JPH0741249B2 - 酸性廃液の処理方法 - Google Patents
酸性廃液の処理方法Info
- Publication number
- JPH0741249B2 JPH0741249B2 JP23300087A JP23300087A JPH0741249B2 JP H0741249 B2 JPH0741249 B2 JP H0741249B2 JP 23300087 A JP23300087 A JP 23300087A JP 23300087 A JP23300087 A JP 23300087A JP H0741249 B2 JPH0741249 B2 JP H0741249B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業分野) 本発明は重金属類を含む酸性溶液を中和処理し、炭酸カ
ルシウムを発生させることなく、重金属類を除去する処
理方法に関する。
ルシウムを発生させることなく、重金属類を除去する処
理方法に関する。
(従来技術とその問題点) 従来の重金属類を含む硫酸酸性溶液の中和処理方法の一
例を第4図に示す。第4図ではまず、CaCO3による一次
中和(pH3〜4)によつて廃液中のFree acidを石こうと
して回収する。CaCO3の代りにCa(OH)2を最初より用いる
のはCa(OH)2がCaCO3に比してはるかに高価であるので、
不利である(CaCO33,000円/T,Ca(OH)220,000円/T)。シ
ツクナーで石こうを含む濃縮液と分離されたオーバーフ
ロー液は次に消石灰による二次中和(pH8〜13)するこ
とによつて重金属類を水酸化物としてシツクナーによつ
て沈殿除去する。この従来法の問題点は一次中和で発生
したCO2ガスによるものである。
例を第4図に示す。第4図ではまず、CaCO3による一次
中和(pH3〜4)によつて廃液中のFree acidを石こうと
して回収する。CaCO3の代りにCa(OH)2を最初より用いる
のはCa(OH)2がCaCO3に比してはるかに高価であるので、
不利である(CaCO33,000円/T,Ca(OH)220,000円/T)。シ
ツクナーで石こうを含む濃縮液と分離されたオーバーフ
ロー液は次に消石灰による二次中和(pH8〜13)するこ
とによつて重金属類を水酸化物としてシツクナーによつ
て沈殿除去する。この従来法の問題点は一次中和で発生
したCO2ガスによるものである。
すなわち、一次中和剤としてコストの安いCaCO3を用い
るため、一次中和シツクナーからのオーバーフロー液は
発生したCO2ガスで飽和されている。
るため、一次中和シツクナーからのオーバーフロー液は
発生したCO2ガスで飽和されている。
一次中和の反応は次の如くCO2ガスを発生する。
H2SO4+CaCO3→CaSO4+H2O+CO2 2HCl+CaCO3→CaCl2+H2O+CO2 このCO2ガスは水溶液中に非常に溶け易く、飽和状態で
は0.8〜1.8g/lにも達する。
は0.8〜1.8g/lにも達する。
従来法では第4図に示すようにCO2飽和液はそのまま二
次中和(加水分解)工程で消石灰の添加により重金属類
は水酸化物として沈降する。CO2飽和のままpH7以上で中
和すると、次の反応が起る。
次中和(加水分解)工程で消石灰の添加により重金属類
は水酸化物として沈降する。CO2飽和のままpH7以上で中
和すると、次の反応が起る。
CO2+Ca(OH)2→CaCO3↓+H2O--(1) 通常(1)式により生成した炭酸カルシウムは重金属水
酸化物と混合され、スラッジ(二次中和殿物)として排
出される。従来法では、このように飽和CO2によつて
(1)式の反応が余分に起るため、次のような問題点が
生ずる。
酸化物と混合され、スラッジ(二次中和殿物)として排
出される。従来法では、このように飽和CO2によつて
(1)式の反応が余分に起るため、次のような問題点が
生ずる。
(イ)飽和CO2によつて(1)式により二次中和時に多
量の高価なCa(OH)2を消費し、高コストとなる。
量の高価なCa(OH)2を消費し、高コストとなる。
(ロ)二次中和殿物のスラツジは重金属類等を含むた
め、そのままでは廃棄できない。そのため、何らかの安
定化処理をほどこした後、堆積処分する。この場合の安
定化処理のコストは高価なものにつく。従つて、発生ス
ラツジ量は少ない程よいので、上記(1)式による炭酸
カルシウムの生成は好ましくない。
め、そのままでは廃棄できない。そのため、何らかの安
定化処理をほどこした後、堆積処分する。この場合の安
