JPH0744173B2 - シリサイド、多結晶シリコン及びポリサイドのエッチング方法 - Google Patents

シリサイド、多結晶シリコン及びポリサイドのエッチング方法

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JPH0744173B2
JPH0744173B2 JP61241142A JP24114286A JPH0744173B2 JP H0744173 B2 JPH0744173 B2 JP H0744173B2 JP 61241142 A JP61241142 A JP 61241142A JP 24114286 A JP24114286 A JP 24114286A JP H0744173 B2 JPH0744173 B2 JP H0744173B2
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チャン メイ
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般的に、半導体集積回路(IC)中に用いら
れる伝導層のエッチング工程に関するものである。特
に、本発明は、金属シリサイド、多結晶シリコン(ポリ
シリコン)及び混合シリサイド−ポリシリコン(ポリサ
イド)構造をエッチングする方法に関するものである。
〔従来の技術〕
2つの基本的なプラズマエッチングシステム−(1)化
学的にエッチング成分が主役であるプラズマエッチング
それ自体、(2)物理的なイオン衝突が主役である反応
性イオンエッチング−は、1981年10月26日出願、1983年
3月15日発行の“シリコン酸化物及び窒化物のプラズマ
エッチングのための材料と方法”と題する、米国特許4,
376,672号に記載されている。ここではその記述を参考
文献として組込んでいる。種々のプラズマ・エッチング
・システムの中で、反応性イオンエッチングシステム
は、例えば、電導性物質中の、フォトレジスト・パター
ンの高分解能複製を行う上で好ましいシステムであると
信じられている。
図1は、反応性イオンエッチングのために、現在、好ま
しいシステムとされているエッチングシステム(10)を
図で示した。このシステム(10)は8100シリース・シス
テムとして、カリフォルニア、サンタ・クララのアプラ
イド・マテリアル社(Applied Materials,Inc.)から市
販されている。このシステム(10)は円筒型反応容器
(11)と高周波電源(13)に連結している六角形陰極
(12)を使用している。排出口(14)は、反応容器の内
部と真空ポンプを継いでいる。反応容器(11)の壁と底
板(16)は、このシステムのアース陽極を形成してい
る。ガス供給源(17)からの反応性ガスの供給は、入口
(18)を通して容器内部に伝わり、導入構造(19)によ
り、容器先端のガス分布リング(20)に導びかれる。反
応器(10)は非対称である。即ち、陽極対陰極の比は2
対1よりわずかに大きく、陽極表面(11)に比して、六
角形陰極表面(12)に、より高いエネルギーの衝突が起
こることになる。このような設計は、より低いパワー密
度と、より優れた、腐蝕均一性を与え、容器壁由来及び
それ自体の汚染を減少させ、より高い異方性を促進す
る。さらに、陰極構造の構成が、その工程中、全てのウ
ェハーを垂直に配向させることで、粒子(particulate
s)に対するウェハー接触を最小限におさえることがで
きる。
AME8100システム(10)のようなプラズマ・エッチング
・システムが使用できるのにもかかわらず、古典的なマ
イクロエレクトロニクス技術のなごりのような、マイク
ロエレクトロニクス、多結晶シリコン処理技術がシリコ
ン集積回路の集積の増加により今も活躍している。
ポリシリコンは、例えば、ゲート電極のような導体中、
単一ベル及び多層連結体中、抵抗中、埋没している接点
中、そして狭い自己配向エミッタ及び自己配向エミッタ
−接点構造のようなエミッタ−構造の形成の中で、二極
及びCISFETIC技術の双方において、広く使用されてきて
いる。しかし、非常に小さなデバイス及び導体における
膜抵抗の必要条件を満たすのには、等方性エッチングと
精巧なパターン伝達を犠牲にして得られる非常に高いポ
リシリコンのドーピングレベルを要求する。
過去数年間にわたり、マイクロエレクトロニクス工業
は、多くの方面でのポリシリコン技術の代替物としてポ
リサイド技術を発展させてきており、その理由の一部と
してはポリサイドがドープしたポリシリコンよりたいへ
ん低い膜抵抗を有するということがある。ポリサイドは
ポリシリコン層上に金属シリサイド層を有する。ここで
本質的に興味のあるのは、チタニウム シリサイドTiSi
x、タンタニウム シリサイドTaSix、モリブデン シリ
サイドMoSix及びタングステン シリサイドWSix、など
の耐火性金属シリサイド(典型的なジシリサイド)であ
る。
(ポリサイド腐蝕の必要条件) 一般に、集積回路を製作する際、伝導層を含む物質をエ
ッチングするときには、満足しなければならないある必
要条件が存在する。伝導層は、マスキング層と腐蝕化物
質に最小の線巾損失をもつような異方的形状(垂直もし
くは斜め)にエッチングしなくてはならない。上層(原
則的にはマスク)と下層に対し、優れた腐蝕選択性がな
ければならない。むしろそのエッチングステップに従い
(ポリサイドの場合には、多くのステップを含む)、高
いエッチング速度に対する適度な条件が存在する。その
腐蝕ステップは残査を残さないものでなければならな
