JPH0742503A - 蒸気タービンロータ - Google Patents

蒸気タービンロータ

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Publication number
JPH0742503A
JPH0742503A JP19209593A JP19209593A JPH0742503A JP H0742503 A JPH0742503 A JP H0742503A JP 19209593 A JP19209593 A JP 19209593A JP 19209593 A JP19209593 A JP 19209593A JP H0742503 A JPH0742503 A JP H0742503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam turbine
turbine rotor
disk
stress corrosion
corrosion cracking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19209593A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikujiro Kitagawa
幾次郎 北川
Katsuo Kako
勝夫 加来
Yasushi Moriyama
康 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Casting and Forging Corp
Original Assignee
Japan Casting and Forging Corp
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Publication date
Application filed by Japan Casting and Forging Corp filed Critical Japan Casting and Forging Corp
Priority to JP19209593A priority Critical patent/JPH0742503A/ja
Publication of JPH0742503A publication Critical patent/JPH0742503A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】翼根部や翼溝部の応力腐食割れを防止し、軸部
と円板部との嵌合部分に応力腐食割れを発生させること
がない、蒸気タービンロータ。 【構成】別々に作成した軸部と円板部とを組み立てて一
体とする蒸気タービンロータであって、軸部と円板部が
異なる化学成分で、組立てに際して生じる軸部と円板部
の嵌合部分の隙間がシールされている事を特徴とし、あ
るいは更に、円板部がCrを5〜13%含有する鋼であ
ることを特徴とする、蒸気タービンロータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンのロータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電においては、熱効率の向上を図
るため単機容量の大きなタービンロータが使用される趨
勢にあり、その運転時に発生する遠心力を支えるために
材料に要求される強度は増大化する方向に向かってい
る。
【0003】一方、電力需要変動に対応するため、蒸気
タービンの運転はDSS(Day Start& Stop)化の方向に
あり、タービンロータには所謂低サイクルの繰り返し応
力が頻繁に負荷される方向にある。
【0004】これ等の結果、蒸気タービンの中でも特に
低圧蒸気タービンにおいて、タービンロータの円板部に
形成した翼の翼根部や翼溝部に、応力腐食割れに起因す
ると思われる欠陥の発生頻度が増大する傾向にある。こ
のため応力腐食割れに強い材料の使用が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】低圧蒸気タービンのロ
ータとしては、現在は主として、3.5%Ni−Cr−
Mo−V系の鋼が使用されているが、既に述べた如く、
翼根部や翼溝部に応力腐食割れが発生するという問題点
がある。
【0006】過去には、同じ成分の軸部と円板部をそれ
ぞれ別に製作し、焼ばめなどの手段で一体物に組み立て
る方法がとられていた事もあるが、焼ばめ部分の僅かな
隙間に応力腐食割れが発生するという問題点があった。
このため現在は一体物の素材を用いて軸部と円板部とを
成形加工によって形成したF.Iロータ(Full Integ-ra
l Rotor)が使用されているが、このF.Iロータは製造
工程が複雑でありまた製造コストも高いという問題点が
ある。
【0007】本発明は、翼根部や翼溝部の応力腐食割れ
を防止し、軸部と円板部との嵌合部分に応力腐食割れを
発生させることがなく、製造コストも安い蒸気タービン
ロータの提供を課題としている。
【0008】
【課題を解決するめための手段および作用】本発明は、
(1)別々に作成した軸部と円板部とを組立てて一体とす
る蒸気タービンロータにおいて、軸部と円板部とが異な
る化学成分で、組立てに際して生じる軸部と円板部の嵌
合部分の隙間がシールされていることを特徴とする、蒸
気タービンロータであり、また(2)前記(1)の蒸気ター
ビンロータで円板部を構成する鋼の化学成分が、重量%
でCrを5〜13%含有することを特徴とする蒸気ター
ビンロータである。
【0009】本発明者等は、蒸気タービン内の環境に曝
されても応力腐食割れが起こらない化学成分の鋼を用い
て円板部を作成し、それを軸部に嵌合せ、更にその嵌合
部分に水分の浸入を防ぐためのシールを施すことを見出
して本発明をなすに至った。
【0010】軸部と円板部よりなるロータ全体を応力腐
食割れが発生しない化学成分の鋼にすればよいが、現在
の製造技術や製造設備では困難であるし又経済的でな
