JPH0744804U - 部分環形状の直動球軸受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部分環形状の直動球軸受の縦パッキンストリ
ップを簡単に取り付けかつ交換し得るようにし，しかも
縦パッキンストリップのシール作用が申し分なく行われ
るようにする。 【構成】 部分環形状の直動球軸受の縦パッキンストリ
ップ１９４ａ，１９４ｂがその各端部に突起２００を有
している。この突起は，縦パッキンストリップが縦方向
に引っ張られた状態で，保持器１１２の軸方向に向いた
支持肩面１９８に当接している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，保持器軸線と多数の球循環路と縦側面によって限定された縦透き間 とを備える保持器を含むところの，部分環形状の直動球軸受であって，各球循環 路は，保持器軸線に対してほぼ平行な２つの直線球列，すなわち支持球列及び戻 り球列と，これら両方の直線球列を接続する２つの曲線球列とを有しており，更 に，各支持球列は，半径方向で外側から支持用直線軌道部分によって支えられる とともに，保持器によって部分的に取り囲まれた軸に当接すべく，保持器のスリ ットを半径方向で内側に向かって部分的に突き抜けており，更に，保持器の縦透 き間を限定している縦側面の近傍には，軸と密着する縦パッキンストリップが設 けられている形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような形式の直動球軸受は，ドイツ連邦共和国特許出願公開第３５１２８ ５８号明細書に記載されている。この場合，縦パッキンストリップは極めて小さ な横断面を有していて，ゴム弾性材料から造られている。このような縦パッキン ストリップはＯリングと異なって，パッキンリップを有していて，すぐれたシー ル作用を行うことができるが，前記公知例では，縦パッキンストリップは接着に よって保持器に固定されている。このため，縦パッキンストリップの固定作業が 簡単ではないことは別にしても，縦パッキンストリップが磨滅若しくは損傷した 場合，縦パッキンストリップだけを交換することができない。更に，保持器と軸 との間に軸方向の相対移動が行われる場合，縦パッキンストリップのパッキンリ ップが変形し，そのシール作用が不完全になることがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は，縦パッキンストリップを簡単に取り付けかつ交換し得るよう にし，しかも縦パッキンストリップのシール作用が申し分なく行われるようにす ることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために，本考案の構成では，最初に述べた形式の直動球軸 受において，縦パッキンストリップがその各端部に突起を有しており，この突起 は，縦パッキンストリップが縦方向に引っ張られた状態で，保持器の軸方向に向 いた支持肩面に当接しているようにした。

【０００５】

【考案の効果】

本考案による縦パッキンストリップは，保持器の軸方向の端部近傍に設けられ ている部分環状パッキンとは無関係に，簡単に取り付け，かつ簡単に交換するこ とができ，更に縦方向に張力をかけられているので，保持器と軸との軸方向相対 運動の際にパッキンリップが変形するようなことはない。

【０００６】 縦パッキンリップと部分環状パッキンとを可能な限り互いに接近せしめ，球軸 受全体のシールを特に確実に行うために，保持器の軸方向に向いた支持肩面が， 部分環状パッキンを収容する保持器の部分環状溝の軸方向に向いた面に隣接して ，保持器に形成されているその都度１つの凹部によって形成されているようにす るとよい。更に，縦パッキンストリップが，突起を越えて部分環状溝内に突き出 る延長部（突出部）を有しており，部分環状パッキンが，周方向に向いた終端面 をもって延長部に当接しているようにすると，部分環状パッキンの領域において も申し分のないシールが行われる。

【０００７】

【実施例】

以下においては図面に示した実施例について，本考案の構成を具体的に説明す るが，まず，図１〜図１９を参照しながら，環状直動球軸受の一般的な構成につ いて詳細に説明しておく。