い。加えて、その腐蝕工程はその処理ごとに再現性のあ
る均一な特性を与えるものでなければならない。またデ
バイスへの損傷は避けなければならない。フッ素化し
た、CF4/O2もしくはBCl3/Cl2ガス化学種のような現行の
エッチャー(etcher)を用いてシリサイドをエッチング
する際に、異方性と、酸化物に対する高い選択性の双方
共を得ることは非常に難しい。この困難さの理由の一部
には、少なくともその技術がポリサイドエッチングに対
して多ステップ工程を用いていることがあげられる。こ
の方法を使う際に、酸化物に対する高選択性は、シリサ
イドの腐蝕ステップのときとは違って、下層ポリシリコ
ンのエッチングのときには必要条件となる。事実、シリ
サイド表面上や、シリサイド−ポリシリコン境界面に残
存する本来の酸化物を除く意味でシリサイド腐蝕が酸化
物を腐蝕することができることが望ましい。即ち、実際
には、シリサイド腐蝕ステップの際には酸化物に対する
高選択性というよりもむしろ、酸化物に対しては、低い
腐蝕選択性を有している。
シリサイド及びポリシリコンをエッチングするのに多ス
テップ工程を使用すると、単一ステップエッチングに伴
う困難さをいくぶん軽減する一方、各ステップに対する
種々の必要条件を入れ替えしてしまう。第1に、シリサ
イド腐蝕工程中の、ポリシリコンに対する高い選択性は
さらに厳しくなる。また、酸化物のような下層に対する
高選択性が問題となるのは、ポリシリサイド腐蝕工程の
際に限られる。さらに、シリサイド及びポリシリコン腐
蝕ステップの一致性は、シリサイド腐蝕が、ポリをアン
ダーカットしてはならないし、ポリ腐蝕ステップの性能
に影響を与えてはならないし、逆に、ポリ・エッチング
は、シリサイドをアンダーカットしてはならない点で必
要とされる。
(トポグラフィー・腐蝕の必要条件) この分野ではよく知られている上記の必要条件に加え
て、我々は、やや不明瞭な、ポリシリコンに対するシリ
サイドの腐蝕選択性必要条件を発見した。この必要条件
は、非平面ステップト・トポグラフィー(stepped topo
graphy)上に形成されるポリサイド構造のシリサイド成
分の腐蝕工程に適する。例えば、ステップト・トポグラ
フィーは、凹形化又は半凹形化した絶縁隔離及び、多層
金属境界構造と関連している。特に、我々は、ポリサイ
ドエッチングにおいてステップ付近でしばしば形成され
る繊維もしくはフェンスは、十分高いシリサイド/ポリ
シリコン腐蝕速度比Rで除外されることを測定した。我
々は、そのエッチング速度比は、ポリサイド・フィルム
厚、トポグラフィックステップの高さと角度の関数であ
ると定量した。
図2〜5、2A〜5A、2B〜5Bは、各角度θ=30゜、60゜、
75゜のトポグラフィカル・ステップにわたり形成したポ
リサイド構造を連続的にエッチングする工程を示してい
る。ある多ステップ反応性イオン・エッチング工程で、
別々のシリサイド及びポリシリコンエッチステップと、
約2対1のシリサイド/ポリシリコン・腐蝕速度比を与
えるシリサイド腐蝕ステップを含むものが考えられる。
図2の構造(21)は、酸化物下層(25)と基質(26)が
比較的狭いステップ角(θ=30゜)を作る、シリコン酸
化物のトポグラフィカル・ステップ(24)にわたって形
成するポリシリコン(23)上に、出発シリサイド(22)
が重なったサンドイッチ構造である。図2A及び2Bは、そ
のトポグラフィカル角が各々、θ=60゜、及び75゜であ
ること以外は、図2と同様である。そのステップ、腐食
配列は、シリサイド層(22)を除くための反応性イオン
・エッチングを用いる図3、3A及び3Bで始まる。
図3に示したように、ポリシリコンが、シリサイド腐蝕
により丁度露出したとき、薄いシリサイド残査(27)
が、側壁又は、30゜ステップの立上り上に残存する。そ
れから、その残査は、引き続くシリサイド・オーバーエ
ッチにより取り除き、RIE様のポリシリコン、腐蝕がポ
リシリコン(23)を除くのに用いられる。図4は、ゲー
ト酸化物が、ポリシリコン・腐蝕により、丁度露出した
ときを示している。この時点で、シリサイド残存層(2
7)とステップ角のために、ポリシリコン(28)の残存
層が、側壁に残っている。この残査(28)を、約20%の
ポリシリコン・オーバー・エッチにより取除く、(図
5)。ポリシリコン・エッチングがゲート・酸化物を露
出させるので、そのポリ・オーバーエッチの際に、酸化
物の分解/構造破壊を防ぐために、酸化物への高選択性
が要求される。
同様な、腐蝕配列を60゜及び70゜ステップ構造に採用し
たが、より厚いシリサイド側壁残存層(27A)と(27
B)、及びより厚いポリサイド残存層(28A)と(28B)
を生じた。そのポリシリコン・腐蝕の際の、酸化物に対
して十分高い選択性を仮定すれば、これらの残査はゲー
ト酸化物を破壊することなしに、ポリシリコン・オーバ
ーエッチにより取除くことができる。
シリサイド・腐蝕の際に、もし、シリサイド/ポリシリ
コン・腐蝕速度比がそのシリサイド残査を除くには低す
ぎるとすると、その結果は全く異ってくる。即ち、も
し、シリサイド・腐蝕ステップが与えられたトポグラフ
ィーに対する腐蝕速度必要条件を満足できず、それ故ポ
リまでのエッチングとそれによるゲート酸化物の露出の
前に、側壁又は立上り上のシリサイド残査を除くことが
できないと、ポリシリコン・腐蝕ステップは、ゲート酸
化物を保護するために、シリサイド・腐蝕ステップと置
き換えなけばならない。典型的には、ポリシリコン・腐
蝕ステップは効率的にシリサイドを腐蝕しない。
このように、トポグラフィック・ステップに沿ったシリ
