JPH0744715Y2 - ドアのシ−ル装置 - Google Patents
ドアのシ−ル装置Info
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- JPH0744715Y2 JPH0744715Y2 JP9184487U JP9184487U JPH0744715Y2 JP H0744715 Y2 JPH0744715 Y2 JP H0744715Y2 JP 9184487 U JP9184487 U JP 9184487U JP 9184487 U JP9184487 U JP 9184487U JP H0744715 Y2 JPH0744715 Y2 JP H0744715Y2
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- Japan
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- movable frame
- frame
- fixed
- fixed frame
- door
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、室内を外部に対し確実に密封するためのド
アのシール装置の改良に関する。この考案のシール装置
は、殊に、引戸タイプのドアに採用するに好適なもので
ある。
アのシール装置の改良に関する。この考案のシール装置
は、殊に、引戸タイプのドアに採用するに好適なもので
ある。
空調が行き届いた建物等では、閉止されたドアのわずか
な間隙であつても空気が流通して支障を来たすことがあ
る。ドアの閉止時、吊下げ式の引戸タイプのドアにおい
て、その下辺部は、ドア自体又は床面等に対し固定的に
取り付けたシール材によつては、密封が困難なことがあ
る。
な間隙であつても空気が流通して支障を来たすことがあ
る。ドアの閉止時、吊下げ式の引戸タイプのドアにおい
て、その下辺部は、ドア自体又は床面等に対し固定的に
取り付けたシール材によつては、密封が困難なことがあ
る。
このような場合に用いられる従来のシール装置として
は、例えば、本出願人によって出願された実願昭61−27
681号(実開昭62−140195号公報)のシール装置を挙げ
ることができる。前記の装置を含む従来のドアのシール
装置は、ドアの端面から先端が突出するようにばねで付
勢させた作用杆にシール材付きの可動枠を連係させた構
造を採るものが極く一般的であつた。
は、例えば、本出願人によって出願された実願昭61−27
681号(実開昭62−140195号公報)のシール装置を挙げ
ることができる。前記の装置を含む従来のドアのシール
装置は、ドアの端面から先端が突出するようにばねで付
勢させた作用杆にシール材付きの可動枠を連係させた構
造を採るものが極く一般的であつた。
このような構造のものでは、ドアの閉止時、シール材付
き可動枠を閉位置に押し下げるために、ドア端面から突
出状態にある作用杆の先端部をばねに抗してかなり大き
な力で押し込むことを要し、ドアの閉止後も、可動枠を
閉位置に保つために、作用杆の押し込み状態が保持され
ていなければならなかつた。
き可動枠を閉位置に押し下げるために、ドア端面から突
出状態にある作用杆の先端部をばねに抗してかなり大き
な力で押し込むことを要し、ドアの閉止後も、可動枠を
閉位置に保つために、作用杆の押し込み状態が保持され
ていなければならなかつた。
開き戸タイプのドアでは、作用杆の押し込みは該ドアの
閉止時のてこ作用により弱い力で達成でき、また、押し
込み状態の保持も該ドアの空錠の存在によつて容易に行
うことができるが、てこ作用を呈することがなく、ほと
んどが空錠を備えていない引戸タイプのドアでは、上述
のような従来装置の利用は困難であつた。
閉止時のてこ作用により弱い力で達成でき、また、押し
込み状態の保持も該ドアの空錠の存在によつて容易に行
うことができるが、てこ作用を呈することがなく、ほと
んどが空錠を備えていない引戸タイプのドアでは、上述
のような従来装置の利用は困難であつた。
この考案は、上述の問題点を解決するために提案された
ものである。すなわち、引戸タイプのドアに採用するに
有利にすること、作動を軽くすること、及びドアに空錠
を備えていなくてもそのドアの閉止状態並びにシール材
による密封状態が保てるようにすることを目的として開
発されたものである。
