JPH0743520A - カラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ

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JPH0743520A
JPH0743520A JP19016893A JP19016893A JPH0743520A JP H0743520 A JPH0743520 A JP H0743520A JP 19016893 A JP19016893 A JP 19016893A JP 19016893 A JP19016893 A JP 19016893A JP H0743520 A JPH0743520 A JP H0743520A
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JP
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pattern
dyeable
black matrix
filter
color
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JP19016893A
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English (en)
Inventor
Akio Haneda
昭夫 羽田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外光に対して低反射であり、十分な遮光効果を
もち、平滑性も問題がない遮光層を有するカラーフィル
タを提供することを目的とする。 【構成】ガラス基板1上にブラックマトリクスパターン
4と、Blue,Green,Red各着色パターンか
ら構成されるフィルタ色パターン5と、透明導電膜等を
備えたカラーフィルタにおいて、ガラス基板1上に積層
した可染性樹脂層2の非画素部エリアを暗色系染料を用
いて染着形成したブラックマトリクスパターン4と、該
ブラックマトリクスパターン4領域に隣接する可染性樹
脂層2上の画素部エリアに非染着性着色樹脂を用いて積
層形成したフィルタ色パターン5とを備えたカラーフィ
ルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置等に使用
するカラーフィルタに関し、詳しくは外光に対して低反
射である染色法によって染着形成したブラックマトリク
スを備えたカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置等のカラーフィルタ
は、図6(a)に示すように、ガラス基板11上に、規
則的な平行線状、格子状等の形状に形成された遮光性
(若しくは光吸収性)のブラックマトリクスパターン1
2を設け、図6(b)該ブラックマトリクスパターン1
2の間に、Blue,Green,Red各着色パター
ンから構成されるフィルタ色パターン15が設けられ、
該ブラックマトリクスパターン12とフィルタ色パター
ン15の上側には、適宜透明保護膜や透明導電膜(図示
せず)が積層されている。
【0003】上記カラーフィルタにおいては、ブラック
マトリクスパターン12とフィルタ色パターン15との
隣接部分に空隙が形成されないように、ブラックマトリ
クスパターン12とフィルタ色パターン15は互いに密
接するように配置する必要があり、そのためフィルタ色
パターン15は、ブラックマトリクスパターン12上に
オーバーラップするように設けられている。
【0004】上記ブラックマトリクスパターン12を、
ガラス基板11上にパターン形成する場合は、クロム
(Cr)等の不透明金属、酸化クロム(CrO)等の酸
化物、クロムの二層膜、クロムと酸化クロムとの二層
膜、黒色フォトレジスト等の材料で形成するという構成
がとられていた。また、例えば特開昭63−28270
2号のように、クロム層とフォトレジスト層の二層構造
にしたブラックマトリクスも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
によると、以下のような問題点を有していた。即ち、ク
ロム等の不透明金属による場合は、液晶表示装置に組み
込んだ場合に、外光に対して光反射率が大きく、表示の
品質が低下する。また、酸化クロム等の酸化物、クロム
の二層膜等による場合は、酸化クロムやクロムの成膜代
が高いという問題があった。
【0006】さらに、黒色フォトレジスト(顔料分散フ
ォトレジスト)を用いてフォトファブリケーション(フ
ォトリソグラフ法)方式によりブラックマトリクスを形
成する場合には、外光に対しては低反射であるという利