サイド残査は、マイクロマスクとして働き、ステップに
沿って独立するシリサイド−ポリシリコン繊維又はフェ
ンスを形成する。図5Aと5Bの影像で示されている繊維
(29A)と(29B)を参照せよ。この繊維はポリシリコン
層の厚みと同じ高さをもち、かつ、およそそれと同じ距
離、トポグラフィック・ステップから離れている。
高いシリサイド/ポリサイド・腐蝕速度比は、トポグラ
フィック・ステップに沿って、シリサイドの残査のない
除去を与え、そのステップにわたる繊維の形成を避ける
のに必要であるということは、この分野ではよく知られ
ている。しかし、従来の技術は、ポリシリコンに対する
シリサイドの腐蝕選択性の関係を定量化していなかっ
た。そして事実、この選択性と、ステップの幾何学及び
厚さの間の特殊な関係の存在を認めることはできないと
信じられていた。さらに、従来技術は、シリサイド繊維
を除くことができ、かつ、他のシリサイド・腐蝕の必要
条件を満たすことのできる腐蝕化学種を与えることはな
かった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記議論の観点から、線巾損失を最小に保ちつつ、か
つ、ゲート酸化物の清浄を維持すべく酸化物への要求さ
れる選択性をもって、耐火性金属シリサイド−ポリシリ
コンサンドイッチ構造をエッチングするのが本発明の第
1の目的である。
また、シリサイド残査を残すことなしにトポグラフィカ
ル構造をエッチングするのに必要なポリシリコンに対す
る高い選択性をもって、タングステン、モリブデン、チ
タン及びタンタルのシリサイドをエッチングするため
の、エッチングガス組成及び一連のプラズマ工程を供給
するのも本発明の1つの目的である。
相対的に低から中位の酸化物への選択性をもち、上層の
フォトレジスト・マスク層及び下層のポリシリコン層に
対する高い選択性でシリサイドを異方的にエッチングす
るガス・エッチング組成及び一連のプラズマエッチング
工程を供給することが本発明の関連する目的である。
酸化物に対しては高い選択性をもち、シリサイドをアン
ダーカットすることなしに、異方的にポリシリコンをエ
ッチングする工程と組み合せて、またシリサイド及びポ
リシリコン腐蝕ステップのために同様な基本的ガス化学
種を利用し、高い生産性を与えるオーバーオールな工程
において、上述の型のシリサイドに対するシリサイドエ
ッチングガス組成及び一連のプラズマエッチング工程を
供給することも本発明のもう1つの関連する目的であ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、シリコン酸化物の層上のポリシリコン層上に
形成した、モリブデンシリサイドとタングステンシリサ
イドから選ばれる耐火性金属シリサイド層の非平面ステ
ップト・トポグラフィーの残査を残さないエッチング方
法であって、 チャンバー内の一対の電極間に高周波電気エネルギーを
供給し、ここで1つの電極が該シリサイド層上にパター
ン化した有機マスクを含むマスクした非平面ステップ複
合体を支持しており、 前記チャンバー内に、塩素とBCl3の混合物を含有する反
応性エッチング剤ガスとフッ素含有ガス、酸素及びこれ
らの混合物からなる群から選ばれるドーパントガスとを
導入し、ここで、マスクはシリサイド層上に保持されて
おり、かつシリサイド対ポリシリコンの選択率が少なく
とも2:1であることを特徴とするエッチング方法を提供
する。
本発明は、又、シリコン酸化物の層上のポリシリコン層
上に形成した、チタンシリサイドとタンタルシリサイド
から選ばれる耐火性金属シリサイド層の非平面ステップ
ト・トポグラフィーの残査を残さないエッチング方法で
あって、 チャンバー内の一対の電極間に高周波電気エネルギーを
供給し、ここで1つの電極が該シリサイド層上にパター
ン化した有機マスクを含むマスクした非平面ステップ複
合体を支持しており、 前記チャンバー内に、該有機マスクに対して高い選択性
を有する、シリサイドを異方的にエッチングするための
塩素とBCl3の混合物を含有する反応性エッチング剤ガス
を導入し、ここで、マスクはシリサイド層上に保持され
ており、かつシリサイド対ポリシリコンの選択率が少な
くとも2:1であることを特徴とするエッチング方法を提
供する。
尚、ポリシリコン腐蝕ステップにおけるHCl/Cl2ガス化
学種及びシリサイド腐蝕ステップにおけるBCl3含有HCl/
Cl2ガス化学種の使用は、真空を切ることなしに、同じ
容器内での本質的に連続的にシリサイド及びポリシリコ
ン腐蝕工程を可能にする。HCl/Cl2ガス化学種は、ゲー
ト酸化物層のような下層酸化物への選択性をもって、下
層ポリシリコンの高速異方性エッチングを可能にする。
比較的小容量のドーパントガスで選択的に鈍化したBCl3
含有HCl/Cl2ガス化学種は全ての4つの耐火性金属シリ
サイドを異方的にエッチングするだけではなく必要とさ
れる、ポリシリコンに対するシリサイドの高腐蝕速度比
を与え、清浄で、繊維のないエッチングを供給する。加
えてBCl3/HCl/Cl2ガス化学種は、有機性フォトレジスト
マスクに対する高い選択性と酸化物の望ましい被腐蝕性
を供給する。一般的に言うと、その工程は、異方的ポリ
サイドプロフィール、最小線巾損失清浄性、均一性及び
再現性の必要条件と矛盾しない。
〔発明の詳細な記述〕
1. R(シリサイド/ポリシリコン腐蝕比)の測定 a.定式化 ポリシリコンに対するシリサイドの要求される腐蝕速度
比Rを定量的に記述するために図6及び7を参照してみ
ると、シリサイドとポリシリコンフィルム(22)及び
(23)(図2)は整合的構造を有する。シリサイド及び