ものである。すなわち、引戸タイプのドアに採用するに
有利にすること、作動を軽くすること、及びドアに空錠
を備えていなくてもそのドアの閉止状態並びにシール材
による密封状態が保てるようにすることを目的として開
発されたものである。
この考案のドアのシール装置は、次に示すA〜Gの構成
条件を備えたことを特徴とするものである。すなわち、
(A)ドアの下辺部に沿つて設けられる固定枠を備える
こと、(B)前記固定枠に対し下方に出入り可能な可動
枠を備えること、(C)可動枠の下部にその長さ方向に
亘つてゴム状弾性シールを設けること、(D)可動枠及
び固定枠のいずれか一方にほぼ水平に取り付けたスライ
ドピンと該スライドピンで摺動案内させるため前記可動
枠及び固定枠の内他方の一つに設けた傾斜面を有する傾
斜案内部とから成る複数の可動枠案内装置を可動枠又は
固定枠の長さ方向に間隔を隔てて設けること、(E)固
定枠に変位可能に設けられた可動枠を上位位置に定位さ
せるため、固定枠と可動枠との水平な当接面間に両者を
磁力によつて吸着させる磁石手段を設けること、(F)
壁部等に当接し、固定枠に対し可動枠を水平方向に移動
させることにより、前記の磁石手段の吸着作用を釈放さ
せ、可動枠を下位位置に定位させる突出部分からなる可
動枠の押送手段を備えること、及び(G)前記可動枠に
当接して該可動枠を下位位置から上方へ押し上げる押上
げ部材が、取付板、固定側板、固定側板に枢着したカム
面を有する案内主片、枢軸及び案内主片に螺合させ先端
を取付板に当接させた調整用ねじから構成され、この押
上げ部材を床面その他の建物の不動部材に取り付けるこ
と、の7つの構成条件を備えたものである。
条件を備えたことを特徴とするものである。すなわち、
(A)ドアの下辺部に沿つて設けられる固定枠を備える
こと、(B)前記固定枠に対し下方に出入り可能な可動
枠を備えること、(C)可動枠の下部にその長さ方向に
亘つてゴム状弾性シールを設けること、(D)可動枠及
び固定枠のいずれか一方にほぼ水平に取り付けたスライ
ドピンと該スライドピンで摺動案内させるため前記可動
枠及び固定枠の内他方の一つに設けた傾斜面を有する傾
斜案内部とから成る複数の可動枠案内装置を可動枠又は
固定枠の長さ方向に間隔を隔てて設けること、(E)固
定枠に変位可能に設けられた可動枠を上位位置に定位さ
せるため、固定枠と可動枠との水平な当接面間に両者を
磁力によつて吸着させる磁石手段を設けること、(F)
壁部等に当接し、固定枠に対し可動枠を水平方向に移動
させることにより、前記の磁石手段の吸着作用を釈放さ
せ、可動枠を下位位置に定位させる突出部分からなる可
動枠の押送手段を備えること、及び(G)前記可動枠に
当接して該可動枠を下位位置から上方へ押し上げる押上
げ部材が、取付板、固定側板、固定側板に枢着したカム
面を有する案内主片、枢軸及び案内主片に螺合させ先端
を取付板に当接させた調整用ねじから構成され、この押
上げ部材を床面その他の建物の不動部材に取り付けるこ
と、の7つの構成条件を備えたものである。
以下図面に示す実施例に基いてこの考案を説明する。こ
の考案の装置を構成するほとんどの部材は、通常、アル
ミニウム、真ちゆうなどの金属材料又は硬質合成樹脂材
料で製作される。
の考案の装置を構成するほとんどの部材は、通常、アル
ミニウム、真ちゆうなどの金属材料又は硬質合成樹脂材
料で製作される。
図面において、第1図及び第2図は、このシール装置の
開放状態を示し、第3図及び第4図は、同装置の密封状
態を示している。
開放状態を示し、第3図及び第4図は、同装置の密封状
態を示している。
1は引戸タイプのドア、12はドア1の先端側の壁部、13
はドア1の先端面が当接する壁部12に固着されたシール
材、14は床面その他の建物の不動部材をそれぞれ示す。
2は前記ドア1の底面その他の下辺部に沿つてねじ、溶
接等5により取り付けられた中空の固定枠である。図示
例の固定枠2は横断面がほぼコ字状の型材で作られてい
るが、該固定枠はドア1と一体に形成することもでき
る。そして、前記の固定枠2に下方から出入り可能に嵌
め込まれる可動枠3は、横断面がほぼπ字状に形成され
ている。可動枠3の両脚部3a、3aの下方部分にはその長
さ方向に沿つて対をなす2本のゴム状弾性シール4、4
が固着してある。各弾性シール4は、可動枠3の長さ方
向に連続的又は断続的にして一体に設けた任意数の取付
片3cによつて保持してある。前記弾性シール4の横断面
