JPH0747369A - 電解イオン水殺菌装置 - Google Patents
電解イオン水殺菌装置Info
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- JPH0747369A JPH0747369A JP19356793A JP19356793A JPH0747369A JP H0747369 A JPH0747369 A JP H0747369A JP 19356793 A JP19356793 A JP 19356793A JP 19356793 A JP19356793 A JP 19356793A JP H0747369 A JPH0747369 A JP H0747369A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解効率を高め、ｐＨ値と残留塩素を好適に
コントロールできる電解イオン水殺菌装置を提供するこ
とにある。 【構成】 電圧印加により原水を電気分解して、陽極２
０側で酸性イオン水を生成して集め、陰極２１側でアル
カリイオン水を生成して集めて、電解室１６の下流端に
設けた酸性イオン水出口１７及びアルカリイオン水出口
１８から取り出す装置であって、陽極２０及び陰極２１
の背面を、電解室の往路の下流端から延長した復路１６
Ａ、１６Ｂとして形成すると共に、これら復路１６Ａ、
１６Ｂの下流端にイオン水出口１７、１８を設けて、電
解室の往路及び復路に臨む各電極の表面及び復路に臨む
ハウジング１１、１２の表面を、貴金属またはカーボン
で被覆している。背面の復路には、吸着カートリッジ３
０、貴金属を表面に担持した多孔質フィルタ管４０、ス
パイラル形状の通水路を有する整流部材５０等を収納で
きる。
コントロールできる電解イオン水殺菌装置を提供するこ
とにある。 【構成】 電圧印加により原水を電気分解して、陽極２
０側で酸性イオン水を生成して集め、陰極２１側でアル
カリイオン水を生成して集めて、電解室１６の下流端に
設けた酸性イオン水出口１７及びアルカリイオン水出口
１８から取り出す装置であって、陽極２０及び陰極２１
の背面を、電解室の往路の下流端から延長した復路１６
Ａ、１６Ｂとして形成すると共に、これら復路１６Ａ、
１６Ｂの下流端にイオン水出口１７、１８を設けて、電
解室の往路及び復路に臨む各電極の表面及び復路に臨む
ハウジング１１、１２の表面を、貴金属またはカーボン
で被覆している。背面の復路には、吸着カートリッジ３
０、貴金属を表面に担持した多孔質フィルタ管４０、ス
パイラル形状の通水路を有する整流部材５０等を収納で
きる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、一般家庭用及び業務用
の浄水器としてアルカリイオン水及び酸性イオン水を生
成する電解イオン水殺菌装置に関するものである。
の浄水器としてアルカリイオン水及び酸性イオン水を生
成する電解イオン水殺菌装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、この種の装置は主に原水供給源
に接続された浄水装置及び電解槽からなっていて、原水
を浄水装置において活性炭などの吸着剤に接触させて浄
化し、条件によっては塩化ナトリウム（ＮａＣｌ）等の
電解質を添加させた後に電解槽に送る。電解槽では陽極
（＋）及び陰極（−）に通電して所要の電圧を印加する
と、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を含
んだ（＋）イオンは陰極に集まり、かつ水の電気分解に
よりＨ+からＨ2が生成され、ＯＨ-及び陽イオンの多い
アルカリイオン水を生成する。同時に、（−）イオンは
陽極に集まり、水の電気分解によりＯＨ-からＯ2が生成
され、また、Ｃｌーから有効塩素（Ｃｌ2，ＨＣｌＯ，Ｃ
ｌＯー）等が生成され、Ｈ+、有効塩素及び陰イオンの多
い酸性イオン水を生成する。アルカリイオン水はミネラ
ル水として飲料水や料理に適し、酸性イオン水は飲料水
として不適な反面、日常品の清掃手入れ、洗顔や殺菌水
などに効果的といわれている。また、殺菌水としては、
ｐＨ値が低い程よい。
に接続された浄水装置及び電解槽からなっていて、原水
を浄水装置において活性炭などの吸着剤に接触させて浄
化し、条件によっては塩化ナトリウム（ＮａＣｌ）等の
電解質を添加させた後に電解槽に送る。電解槽では陽極
（＋）及び陰極（−）に通電して所要の電圧を印加する
と、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を含
んだ（＋）イオンは陰極に集まり、かつ水の電気分解に
