JPH0741259A - エレベータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リモートコントロールによって各種運転操作
モードが設定できるようにする。 【構成】 この発明のエレベータ装置は、各種運転操作
モードを設定する場合に、可搬型のリモートコントロー
ル装置１を手に持って設定キー１１を操作し、その設定
した運転操作モードをエレベータかご内の受信装置３に
無線送信する。受信装置はこの信号を受けて、設定され
た運転操作モードを復調し、その運転操作モードの指示
信号を制御装置５に伝送し、制御装置は設定された運転
操作モードに基づき、例えば各階停止運転、特定階を不
停止階とする自動運転、運転手付き運転などの各種の運
転操作モードでの運転制御を行なう。こうして、リモー
トコントロール装置１の操作によって、かご内操作盤内
の各種スイッチを直接操作しなくても、各種運転操作モ
ードをリモート設定することができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、可搬型のリモートコ
ントロール装置からの運転操作モード設定操作により、
かご内の操作盤に直接タッチしなくても種々の運転操作
モードの設定操作ができるようにしたエレベータ装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベータ装置は、エレベータの
かご内操作盤の鍵付きボックス内に各階強制停止スイッ
チや専用運転スイッチ、運転手付き運転スイッチなどの
各種運転操作モードの切替スイッチを設け、その切替ス
イッチの選択や切替操作によって必要な運転操作モード
に設定して運転を行なっている。またフロア未使用時の
サービス階切り離しのための不停止スイッチなども取り
付け、その操作によってサービス階を切り離す機能も有
している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータ装置では、これらのスイッチとしてト
グルスイッチなどを使用する場合が多く、操作盤内に広
い取り付けスペースを必要とし、それゆえに操作盤その
ものの取付容積が大きくなる問題点があった。

【０００４】また、スイッチは操作盤内のマイクロコン
ピュータ応用のカーコントローラまで配線せねばならな
いために製作時の作業効率が良くない問題点もあった。

【０００５】加えて、各種の運転操作モードはエレベー
タ設置建屋によって要求されるパターンが異なるため
に、ほとんど物件対応の仕様でスイッチを追加する場合
が多く、設計、製作に手間と時間がかかる問題点もあっ
た。

【０００６】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、カーコントローラまで配線する必要
をなくし、また配線作業、スイッチ取付作業など、設
計、製作時に必要とされる手間や時間を少なくすること
ができるエレベータ装置を提供することを目的とする。

【０００７】またこの発明は、各種運転操作モードの設
定作業が簡単、かつ正確に行なえるエレベータ装置を提
供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明のエレベ
ータ装置は、所望の運転操作モードの設定キーと、この
設定キーによって設定された運転操作モードを示す信号
を無線送信する送信回路を備えた可搬型のリモートコン
トロール装置と、エレベータかご内に設置され、リモー
トコントロール装置からの無線信号を受信し、運転操作
モードを復調する受信装置と、受信装置と接続され、運
転操作モードに基づいてエレベータの運転を行なう制御
装置とを備えたものである。

【０００９】請求項２の発明は、請求項１のエレベータ
装置において、リモートコントロール装置が、エレベー
タかごの照明装置、空調装置のオン／オフ設定キーを備
えたものである。

【００１０】請求項３の発明は、請求項１または２のエ
レベータ装置において、リモートコントロール装置が、
汎用テンキーとキー入力設定データのメモリとキー入力
設定データの表示部とを備えたものである。

【００１１】

【作用】請求項１の発明のエレベータ装置では、各種運
転操作モードを設定する場合に、可搬型のリモートコン
トロール装置を手に持って設定キーを操作し、その設定
した運転操作モードをエレベータかご内の受信装置に無
線送信する。受信装置はこの信号を受けて、設定された
運転操作モードを復調し、その運転操作モードの指示信
号を制御装置に伝送し、制御装置は設定された運転操作
モードに基づき、例えば各階停止運転、特定階を不停止
階とする自動運転、運転手付き運転などの各種の運転操
作モードでの運転制御を行なう。

