JPH0742928B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JPH0742928B2
JPH0742928B2 JP30721386A JP30721386A JPH0742928B2 JP H0742928 B2 JPH0742928 B2 JP H0742928B2 JP 30721386 A JP30721386 A JP 30721386A JP 30721386 A JP30721386 A JP 30721386A JP H0742928 B2 JPH0742928 B2 JP H0742928B2
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達郎 森田
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は自動車等内燃焼機関のノッキングを抑制しつつ
MBT制御を行って運転性を高める内燃機関の点火時期制
御装置に関する。 (従来の技術) 一般に、機関の効率燃費を考えると最大トルク時の最小
進角、いわゆるMBT(Minimum advance for Best Torqu
e)付近で点火するのが最良と知られているが、機関の
ある運転状態においてはMBT以前にノッキングが発生し
安定な運転を行うことができない場合がある。 そこで、ノッキングの有無に応じて点火時期を制御する
といういわゆるノック制御を上記MBT制御に併用する方
式のものが開発されており、例えば、そのようなものと
しては特開昭58−82074号公報に記載のものがある。こ
の装置では、燃焼室内の圧力(以下、筒内圧という)を
検出して、その圧力が最大となるクランク角度(以下、
筒内圧最大時期という)θpmaxが機関の発生トルクを最
大にする所定位置にくるように点火時期をMBT制御す
る。また、同時に筒内圧の検出信号を信号処理回路を通
すことでノッキングを検出し、そのノッキングレベルが
所定値を超えたときにはMBT制御よりも優先してノッキ
ングを抑制すべく点火時期を遅角制御する。ノッキング
を抑制すると再び点火時期をMBT制御し、機関の発生ト
ルクが最大となるようにする。これにより、ノッキング
を抑制しつつ機関の発生トルクを出来るだけ大きくし
て、運転性能の向上を意図している。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の内燃機関の点火時期制
御装置にあっては、一旦、ノック抑制制御に入ると、例
えばノック抑制制御中の後半でMBTの点火時期としては
ノックを発生させない程度に遅角側にあったとしてもノ
ック抑制期間中は一律にMBT制御よりもノック抑制制御
の方を優先させる構成となっていたため、MBT制御に移
行するのは常にノック抑制制御の終了後となり応答性の
低下を招来した。また、ノック抑制期間中はMBT制御を
行っていないため、この間の燃費や動力性能の向上が図
れなかった。 以上のような問題点に加えて、さらに従来の装置では次
のような理由からノッキングレベルが所定値以下の場合
(具体的にはノック回避後の復帰進角時)において、MB
T制御の補正速度が遅いという問題点があった。すなわ
ち、一般にノッキング回避制御ではノックレベルを完全
〔0〕とするのではなく、ノッキングが起きる臨界付
近のトレースノック付近が制御目標として設定される。
これは、ノッキングレベルが所定値以下の範囲で出来る
限り進角させた方が出力向上に寄与するからである。こ
の場合、上記制御目標となるトレースノック付近では検
出されるノッキングデータのうちその10%程度のものが
所定値を超えるような状態(以下、ノック抑制判定基準
という)がノック制御の精度の点から好ましいとされ、
この状態がノッキングを抑制するか否か(点火時期をリ
タードさせるか否か)の判定基準となる。したがって、
検出したノッキングデータがこのノック抑制判定基準を
超えると点火時期がリタードされ、同判定基準以下にな
るとMBT制御に移行する。これは、実際に検出されるノ
ッキングデータのうち、その1/10のものは上記所定値を
超えているということであり、ノッキングを完全にゼロ
としている状態にないことを意味している。 一方、ノック抑制判定基準以下の場合はMBT制御によっ
て点火時期が補正されるが、上述のようなノック抑制態
