JPH074545B2 - 竪型粉砕機 - Google Patents

竪型粉砕機

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JPH074545B2
JPH074545B2 JP1170990A JP1170990A JPH074545B2 JP H074545 B2 JPH074545 B2 JP H074545B2 JP 1170990 A JP1170990 A JP 1170990A JP 1170990 A JP1170990 A JP 1170990A JP H074545 B2 JPH074545 B2 JP H074545B2
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scraper
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茂樹 近藤
慶一郎 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は回転テーブルと粉砕ローラとの協働により、セ
メント原料や石炭,化学品などを粉砕する竪型粉砕機に
関するものである。
[従来の技術] セメント原料や石炭,化学品などの粉体を細かく粉砕し
粉体とする粉砕機の一種として回転テーブルとローラと
を備えた竪型粉砕機が広く用いられている。この種の粉
砕機は、円筒状ケーシングの下部において減速機付きモ
ータで駆動されて低速回転する円盤状の回転テーブル
と、その上面外周部を円周方向へ等分する箇所に油圧等
で圧接されて従動回転する複数個のローラとを備えてい
る。
この竪型粉砕機において、回転テーブルの中心部へ供給
管で供給された原料としての粉体は、テーブルの回転に
よりテーブル半径方向の遠心力を受けてテーブル上を滑
るときにテーブルにより回転方向の力を受け、テーブル
との間で滑ってテーブル回転数よりいくらか遅い回転を
行なう。以上2つの力、すなわち、半径方向と回転方向
の力とが合成され、粉体はテーブル上を渦巻状の軌跡を
描いて回転テーブルの外周部へ移動する。この外周部に
は、ローラが圧接されて回転しているので、渦巻線を描
いた粒体はローラと回転テーブルとの間へローラ軸方向
とある角度をなす方向から進入して噛み込まれて粉砕す
る。
一方、ケーシングの基部にはダクトによって熱風が導か
れており、この熱風が回転テーブルの外周面とケーシン
グの内周面との間の気流吹上用の通路(本明細書でこの
通路を環状空間部という。)から吹き上がることによ
り、微粉体は乾燥されながらケーシング内を上昇し、熱
風との混合体として排出口から排出され次の工程へ送ら
れる。
ところで、粉砕機に供給された被粉砕物は粉砕ローラに
よる粉砕作用を一回うけただけでは到底この粉砕機の要
求する精粉粒度に粉砕されることは稀であり、また回転
テーブル中央に落下した被粉砕物はすべて粉砕ローラに
噛み込まれるわけではないので、回転テーブルの外周端
に達した粉粒体前記の環状空間から吹き上がってくる熱
風気流に乗り上昇しても、粉砕機の上部に設置されるセ
パレータに達するまでに、その粒度に応じて途中で落下
したり、セパレータにより分級排除されたりして回転テ
ーブル上へ戻される。
このように、粉砕機内に時々刻々供給される被粉砕物は
最終製品となる所望の精粉粒度に達して粉砕機より流出
していくまでに、回転テーブルからセパレータへ上昇
し、あるいは、回転テーブルからセパレータへ達する途
中からの落下を幾度となく繰り返し次第に粉砕されて所
望の粒度になる。
[発明が解決しようとする課題] 上記のごとき従来の竪型粉砕機においては、テーブル上
において、ローラの噛込側に到達した被粉砕物のうちか
なりの量のものがローラに噛み込まれずに環状空間部へ
押し流されていくのが普通である。そして、ローラの噛
込側で環状空間部へ押し流されている被粉砕物のうち粒
径の大きなものは排石となり環状空間部を落下し、排石
量を増大させてその処理作業量を増大させる。また、環
状空間部に押し流された被粉砕物のうち粒径の小さなも
のは再度飛散するので、セパレータに加えられる負荷が
大きくなり、分級効率の低下をもたらしやすい。さら
に、環状空間部へ多量の被粉砕物が押し流されることに
より、該環状空間部の通気圧損が増大し、これによって
ファン動力が増大する。
このように粉砕機においてはオーバーフロー粒体を吹き
