JPH0741892A - 機械的に合金化された酸化物分散強化型合金からなる工業炉ファン - Google Patents
機械的に合金化された酸化物分散強化型合金からなる工業炉ファンInfo
- Publication number
- JPH0741892A JPH0741892A JP20573993A JP20573993A JPH0741892A JP H0741892 A JPH0741892 A JP H0741892A JP 20573993 A JP20573993 A JP 20573993A JP 20573993 A JP20573993 A JP 20573993A JP H0741892 A JPH0741892 A JP H0741892A
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- JP
- Japan
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- industrial furnace
- furnace fan
- fan
- alloy
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Abstract
(57)【要約】
【目的】既存の材料から成る工業炉ファンでは使用でき
ないような高温度での使用が可能であり、且つ耐衝撃性
が良好で信頼性の高い工業炉ファンを提供する。 【構成】高温の炉内で使用され、表面が高温の炉内雰囲
気に晒される工業炉ファンを、組成が重量%でCr:1
8〜40%,Fe:5%以下,Al:5%以下,Ti:
5%以下,残部実質的にNiからなり、オーステナイト
マトリックス中に微細な高融点金属酸化物を0.1〜2
%分散含有する、機械的に合金化された酸化物分散強化
型合金にて構成する。
ないような高温度での使用が可能であり、且つ耐衝撃性
が良好で信頼性の高い工業炉ファンを提供する。 【構成】高温の炉内で使用され、表面が高温の炉内雰囲
気に晒される工業炉ファンを、組成が重量%でCr:1
8〜40%,Fe:5%以下,Al:5%以下,Ti:
5%以下,残部実質的にNiからなり、オーステナイト
マトリックス中に微細な高融点金属酸化物を0.1〜2
%分散含有する、機械的に合金化された酸化物分散強化
型合金にて構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温における強度,耐食
性が要求される工業炉ファンに関し、特にその構成材に
特徴を有する工業炉ファンに関する。
性が要求される工業炉ファンに関し、特にその構成材に
特徴を有する工業炉ファンに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
高温の空気を送風して、その送風力で鋼板等を浮上させ
て加熱するフローティング炉や、炉内雰囲気を撹拌して
均一化する均熱炉のファン等高温に晒される工業炉ファ
ンは、従来Ni基の耐熱超合金やセラミックス材から成
るものが用いられている。
高温の空気を送風して、その送風力で鋼板等を浮上させ
て加熱するフローティング炉や、炉内雰囲気を撹拌して
均一化する均熱炉のファン等高温に晒される工業炉ファ
ンは、従来Ni基の耐熱超合金やセラミックス材から成
るものが用いられている。
【0003】しかしながら従来のNi基の合金の場合耐
熱温度が充分とは言い難く、またセラミックス材から成
る工業炉ファンの場合、耐衝撃強度が充分でなく、炉内
のダスト等の衝突によって衝撃破壊を起こし易く、信頼
性の点で不十分である等の問題があった。
熱温度が充分とは言い難く、またセラミックス材から成
る工業炉ファンの場合、耐衝撃強度が充分でなく、炉内
のダスト等の衝突によって衝撃破壊を起こし易く、信頼
性の点で不十分である等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたものであり、その要旨は、高
温の炉内で使用され、表面が高温の炉内雰囲気に晒され
る工業炉ファンを、組成が重量%でCr:18〜40
%,Fe:5%以下,Al:5%以下,Ti:5%以
下,残部実質的にNiからなり、オーステナイトマトリ
ックス中に微細な高融点金属酸化物を0.1〜2%分散
含有する、機械的に合金化された酸化物分散強化型合金
にて構成したことにある。
を解決するためになされたものであり、その要旨は、高
温の炉内で使用され、表面が高温の炉内雰囲気に晒され
る工業炉ファンを、組成が重量%でCr:18〜40
%,Fe:5%以下,Al:5%以下,Ti:5%以
下,残部実質的にNiからなり、オーステナイトマトリ
ックス中に微細な高融点金属酸化物を0.1〜2%分散
含有する、機械的に合金化された酸化物分散強化型合金
にて構成したことにある。
【0005】以上のように本発明は、Niを基としてこ
れにCr,Fe,Al,Tiを所定量含有させ、且つ高
融点酸化物の微細粒子を分散させて成る材料にて工業炉
ファンを構成したものである。
れにCr,Fe,Al,Tiを所定量含有させ、且つ高
融点酸化物の微細粒子を分散させて成る材料にて工業炉
ファンを構成したものである。
【0006】マトリックス中に酸化物の微細な粒子を分
散含有させる手法としては、表面酸化法,内部酸化法,
共沈法等が知られているが、本発明では機械的合金法
(MA法:メカニカル・アロイング法)を用いている。
散含有させる手法としては、表面酸化法,内部酸化法,