よりＨ+からＨ2が生成され、ＯＨ-及び陽イオンの多い
アルカリイオン水を生成する。同時に、（−）イオンは
陽極に集まり、水の電気分解によりＯＨ-からＯ2が生成
され、また、Ｃｌーから有効塩素（Ｃｌ2，ＨＣｌＯ，Ｃ
ｌＯー）等が生成され、Ｈ+、有効塩素及び陰イオンの多
い酸性イオン水を生成する。アルカリイオン水はミネラ
ル水として飲料水や料理に適し、酸性イオン水は飲料水
として不適な反面、日常品の清掃手入れ、洗顔や殺菌水
などに効果的といわれている。また、殺菌水としては、
ｐＨ値が低い程よい。
【０００３】図１０は、電解イオン水殺菌装置に用いら
れてきた従来からの電解槽の一例を示す。供給源から送
られた水道水等の原水は最初にプレフィルタ及び浄水装
置で濾過浄化されて電解槽１に向かう。原水導入口３か
ら槽のハウジング２内に設けられた電解室４に原水が導
入され、この原水は陽極５及び陰極６間への電圧印加で
電気分解され、陽極５には陰イオンが、陰極６には陽イ
オンがそれぞれ集められ、ｐＨ値は陽極側が酸性、陰極
側がアルカリ性となる。陽イオンはミネラル成分を含む
アルカリイオン水として出口７から取り出し、陰イオン
は酸性イオン水として出口８から取り出される。
れてきた従来からの電解槽の一例を示す。供給源から送
られた水道水等の原水は最初にプレフィルタ及び浄水装
置で濾過浄化されて電解槽１に向かう。原水導入口３か
ら槽のハウジング２内に設けられた電解室４に原水が導
入され、この原水は陽極５及び陰極６間への電圧印加で
電気分解され、陽極５には陰イオンが、陰極６には陽イ
オンがそれぞれ集められ、ｐＨ値は陽極側が酸性、陰極
側がアルカリ性となる。陽イオンはミネラル成分を含む
アルカリイオン水として出口７から取り出し、陰イオン
は酸性イオン水として出口８から取り出される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来の典型的な電解槽１にあっては、特に酸性イオン水の
水素イオン濃度（ｐＨ値）が低下するとともに、有効塩
素（ＨＣｌＯ、ＣｌＯ-、Ｃｌ2等）が比例的に生成され
るという問題点がある。その量は条件によっては例えば
３０ｐｐｍ以上と過剰に生成されるため、臭気の発生、
金属材料を腐食させ、また野菜洗浄時にビタミン類を破
壊する原因などになっていた。
来の典型的な電解槽１にあっては、特に酸性イオン水の
水素イオン濃度（ｐＨ値）が低下するとともに、有効塩
素（ＨＣｌＯ、ＣｌＯ-、Ｃｌ2等）が比例的に生成され
るという問題点がある。その量は条件によっては例えば
３０ｐｐｍ以上と過剰に生成されるため、臭気の発生、
金属材料を腐食させ、また野菜洗浄時にビタミン類を破
壊する原因などになっていた。
【０００５】したがって、本発明の目的は、ｐＨ値と有
効塩素を好適にコントロールできる電解イオン水殺菌装
置を提供することにある。
効塩素を好適にコントロールできる電解イオン水殺菌装
置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明による請求項１の電解イオン水殺菌装置は、
電解槽のハウジングに対向する陽極及び陰極を設けて両
電極間を原水が流通する電解室とし、両電極間への電圧
印加により原水を電気分解して、陽極側で酸性イオン水
を生成して集め、陰極側でアルカリイオン水を生成して
集めて、電解室の下流端に設けた酸性イオン水出口及び
アルカリイオン水出口から取り出す電解イオン水殺菌装
置において、陽極の背面を、電解室の往路の下流端から
延長した復路として形成すると共に、復路の下流端にイ
オン水出口を設けて、電解室の往路及び復路に臨む陽極
の表面及び復路に臨むハウジングの表面を、貴金属また
はカーボンで被覆した構成となっている。
め、本発明による請求項１の電解イオン水殺菌装置は、
電解槽のハウジングに対向する陽極及び陰極を設けて両
電極間を原水が流通する電解室とし、両電極間への電圧
印加により原水を電気分解して、陽極側で酸性イオン水
を生成して集め、陰極側でアルカリイオン水を生成して
集めて、電解室の下流端に設けた酸性イオン水出口及び
アルカリイオン水出口から取り出す電解イオン水殺菌装
置において、陽極の背面を、電解室の往路の下流端から
延長した復路として形成すると共に、復路の下流端にイ
オン水出口を設けて、電解室の往路及び復路に臨む陽極
の表面及び復路に臨むハウジングの表面を、貴金属また
はカーボンで被覆した構成となっている。
【０００７】請求項２では、陽極の背面の復路に、吸着
剤を内蔵して通水可能な吸着カートリッジを収納した構
成となっている。
剤を内蔵して通水可能な吸着カートリッジを収納した構
成となっている。
【０００８】請求項３では、陽極の背面の復路に、貴金