上げて循環させるために必要風量の数倍の風量を有する
送風設備が必要となり、また循環量の増大により大きな
風量と風圧とが必要となって設備費と共に動力消費量が
大幅に増大するばかりでなく、特に比較的被粉砕性の悪
い物性を有する原料を超微粉砕する場合には、ミル振動
が頻発することが多く、振動値(振幅)が特に大きい場
合には機器の損傷や運転不能に陥って止むなく運転休止
に追い込まれることがあった。
このため、大きな振動が発生した場合の対策として、粉
砕部の原料層の振動数を変化させて共振域から遠ざかる
ために、 粉砕圧力,テーブル回転数を操作して変更することが考
えられるが、このうち、回転テーブルの駆動装置を可変
とするのは設備費が過大となり実現性が薄く、 (ダムリング高さ)を変えるには粉砕機の運転を停止し
ての内部作業を要し、また、粉砕圧力を変えると製品粒
度が所望のものと変わってくる難点があり、結局ミル処
理量を低下させて対応しているのが実情であり、安定し
た生産計画を損なうことになっていた。したがって、ミ
ル振動が発生してもミル処理量を大きく低下させること
なく、粉砕原料層の振動数を変化して振動振幅を減少さ
せて通常の安定した振動の小さい運転状態に早急に復起
する何らかの手段が渇望されていた。そして、これらの
振動の発生は、中砕領域よりも微粉砕あるいは超微粉砕
になるほど頻発しやすい傾向があった。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達するために、本発明の竪型粉砕機は、 回転テーブルの外周部上面に複数個の回転自在な粉砕ロ
ーラを配置し、回転テーブル中央部に供給した原料を粉
砕ローラに所定の粉砕圧力を与えて回転テーブル上面と
粉砕ローラ周面との間で粉砕する竪型粉砕機において、 前記粉砕ローラと粉砕ローラとの間の回転テーブル外周
部上面に粉砕ローラへの噛込原料の層を周面で圧縮する
回転自在な補助ローラを配設し、 該補助ローラの原料噛込側に上下進退動可能なスクレー
パを配設し、かつ、該スクレーパの上下進退動手段を備
え、 該スクレーパ長手方向と回転テーブル半径方向とが交差
する角度を回転テーブル回転方向に10゜〜30゜となし、
かつ、該スクレーパの最内側端が形成する内接円直径が
回転テーブル直径の10%〜50%の範囲に設定された構成
とした。
[作用] 原料投入シュートから回転テーブル中央部上面に供給さ
れた原料は回転テーブル上で渦巻状の軌跡を描いて回転
テーブル外周側へ移動し補助ローラの噛込側に至り、補
助ローラと回転テーブルとの間に流入すると、補助ロー
ラは回転しつつその周面で所要の押圧力でその原料粒子
同士を圧縮し、圧縮された各原料粒子は密な状態とされ
て、いわゆる、 とされる。この圧密層は回転テーブルの回転により粉砕
ローラ噛込側に至り、粉砕ローラが粉砕力として高い押
圧力を付与されていても、より高い確率で噛み込まれ、
連続した粉砕が行なわれる。また、粉砕ローラで粉砕さ
れて細かくなって粉砕ローラの反噛込側から出されるバ
ラバラ状のいわゆる、粗密層として流動する原料粒子は
この補助ローラで同様な圧密作用を受けて次に位置する
粉砕ローラへ高い確率で噛み込まれて効率良く粉砕され
る。補助ローラの回転テーブル上面方向への押圧力は粉
砕には寄与しないで原料粒子同士を圧縮して粒子間が密
な層、いわゆる、 (以下、このような層を形成する作用を圧密ということ
がある。)が形成される程度の力とされ、粉砕ローラの
押圧力よりも格段に小さい力とされる。
上記補助ローラを粉砕ローラの原料噛込側に近づけて配
すると、回転テーブル外周部に導かれてくる原料投入シ
ュートからの新原料が粉砕ローラの原料噛込側に流入し
にくくなって補助ローラの原料噛込側へ流入する割合が
多くなるので補助ローラで圧縮されて原料粒子同士が密
にされた圧密層が前期新原料によって乱されにくくな
り、粉砕ローラへの噛み込みがより確実に行なわれる。
勿論、前の粉砕ローラで粉砕された原料と新原料とが一
緒になってこの補助ローラで圧密される。
それと同時に、補助ローラで一定厚さの圧密層とするこ
とにより原料層の持つ固有の振動数を一定に保持し、振
動が起こりにくくするのが補助ローラの第2番目の主な
機能である。
このようにして、補助ローラで圧密された粉体層を補助
ローラの後段に配設される粉砕ローラにより効率良く粉
砕され、かつ、原料層を一定高さに保って振動を起こり
にくくしているが、それにも拘らず何らかの原因により
層厚が増大してこのため急激にミル振動が激しくなるこ