【００１２】こうして、リモートコントロール装置の操
作によって、かご内操作盤内の各種スイッチを直接操作
しなくても、各種運転操作モードをリモート設定するこ
とができるようになる。

【００１３】請求項２の発明のエレベータ装置では、リ
モートコントロール装置がエレベータかごの照明装置、
空調装置のオン／オフ設定キーを備えることにより、各
種運転操作モードのリモート設定と共に、かご内の照明
装置や空調装置のリモート操作も可能とする。

【００１４】請求項３の発明のエレベータ装置では、リ
モートコントロール装置が汎用テンキーとキー入力設定
データのメモリとキー入力設定データの表示部とを備え
ることにより、汎用テンキーの操作によって運転操作モ
ードを入力してメモリに保存させ、また表示部の表示を
見て入力した運転操作モードを確認してからかご内の受
信装置に送信する。そして必要な時には、メモリに保存
されたデータを呼び出して表示部に表示させることによ
って運転操作モードの確認を行う。

【００１５】

【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図１〜図５は請求項１および２の発明の共通する
実施例を示している。

【００１６】図３はこの実施例のエレベータ装置のシス
テム構成を示しており、エレベータ装置は、所望の運転
操作モードを設定してその運転操作モードを示す信号を
無線送信する可搬型のリモートコントロール装置１と、
エレベータかご内の操作盤２に設置され、リモートコン
トロール装置１からの無線信号を受信し、運転操作モー
ドを復調する受信装置３と、操作盤２および受信装置３
と接続され、かご呼び登録、運転操作モード登録などの
制御を行なうカーコントローラ４と、機械室などに設置
され、カーコントローラ４と伝送線で接続されるエレベ
ータ制御装置５から構成されており、このエレベータ制
御装置５によって、エレベータかご６を昇降駆動するた
めの駆動装置７の制御を行なう。

【００１７】そしてリモートコントロール装置１は、図
１に示すように、各種のスライドスイッチ１１を備えて
おり、例えば各スイッチの傍らには不停止設定階床の表
示文字や、各階停止、専用、運転手付き運転（ＡＴＴ）
などの各種運転の名称が添え書きされている。エレベー
タ運転者はこのリモートコントロール装置１を手に持
ち、これらのスイッチ１１を操作することによって運転
操作モードを設定する。

【００１８】そしてこのリモートコントロール装置１に
は、電源として水銀電池のような電池１２がセットされ
ており、電源スイッチ１３の投入によって電池１２から
電力が回路に供給される。またリモートコントロール装
置１は、各種運転操作モードの設定信号を送信するため
に送信回路１４を備えており、スライドスイッチ１１に
よって設定された運転操作モード設定信号をコード化
し、さらに特定の周波数の搬送波に乗せて発信するよう
になっている。

【００１９】なお、この実施例の場合、送信回路１４
は、図５に信号データ構造を示すように、設定スイッチ
情報を２進コード化し、これにスタートビット２ビット
とストップビット１ビットを付加してスイッチコードと
し、さらにヘッダＳＴＸおよびターミネータＥＴＸを付
加したテキスト形式の信号にして送信する。なお、隣り
合うかご間で万一混信が起こることがないように、エレ
ベータかごごとに識別番号をあらかじめ割り付けてお
き、リモートコントロール装置１によってスイッチコー
ドにその識別番号を付加して送信するようにしてもよ
い。

【００２０】リモートコントロール装置１の通信速度は
９６００ｂｐｓ程度の高速とし、電源スイッチ４の投入
時に、このテキスト形式のコード信号を１秒間に１回程
度発信するものとする。加えて、リモートコントロール
装置１の送信電波強度はエレベータかご内の操作盤に必
要かつ十分な強度で到達できる程度とし、１〜１．５ｍ
の範囲で受信できる程度とするのが好ましい。

【００２１】図２はリモートコントロール装置１の送信
回路１４の部分の回路構成を示しており、種々のスライ
ドスイッチ１１のオン／オフ状態を格納する入力バッフ
ァ１４ａ、この入力バッファ１４ａの格納データを受
け、テキスト形式のシリアルコードデータに変換する送
信制御ＬＳＩ１４ｂ、テキスト形式のシリアルコードデ
ータを所定の周波数の変調波に乗せて送信する変調回路
１４ｃ、および変調回路１４ｃからの信号を空中に送出
する送信アンテナ１４ｄを備えている。