点はあるものの、遮光効果が十分でなく、特に近年増加
しているTFT(薄膜トランジスタ)による駆動方式を
採用する場合には、スイッチング特性を低下させてしま
うという問題点があった。そして、遮光効果を上げるた
めに黒色フォトレジストの厚味(例えば1.2μm程
度)を厚くすると、カラーフィルタの平滑性に影響を与
え、液晶表示装置に組み込んだ際に液晶層のギャップ不
良の原因になるという問題点があった。
【0007】また、黒色フォトレジストを厚く塗布して
からパターン露光するため、硬化が十分でなく、解像度
が悪化するという問題点も有していた。さらに、クロム
層とフォトレジスト層の二層構造にしたブラックマトリ
クスでは、クロム面での反射率が大きいという問題点が
あった。
【0008】本発明は、外光に対して低反射であり、十
分な遮光効果をもち、平滑性も問題がない比較的安価な
遮光層を有するカラーフィルタを提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、ガ
ラス基板1上に、ブラックマトリクスパターン4と、B
lue,Green,Red各着色パターンから構成さ
れるフィルタ色パターン5と、透明導電膜等を備えたカ
ラーフィルタにおいて、ガラス基板1上に積層した可染
性樹脂層2の非画素部エリアを暗色系染料を用いて染着
形成したブラックマトリクスパターン4と、該ブラック
マトリクスパターン4領域に隣接する可染性樹脂層2上
の画素部エリアに非染着性着色樹脂を用いて積層形成し
たフィルタ色パターン5とを備えたことを特徴とするカ
ラーフィルタである。
【0010】また、本発明の第2発明は、ガラス基板1
上にブラックマトリクスパターン4と、Blue,Gr
een,Red各着色パターンから構成されるフィルタ
色パターン5と、透明導電膜等を備えたカラーフィルタ
において、ガラス基板1上に積層した酸性染料以外の染
料に対して可染性の可染性樹脂層2の非画素部エリアを
暗色系分散染料若しくは塩基性染料を用いて染着形成し
たブラックマトリクスパターン4と、該ブラックマトリ
クスパターン4領域に隣接する前記可染性樹脂層2上の
画素部エリアに設けた酸性染料に対して可染性の可染性
樹脂層6を酸性染料を用いて染着形成したフィルタ色パ
ターン5とを備えたことを特徴とするカラーフィルタで
ある。
【0011】
【実施例】本発明における第1発明のカラーフィルタ
を、図1の一実施例に従って以下に詳細に説明すれば、
透明なガラス基板1上には全面的に可染性樹脂層2が形
成され、該可染性樹脂層2の非画素部エリアに、黒色系
統、暗色系統の染料を用いて染着した規則的な平行線
状、格子状等の遮光性(若しくは光吸収性)のブラック
マトリクスパターン4が設けられている。
【0012】図1において、該可染性樹脂層2上の前記
ブラックマトリクスパターン4領域外の部分の画素部エ
リアには、非染着性着色樹脂を用いてパターン形成した
フィルタ色パターン5が積層して設けられている。
【0013】図1において、該ガラス基板1上に形成さ
れる前記可染性樹脂層2として使用される樹脂は、染色
に使用する染料の種類や染色条件に対応して各種樹脂が
使用される。
【0014】染料の種類としては、水性溶媒に対して難
溶性の非イオン性染料として分散染料(水性溶媒に分散
剤を介して分散)があり、また、水性溶媒に対して可溶
性のイオン性染料として酸性染料と、塩基性染料と、塩
基性染料としてカチオン染料とがある。
【0015】分散染料は、アセテート系繊維や樹脂、ポ
リエステル系繊維や樹脂を良く染色し、酸性染料は、酸
性溶媒中にて羊毛等の動物性繊維を良く染色し、ゼラチ
ン、カゼイン、アクリルアミド系樹脂、ポリビニルアル
コール等も良く染色する。
【0016】また、塩基性染料は、中性、アルカリ性溶
媒中にて羊毛、絹等の動物性繊維、ゼラチン等を良く染
色し、また、ナイロン系繊維や樹脂等も良く染色する。
【0017】また、塩基性染料としてのカチオン染料
は、アクリル系繊維や樹脂を良く染色するものである。
【0018】上記可染性樹脂層2としては、染料を染着
し易い透明(若しくはほぼ透明)な樹脂として、例えば
アクリル系樹脂(例えばCFR−633LS;日本化薬
(株)製)、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カゼイ
ン等を塗布して形成されている。なお熱硬化性樹脂、光
硬化性樹脂を使用することによって、加熱処理後若しく
は光照射処理後に、適宜に耐熱性、耐光性、耐薬品性
(その後のパターン形成加工に使用する溶剤等の化学薬
品に耐え得る性能)を備えるようにしてもよい。
【0019】上記可染性樹脂層2上の画素部エリアに設
けられたフィルタ色パターン5は、カラーフィルタに必
要なBlue,Green,Red各着色パターンとし