【０００８】 図１及び図２において，直動球軸受は全体として符号１０で示されている。直 動球軸受は硬質弾性合成樹脂製の保持器１２を有しており，この保持器内に転動 板１４が組み込まれており，この転動板は硬質材料，特に焼き入れされた鋼で構 成されていて，直動球軸受１０を収容する軸受ケーシング孔に密着する外周面１ ６と，内周面１８とを有している。保持器１２及び転動板１４によって，多数の 球循環路が形成されている。球は符号２０で示されている。各球循環路は直線状 の支持球列２２と戻り球列２４と，これらを接続する曲線球列２８とを有してお り，支持球列２２は保持器１２のスリット２６を横切って，半径方向で内方に向 かって突出して，図示されていない軸に当接する。戻り球列２４は，保持器１２ によって半径方向で内側から支えられている。支持球列２２及び戻り球列２４は それぞれ転動板１４の内周面１８に沿って転動する。転動板１４は，保持器１２ 内で一定の遊びをもって，一体的に保持されている。

【０００９】 図３〜図５において，転動板１４は成形棒材によって構成されていて，その横 断面は図４に示されている。転動板１４は，外周面１６から半径方向で内方に向 かって比較的に離れている第１のレベルの支持用直線軌道部分３０と，外周面１ ６からそれほど離れていない第２のレベルの戻り案内用直線軌道部分３２とを有 している。支持用直線軌道部分３０は支持球列２２を受容し，戻り案内用直線軌 道部分３２は戻り球列２４を受容する。これらの直線軌道部分は曲線軌道部分３ ６によって互いに接続されている。直線軌道部分３０，３２は，終端部分３０ａ ，３２ａをも含めて横断面をほぼ一定に保って，転動板１４の各端部にまで延び ている。直線軌道部分３０，３２の間には中間リブ３８があり，この中間リブは ，終端部分３８ａをも含めて転動板１４の各端部まで横断面を一定に保って連続 しているが，曲線軌道部分３６のところでは中断されている。転動板１４はその 外周面１６において図６に示すように湾曲せしめられており，したがって転動板 １４は軸受ケーシング孔の内周面に揺動可能に支えられている。図４から明らか なように，直線軌道部分３０，３２は，球２０の半径と同一か又はそれよりもわ ずかに大きい曲率半径をもって円形に形成されている。

【００１０】 図５において，転動板の端部に凹部４０，４２があり，凹部４０は，皿形の端 部リング４４（図１）を係合させるためのものである。端部リング４４は転動板 １４とパッキンリング４６とを保持器１２に固定する。凹部４２は，直動球軸受 を軸受孔内で軸方向に固定する固定リングをはめ込むためのものである。

【００１１】 軌道の詳細な構成は図７〜図１１から明らかである。曲線軌道部分３６はほぼ １８０°にわたって延びていて，近似的に円形に湾曲している。直線軌道部分３ ０から直線軌道部分３２へのレベル降下は，既に直線軌道部分３０の終端部分ａ で始まっている。したがって，直線軌道部分３０と接続する領域の曲線軌道部分 ３６の底部は，直線軌道部分３０の底部よりも低い位置にあり，この接続領域に おいても球の側面案内は確実に行われる。終端部分ａにおけるレベル勾配は図８ において２°の角度で示されている。曲線軌道部分３６に直接に接続する領域の レベル勾配はやはり図８において約５°の角度で示されている。レベル段差はな く，勾配の変化は滑らかである。終端部分ａは，荷重を受けている球２０が，曲 線軌道部分３６内に入る前に連続的に荷重から解放されるように，形成されてい る。荷重領域に入る球についても同じであって，球は均一に衝撃なしに転動する 。図７の○で囲んだ位置６（以下位置を表す符号は図面においては○で囲んで示 してある）において，曲線軌道部分３６は，戻り案内用直線軌道部分３２よりも 最小のレベル降下にされている。戻り案内用直線軌道部分３２の終端部分ｂにお いては，緩やかなレベル上昇が行われる。ここでもレベル段差は全くなく，勾配 の変化は滑らかである。位置６における最小のレベル降下は，戻り案内用直線軌 道部分３２の成形によって生ぜしめられるる。直線軌道部分３０，３２の傾斜終 端部分ａ，ｂは，曲線軌道部分３６と一緒にスタンピングによって成形される。 終端部分ａ，ｂの領域において中間リブ３８のリブ幅が減少せしめられており， 曲線軌道部分３６は直線軌道部分３０，３２へ滑らかに移行している。