属を表面に担持した多孔質フィルタ管、スパイラル形状
の通水路を有する整流部材、網目部材のいずれかを収納
した構成となっている。
属を表面に担持した多孔質フィルタ管、スパイラル形状
の通水路を有する整流部材、網目部材のいずれかを収納
した構成となっている。
【０００９】請求項４では、陽極の背面の復路に導電体
として成形した吸着カートリッジ、もしくは貴金属を表
面に担持した多孔質フィルタ管、スパイラル形状の通水
路を有する整流部材、網目部材のいずれかを収納して、
正電圧を印加する構成となっている。
として成形した吸着カートリッジ、もしくは貴金属を表
面に担持した多孔質フィルタ管、スパイラル形状の通水
路を有する整流部材、網目部材のいずれかを収納して、
正電圧を印加する構成となっている。
【００１０】請求項５では、陽極の背面の出口側に通水
性を有する炭素系吸着体若しくは貴金属を表面に担持し
た多孔質体等の導電体を収容した第２吸着カートリッジ
を設置するとともに、第２吸着カートリッジの内面に該
導電体と間隔をおいて導電性材を付設し、前記導電性材
には負電圧を印加し、前記導電体には正電圧を印加した
構成となっている。
性を有する炭素系吸着体若しくは貴金属を表面に担持し
た多孔質体等の導電体を収容した第２吸着カートリッジ
を設置するとともに、第２吸着カートリッジの内面に該
導電体と間隔をおいて導電性材を付設し、前記導電性材
には負電圧を印加し、前記導電体には正電圧を印加した
構成となっている。
【００１１】
【作用】請求項１にあっては、陽極の背面が電解室の往
路の下流端から延長した復路になっていて、原水が流通
する電解室の往路及び復路の表面及び復路に臨むハウジ
ングの表面は貴金属またはカーボンで被覆されているか
ら、これらの表面に原水が接触して、触媒作用をうけ塩
素量やｐＨ値をコントロールする。
路の下流端から延長した復路になっていて、原水が流通
する電解室の往路及び復路の表面及び復路に臨むハウジ
ングの表面は貴金属またはカーボンで被覆されているか
ら、これらの表面に原水が接触して、触媒作用をうけ塩
素量やｐＨ値をコントロールする。
【００１２】請求項２、３にあっては、陽極の背面の復
路に吸着カートリッジ、貴金属を表面に担持した多孔質
フィルタ管、スパイラル形状の通水路を有する整流部
材、網目部材のいずれかを収納して、これらに処理水を
接触させて塩素量をコントロールする。
路に吸着カートリッジ、貴金属を表面に担持した多孔質
フィルタ管、スパイラル形状の通水路を有する整流部
材、網目部材のいずれかを収納して、これらに処理水を
接触させて塩素量をコントロールする。
【００１３】請求項４にあっては、陽極の背面の復路に
導電体として成形した前記吸着カートリッジ等を収納し
て、これに正電圧を印加するようになっているため、Ｃ
ｌＯ-のイオン濃度をコントロールできる。
導電体として成形した前記吸着カートリッジ等を収納し
て、これに正電圧を印加するようになっているため、Ｃ
ｌＯ-のイオン濃度をコントロールできる。
【００１４】請求項５にあっては、導電体に正電圧、導
電性材に負電圧を印加することにより、処理水のＣｌＯ
-のイオン濃度をコントロールできる。
電性材に負電圧を印加することにより、処理水のＣｌＯ
-のイオン濃度をコントロールできる。
【００１５】
【実施例】以下、本発明による電解イオン水殺菌装置の
実施例を図面に基づいて説明する。
実施例を図面に基づいて説明する。
【００１６】図１は、本発明の第１実施例の断面図であ
る。電解槽１０の槽本体は２つのハウジング部材１１、
１２を０リング等のシール部材１３を介して液密的にボ
ルト１４により結合して構成されている。槽本体の内部
に設けられた空洞は電解室１６として形成され、電解室
１６の一方端側に連通して原水導入口１５が水道水等の
原水供給源に接続されている。この原水導入口１５と供
給源との間には原水を活性炭等の吸着剤に接触させて浄
化する浄水装置やプレフィルタ（図示せず）等も接続し
てある。
る。電解槽１０の槽本体は２つのハウジング部材１１、
１２を０リング等のシール部材１３を介して液密的にボ
ルト１４により結合して構成されている。槽本体の内部
に設けられた空洞は電解室１６として形成され、電解室
１６の一方端側に連通して原水導入口１５が水道水等の
原水供給源に接続されている。この原水導入口１５と供
給源との間には原水を活性炭等の吸着剤に接触させて浄
化する浄水装置やプレフィルタ（図示せず）等も接続し
てある。
【００１７】電解室１６の長手方向に臨んで、平行一対
の電極の陽極２０及び陰極２１が取り付けられている。
この第１実施例では、下側のハウジング部材１１に陽極
２０を固定し、上側のハウジング部材１２に陰極２１を