形や取付け方は任意に設計できる。図示例の可動枠3は
固定枠2よりやや長く作られており、その前方の突出部
分は、後に詳記する押送手段10を構成する。
はドア1の先端面が当接する壁部12に固着されたシール
材、14は床面その他の建物の不動部材をそれぞれ示す。
2は前記ドア1の底面その他の下辺部に沿つてねじ、溶
接等5により取り付けられた中空の固定枠である。図示
例の固定枠2は横断面がほぼコ字状の型材で作られてい
るが、該固定枠はドア1と一体に形成することもでき
る。そして、前記の固定枠2に下方から出入り可能に嵌
め込まれる可動枠3は、横断面がほぼπ字状に形成され
ている。可動枠3の両脚部3a、3aの下方部分にはその長
さ方向に沿つて対をなす2本のゴム状弾性シール4、4
が固着してある。各弾性シール4は、可動枠3の長さ方
向に連続的又は断続的にして一体に設けた任意数の取付
片3cによつて保持してある。前記弾性シール4の横断面
形や取付け方は任意に設計できる。図示例の可動枠3は
固定枠2よりやや長く作られており、その前方の突出部
分は、後に詳記する押送手段10を構成する。
そして、可動枠3の両脚部3a、3aには両端が外方に突出
する複数のスライドピン6、6が該可動枠3の長さ方向
に適当な間隔を隔ててほぼ水平に固定的に設けてある。
各スライドピン6の両端部は、該スライドピン6の位置
に対応して固定枠2の両側板2a、2aに設けた傾斜案内部
7に遊装させてある。前記の傾斜案内部7の形状は、傾
斜面7aを有する三角状の穴、傾斜させた長孔、傾斜させ
た溝など、前記のスライドピン6が案内される傾斜面7a
を有するものなら任意に形成してよい。要するに、スラ
イドピン6、6と傾斜案内部7、7は、固定枠2に対し
斜め上方又は斜め上下に移動する可動枠3の案内装置
8、8を構成する。少くも2つの可動枠案内装置8、8
は、可動枠3又は固定枠2の長さ方向に適当な間隔を隔
てて設けてあるので、後述するように、可動枠3が上動
又は上下動する際にほぼ水平状態を保つて移動すること
を可能にする。
する複数のスライドピン6、6が該可動枠3の長さ方向
に適当な間隔を隔ててほぼ水平に固定的に設けてある。
各スライドピン6の両端部は、該スライドピン6の位置
に対応して固定枠2の両側板2a、2aに設けた傾斜案内部
7に遊装させてある。前記の傾斜案内部7の形状は、傾
斜面7aを有する三角状の穴、傾斜させた長孔、傾斜させ
た溝など、前記のスライドピン6が案内される傾斜面7a
を有するものなら任意に形成してよい。要するに、スラ
イドピン6、6と傾斜案内部7、7は、固定枠2に対し
斜め上方又は斜め上下に移動する可動枠3の案内装置
8、8を構成する。少くも2つの可動枠案内装置8、8
は、可動枠3又は固定枠2の長さ方向に適当な間隔を隔
てて設けてあるので、後述するように、可動枠3が上動
又は上下動する際にほぼ水平状態を保つて移動すること
を可能にする。
次に、前述の可動枠3を固定枠2に対し上位位置を保持
させる構造について説明する。固定枠2の天井部内面及
び可動枠3の天井部外面には、それぞれ任意数の磁石9
a、9bが固定してあり、これらは固定枠2と可動枠3と
を磁力により着脱可能に吸着させる磁石手段9を構成す
る。2b、2bは磁石9aを支持させるため固定枠2に一体に
設けた対向する突条、3b、3bは磁石9bを支持させるため
可動枠3に一体に設けた対向する突条である。前記の磁
石9a、9bの固定枠2及び可動枠3に対する取付け方は任
意であるが、それらによつて構成される磁石手段9は、
固定枠2と可動枠3との水平な当接面間において吸着作
用を呈するように設けるものとする。なお、相互に吸着
する磁石9a、9bの内、一方は磁石に代えて磁気を保有し
ない鉄材料その他の強磁性材料としてもよいことは勿論
である。また、磁石手段9の周辺部材は、該磁石手段9
が干渉を受けないような材料で製作することは言うまで
もない。
させる構造について説明する。固定枠2の天井部内面及
び可動枠3の天井部外面には、それぞれ任意数の磁石9
a、9bが固定してあり、これらは固定枠2と可動枠3と
を磁力により着脱可能に吸着させる磁石手段9を構成す
る。2b、2bは磁石9aを支持させるため固定枠2に一体に
設けた対向する突条、3b、3bは磁石9bを支持させるため
可動枠3に一体に設けた対向する突条である。前記の磁
石9a、9bの固定枠2及び可動枠3に対する取付け方は任
意であるが、それらによつて構成される磁石手段9は、
