JPH0742537B2 - 耐熱アルミニウム合金 - Google Patents

耐熱アルミニウム合金

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JPH0742537B2
JPH0742537B2 JP7394286A JP7394286A JPH0742537B2 JP H0742537 B2 JPH0742537 B2 JP H0742537B2 JP 7394286 A JP7394286 A JP 7394286A JP 7394286 A JP7394286 A JP 7394286A JP H0742537 B2 JPH0742537 B2 JP H0742537B2
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JP
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less
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aluminum alloy
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intermetallic phase
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達史 黒淵
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱アルミニウム合金に関する。
〔従来の技術〕
現在工業的に利用されている耐熱アルミニウム合金とし
ては展伸用合金としてJIS 2218合金、鋳物用としてAC8
A、AC8B及びAC8C合金がある。また特殊な合金としてS.
A.P.(AlとAl2O3粒子との複合材;Sintered Aluminum Po
wder Productの略)及びAl−8%Fe系急冷粉末合金があ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕 上記各合金のうちJIS 2218合金並びにAC8A、AC8B及びAC
8C合金は200℃以上での強度の低下が大きく、上限使用
温度に制限がある。一方S.A.P.及びAl−8%Fe系粉末合
金は、200℃以上での強度は改善されているが、複雑な
工程を経て製造されるためコストが高く、実用に供する
のに難点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、200℃以上での高温強度がJIS 2218合
金に代表される従来合金よりも優れ、かつ通常の鋳造法
及び加工方法を使用して比較的安価に製造することの出
来る、耐熱アルミニウム合金を提供することにある。
高温強度に優れたアルミニウム合金を得る基本的方法と
しては、マトリクスを固溶強化すること、マトリクス中
に金属間相粒子を微細に分散させ分散強化すること、結
晶粒の微細化と粒界への不溶性金属間相粒子の微細析出
による粒界強化等が考えられる。本発明者等は上記の強
化機構を考慮しつつその具体的実現のために種々の検討
を行なつた結果、本発明に到達した。
即ち本発明の要旨は、重量でNi3〜12%及びMn0.3〜3%
と、Cr0.03〜1%、Zr0.03〜0.7%、V0.03〜0.7%、Co
0.03〜1%、Fe0.08〜1%及びTi0.02〜0.5%からなる
群から選ばれる少なくとも1種を合計で0.02〜2%と、
残余のアルミニウム並びに2%以下の不純物とからな
り、その鋳塊中に存在する金属間相粒子の平均粒径が2
μm以下でかつ粒子間距離が5μm以下であることを特
徴とする耐熱アルミニウム合金、に存する。
以下、本発明について詳細に説明する。
アルミニウム中にNi、Mn、Cr、Zr、V、Co、Fe、Ti等の
遷移金属を含む合金を100℃/秒以上の冷却速度で急冷
凝固させると過冷却を生じ、凝固組織は、 微細結晶粒又は網状セル組織、 金属間相粒子の微細化、及び 準安定過飽和固溶体の生成、 の諸特徴を有することは知られている(第4回軽金属学
会シンポジウム、「アルミニウム遷移金属合金の急冷凝
固」(市川理衛))。
本発明者は、上記の遷移金属を特定量含有し、かつ特定
の組織を有するアルミニウム合金が優れた特性を有する
ことを見出したのである。
上記の遷移金属の中で、Niは100〜500℃/秒の比較的小
さい凝固速度で、実質的にAl3Niからなる平均粒径が2
μm以下の微細な金属間相粒子を比較的多量に形成し、
高温度での分散強化に寄与する。そしてその必要な含有
量は3〜12%、好ましくは5〜10%である。Niが3%よ
り少ないと金属間相粒子の分散密度が小さく、粒子間距
離が5μmよりも大きくなり、目的とする高温強度が得
られず、また12%より多いと2μm以上の粗大な金属間
相粒子を形成し、高温強度の向上に寄与しない上に靭性
を低下させる。
またMnは100〜500℃/秒の比較的小さい凝固速度で比較
的多量の過飽和固溶体を形成し、高温での固溶強化に寄
与すると共に微細結晶粒又は網状セル組織を形成し、高
温での粒界強化に寄与すること及び一部は実質的にAl6M
nなる2μm以下の微細な金属間相粒子を形成し、高温
での分散強化に寄与する。そしてその必要な含有量は0.
3〜3%、好ましくは0.5〜2.5%である。Mnが0.3%より
少ないと主に固溶強化及び粒界強化への寄与が小さいこ
とにより目的とする高温強度が得られず、また3%より
多いと2μm以上の粗大な金属間相粒子を形成し、高温
強度の向上に寄与しない上に靭性を低下させる。
さらにCr、Zr、V、Co、Fe及びTiは、高温強度に対しMn
とほぼ同様の寄与をなし、100〜500℃/秒の比較的低い
冷却速度でこれらの成分の少量の添加が微細結晶粒又は
網状セル組織を形成し、粒界強化すると共に再結晶温度
を高めて高温強度の向上に寄与する。これらの成分の過
飽和固溶度は小さい上、添加量が多すぎると実質的にAl
4Cr、Al3Zr、Al3V、Al9Co2、Al6Fe、Al3Ti及びこれらの
組合せからなる金属間相粒子は比較的粗大になり易く、
また添加量が少なすぎると目的とする高温強度が得られ
ないので、成分添加量は下記の範囲にあることが必要で
ある。即ち、Crは0.03〜1%、好ましくは0.05〜0.7
%、Zrは0.03〜0.7%、好ましくは0.05〜0.5%、Vは0.