共沈法等が知られているが、本発明では機械的合金法
(MA法:メカニカル・アロイング法)を用いている。
【0007】この機械的合金法はINCO社(ジ・イン
ターナショナル・ニッケル・カンパニー・インコーポレ
ーテッド)により開発されたもので、ボールミル等の混
合機の内部に合金成分の粉末を装入し、そして混合機に
よって粉末の破砕,接合,塑性変形等を繰り返し起こさ
せて最終的に合金化を行うもので、合金成分の粉末とと
もにY2O3等の高融点酸化物粒子を装入しておくこと
で、合金マトリックス中にかかる酸化物粒子を微細に分
散させて含有させることができる。
ターナショナル・ニッケル・カンパニー・インコーポレ
ーテッド)により開発されたもので、ボールミル等の混
合機の内部に合金成分の粉末を装入し、そして混合機に
よって粉末の破砕,接合,塑性変形等を繰り返し起こさ
せて最終的に合金化を行うもので、合金成分の粉末とと
もにY2O3等の高融点酸化物粒子を装入しておくこと
で、合金マトリックス中にかかる酸化物粒子を微細に分
散させて含有させることができる。
【0008】このようにしてNi基合金のマトリックス
中に微細且つ均一に分散せしめられた酸化物粒子は安定
なものであって、高温に加熱されてもマトリックスと反
応せず、常温から高温に亘って強化機構を発現する。
中に微細且つ均一に分散せしめられた酸化物粒子は安定
なものであって、高温に加熱されてもマトリックスと反
応せず、常温から高温に亘って強化機構を発現する。
【0009】例えば過飽和固溶体から微細な粒子を析出
させることで強化を図った場合には、常温では有効であ
るものの高温になると析出物がマトリックスと反応して
強化の働きが失われてしまう問題があるが、上記機械的
合金法による酸化物粒子分散強化合金はこのようなこと
がなく、高温度まで安定である。
させることで強化を図った場合には、常温では有効であ
るものの高温になると析出物がマトリックスと反応して
強化の働きが失われてしまう問題があるが、上記機械的
合金法による酸化物粒子分散強化合金はこのようなこと
がなく、高温度まで安定である。
【0010】従ってこの合金を用いて構成した本例の工
業炉ファンは、従来の金属材料では使用できなかったよ
うな高温、例えば1200℃以上の高温でも充分使用に
耐え、充分な耐久性を有する。
業炉ファンは、従来の金属材料では使用できなかったよ
うな高温、例えば1200℃以上の高温でも充分使用に
耐え、充分な耐久性を有する。
【0011】また本発明の工業炉ファンは金属材料から
成るものであるから、従来のセラミックス材料から成る
工業炉ファンに較べて耐衝撃強度が高く、信頼性におい
ても優れている。
成るものであるから、従来のセラミックス材料から成る
工業炉ファンに較べて耐衝撃強度が高く、信頼性におい
ても優れている。
【0012】次に本発明における各成分の限定理由を詳
述する。 Cr:18〜40% Crは耐熱性確保のために18%以上必要である。但し
40%を超えて含有させるとオーステナイト組織を維持
し難くなる。よって上限を40%とする。
述する。 Cr:18〜40% Crは耐熱性確保のために18%以上必要である。但し
40%を超えて含有させるとオーステナイト組織を維持
し難くなる。よって上限を40%とする。
【0013】Fe:5%以下 Feも耐熱性確保のために必要な成分であるが、5%を
超えて添加すると耐酸化性,耐熱性が劣るようになる。
よって上限を5%とする。
超えて添加すると耐酸化性,耐熱性が劣るようになる。
よって上限を5%とする。
【0014】Al:5%以下 Ti:5%以下 Al,Tiは高温における耐酸化性確保のために必要な
成分であるが、5%より多くなると有害な大型介在物の
増加をもたらす。よって上限を5%とする。
成分であるが、5%より多くなると有害な大型介在物の
増加をもたらす。よって上限を5%とする。
【0015】高融点金属酸化物:0.1〜2% 高融点金属酸化物としてはY2O3,Ce2O3,Zr
O2,Al2O3,Gd2O3その他のものが可能である
が、望ましいのはY2O3である。
O2,Al2O3,Gd2O3その他のものが可能である
が、望ましいのはY2O3である。
【0016】これら高融点金属酸化物は材料の耐熱性を
確保する上で0.1%以上必要である。但しその効果は
2%で飽和するため上限を2%とする。
確保する上で0.1%以上必要である。但しその効果は
2%で飽和するため上限を2%とする。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳述する。表1
に示す組成の酸化物分散強化型合金の粉末を機械的合金
法(メカニカル・アロイング法)にて製造し、更に熱間
押出して固化した。そして機械加工により最大厚さが2
0mm,幅が200mm,長さが300mmのブレード
を6枚有する工業炉ファンを作製し、そして雰囲気温度
が1200℃の実際の鋼加熱炉にこれを用いて、回転速
度2500rpmで運転し、破断に到るまでの寿命を調
べた。
に示す組成の酸化物分散強化型合金の粉末を機械的合金
法(メカニカル・アロイング法)にて製造し、更に熱間
押出して固化した。そして機械加工により最大厚さが2
0mm,幅が200mm,長さが300mmのブレード
を6枚有する工業炉ファンを作製し、そして雰囲気温度
が1200℃の実際の鋼加熱炉にこれを用いて、回転速
度2500rpmで運転し、破断に到るまでの寿命を調
べた。
【0018】また比較のために既存材料であるNi基合