固定枠2と可動枠3との水平な当接面間において吸着作
用を呈するように設けるものとする。なお、相互に吸着
する磁石9a、9bの内、一方は磁石に代えて磁気を保有し
ない鉄材料その他の強磁性材料としてもよいことは勿論
である。また、磁石手段9の周辺部材は、該磁石手段9
が干渉を受けないような材料で製作することは言うまで
もない。
第1図で、ドア1を矢印P方向に移動させて閉止しよう
とすると、閉止動作の最終段階で、固定枠2の前端面か
ら突出している可動枠3の突出部分、すなわち押送手段
10が例えば壁部12等に当接し、該可動枠3が固定枠2に
対し水平方向に相対的に移動されるところとなつて、磁
石手段9により上位位置に吸着されていた可動枠3が釈
放される。ここに、可動枠3はスライドピン6と傾斜案
内部7とから成る複数の可動枠案内装置8、8によつて
案内されつつ、固定枠2に対し自重で下位位置に降下す
ることになり、第3図及び第4図に示すように、ドア1
の下辺部と床面等14との間を可動枠3の弾性シール4に
よつて密封する。前記の押送手段10は、可動枠3を固定
枠2に対し水平方向に相対的に移動させるものであれ
ば、その構造あるいは設定個所は任意である。
とすると、閉止動作の最終段階で、固定枠2の前端面か
ら突出している可動枠3の突出部分、すなわち押送手段
10が例えば壁部12等に当接し、該可動枠3が固定枠2に
対し水平方向に相対的に移動されるところとなつて、磁
石手段9により上位位置に吸着されていた可動枠3が釈
放される。ここに、可動枠3はスライドピン6と傾斜案
内部7とから成る複数の可動枠案内装置8、8によつて
案内されつつ、固定枠2に対し自重で下位位置に降下す
ることになり、第3図及び第4図に示すように、ドア1
の下辺部と床面等14との間を可動枠3の弾性シール4に
よつて密封する。前記の押送手段10は、可動枠3を固定
枠2に対し水平方向に相対的に移動させるものであれ
ば、その構造あるいは設定個所は任意である。
次に、前述のように固定枠2に対し下位位置(密封位
置)に至つた可動枠3を上位位置に戻す押上げ部材11に
ついて、第1図〜第3図において説明する。
置)に至つた可動枠3を上位位置に戻す押上げ部材11に
ついて、第1図〜第3図において説明する。
押上げ部材11は、例えば、閉止状態にあるドア1の後方
部に位置させて、床面その他の建物の不動部材14に取り
付ける。図示例の押上げ部材11は、床面等に固定される
取付板11a、固定側板11b、該固定側板11bに枢着したカ
ム面11fを有する案内主片11c、枢軸11d及び前記案内主
片11cに螺合させ先端を前記取付板11aに当接させた調整
用ねじ11eから構成され、可動枠3の内側の空間部3dに
対応させる位置に設ける。調整用ねじ11eは、それを弛
め又は締めることにより、固定枠2に対する可動枠3の
押上げ距離の相違に対応させて案内主片11cの最大高さ
を変更できるようにしたものである。第3図に実線で示
す案内主片11cは、それを最も高い位置に保持させた場
合であり、鎖線で示すものは、それを最低の位置に設定
した場合を表わしている。前記押上げ部材11は、図示の
構造に限るものではなく、任意に設計できる。
部に位置させて、床面その他の建物の不動部材14に取り
付ける。図示例の押上げ部材11は、床面等に固定される
取付板11a、固定側板11b、該固定側板11bに枢着したカ
ム面11fを有する案内主片11c、枢軸11d及び前記案内主
片11cに螺合させ先端を前記取付板11aに当接させた調整
用ねじ11eから構成され、可動枠3の内側の空間部3dに
対応させる位置に設ける。調整用ねじ11eは、それを弛
め又は締めることにより、固定枠2に対する可動枠3の
押上げ距離の相違に対応させて案内主片11cの最大高さ
を変更できるようにしたものである。第3図に実線で示
す案内主片11cは、それを最も高い位置に保持させた場
合であり、鎖線で示すものは、それを最低の位置に設定
した場合を表わしている。前記押上げ部材11は、図示の
構造に限るものではなく、任意に設計できる。
第3図でドア1をQ方向に移動させ開放させようとする
と、その開放動作の当初の段階で、可動枠3の空間部3d
内で少くも1本のスライドピン6に回転自在に取り付け
た転子15が、押上げ部材11のカム面11fに接触して転動
し、次第に押し上げられる。ここに、可動枠3に固定さ
れたスライドピン6、6は、固定枠2における傾斜案内
部7、7の傾斜面7a、7aに沿つて斜め上方に向け摺動す