固定している。
の電極の陽極２０及び陰極２１が取り付けられている。
この第１実施例では、下側のハウジング部材１１に陽極
２０を固定し、上側のハウジング部材１２に陰極２１を
固定している。
【００１８】陽極２０及び陰極２１の各背面の中央部に
は端子２０ａ、２１ａが突設され、各端子２０ａ、２１
ａは電気的に絶縁部材２２を介してハウジング部材１
１、１２を挿通し、外部先端部で電源回路（図示せず）
に接続されている。
は端子２０ａ、２１ａが突設され、各端子２０ａ、２１
ａは電気的に絶縁部材２２を介してハウジング部材１
１、１２を挿通し、外部先端部で電源回路（図示せず）
に接続されている。
【００１９】電解室１６の下流端には、例えば上側のハ
ウジング部材１２を利用して角錐または山形状の分岐部
２５が電解室１６に向かって突出して設けられている。
分岐部２５は両側に適当な傾斜勾配による斜面を有し、
頂部を電解室１６の幅のほぼ半分の所に向けている。
ウジング部材１２を利用して角錐または山形状の分岐部
２５が電解室１６に向かって突出して設けられている。
分岐部２５は両側に適当な傾斜勾配による斜面を有し、
頂部を電解室１６の幅のほぼ半分の所に向けている。
【００２０】一方、分岐部２５が設けられた電解室１６
の下流端はここから反転する形で、陽極２０の背面が電
解室１６を下流端から延長した復路１６Ａとして形成さ
れている。これら復路１６Ａの下流端には酸性イオン水
出口１７を設けてある。なお、１８はアルカリイオン水
出口である。
の下流端はここから反転する形で、陽極２０の背面が電
解室１６を下流端から延長した復路１６Ａとして形成さ
れている。これら復路１６Ａの下流端には酸性イオン水
出口１７を設けてある。なお、１８はアルカリイオン水
出口である。
【００２１】往路とした電解室１６とこの下流端からの
復路１６Ａに臨む陽極２０の表面、そして分岐部２５を
含むハウジング部材１１、１２が復路１６Ａに臨む表面
は、白金（Ｐｔ）、パラジウム（Ｐｄ）、ルテニウム
（Ｒｕ）等の貴金属またはカーボンによる被覆層２６で
コーティングしてある。被覆層２６は表面担持構造、或
いは鍍金構造でもよい。
復路１６Ａに臨む陽極２０の表面、そして分岐部２５を
含むハウジング部材１１、１２が復路１６Ａに臨む表面
は、白金（Ｐｔ）、パラジウム（Ｐｄ）、ルテニウム
（Ｒｕ）等の貴金属またはカーボンによる被覆層２６で
コーティングしてある。被覆層２６は表面担持構造、或
いは鍍金構造でもよい。
【００２２】従って、この第１実施例では、以上の構成
により次の作用が得られる。
により次の作用が得られる。
【００２３】即ち、供給源から送られた原水は最初にプ
レフィルタ浄水装置等で濾過浄化されて電解槽１０に向
かう。原水導入口１５から電解室１６に導入された原水
は、この電解室１６に臨む陽極２０及び陰極２１間への
電圧印加で電気分解される。即ち、陽極２０には陰イオ
ンが、陰極２１には陽イオンがそれぞれ集められる。陽
イオンはミネラル成分を含むアルカリイオン水として取
り出され、陰イオンは酸性イオン水として取り出され
る。
レフィルタ浄水装置等で濾過浄化されて電解槽１０に向
かう。原水導入口１５から電解室１６に導入された原水
は、この電解室１６に臨む陽極２０及び陰極２１間への
電圧印加で電気分解される。即ち、陽極２０には陰イオ
ンが、陰極２１には陽イオンがそれぞれ集められる。陽
イオンはミネラル成分を含むアルカリイオン水として取
り出され、陰イオンは酸性イオン水として取り出され
る。
【００２４】陽極２０及び陰極２１に集められたイオン
水は電解室１６の下流側終端で分岐部２５によって明確
に分離され、陽極２０に集められた酸性イオン水は下側
の復路１６Ａへ転回し、酸性イオン水出口１７から取り
出される。また、陰極２１に集められたアルカリイオン
水はアルカリイオン水出口１８から取り出される。
水は電解室１６の下流側終端で分岐部２５によって明確
に分離され、陽極２０に集められた酸性イオン水は下側
の復路１６Ａへ転回し、酸性イオン水出口１７から取り
出される。また、陰極２１に集められたアルカリイオン
水はアルカリイオン水出口１８から取り出される。
【００２５】ここで、原水導入口１５から導入された原
水は、はじめ往路の電解室１６で陽極２０と陰極２１に
接触して電解され、Ｈ2ＯはＨ+及び０Ｈ-に電離し、Ｃ
ｌーはＣｌ2となり、下記式で表される反応が行われる。
水は、はじめ往路の電解室１６で陽極２０と陰極２１に
接触して電解され、Ｈ2ＯはＨ+及び０Ｈ-に電離し、Ｃ
ｌーはＣｌ2となり、下記式で表される反応が行われる。