【００２２】図３に示すように、かご内に設置される操
作盤２には扉開閉スイッチや発光素子を内蔵した行先階
登録押し釦Ｂ１〜Ｂ６が取り付けられており、またリモ
ートコントロール装置１からの運転操作モードを示すス
イッチ設定信号を受信して復調するための受信装置３が
内蔵されている。

【００２３】この受信装置３には、受信アンテナ１５と
この受信アンテナ１５が受信したリモートコントロール
装置１からの信号を復調する復調回路１６が備えられて
いる。

【００２４】同じく図３に示すように、カーコントロー
ラ４は、かご内の呼び登録操作による停止階の登録を行
なう制御部であって、マイクロコンピュータなどの中央
演算装置１７を中枢とし、入力部１８、スイッチ設定識
別制御部１９、デジタル出力部２０およびデジタル入力
部２１を備えている。

【００２５】次に、上記構成のエレベータ装置の動作に
ついて説明する。まずエレベータの各種運転操作モー
ド、例えば不停止階の設定、各階停止あるいは自動運転
の設定などを行なうに際しては、リモートコントロール
装置１を手に持って、スイッチ１１群の該当するものを
操作し、電源スイッチ１３を投入する。これによってリ
モートコントロール装置１の送信回路１４から運転操作
モードを示すスイッチ設定信号が発信される。

【００２６】かご内操作盤２の受信装置３では、リモー
トコントロール装置１からの信号を受信アンテナ１５に
よって受信し、復調回路１６によってベースバンドシリ
アル信号に変換され、カーコントローラ４内の入力部１
８に与えられる。入力部１８では、受信した信号をスイ
ッチ設定識別制御部１９に与え、スイッチ設定識別制御
部１９はこのシリアル信号からスイッチ設定コードを識
別し、運転操作モードを示すスイッチ設定コード信号を
中央演算装置１７に与え、中央演算装置１７はスイッチ
設定コード信号をエレベータ制御装置５へ出力する。

【００２７】そこで、エレベータ制御装置５はこのスイ
ッチ設定コード信号に基づいて各種運転モードでエレベ
ータかごの運転制御を行なう。例えば、各階停止運転の
スイッチ１１がオンであれば、各階停止運転を行ない、
また図１に示したように５階と２階のスイッチの設定が
不停止側になっていれば、その階のサービス階を切り離
し、かご呼びもホール呼びも登録禁止とする。

【００２８】次に、図４および図５に基づいて、上記の
スイッチ設定信号の送信、受信の流れについてさらに詳
しく説明する。リモートコントロール装置１内の運転設
定スイッチ１１によるスイッチ設定レベルデータは送信
回路１４の入力バッファ１４ａによってスイッチ設定コ
ードデータに変換され、送信制御ＬＳＩ１４ｂによって
シリアル変換され、さらに図５に示すようにヘッダＳＴ
ＸおよびターミネータＥＴＸが付加され、時分割シリア
ルスイッチ設定コードデータに変換され、これが変調回
路１４ｃを通して送信搬送波に乗せられ、送信アンテナ
１４ｄから発信される。

【００２９】かご内操作盤２では、その受信装置３の受
信アンテナ１５が上記の発信信号を受信し、復調回路１
６において復調して元の時分割シリアルスイッチ設定コ
ードデータに戻し、カーコントローラ４のスイッチ設定
識別制御部１９に入力部１８を通して与える。

【００３０】スイッチ設定識別制御部１９では、入力さ
れる時分割シリアルスイッチ設定コードデータを元のス
イッチ設定コードデータに変換して中央演算装置１７に
入力し、中央演算装置１７はスイッチ設定コード信号を
エレベータ制御装置５に制御ネットワーク（図示せず）
を経由して有線で伝送する。