ポリシリコンの厚みはそれぞれh1及びh2であり、hSは酸
化物ステップ(24)のトポグラフィックな高さ、θはト
ポグラフィックな角度(0θ90゜)である。
シリサイド腐蝕ステップの際に丁度ポリシリコン(23)
が露出したとき、最も浅く残存しているシリサイドは図
6及び図7に示されているように常にフット・ポイント
Cのところに存在する。トポグラフィック・ステップに
ついては2つの領域があり、1つは(23C)曲ってお
り、もう1つ(23L)は線状である。それらは境界点A
で分離している。もし、図6に示されているように、境
界点AがフットポイントCの後にあるとき、即ち、トポ
グラフィック角度が低いときは、最も厚い残存シリサイ
ドは線状領域に存在し、 で与えられる。
それ故、ポリシリコンに対するシリサイドの必要とされ
る腐蝕速度比はポリシリコンの厚さに対する残存シリサ
イドの厚みの比と等しい。
もし図7に示したように、境界点AがフットポイントC
を越え、即ち、トポグラフィック角度が高いとき、最も
厚い残存シリサイドはカーブ領域にあり、その厚みは となる。
必要とされる腐蝕速度比は となり、トポグラフィカル・ステップが垂直、即ちθ=
90゜のとき、 となる。
b.工程必要条件に関する討論 等式(2)と(4)に従い、必要とする腐蝕速度比を、
独立したパラメーターとして、h1/h2(図8、カーブ3
4)とhS/h1+h2(図9、カーブ35)を使って、図8と図
9中のθの関数としてプロットした。
トポロジカル角度θが増加すると、必要とする腐蝕速度
比は単調に増加する。その増加が最も激しいのは45〜60
゜付近である。θが小さいとき、必要とする腐蝕速度比
はトポグラフィカルステップ高さに対し独立で、ポリシ
リコンに対するシリサイドの層厚み比に比例する。高い
θのとき、ステップ高さと厚み比は、必要とする腐蝕速
度比に影響を与える。等式(2)と(4)を使うと、与
えられたデバイス・トポグラフィカル構造に対する、必
要とする腐蝕速度比を計算することができる。典型的例
として、5000オングストロームの約90゜の急勾配ステッ
プ、3000オングストロームのシリサイド、2000オングス
トロームのドープ化ポリサイドに対し、きれいに腐蝕す
るにはその必要とする腐蝕速度比は約2.3である。一般
に、現在のトポグラフィーに要求されるRは少なくとも
2:1である。BCl3含有HCl/Cl2ガス化学種を用いればタン
タルシリサイド及びチタンシリサイドに対しては(1−
2):1のR値は容易に得られるが、モリブデン及びタン
グステンシリサイドに対しては、得られない。
2. 必要とするシリサイド/ポリシリコン比Rのため
の、ガス化学種 a.BCl3含有Cl2ガス化学種 本発明者らは、塩素化エッチングガス中にBCl3を含有さ
せると、腐蝕工程中、その基質の清浄性を促進し、腐蝕
化した物質を望ましい形状に維持する(アンダーカット
を防ぐ)ことを発見した。
特に、この両目的は、BCl3:Cl21:1のBCl3とCl2流速比
を用いることにより満足することができることを発見し
た。
BCl3は実質的にシリサイドの腐蝕速度を促進することは
ない。このことは、−15ミリトールの圧力、−300ボル
トのバイアス下、Cl2及びHCl流量をそれぞれ30sccm、75
sccmに対し、BCl3量を徐々に増加させるように行った、
Cl2/HClガス化学種に関するモリブデンシリサイド腐蝕
速度を示した図10のカーブ32により説明される。このカ
ーブはBCl3の流速は、モリブデンシリサイド腐蝕速度に
ほとんど影響を与えない。もしそれがあるとしたら、BC
l3流量が増加することにより、モリブデンシリサイド腐
蝕速度はわずかに減少する。
シリサイド及びポリシリコン ポリサイドフィルムに対
しここにリストしたデータは、単結晶シリコン物質上に
形成した酸化物層上にできたフィルムに対するものであ
る。ポリシリコンフィルムは5000オングストローム厚の
フィルムに対し、面積当り約15〜20オームの膜抵抗を与
えるような濃度にリンで高度にドープ化したn−型であ
る。シリサイド及びポリシリコンフィルムは約1ミクロ
ン厚のフォトレジストマスクを用い、上述したアプライ
ト マテリアル社、8100シリーズ反応器(10)を用いて
エッチングすることにより腐蝕した。この工程は、シリ
コン−オン−サファイヤ構造についても実証されてい
る。
BCl3単独の効果と対照的に、シリサイド腐蝕速度は全BC
l3+Cl2流速に左右される。これは図11に示されてい
る。カーブ(33)は25ミリトール、−300ボルトDCバイ
アス下で、75sccmのHCl流に、BCl3+Cl2を徐々に増加さ
せて添加していくBCl3/Cl2/HCl化学種で達成されるモリ
ブデン腐蝕速度の増加を描いている。記述した条件下、
全ガス流に対し、20パーセントから50パーセントへとBC
l3+Cl2を増加すると一分当り約900から1,100オングス
トロームまでシリサイド腐蝕速度が増加する。
図12はシリサイド腐蝕速度への塩素の影響を示してい
る。さらに、その図は、一方では、チタン及びモリブデ
ンシリサイドの腐蝕動向における上述の両断法(dichom
y)を示しており、そして、他方、タングステンとモリ
ブデンシリサイドについて示している。即ち、この図
は、40sccmのBCl3流に対し、塩素を徐々に増加して加え
る、BCl3/Cl2ガス化学により達成されるシリサイド腐蝕
速度及びシリサイド/ポリシリコン腐蝕速度化の増加を
描いている。カーブ(35)は25ミリトール圧、−350ボ
ルトの直流バイアス下での塩素流速に対するポリシリコ