るので、可動枠3は、第1図の状態、すなわち上位位置
に戻ることになり、磁石手段9によつて上位位置に保持
されることになる。前記の転子15は、押上げ部材11との
接触の際に摩擦を減じるために設けたもので、必ずしも
設けることを要しない。すなわち、押上げ部材11は、ス
ライドピン6又は可動枠3自体に当接するようにしても
よい。
と、その開放動作の当初の段階で、可動枠3の空間部3d
内で少くも1本のスライドピン6に回転自在に取り付け
た転子15が、押上げ部材11のカム面11fに接触して転動
し、次第に押し上げられる。ここに、可動枠3に固定さ
れたスライドピン6、6は、固定枠2における傾斜案内
部7、7の傾斜面7a、7aに沿つて斜め上方に向け摺動す
るので、可動枠3は、第1図の状態、すなわち上位位置
に戻ることになり、磁石手段9によつて上位位置に保持
されることになる。前記の転子15は、押上げ部材11との
接触の際に摩擦を減じるために設けたもので、必ずしも
設けることを要しない。すなわち、押上げ部材11は、ス
ライドピン6又は可動枠3自体に当接するようにしても
よい。
なお、図示例では、可動枠案内装置8におけるスライド
ピン6は可動枠3に取り付けられ、それに対応する傾斜
案内部7は固定枠2に設けてあるが、スライドピン6を
固定枠2に、また、傾斜案内部7を可動枠3にそれぞれ
設けるようにすることもできる。
ピン6は可動枠3に取り付けられ、それに対応する傾斜
案内部7は固定枠2に設けてあるが、スライドピン6を
固定枠2に、また、傾斜案内部7を可動枠3にそれぞれ
設けるようにすることもできる。
次にこの考案の作用について説明する。第1図及び第2
図に示すように、ドア1が開放状態にある時は、可動枠
3は磁石手段9によつて固定枠2における上位位置に保
持されている。ところが、ドア1を矢印P方向に移動さ
せて閉止しようとすると、閉止動作の最終段階で、可動
枠3の先端の突出部分、すなわち押送手段10が壁部12に
当接して固定枠2に対し該可動枠3を水平方向に移動さ
せる。ここに、磁石手段9により上位位置に拘束保持さ
れていた可動枠3は、その拘束状態が解かれ、スライド
ピン6と傾斜案内部7とから成る複数の可動枠案内装置
8、8によつて斜め下方に案内されることになる。この
際、固定枠2に対し自重で下位位置に降下する可動枠3
は、複数の前記可動枠案内装置8、8の存在により、下
位位置において傾くことなく水平状態が保持され、第3
図及び第4図に示すように、弾性シール4によりドア1
の下辺部と床面等14との間を確実に密封するところとす
る。
図に示すように、ドア1が開放状態にある時は、可動枠
3は磁石手段9によつて固定枠2における上位位置に保
持されている。ところが、ドア1を矢印P方向に移動さ
せて閉止しようとすると、閉止動作の最終段階で、可動
枠3の先端の突出部分、すなわち押送手段10が壁部12に
当接して固定枠2に対し該可動枠3を水平方向に移動さ
せる。ここに、磁石手段9により上位位置に拘束保持さ
れていた可動枠3は、その拘束状態が解かれ、スライド
ピン6と傾斜案内部7とから成る複数の可動枠案内装置
8、8によつて斜め下方に案内されることになる。この
際、固定枠2に対し自重で下位位置に降下する可動枠3
は、複数の前記可動枠案内装置8、8の存在により、下
位位置において傾くことなく水平状態が保持され、第3
図及び第4図に示すように、弾性シール4によりドア1
の下辺部と床面等14との間を確実に密封するところとす
る。
なお、図示例の傾斜案内部7は、一辺を水平にした三角
状の穴に形成されているが、この構造は、可動枠3が固
定枠2に対し第1図で右方に相対的に移動した時、可動
枠3に固定されたスライドピン6を三角状の穴7内で一
旦横方向に移動させることを許容する目的で採られたも
ので、この構成によれば、磁石手段9における固定枠2
側の磁石9a、9aと可動枠3側の磁石9b、9bとの吸着作用
を迅速に断つことができ、可動枠3の自重による落下を
自由落下に近い状態にできることになり、弾性シール4
による密封作用の確実性を更に増す上で有利である。ま
た、固定枠2側の磁石9a、9a並びに可動枠3側の磁石9
b、9bにおいて、それぞれ複数列設した磁石の吸着面を
交互に異極(N極とS極)とした構成は、可動枠3が固
定枠2に対しわずかにずれ動いた時、上下の磁石9a、9b
が同極となるようにしたものである。この構成も、同極