【００１２】 図１２には，測定点としての位置１〜７が図７と同じように示されている。図 １２にはこれらの位置におけるレベル及び曲率半径も示されている。レベルの値 はミリ単位である。図１２から分かるように，位置５〜６において最小のレベル が存在しており，ここから戻り案内用直線軌道部分３２の底部レベルまでレベル が上昇している。更に図１２には，各位置の座標を表す角度も記入されている。 また直線軌道部分の長さも３９．５mmと表示されている。なお付言すると，この 場合保持器１２の外径は４０mmであり，転動板の数は図１２に示すように１０個 であり，転動板の周方向幅は９．７mmであり，球直径は３．９６９mmである。そ して底部における軌道の曲率半径（図１２の１点鎖線）は２．０４mmである。軌 道部分の各位置の曲率半径はミリ単位で示されている。これらの曲率半径は球の 半径よりもわずかに大きく，球は側面を案内される。位置１から４までの領域に わたって，側面案内が確実に行われることが明らかである。この側面案内は位置 ４の頂部領域において，リブ３８の終端部分３８によって補助される。位置５か ら７までは側面案内の必要はそれほど大きくないが，線５０によって示されてい るように，この領域においても確実な側面案内が行われる。繰り返して述べると ，位置１から７までの個々の領域はほぼ連続的に移行し合っている。

【００１３】 図３及び図７の凹部５２は，曲線軌道部分３６のスタンピングの際に押しのけ られる材料の受け入れに利用される。

【００１４】 図１３には，転動板１４及び球２０を取り除いた保持器１２が示されている。 凹所６０は転動板を受け入れるためのものである。更に，支持球列２２の各球が 部分的に貫通するスリット２６及び戻り球列２４のための軌道６２が示されてい る。図１４にはこれらの部分が拡大して示されている。更に図１４及び図１５に 示すように，凹所６０の端部，それも凹所の終端面６４に隣接して，溝状の充て ん斜面６６が，軌道６２と一列になるように，形成されている。この充てん斜面 ６６は，特に図１９に示すように，充てん管６８によって球２０を充てんするの に役立つものである。図１９においては，上方の皿形の端部リング４４は取り外 されており，これによって転動板１４を傾斜させることができる。転動板１４の 傾斜を容易にするために，凹所６０の縦方向の境界面７０及び７２は互いに近似 的に平行になっており，また，保持器１２の合成材料が，転動板の強制的な拡開 を可能にする程度に弾性的である。

【００１５】 また図１８及び図１９から明らかなように，転動板１４の内面に面取り部７４ を設けておくと，戻り球列の軌道６２内への球２０の充てんが更に容易になる。 以上，環形状の直動球軸受の一般的な構造を詳細に説明したが，以下において は，本考案の構成を説明する。

【００１６】 図２０には，軸１７８が支持台１８０によって支えられ，保持器１１２が部分 環形状に構成されている部分環形状の直動球軸受が示されている。保持器１１２ の端部にはやはり端部リング１４４が設けられており，この端部リングは，保持 器１１２と同じように部分環形状に構成されている。このような部分環形状の直 動球軸受においては，球領域内への汚れの侵入を防止するために，パッキンリン グのほかに縦パッキンストリップ１９４が設けられている。