ン腐蝕速度の変化を示している。カーブ(36)と(37)
は同様な条件下での、モリブデン シリサイド及びタン
グステン シリサイドの腐蝕速度を示している。モリブ
デン腐蝕速度カーブ(36)とタングステンのカーブ(3
7)は、ポリシリコンのカーブ(35)にほぼ平行であ
り、1:1よりわずかに大きいポリシリコンと相関する腐
蝕速度比を有している。一方、同条件下で、タンタルの
カーブ(38)は約20sccmより大きい塩素流に対し(即
ち、図12の流速の全範囲にわたる)R2:1の値を有し
ている。同様に、チタンのカーブ(39)に対しては、図
12の流速の全範囲にわたりR2であり、その流速範囲
のほとんどについて、R=(3〜4):1である。
さらに、図13及び14は、これら腐蝕速度が、少なくと
も、実質的条件の範囲内では、高周波パワー(DCバイア
ス電圧)及び容器圧に比較的左右されないことを示して
いる。図13のデータはBCl3及びCl2の流速が各々40scc
m、容器内圧25ミリトールでとられている。DCバイアス
電圧に対する、チタンのカーブ(43)とモリブデンのカ
ーブ(42)の腐蝕速度の変化は、ポリシリコン腐蝕速度
カーブ(41)の勾配と大きく異ならない。またBCl3及び
Cl2の流速40sccmで、−350ボルトのDCバイアス下での、
図14のチタン、モリブデン、ポリシリコンのカーブ(4
6),(45),(44)も同じ相対的手勾配を有してい
る。結果的に、DCバイアス及びse当りの圧力は、この条
件下で、モリブデンの、及びたぶんタングステンのシリ
サイドの腐蝕速度比を増加するのには役立たない。(電
圧(DCバイアス電圧)や圧力によって、チタン腐蝕速度
比及びタンタル腐蝕速度比が比較的影響されないにもか
かわらず、これらの腐蝕速度比は図13,14を通して、非
常に高いレベルであることに注意すべきである。) 手短かに言えば、BCl3/Cl2化学種は、本質的に全ての現
在のトポグラフィカル幾何学に対し十分であると信じら
れているチタン及びタンタルシリサイドに対する優れた
シリサイド/ポリシリコン腐蝕速度比を与える。しか
し、約1:1のタングステン及びモリブデンシリサイド/
ポリシリコン腐蝕速度比は、まだ、多くのトポグラフィ
カルなICデバイスにとって低すぎる。また、特殊なトポ
グラフィー(例えば、低いθが受けいれられる場合)の
ために、非常に大きな腐蝕速度比(約2:1の)が必要と
されない場合でさえ、ポリシリコンに対するシリサイド
の高い腐蝕速度比は、最小のオーバーエッチをもって、
シリサイド残査を清浄にするのに好ましい。
b.ドーパント−添加物の影響 モリブデン及びタングステン シリサイド/ポリシリコ
ン腐蝕速度比は、BCl3含有塩素ガスに、少量の塩素及び
フッ素化ドーパント(付加的)ガスを添加することによ
り増加する。図15はBCl3/Cl2ガス化学種に、NF3を徐々
に増加させならが添加することによる、腐蝕速度及びポ
リシリコンに対するタングステンシリサイドの相対的腐
蝕速度比の増加を描いてある。カーブ(47)は、BCl3
びCl2の各流速40sccm、−350ボルトのDCバイアス、25ミ
リトールの容器圧でのNF3流速に対するポリシリコの腐
蝕速度の変化を示している。同様に、カーブ(48)は、
同条件下での、NF3流速に対するタングステン腐蝕速度
の変化を示している。約20sccmより大きいNF3流速に対
し(全(BCl3+Cl2+NF3)付加的ガス流速100sccmの約2
0体積パーセントより大きい)、シリサイド/ポリシリ
コン腐蝕速度比は約2:1より大きい。
他の流速の組合せ及び他のフッ素化添加物に対しても同
様の結果が得られた。図16は、(CF4+8.5%O2)のガス
混合物を徐々に増加して添加する、BCl3/Cl2/CHlガス化
学種に対する腐蝕速度及び、タングステンシリサイド及
びポリシリコンの腐蝕速度比の増加を描いている。その
腐蝕条件は、25ミリトール、−350ボルトDCバイアス、4
5℃、ヘキソード温度、及び75/40/40sccmのHCl/BCl3/Cl
2流速である。
(CF4+8.5%O2)の流速が増加するに従がい、約(2:
1)の腐蝕速度比は約25−30sccmのドーパントガス流速
のときに到達される(180−185sccmの全(BCl3+Cl2+H
Cl+付加的ガス)流速の約14〜16体積パーセント)。
フッ素化添加物も、モリブデンシリサイドの腐蝕速度を
増加するのに用いられるが、酸素添加物は、この目的に
とってフッ素化添加物より効果的であることが分った。
図17〜20に示されるように、モリブデン シリサイドに
対する酸素添加物の影響は、ヘキソード温度に敏感であ
り、そして、実質的にポリシリコン腐蝕速度に影響を与
えることなしに、モリブデン シリサイドの腐蝕速度を
効果的に倍化するのに十分である。
図17〜20のエッチングデータは、25〜30ミリトールの容
器圧、−300〜−350のDCバイアス、及び75/(30〜40)
/(25〜40)sccmのHCl/BCl3/Cl2の流速という条件下で
得られた。図17を参照すると、75/40/40sccmのHCl/BCl3
/Cl2流速、30ミリトールの容器圧、−300ボルトのDCバ
イアス及び70℃のヘキソード温度に対し、モリブデン腐
蝕データ、曲線52及びポリシリコン腐蝕データ、曲線51
は、約4〜10sccmのたいへん低い酸素流速での約2:1の
腐蝕速度比を与える。これは159〜165sccmの全ガス流の
約2.5〜6体積パーセントである。前述のように、図17
のデータは、腐蝕工程中、ウェハーの温度が効果的であ
る70℃のヘキソード温度で得られたものである。10sccm