ての非染着性着色樹脂を用いてパターン形成され、染色
法以外の印刷法(凹版オフセット印刷法等)等の適宜着
色パターン形成方式により積層形成されている。
【0020】該フィルタ色パターン5の形成されていな
い可染性樹脂層2の非画素部エリアは、該可染性樹脂層
2を黒色系統の染料を用いて染着して得られたブラック
マトリクスパターン4が形成されている。
【0021】次に、本発明における第2発明のカラーフ
ィルタを、図2の一実施例に従って以下に詳細に説明す
れば、透明なガラス基板1上に全面的に、酸性染料以外
の染料に対して可染性の可染性樹脂層2が形成され、該
可染性樹脂層2を黒色系統、暗色系統の酸性染料以外の
染料(例えば分散染料、塩基性染料)を用いて染着した
規則的な平行線状、格子状等の遮光性(若しくは光吸収
性)のブラックマトリクスパターン4が設けられてい
る。
【0022】該可染性樹脂層2上のブラックマトリクス
パターン4領域外の部分の画素部エリアには、酸性染料
に対して可染性の可染性樹脂層6を酸性染料を用いて染
着形成してパターン形成したフィルタ色パターン5が積
層して設けられている。
【0023】図2において、酸性染料以外の染料に対し
て可染性の可染性樹脂層2は、酸性染料以外の分散染料
若しくは塩基性染料を染着し易い透明(若しくはほぼ透
明)な樹脂であり、例えば、分散染料に染着し易い珪素
(Si)変性アクリル系樹脂(SRC−120;東レ
(株)製)等を塗布して形成されたものである。
【0024】図2において、酸性染料以外の染料を染着
し易い前記可染性樹脂層2上の画素部エリアには、カラ
ーフィルタに必要なBlue,Green,Red各着
色パターンとして、酸性染料に対して可染性の可染性樹
脂層6を酸性染料を用いてパターン形成したフィルタ色
パターン5が、染色法による着色パターン形成方式によ
り積層形成されている。
【0025】酸性染料に対して可染性の可染性樹脂層6
としては、アクリル系樹脂(例えばCFR−633L
S;日本化薬(株)製)、ゼラチン、カゼイン、ポリビ
ニルアルコール等である。
【0026】該フィルタ色パターン5の形成されていな
い酸性染料以外の染料に対して可染性の前記可染性樹脂
層2の非画素部エリアは、該可染性樹脂層2を分散染
料、若しくは塩基性染料を用いて染着して得られたブラ
ックマトリクスパターン4が形成されている。
【0027】本発明における第1発明及び第2発明のカ
ラーフィルタは、従来と同様に、各ブラックマトリクス
パターン4の間に、Blue,Green,Red各着
色パターンから構成されるフィルタ色パターン5が設け
られているものであるが、該ブラックマトリクスパター
ン4及びフィルタ色パターン5上側には、図示しない
が、適宜透明導電膜等(酸化インジュウムに微量数%の
錫をドーピングしたITO膜、若しくは透明保護層ある
いは透明平滑層を介して積層した前記ITO膜)が積層
されている。
【0028】次に、本発明の第1発明のカラーフィルタ
をパターン形成する場合について、図3に従って以下に
説明する。
【0029】まず、図3(a)に示すように、透明ガラ
ス基板1上に、均一に可染性樹脂層2を塗布形成する。
塗布膜厚は、例えば1μmから2μmが適当であるが、
これに限定されない。
【0030】続いて、図3(b)に示すように、該可染
性樹脂層2上に、染色法以外の着色パターン形成方式、
例えば印刷法によりエポキシ系インキ等の非可染性の印
刷インキを用いてBlue,Green,Red各着色
パターンから構成される非可染性のフィルタ色パターン
5を形成する。
【0031】また染色法、印刷法以外の方法、例えばB
lue,Green,Redの各着色フォトレジスト
(フォトレジスト成膜後において染着され難い通常使用
されるカラーフィルタ色パターン形成用の公知の感光性
フォトレジスト)を用いて顔料分散法による着色パター
ン形成方式によりフィルタ色パターン5を形成すること
も可能である。
【0032】続いて、同図3(b)に示すように、フィ
ルタ色パターン5の形成されたガラス基板1を、該フィ
ルタ色パターン5を防染マスクとして、黒色系統、暗色
系統の酸性染料を用いた適宜濃度の染色液(例えば、染
料;Diacid Milling Black GL
(三菱化成工業(株)製)1%水溶液に酢酸1%を添加
した染色液)に浸漬して、適宜染色液温(例えば50℃
〜90℃程度)と、適宜染色時間(例えば3分〜10分
程度)による染色条件により、フィルタ色パターン5の
形成された領域以外の可染性樹脂層2を黒色、暗色に染
色することによりブラックマトリクスパターン4を形成
する。なお上記染色液温は70℃程度、染色時間は5分
程度が一実施例として適当である。
【0033】その後、適宜熱線、若しくは紫外線、電子
