JPH074368U - 配電線類束線チューブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の配電線類を包みこんで結束するための
配電線類束線チューブにおいて、製作工程を簡略すると
ともに、コストの低下を図る。 【構成】 電気絶縁性の布帛からなるシート基材２の幅
方向の一側縁３の表面１０側にベルベット式ファスナ５
の雄部材６を、他側縁４の裏面１１側に雌部材７をそれ
ぞれシート基材２の長手方向にわたって該シート基材２
に直に植設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、配線ボックス内の配電線類の保護、各種ハーネスの結束、戸渡り 線の結束等に使用する束線チューブに係り、とくに電気絶縁性のシート基材にベ ルベット式ファスナが設けられた配電線類束線チューブに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

電気絶縁性の布帛からなるシート基材にベルベット式ファスナを設けてある配 電線類束線チューブは公知である。そこでは、シート基材の幅方向における一側 縁の表面側にファスナの雄部材が、他側縁の裏面側に前記雄部材と係合する雌部 材がそれぞれ長手方向にわたってシート基材に縫合又は熱溶着されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

かかる配電線類束線チューブは、製作にあたってファスナの雄部材および雌部 材を必要幅に裁断し、それらをシート基材の幅方向の両側縁に沿って該シート基 材にそれぞれ縫合、あるいは熱溶着する必要がある。このため製作に手間がかか り、生産コスト上昇の原因になっている。 この考案の目的は、ベルベット式ファスナを用いながら、その製作手間の簡略 化を有効に図ることができる束線チューブを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の配電線類束線チューブは、電気絶縁性の布帛からなるシート基材２ の幅方向の一側縁３の表面１０側にベルベット式ファスナ５の雄部材６を、他側 縁４の裏面１１側に前記雄部材６と係合する雌部材７を長手方向にわたってシー ト基材２に直に植設したものとする。なお、雄部材６と雌部材７とが両側縁３・ ４において渾然とした状態のファスナ５にしてもよい。 シート基材２を電気絶縁性の合成樹脂で形成する場合は、ベルベット式ファス ナ５の雄部材６と雌部材７をシート基材２の両側縁３・４にそれぞれ一体成形す る。

【０００５】

【作用】

シート基材２そのものにベルベット式ファスナ５の雄部材６および雌部材７が 直に植設されているので、製作に手間がかからない。 使用に際しては、この配電線類束線チューブ１を複数の配電線類に巻きつけて それらを包み込み、雄部材６と雌部材７とが係合するようにシート基材２の両側 縁３・４側を重ね合わせればよいので、束線が確実かつ簡単に行える。 配電線類束線チューブ１の途中から配電線類を分岐する場合は、雄部材６と雌 部材７の係合を部分的に解いてその部分から配電線類を導き出すことができる。

【０００６】

【考案の効果】

この考案の配電線類束線チューブ１では、布帛からなるシート基材２の両側縁 ３・４にベルベット式ファスナ５の雄部材６と雌部材７を直に植設したので、配 電線類の結束が簡単かつ確実に行えるだけでなく、該束線チューブ１の製作に手 間がかからず、その分コストの低下を図ることができる。 シート基材２を合成樹脂製にしてこれの両側縁３・４にベルベット式ファスナ ５の雄部材６と雌部材７を一体成形したので、該束線チューブ１の製作工程が簡 略でき、コスト低減を図ることができる。

【０００７】

【実施例】

図１および図２において本案の配電線類束線チューブ１は、電気絶縁性のシー ト基材２と、シート基材２の幅方向の両側縁３・４に沿って所定幅で設けたベル ベット式ファスナ５からなり、ファスナ５の雄部材６および雌部材７をシート基 材２に直に植設してある。 シート基材２は、防水性および耐熱性等を備えた布帛からなり、配電線９の本 数に対応した幅のものである。

【０００８】 ファスナ５は通常のものと同様に相互に係合する雄部材６および雌部材７から なる。雄部材６は先端が鉤形に形成された多数の起立繊維からなり、シート基材 ２の一側縁３の表面１０側に長手方向にわたって直に植設されている。雌部材７ は先端が輪形に形成された多数の起立繊維からなり、シート基材２の他側縁４の 裏面１１側に長手方向にわたって直に植設されている。

【０００９】 配電線類束線チューブ１は束線すべき配電線９の本数に対応した複数幅のもの を準備しておき、必要なものを選択して使用する。配電線類束線チューブ１の長 さは束線すべき部位の長さに応じて切断し、使用される。

【００１０】 図１に示すように束線すべき配電線９の本数に対応した幅の配電線類束線チュ ーブ１を選択し、これで複数の配電線９を包み込むようにして配電線９に巻きつ ける。巻き付けに際しては、雄部材６を外側または内側のいづれにしてもよい。 シート基材２の両側縁３・４を重ね合わせてファスナ５の雄部材６と雌部材７と を係合すればよいので、束線が簡単かつ確実に行える。 配電線類束線チューブ１は、布帛からなるシート基材２の両側縁３・４にベル ベット式ファスナ５の雄部材６と雌部材７を直に直接したものであるから、製作 工程が簡略できるとともに、経済的である。

【００１１】 シート基材２を合成樹脂製にする場合は、その両側縁３・４に所定幅で雄部材 ６と雌部材７とそれぞれ該シート基材２に一体成形する。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用状態を示す斜視図である。

【図２】束線チューブの一部を展開した平面図である。

【符号の説明】

１ 配電線類束線チューブ ２ シート基材 ３ 一側縁 ４ 他側縁 ５ ベルベット式ファスナ ６ 雄部材 ７ 雌部材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気絶縁性の布帛からなるシート基材２
   の幅方向における一側縁３の表面１０側にベルベット式
   ファスナ５の雄部材６を、シート基材２の他側縁４の裏
   面１１側に前記雄部材６と係合する雌部材７をそれぞれ
   長手方向にわたってシート基材２に一体に植設してある
   配電線類束線チューブ。
2. 【請求項２】 電気絶縁性の合成樹脂からなるシート基
   材２の幅方向における一側縁３の表面側にベルベット式
   ファスナ５の雄部材６を、シート基材２の他側縁４の裏
   面１１側に前記雄部材６と係合する雌部材７をそれぞれ
   長手方向にわたってシート基材２に一体に設けてある配
   電線類束線チューブ。