【００３１】エレベータ制御装置５では、入力されてく
るスイッチ設定コード信号に対して、あらかじめプログ
ラミングされた各種運転操作ソフトウェアの中から該当
するソフトウェアを選定し、その運転操作ソフトウェア
に基づいて運転制御および停止階制御を行なう。

【００３２】このようにして、この実施例のエレベータ
装置では、リモートコントロール装置１のスイッチ操作
により、従来、操作盤２内に鍵付きで設けられていた各
種運転操作モードの設定スイッチによるスイッチ設定と
同じ機能を実現することができることになる。またリモ
ートコントロール装置１は可搬型のもので、テレビ、オ
ーディオ機器、空調機などに広く用いられるようになっ
て来ているリモートコントロール装置と同種のものを採
用することができ、小型のスライドスイッチなどを数多
く搭載することによって多種類の機能スイッチを標準化
して対応させることができ、従来のように物件対応の制
限が少なくなり、設計の自由度が向上することになる。

【００３３】なお、上記の実施例では、リモートコント
ロール装置１に運転操作モードを設定するスイッチ１１
群だけを搭載したが、これに限定されず、かご内に設置
されている照明装置のオン／オフ制御スイッチや空調機
のオン／オフ、温度制御スイッチなども搭載することに
よって、使い勝手がさらに向上することになる。

【００３４】次に、請求項３の発明の実施例について、
図６〜図９に基づいて説明する。請求項３の発明の実施
例に使用されるリモートコントロール装置は、汎用テン
キーとキー入力設定データのメモリとキー入力設定デー
タの表示部とを備えたことを特徴とするもので、図６に
示すように、外観上は汎用テンキー２２と、このテンキ
ー２２の入力結果や後述するメモリの登録情報を表示す
る液晶表示器２３と、確定入力キー２４ａ、設定入力キ
ー２４ｂ、解除入力キー２４ｃ、確認入力キー２４ｄ、
送信指令キー２５などを操作部に備え、また第１実施例
と同じく電源となる電池１２および送信回路１４を内蔵
している。

【００３５】また内部回路の構成は、図７に示すよう
に、汎用テンキー２２および各種入力キー２４ａ〜２４
ｄの操作信号をスイッチ信号にして入力するキースイッ
チ２６、キー入力信号の入力バッファ２７、キー入力信
号から各種運転操作モードを設定し、解除し、確認し、
確定するなどの演算制御を行なうマイクロコンピュータ
２８、入力データを格納するメモリ２９を備えており、
また送信回路１４を構成する送信制御ＬＳＩ１４ｂ、変
調回路１４ｃおよび送信アンテナ１４ｄを備えている。

【００３６】上記の汎用テンキー２２は、スイッチ名称
を入力するもので、１とＡ，Ｂ，Ｃ、２とＤ，Ｅ，Ｆ、
３とＧ，Ｈ，Ｉ、…というよう数字キーと文字キーとが
兼用になっていて、同一キーを繰り返し押すことによっ
て数字とそれに割当てられている文字とが順に液晶表示
器２３に現われ、意図する数字あるいは文字が出て来た
ところで確定入力キー２４ａを押すことによってその数
字あるいは文字が確定入力されるようになっている。

【００３７】なお、このリモートコントロール装置１を
用いて発信する運転操作モードを示すスイッチ設定コー
ドデータ信号を受信する受信装置３や、受信装置３で復
調されたスイッチ設定コードデータに基づいて該当する
運転操作モードにエレベータ側を設定するカーコントロ
ーラ４およびエレベータ制御装置５の部分の構成は、第
１実施例と同じである。

【００３８】次に、上記の構成のリモートコントロール
装置１を用いてエレベータの運転操作モードの設定操作
を行なう手順について説明する。

【００３９】まずスイッチ名称は次の通り決定されてい
るものとする。

【００４０】

【００４１】 名 称 機 能 設 定 解 除 ＥＦＬ 各階停止運転モード １ ０ ＩＮＤ 専用運転モード １ ０ ＡＴＴ 運転手付き運転モード １ ０ ＰＤＳ ポジションデータセット １ ０ １Ｆ １階不停止 １ ０ ２Ｆ ２階不停止 １ ０ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ６Ｆ ６階不停止 １ ０

