JPH0743847B2 - 磁気光学記憶素子 - Google Patents
磁気光学記憶素子Info
- Publication number
- JPH0743847B2 JPH0743847B2 JP60212992A JP21299285A JPH0743847B2 JP H0743847 B2 JPH0743847 B2 JP H0743847B2 JP 60212992 A JP60212992 A JP 60212992A JP 21299285 A JP21299285 A JP 21299285A JP H0743847 B2 JPH0743847 B2 JP H0743847B2
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- Japan
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- film
- magneto
- transparent dielectric
- light
- dielectric film
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Description
【発明の詳細な説明】 <技術分野> 本発明は光を用いて情報の記録再生を行い得る磁気光学
記憶素子に関する。
記憶素子に関する。
<従来の技術> 近年、レーザー光を用いて情報の記録再生を行う光ディ
スクシステムが実用化されてきている。これらの光ディ
スクシステムの情報の記録再生方法は、レーザー光によ
って記録媒体に微細なピットを形成し、該ピット部にお
ける光の回折現象を利用したり、あるいはレーザー光に
よる記録媒体の相変化によって生じる記録媒体の反射率
の変化を利用している。いずれにせよ記録情報の再生は
反射光の強度変化として検出される。
スクシステムが実用化されてきている。これらの光ディ
スクシステムの情報の記録再生方法は、レーザー光によ
って記録媒体に微細なピットを形成し、該ピット部にお
ける光の回折現象を利用したり、あるいはレーザー光に
よる記録媒体の相変化によって生じる記録媒体の反射率
の変化を利用している。いずれにせよ記録情報の再生は
反射光の強度変化として検出される。
最近、情報の記録再生だけでなく消去が可能な光ディス
クとして光磁気記録方式が注目されている。この方式で
は通常カー効果を使って情報の再生が行われる。これは
直線偏光を媒体に入射させた時の反射光の偏波面の方位
角の変化として記録情報の再生を行うものである。
クとして光磁気記録方式が注目されている。この方式で
は通常カー効果を使って情報の再生が行われる。これは
直線偏光を媒体に入射させた時の反射光の偏波面の方位
角の変化として記録情報の再生を行うものである。
第3図,第4図に、記録再生が可能な光ディスクシステ
ムの光ピックアップと光磁気記録方式における光ピック
アップの構成図を示す。第3図ではレーザー10を出た光
はコリメートレンズ11と偏光ビームスプリッター12とλ
/4板(λ:波長)13と対物レンズ14を通り円偏光になっ
て記録媒体15に入射する。上記記録媒体15からの反射光
はλ/4板13により直線偏光になりビームスプリッター12
で受光素子側へ反射され、レンズ16を通して受光器17に
導かれる。一方、第4図ではレーザー20を出た光はコリ
メートレンズ21,ハーフミラー22,対物レンズ24を通って
直線偏光のまま記録媒体25に入射する。上記記録媒体25
からの反射光はハーフミラー22で受光素子側へ反射され
る。さらに、上記反射光はハーフミラー23により信号検
出用と、サーボ用に分けられ、一方はレンズ26を通して
受光器27に導びかれ、他方はハーフミラー28,コリメー
トレンズ29を通して受光器30に導びかれる。
ムの光ピックアップと光磁気記録方式における光ピック
アップの構成図を示す。第3図ではレーザー10を出た光
はコリメートレンズ11と偏光ビームスプリッター12とλ
/4板(λ:波長)13と対物レンズ14を通り円偏光になっ
て記録媒体15に入射する。上記記録媒体15からの反射光
はλ/4板13により直線偏光になりビームスプリッター12
で受光素子側へ反射され、レンズ16を通して受光器17に
導かれる。一方、第4図ではレーザー20を出た光はコリ
メートレンズ21,ハーフミラー22,対物レンズ24を通って
直線偏光のまま記録媒体25に入射する。上記記録媒体25
からの反射光はハーフミラー22で受光素子側へ反射され
る。さらに、上記反射光はハーフミラー23により信号検
出用と、サーボ用に分けられ、一方はレンズ26を通して
受光器27に導びかれ、他方はハーフミラー28,コリメー
トレンズ29を通して受光器30に導びかれる。
以上説明したごとく、光磁気記録方式では記録情報の読
み出しには直線偏光の方位角を検出する必要があるた
め、記録再生のみの光ディスクシステムと比較して光ピ
ックアップの部品点数が増加することと、ハーフミラー
を使うためにレーザー光の利用効率を上げられないとい
う欠点があった。
み出しには直線偏光の方位角を検出する必要があるた
め、記録再生のみの光ディスクシステムと比較して光ピ
ックアップの部品点数が増加することと、ハーフミラー
を使うためにレーザー光の利用効率を上げられないとい
う欠点があった。
原理的には円偏光によって光磁気記録媒体の情報を読み
出すことも可能であるが、現在得られている記録媒体の
光磁気効果が十分でないため、直線偏光を使ってカー効
果で情報を読み出さざるを得なかった <発明の目的> 本発明は上記現状に鑑みなされたもので、多層膜構造に
することによって、見掛け上の光磁気効果を増大させ、
円偏光で情報の再生が可能な磁気光学記憶素子を提供す
ることを目的としている。
出すことも可能であるが、現在得られている記録媒体の