金から成る工業炉ファン,セラミックス製の工業炉ファ
ンについても同様の試験を行った。結果が表2に示して
ある。
金から成る工業炉ファン,セラミックス製の工業炉ファ
ンについても同様の試験を行った。結果が表2に示して
ある。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】表2の結果に表われているように、本発明
の工業炉ファンはNi基合金から成る工業炉ファン及び
セラミックス製工業炉ファンに較べて著しく高い寿命を
示している。尚比較例のNi基合金から成る工業炉ファ
ンはクリープ変形による破断を起し、またセラミックス
製工業炉ファンは炉内のダスト等の衝突による衝撃破壊
を起した。
の工業炉ファンはNi基合金から成る工業炉ファン及び
セラミックス製工業炉ファンに較べて著しく高い寿命を
示している。尚比較例のNi基合金から成る工業炉ファ
ンはクリープ変形による破断を起し、またセラミックス
製工業炉ファンは炉内のダスト等の衝突による衝撃破壊
を起した。
【0022】この結果から、本発明例の工業炉ファンは
金属材料の有する優れた耐衝撃性能及び耐熱性を有し、
特に従来の金属材料から成る工業炉ファンでは使用でき
ないような高温度での使用が十分可能である。
金属材料の有する優れた耐衝撃性能及び耐熱性を有し、
特に従来の金属材料から成る工業炉ファンでは使用でき
ないような高温度での使用が十分可能である。
【0023】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において、種々変更を加えた態様で実施可能である。
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において、種々変更を加えた態様で実施可能である。
【0024】
【発明の効果】上記のように本発明の工業炉ファンは1
200℃以上の高温度に晒される工業炉ファンとして充
分使用可能であり、しかも耐衝撃特性が良好で信頼性に
おいても優れている。
200℃以上の高温度に晒される工業炉ファンとして充
分使用可能であり、しかも耐衝撃特性が良好で信頼性に
おいても優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】 高温の炉内で使用され、表面が高温の炉
内雰囲気に晒される工業炉ファンであって、組成が重量
%でCr:18〜40%,Fe:5%以下,Al:5%
以下,Ti:5%以下,残部実質的にNiからなり、オ
ーステナイトマトリックス中に微細な高融点金属酸化物
を0.1〜2%分散含有する、機械的に合金化された酸
化物分散強化型合金からなる工業炉ファン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20573993A JPH0741892A (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 機械的に合金化された酸化物分散強化型合金からなる工業炉ファン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20573993A JPH0741892A (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 機械的に合金化された酸化物分散強化型合金からなる工業炉ファン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0741892A true JPH0741892A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=16511863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20573993A Pending JPH0741892A (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 機械的に合金化された酸化物分散強化型合金からなる工業炉ファン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0741892A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6842123B1 (en) | 1999-11-10 | 2005-01-11 | Idec Izumi Corporation | Electromechanical switching device and emergency shut-off and communication system utilizing same |
-
1993
- 1993-07-27 JP JP20573993A patent/JPH0741892A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6842123B1 (en) | 1999-11-10 | 2005-01-11 | Idec Izumi Corporation | Electromechanical switching device and emergency shut-off and communication system utilizing same |
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