定化処理のコストは高価なものにつく。従つて、発生ス
ラツジ量は少ない程よいので、上記(1)式による炭酸
カルシウムの生成は好ましくない。
(発明の目的) 本発明の目的は上記の従来法の問題点を解決し、重金属
類を含む酸性廃液を中和処理し、炭酸カルシウムを発生
させることなく、重金属類を除去する処理方法を提供す
べく、検討した結果、一次中和処理により発生し液中に
飽和状態で溶解しているCO2ガスを他のガスで置換する
ことによつて、上記目的を達成しうることを見出し、こ
の知見により、本発明に到達した。
類を含む酸性廃液を中和処理し、炭酸カルシウムを発生
させることなく、重金属類を除去する処理方法を提供す
べく、検討した結果、一次中和処理により発生し液中に
飽和状態で溶解しているCO2ガスを他のガスで置換する
ことによつて、上記目的を達成しうることを見出し、こ
の知見により、本発明に到達した。
(発明の構成) すなわち、本発明によれば、重金属類を含む酸性廃液の
処理方法において、該酸性廃液に炭酸カルシウムを添加
して一次中和を行なつた後、該廃液をシツクナーを介し
て生成した石こう含有の濃縮液とCO2飽和のオーバーフ
ロー液とに分け、次いで該CO2飽和のオーバーフロー液
を空気またはN2ガスと接触させて該CO2を放出し、さら
にCO2放出のオーバーフロー液にCa(OH)2を添加して二次
中和を行なつた後、該液をシツクナーを介して重金属沈
殿物を含む濃縮液とオーバーフロー液とに分け、該重金
属沈殿物を含む濃縮液をフイルタープレスで処理して該
重金属沈殿物をスラツジとして分離することを特徴とす
る酸性廃液の処理方法、が得られる。
処理方法において、該酸性廃液に炭酸カルシウムを添加
して一次中和を行なつた後、該廃液をシツクナーを介し
て生成した石こう含有の濃縮液とCO2飽和のオーバーフ
ロー液とに分け、次いで該CO2飽和のオーバーフロー液
を空気またはN2ガスと接触させて該CO2を放出し、さら
にCO2放出のオーバーフロー液にCa(OH)2を添加して二次
中和を行なつた後、該液をシツクナーを介して重金属沈
殿物を含む濃縮液とオーバーフロー液とに分け、該重金
属沈殿物を含む濃縮液をフイルタープレスで処理して該
重金属沈殿物をスラツジとして分離することを特徴とす
る酸性廃液の処理方法、が得られる。
次に、本発明を図面により説明する。
第1図は本発明の一実施例のフローシート、第2図は第
1図における一次中和処理後のCO2飽和のオーバーフロ
ー液に空気を吹き込んだときの液中のCO2濃度の変化を
示す減衰曲線図、第3図は上記飽和CO2を空気置換する
充填装置の一例の正面断面図である。
1図における一次中和処理後のCO2飽和のオーバーフロ
ー液に空気を吹き込んだときの液中のCO2濃度の変化を
示す減衰曲線図、第3図は上記飽和CO2を空気置換する
充填装置の一例の正面断面図である。
第2図において、本発明方法は一次シツクナーからのCO
2飽和のオーバーフロー液に空気を吹き込んだ場合の液
中のCO2濃度の減衰曲線を示す。この曲線から、一次中
和後の液からCO2ガスを空気による曝気で除去しようと
する場合、空気の必要量は該液1T当り20〜30m3程度とな
る。ここで、曝気用の空気として圧気(コンプレスエア
ー)を用いると、所要量が多量であるため電力コストが
かさみ、不経済となる。
2飽和のオーバーフロー液に空気を吹き込んだ場合の液
中のCO2濃度の減衰曲線を示す。この曲線から、一次中
和後の液からCO2ガスを空気による曝気で除去しようと
する場合、空気の必要量は該液1T当り20〜30m3程度とな
る。ここで、曝気用の空気として圧気(コンプレスエア
ー)を用いると、所要量が多量であるため電力コストが
かさみ、不経済となる。
そこで、実用的にはCO2の空気置換の方法としては、第
3図に示すような装置を使用する。この装置では不填剤
(ラシヒリング等)を満した充填層の塔の上部から一次
中和を受けた液をスプレーし、下部から底圧ブロワーに
よる空気を吹込んでCO2ガスを放出、除去する。この場
合の所要空気量は、塔の充填物を適宜選定し、かつ充填
長さを長くとれば、吹込み曝気法より、少量ですむ。ま
たブロワーの所要動力は圧気の場合より格段に少ないこ
とは云うまでもない。
3図に示すような装置を使用する。この装置では不填剤
(ラシヒリング等)を満した充填層の塔の上部から一次
中和を受けた液をスプレーし、下部から底圧ブロワーに
よる空気を吹込んでCO2ガスを放出、除去する。この場
合の所要空気量は、塔の充填物を適宜選定し、かつ充填
長さを長くとれば、吹込み曝気法より、少量ですむ。ま
