JPH074457U - 切板の積層装置用ストッパ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 薄物の切板を高速で積層でき、かつ、切板エ
ッジの破損の無い切板の積層装置用ストッパを提供する
ことを目的とする。 【構成】 剪断ラインの切板２の積層装置に付随する切
板２を一定位置に停止させるための装置において、切板
２の進行方向に直角に配設されたシート１１と、シート
１１の背後に内蔵されたエアチューブ１２と、該エアチ
ューブ１２の背後に配設されたバネ１３と、シートケー
ス１０を一定レベルで移動自在とする車輪１５とからな
ることを特徴とする切板２の積層装置用ストッパ１であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、剪断ラインにおける切板の積層装置用ストッパに関する。

【０００２】

【従来の技術】

剪断ラインにおいて使用する切板の積層装置用ストッパは、バネにより切板の 衝撃エネルギーを吸収するのが一般的であるが、ブリキやティンフリー材などの 板厚0.15〜0.6mm の薄鋼板を処理する積層装置では、ストッパに薄鋼板の切板が 衝突した時には、その先端が折れ曲がる品質欠陥が生じる問題があり、切板の衝 突時のエネルギーの吸収能力を高めるために、積層装置のストッパにバネとスポ ンジを併用した構造のものが使用されている。

【０００３】 その積層装置の平面を示す説明図を図２に示す。 図に示すように、積層装置はコンベアベルト３により搬送された切板２をサイ ドガイド５により幅方向の位置決めを行い、ストッパ１に切板２の先端を衝突さ せて切板２を停止させ、積層装置下部へ積層する装置であり、４はコンベアベル トのプーリー、６はサイドガイド幅調整スクリュー、７はサイドガイド幅調整ス クリュー用モータ、８はストッパ１の位置調整用スクリュー、９はストッパ１の 位置調整用モータである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなストッパでも、ストッパ表面シートの曲げ剛性とス ポンジの受圧面積が大きいため、薄物材を高速で積層すると、その先端折れが発 生する。 このため、積層速度としては100mpm程度が限界であり、生産性を向上すること が出来ないという問題があった。

【０００５】 本考案は、前記課題を解決した切板の積層装置用ストッパを提供することを目 的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、剪断ラインにおいて搬送される切板を一定位置に停止させ、積層す るための装置において、切板の進行方向に直角に配設された切板の先端の衝突を 受けるシートと、シートの背後に内蔵されたエアチューブと、該エアチューブの 背後に配設されたバネと、前記シートと前記エアチューブとを内蔵するシートケ ースを一定レベルで移動自在とする車輪とからなることを特徴とする切板の積層 装置用ストッパである。

【０００７】

【作 用】

本考案によれば、ストッパのフレームとシートケースとの間にバネを設け、シ ートケースは車輪で支持され、切板が衝突した時、シートケース全体が移動でき る構造にし、さらに、ストッパは切板がシートに衝突する部分の内側にエアチュ ーブを内蔵することによって衝突エネルギーの吸収能力を高めて瞬時に該衝突エ ネルギーを吸収できるようにし、かつ、エアチューブの内圧を積層する切板の寸 法・速度即ち衝突エネルギーの大きさに応じて変えることによって薄物材でも切 板のエッジを破損することなく高速で積層できるようになる。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案の実施例について図面を参照して説明する。 図１は本考案の切板積層装置用ストッパの１実施例を示す側面説明図であり、 矢印の方向に搬送された切板２は切板２の進行方向に直角に配設されたシート11 に当たり、落下して切板積層装置の下部に積層する。

【０００９】 図に示すように、ストッパ１のシートケース10には、切板２の衝突エネルギー を吸収するためのシート11の背後にエアチューブ12が内蔵され、シートケース10 とストッパフレーム16の間には、エアチューブ12に吸収された切板２の衝突エネ ルギーを更に緩衝するためにバネ13が配設され、14はシートケース10を保持する ブラケットで、15は切板２の衝突を緩衝するためにストッパ１が矢印方向へ移動 可能であるための車輪15であり、ストッパ１が移動することにより更に衝突エネ ルギーを吸収することができる。

【００１０】 また、切板２の先端の折れ曲がりを発生させないためには、エアチューブ12の 内圧とバネ13の強さの関係が重要である。 そこで、本考案の１実施例において、ストッパ１のシート11の形状および材質 を、厚み3.0mm の長方形状のウレタンシートとし、エアチューブ接触部のシート の厚みは10mmとした。

【００１１】 次に、シート11の背後に内蔵されたエアチューブ12の厚みは0.3mm で該エアチ ューブ12の内圧は1500mmH₂O とし、ストッパ１のバネ13はコイルバネで、使用本 数は４本、バネ定数は２kg/mm 、バネ自由長さは65mmとしたストッパ１を使用し て、幅800mm で長さ900mm 、厚み0.19mmのティンフリー鋼板の切板を速度150m/m inで積層した結果、本考案の切板の積層装置用ストッパにより、切板２の衝突エ ネルギーを充分吸収し、切板の先端の折れ曲がりの発生がなく良好な切板の積層 ができた。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の切板の積層装置用ストッパによれば、切板の衝 突エネルギーを最適に吸収できるので、薄物の切板を高速で積層でき、生産性の 向上が達成可能となり、さらに切板のエッジの破損も皆無となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の切板積層装置用ストッパの１実施例を
示す側面説明図である。

【図２】従来の切板積層装置の平面を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１ ストッパ ２ 切板 ３ コンベアベルト ４ コンベアプーリー ５ サイドガイド ６ サイドガイド幅調整スクリュー ７ サイドガイド幅調整スクリュー用モータ ８ ストッパ１の位置調整用スクリュー ９ ストッパ１の位置調整用モータ 10 シートケース 11 シート 12 エアチューブ 13 バネ 14 ブラケット 15 車輪 16 ストッパフレーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 剪断ラインにおいて搬送される切板を一
   定位置に停止させて積層する装置に用いられるストッパ
   であって、切板の進行方向に直角に配設された切板の先
   端の衝突を受けるシートと、シートの背後に内蔵された
   エアチューブと、該エアチューブの背後に配設されたバ
   ネと、前記シートと前記エアチューブとを内蔵するシー
   トケースを一定レベルで移動自在とする車輪とからなる
   ことを特徴とする切板の積層装置用ストッパ。