の酸素流速以上では、Rは急激に1:1よりも小さく減少
することに注目せよ。
図18は、(CF4+8.5%O2)のフッ素化−酸素混合物を用
いた、モリブデン シリサイド/ポリシリコン腐蝕速度
比に関する同様ではあるが、添加物にそれ程敏感でない
効果を示している。即ち、75/40/30sccmのHCl/BCl3/Cl2
流速、25ミリトールの容器圧、−350ボルトのDCバイア
ス及び72℃ヘキソード温度という条件下で、モリブデン
シリサイド腐蝕データ、曲線54及びポリシリコン腐蝕デ
ータ、曲線53は約25sccm(170sccmの全ガス流速の約15
体積パーセント)より大きいドーパントガス流速に対
し、約2:1の腐蝕速度比を示す。
図19〜21は図17及び18で示した腐蝕速度比増大効果は、
ドーパントガス同様、温度の付加的効果の結果であるこ
とを示している。図19は、(CF4+8.5%O2)を徐々に増
加するよう添加すると、事実、ポリシリコン、曲線58に
対するモリブデン シリサイド、曲線59の腐蝕速度比を
わずかに減少させることを説明している。
図20中の曲線62及び61で示されているモリブデン及びポ
リシリコン腐蝕データは、付加的ドーパントガスのない
条件で、45℃から75℃の範囲でのヘキソード温度の上昇
は、シリサイド/ポリシリコン腐蝕速度比を増加する。
図21を図20(及び図17)と比較することは、ヘキソード
温度を増加させたときの、BCl3/Cl2エッチングガス混合
物中に、一定の体積パーセントのドーパントガス(CF4
+8.5%O2)を存在させることにより与えられる二重の
添加効果を示している。図21の腐蝕データは、75/40/40
/20sccmのHCl/BCl3/Cl2/(CF4+8.5%O2)流速、25ミリ
トールの容器圧及び−300ボルトのDCバイアスFで測定
した。モリブデンの曲線64に関連する腐蝕速度は、曲線
63に関連するポリシリコン腐蝕データと相関して、45℃
での約1:1から80℃での約2:1の腐蝕速度へと急激に増加
した。添加物流速(8.5%×20sccm=4sccm)の酸素成分
は、175sccmの全(BCl3+Cl2+HCl+添加物)流速の約
2.3%である。70℃のヘキソード温度で、腐蝕速度比
は、70℃での図17に関する値と同様で、およそ2:1であ
る。
温度及び添加ガスの効果をまとめると、少量の体積パー
セントのフッ素化ガスの添加は、BCl3/Cl2のタングステ
ン シリサイド/ポリシリコン腐蝕速度比を倍化するこ
とができる。また、フッ素化添加物はポリシリコンに対
するモリブデンシリサイドの腐蝕速度比を増加する。し
かし、その程度はわずかである。酸素添加物は、モリブ
デン・シリサイドに対してフッ素化添加物より効果があ
り、そして、タングステン シリサイド・エッチングガ
スに対するフッ素化ガスの添加と同様に、モリブデン・
シリサイド腐蝕速度及び、ポリシリコンに対する腐蝕速
度比を効果的に倍化する。ヘキソード温度を変化させる
範囲は限られている一方、ヘキソード温度変化が、モリ
ブデン シリサイドの腐食速度及びポリシリコンに対す
る腐蝕速度比を増加する上で、効果的であると信じられ
ており、確かに、特別なヘキソード反応器中で得られる
変化範囲内では、効果的である。
さらに、シリサイドエッチングに対して、フッ素化ガス
又は酸素、もしくはその両方の添加は、その添加物の体
積パーセントが全ガス流の約20体積パーセントを越えな
いなら、引き続くポリシリコン腐蝕工程を妨害すること
はなかった。この限界を越えると、ポリシリコン又はシ
リサイドのアンダーカッティングが生じ、ポリ腐蝕速度
が増加し、シリサイド/ポリ腐蝕速度比Rが減少し、そ
して、エッチング後ウェハー上に残査が残る。
c.清浄性と断面(アンダーカッテイング) 以前、清浄性及びエッチング断面に対し、流速化BCl3/C
l2を1以上にすることのメリットを議論した。
図22は、(CF4+8.5%O2)のドーパントガスを含むBCl3
含有Cl2ガスに、徐々に増加させながらHClを添加してい
ったときに達成される、シリサイド及びポリシリコン腐
蝕速度の増加を描いている。曲線65は、25ミリトールの
容器圧、−350ボルトDCバイアス、45℃ヘキソード温度
及び50/40/10sccmのBCl3/Cl2/(CF4+8.5%O2)の流速
という条件下、HClの流速に対するポリシリコン腐蝕速
度の変化を示している。タングステンの曲線66は、同様
の条件下で徐々に増加するHClの添加が、基本的なBCl3/
Cl2ガス及びドーパントガスにより与えられるモリブデ
ンシリサイド腐蝕速度に影響しないことを説明してい
る。またモリブデンの曲線67は、15ミリトールの容器
圧、−300ボルトDCバイアス、及び各々40及び30sccmのB
Cl3及びCl2の流速の条件で、徐々に増加するHClを添加
することが、実質的にシリサイド腐蝕速度に影響を与え
ないことを示している。しかしながら、これらの条件及
びこれらと同様の条件下で処理したウェハーを観察する
と、HClはウェハー上に残査を残さない清浄なエッチン
グを提供するのに有効であることを明らかにした。一般
に{(BCl3+Cl2)/全ガス流}0.8/1という比が、清
浄なエッチングを維持するに十分なHClを供給するのに
望ましい。
d.負荷効果 例えば図12及び22に示したように、HCl流速でなく、全
(BCl3及びCl2)流速(特にCl2流速)が、HCl/BCl3/Cl2
ガス化学種におけるシリサイド腐蝕速度を決める要因と
なっている。
さらに、図23に示したように、BCl3及びCl2の全流速の