の磁石の反撥を利用して可動枠3を瞬時に落下させるこ
とを目的として採用されたものである。
状の穴に形成されているが、この構造は、可動枠3が固
定枠2に対し第1図で右方に相対的に移動した時、可動
枠3に固定されたスライドピン6を三角状の穴7内で一
旦横方向に移動させることを許容する目的で採られたも
ので、この構成によれば、磁石手段9における固定枠2
側の磁石9a、9aと可動枠3側の磁石9b、9bとの吸着作用
を迅速に断つことができ、可動枠3の自重による落下を
自由落下に近い状態にできることになり、弾性シール4
による密封作用の確実性を更に増す上で有利である。ま
た、固定枠2側の磁石9a、9a並びに可動枠3側の磁石9
b、9bにおいて、それぞれ複数列設した磁石の吸着面を
交互に異極(N極とS極)とした構成は、可動枠3が固
定枠2に対しわずかにずれ動いた時、上下の磁石9a、9b
が同極となるようにしたものである。この構成も、同極
の磁石の反撥を利用して可動枠3を瞬時に落下させるこ
とを目的として採用されたものである。
第3図及び第4図に示すように、閉止位置にあるドア1
を矢印Q方向に移動させると、その開放動作の当初の段
階で、可動枠3にスライドピン6を介して取り付けられ
た転子15が、床面その他の建物の不動部材14の所要位置
に設定された押上げ部材11のカム面11fを転動しつつ上
方へ押し上げられる。ここに、可動枠3は、スライドピ
ン6、6が固定枠2における傾斜案内部7、7の傾斜面
7a、7aに沿つて案内されることにより、ほぼ水平状態を
保ちつつ斜め上方に押し上げられて上位位置に至り、磁
石手段9の吸着作用により該上位位置で保持されること
になる。すなわち、可動枠3の弾性シール4による密封
状態が解かれることになる。
を矢印Q方向に移動させると、その開放動作の当初の段
階で、可動枠3にスライドピン6を介して取り付けられ
た転子15が、床面その他の建物の不動部材14の所要位置
に設定された押上げ部材11のカム面11fを転動しつつ上
方へ押し上げられる。ここに、可動枠3は、スライドピ
ン6、6が固定枠2における傾斜案内部7、7の傾斜面
7a、7aに沿つて案内されることにより、ほぼ水平状態を
保ちつつ斜め上方に押し上げられて上位位置に至り、磁
石手段9の吸着作用により該上位位置で保持されること
になる。すなわち、可動枠3の弾性シール4による密封
状態が解かれることになる。
以上に説明したこの考案のドアのシール装置によれば、
作動において比較的小さな力で操作することができるの
みならず、極めて円滑な作用を呈し、密封作用において
は可動枠3が斜め下方にほぼ平行移動することとなつて
弾性シール4を引き摺りするようなことがなく、更に
は、ドアの閉止状態において該シール装置からドアを開
放させる方向に反力が作用することがなく、ドアに空錠
を備えていなくても、そのままドアの閉止状態並びに弾
性シール4による密封状態を保つことができるなどの効
果を奏し、引戸タイプのドアに採用するに極めて有利な
ものである。
作動において比較的小さな力で操作することができるの
みならず、極めて円滑な作用を呈し、密封作用において
は可動枠3が斜め下方にほぼ平行移動することとなつて
弾性シール4を引き摺りするようなことがなく、更に
は、ドアの閉止状態において該シール装置からドアを開
放させる方向に反力が作用することがなく、ドアに空錠
を備えていなくても、そのままドアの閉止状態並びに弾
性シール4による密封状態を保つことができるなどの効
果を奏し、引戸タイプのドアに採用するに極めて有利な
ものである。
第1図はこの考案のドアのシール装置の実施例をその開
放状態で示す部分縦断側面図、第2図はその拡大横断背
面図、第3図はドアの閉止状態におけるその部分縦断側
面図、第4図はその拡大横断背面図である。 1……ドア、2……固定枠 3……可動枠、4……ゴム状弾性シール 6……スライドピン、7……傾斜案内部 7a……傾斜面、8……可動枠案内装置 9……磁石手段、10……押送手段 11……押上げ部材、14……建物の不動部材
放状態で示す部分縦断側面図、第2図はその拡大横断背
面図、第3図はドアの閉止状態におけるその部分縦断側
面図、第4図はその拡大横断背面図である。 1……ドア、2……固定枠 3……可動枠、4……ゴム状弾性シール 6……スライドピン、7……傾斜案内部 7a……傾斜面、8……可動枠案内装置 9……磁石手段、10……押送手段 11……押上げ部材、14……建物の不動部材