とがあった。
この場合には粉砕原料の性状や含有水分が変化して原料
の被粉砕性が悪化し、このため回転テーブル上の原料層
厚が正常時に比べて大きくなっており、本発明の竪型粉
砕機においては、補助ローラの噛込側にスクレーパを配
設し、しかもスクレーパは半径方向より回転の下流側に
傾けて配置し、かつ、スクレーパ内端は回転テーブル直
径の半分以下の位置に設定することにより、このスクレ
ーパで増加した原料層厚分を回転テーブルの外側へ溢流
させて、常に補助ローラへ流れ込む原料層厚を一定に保
持しようとするものである。したがって、原料性状の変
化があっても一定の層厚のみ補助ローラへ供給され、こ
れを圧密して粉砕ローラで正規の粉砕作用が継続される
ので、粉砕能力の低下や製品の粒度分布の変化等の悪影
響が防止される。
[実施例] 以下、図面に基づいて、本発明の実施例について詳細に
説明する。
第1図〜第4図は本発明の実施例を示し、第1図は全体
概略縦断面図、第2図は粉砕部の要部拡大図で、第2図
(a)は縦断面図、第2図(b)は平面図、第2図
(c)は側面図、第3図はスクレーパと補助ローラと粉
砕ローラの配置を示すもので、第3図(a)は平面配置
図、第3図(b)は第3図(a)の正面展開図、第4図
(a),(b),(c)は各々スクレーパの形状を示す
断面図である。
第1図において、粉砕機1は、後述する回転テーブル3
等の粉砕部全体を収納するケーシング20を備えており、
このケーシング20は、円筒状に形成されて床面に固定さ
れた下部ケーシング20aと、中絞りされた断面円形の内
部コーン20cを内設してある中部ケーシング20bと、その
上端に接合された上部ケーシング20dを備えている。
下部ケーシング20aの中心部には、モータ付きの減速機
2が配設されていて、その上方に向かう出力軸には円盤
状に形成された回転テーブル3が軸着されており、減速
機2に駆動されて第1図の上から見て時計方向に回転し
ている。5はローラボスアームであって、回転テーブル
3の上部外周端に複数個配設され、その下端にはそれぞ
れ、ほぼ水平状態に軸着された頭截円錐状の粉砕ローラ
4が枢着されている。
ローラボスアーム5の上部内周端上面には、環形状(本
実施例では円環形状)をなす圧力枠6がボルト締め等の
手段により固設されており、複数個の粉砕ローラ4およ
びローラボスアーム5ならびに圧力枠6は一体的に形成
され、回転テーブル3の上面に載架される。一方、各々
のローラボス5の上部外周端はピン7およびフォークエ
ンド7aにより回転自在に連接棒8,ターンバックル9およ
びシリンダロッド10aを介して、油圧シリンダ10に連結
され、油圧シリンダ10の下端は回転ピン11および回転座
12により、ベースプレート13に連結されている。
各粉砕ローラ4は、ローラ軸4aを介してローラボス5に
回転自在に軸承されており、回転テーブル3の上端外周
面にその周面を対接されているので、回転テーブルの回
転に伴って従動回転可能である。
また、粉砕ローラ4と隣り合う粉砕ローラ4とが位置す
る回転テーブル3の外周部上面には、おのおの粉砕ロー
ラ4の原料噛込側に近づけた位置に粉砕ローラ4よりも
小径の補助ローラ30が配置されている。
この補助ローラ30は第2図(c)にも示すように、ケー
シング20に軸33によって回転自在に軸支された略コ字状
のアーム31の先端に固定されたローラ軸35に回転自在に
軸支されて取り付けられている。アーム31の下端には油
圧シリンダ32のピストンロッド32aが軸承されて連結さ
れ、油圧シリンダ32のロッドエンド室32bに一定圧の油
圧を作用させておくことにより原料の層の圧縮力を付与
する。油圧シリンダ32の反ピストンロッド側の端部はケ
ーシング20に回転自在に軸承されている。
なお、この圧縮力は油圧シリンダ32のロッドエンド室32
bに連結される油圧ラインに付設された図示していない
圧力調整弁によって油圧を調整することにより行なわれ
る。また、この油圧ラインにはアキュムレータが接続さ
れ、油圧シリンダ32のロッドエンド室内32bは一定圧に
保たれている。油圧シリンダ32のピストンロッド32aを
伸縮することによりアーム31が軸33を回転中心として回
転され、補助ローラ30が上下動する。アーム31の下部に
は補助ローラ30と回転テーブル3上面との間の隙間を調
整,設定する隙間調整器34が設けられており、隙間調整
器34はケーシング20に固持され、螺子孔を突設された基