【００２６】 陽極側 ２Ｈ2Ｏ→４Ｈ+＋Ｏ2＋４ｅ- （１） ２Ｃｌー→Ｃｌ2＋２ｅー （２） 陰極側 ４Ｈ2Ｏ＋４ｅ-→４０Ｈ-＋２Ｈ2 （３） 陽極２０側はＨ+が増加し、陰極２１側は０Ｈ-が増加す
るためにｐＨ値がそれぞれ酸性、アルカリ性を呈する。
また、陽極２０側では有効塩素が生成される。
るためにｐＨ値がそれぞれ酸性、アルカリ性を呈する。
また、陽極２０側では有効塩素が生成される。
【００２７】また、酸性イオン水は往路の下流側終端か
ら陽極２０の背面の復路１６Ａに回り込む。そして、被
覆層２６に接触し、触媒作用等をうけて、有効塩素等が
除去される。
ら陽極２０の背面の復路１６Ａに回り込む。そして、被
覆層２６に接触し、触媒作用等をうけて、有効塩素等が
除去される。
【００２８】アルカリイオン水はミネラル水として飲料
水や料理に適し、酸性イオン水は飲料水として不適な反
面、日常品の清掃手入れ、洗顔や殺菌水などに効果的と
いわれている。Ｈ+と０Ｈ-の濃度の関係はＨ+＞０Ｈ-で
酸性となり、同時に塩素Ｃｌの生成反応も進む。往路の
電解室１６で生成された塩素は復路１６Ａにおいて除去
される。このように過大生成されたＣｌ2の濃度をコン
トロールする。
水や料理に適し、酸性イオン水は飲料水として不適な反
面、日常品の清掃手入れ、洗顔や殺菌水などに効果的と
いわれている。Ｈ+と０Ｈ-の濃度の関係はＨ+＞０Ｈ-で
酸性となり、同時に塩素Ｃｌの生成反応も進む。往路の
電解室１６で生成された塩素は復路１６Ａにおいて除去
される。このように過大生成されたＣｌ2の濃度をコン
トロールする。
【００２９】次に、図２は、本発明の第２実施例を示し
ている。この第２実施例においては、図１の第１実施例
で示された陽極２０の背面の復路１６Ａに、イオン水の
流通が可能で吸着剤を内蔵した吸着カートリッジ３０を
収納した構造である。他の部材の構成は第１実施例と同
様であり、対応する部材に同一符号を付して説明を省略
する。
ている。この第２実施例においては、図１の第１実施例
で示された陽極２０の背面の復路１６Ａに、イオン水の
流通が可能で吸着剤を内蔵した吸着カートリッジ３０を
収納した構造である。他の部材の構成は第１実施例と同
様であり、対応する部材に同一符号を付して説明を省略
する。
【００３０】吸着カートリッジ３０は、図３及び図４に
示すように、例えば断面矩形状のケース３１を有し、こ
のケース３１は復路の流れでいう前後端に不織布やＰＰ
焼結体等によるフィルタ３２、３３を設けてある。ケー
ス３１の内部には、粒状または繊維状の活性炭か、Ｐ
ｔ、Ｐｄ、Ｒｕ等の貴金属単体、或いは貴金属を担持し
た吸着剤３４が充填され、こうした吸着剤３４にイオン
水が接触するようになっている。
示すように、例えば断面矩形状のケース３１を有し、こ
のケース３１は復路の流れでいう前後端に不織布やＰＰ
焼結体等によるフィルタ３２、３３を設けてある。ケー
ス３１の内部には、粒状または繊維状の活性炭か、Ｐ
ｔ、Ｐｄ、Ｒｕ等の貴金属単体、或いは貴金属を担持し
た吸着剤３４が充填され、こうした吸着剤３４にイオン
水が接触するようになっている。
【００３１】この第２実施例においても、はじめ往路の
電解室１６で陽極２０と陰極２１に接触して電解され、
Ｈ2ＯはＨ+及び０Ｈ-に電離し、前記（１），（２），
（３）式の反応が起こり、陽極２０側はＨ+及び有効塩
素が増加し、陰極２１側は０Ｈ-が増加するためにｐＨ
値がそれぞれ酸性、アルカリ性を呈する。また、酸性イ
オン水は下流側終端から陽極２０の背面の復路１６Ａ中
に装着された吸着カートリッジ３０を通過中に、吸着剤
３４への接触で塩素等の吸着物質が吸着除去される。吸
着により能力低下したカートリッジ３０は容易に交換で
きる利点がある。
電解室１６で陽極２０と陰極２１に接触して電解され、
Ｈ2ＯはＨ+及び０Ｈ-に電離し、前記（１），（２），
（３）式の反応が起こり、陽極２０側はＨ+及び有効塩
素が増加し、陰極２１側は０Ｈ-が増加するためにｐＨ
値がそれぞれ酸性、アルカリ性を呈する。また、酸性イ
オン水は下流側終端から陽極２０の背面の復路１６Ａ中
に装着された吸着カートリッジ３０を通過中に、吸着剤
３４への接触で塩素等の吸着物質が吸着除去される。吸
着により能力低下したカートリッジ３０は容易に交換で
きる利点がある。
【００３２】図５は、本発明の第３実施例を示し、ゼオ
ライト、不織布、高分子多孔質体等の基材にＰｔ、Ｐ
ｄ、Ｒｕ等の貴金属を担持させたフィルタ部材４０を、
図１の第１実施例で示された陽極２０の背面の復路１６
Ａに装着した構造である。この第３実施例においても先
の第２実施例と同じく、イオン水をフィルタ部材４０に
接触通過させ、貴金属への接触効率を向上させるために
有効塩素が分解し、塩素量を抑えてコントロールする。
ライト、不織布、高分子多孔質体等の基材にＰｔ、Ｐ