線を照射することにより、前記可染性樹脂層2を硬化さ
せて安定化させ、上記第1発明のカラーフィルタ(図
1、図3(b)参照)を形成するものである。なお、フ
ィルタ色パターン5の下側に、可染性樹脂層2の染着さ
れない非染着部3が形成されるが、適宜熱線によるアフ
ターベーク処理により非染着部3を硬化させて安定化す
るものである。
【0034】なお、上記第1発明のカラーフィルタに
は、ブラックストライプパターン4及びフィルタ色パタ
ーン5上より、適宜必要に応じて透明樹脂(アクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系
樹脂等)を用いて平滑化層(透明オーバーコート層)を
均一に塗布形成し、また液晶駆動用の透明電極(酸化イ
ンジウムに錫をドーピングしたITO膜等の透明導電
膜)を真空蒸着法、スパッタリング法にてパターン形成
するものである。
【0035】次に、本発明の第2発明のカラーフィルタ
をレリーフ染色法を用いてパターン形成する場合につい
て、図4、図5に従って以下に説明する。
【0036】まず、図4(a)に示すように、透明ガラ
ス基板1上に、均一に分散染料、若しくは塩基性染料に
て染着され易い可染性樹脂(例えば分散染料にて染着さ
れ易いSi変性のアクリル系樹脂等)を用いて可染性樹
脂層2を適宜膜厚(例えば、1μm〜5μm程度であ
り、2μm〜3μmが適当)に塗布形成する。なお、可
染性樹脂層2に使用する可染性樹脂としては、水性溶剤
(水、アルコール、低分子量のアルコール系溶剤等)に
不溶性の樹脂であって、低分子量のアルコール系溶剤よ
りも溶解度パラメータの大きいトルエン、キンレン、ア
セトン等の有機溶剤に可溶性の樹脂が適当である。
【0037】続いて、該可染性樹脂層2上に均一に酸性
染料にて染着され易い可染性樹脂層6(アクリル系樹
脂、アクリルアミド系樹脂、ゼラチン、カゼイン、ポリ
ビニルアルコール等)を適宜膜厚(例えば、1μm〜1
0μm程度であり、使用する樹脂の種類に応じて適宜膜
厚を設定する)にて塗布形成する。なお、該可染性樹脂
層6に使用する可染性樹脂としては、水性溶剤(水、ア
ルコール、低分子量のアルコール系溶剤等)に可溶性の
樹脂が適当であり、また、熱硬化性樹脂あるいは紫外線
硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂が使用され、そのうち紫
外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂が適当である。
【0038】次に、図4(b)に示すように、Blu
e,Green,Red各着色パターンのうちのいずれ
かの着色パターン、例えば、Red着色パターンを形成
すべき可染性樹脂層6のRed画素相当部rのみを露光
(紫外線照射、電子線照射)して光硬化させ、光硬化部
7を形成する。
【0039】次に、図4(c)に示すように、光硬化部
7以外の未露光領域の可染性樹脂層6を現像除去した
後、該光硬化部7をRed酸性染料にて染着して、Re
d画素相当部rにRed着色パターンRを形成する。な
お、防染マスクパターン7は、油性溶媒による感光性樹
脂、フォトレジスト、あるいはドライフィルム等を可染
性樹脂層6上に均一に塗布、又は重ね合わせて、感光性
層(前記可染性樹脂層2とは異なる溶解度パラメータを
もつ)を設けた後、該感光性層をパターン露光して油性
溶剤にて現像処理することによりパターン形成したもの
である。
【0040】次に、図4(d)に示すように、ガラス基
板1の可染性樹脂層2及びRed着色パターンR上より
全面に、酸性染料にて染着され易い可染性樹脂層6(ア
クリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、ゼラチン、カゼ
イン、ポリビニルアルコール等)を適宜膜厚に塗布形成
した後、Blue,Green各着色パターンのうちの
いずれかの着色パターン、例えば、Green着色パタ
ーンを形成すべき可染性樹脂層6のGreen画素相当
部gのみを、Red着色パターンに対して適宜ブラック
マトリクスパターン相当幅だけ間隔をあけて露光して光
硬化させ、光硬化部7を形成する。
【0041】次に、図4(e)に示すように、光硬化部
7以外の未露光領域の可染性樹脂層6を現像除去した
後、該光硬化部7をGreen酸性染料にて染着して、
Green画素相当部rにGreen着色パターンGを
形成する。
【0042】続いて、図5(a)に示すように、ガラス
基板1の可染性樹脂層2及びRed着色パターンR及び
Green着色パターンG上より全面に、酸性染料にて
染着され易い可染性樹脂層6(アクリル系樹脂、アクリ