増加は、負荷効果を減少させる。図23は腐蝕容器内のウ
ェハー数に対するタングステンシリサイド及びポリシリ
コンの腐蝕速度を描いている。ポリシリコン腐蝕曲線68
は、タングステン腐蝕曲線69と対をなしている一方、ポ
リシリコン腐蝕曲線70は、タングステンシリサイド腐蝕
曲線71と対をなしている。即ち、曲線68と70は、25ミリ
トールの容器圧、−350ボルトDCバイアス、及び、175sc
cmの全流速に対し、75/40/40/20sccmのHCl/BCl3/Cl2/
(CF4+8.5%O2)の流速という条件下、反応容器へのウ
ェハーの添加に対する、ポリシリコン及びタングステン
シリサイドの腐蝕速度の変化を示している。タングス
テン シリサイド腐蝕速度、曲線69は、ウェハーを腐蝕
容器に添加するに従い、急速に減少する。曲線70及び71
は、同じ圧力、DCバイアス及び全ガス流量条件でのポリ
シリコン及びタングステンシリサイド腐蝕速度を描いて
いる。しかし、HCl/BCl3/Cl2/(CF4+8.5%O2)の各成
分ガス流速は、25/60/60/30であった。結果として、タ
ングステン シリサイド腐蝕曲線71はタングステン シ
リサイドの曲線69に比べ、ウェハーの添加に対しそれ程
敏感ではない。このことはBCl3及びCl2の流速を各々40
から60sccmに増加したことに帰因する。
e.フォトレジストに対する選択性 本研究は、腐蝕清浄性の向上に加え、水素を含有するHC
l流速の増加は、フォトレジトに対するオーバーオール
な腐蝕選択性と再現性を向上させる(即ち増加させ
る)。
加えて、圧力の増加はフォトレジストに対するオーバー
オールな腐蝕選択性を増加するのに有効である。例え
ば、図24は、モリブデン・シリサイドのエッチングの際
のフォトレジストに対するオーバーオールな選択性を説
明している。シリサイド腐蝕は、(30+5+50)sccmの
(BCl3+CCl2F2+HCl)の流速と1100ワットの電力を用
いている。モリブデン・シリサイド・エッチングの曲線
72は、10から70ミリトールの範囲での圧力の増加は、シ
リサイド腐蝕速度をほんの僅か増加することを示してい
る。しかし、曲線73は、同じ範囲内での圧力の増加は、
1:1からほとんど2:1までのフォトレジストに対するオ
ーバーオールな選択性を増加することを示している。
3. シリサイド及びポリシリコン腐蝕の全工程と概要 表1は、チタン、タンタル、タングステン及びモリブデ
ンのシリサイドを用いた耐火性金属シリサイド−ポリシ
リコン複合体を腐蝕するのに使われている、一連の実用
的パラメータ範囲をまとめたものである。基本的ガス化
学種は、ポリシリコン腐蝕に使われるHCl/Cl2ガス化学
種である。ポリシリコン腐蝕において、HClはレジスト
に対するエッチング選択性を改良するのに働き、一方、
塩素は反応因子として働いている。ポリシリコン及びシ
リサイドの腐蝕ステップは同じ圧力、DCバイアス、HCl
流速及びCl2流速範囲を用いるので、結果的に、シリサ
イドからポリシリコン腐蝕への移行は、これらのパラメ
ータの精密な調整の必要性、及びBCl3及びフッ素化ガス
の流れ、又は酸素ガス流、もしくはその双方の流れで、
停止することが最初の問題となる。このように、この2
つのステップは、基本的には連続する2段階工程とし
て、真空を切ることなしに、同じ反応器内で容易に履行
することができる。
表1のデータは容器体積約160リットルのAME8100プラズ
マ・エッチング・システム用のものである。しかし、本
発明は、ここに与えた流速比を適用することにより、反
応性イオン・エッチングモードで操作可能な他の同様な
プラズマエッチャーに容易に移行可能である。流速比の
転換は本発明を定義した特許請求の範囲で考慮されてい
る。また、このように本発明を定義することにおいてガ
ス流速を特定した特許請求の範囲は、適用可能な流速比
にも一致して解釈されるものであり、sccmで表わされた
特別な流速に限定されるべきものではない。
表2は、タングステン シリサイドにはCF4ドーパント
ガス、そして、モリブデン シリサイドには酸素を用い
て、タングステン シリサイド及びモリブデンシリサイ
ドをエッチングするための典型的な、現在、よく用いら
れるパラメーターを与える。
いくつかの臨界パラメータ及び流速化をまとめるため
に、BCl3:Cl21:1を清浄性と、アンダーカッティング
を防ぐ目的で用いた。さらに、全流速に対する(BCl3:C
l2)流速の比をなるべく0.8〜0.4の範囲にした。即ち、
(BCl3:Cl2):(全流量)=0.8〜0.4。上述したよう
に、0.8という限界は、清浄性に対し、十分なHClを保証
するために用いられている。約0.4の下限以下では、不
十分な塩素流量が、ポリシリコンに対するシリサイドの
腐蝕速度比を低いものにしてしまう。好ましくは、その
比が、0.4から0.8の範囲内で高い値の方が、負荷効果を
減じるという意味で良い。最後に、徹底的にという訳で
はないが、添加ガス流量は、全ガス流の20パーセント以
下が望ましい。即ち(添加物流量)/(全ガス流量)
0.2。この限界以上では、アンダーカッティングが生じ
てしまう。つまり、ポリシリコン腐蝕速度が増加し、及
びシリサイド/ポリシコン腐蝕速度比は減少する。そし
て酸化物に対する選択性も減少してしまう。これら流速
及び比は、約180sccmの全流速を用いて得られたもので
ある。上記の流速比を、他の全流速に対する、他の成分
流速を決めるのにも使うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従って、シリサイド及びポリシリコ
