JPH0743763B2 - ルックアップテーブルによる階調変換回路 - Google Patents

ルックアップテーブルによる階調変換回路

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JPH0743763B2
JPH0743763B2 JP62281800A JP28180087A JPH0743763B2 JP H0743763 B2 JPH0743763 B2 JP H0743763B2 JP 62281800 A JP62281800 A JP 62281800A JP 28180087 A JP28180087 A JP 28180087A JP H0743763 B2 JPH0743763 B2 JP H0743763B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、画像信号処理における階調変換回路の、特に
デジタル変換方式によるトーンジャンプ,偽輪郭等を軽
減する技術に関する。
<従来の技術> スキャナや一般の画像入力装置あるいは画像処理装置に
おいて、何らかの階調変換回路(グラデーション回路,
ガンマ補正回路ともいう)は必要不可欠なものである。
階調変換回路は一般的に、入力データxに対して所要の
変換特性をもつ関係fにより、出力データy=f(x)
を得るものであり、アナログ回路でもデジタル回路でも
実現されている。このとき、入力データx,出力データy
は、いずれも濃度(または反射率,透過率,明度など)
に関するデータである。
アナログ方式では、任意の関数特性が得られない、ある
いは回路の安定性等の面で問題があるが、デジタル方式
では、いわゆるルックアップテーブル(LUT)を用いる
ことにより、入力データをメモリのアドレスとして、任
意の関数のメモリの出力データを得ることができる。
また、処理速度はメモリのアクセス時間により決まり、
高速化できるとともに安定性も高い等、アナログ回路で
の問題をほとんど解決している。また、メモリはRAM
(ランダムアクセスメモリ)でもROM(リードオンメモ
リ)でもよく、RAMによる場合は、関数特性を変更する
ことも容易になる。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、ルックアップテーブルを使用するデジタ
ル方式の階調変換回路においては、本質的にアナログ方
式では問題にはならない量子化誤差の問題がある。すな
わち、前記の階調変換回路等では非直線特性の階調カー
ブをルックアップテーブルで作成するため、出力データ
の量子化誤差が発生する。
ことことを簡単に説明するために、入出力データx,yが
4ビットの簡単な例を第3図に挙げる。なお、写真製版
などの高精度を要求される分野では、通常は8ビットで
あり、ビット数が多くなるほど滑らかなカーブを描く。
第3図において、入力xに対する出力の目標値について
の入出力変換特性が滑らかなカーブAであるとする。し
かし、現実にはデジタルであるため、階段状のカーブB
の特性をもつ。
例えば、x=6のとき、カーブAでは目標値が9.75とな
っているが、デジタルであるため四捨五入してy=10と
したのがカーブBである。このような階段状のカーブB
は調子再現上必ずしも好ましくないのは明らかである。
より細かく見ると、入力データxが0から1に変化する
と、出力データyは0から急に3に変化している。xが
1から2に変化するところでもyは3から5に変化して
いる。このため、表現される画像においては、階調が急
に変化するいわゆるトーンジャンプあるいは偽輪郭とい
われる不都合な現象が発生する。
逆に、x=8および9のところでは、yは12のままで変
化していない。x=11および12でも同様である。このよ
うなところでは、微妙な階調の変化が再現されないこと
になる。
解決策として、データx,yのビット数を増やすことで誤
差を小さくすることが考えられるが、ビット数の増加は
回路の複数化とコストアップを招くため、このビット数
を増やすことには現実的には限度がある。
そこで、この量子化誤差を軽減するため、従来、第4図
(A)あるいは(B)のように、データに乱数(ノイ