台34bと、この基台34bの該螺子孔に螺合されて支持され
る螺子軸34aからなり、螺子軸34aの先端をアーム31の側
端部に当接させることにより、補助ローラ30と回転テー
ブル3上面との隙間を設定できるように構成されてい
る。
なお、原料の層の圧縮力として補助ローラ30の自重で良
い場合には、油圧シリンダ30をフリーにしておく。
一方、回転テーブル3の中心部上方には、排出口22aが
開設されており、最終の精粉排出管22が接続されてい
る。また、ケーシング上方より、原料供給管16が該排出
管22の天井壁を貫通して該排出口22a内に差し込まれ、
さらに下端部がセパレータ15の下部近傍にまで達するよ
うに配置されている。この原料供給管16は、排出管22を
介して上部ケーシング20dに支持されており、この原料
供給管16の周囲には逆円錐状の筒で形成されるセパレー
タ15が図示しないステーにより中部ケーシング20bに支
持されている。このセパレータ15の上端外周上面には、
流入してくる粉塵ガスに旋回力を付与するための可動ベ
ーン15aが円周方向に複数個均等配置され、一端を軸受1
5cに軸承された軸15bおよびハンドル15dにより回転自在
に外部より調節可能になっている。
一方、回転テーブル3の外周部下方には、ダクト18によ
って熱風発生装置との間を接続された環状の熱風通路21
が設けられ、この熱風通路21の上方には、回転テーブル
3とケーシング20aとの間に、内周壁14aと外周壁14bと
で環状空間部14が画成されている。この環状空間部14に
は、複数個の板状ブレード14cが水平面に対して所要の
傾斜角を保って円周に等間隔に配列固設されている。
また、熱風通路の下部には、粉砕中の異物や過負荷の際
に余剰の被粉砕物を一時的に排出させる排出シュート19
が配設され、回転ピン19aの回りに回動自在な排出ドア1
9bより取り出せる構造となっている。
一方、各補助ローラ30の噛込側には補助ローラ30へ向か
う原料層の回転テーブル下面から原料層表面までの高
さ、つまり、原料層の層厚(第2図(a)のH)を規制
するスクレーパ100が半径方向より回転方向にいくらか
傾斜方向(第2図(b),第3図(a),第3図(b)
参照)に水平に配設される(第2図(b)に示す傾斜角
θ)。実験によれば、傾斜角θは10゜<θ<30゜の範囲
に選べば余分の原料はスムースに回転テーブルの外周に
溢流する。
また、スクレーパ100の内端が形成する内接円の直径を
dとすると、回転テーブル直径Dに対して0.1D<d<0.
5Dの範囲に設定すると、スクレーパで排除しきれない原
料が粉砕ローラへ向かうことを避けることができるので
好都合である。スクレーパ100はコネクティングロッド1
00aを介してピンサポート120のピン支点110回りに回動
できるようになっており、他端にはピン100bにより架台
140にピン支持した油圧シリンダ130のピストンロッド13
0aの先端に連結されており、ピストンロッド130aの上下
動に応じて上下動できるようになっている。
また、スクレーパ100の断面形状は第4図(a)に示す
ようにストレート形以外にも、原料の流れや排除を円滑
に行なうように第4図(b)に示す先端湾曲形や第4図
(c)に示す先端丸味形とすることもできる。
そして、コネクティングロッド100aのケーシング貫通個
所には可撓性のエアシール150が設けられ、ミル内外の
気密が保持されている。
以上のように構成された本発明の竪型粉砕機の実施例の
作動について次に説明する。
原料投入用シュート16から回転テーブル3の中央部上面
へ供給された原料は回転テーブル3の遠心力をうけて回
転テーブル上を渦巻状の軌跡を描いて、予めある一定の
高さにセットされたスクレーパ100と回転テーブル3の
隙間(第2図(a)の原料層厚H)を通り抜けて補助ロ
ーラ30へ噛み込まれ圧密されて圧密層となり、さらに後
段に配設された粉砕ローラ4へ送られて粉砕ローラ4で
粉砕される。そして粉砕された粉末は、環状空間部14よ
り高速で上昇する。熱風により吹き上げられ、セパレー
タ15まで運ばれ、セパレータ15による分級作用により分
級点以下の微粉末は排出管22で排出される一方、分級点
以上の粗粉は再び回転テーブル3上へ戻される。
以上のような作動の繰り返しにより、粉砕機は連続的に
原料を粉砕し製品である微粉末を連続的に得ることがで
きる。
ところが、操業中何らかの原因により原料性状が変化し
たり、あるいは含有水分が変化することによって原料の