ｄ、Ｒｕ等の貴金属を担持させたフィルタ部材４０を、
図１の第１実施例で示された陽極２０の背面の復路１６
Ａに装着した構造である。この第３実施例においても先
の第２実施例と同じく、イオン水をフィルタ部材４０に
接触通過させ、貴金属への接触効率を向上させるために
有効塩素が分解し、塩素量を抑えてコントロールする。
【００３３】図６は、本発明の第４実施例を示し、同じ
く図１の陽極２０の背面の復路１６Ａに、図７で示すよ
うなスパイラル形状の整流部材５０を装着した構造であ
る。この整流部材５０は、ステンレス鋼、チタンもしく
はカーボン等を基材にしてスパイラル状に成形し、その
全表面にＰｔ、Ｐｄ、Ｒｕ等の貴金属を被覆コーティン
グしたものである。電解槽１０の大きさ等の仕様によっ
ては、図８の側面断面図に示すように、復路１６Ａのそ
れぞれに複数本の整流部材５０を並べて収納した構造も
可能である。従って、この第４実施例では、復路１６Ａ
においてイオン水の流れる通路長さとしては、スパイラ
ル形状の整流部材５０を通過することで、復路１６Ａの
長さの数倍を得ることができる。それだけ触媒へのイオ
ン水の接触効率が大きくとれ、先の各実施例と同様に吸
着物質の吸着効果や塩素量をコントロールすることがで
きる。
く図１の陽極２０の背面の復路１６Ａに、図７で示すよ
うなスパイラル形状の整流部材５０を装着した構造であ
る。この整流部材５０は、ステンレス鋼、チタンもしく
はカーボン等を基材にしてスパイラル状に成形し、その
全表面にＰｔ、Ｐｄ、Ｒｕ等の貴金属を被覆コーティン
グしたものである。電解槽１０の大きさ等の仕様によっ
ては、図８の側面断面図に示すように、復路１６Ａのそ
れぞれに複数本の整流部材５０を並べて収納した構造も
可能である。従って、この第４実施例では、復路１６Ａ
においてイオン水の流れる通路長さとしては、スパイラ
ル形状の整流部材５０を通過することで、復路１６Ａの
長さの数倍を得ることができる。それだけ触媒へのイオ
ン水の接触効率が大きくとれ、先の各実施例と同様に吸
着物質の吸着効果や塩素量をコントロールすることがで
きる。
【００３４】図１１、図１２及び図１３の(a)(b)は本発
明に係る第５実施例を示すものである。この実施例では
前記第１実施例に係る電解槽１０の酸性イオン水出口１
７に第２吸着カートリッジ６０を設置したものである。
この第２吸着カートリッジ６０は図１２に示すように、
樹脂で筒状に形成され、その上端がこの酸性イオン水出
口１７に着脱自在に螺合している。この第２吸着カート
リッジ６０内には通水性を有する炭素系吸着体若しくは
貴金属を表面に担持した多孔質体等の導電体６１を収容
しており、上下に配置された蓋体６２，６３でカートリ
ッジ６０の側壁と間隔をおいて保持されている。この各
蓋体６２，６３において、図１３の(a)(b)にも示すよう
に、上部蓋体６２はその周寄りに複数の通水孔６２ａを
設け、下部蓋体６３はその中央（導電体６１と対向する
部分）に通水孔６３を設け、酸性イオン水がこのカート
リッジ６０内を流れるようになっている。他方、この導
電体６１と対向するように導電性材がコーティングされ
た筒体６４が配置されており、この筒体６４の導電性材
には別個に設置された直流電源６５の陰極６６が接続
し、導電体６１には絶縁部材６７を介して貫通した陽極
６８が接続している。
明に係る第５実施例を示すものである。この実施例では
前記第１実施例に係る電解槽１０の酸性イオン水出口１
７に第２吸着カートリッジ６０を設置したものである。
この第２吸着カートリッジ６０は図１２に示すように、
樹脂で筒状に形成され、その上端がこの酸性イオン水出
口１７に着脱自在に螺合している。この第２吸着カート
リッジ６０内には通水性を有する炭素系吸着体若しくは
貴金属を表面に担持した多孔質体等の導電体６１を収容
しており、上下に配置された蓋体６２，６３でカートリ
ッジ６０の側壁と間隔をおいて保持されている。この各
蓋体６２，６３において、図１３の(a)(b)にも示すよう
に、上部蓋体６２はその周寄りに複数の通水孔６２ａを
設け、下部蓋体６３はその中央（導電体６１と対向する
部分）に通水孔６３を設け、酸性イオン水がこのカート
リッジ６０内を流れるようになっている。他方、この導
電体６１と対向するように導電性材がコーティングされ
た筒体６４が配置されており、この筒体６４の導電性材
には別個に設置された直流電源６５の陰極６６が接続
し、導電体６１には絶縁部材６７を介して貫通した陽極
６８が接続している。
【００３５】この実施例によれば、各電極６６，６８に
通電することにより、導電体６１中に酸性イオン水が流
れるとき、触媒作用により過剰に生成されたＣｌＯ-が