ンを腐蝕するのに用いることができるプラズマエッチャ
ーの図的説明である。 第2図〜第5図、第2A図〜第5A図及び第2B図〜第5B図
は、それぞれθ=30、60及び75゜のトポグラフィカル
ステップ上に形成されたポリサイド構造をエッチングす
る工程を図的に描いたものである。 第6図及び第7図は、各々小角及び大角のステップ ト
ポグラフィーに関するその大きさと幾何学的関係を説明
したものである。 第8図及び第9図は、異なるトポグラフィカル角度θに
対して、必要とされる、ポリシリコンに対するシリサイ
ド腐蝕速度比をグラフで示したものである。 第10図は、モリブデン シリサイドの場合の、BCl3流量
に対する腐蝕速度を描いたものである。 第11図はモリブデン シリサイドの場合の、(BCl3+Cl
2)の流量に対する腐蝕速度を描いたものである。 第12図は、シリサイド及びポリシリコンの場合の、塩素
流量に対する腐蝕速度を描いたものである。 第13図は、チタン及びモリブデン シリサイドとポリシ
リコンの場合の、DCバイアス(RFパワー)に対する腐蝕
速度を描いたものである。 第14図は、チタン及びモリブデン シリサイドとポリシ
リコンの場合の、容器圧に対する腐蝕速度を描いたもの
である。 第15図は、タングステン シリサイドとポリシリコンの
場合の、NF3流量に対する腐蝕速度を描いたものであ
る。 第16図〜第19図は、種々のヘキソード温度での、添加ガ
ス流量に対する、タングステン又はモリブデン シリサ
イド腐蝕速度とポリシリコン腐蝕速度を描いたものであ
る。 第20図及び第21図は、各々、少ない体積パーセントの添
加ガスを欠いたエッチングガス及び含むエッチングガス
に対して、ポリシリコン腐蝕速度と、モリブデン腐蝕速
度に関するヘキソード温度の影響を説明している。 第22図は、ポリシリコン、モリブデン シリサイド及び
タングステン シリサイドの腐蝕速度に関するHCl流量
の効果を説明している。 第23図は、同じ全反応ガス流速を用いて、異なる(BCl3
+Cl2)流速でのポリシリコン及びタングステン シリ
サイドの腐蝕速度に関する負荷効果を描いている。 第24図は、モリブデン シリサイドの腐蝕速度及びフォ
トレジストに対するオーバーオールな選択性に関する圧
力の効果を描いている。
フロントページの続き (72)発明者 ティー ケイ レオン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95050 サンタ クララ ナンバー 9 メインストリート 2151 (56)参考文献 特開 昭59−207632(JP,A) 特開 昭59−87813(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン酸化物の層上のポリシリコン層上
    に形成した、モリブデンシリサイドとタングステンシリ
    サイドから選ばれる耐火性金属シリサイド層の非平面ス
    テップト・トポグラフィーの残査を残さないエッチング
    方法であって、 チャンバー内の一対の電極間に高周波電気エネルギーを
    供給し、ここで1つの電極が該シリサイド層上にパター
    ン化した有機マスクを含むマスクした非平面ステップ複
    合体を支持しており、 前記チャンバー内に、塩素とBCl3の混合物を含有する反
    応性エッチング剤ガスとフッ素含有ガス、酸素及びこれ
    らの混合物からなる群から選ばれるドーパントガスとを
    導入し、ここで、マスクはシリサイド層上に保持されて
    おり、かつシリサイド対ポリシリコンの選択率が少なく
    とも2:1であることを特徴とするエッチング方法。
  2. 【請求項2】反応性エッチング剤ガスがさらにHClを含
    む特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】フッ素含有ガスがNF3であり、シリサイド
    がタングステンシリサイドである特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
  4. 【請求項4】ドーパントガスがCF4と酸素の混合物であ
    る特許請求の範囲第2項記載の方法。
  5. 【請求項5】ドーパントガスが酸素であり、シリサイド
    がモリブデンシリサイドである特許請求の範囲第2項記
    載の方法。
  6. 【請求項6】シリコン酸化物の層上のポリシリコン層上
    に形成した、チタンシリサイドとタンタルシリサイドか
    ら選ばれる耐火性金属シリサイド層の非平面ステップト
    ・トポグラフィーの残査を残さないエッチング方法であ
    って、 チャンバー内の一対の電極間に高周波電気エネルギーを
    供給し、ここで1つの電極が該シリサイド層上にパター
    ン化した有機マスクを含むマスクした非平面ステップ複
    合体を支持しており、 前記チャンバー内に、該有機マスクに対して高い選択性
    を有する、シリサイドを異方的にエッチングするための
    塩素とBCl3の混合物を含有する反応性エッチング剤ガス
    を導入し、ここで、マスクはシリサイド層上に保持され
    ており、かつシリサイド対ポリシリコンの選択率が少な
    くとも2:1であることを特徴とするエッチング方法。
  7. 【請求項7】反応性エッチング剤ガスがさらにHClを含
    む特許請求の範囲第6項記載の方法。
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