JPH0745700B2 - スチ−ルウ−ル製造用線材 - Google Patents

スチ−ルウ−ル製造用線材

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JPH0745700B2
JPH0745700B2 JP61301172A JP30117286A JPH0745700B2 JP H0745700 B2 JPH0745700 B2 JP H0745700B2 JP 61301172 A JP61301172 A JP 61301172A JP 30117286 A JP30117286 A JP 30117286A JP H0745700 B2 JPH0745700 B2 JP H0745700B2
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steel wool
steel
cutting
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wire
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征雄 落合
浩 大羽
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スチールウール製造用線材に関するものであ
る。
[従来技術およびその問題点] スチールウールは、通常、低炭素鋼線材を伸線加工後、
長手方向に切削して製造されており、たわしとして一般
台所用品磨き用、さび取り用、ペイント除去用などに用
いられるほか、最近はディスクブレーキ用や合成樹脂と
の複合材料にも使用され、その需要は増大しつゝある。
スチールウール製造用線材に要求される特性をあげると
次のようになる。
(1)切削工具の寿命が長いこと。
(2)切削時に微細な粉や屑の発生が少なく、歩留りが
高いこと。
(3)スチールウール自体が適度の弾力性と強度を有す
ること。
スチールウールは、前記の通り、切削によって製造され
るため、スチールウール製造用線材には良好な被削性、
すなわち(1)で示したような工具寿命の長いことが要
求される。また、通常の切削加工とスチールウール切削
加工の著しい相違は、前者において切り屑となる部分を
後者ではスチールウールとして利用する点にあり、スチ
ールウールとなる切り屑はカールすることなく、安定し
た大きさと形状で連続して切削できることが必須条件で
ある。さらに、通常の切削加工では望ましいとされてい
る極微細な粉や屑(以下、極微切削屑という)の発生
も、スチールウールの製造においては歩留りを低下さ
せ、かつ作業環境を汚染するために、最小限に抑制する
ことが重要である。このため、被削性を向上させるため
に種々の元素を添加した既存の快削鋼はスチールウール
製造用線材には利用できない。
現在スチールウール製造用線材としてはPやNを高めた
もの(特公昭50−14212号公報、米国特許3387968),さ
らにこれにSとCaを複合添加したもの(特公昭55−6437
号公報)が提案されている。一方鋼組成以外に鋼中の非
金属介在物の組成と量を制御する方法も公表されている
(特開昭53−54114号公報、特開昭60−24347号公報)。
またスチールウールの製造においては、幅が20〜120μ
mのきわめて細い連続した帯状の切り屑を切削加工によ
って切り出していくため、素材である鋼線材には材質上
の均一さが強く要求される。このため、スチールウール
製造用線材は非金属介在物の形態や量の制御に加えて組
織の均一さに関して十分な配慮がなされねばならない。
このため、従来は線材をエアパテンティングすることに
より、フェライトとパーライトからなる均一な組織とす
ることが多かった(特開昭50−14212号公報、特開昭53
−54114号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の従来の線材はいずれも工具寿命を長くする効果が
あるものゝ、極微切削屑の発生量の点では限界があり、
なお改善の余地が大きいという問題があり、上記のエア
パテンティングによるフェライトとパーライトの混合組
織では組織の均一性という点ではまだ不十分であるとい
う問題がある。
本発明は、従来のスチールウール製造用材料では達成さ
れなかった極微切削屑の大幅な低減を安定して実現させ
るための新規なスチールウール製造用線材を提供するこ
とを目的とする。
本発明は、鋼の化学成分に加えて、その組織を制御する
ことを特徴とするスチールウール製造用線材である。
[問題点を解決するための手段] すなわち本発明は、 C:0.03〜0.25%,Si:0.005〜0.30%,Mn:0.2〜1.5%,Ca:
0.0005〜0.0035%,P:0.12%以下、S:0.02%以下、Ni:0.
003〜0.012%,O:0.003〜0.03%,B:0.0003〜0.0030%を
基本成分とし、さらに組織がベイナイト組織であること
を特徴とするスチールウール製造用線材である。
[作用] 次に本発明の成分限定理由について説明する。Cはスチ
ールウールに適当な強度の弾力性を与えるために不可欠
の成分であるため0.03%以上加えるが、0.25%を越える
とベイナイト組織中に延性の乏しいマルテンサイトが混
じるために極微切削屑が増加する。これよりC量の上限
は0.25%とする。Siは鋼の脱酸上必須の元素であるため
0.005%以上加えるが、0.30%を越えるとスチールウー
ルが脆くなり、また極微切削屑の発生も増大する。した
がって上限を0.30%とした。
Mnは鋼の脱酸元素として、またSに起因する熱間脆性を