03〜0.7%、好ましくは0.05〜0.5%、Coは0.03〜1%、
好ましくは0.05〜0.7%、Feは0.08〜1%、好ましくは
0.1〜0.8%、またTiは0.02〜0.5%、好ましくは0.05〜
0.3%の範囲から選ばれる。これらの成分は2種以上を
添加してもよく、その場合の合計含有量は0.02〜2%、
好ましくは0.05〜1.5%の範囲である。
上記のNi及びMnとCr、Zr、V、Co、Fe及びTiの群から選
ばれる少なくとも1種との合金成分は、目的とする高温
強度を得るために不可欠な必須添加成分であるが、この
他に任意添加成分及び不純物として合計2%までの含有
が許される。具体的に個々の成分について例示すれば、
Cu1.2%以下、Mg1.2%以下、Zn1.2%以下、Si1%以下、
B0.3%以下等であり、これらの成分は単独で又は複合し
てマトリクスを強化し、靭性を向上させる等の効果を有
するが、多すぎると凝固時にデンドライトを形成して金
属間相粒子の分散を粗くし高温強度を低下させるので、
合計で2%以下とする必要がある。
目的とする高温強度を得るためには、上記の合金成分の
種類及び添加量の適当な選択のほかに、合金のマトリク
ス中に存在する金属間相粒子の大きさと分散度の制御が
重要な要素であり、粒子径は2μm以下、好ましくは1
μm以下で、粒子間距離は5μm以下、好ましくは3μ
m以下とする必要がある。
鋳塊中における上記のような組織の形成は、通常、凝固
時の冷却速度を100℃/秒以上とすることにより達成さ
れる。その実際的な鋳造法としては、鋳塊の厚さが10mm
以下のダイカスト鋳造、双ロール法又は単ロール法によ
る直接鋳造、低圧鋳造、溶湯鍛造、アトマイズ鋳造及び
その他の急冷鋳造法等の汎用の方法を使用することが出
来、製造コストは比較的安価である。
本合金は鋳物用合金としても、また展伸用合金としても
使用出来る。熱処理条件としては最高加熱温度が通常55
0℃以下、好ましくは450℃以下となるようにすれば、金
属間相粒子の粗大成長が抑制され、高温強度を実質的に
損なうことなく使用出来るので好ましい。
〔実施例〕
次に実施例によつて本発明の態様をより具体的に説明す
るが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施
例によつて限定されるものではない。
実施例1 表1に示す組成の合金を高周波溶解炉にて均一相となる
よう溶解して得られた融液を、水冷した双ロール間に給
湯し、厚さ5.5mm、幅70mmの鋳造板を作成した(図1に
鋳造装置の概要を示す)。融態からの冷却速度は250℃
/秒であつた。
該鋳造板を高温強度測定のための所定の温度300℃及び4
00℃で24時間予備加熱した後、JIS 13号B試験片形状に
切削して高温引張り試験に供した。高温引張り試験は、
所定の温度である300℃と400℃に30分間加熱した後、5m
m/分の速度で引張り、破断強度と伸びを測定した。その
結果を表2に示す。本発明合金G〜Qは比較合金A〜F
に比べて優れた高温強度を示した。
実施例2 表1に示す合金Hについて、凝固速度を250℃/秒、100
℃/秒及び50℃/秒の3条件で鋳造を行ない、金属間相
粒子の粒径と粒子間距離を変化させ高温強度との関係を
調べた。その結果を表3に示す。金属間相粒子の粒径が
2μmを越え、粒子間距離が5μmを越えると高温強度
の低下が著しかつた。
〔発明の効果〕 本発明に係るAl−Ni−Mn系合金は、200℃以上での高温
強度が優れているので、ピストン部品、シリンダー部
品、コネクテイングロツドまたはガスタービンのインペ
ラー等輸送機用耐熱材として、またホツトプレート板、
遮熱板等耐熱性の要求される部品の用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例で使用した双ロール法の直接鋳造装置の概
略を示す模式的断面図である。 1,1′:内部水冷ロール、2:湯溜 3:溶湯、4:鋳造板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量でNi3〜12%及びMn0.3〜3%と、Cr0.
    03〜1%、Zr0.03〜0.7%、V0.03〜0.7%、Co0.03〜1
    %、Fe0.08〜1%及びTi0.02〜0.5%からなる群から選
    ばれる少なくとも1種を合計で0.02〜2%と、残余のア
    ルミニウム並びに2%以下の不純物とからなり、その鋳
    塊中に存在する金属間相粒子の平均粒径が2μm以下で
    かつ粒子間距離が5μm以下であることを特徴とする耐
    熱アルミニウム合金。
  2. 【請求項2】重量でNi3〜12%及びMn0.3〜3%と、Cr0.
    03〜1%、Zr0.03〜0.7%、V0.03〜0.7%、Co0.03〜1
    %、Fe0.08〜1%及びTi0.02〜0.5%からなる群から選
    ばれる少なくとも1種を合計で0.02〜2%と、残余のア
    ルミニウム並びにCu1.2%以下、Mg1.2%以下、Zn1.2%
    以下、Si1%以下及びB0.3%以下からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種及び不純物を合計で2%以下含んでな
    り、その鋳塊中に存在する金属間相粒子の平均粒径が2
    μm以下でかつ粒子間距離が5μm以下であることを特
    徴とする耐熱アルミニウム合金。
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