被粉砕性が変化し、今までの粉砕条件(ミル型番,回転
テーブル回転数,粉砕ローラの回転テーブル面への緊張
力,ダムリング高さ,セパレータの分級点等)が同一で
あっても、これらの間の適正なバランスがくずれ、層厚
が増加してミル振動値が異常に高くなる現象に見舞われ
る。
この場合には、第3図(a)や第3図(b)に示すよう
に、適正な原料層厚H以上の流入する原料は図のG(溢
流流れ)に示すように、傾斜角θほど外側に傾斜したス
クレーパ100によって排除され、回転テーブル3の外周
側に方向転換して溢流し、前記のとおり熱風により上方
へ送られる。一方、原料層厚Hまでの原料は図のF(噛
み込み流れ)に示すように従来どおりと同じ軌跡を辿っ
て補助ローラ30へ供給される。なお、4Aは粉砕ローラの
噛込側、4Bは粉砕ローラの下流側を示し、符号50は粗密
層、符号60は圧密層を示す。
したがって、一時的に原料層厚が増加する現象が起きて
も粉砕ローラ4へ噛み込まれる原料層厚には変化はな
く、そのため原料層の有する固有振動数には変化はない
ので振動が急激に増加することはなく、安定した運動を
継続できる。
本発明は以上の構成や作用により、ミル振動増大の原因
となる粉砕ローラへ噛み込まれる原料層厚の増加をスク
レーパで排除できるので、ミル振動急激増加現象を阻止
できる。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明の竪型粉砕機に
おいては、常に補助ローラや粉砕ローラへ供給される原
料層厚をほぼ一定に保持できるのでミル振動の急激増加
を抑制することができ、安定的連続的運転を継続するこ
とが可能で、生産性が向上すると同時に機器の損傷事故
を防止し、装置の長寿命化を達成できるなどメインテナ
ンス性も優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の実施例を示し、第1図は全体
概略縦断面図、第2図は粉砕部の要部拡大図で、第2図
(a)は縦断面図、第2図(b)は平面図、第2図
(c)は側面図、第3図はスクレーパと補助ローラと粉
砕ローラの配置を示すもので、第3図(a)は平面配置
図、第3図(b)は第3図(a)の正面展開図、第4図
はスクレーパ断面形状を示す断面図であり、第4図
(a)はストレート形、第4図(b)は先端湾曲形、第
4図(c)は先端丸味形を示す。 1……竪型粉砕機、3……回転テーブル、 4……粉砕ローラ、14……環状空間部、 20……ケーシング、30……補助ローラ、 32……油圧シリンダ、 34……隙間調整器、 100……スクレーパ、 100a……コネクティングロッド、 100b……ピン、110……ピン支点、 120……ピンサポート、 130……油圧シリンダ、 130a……ピストンロッド、 140……架台、150……エアシール、 d……内接円直径、 D……回転テーブル直径、 H……原料層厚、F……噛み込み流れ、 G……溢流流れ、 θ……スクレーパ傾斜角。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転テーブルの外周部上面に複数個の回転
    自在な粉砕ローラを配置し、回転テーブル中央部に供給
    した原料を粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えて回転テ
    ーブル上面と粉砕ローラ同面との間で粉砕する竪型粉砕
    機において、 前記粉砕ローラと粉砕ローラとの間の回転テーブル外周
    部上面に粉砕ローラへの噛込原料の層を周面で圧縮する
    回転自在な補助ローラを配設し、 該補助ローラの原料噛込側に上下進退動可能なスクレー
    パを配設し、かつ、該スクレーパの上下進退動手段を備
    え、 該スクレーパ長手方向と回転テーブル半径方向とが交差
    する角度を回転テーブル回転方向に10゜〜30゜となし、
    かつ、該スクレーパの最内側端が形成する内接円直径が
    回転テーブル直径の10%〜50%の範囲に設定された 竪型粉砕機。
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JP6656805B2 (ja) * 2014-12-22 2020-03-04 川崎重工業株式会社 竪型ローラミル
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