ルアミド系樹脂、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアル
コール等)を適宜膜厚に塗布形成した後、Blue,着
色パターンを形成すべき可染性樹脂層6のBlue画素
相当部bのみを、Green着色パターンに対して適宜
ブラックマトリクスパターン相当幅だけ間隔をあけて露
光して光硬化させ、光硬化部7を形成する。
【0043】次に、図5(b)に示すように、光硬化部
7以外の未露光領域の可染性樹脂層6を現像除去した
後、該光硬化部7をBlue酸性染料にて染着して、B
lue画素相当部rにBlue着色パターンBを形成し
て、ガラス基板1の可染性樹脂層2上に、フィルタ色パ
ターン5となる各着色パターンR,G,Bを染着形成す
る。
【0044】次に図5(c)に示すように、ガラス基板
1上の各着色パターンR,G,B(フィルタ色パターン
5)を防染マスクとして、黒色の分散染料(例えば、染
料;Dianix Black RN−SE(分散染
料);三菱化成工業(株)製)1%水溶液による染色液
にて、適宜染色液温(例えば50℃〜90℃程度)と、
適宜染色時間(例えば3分〜10分程度)による染色条
件により、可染性樹脂層2のフィルタ色パターン5の形
成されていない領域を黒色に染着してブラックマトリク
スパターン4を形成する。なお、上記染色液温は70℃
程度、染色時間は5分程度が一実施例として適当であ
る。
【0045】その後、必要に応じて適宜加熱処理、光硬
化処理、電子線硬化処理して、前記可染性樹脂層2を硬
化安定化させ、上記第2発明のカラーフィルタ(図2、
図5(c)参照)を形成するものである。
【0046】なお、上記第2発明のカラーフィルタに
は、ブラックストライプパターン4及びフィルタ色パタ
ーン5上より、適宜必要に応じて透明樹脂(アクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系
樹脂等)を用いて平滑化層(透明オーバーコート層)を
均一に塗布形成し、また液晶駆動用の透明電極(酸化イ
ンジウムに錫をドーピングしたITO膜等の透明導電
膜)を真空蒸着法、スパッタリング法にてパターン形成
するものである。
【0047】
【作用】本発明の第1発明のカラーフィルタは、ガラス
基板1上に塗布形成した可染性樹脂層2の非画素部エリ
アを黒色系統、暗色系統の染料を用いて染着形成したブ
ラックマトリクスパターン4を備え、該ブラックマトリ
クスパターン4領域に隣接する可染性樹脂層2上の画素
部エリアに非染着性着色樹脂を用いて積層形成したフィ
ルタ色パターン5を備えたものであり、フィルタ色パタ
ーン5は非染着性着色樹脂により形成されているため、
該フィルタ色パターン5を防染マスクとして、染色法に
よりブラックマトリクスパターン4を形成することがで
きる。
【0048】また本発明の第2発明のカラーフィルタ
は、ガラス基板1上に積層した酸性染料以外の染料に対
して可染性の可染性樹脂層2の非画素部エリアを黒色系
統、暗色系統の酸性染料以外の染料を用いて染着形成し
たブラックマトリクスパターン4を備え、該ブラックマ
トリクスパターン4領域に隣接する前記可染性樹脂層2
上の画素部エリアに設けた酸性染料に対して可染性の可
染性樹脂層6を酸性染料を用いて染着形成したフィルタ
色パターン5を備えたものであり、上層の可染性樹脂層
6を酸性染料を用いて染着してフィルタ色パターン5を
形成する際には、下層の可染性樹脂層2は該酸性染料に
よって染着されず、上層の可染性樹脂層6のみを染着す
ることができ、ブラックマトリクスパターン4を染着形
成する際には、形成されたフィルタ色パターン5を防染
マスクとして、酸性染料以外の染料を用いて染色法によ
りブラックマトリクスパターン4を形成することができ
る。
【0049】また本発明の第1及び第2発明のカラーフ
ィルタは、ブラックマトリクスパターン4とフィルタ色
パターン5との境界部分に、染着されないパターン空隙
は形成されず、ブラックマトリクスパターン4とフィル
タ色パターン5は互いに良く密接するように配置され、
ブラックマトリクスパターン2とフィルタ色パターン5
の端縁部が互いにオーバーラップして、その表面にオー
バーラップによる突起状の凹凸が生じることがない。
【0050】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタは、フォトファ
ブリケーション(フォトリソグラフ法)方式によりブラ
ックマトリクスパターンを形成する場合において、染色
法を用いてパターン形成することができ、フィルタ色パ
ターンとブラックマトリクスパターンとのオーバーラッ
プによる凹凸が生じないので、従来のようなフィルタ表
面に発生するオーバーラップによる突起の発生を無くす
ことができ、ブラックマトリクスパターンの精度向上を