光磁気効果が十分でないため、直線偏光を使ってカー効
果で情報を読み出さざるを得なかった <発明の目的> 本発明は上記現状に鑑みなされたもので、多層膜構造に
することによって、見掛け上の光磁気効果を増大させ、
円偏光で情報の再生が可能な磁気光学記憶素子を提供す
ることを目的としている。
<発明の構成> 円偏光を使って記録情報を読み出す場合、磁性体の磁化
の向きによる反射率の差が変調度mになる。この変調度
mは左右の円偏光に対する反射率の差とも言いかえられ
る。変調度mと楕円率eとの関係は、左右の円偏光に対
する振幅反射率をr+,r-、強度反射率をR+,R-とすると次
のようになる。
の向きによる反射率の差が変調度mになる。この変調度
mは左右の円偏光に対する反射率の差とも言いかえられ
る。変調度mと楕円率eとの関係は、左右の円偏光に対
する振幅反射率をr+,r-、強度反射率をR+,R-とすると次
のようになる。
e=(r+−r-)/(r++r-) m=(R+−R-)/(R++R-) (r+/r-)2=R+/R- ∴m2e したがって、楕円率eを大きくすれば、変調度mが大き
くなる。
くなる。
そこで、本発明の磁気光学記憶素子は、透明基板上に順
次第1の透明誘電体膜、希土類遷移金属薄膜、第2の透
明誘電体膜、反射膜を被覆して多層膜構造を形成し、上
記第2の透明誘電体膜の膜厚を、上記多層膜構造に直線
偏光が入射された時の反射光の楕円率が最も大きくなる
ように設定したことを特徴としている。
次第1の透明誘電体膜、希土類遷移金属薄膜、第2の透
明誘電体膜、反射膜を被覆して多層膜構造を形成し、上
記第2の透明誘電体膜の膜厚を、上記多層膜構造に直線
偏光が入射された時の反射光の楕円率が最も大きくなる
ように設定したことを特徴としている。
<実施例> 以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。
第1図は、本発明の磁気光学記憶素子の一実施例の一部
拡大断面図である。ガラス基板30にAlNからなる第1の
透明誘電体膜31,希土類遷移金属薄膜であるGdTbFeのア
モルファスフェリ磁性体の垂直磁化膜32,AlNからなる第
2の透明誘電体膜33およびAlの反射膜34を蒸着またはス
パッタリングにより形成する。
拡大断面図である。ガラス基板30にAlNからなる第1の
透明誘電体膜31,希土類遷移金属薄膜であるGdTbFeのア
モルファスフェリ磁性体の垂直磁化膜32,AlNからなる第
2の透明誘電体膜33およびAlの反射膜34を蒸着またはス
パッタリングにより形成する。
この構成では各膜厚を適当に選ぶと、GdTbFeの垂直磁化
膜32の表面で反射した光と、上記垂直磁化膜32の内部を
通り、さらに第2の透明誘電体膜33を通って反射膜34で
反射された光が合わさることによって、見掛け上の光磁
気効果を増大させることができる。光磁気効果は直線偏
光を入射したときの反射光の方位角と楕円率の二つが変
化する効果であるが、多層膜構造ではどちらか一方に効
果を集中させることができる。
膜32の表面で反射した光と、上記垂直磁化膜32の内部を
通り、さらに第2の透明誘電体膜33を通って反射膜34で
反射された光が合わさることによって、見掛け上の光磁
気効果を増大させることができる。光磁気効果は直線偏
光を入射したときの反射光の方位角と楕円率の二つが変
化する効果であるが、多層膜構造ではどちらか一方に効
果を集中させることができる。
次に実際の数値を入れた計算を示しながら説明をする。
半導体レーザーの波長780nmでの各膜の屈折率を下の表
1に示す。なお、iは虚数である。この値を使ってAlN
の第2の透明誘電体膜33の膜厚を0〜200nmに変化させ
た時の多層膜構造の反射光の反射率R、カー回転角θ、
楕円率eの計算結果を第2図に示す。AlNの第2の透明
誘電体膜33の膜厚が60nmのときにカー回転角θは最大に
なり、90nmのときに楕円率eは最大になる。GdTbFeの単
層膜では変調度mは0.005と極めて小さいのに対し、多
層膜構造で楕円率eを最大にすると、変調度mは0.1と
信号の読み出しには十分な値となる。
半導体レーザーの波長780nmでの各膜の屈折率を下の表
1に示す。なお、iは虚数である。この値を使ってAlN
の第2の透明誘電体膜33の膜厚を0〜200nmに変化させ
た時の多層膜構造の反射光の反射率R、カー回転角θ、
楕円率eの計算結果を第2図に示す。AlNの第2の透明
誘電体膜33の膜厚が60nmのときにカー回転角θは最大に
なり、90nmのときに楕円率eは最大になる。GdTbFeの単
層膜では変調度mは0.005と極めて小さいのに対し、多
層膜構造で楕円率eを最大にすると、変調度mは0.1と
信号の読み出しには十分な値となる。
ここで本発明の主旨は第1の透明誘電体膜、希土類遷移
金属薄膜、第2の透明誘電体膜、反射膜の多層膜構造を
形成し、かつ、第2の透明誘電体膜の膜厚を調整して、
上記多層膜構造の磁気光学効果を楕円率に集中させるこ
とにより、円偏光によって情報の読み出しができるよう
にすることである。したがって本発明の主旨の範囲で他
の種々の構成をとることができる。たとえば基板はガラ
スの他にPMMA、ポリカーボネート等の合成樹脂でもよ
い。透明誘電体膜はAlNの他にSiN,SiO,ZnS,MgF,SiO2,Ti
O2等でもよい。磁性体はGdTbFeの他にTbFeCo,GdTbCo,Gd
DyFe,MnBi等でもよい。また透明誘電体膜の膜厚は最小
の値を示したが、使用する光の波長の整数倍の厚みを増
やしても良い。
金属薄膜、第2の透明誘電体膜、反射膜の多層膜構造を
形成し、かつ、第2の透明誘電体膜の膜厚を調整して、
上記多層膜構造の磁気光学効果を楕円率に集中させるこ
とにより、円偏光によって情報の読み出しができるよう