【００４２】そしてこれらの運転操作モードに切り替え
る時の操作は、例えば、各階停止運転モード設定の場合
には、図８に示す時系列でキー入力操作することによっ
て行なう。すなわち、テンキー２２のうち「２」のキー
を３回押すことによって「Ｅ」が表示されたところで
「確定」入力キー２４ａを押すことによって最初の文字
「Ｅ」の入力を確定する。続いて、「２」のキーを４回
続けて押すことによって「Ｆ」の文字を表示させ、「確
定」入力キー２４ａを押すことによって、次の文字
「Ｆ」の入力を確定する。さらに続いて、「４」のキー
を４回続けて押すことによって「Ｌ」の文字を表示さ
せ、「確定」入力キー２４ａを押すことによって「Ｌ」
の文字入力を確定し、さらに「＝」のキーを押し、「確
定」入力キー２４ａを押すことによって「＝」の入力を
確定する。

【００４３】こうして表示器２３に「ＥＦＬ＝」の表示
を行なわせたところで、続いて、「設定」入力キー２４
ｂを押す。これによって、「ＥＦＬ＝１」と表示される
と共に、この各階停止運転モードの設定操作が完了し、
マイクロコンピュータ２８の処理によってメモリ２９に
その運転操作モードが登録されることになる。

【００４４】逆に、各階停止運転モードを解除操作は、
「ＥＦＬ＝」表示させたところで、「解除」入力キー２
４ｃを押すことによって行なう。

【００４５】さらに、現在設定されている操作モードを
確認したい場合には、「ＥＦＬ＝」としたところで「確
認」入力キー２４ｄを押すことによって、液晶表示器２
３に各階停止モードであれば「ＥＦＬ＝１」と表示さ
れ、各階停止モードが解除されていれば「ＥＦＬ＝０」
と表示され、現在の運転操作モードを確認することがで
きる。

【００４６】また２階を不停止階に設定する場合には、
図９に示すように、「２」のキーを押して「２」の数字
を表示させ、「確定」入力キー２４ａを押すことによっ
て「２」の数字入力を確定し、続いて「２」のキーを４
回続けて押すことによって「Ｆ」の文字を表示させ、
「確定」入力キー２４ａを押すことによって「Ｆ」の文
字入力を確定し、さらに「＝」のキーを押し、「確定」
入力キー２４ａを押すことによって「＝」の入力を確定
する。

【００４７】こうして「２Ｆ＝」の表示が出た状態で、
次に「設定」入力キー２４ｂを押すことによって「２Ｆ
＝１」の表示が出ると共に、２階不停止の操作モードが
確定され、メモリ２９に登録される。

【００４８】なお、通常は各運転操作モードのデフォル
ト値として「０」が設定してあり、新しく運転操作モー
ドを「１」に設定操作しなければ解除状態に設定される
ことにして、いちいちすべての運転操作モードを入力し
なくてもよいようにしておく。

【００４９】こうして運転操作モードの登録が完了した
ならば、「送信」指令キー２５を押すことによって第１
実施例と同じように登録されている運転操作モードを示
すスイッチ設定コードデータに変調をかけて送信回路１
４から発信させることができ、これをかご内操作盤２の
受信装置３によって受信させることにより運転操作モー
ドの設定ができることになる。

【００５０】このようにして、この実施例のエレベータ
装置では、リモートコントロール装置１に汎用テンキー
２２と表示器２３と運転操作モードのメモリ２９を設け
るようにすれば、運転操作モードの種類が増加するよう
な場合でも、メモリ２９に登録する運転操作モードの種
類を増加させることによって対応することができ、リモ
ートコントロール装置１のテンキーの数を増加させる必
要がなく、リモートコントロール装置の筐体をコンパク
トにしながら多機能の運転操作モードの設定操作が可能
となる。