ズ)を混入させて量子化誤差の影響を目立たなくする方
法が考えられている。
図の(A)は、乱数発生回路21からランダムに出力され
る乱数データと入力データxとを加算器22によって加算
し、この加算データでルックアップテーブルLUTのアド
レスを指定し、指定されたアドレスに対応して出力デー
タyを出力させるように構成したものである。
また、図の(B)は、入力データxによってルックアッ
プテーブルLUTのアドレスを指定した結果、ルックアッ
プテーブルLUTから出力されたデータに対して、乱数発
生回路21からランダムに出力された乱数データを加算器
22によって加算し、その加算結果を出力データyとする
ものである。
しかし、これらの方法では、信号にノイズが直接的に混
入しているため、トーンジャンプや偽輪郭を軽減する効
果が大きいほどノイズが目立って、やはり好ましくな
い。
本発明の目的は、画素信号のビット数を増やすことな
く、また、ノイズの直接的な混入による悪影響を出さな
いようにして、上記の問題点を解決することである。
<問題点を解決するための手段> 本発明のルックアップテーブルによる階調変換回路は、
画像読取手段によって得られた画像のデジタル入力デー
タを、ルックアップテーブルによって階調変換し、予め
定められたmビットの出力データとする、ルックアップ
テーブルによる階調変換回路であって、 前記デジタル入力データのビット数を前記出力データと
同じmビットとし、 このデジタル入力データを入力して、前記mよりも多い
nビットのデータを出力するルックアップテーブルと、 ルックアップテーブルから出力されるnビットデータの
うち整数部に対応する上位mビットデータを除いた小数
部に対応する下位(n−m)ビットデータと同一のビッ
ト数をもち、確率分布が一様な状態で時系列的に変化す
る可変データを発生する可変データ発生手段と、 前記可変データと前記下位(n−m)ビットデータとを
比較し、下位(n−m)ビットデータが可変データより
も大きいときに“1"の1ビット信号を出力し、下位(n
−m)ビットデータが可変データ以下のときに“0"の1
ビット信号を出力する比較手段と、 前記ルックアップテーブルからの上位mビットデータの
最下位桁に、前記比較手段による1ビット信号を加算
し、その加算結果をmビットの出力データとして出力す
る加算手段 とを備えていることを特徴とするものである。
<作用> 本発明の構成による作用は、次のとおりである。
ルックアップテーブルに対する入力データをx、ルック
アップテーブルから出力されるデータをY、可変データ
発生手段から出力される可変データをRとする。ルック
アップテーブルから出力されるデータYのビット数は入
力データxのビット数よりも多い。
入力データxのビット数をm、ルックアップテーブルの
出力データYのビット数をn(n>m)とする。データ
Yは、整数部に対応する上位mビットデータYUと小数部
に対応する下位(n−m)ビットデータYLとに分けられ
る。可変データRのビット数は以下ビットデータYLのビ
ット数と同じ(n−m)である。
したがって、ルックアップテーブルから出力されるデー
タYは、 で表すことができる。
比較手段は、下位ビットデータYLと可変データRとを比
較し、YL>Rのときには“1"の1ビット信号を加算手段
に出力し、YL≦Rのときには“0"の1ビット信号を出力
する。
加算手段は、ルックアップテーブルから出力されるデー
タYのうちの上位ビットデータYUと、比較手段による
“1"または“0"の1ビット信号とを加算する。
すなわち、YL>Rのときには上位ビットデータYUの最下
位桁(LSB)に“1"を加算したものが最終の出力データ
yとなり、YL≦Rのときにはそのような加算は行わず上
位ビットデータYUがそのまま最終の出力データyとな
る。
下位ビットデータYLおよび可変データRのビット数は
(n−m)であるから、YL>Rとなる確率P1は、 P1=YL/2n-m …… であり、YL≦Rとなる確率P2は、 P2=(1−YL/2n-m …… である。したがって、加算結果である出力データyの平
均値(=期待値)は、 となる。,式から、=Yとなり、出力データyの
平均値(期待値)は目標値と一致する。