分解され、ＣｌＯ-濃度がコントロールされる。
通電することにより、導電体６１中に酸性イオン水が流
れるとき、触媒作用により過剰に生成されたＣｌＯ-が
分解され、ＣｌＯ-濃度がコントロールされる。
【００３６】なお、この導電体６１の構成は前記実施例
で説明したスパイラル状の整流部材で構成してもよい
し、また、網目部材を使用するようにしてもよい。
で説明したスパイラル状の整流部材で構成してもよい
し、また、網目部材を使用するようにしてもよい。
【００３７】図９は、本発明に基づいて実施された装置
と従来例装置にあって、消費電力とのいずれも特性グラ
フである。消費電力（ワット）と有効塩素（ｐｐｍ）と
水素イオン濃度（ｐＨ）との相関を示す性能グラフの比
較を示している。この図９から明らかなように、消費電
力が増すにつれて従来例装置ではｐＨ値の低下とともに
有効塩素量が高まるのに対して（図９中、実線イ，
ロ）、実施例装置では逆に推移して顕著な特徴が見られ
る（図９中、実線ハ，ニ）。
と従来例装置にあって、消費電力とのいずれも特性グラ
フである。消費電力（ワット）と有効塩素（ｐｐｍ）と
水素イオン濃度（ｐＨ）との相関を示す性能グラフの比
較を示している。この図９から明らかなように、消費電
力が増すにつれて従来例装置ではｐＨ値の低下とともに
有効塩素量が高まるのに対して（図９中、実線イ，
ロ）、実施例装置では逆に推移して顕著な特徴が見られ
る（図９中、実線ハ，ニ）。
【００３８】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電解イオ
ン水殺菌装置によれば、請求項１にあっては、陽極及び
陰極の背面が電解室の往路の下流端から延長した復路に
なっていて、また、原水が流通する電解室の往路及び復
路の表面及び復路に臨むハウジングの表面は貴金属また
はカーボンで被覆されているから、これらの表面に原水
が接触して、触媒作用をうけ塩素量やｐＨ値をコントロ
ールできる。
ン水殺菌装置によれば、請求項１にあっては、陽極及び
陰極の背面が電解室の往路の下流端から延長した復路に
なっていて、また、原水が流通する電解室の往路及び復
路の表面及び復路に臨むハウジングの表面は貴金属また
はカーボンで被覆されているから、これらの表面に原水
が接触して、触媒作用をうけ塩素量やｐＨ値をコントロ
ールできる。
【００３９】請求項２、３にあっては、各電極の背面の
復路に吸着カートリッジ、貴金属を表面に担持した多孔
質フィルタ管、スパイラル形状の通水路を有する整流部
材、網目部材のいずれかを収納して、これらに原水を接
触させて塩素量やｐＨ値をコントロールでき、こうした
能力の低下した部材を簡便に取り替え、または再生が可
能である。
復路に吸着カートリッジ、貴金属を表面に担持した多孔
質フィルタ管、スパイラル形状の通水路を有する整流部
材、網目部材のいずれかを収納して、これらに原水を接
触させて塩素量やｐＨ値をコントロールでき、こうした
能力の低下した部材を簡便に取り替え、または再生が可
能である。
【００４０】また、請求項４及び請求項５の場合は、酸
性イオン水の取り出しに際し、陽極の背面の復路に導電
体として成形した前記吸着カートリッジ或いは酸性イオ
ン水出口に設置した第２吸着カートリッジに電圧を印加
するため、ＣｌＯ-のイオン濃度を更にコントロールで
きる。
性イオン水の取り出しに際し、陽極の背面の復路に導電
体として成形した前記吸着カートリッジ或いは酸性イオ
ン水出口に設置した第２吸着カートリッジに電圧を印加
するため、ＣｌＯ-のイオン濃度を更にコントロールで
きる。
【図１】本発明による電解イオン水殺菌装置の第１実施
例の正面断面図
例の正面断面図
【図２】第２実施例の正面断面図
【図３】第２実施例の吸着カートリッジの斜視図
【図４】第２実施例の吸着カートリッジの正面断面図
【図５】第３実施例の側面断面図
【図６】第４実施例の正面断面図
【図７】第４実施例における整流部材の正面図
【図８】図６のＹ−Ｙ線による第４実施例の側面断面図
【図９】実施例装置と従来例装置について消費電力と有
効塩素とｐＨ値との相関を比較したグラフ
効塩素とｐＨ値との相関を比較したグラフ
【図１０】従来の電解イオン水殺菌装置の一例を示す正
面断面図
面断面図
【図１１】第５実施例に係る電解イオン水殺菌装置の正
面断面図
面断面図
【図１２】第５実施例に係る第２吸着カートリッジを示
す断面図
す断面図
【図１３】第５実施例に係る各蓋体を示す平面図
１０…電解槽、１５…原水導入口、１６…電解室、１６
Ａ、１６Ｂ…電解室の復路、１７…酸性イオン水、１８
…アルカリイオン水、２０…陽極、２１…陰極、２６…
被覆層、３０…吸着カートリッジ、４０…フィルタ部