防止するために不可欠であり、0.2%以上加える。一方
本発明の特徴をなすところの線材の組織に関していえ
ば、ベイナイトを安定して生ぜしめるためにはMn量は多
いほど好ましいが、1.5%を越えるとマルテンサイトの
発生傾向が高くなるため1.5%を上限とした。
Pは鋼の不可避的不純物であるが、スチールウールの表
面性状を平滑化する効果があるため若干添加するが、0.
12%を越えるとスチールウールが脆くなるため0.12%を
上限とする。
Nは通常快削鋼で多量に使用され、スチールウール製造
用線材でもNを高めているが、0.012%を越えるとスチ
ールウールが脆くなり、極微切削屑の発生が増加する。
このため、Nの上限は0.012%とした。一方0.003%未満
ではスチールウールの表面性状が悪く平滑性が損われる
ため、下限を0.003%とした。
Caは鋼中のOと反応してCaOを主体とした非金属介在
物、すなわちゲーレナイト(2CaO・Al2O3・SiO2)から
ランキナイト(3CaO・2SiO2)の組成に近い介在物を形
成し、それらが微細かつ均一に分散している必要があ
る。このため鋼中のO量は0.003%以上、0.03%以下と
する。このようなCaOを主体とする微細介在物は極微切
削屑の低減に有効であるが、Caが0.0005%未満では効果
がなく、逆に0.0035%を越えて添加することは現在の技
術では製造困難である。このためCa添加量は0.0005〜0.
0035%とした。一方共存するSが多いときは、CaOの周
囲にCaSが析出したCaO−CaS型介在物となるため、Caは
十分その効果を発揮し得ないばかりか、MnSを多量に生
成するため連続したスチールウールが得られなくなる。
このためS量は低いほど好ましく、0.02%を上限とし
た。Bは焼入性向上効果が著しいため、本発明のように
ベイナイトを主体とした組織を得るためには有効であ
る。Bは0.0003%未満では効果がなく一方、0.0030%を
越えても効果は飽和するため、それぞれを下限および上
限とした。
本発明者らは、以下に述べる線材の組織が切削屑の発生
におよぼす影響を多くの基礎研究により解明し、その結
果として、線材の組織を制御することにより、極微切削
屑の発生が大幅に減少する事実を発見した。すなわち第
1表の試料を用いて、極微切削屑の発生量におよぼす組
織の影響を調べた。その結果は第2表に示すように、従
来のスチールウール製造用線材の特徴であったフェライ
トとパーライトの混合組織にくらべて、ベイナイトある
いはベイナイトにフェライトが混在した組織の方がはる
かに極微切削屑の発生が少ない。これは、フェライト中
にパーライトが存在した場合、切削時、フェライトにく
らべて相対的にかたいパーライト粒が切欠効果を生じ、
このため切削面のむしれと極微切削屑が発生するのに対
して、ベイナイトを主体とした組織では、ミクロ的な均
一性が高いために切欠効果が生じにくいことによる。し
たがって、組織はベイナイト単相であることが望ましい
ことが判明した。
フェライトが混入する場合、フェライトはベイナイトに
くらべて軟質であるので、第2表が示すよ うに極微切削屑は急増する。マルテンサイトは軟質であ
るため、第2表に示すようにきわめて有害である。
本発明では、実質的にベイナイト組織一相の金属組織を
安定して得るために、後で第3表で述べる如くBを添加
する。また線材圧延後の冷却は500℃前後まで急冷し、
その後恒温保持することが望ましい。したがって線材を
鉛パテンティング、ソルトパテンティング、あるいは流
動層パテンティングする方法により良好な結果が得られ
る。
[実施例] 第3表のNo1〜6に示す化学成分の鋼をそれぞれ転炉で
溶製後、鋼塊法ないしは連続鋳造法によりビレットを製
造した。次いでビレットを加熱炉で1100℃に加熱し、ひ
きつゞき線材圧延と調整冷 却を行った。調整冷却は溶融塩冷却により行った。浴温
は350〜530℃、浸漬時間は40〜80secとした。線材を酸
洗および潤滑処理所定のサイズまで伸線した。
スチールウール切削時の工具材質は、高速度鋼およびTi
Cを含む超硬合金(P種)を用い、また切削速度は160m/
minとした。
第3表で、No.1〜No.4は本発明鋼である。Bを添加した
本発明鋼の特徴は、金属組織が実質的にベイナイト組織
一相となっていることである。No.5およびNo.6は比較鋼
であり、前者は高P系、後者は低P−Ca系の従来のスチ
ールウール製造用線材の一例である。
第3表が示すように、本発明によれば極微切削屑の発生
率は大幅に低下する。
また、本発明の線材を用いて製造されたスチールウール
はいずれも良好な特性を示す。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、極微切削屑発生量
を著しく低減できるため、スチールウールの製造におい
て、歩留りの向上と作業環境の改善をはかることが可能
となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.03〜0.25% Si:0.005〜0.30% Mn:0.2〜1.5% Ca:0.0005〜0.0035% P:0.12%以下 S:0.02%以下 N:0.003〜0.012% O:0.003〜0.03% B:0.0003〜0.0030% を基本成分とし、さらに組織がベイナイト組織であるこ
    とを特徴とするスチールウール製造用線材。
JP61301172A 1986-12-19 1986-12-19 スチ−ルウ−ル製造用線材 Expired - Lifetime JPH0745700B2 (ja)

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