このことは、本発明の階調変換回路の統計的関数特性
が、ビット数を増やし精度を上げたルックアップテーブ
ルの関数特性と一致することを示している。
すなわち、入出力x,yのビット数を増やさなくても、ル
ックアップテーブル,可変データ発生手段,比較手段の
ビット数を増やすことにより、統計的特性の精度を改善
することができるのである。
より具体的に説明すると、次のようになる。
比較の都合上、まず、従来例の第4図(B)の場合を説
明する。
入力データxのビット数をmとした場合、従来例では出
力データyのビット数もmとなる。出力データyに対応
する目標値yobjは、各桁の係数am-1,am-2,‥,a1,a0,
a-1,a-2,‥a-i‥‥を“0"または“1"として、目標値y
objを、 yobj=(am-1・2m-1+am-2・2m-2 +‥+a1・21+a0・20) +(a-1・2-1+a-2・2-2+‥+a-i・2-i+‥‥)…… で表す。
例えば、mビットの出力データyとして、a-1が“1"の
とき、 y=am-1・2m-1+‥‥+a1・21+a0・20+1 …… とし、a-1が“0"のとき、 y=am-1・2m-1+‥‥+a1・21+a0・20 …… とするものとする(これは四捨五入に相当する)。
a-1が“1"のときの目標値yobjに対する出力データyの
誤差をΔとすると、Δは0.5(これのオーダーは2-1
である)以下であり、一般的には2-1のオーダーの誤差
をもつ。
次に、本発明の場合を説明する。
目標値yobjをルックアップテーブルの出力ビット数であ
るnビットで表現したものをYobjで表すと、式から、 Yobj=yobj×2n-m =(am-1・2n-1+‥‥a-(n-m-1)・21 +a-(n-m)・20) +(a-(n-m+1)・2-1+‥‥ +a-(n-m+i)・2-i+‥‥) …… となる。
目標値Yobiに対応するルックアップテーブルの出力デー
タYは、 Y=am-1・2n-1+‥‥ +a−(n-m-1)・21+a−(n-m)・20 …… または、これに“1"を加えたものとする。これは四捨五
入に相当し、プラス1(+1)するのは、a-(n-m+1)
“1"のときである。
出力データYの上位mビットデータYUは、 YU=(am-1・2n-1+‥‥+a1・2n-m+1 +a0・2n-m)÷2n-m =am-1・2m-1+‥‥+a1・21+a0・20 …… であり、mビットの場合の出力データy(四捨五入され
ていない値)と同じになる。
出力データYの下位(n−m)ビットデータYLは、 YL=a-1・2n-m-1+‥‥+a-(n-m-1)・21 +a-(n-m)・20 …… である。
可変データRのビット数は(n−m)であるから、YL
Rとなる確率P1は、式を用いて、 P1=YL/2n-m =a-1・2-1+‥‥+a-(n-m)・2-(n-m) …… となる。
平均値(=期待値)は、 =(YU+1)×P1+YU×(1−P1)=YU+P1 であるから、,式から、 =(am-1・2m-1+‥‥+a1・21+a0・20) +(a-1・2-1+‥‥+a-(n-m)・2-(n-m)) …… となる。
目標値yobjに対する平均値(=期待値)の誤差Δ
は、,式から、 Δ=−yobj=−(a-(n-m+1)・2-(n-m+1) +a-(n-m+2)・2-(n-m+2) +a-(n-m+3)・2-(n-m+3)+‥‥) …… となる。
(n−m)が“1"であっても誤差Δのオーダーは2-2
以下となり、一般的にはオーダーは2-3以下となる。
すなわち、本発明によれば、目標値に対する平均値(=
期待値)の誤差のオーダーは、(n−m)を“2"以上
に設定すれば一般的に2-3以下であるのに対し、従来例
の場合は誤差のオーダーが一般的に2-1であるから、本
発明の方が最低でも誤差が1オーダー分小さくなり(n
−m=1の場合)、平均値(=期待値)を従来例に比
べてより目標値yobjに近づけることが可能となる。
ルックアップテーブルの出力データYのビット数nを大
きくすれば、誤差のオーダーがさらに小さくなり(例え
ば、n−m=4のときは、誤差のオーダーは2-5とな
る)、出力データyの平均値(=期待値)は実質的に