【００１７】 パッキンリングは図２２〜図２５において符号１４６で示されており，基体１ ４６ａとパッキンリップ１４６ｂとから成っている。パッキンリップ１４６ｂは やはり軸１７８（図２０）に密着し，基体１４６ａは，特に図２３〜図２５から 分かるように，保持器１１２の端面１８５の部分環状溝１８４内に収容されてい る。この部分環状溝１８４は，軸方向に向いた面１８４ａと半径方向内側に向い た面１８４ｂとによって限定されており，かつ両方の端部は終端縁１８４ｃによ って限定されている。パッキンリング１４６の基体１４６ａは，保持器１１２の 軸方向に向いた面１８４ａと，保持器１１２の端面１８５に密着している端部リ ング１４４の軸方向に向いた面１４４ａとの間の軸方向の透き間内に位置してい る。凹部１８４の直径は基体１４６ａの直径よりも大きく，これによって基体１ ４６ａの外周と凹部１８４の内周との間には半径方向の透き間がある。この半径 方向の透き間は，軸１７８を保持器１１２に対して角度調節する際に，パッキン リング１４６を相応して調節するために必要である。また部分環形状のパッキン リング１４６の回動を防止することも必要である。

【００１８】 パッキンリング１４６を周方向で固定し，かつ半径方向で調節可能にするため に，図２３及び図２４に示すように，軸方向に向いた面１８４ａにカム１８８が 突設されていて，パッキンリング１４６の貫通孔１９０（図２３及び図２４）を 貫通している。貫通孔１９０はカム１８８の半径方向幅よりも大きな半径方向幅 を有しており，これによってパッキンリング１４６は半径方向の遊びを有してい る。図２２に示すように，カム１８８はパッキンリング１４６の端部領域のみに ，つまり図２０の支持台１８０の近傍のみに，設けられている。更に保持器１１ ２の軸方向に向いた面１８４ａに対するカム１８８の高さは，基体１４６ａの軸 方向の厚さよりも大きい。面１４４ａ，つまり皿形の端部リング１４４の底壁部 １４４ｂの内面は，カム１８８の端面１８８ａに当接していて，この箇所で保持 器にねじ止めされている。このねじ止めは沈頭ねじ１９２によって行われている 。カム１８８の軸方向の寸法が基体１４６ａの軸方向の厚さよりも大きいことに よって，沈頭ねじ１９２を固く締め付けた場合でも，基体１４６ａが面１８４ａ と面１４４ａとの間で締め付けられることはない。したがってパッキンリング１ ４６の半径方向の遊びは維持される。図２４に示すように，環状壁部１４４ｃは 転動板１１４の凹部１４０に係合しているとともに，保持器１１２の面取りされ た外周面１８７に当接しており，これによって転動板１１４は保持器１１２内で 軸方向及び半径方向に不動に保持されている。またパッキンリング１４６の周方 向の固定は，パッキンリング１４６の凸部１８９と保持器１１２の終端縁１８４ ｃとによって行われる。

【００１９】 本考案による縦パッキンストリップ１９４は，図２０〜図２３並びに図２６及 び図２７から分かるように，保持器１１２の周方向の端面１８６の領域に設けら れていて，根元部分１９４ａと，軸１７８に密着するリップ部分１９４ｂとから 成っている。根元部分１９４ａは，保持器１１２の周方向の端面１８６の近傍の ，軸方向に延びかつ半径方向で内方に向かって開いている縦溝１９６内にはめ込 まれている。この縦溝１９６は，軸方向に向いた面１８４ａまで延びていて，終 端部分ｅにおいて周方向に拡大しており，この拡大部で保持器１１２の支持肩面 １９８に係合するようになっている（図２６及び図２７）。すなわち，縦パッキ ンストリップ１９４の根元部分１９４ａは軸方向の終端領域において周方向に突 出する突起２００を有しており，この突起は，縦パッキンストリップ１９４が縦 方向に引っ張られた状態で，保持器１１２の支持肩面１９８に引っかけられ，こ れによって縦パッキンストリップ１９４が，接着剤を使用しないで，縦溝１９６ 内で固定されるようになっている。更に縦パッキンストリップ１９４は延長部（ 突出部）２０２を有しており，この延長部は突起２００を越えて，端部リング１ ４４の底壁部１４４ｂに向かって軸方向に突き出ている。したがって図２３に示 されているように，部分環形状のパッキンリング１４６の周方向の終端面１４６ ｃは延長部２０２に当接する。この終端面１４６ｃは縦パッキンストリップ１９ ４の横断面形状に適合せしめられている。部分環状溝１８４の領域における延長 部２０２とパッキンリング１４６とのこの相互の当接によって，軸１７８と保持 器１１２との間の空間は完全に密閉されることになる。