様を採る関係上MBT制御による進角補正量は1燃焼サイ
クルにつきノッキング抑制のための遅角補正量の1/10程
度とする必要がある。したがって、例えばノッキングが
抑制された後に、実際のノッキングレベルが大きく下回
っているような場合であってもノックの誘発を懸念して
比較的遅い進角速度で点火時期がMBT制御されることと
なって、このような場合にMBT制御の応答速度が低下
し、運転性の向上という面で改善の余地がある。すなわ
ち、ノック補正量とMBT補正量の各補正速度の間にノッ
ク抑制という一面側からの特定の関係があり、これがMB
T制御の応答速度というMBT制御サイドの要求に必ずしも
十分に沿っていない。 (発明の目的) そこで本発明は、ノック抑制処理に移行すると移行直前
のMBT補正量を保持し、ノック抑制中であっても筒内圧
最大時期がMBT制御の目標位置よりも小さくなっている
ときはMBT制御を開始することにより、ノック制御後の
復帰時におけるMBT制御の応答速度を速めるとともに、
ノックを発生させない範囲で出来るだけMBT制御を行っ
てエンジンの運転性や燃費を向上させることを目的とし
ている。 (問題点を解決するための手段) 本発明による内燃機関の点火時期制御装置は上記目的達
成のため、その基本概念図を第1図に示すように、エン
ジンに発生するノッキングを検出するノック検出手段a
と、エンジン筒内圧力を検出する圧力検出手段bと、エ
ンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段cと、ノ
ック検出手段aの出力に基づいてノッキングを抑制する
ように点火時期を補正するノック補正量を演算する第1
演算手段dと、圧力検出手段bの出力に基づいて筒内圧
力が最大となるクランク角を筒内圧最大時期として検出
する最大時期検出手段eと、筒内圧最大時期がエンジン
の発生トルクを最大とする目標位置と一致するように点
火時期を補正するMBT補正量を演算し、ノック抑制処理
に移行すると、この移行時直前におけるMBT補正量の値
を保持する第2演算手段fと、エンジンの運転状態に基
づいて基本点火時期を設定し、これを前記ノック補正量
およびMBT補正量に応じて補正するとともに、ノック抑
制処理中であっても筒内圧最大時期が前記目標位置より
も小さくなるとMBT補正処理を開始する点火時期設定手
段gと、点火時期設定手段gの出力に基づいて混合気に
点火する点火手段hと、を備えている。 (作用) 本発明では、ノック抑制処理に移行すると、移行直前の
MBT補正量が保持され、ノック抑制中であっても筒内圧
最大時期がMBT制御の目標位置よりも小さくなっている
ときはMBT制御が開始される。したがって、ノック抑制
後の復帰時におけるMBT制御の応答速度が速まるととも
に、ノックを発生させない範囲で出来るだけMBT制御が
行われ、エンジンの運転性や燃費が向上する。 (実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。 第2〜11図は本発明の第一実施例を示す図である。 まず、構成を説明する。第2図においては、1は運転状
態検出手段であり、運転状態検出手段1はエンジンの運
転状態に関連する各種パラメータを検出する複数のセン
サにより構成される。すなわち、運転状態検出手段1は
クランク角センサ2、エアフローメータ3、絞弁開度セ
ンサ4および気筒判別センサ5により構成される。 クランク角センサ2は爆発間隔(6気筒エンジンではク
ランク角で120゜、4気筒エンジンでは180゜)毎に各気
筒の圧縮上死点(TDC)前の所定位置、例えばBTDC70゜
で〔H〕レベルのパルスとなる基準位置信号REFを出力
するとともに、クランク角の単位角度(例えば、2゜)
毎に〔H〕レベルのパルスとなる単位信号POSを出力す
る。なお、信号REFのパルスを計数することにより、エ
ンジン回転数Neを知ることができ、この処理は後述のコ
ントロールユニットにより行われる。エアフローメータ
3はエンジンへの吸入空気量Qaを検出し、絞弁開度セン
サ4は絞弁の開度Cvを検出する。なお、絞弁開度センサ
4はエンジンの負荷を検出するためのセンサであるか
ら、絞弁開度Cvを検出するものに限らず、例えば吸気負
圧を検出するセンサであってもよい。さらに、気筒判別
センサ5は特定の気筒(例えば、第1気筒)を判別する
もので、特定気筒の圧縮上死点前の所定クランク角位置
(例えば、第1気筒のBTDC80゜)で気筒判別信号REF−
iを出力する。したがって、この気筒判別信号REF−i
はクランク軸が2回転する毎に一度出力される。 運転状態検出手段1の出力はコントロールユニット6に
入力されており、コントロールユニット6にはさらにノ
ック検出手段7からの信号が入力される。ノック検出手
段7は圧力センサ8およびノッキング検出回路9により
構成される。圧力センサ8は、例えばシリンダヘッドと
シリンダブロックとの間のシリンダガスケットに組み込
んだ圧電素子等によって構成され、エンジンの燃焼室内
圧力(筒内圧力)に応じた圧力信号Paを図示しないチャ
ージアンプを介してコントロールユニット6およびノッ
キング検出回路9に出力する。 ノッキング検出回路9は第3図に示すように、バンドパ
スフィルタ(BPF)10および波形整形回路11により構成
される。バンドパスフィルタ10は圧力信号Pa(第4図
(イ)参照)からノッキング発生時に特に多く含まれる
例えば6〜15kHzの高周波成分Pa′(第4図(ロ)参
照)のみを通過させて波形整形回路11に出力し、波形整
形回路11はその高周波成分Pa′を半波整流するととも
に、その半波整流信号からエンベロープ信号を形成(包
絡線検波)して、第4図(ハ)に示すようなノッキング
レベルに応じたノッキング信号SNとしてコントロールユ
ニット6に出力する。 なお、このノッキング検出回路9において、圧力信号Pa
を平滑してエンジンの通常のノイズレベルに対応したバ
ックグランドレベル形成し、その形成したレベルと前述
のエンベローブ信号の最大レベルとの差をノッキング信
号SNとして出力するようにしてもよい。 再び第2図において、コントロールユニット6は最大時
期検出手段、第1演算手段、第2演算手段および点火時
期設定手段としての機能を有し、CPU21、ROM22、RAM23
および入出力インターフェース、レジスタ、カウンタ、
A/D変換器、高周波カットフィルタ等を内蔵した入出力
制御回路24等からなるマイクロコンピュータにより構成
される。CPU21はROM22に書き込まれているプログラムに
従って入出力制御回路24より必要とする外部データを取
り込んだり、また、RAM23との間でデータの授受を行っ
たりしながらノック回避制御やMBT制御に必要な処理値
を演算処理し、必要に応じて処理したデータを入出力制
御回路24に出力する。入出力制御回路24には運転状態検
出手段1、圧力センサ8およびノッキング検出回路9か
らの信号が入力されるとともに、入出力制御回路24から
は点火信号Spが出力される。 点火信号Spは点火手段25に入力されており、点火手段25
は点火プラグ26a〜26f、点火コイル27、電源28、ディス
トリビュータ29およびパワートランジスタQ1により構成
される。点火手段25は点火信号Spに基づきパワートラン
ジスタQ1をON/OFF制御して点火コイル27の2次側に高電
圧Piを発生させるとともに、この高電圧Piをディストリ
ビュータ29に分配して点火プラグ26〜26fに供給して混
合気に点火する。なお、この点火時期の制御(パワート
ランジスタQ1のON/OFF制御)は、入出力制御回路24の内
部に設けた図示しない進角値(ADV)レジスタに決定し
た点火時期に相当する値(進角値)をセットし、これ等
のレジスタの値と位置信号POSをカウントするカウント
値とを比較して、一致した時点でパワートランジスタQ1
をON状態又はOFF状態にする。 次に、作用を説明する。 第5図は点火時期制御のプログラムを示すフローチャー
トであり、本プログラムはクランク角センサ2から基準
位置信号REFが入力する毎に起動される。まず、P1でノ
ッキング信号SNをA/D変換しノッキングレベルに対応す
るデータXとしてRAM23にストアする。次いで、P2でRAM
23にストアしたノッキングレベルデータXを予め定めた
基準値Xo、例えばトレースノック時に検出されるノッキ
ングレベルが10%程度の頻度で越える値と比較してノッ
キング性の有無を判別し、この判別結果に応じ後述する
演算式によってノック補正量βを求める(第8図サブル
ーチンSUB−1参照)。P3ではノック補正量βが進角限
界値(本実施例では0゜)と等しいか否かを判別し、β
=0のときはMBT制御を行うためP4で後述する演算式に
よってMBT補正量γを求める(第9図サブルーチンSUB−
2参照)。また、β≠0のときはノック抑制制御中であ
ると判断し、P4でこの時の筒内圧最大時期θpmaxとMBT
制御の目標位置Kとを比較する。ここで、KはMBT制御
の目標位置であり、エンジンの発生トルクを最大とする
クランク角、例えばATDC10゜〜20゜の範囲で所定値に設
定される。θpmax≦KのときはMBT制御によっても遅角
側に点火時期が補正されるため、ノック抑制制御中であ
ってもMBT制御を実行すればノック回避の点でも有効で
あると判断してP5に進んでMBT制御を行うためのMBT補正
量γを演算する。一方、θpmax>KのときはMBT制御に
より補正を行うと点火時期が進角側に補正されるためノ
ック抑制制御以外の処理はノックを発生するおそれがあ
ると判断してMBT制御は行わずP5をジャンプしてP6に進
む。したがって、ノック抑制制御中でかつθpmax>Kの
ときは、本来のMBT制御が中止されていることになる
が、このとき後述のようにMBT補正量γはノック処理に
移行する直前の値にホールドされている。P6では第6図
に示すようなテーブルマップからそのときの運転状態に
対応する基本点火時期ADVφをルックアップし、P7で基
本点火時期ADVφをノック補正量βおよびMBT補正量γに
基づいて補正し、次式に従って最終点火時期ADVを求
める。 ADV=ADVφ+β+γ …… 最後に、P8でこのADVに基づき(70−ADV)という値を入
出力制御回路24内のレジスタにセットし、所定の点火タ
イミングで点火信号Spを出力する。点火信号Spの出力処
理は具体的には次のようにして行う。 最終点火時期ADVを70゜CAから差し引いた値(70゜−AD
V)を入出力制御回路24のレジスタに出力し、その後こ
の処理プログラムの処理を一旦終了する。そして、上記
のような処理がされる毎に、(70−ADV)なる値が入出
力制御回路24のレジスタに書き込まれると、次のように
して点火信号Spが形成されて点火手段25のパワートラン
ジスタQ1に出力される。すなわち、入出力制御回路24で
は、例えば第7図(イ)〜(ハ)に示すように、クラン
ク角センサ2から基準位置信号REFが入力するとカウン
タの値がゼロにリセットされ、その後単位角信号POSが
入力する毎にその立ち上りと立ち下りでカウンタの値が
カウントアップされていく。したがって、このカウンタ
値は1゜CA毎に1ずつ増加する。 一方、レジスタには、所定タイミングで前述したように
(70−ADV)が書き込まれており、このレジスタの値と
前述のカウンタの値とを比較器が比較して、両者が一致
した時点で点火信号Spを点火手段25のパワートランジス
タQ1に出力する。そして、上記の点火信号Spがパワート
ランジスタQ1に出力されると、このパワートランジスタ
Q1がオンからオフになり、それによって点火コイル28の
二次側に発生した高電圧がディストリビュータ30を介し
て点火順番の点火プラグ(26a〜27fのうちの1つ)に送
られて点火が行われる。 第8図はノック制御のサブルーチンを示すフローチャー
トであり、前記第5図で述べたステップのP2に相当す
る。まず、P11でノッキングレベルデータXを基準値Xo
と比較する。X>Xoのときは、ノッキング発生と判断し
て点火時期を遅角補正するためP12で次式に従って今
回のノック補正量βnewを求める。 βnew=βold−1゜ …… 但し、βold:前回の値 一方、X≦Xoのときは、ノッキングが抑制されたと判断
して点火時期を進角させるためP13で次式に従ってβ
newを求める。 βnew=βold+0.1゜ …… このように、ノッキング発生の有無に応じて点火時期が
補正される。このとき、遅角補正は1゜CA単位で行わ
れ、進角補正はそれよりも緩やかに0.1゜CA単位で行わ
れる。次いで、P14でノック補正量βが進角限界値〔0
゜〕と遅角限界値(例えば、−10゜)とによって規制さ
れる範囲にあるか否かをチエックし、この範囲になけれ
ば今回のβを各限界値の何れかに制限し、この範囲にあ
ればその値をβとして採用する。 第9図はMBT制御のサブルーチンを示すフローチャート
であり、前記第5図で述べたステップのP5に相当する。
まず、P21で式に従って今回のMBT補正γnewを求め
る。 但し、γold:前回の値 M:1以上の定数 K:目標位置 次いで、P22でMBT補正量γが進角限界値(例えば、+10
゜)と遅角限界値(例えば−10゜)とによって規制され
る範囲にあるか否かをチエックし、この範囲になければ
今回のγを各限界値の何れかに制限し、この範囲にあれ
ばその値をγとして採用する。このように、MBT補正量
γは目標位置Kを中心として前後10゜の範囲内で演算さ
れ、いわゆる目標に追随するフィードバック制御が行わ
れる。 ここで、筒内圧最大時期θpmaxの算出は次のようにして
行われる。第10図(イ)に示す圧力センサ5に基づく圧
力信号Paは入出力制御回路11内の高周波遮断フィルタに
よって高周波成分が除去され同図(ロ)に示すような圧
力信号Pとなり、この圧力信号Pは単位角度信号POSの
タイミングでA/D変換される。一方、入出力制御回路11
内のカウンタで単位角度信号POS(同図(ハ)参照)が
カウントされており、このカウンタは気筒判別信号REF
−i(同図(ニ)参照)によって360カウント毎にクリ
アされる。まず、上記カウンタが60カウントするある区
間、例えば60〜120の区間においてA/D変換された圧力信
号Pの最大値が検出され、この検出値からある区間の下
限値、例えば60が差し引かれた値をαとする。次に、次
式に従ってθ′pmaxが算出されるとともに、そのうち
の4つの最新データから最大と最小の2データを除いた
残り2データを平均化した平均値αが筒内圧最大時期に
おける上死点を基準としたクランク角度θpmaxとして検
出される。 θ′pmax=2α−70 …… 第11図は本実施例の作用を示すタイミングチャートであ
る。各補正量の算出は1点火前のデータに基づいてお
り、例えばTnで検出されたθpmaxは次回のTn-1における
MBT補正量γの算出に供される。これは、ノッキングレ
ベルデータXとノック補正量βの関係についても同様で
ある。 ノッキングレベルデータXが基準値Xo以下の状態を継続
しているときはノック補正量βが
〔0〕(進角限界値)
となってノック制御は行われず、θpmaxの検出情報に基
づきMBT制御のフィードバック補正が行われる(区間A
参照)。これにより、θpmaxが目標位置Kと一致するよ
うに収束制御される。なお、このときのフィードバック
補正は目標位置Kを中心として±10゜の範囲で行われ、
その補正速度は0.1゜/点火毎であり、この速度は従来
と変わらない。 一方、区間AにおいてノッキングレベルデータXが基準
値Xoを越えると、ノッキングが発生したと判断して次回
の点火からノック補正量βに基づくノック抑制処理が行
われ、区間B(ノック抑制処理区間)に移行する。そし
て、ノック抑制処理区間中であっても筒内圧最大時期θ
pmaxがMBT制御の目標位置K以下のとき(すなわち、θp
maxがKよりも小さくなったとき)にはMBT制御が直ちに
再開される(区間C参照)。このとき、MBT補正量γに
着目すると、ノック抑制処理中でかつθpmax>Kのとき
にMBT制御は一時的に中止されるから、θpmaxのセンサ
情報に基づくMBT補正量γの演算は行われず、この点は
従来と同じである。但し、このままではノック抑制処理
終了後のMBT応答性が劣ることは前述の通りである。こ
れは、ノック抑制処理によって点火時期が補正され続け
るが、この補正はあくまでもノック抑制のためのみであ
り、MBT制御の観点からみれば目標位置Kから大きく外
れている場合もあり得る。このような場合に0.1゜/点
火毎という遅い速度でMBT制御を再開しても、目標位置
Kに近づく迄に多くの時間を要することは容易に推察さ
れる。 これに対して、本実施例では目標位置K近傍に収束して
いるMBT補正量γの値がそのまま区間Bへの移行と同時
にホールドされ、このホールド状態が区間Bの終了かあ
るいは区間Cの開始まで継続される。なお、付言する
と、区間Aの終了から区間Cの開始においてはγ=0で
はないからMBT補正量γそのものは存在するが、この値
はそのときのθpmax検出情報に基づくものではなく、目
標位置K近傍に収束している値として存在しているとい
うことである。そして、次回のMBT制御の再開時はこの
ホールド値γに基づいて点火時期が補正される。この再
開時におけるMBT補正量γは目標位置Kの近傍に収束し
ている値であるから、MBT制御の中断からの復帰に拘ら
ず直ちにθpmaxが目標位置Kに一致するように補正され
ることとなって、従来に比して大幅にMBT制御の応答性
を高めることができる。すなわち、MBT制御再開時にお
ける目標位置Kへの収束速度を速くすることができる。 このように、本実施例ではノック抑制処理に移行する
と、移行直前のMBT補正量が保持され、ノック抑制中で
あっても筒内圧最大時期がMBT制御の目標位置よりも小
さくなっているときはMBT制御が開始される。したがっ
て、ノックを発生させない範囲で出来るだけMBT制御を
実現しつつノック制御後の復帰時におけるMBT制御の応
答速度を高めて、燃費や動力性能をより一層向上させる
ことができる。 なお、本実施例では本発明をノック抑制後の復帰時にお
ける応答速度を高めるためにMBT補正量γのホールドを
行う態様のものに適用した例を示したが勿論これには限
定されず、従来の装置のようにMBT補正量のホールドを
行わないものにも適用できることは言うまでもない。 (効果) 本発明によれば、ノック制御処理に移行すると、移行直
前のMBT補正量を保持し、ノック抑制中であっても筒内
圧最大時期がMBT制御の目標位置よりも小さくなってい
るときはMBT制御を開始しているので、ノック抑制後の
復帰時におけるMBT制御の応答速度を速めるとともに、
ノックを発生させない範囲で出来るだけMBT制御を行っ
てエンジンの運転性や燃費を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本概念図、第2〜11図は本発明に係
る内燃機関の点火時期制御装置の一実施例を示す図であ
り、第2図はその全体構成図、第3図はそのノッキング
検出回路の構成図、第4図は第3図のノッキング検出回
路の作用を示す図、第5図はその点火時期制御のプログ
ラムを示すフローチャート、第6図はその基本点火時期
のテーブルマップの一例を示す図、第7図はその入出力
制御回路内のカウンタの作用を示すタイミングチャー
ト、第8図はそのノック補正量βを算出するサブルーチ
ンを示す図、第9図はそのMBT補正量γを算出するサブ
ルーチンを示す図、第10図はその筒内圧最大時期θpmax
の検出の作用を示すタイミングチャート、第11図はその
点火時期制御の作用を示すタイミングチャートである。 1……運転状態検出手段、 6……コントロールユニット(最大時期検出手段、第1
演算手段、第2演算手段、点火時期設定手段)、 7……ノック検出手段、 8……圧力センサ(圧力検出手段)、 25……点火手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)エンジンに発生するノッキングを検出
    するノック検出手段と、 b)エンジンの筒内圧力を検出する圧力検出手段と、 c)エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 d)ノック検出手段の出力に基づいてノッキングを抑制
    するように点火時期を補正するノック補正量を演算する
    第1演算手段と、 e)圧力検出手段の出力に基づいて筒内圧力が最大とな
    るクランク角を筒内圧最大時期として検出する最大時期
    検出手段と、 f)筒内圧最大時期がエンジンの発生トルクを最大とす
    る目標位置と一致するように点火時期を補正するMBT補
    正量を演算し、ノック抑制処理に移行すると、この移行
    時直前におけるMBT補正量の値を保持する第2演算手段
    と、 g)エンジンの運転状態に基づいて基本点火時期を設定
    し、これを前記ノック補正量およびMBT補正量に応じて
    補正するとともに、ノック抑制処理中であっても筒内厚
    最大時期が前記目標位置よりも小さくなるとMBT補正処
    理を開始する点火時期設定手段と、 h)点火時期設定手段の出力に基づいて混合気に点火す
    る点火手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の点火時期制御装
    置。
JP30721386A 1986-10-17 1986-12-23 内燃機関の点火時期制御装置 Expired - Lifetime JPH0742928B2 (ja)

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