目標値と一致することになる。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は実施例に係るルックアップテーブルによる階調
変換回路のブロック図、第2図はその階調変換回路が使
用されるカラースキャナの概略のブロック図である。
第2図において、1は原画の濃度を画素単位で光学的に
読み取って電流量に変換する光電変換素子、2は電流を
電圧に変換するI/V変換回路、3は電圧増幅器であり、
このような回路がR,G,B(赤,緑,青)の光の3原色に
合わせて3組設けられている。なお、各光電変換素子41
の直前には、R,G,Bのフィルタが配置されている。
4は3つの電圧増幅器3から入力したR信号,G信号,B信
号を印刷色であるY,M,C,K(イエロー,マゼンタ,シア
ン,ブラック)の各信号に変換する色演算回路(アナロ
グ式)、5はA/D変換回路、6は倍率変換回路、7は本
発明の実施例に係る階調変換回路、8は網点を作成する
ドットジェネレータ、9は露光ヘッドである。
なお、A/D変換回路5および倍率変換回路6を色演算回
路4の前に配置して、色演算回路4をデジタル式にして
もよい。
階調変換回路7は、第1図に示すように構成されてい
る。第1図において、LUTはmビットの画像のデジタル
データxを入力してこの入力データxよりも多いビット
数nビット(n>m)のデータYを出力するルックアッ
プテーブルである。
このルックアップテーブルLUTには、予め所要の入出力
変換特性に従ったデータが格納されている。出力データ
Yのビット数nが従来例のmよりも大きいため、ルック
アップテーブルLUTの量子化誤差は小さくなる。
なお、ドットジュネレータ8に出力すべき最終の出力デ
ータyのビット数は、予めmビットに定められている。
ルックアップテーブルLUTの出力データYのビット数n
は最終の出力データyよりも大きいため、そのまま出力
することはできない。そこで、nビットの出力データY
を、整数部に対応する上位mビットデータYUと、小数部
に対応する下位(n−m)ビットデータYLとに分ける。
10は確率分布が一様な状態で時系列的に変化する可変デ
ータRを発生する可変データ発生手段であり、その可変
データRのビット数は下位(n−m)ビットデータYL
同じ(n−m)ビットである。
可変データ発生手段10は、1画素分に相当する画素信号
に対応するクロックの入力ごとに、出力する可変データ
Rを更新する。
可変データ発生手段10としては、いわゆる乱数発生回路
を用いてもよいし、擬似的乱数の発生回路でもよいし、
特定のパターンを記憶しそれをサイクリックに読み出す
パターン発生回路でもよい。
11は下位(n−m)ビットデータYLと可変データRとを
比較して、下位ビットデータYLが可変データRよりも大
きいときに(YL>R)、“1"の1ビット信号Sを出力
し、下位ビットデータYLが可変データRと同じか小さい
ときに(YL≦R)、“0"の1ビット信号Sを出力する比
較手段である。
12は上位mビットデータYUのLSB(最下位桁)に1ビッ
ト信号Sを加算し、その加算結果を最終の出力データy
としてドットジェネレータ8に出力する加算手段であ
る。
加算手段12からの出力データyのビット数は、上位ビッ
トデータYUと同じmビットであり、加算の結果、オーバ
ーフローして(m+1)ビットとなる場合には桁上げを
禁止してmビットのフルスケールで出力するものであ
る。
以下、数値変換の具体例を表に示す。
この表は、本発明の入出力特性を従来例の入出力特性と
比較するために、第3図の変換特性に適用した場合につ
いてまとめたものである。
入力データxのビット数を4ビット、最終の出力データ
yのビット数を4ビット、ルックアップテーブルLUTの
出力データYのビット数を6ビットとする。また、入出
力変換特性において、出力データの値は目標値を四捨五
入したものとする。
第3図の従来例の場合の入出力変換特性は、表の,
,欄に示すようになる。
例えば、x=6のとき、目標値は9.75であるから、四捨
五入によりy=10となる。出力データyと目標値との誤
差Δは、Δ=0.25である。各xについて誤差Δ
求めた結果を表の欄に示す。