い。従って本発明では、軸部と円板部を別々に製作し、
これを嵌合せ組立てることとによってロータとする。
【0011】軸部には応力腐食割れはみられないから、
強度、靭性を主体に考慮した化学成分の鋼、例えば従来
の3.5%Ni−Cr−Mo−V系の鋼を用いることが
できるが、高強度、高靭性とするために、P,S,A
s,Sn,Sbなどの有害元素はできるだけ低減した化
学成分の鋼が好ましい。
【0012】円板部の外周には後工程で翼を植えつける
が、翼根部や翼溝部に運転中に集中応力がかゝり応力腐
食割れが発生し易い。従って本発明では、円板部分の鋼
を、応力腐食割れの発生に対して抵抗力を持つ化学成分
の鋼とする。
【0013】タービンロータの使用環境は、タービンロ
ータの到達温度が100℃〜300℃の環境である。本
発明者等は翼根部や翼溝部に発生したワレ欠陥の金属組
織を顕微鏡により調べたが、結晶粒界の選択腐食による
ものが多く、疵は結晶粒界を選択的に伝播することが観
察された。本発明ではこのワレ疵の発生を防止するため
にCrを含有させるが、Crは5%以上含有せしめる事
が必要である。
【0014】本発明者等は、3.2%〜14.5%の範囲
でCr含有量が異なる5種類の試験材を作成し、図1に
示す二重U−Bend試験片を作り、応力を付加し、オー
トクレーブ中にて、130℃,3%NaClの水溶液中
に1000時間浸漬し、浸漬後の割れ発生の有無を調
べ、その結果を表1に示した。尚表1の各試験材のCr
以外の成分は通常のもので、鍛造後の熱処理により略同
じ強度に揃えた。
【0015】表1から分かるように、Cr量が3.2%
のものには割れの発生が認められたが、他の試験片には
割れの発生は無かった。尚表1の試験材5は割れの発生
はなかったが、切欠靭性が極めて劣るものであった。従
って本発明においては応力腐食割れ性以外の他の性質、
特に切欠靭性を確保するためにCrの含有量は13%以
下にする。
【0016】
【表1】
【0017】Cr以外の合金元素の含有量や炭素量は、
要求される円板部の機械的性質、即ち0.2%耐力、引
張強さ、伸び、切欠靭性等が確保できるように熱処理条
件との関係から決めるが、通常の低合金鋼の成分範囲に
おいて、Crを5〜13%含有せしめる事によってワレ
疵の発生を防止する事ができる。尚円板部は長時間の高
温使用に耐えるように、P,S,Si,As,Sn,S
b等の不純物は低減する事が好ましく、また炭素はクロ
ムと結合して炭化物を形成し結晶粒界のCrを低くする
ため、クロムよりも炭化物が形成され易くまた結晶粒度
を細かくする他の元素例えばTi,Nb等を併せ添加す
る事が好ましく、またCr炭化物を固溶化する熱処理を
施す事も好ましい。
【0018】円板部は鍛造、熱処理、機械加工によって
所定の寸法に製作し、別途に製作された軸部に嵌合せて
一体化するが、嵌合の方法は、焼ばめ、冷しばめまたは
その組合せや、ボルト、キーによる締結などが使用でき
る。また起動−停止の時間短縮や、運転中の事故による
回転数の急激な変動による円板部と軸部のスリップを防
止するため、歯を加工して噛み合わせるなどの方式も好
ましい。
【0019】嵌合した軸部と円板部との間には僅かの隙
間が存在するが、運転中又は停止中に露点に達した水蒸
気が、例えばClイオンを含む水となり、この隙間中に
凝集濃化し、応力腐食割れを発生させる懸念がある。本
発明ではこのために、軸部と円板部の嵌合部分の隙間を
シールする。このシールは、溶射、溶接、ゴム・油脂の
圧入等の、隙間への水分の浸入を防止することができる
方法で適宜行うが、運転中又は停止中の円板部の遠心力
により隙間の間隔は変化するため、この変化に追従可能
なシール方法とする。
【0020】
【発明の効果】本発明による蒸気タービンロータは、翼
根部や翼溝部の応力腐食割れの発生を防止し、かつ軸部
と円板部との嵌合部分にも応力腐食割れを発生させるこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】は二重U−Bend試験片の説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】別々に作成した軸部と円板部とを組立てて
    一体とする蒸気タービンロータにおいて、軸部と円板部
    とが異なる化学成分で、組立てに際して生じる軸部と円
    板部の嵌合部分の隙間がシールされていることを特徴と
    する、蒸気タービンロータ。
  2. 【請求項2】円板部を構成する鋼の化学成分が、重量%
    でCrを5〜13%含有することを特徴とする、請求項
    1に記載の蒸気タービンロータ。
JP19209593A 1993-08-03 1993-08-03 蒸気タービンロータ Pending JPH0742503A (ja)

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JP19209593A JPH0742503A (ja) 1993-08-03 1993-08-03 蒸気タービンロータ

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JP19209593A JPH0742503A (ja) 1993-08-03 1993-08-03 蒸気タービンロータ

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JPH0742503A true JPH0742503A (ja) 1995-02-10

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ID=16285566

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JP19209593A Pending JPH0742503A (ja) 1993-08-03 1993-08-03 蒸気タービンロータ

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