図ることができる。
【0051】また、液晶表示装置に組み込んだ際には、
ブラックマトリクスパターンは染色法により樹脂を染着
して形成されているため外光に対して低反射率であり、
従来のようなクロム等の金属薄膜によりパターン形成し
たブラックマトリクスパターンのメタリック調の光沢が
解消できるため視認性向上の効果がある。
【0052】また、クロムや酸化クロムの真空蒸着若し
くはスパッタリングによる成膜及びエッチングによるブ
ラックマトリクスパターンの形成に比較して製造経費が
軽減できる等の効果があるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1発明のカラーフィルタの一
実施例を説明するカラーフィルタの側断面図である。
【図2】本発明における第2発明のカラーフィルタの一
実施例を説明するカラーフィルタの側断面図である。
【図3】(a)及び(b)は、第1発明のカラーフィル
タの製造工程を説明する側断面図である。
【図4】(a)及び(e)は、第2発明のカラーフィル
タの製造工程を説明する側断面図である。
【図5】(a)及び(c)は、第2発明のカラーフィル
タの製造工程を説明する側断面図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板 2…可染性樹脂層 3…非染着部 4…ブラックマトリクスパターン 5…フィルタ色パタ
ーン 6…可染性樹脂層 7…防染マスクパターン 8…遮光性マスクパターン r…Red画素エリア g…Green画素エリア b
…Blue画素エリア R…Red着色パターン G…Green着色パターン B…Blue着色パターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板1上にブラックマトリクスパタ
    ーン4と、Blue,Green,Red各着色パター
    ンから構成されるフィルタ色パターン5と、透明導電膜
    等を備えたカラーフィルタにおいて、ガラス基板1上に
    積層した可染性樹脂層2の非画素部エリアを暗色系染料
    を用いて染着形成したブラックマトリクスパターン4
    と、該ブラックマトリクスパターン4領域に隣接する可
    染性樹脂層2上の画素部エリアに非染着性着色樹脂を用
    いて積層形成したフィルタ色パターン5とを備えたこと
    を特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】ガラス基板1上にブラックマトリクスパタ
    ーン4と、Blue,Green,Red各着色パター
    ンから構成されるフィルタ色パターン5と、透明導電膜
    等を備えたカラーフィルタにおいて、ガラス基板1上に
    積層した酸性染料以外の染料に対して可染性の可染性樹
    脂層2の非画素部エリアを暗色系分散染料若しくは塩基
    性染料を用いて染着形成したブラックマトリクスパター
    ン4と、該ブラックマトリクスパターン4領域に隣接す
    る前記可染性樹脂層2上の画素部エリアに設けた酸性染
    料に対して可染性の可染性樹脂層6を酸性染料を用いて
    染着形成したフィルタ色パターン5とを備えたことを特
    徴とするカラーフィルタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6146893A (en) * 1997-04-21 2000-11-14 Plant Biological Defense System Laboratories Method of screening elicitor inducing the production of phytoalexin in rice and rice disease controlling agent containing elicitor as the active ingredient

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6146893A (en) * 1997-04-21 2000-11-14 Plant Biological Defense System Laboratories Method of screening elicitor inducing the production of phytoalexin in rice and rice disease controlling agent containing elicitor as the active ingredient

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