さて、4ビットでの目標値を6ビットに換算すると欄
のようになる。6ビット換算の目標値は、4ビットでの
目標値に、26÷24=4を掛け算すればよい。
例えば、x=6の場合、9.75×4=39.0となる。
欄はルックアップテーブルLUTからの出力データYの
値であり、欄の値を四捨五入したものである。欄は
欄の値を6ビットの2進数で表現したものである。
欄は欄の6ビットデータのうち上位の4ビットデー
タYUを示し、欄は欄の6ビットデータのうち下位の
2ビットデータYLを示す。,欄では括弧内に対応す
る10進表示を示す。
例えば、x=6のとき、出力データYは〔100111〕=
(39)であり、YU=〔1001〕=(9)、YL=〔11〕=
(3)となる。
欄は下位ビットデータYLが可変データRよりも大きく
なる(YL>R)場合の確率P1を示す。可変データRは2
ビットであり、〔00〕,〔01〕,〔10〕,〔11〕を互い
に同一の確率で出力する。
欄の(a)〜(d)は欄の確率P1に基づいて最終の
出力データyの分布を求めたものである。
例えば、x=6の場合、確率P1=3/4であるから、加算
手段12において上位ビットデータYU=9に1ビット信号
S=1が加算される確率は4回に3回の割合であり、分
布は、「9,10,10,10」となる。
欄は欄の(a)〜(d)の平均値(=期待値)=
((a)+(b)+(c)+(d))/4を求めたもので
ある。x=6の場合は、9.75となる。
欄は欄の平均値(=期待値)と欄の目標値との
誤差Δを求めたものである。x=6の場合、誤差Δ
は0.00であり、最終の出力データyの平均値(=期待
値)は、目標値と正確に一致する。
入力データxがいずれの値をとっても、誤差Δは0.10
以下であり、従来例の場合よりも小さく、より目標値に
近いことが判る。この最大の誤差Δ=0.10は10進表示
であるから、2進表示では、2-4のオーダーである。こ
れは、 2-4=0.0625<0.10<0.125=2-3 から明白である。
なお、製版工程でのスキャナ等を用いた画像処理におい
て本発明を適用する場合は、現実的にみて、入力8ビッ
トに対し、Yを12ビットとし、YUおよびyを8ビット、
YLを4ビットとするのが妥当である。
以上で明らかなように、本発明の実施例におけるルック
アップテーブルLUTの統計的特性は、第3図におけるカ
ーブAのような滑らかな目標特性となる。これに対し
て、第4図の(B)のような従来の方法では、ルックア
ップテーブルの統計的特性はカーブBのままである。な
お、統計的特性とは、ある入力データxに注目したと
き、ランダムな値をとる出力データyの平均値を求め
たものである。
以上のように、ルックアップテーブルLUTの出力データ
Yのビット数を増やし、それを整数部に対応する上位ビ
ットデータYUと小数部に対応する下位ビットデータYU
に分け、下位ビットデータYUを同一ビット数の可変デー
タRと比較して上位ビットデータYUのLSBに“1"を加算
するかどうかを決定することにより、デジタル方式の階
調変換回路に、従来のように本来不用なノイズを混入す
ることなくランダム性を導入することができるのであ
る。
また、本実施例では、2進数によるものとして記述した
が、本発明の技術思想によれば2進数に限ることはな
く、3進数以上によることもできる。この場合は、上位
ビット,下位ビットをそれぞれ上位桁,下位桁として設
定すればよい。
また、ルックアップテーブルLUTは、ROMに形成してもよ
いし、RAMに形成してもよいし、あるいは場合によって
は可変データ発生手段10,比較手段11,加算手段12も含め
てLSIによって構成してもよい。
<発明の効果> 本発明によれば、以上のように作用するので、出力デー
タの平均値(=期待値)を目標値と実質的に一致させる
ことができ、所要の変換特性に沿ったデータを出力し
て、隣接する画素群との間のトーンジャンプや偽輪郭の
問題を解消できるとともに、微妙な階調変化も良好に再
現することができる。
しかも、本発明によれば、予め定められた最終出力とし
て必要なmビットデータに対して、読み取って得られる
画像のデジタル入力データもmビットとして、mよりも