Claims (1)
- 【請求項1】下記A、B、C、D、E、F及びGの構成
条件を備えたことを特徴とするドアーのシール装置。 A.ドア1の下辺部に沿って設けられる固定枠2を備える
こと、 B.前記固定枠2に対し下方に出入り可能な可動枠3を備
えること、 C.可動枠3の下部にその長さ方向に亘ってゴム状弾性シ
ール4を設けること、 D.可動枠3及び固定枠2のいずれか一方にほぼ水平に取
り付けたスライドピン6と該スライドピン6で摺動案内
させるため前記可動枠3及び固定枠2の内他方の一つに
設けた傾斜面7aを有する傾斜案内部7とから成る複数の
可動枠案内装置8を可動枠3又は固定枠2の長さ方向に
間隔を隔てて設けること、 E.固定枠2に変位可能に設けられた可動枠3を上位位置
に定位させるため、固定枠2と可動枠3との水平な当接
面間に両者を磁力によって吸着させる磁石手段9を設け
ること、 F.壁部12等に当接し、固定枠2に対し可動枠3を水平方
向に移動させることにより、前記の磁石手段9の吸着作
用を釈放させ、可動枠3を下位位置に定位させる可動枠
3の突出部分からなる可動枠3の押送手段10を備えるこ
と、 G.前記可動枠3に当接して該可動枠3を下位位置から上
方へ押し上げる押上げ部材11が、取付板11a、固定側板1
1b、固定側板11bに枢着したカム面11fを有する案内主片
11c、枢軸11d及び案内主片11cに螺合させ先端を取付板1
1aに当接させた調整用ねじ11eから構成され、この押上
げ部材11を床面その他の建物の不動部材14に取り付ける
こと。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9184487U JPH0744715Y2 (ja) | 1987-06-15 | 1987-06-15 | ドアのシ−ル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9184487U JPH0744715Y2 (ja) | 1987-06-15 | 1987-06-15 | ドアのシ−ル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63201194U JPS63201194U (ja) | 1988-12-26 |
JPH0744715Y2 true JPH0744715Y2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=30952999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9184487U Expired - Lifetime JPH0744715Y2 (ja) | 1987-06-15 | 1987-06-15 | ドアのシ−ル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0744715Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200473772Y1 (ko) * | 2012-03-28 | 2014-08-07 | 이봉구 | 도어의 틈새 기밀유지장치 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3461655B2 (ja) * | 1996-03-14 | 2003-10-27 | 株式会社ムラコシ精工 | 扉装置 |
EP3825503A1 (de) * | 2019-11-25 | 2021-05-26 | ASSA ABLOY (Schweiz) AG | Dichtungsvorrichtung einer schiebetür |
-
1987
- 1987-06-15 JP JP9184487U patent/JPH0744715Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200473772Y1 (ko) * | 2012-03-28 | 2014-08-07 | 이봉구 | 도어의 틈새 기밀유지장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63201194U (ja) | 1988-12-26 |
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