘を設けてなる粉粒体フィーダにおける均し装置。
2. 【請求項２】 上記均し具が昇降調整可能である請求項
   (1) 記載の粉粒体フィーダにおける均し装置。
3. 【請求項３】 上記均し具の前部に予均し具が設けら
   れ、両均し具の中間に空間を介在させてなる請求項(1)
   又は(2) 記載の粉粒体フィーダにおける均し装置。