多いnビットデータを出力するルックアップテーブル、
下位(n−m)ビットで処理する可変データ発生手段お
よび比較手段、上位mビットで処理する加算手段の相互
の有機的結合でもって、上記トーンジャンプや偽輪郭を
解消できるため、回路の複雑化とコストアップを招く原
因となる読み取り時のビット数を必要以上に増やす必要
がない。
さらに、本発明によれば、ルックアップテーブルではm
ビット入力に対してn(n>m)ビットデータを出力す
るので、量子化誤差が抑制されており、下位(n−m)
ビットデータと可変データとの比較結果による1ビット
データを上位mビットデータの最下位桁に加算するの
で、ノイズ(可変データ)による悪影響も出ない。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の実施例に係り、第1図は
ルックアップテーブルによる階調変換回路のブロック
図、第2図はその階調変換回路が使用されるカラースキ
ャナの概略のブロック図である。 第3図は一般的なルックアップテーブルの入出力変換特
性図、第4図の(A),(B)は従来方式を示すブロッ
ク図である。 7……階調変換回路 10……可変データ発生手段 11……比較手段 12……加算手段 LUT……ルックアップテーブル x……入力データ Y……ルックアップテーブルの出力データ YU……上位ビットデータ YL……下位ビットデータ y……最終の出力データ R……可変データ S……1ビット信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−283272(JP,A) 特開 平1−86280(JP,A) 米国特許4196452(US,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像読取手段によって得られた画像のデジ
    タル入力データを、ルックアップテーブルによって階調
    変換し、予め定められたmビットの出力データとする、
    ルックアップテーブルによる階調変換回路であって、 前記デジタル入力データのビット数を前記出力データと
    同じmビットとし、 このデジタル入力データを入力して、前記mよりも多い
    nビットのデータを出力するルックアップテーブルと、 ルックアップテーブルから出力されるnビットデータの
    うち整数部に対応する上位mビットデータを除いた小数
    部に対応する下位(n−m)ビットデータと同一のビッ
    ト数をもち、確率分布が一様な状態で時系列的に変化す
    る可変データを発生する可変データ発生手段と、 前記可変データと前記下位(n−m)ビットデータとを
    比較し、下位(n−m)ビットデータが可変データより
    も大きいときに“1"の1ビット信号を出力し、下位(n
    −m)ビットデータが可変データ以下のときに“0"の1
    ビット信号を出力する比較手段と、 前記ルックアップテーブルからの上位mビットデータの
    最下位桁に、前記比較手段による1ビット信号を加算
    し、その加算結果をmビットの出力データとして出力す
    る加算手段 とを備えていることを特徴とするルックアップテーブル
    による階調変換回路。
JP62281800A 1987-09-28 1987-11-07 ルックアップテーブルによる階調変換回路 Expired - Lifetime JPH0743763B2 (ja)

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EP88115978A EP0310021B1 (en) 1987-09-28 1988-09-28 Gradation converting circuit employing lookup table
DE3853117T DE3853117T2 (de) 1987-09-28 1988-09-28 Gradationsumsetzungsschaltung unter Benutzung einer Nachschlagetabelle.

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