【００２０】 図２７は取り付け前の縦パッキンストリップ１９４を示している。縦パッキン ストリップ１９４の両端部における突起２００の軸方向で外側には，係合要素２ ０４が設けられており，これらの係合要素は，縦パッキンストリップ１９４の取 り付けに際して，各突起２００が支持肩面１９８を越えるように縦パッキンスト リップ１９４を引っ張って，突起２００を支持肩面１９８に引っかけることを容 易にするものである。縦パッキンストリップ１９４をこのようにして取り付けた 後に，係合要素２０４は延長部２０２のところで切り離される。

【００２１】 図２８には転動板１４が再び示されており，転動板１４の外周面１６は，中央 に直線的に延びる縦部分ｆを有しており，この縦部分ｆには，それぞれ曲率半径 ｇ１の移行湾曲部分ｇを介して，同様に直線状の軸方向の縦部分ｈが続いている 。縦部分ｈは，縦部分ｆと３５分の角度αを成している。支持球列の全長は符号 ｉで表されている。これらの値の相対的な関係は以下のとおりである。 支持球列の長さｉは軸１７８の直径の約１００〜２００％，好ましくは約１３ ０〜１８０％である。中央の縦部分ｆの長さは，軸１７８の直径の約２〜１５％ ，好ましくは約５〜１０％である。移行湾曲部分ｇの曲率半径ｇ１は，軸１７８ の直径の約１００％以上，好ましくは約１５０％以上，例えば１６７〜３００％ である。傾斜角度αは，約２５〜４５分，例においては約３５分である。

【００２２】 これらの寸法を維持すると，転動板１４の確実な揺動運動が保証され，他面に おいて通常の動作において中央の縦部分ｆの直線性によって，軸受孔に対する面 圧も，摩損が少なくなる程度に，低減されることが判明した。更にこれらの寸法 を維持すると，予期される揺動運動の範囲内においては，直径方向で互いに向き 合う転動板の接近は，許容可能な限界内に止まり，したがって一方では軸１７８ に対して，かつ他方では転動板１４に対して球が及ぼす圧力も，許容可能な限界 内に止まることが判明した。図２８に示したような転動板は，すべての実施態様 の直動球軸受において使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一般的な直動球軸受の断面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った横断面図である。

【図３】転動板の内周面を示した図である。

【図４】図３に示した転動板の側面図である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線に沿った断面図である。

【図６】図５の領域ＶＩの拡大断面図である。

【図７】図３に示した転動板の端部分の拡大図である。

【図８】図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線に沿った断面図で
ある。

【図９】図７のＩＸ−ＩＸ線に沿った断面図である。

【図１０】図８のＸ−Ｘ線に沿った断面図である。

【図１１】図８のＸＩ−ＸＩ線に沿った断面図である。

【図１２】図７に示した転動板における軌道の底部レベ
ルを表で示したレベル詳細図である。

【図１３】転動板及び球を除去した後の，図１のＩＩ−
ＩＩ線に沿った保持器の横断面図である。

【図１４】図１３の細部の拡大図である。

【図１５】図１３の矢印方向ＸＶから見た保持器の部分
図である。

【図１６】図１３のＸＶＩ−ＸＶＩ線に沿った保持器の
縦断面図である。

【図１７】図１３のＸＶＩＩ−ＸＶＩＩ線に沿った保持
器の縦断面図である。

【図１８】面取り部を備える転動板の図７相当の部分図
である。

【図１９】球を充てんする際の図１５のＸＩＸ−ＸＩＸ
線に沿った断面図である。

【図２０】本考案による直動球軸受の横断面図である。

【図２１】図２０の領域ＸＸＩの拡大詳細図である。

【図２２】端部リングを取り外した状態の直動球軸受の
側面図である。

【図２３】図２２の領域ＸＸＩＩＩの拡大詳細図であ
る。

【図２４】図２３のＸＸＩＶ−ＸＸＩＶ線に沿った断面
図である。

【図２５】図２３のＸＸＶ−ＸＸＶ線に沿った断面図で
ある。

【図２６】図２２の矢印方向ＸＸＶＩから見た一部断面
部分図である。

【図２７】図２６の縦パッキンストリップの詳細図であ
る。

【図２８】転動板の図６相当の断面図である。

【符号の説明】

１０ 直動球軸受， １２ 保持器， １４ 転動板，
１６ 外周面， １８ 内周面， ２０ 球， ２２
支持球列， ２４ 戻り球列， ２６ スリット，
２８ 曲線球列， ３０ 支持用直線軌道部分， ３０
ａ 終端部分，３２ 戻り案内用直線軌道部分， ３２
ａ 終端部分， ３６ 曲線軌道部分， ３８ 中間リ
ブ， ３８ａ 終端部分， ４０及び４２ 凹部， ４
４ 端部リング， ４６ パッキンリング， ５０
線， ５２ 凹部， ６０ 凹所， ６２ 軌道， ６
４ 終端面， ６６ 充てん斜面， ６８ 充てん管，
７０及び７２ 境界面， ７４ 面取り部， １１２
保持器， １１４ 転動板， １４０ 凹部， １４４
端部リング， １４４ａ 面， １４４ｂ 底壁部，
１４４ｃ 環状壁部， １４６ パッキンリング，
１４６ａ 基体，１４６ｂ パッキンリップ， １４６
ｃ 終端面， １７８ 軸， １８０支持台， １８４
部分環状溝， １８４ａ及び１８４ｂ 面， １８４
ｃ 終端縁， １８５及び１８６ 端面， １８７ 外
周面， １８８ カム， １８８ａ 端面， １８９
凹部， １９０ 貫通孔， １９２ 沈頭ねじ， １９
４ 縦パッキンストリップ， １９４ａ 根元部分，
１９４ｂ リップ部分，１９６ 縦溝， １９８ 支持
肩面， ２００ 突起， ２０２ 延長部（突出部），
２０４ 係合要素， ａ，ｂ及びｅ 終端部分， ｆ
縦部分， ｇ移行湾曲部分， ｇ１ 曲率半径， ｈ
縦部分， ｉ 全長， α 角度

フロントページの続き (72)考案者 ゲルマン デューチュ ドイツ連邦共和国 シュヴァインフルト ハイゼンベルクシュトラーセ 14 (72)考案者 ライネル ヘーフリング ドイツ連邦共和国 アルンシュタイン ズ ィッヒエルスドルファー シュトラーセ ７