にすることである。したがって本発明の主旨の範囲で他
の種々の構成をとることができる。たとえば基板はガラ
スの他にPMMA、ポリカーボネート等の合成樹脂でもよ
い。透明誘電体膜はAlNの他にSiN,SiO,ZnS,MgF,SiO2,Ti
O2等でもよい。磁性体はGdTbFeの他にTbFeCo,GdTbCo,Gd
DyFe,MnBi等でもよい。また透明誘電体膜の膜厚は最小
の値を示したが、使用する光の波長の整数倍の厚みを増
やしても良い。
<発明の効果> 以上説明したごとく、本発明によれば、第1の透明誘電
体膜、希土類遷移金属薄膜、第2の透明誘電体膜、反射
膜の多層膜構造を形成し、かつ、第2の透明誘電体膜の
膜厚を調整して、この多層膜構造により、磁気光学記憶
素子の磁気光学効果を楕円率に集中させることにより、
磁気光学記憶素子の記録情報を円偏光によって読み出す
ことができ、レーザー光の利用効率を高くでき、構成部
品数の少ない構成の光ピックアップの使用が可能にな
る。
体膜、希土類遷移金属薄膜、第2の透明誘電体膜、反射
膜の多層膜構造を形成し、かつ、第2の透明誘電体膜の
膜厚を調整して、この多層膜構造により、磁気光学記憶
素子の磁気光学効果を楕円率に集中させることにより、
磁気光学記憶素子の記録情報を円偏光によって読み出す
ことができ、レーザー光の利用効率を高くでき、構成部
品数の少ない構成の光ピックアップの使用が可能にな
る。
第1図は本発明の一実施例の磁気光学記憶素子の一部拡
大断面図、第2図は上記実施例において第2の透明誘電
体膜の膜厚を変化させたときの光磁気効果の結果を示す
グラフ、第3図は光ピックアップの構成図、第4図は光
磁気ピックアップの構成図である。 30……ガラス基板、31……第1の透明誘電体膜、32……
垂直磁化膜、33……第2の透明誘電体膜、34……反射
膜。
大断面図、第2図は上記実施例において第2の透明誘電
体膜の膜厚を変化させたときの光磁気効果の結果を示す
グラフ、第3図は光ピックアップの構成図、第4図は光
磁気ピックアップの構成図である。 30……ガラス基板、31……第1の透明誘電体膜、32……
垂直磁化膜、33……第2の透明誘電体膜、34……反射
膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 賢司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−101050(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】透明基板上に順次第1の透明誘電体膜、希
土類遷移金属薄膜、第2の透明誘電体膜、反射膜を被覆
して多層膜構造を形成し、上記第2の透明誘電体膜の膜
厚を上記多層膜構造に直線偏光が入射された時の反射光
の楕円率が最も大きくなるように設定したことを特徴と
する磁気光学記憶素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60212992A JPH0743847B2 (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 磁気光学記憶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60212992A JPH0743847B2 (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 磁気光学記憶素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6273442A JPS6273442A (ja) | 1987-04-04 |
JPH0743847B2 true JPH0743847B2 (ja) | 1995-05-15 |
Family
ID=16631671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60212992A Expired - Fee Related JPH0743847B2 (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 磁気光学記憶素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0743847B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0250335A (ja) * | 1988-08-12 | 1990-02-20 | Sharp Corp | 磁気光学記憶素子 |
CA2036890C (en) * | 1990-02-28 | 1996-02-13 | Hiroyuki Katayama | Magneto-optic recording disk and method of reproducing recorded signals |
JP2562219B2 (ja) * | 1990-02-28 | 1996-12-11 | シャープ株式会社 | 光磁気ディスク |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59101050A (ja) * | 1982-12-02 | 1984-06-11 | Sony Corp | 再生装置 |
-
1985
- 1985-09-25 JP JP60212992A patent/JPH0743847B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6273442A (ja) | 1987-04-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |