JPH0742643U

JPH0742643U - 薬箱

Info

Publication number: JPH0742643U
Application number: JP7576993U
Authority: JP
Inventors: 宏文大塚
Original assignee: 宏文大塚
Priority date: 1993-12-30
Filing date: 1993-12-30
Publication date: 1995-08-11

Abstract

(57)【要約】【目的】薬の正常な使用を目で確認できる薬箱を提供
する。【構成】内部に薬１７類が収納される薬箱１０におい
て、外側に薬１７を収納する複数個のポケット１８（１
８Ａ〜１８Ｅ）が設けられた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、薬箱に係り、さらに詳しくは、医者から貰った使用時間が指定された薬を保管できると共に、当日分を前もって仕分けできる薬箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常の薬箱は、引き出し状になって、内部に複数個の薬を収納できるようになっている。従って、例えば医者から貰った薬は、この薬箱に入れて指定された服用時間に取り出し、処方された種類および個数分だけを服用していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、医者から貰った薬を、指示に基づいて、指定された服用時間毎に、病院から配布された薬袋の中から、指示された種類や個数分だけをいちいち取り出して服用するのは面倒である。

【０００４】また、人間は年をとるにつれて物忘れがひどくなり、医者より処方された薬を飲み忘れたり、物忘れによる錯覚で今しがた飲んだのに重複服用することも十分考えられる。薬の飲み忘れは体調の悪化が懸念されるし、また薬の重複服用は薬害の危険性が憂慮される。

【０００５】本考案はこのような実情に鑑みなされたもので、薬の正常な使用を目で確認できる薬箱を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記目的に沿う請求項１記載の薬箱は、内部に薬類が収納される薬箱において、外側に薬を収納する複数個のポケットを設けるように構成されている。

【０００７】また、請求項２記載の薬箱は、請求項１記載の薬箱において、前記ポケットの前面に、指定された使用時期の表示部が設けられるように構成されている。

【０００８】さらに、請求項３記載の薬箱は、請求項１または２記載の薬箱において、前記各ポケットの形成板のうち、少なくとも前面板が透明または半透明であるように構成されている。

【０００９】

【作用】

請求項１〜３記載の薬箱は、例えば医者から貰ってきた薬を、使用時期に合わせて指示された種類や個数分だけそれぞれのポケットに入れておけるので、使用時期毎に、一回の使用分をいちいち取り分ける必要がない。

【００１０】また、使用時期には、薬の正常な使用を目で確認しながら、予め仕分けされた所定のポケットに入った薬だけを使用できるので、薬の種類や個数をいちいち確認したり記憶しておかなくても、確実に所定種類および所定個数の薬の使用が行える。しかも、薬を取り出してしまうとポケットは空になるので、例えば物忘れを原因とした薬の重複使用による薬害の危険性を低減できる。

【００１１】特に、請求項２記載の薬箱は、ポケットの前面に設けられた表示部の記載を目で確認しながら、それぞれのポケットに薬を分けたり、ポケットから取り出して薬を使用できるので、例えば各ポケットがいつ使用するものかを、別の紙などにメモしたり、記憶する必要がなくなると共に、間違った時期の薬を使用する虞れも低減する。

【００１２】また、請求項３記載の薬箱は、透明または半透明の前面板を通してポケット内が覗けるので、薬の有無や品種などの確認がし易い。

【００１３】

【実施例】

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施例につき説明し、本考案の理解に供する。ここに、図１は本考案の第１の実施例に係る薬箱の斜視図、図２は本考案の第２の実施例に係る薬箱の要部断面図、図３は同側面図、図４は本考案の第３の実施例に係る薬箱の要部拡大斜視図、図５は同要部断面図を示している。

【００１４】まず、本考案の第１の実施例に係る薬箱を説明する。図１に示すように、第１の実施例に係る薬箱１０は、プラスチック製の外箱１１と、上面が開口されて、外箱１１の開口された一側面より箱内に出し入れ可能に収納されるプラスチック製の内箱１２とを有している。

【００１５】外箱１１の上面中央部には金属製の把手１３が取り付けられており、外箱１１の下部の対向する内側面には、一対の平行な凸条部１４が形成されている。また、内箱１２の正面の下部には引き出し口１５が設けられており、内箱１２の両側板の下部の外面に、それぞれの凸条部１４に対応する一対の平行なガイド溝１６が形成されている。

【００１６】第１の実施例の薬箱１０における構成上の特長は、外箱１１の一方の側板の外面に、服用時間指定の内用薬１７を収納する５個のポケット１８（１８Ａ〜１８Ｅ）が並設されたプラスチック製のポケット棚１９が取り付けられ、またそれぞれのポケット１８の前面板２０が透明なプラスチック板により形成され、さらにこの前面板２０に、指定された内用薬１７の服用時間を表示する表示部の一例である透明ラベル２１が、各ポケット１８毎に貼着されている点にある。

【００１７】ポケット棚１９の両側面には側板を兼務する一対の補強板２２が一体形成されており、外箱１１の開口側の補強板２２の上部には、内箱１２の正面の一側部に軸着されたストッパ片２３の掛止部２４が取り付けられている。それぞれのポケット１８Ａ〜１８Ｅは、４枚の仕切り板２５により区分されており、また各ポケット１８Ａ〜１８Ｅの底面には、その元部側に、粉薬が入った小袋２６を縦置きする凹部２７が形成され、またこの凹部２７より先側の底面に、前方に下方傾斜した錠剤収納部２８が形成されている。

【００１８】また、それぞれの透明ラベル２１には、最も左側のポケット１８Ａのものから、朝食後、昼食後、夕食後、食間、就寝前の表示がされている。なお、透明ラベル２１に表示される記載内容は任意でよく、例えば朝食前、昼食前、夕食前などの表示をしてもよい。

【００１９】本考案の第１の実施例に係る薬箱１０の使用にあたっては、予め、指示された服用時間に合わせて、それぞれのポケット１８Ａ〜１８Ｅに一日分の内用薬１７を分けて収納しておく。この際、小袋２６は凹部２７に、錠剤２９は錠剤収納部２８に分けて入れられるので、粉薬用の小袋２６と錠剤２９とを、きちんと分けて収納できる。また、錠剤２９は、錠剤収納部２８の下方傾斜した底面上を転がって、透明な前面板２０側に集まるので、錠剤２９が凹部２７に落ち込むことなく取り出し易くなる。

【００２０】このように、指示された薬１７を、薬箱１０の側板の外面という目に付き易い場所に配置するようにしたので、仮に病院から配布された薬袋が、目に付かない薬箱１０内に収納されていても、薬１７の飲み忘れがを少なくできる。また、医者から貰ってきた薬１７を、服用時間に合わせて指示された種類や個数分だけそれぞれのポケット１８Ａ〜１８Ｅに入れておけるので、服用時間毎に、一回の服用分をいちいち取り分ける必要がない。

【００２１】そして、それぞれのポケット１８Ａ〜１８Ｅの前面に貼られた透明ラベル２１の記載を目で確認しながら、各ポケット１８Ａ〜１８Ｅに薬１７を仕分けることができるので、例えば各ポケット１８内の薬１７がいつ服用するものかを、別の紙などにメモしたり、記憶しておかなくてもよい。

【００２２】薬１７を服用する際には、指示された服用時間のポケット１８から薬１７を取り出して服用する。この際、ポケット１８の前面板２０が透明であり、しかも小袋２６が凹部２７内に縦置きされているので、外方から薬１７の有無や品種などの確認がし易い。

【００２３】また、薬１７の正常な服用を目で確認しながら、予め仕分けられたポケット１８内の薬１７だけを取り出して服用できるので、薬１７の種類や個数をいちいち薬袋の表示を確認したり、頭に記憶しておかなくても、確実に指示通りに薬１７を服用できると共に、服用時間の違う薬１７を飲む虞れを低減できる。しかも、薬１７を服用すると、その薬１７が収納されたポケット１８は空になるので、例えば物忘れし易い老人の重複服用による薬害の危険性を低減できる。

【００２４】また、外部に露出したポケット１８から薬１７を取り出せるので、従来のように、薬１７を服用する度に、内箱１２を外箱１１から出し入れさせなくてよい。

【００２５】次に、図２、３に基づいて、本考案の第２の実施例に係る薬箱を説明する。図２、３に示すように、第２の実施例の薬箱３０は、両側面に補強板がないポケット棚３１が用いられており、それぞれのポケット１８Ａ〜１８Ｅの底面が傾きのない平坦面になっている。

【００２６】また、ポケット１８の透明な前面板３２には、その全長にわたり下方に延出された不透明部３２ａが一体形成されており、この不透明部３２ａに、第１の実施例の透明ラベル２１と同一の表示内容が書かれた各不透明ラベル２１′を貼着している。これにより、前面板３２からラベルが削除されるので、ポケット１８内の薬１７がさらに見やすくなる。なお、不透明ラベル２１′でなく透明ラベル２１を使用してもよいのは言うまでもない。

【００２７】そして、ポケット棚３１の側板３３や仕切り板２５を、上縁が斜め前方に下方傾斜した板として前面板３２を若干下げることにより、ポケット１８から薬１７を取り出し易くしている。

【００２８】次に、図４、５に基づいて、本考案の第３の実施例に係る薬箱を説明する。図４、５に示すように、第３の実施例の薬箱４０は、ポケット棚４１の両側面に側板を兼務する補強板４２が一体形成され、それぞれのポケット１８Ａ〜１８Ｅの元部付近に小袋２６の立て掛板４３が横架され、各ポケット１８Ａ〜１８Ｅの底面が前方に下方傾斜したものである。

【００２９】以上、本考案の実施例を説明したが、本考案はこの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲での設計変更や動作の変更があっても本考案に含まれる。例えば、実施例では、ポケットに収納される薬として内用薬を示したが、これに限定しなくても、例えば湿布薬などの外用薬であってもよい。

【００３０】また、実施例では、ポケットを薬箱の一方の側面に設けたが、これに限定しなくても、他方の側面、前後面および上面のうちの一面または複数面でもよい。また、それぞれの面の一部分にポケットを設けてもよい。さらに、ポケットの数も、実施例のように５個に限定しなくても、２個以上であれば何個であってもよい。

【００３１】さらにまた、実施例では、ポケットを使用時期指定の薬を収納するものとしたが、これに限定しなくても、例えば使用頻度の高い薬を入れるポケットとしてもよい。そして、実施例では、ポケットの前面に、指定された使用時期の表示部を設けたが、この表示部は必ずしも設けなくてもよい。

【００３２】また、実施例では、ポケットの形成板のうち、前面板だけを透明にしたが、これに限定しなくても、ポケットの形成板の前面板以外の他の板をも透明または半透明にしてもよい。

【００３３】さらに、第１の実施例において、ポケットの前面板の下部に、第２の実施例と同様の延出部を設け、この延出部に透明ラベルまたは不透明ラベルを貼るようにしてもよい。

【００３４】

【考案の効果】

請求項１〜３記載の薬箱は、このように薬を収納するポケットが外側に設けられているので、薬の有無を目で見ることにより、薬を使用する人や看護人が薬の正常な使用を確認でき、薬の使用を忘れたり、重複使用を避けることができる。しかも、いちいち薬箱の蓋を開け閉めしなくても薬を取り出すことができる。

【００３５】特に、請求項２記載の薬箱は、ポケットの前面に表示部を設けたので、表示部の記載を確認しながら、それぞれのポケットに薬を分けたり薬を使用できるので、例えば各ポケットの薬がどの時期に使用するものかを、別の紙などにメモしたり、記憶する必要がなくなると共に、間違った時期の薬を使用する虞れを低減できる。

【００３６】また、請求項３記載の薬箱は、透明または半透明の前面側の板を通してポケット内が覗けるので、薬の有無や品種などの確認がし易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例に係る薬箱の斜視図であ
る。

【図２】本考案の第２の実施例に係る薬箱の要部断面図
である。

【図３】同側面図である。

【図４】本考案の第３の実施例に係る薬箱の要部拡大斜
視図である。

【図５】同要部断面図である。

【符号の説明】

１０薬箱１１外箱１２内箱１３把手１４凸条部１５引き出し口１６ガイド溝１７内用薬１８ポケット１８Ａポケット１８Ｂポケット１８Ｃポケット１８Ｄポケット１８Ｅポケット１９ポケット棚２０前面板２１透明ラベル２１′ 透明ラベル２２補強板２３ストッパ片２４掛止部２５仕切り板２６小袋２７凹部２８錠剤収納部２９錠剤３０薬箱３１ポケット棚３２前面板３２ａ不透明部３３側板４０薬箱４１ポケット棚４２補強板４３立て掛板

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】内部に薬類が収納される薬箱において、
外側に薬を収納する複数個のポケットが設けられたこと
を特徴とする薬箱。
【請求項２】前記ポケットの前面に、指定された使用
時期の表示部が設けられていることを特徴とする請求項
１記載の薬箱。
【請求項３】前記各ポケットの形成板のうち、少なく
とも前面板が透明または半透明であることを特徴とする
請求項１または２記載の薬箱。