たブロワーの所要動力は圧気の場合より格段に少ないこ
とは云うまでもない。
次に第1図の本発明を実施例とし、第4図の従来例を比
較例として、その効果の比較をすれば次の通りである。
廃液処理量は18,000T/Mとする。
較例として、その効果の比較をすれば次の通りである。
廃液処理量は18,000T/Mとする。
(発明の効果) 本発明は上記の構成をとることによつて、その効果は次
の通りである。
の通りである。
(1)二次中和剤である消石灰使用量が減少する。
(2)スラツジ発生量が減少する。
第1図は本発明の一実施例のフローシート、第2図は第
1図における一次中和処理後のCO2飽和のオーバーフロ
ー液に空気を吹き込んだときの液中のCO2濃度の変化を
示す減衰曲線図、第3図は上記飽和CO2を空気置換する
充填装置の一例の正面断面図、第4図は従来技術の一例
のフローシートである。
1図における一次中和処理後のCO2飽和のオーバーフロ
ー液に空気を吹き込んだときの液中のCO2濃度の変化を
示す減衰曲線図、第3図は上記飽和CO2を空気置換する
充填装置の一例の正面断面図、第4図は従来技術の一例
のフローシートである。
Claims (1)
- 【請求項1】重金属類を含む酸性廃液の処理方法におい
て、該酸性廃液に炭酸カルシウムを添加して一次中和を
行なつた後、該酸性廃液をシツクナーを介して生成した
石こうを含む濃縮液と発生したCO2飽和のオーバーフロ
ー液とに分け、次いで該CO2飽和のオーバーフロー液を
空気またはN2ガスと接触させて該CO2ガスを放出させ、
次いで該CO2放出の液にCa(OH)2を添加して二次中和を行
なつた後、該液をさらにシツクナーを介して重金属沈殿
物を含む濃縮液とオーバーフロー液とに分け、該重金属
沈殿物を含む濃縮液をフイルタープレスで処理して該重
金属沈殿物をスラツジとして分離することを特徴とする
酸性廃液の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23300087A JPH0741249B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 酸性廃液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23300087A JPH0741249B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 酸性廃液の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6475093A JPS6475093A (en) | 1989-03-20 |
JPH0741249B2 true JPH0741249B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=16948237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23300087A Expired - Lifetime JPH0741249B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 酸性廃液の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0741249B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4016156C2 (de) * | 1990-05-21 | 1995-04-06 | Steag Ag | Verfahren zum Aufbereiten von Abwasser |
AU2001279996B2 (en) * | 2000-08-21 | 2005-06-30 | Csir | Water treatment method |
CN109851110A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-06-07 | 安徽楚江特钢有限公司 | 一种钢带酸洗废水处理方法 |
-
1987
- 1987-09-17 JP JP23300087A patent/JPH0741249B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6475093A (en) | 1989-03-20 |
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