Claims (16)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 保持器軸線と多数の球循環路と縦側面に
   よって限定された縦透き間とを備える保持器（１１２）
   を含むところの，部分環形状の直動球軸受であって，各
   球循環路は，保持器軸線に対してほぼ平行な２つの直線
   球列，すなわち支持球列（２２）及び戻り球列（２４）
   と，これら両方の直線球列を接続する２つの曲線球列
   （２８）とを有しており，更に，各支持球列は，半径方
   向で外側から支持用直線軌道部分(３０)によって支えら
   れるとともに，保持器（１１２）によって部分的に取り
   囲まれた軸に当接すべく，保持器（１１２）のスリット
   を半径方向で内側に向かって部分的に突き抜けており，
   更に，保持器の縦透き間を限定している縦側面の近傍に
   は，軸と密着する縦パッキンストリップ（１９４）が設
   けられている形式のものにおいて，縦パッキンストリッ
   プ（１９４）がその各端部に突起（２００）を有してお
   り，この突起は，縦パッキンストリップ（１９４）が縦
   方向に引っ張られた状態で，保持器（１１２）の軸方向
   に向いた支持肩面（１９８）に当接していることを特徴
   とする，部分環形状の直動球軸受。
2. 【請求項２】 支持肩面（１９８）が，部分環形パッキ
   ンリング（１４６）を収容する保持器の部分環状溝（１
   ８４）の軸方向に向いた面（１８４ａ）に隣接して，保
   持器（１１２）に形成されているその都度１つの凹部に
   よって形成されている，請求項１記載の直動球軸受。
3. 【請求項３】 縦パッキンストリップ（１９４）が，突
   起（２００）を越えて部分環状溝（１８４）内に突き出
   る延長部（２０２）を有しており，部分環形パッキンリ
   ング（１４６）が，周方向に向いた終端面（１４６ｃ）
   をもって延長部（２０２）に当接している，請求項２記
   載の直動球軸受。
4. 【請求項４】 縦パッキンストリップ（１９４）が１つ
   の根元部分（１９４ａ）と１つのリップ部分（１９４
   ｂ）とを備えており，根元部分（１９４ａ）は保持器
   （１１２）の縦溝（１９６）内に収容されており，リッ
   プ部分（１９４ｂ）は軸に密着せしめられる，請求項１
   から３までのいずれか１項に記載の直動球軸受。
5. 【請求項５】 根元部分（１９４ａ）が縦溝（１９６）
   内に，接着されずに，収容されている，請求項４記載の
   直動球軸受。
6. 【請求項６】 縦パッキンストリップ（１９４）が，突
   起（２００）の軸方向外側に係合要素（２０４）を有し
   ており，この係合要素は，切り離し箇所を有していて，
   切り離し可能である，請求項１から５までのいずれか１
   項に記載の直動球軸受。
7. 【請求項７】 保持器（１１２）の軸方向の端部の近傍
   に，軸に当接する部分環形パッキンリング（１４６）が
   設けられている，請求項１から６までのいずれか１項に
   記載の直動球軸受。
8. 【請求項８】 部分環形パッキンリング（１４６）が，
   縦透き間の縦側面の近傍の係合手段（１８８，１９０）
   によって保持器軸線を中心とする回動を阻止されてい
   る，請求項７記載の直動球軸受。
9. 【請求項９】 部分環形パッキンリング（１４６）がそ
   の周方向全長にわたって保持器軸線に対して半径方向に
   可動である，請求項７又は８記載の直動球軸受。
10. 【請求項１０】 部分環形パッキンリング（１４６）が
    半径方向で外側の基体（１４６ａ）によって，保持器
    （１１２）の部分環状溝（１８４）内に半径方向で可動
    に収容されており，半径方向で内側のパッキンリップ
    （１４６ｂ）によって軸（１７８）に当接している，請
    求項７から９までのいずれか１項に記載の直動球軸受。
11. 【請求項１１】 部分環状溝（１８４）が，保持器（１
    １２）と保持器に固定された端部リング（１４４）との
    互いに軸方向に向き合う面（１８４ａ，１４４ａ）によ
    って限定されている，請求項１０記載の直動球軸受。
12. 【請求項１２】 保持器（１１２）の軸方向に向いた面
    （１４４ａ）に少なくとも１つの軸方向に向いたカム
    （１８８）が取り付けられており，このカムはパッキン
    リング（１４６）の貫通孔（１９０）を貫通している，
    請求項１１記載の直動球軸受。
13. 【請求項１３】 カム（１８８）の軸方向の寸法が部分
    環形パッキンリング（１４６）の軸方向の厚さよりも大
    きく，端部リング（１４４）がその軸方向に向いた面
    （１４４ａ）をもってカム（１８８）に当接している，
    請求項１２記載の直動球軸受。
14. 【請求項１４】 端部リング（１４４）がカム（１８
    ８）の範囲において保持器（１１２）にねじ止めされて
    いる，請求項１３記載の直動球軸受。
15. 【請求項１５】 縦パッキンストリップ（１９４）の端
    部（２０２）が部分環形パッキンリング（１４６）の端
    部に接触している，請求項７から１４までのいずれか１
    項記載の直動球軸受。
16. 【請求項１６】 部分環形パッキンリング（１４６）の
    周方向に向いた終端面（１４６ｃ）が縦パッキンストリ
    ップ（１９４）の端部区分（２０２）に当接している，
    請求項１５記載の直動球軸受。