【００５１】

【発明の効果】以上のように請求項１の発明によれば、
各種運転操作モードを設定する場合に、可搬型のリモー
トコントロール装置を手に持って設定キーを操作し、そ
の設定した運転操作モードをエレベータかご内の受信装
置に無線送信し、受信装置でこの信号を受けて、設定さ
れた運転操作モードを復調し、その運転操作モードの指
示信号を制御装置に伝送し、制御装置は設定された運転
操作モードに基づき、例えば各階停止運転、特定階を不
停止階とする自動運転、運転手付き運転などの各種の運
転操作モードでの運転制御を行なうようにしているの
で、従来のようにかご内操作盤内の各種スイッチを直接
操作しなくても、リモートコントロール装置の操作によ
って各種運転操作モードをリモート設定することができ
るようになり、操作盤内のスイッチ取り付けスペースを
節約することができて操作盤をコンパクト化でき、また
リモートコントロール装置に各種スイッチを設定すれば
よいために多種類の運転操作モードの設定が容易とな
る。

【００５２】請求項２の発明によれば、リモートコント
ロール装置がエレベータかごの照明装置、空調装置のオ
ン／オフ設定キーを備えるようにしたので、各種運転操
作モードのリモート設定と共に、かご内の照明装置や空
調装置のリモート操作ができる。

【００５３】請求項３の発明によれば、リモートコント
ロール装置が汎用テンキーとキー入力設定データのメモ
リとキー入力設定データの表示部とを備えるようにした
ので、表示部の表示を見て入力した運転操作モードを確
認してからかご内の受信装置に送信することができるよ
うになり、各種運転操作モードの正確な設定が可能であ
り、また各種運転操作モードを増加させる場合にもキー
の数を増やさなくてもキー入力のパターンを変更するだ
けで対応することができ、多種類の運転操作モードの設
定操作がコンパクトなリモートコントロール装置によっ
て実現できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１および請求項２の発明の共通する実施
例に用いるリモートコントロール装置の正面図および側
面図。

【図２】上記実施例のリモートコントロール装置の回路
図。

【図３】上記実施例のシステム構成図。

【図４】上記実施例の運転操作モードの設定動作を示す
フローチャート。

【図５】上記実施例に用いられる運転操作モードを示す
スイッチ設定コードデータの構造図。

【図６】請求項３の発明の一実施例に用いられるリモー
トコントロール装置の正面図。

【図７】上記実施例のリモートコントロール装置の回路
図。

【図８】上記実施例における運転操作モードの設定手順
を示す説明図。

【図９】上記実施例における他の運転操作モードの設定
手順を示す説明図。

【符号の説明】

１ リモートコントロール装置 ２ 操作盤 ３ 受信装置 ４ カーコントローラ ５ エレベータ制御装置 １１ スイッチ １３ 電源スイッチ １４ 送信回路 １４ａ 送信制御ＬＳＩ １４ｂ 送信アンテナ １５ 受信アンテナ １６ 復調回路 １７ 中央演算装置 １８ 入力部 １９ スイッチ設定識別制御部 ２０ デジタル出力部 ２１ デジタル入力部 ２２ 汎用テンキー ２３ 液晶表示器 ２４ａ 確定入力キー ２４ｂ 設定入力キー ２４ｃ 解除入力キー ２４ｄ 確認入力キー ２５ 送信指令キー ２６ キースイッチ ２８ マイクロコンピュータ ２９ メモリ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所望の運転操作モードの設定キーと、こ
   の設定キーによって設定された運転操作モードを示す信
   号を無線送信する送信回路を備えた可搬型のリモートコ
   ントロール装置と、 エレベータかご内に設置され、前記リモートコントロー
   ル装置からの無線信号を受信し、運転操作モードを復調
   する受信装置と、 前記受信装置と接続され、前記運転操作モードに基づい
   てエレベータの運転を行なう制御装置とを備えて成るエ
   レベータ装置。
2. 【請求項２】 前記リモートコントロール装置が、エレ
   ベータかごの照明装置、空調装置のオン／オフ設定キー
   を備えたことを特徴とする請求項１に記載のエレベータ
   装置。
3. 【請求項３】 前記リモートコントロール装置が、汎用
   テンキーとキー入力設定データのメモリとキー入力設定
   データの表示部とを備えたことを特徴とする請求項１ま
   たは請求項２に記載のエレベータ装置。