材、５０…整流部材、６０…第２吸着カートリッジ、６
１…導電体。
Ａ、１６Ｂ…電解室の復路、１７…酸性イオン水、１８
…アルカリイオン水、２０…陽極、２１…陰極、２６…
被覆層、３０…吸着カートリッジ、４０…フィルタ部
材、５０…整流部材、６０…第２吸着カートリッジ、６
１…導電体。
Claims (5)
- 【請求項１】 電解槽のハウジングに対向する陽極及び
陰極を設けて両電極間を原水が流通する電解室とし、両
電極間への電圧印加により原水を電気分解して、陽極側
で酸性イオン水を生成して集め、陰極側でアルカリイオ
ン水を生成して集めて、電解室の下流端に設けた酸性イ
オン水出口及びアルカリイオン水出口から取り出す電解
イオン水殺菌装置において、 陽極の背面を、電解室の往路の下流端から延長した復路
として形成すると共に、復路の下流端にイオン水出口を
設けて、電解室の往路及び復路に臨む陽極の表面及び復
路に臨むハウジングの表面を、貴金属またはカーボンで
被覆したことを特徴とする電解イオン水殺菌装置。 - 【請求項２】 陽極の背面の復路に、吸着剤を内蔵して
通水可能な吸着カートリッジを収納した請求項１記載の
電解イオン水殺菌装置。 - 【請求項３】 陽極の背面の復路に、貴金属を表面に担
持した多孔質フィルタ管、スパイラル形状の通水路を有
する整流部材、網目部材のいずれかを収納した請求項１
記載の電解イオン水殺菌装置。 - 【請求項４】 陽極の背面の復路に導電体として成形し
た吸着カートリッジ、もしくは貴金属を表面に担持した
多孔質フィルタ管、スパイラル形状の通水路を有する整
流部材、網目部材のいずれかを収納して、正電圧を印加
する請求項２または３記載の電解イオン水殺菌装置。 - 【請求項５】 陽極の背面の出口側に通水性を有する炭
素系吸着体若しくは貴金属を表面に担持した多孔質体等
の導電体を収容した第２吸着カートリッジを設置すると
ともに、第２吸着カートリッジの内面に該導電体と間隔
をおいて導電性材を付設し、前記導電性材には負電圧を
印加し、前記導電体には正電圧を印加した請求項１乃至
４記載の電解イオン水殺菌装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19356793A JPH0747369A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 電解イオン水殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19356793A JPH0747369A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 電解イオン水殺菌装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0747369A true JPH0747369A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16310172
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19356793A Pending JPH0747369A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 電解イオン水殺菌装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0747369A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100777416B1 (ko) * | 2006-04-04 | 2007-11-28 | 웬-싱 슈 | 전해조 음ㆍ양이온 박막층류 분류 장치 |
| KR100793931B1 (ko) * | 2006-08-16 | 2008-01-16 | 웬-싱 슈 | 수평복사식 전기분해장치 |
-
1993
- 1993-08-04 JP JP19356793A patent/JPH0747369A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100777416B1 (ko) * | 2006-04-04 | 2007-11-28 | 웬-싱 슈 | 전해조 음ㆍ양이온 박막층류 분류 장치 |
| KR100793931B1 (ko) * | 2006-08-16 | 2008-01-16 | 웬-싱 슈 | 수평복사식 전기분해장치 |
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