JPH0741124B2 - 粒状高分子吸着剤による液−液抽出法 - Google Patents

粒状高分子吸着剤による液−液抽出法

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JPH0741124B2
JPH0741124B2 JP10617387A JP10617387A JPH0741124B2 JP H0741124 B2 JPH0741124 B2 JP H0741124B2 JP 10617387 A JP10617387 A JP 10617387A JP 10617387 A JP10617387 A JP 10617387A JP H0741124 B2 JPH0741124 B2 JP H0741124B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は各種物質、特に生物活性物質の分離及び/又は
精製のための水性系における液−液抽出に関する。
発明の背景 バイオ物質(biomaterial)及び他の産生物の分離又は
精製に対して液−液抽出が多大の注目を集めている。本
明細書において、“バイオ物質”とは生物学的起源のも
のであるか、非生物学的起源のものであるかにかかわら
ず、水溶性又は水不溶性の生物学的に影響を及ぼす物質
全てを意味する。バイオ物質には天然に存在し、又は生
物学的方法若しくは非生物学的方法で合成することがで
きる化合物、分子、ポリマー、粒子、単純物質及び複合
物質がある。この用語は従つて蛋白質物質(例えば、ア
ルブミン及び酵素)、アミノ酸、核酸、ペプチド及びポ
リペプチド、抗体、抗原、ステロイド、ホルモン、細
胞、細胞フラグメント、細胞エキストラクト(extract
s)及び細胞破片(cellldebris)、発酵産生物及び誘導
体、並びに抗生物質、高分子炭化物等を含めてあらゆる
種類の医薬品を包含する。
有用なバイオ物質の分離と精製が本発明ほおいて重大な
関心がはらわれているものであるが、本発明はまた顔
料、粒状物質及びあらゆる種類の有機溶質のような非バ
イオ物質にも適用可能である。従つて、本明細書で用い
られている用語“産生物(類)〔product(s)〕”は
本発明の方法で分離することができる有用なナイオ物質
又は非バイオ物質を意味する。
水性系からのバイオ物質の分離及び精製には少なくとも
2つの水性相による液−液抽出が特に適当である、と言
うのは非混和性有機−水相系に比較して水性相系は主と
して水含量が高いことと、糖類、塩類、緩衝剤類及びそ
の他の低分子量物質の存在によつて系の生理的条件に耐
える能力があることに基因してバイオ物質に対する系の
応答がおだやかであるからである。従つて、細胞及び細
胞成分を含めてコンプレツクス及び脆い物質を分配し、
同時に必要な生育力及び/又は生物学的活性を保持せし
めるには水性の液−液抽出系が有効である。
一般に、水性液−液抽出は、水溶性であるが相互に不混
和性である2種又は3種以上の物質(抽出剤)の水に対
する添加を伴う。この系に次に抽出したい物質を含有す
る混合物を加える。抽出剤と抽出すべき物質を含む水性
混和物を次に攪拌し、平衡させると、抽出剤は複数の液
層に分離する。その際、目的物質の1つ若しくは幾つか
の相又はその界面への分配が付随して起る。抽出すべき
物質が水溶性である場合、その物質は主に液相の1つ又
は2つ以上に分配する。細胞又は細胞フラグメント等の
水不溶性物質又は粒状物質は液相の1つ又は2つ以上に
分配するばかりでなく、相間の界面にも分配する。
代表例として2液水性系を取ると、抽出すべき物質の分
布は上相及び下相にそれぞれ分配された物質の平衡濃度
の比としての分配係数、Kp=Ct/Cb(式1)で定義され
る。分配は液相を構成する抽出剤の性質だけでなく、分
配された溶質の特性、特に表面特性にも依存するから、
分配係数Kpは幾つかの寄与因子の和、すなわち lnKp=lnkel+lnkhydrophob+lnkhydrophil +lnkconf+klig ……(式2) である。ただし、kel、khydrophob、khydrophil、kconf
及びkligはそれぞれ電気的効果、疎水効果、配座効果、
親水効果及び配位子効果に基因する分配係数因子であ
る。アルバートスン、ジエーの(Albertsson,J)クロマ
トグラフイー、159:111−122(178);エム・ラムスト
ープ(M.Ramstorp)の“Novelty Affinity Technique
s"、Thesis,Department of pure and Applied Biochemi
stry、ランド大学(University of Lund)、スウエーデ
ン(Sweden)、1983年、第26頁。
分配された物質が粒体である場合、粒状物質は液相間の
界面に分配される可能性があり、そのため分配係数には
他の因子が寄与する(アルバートスンのAdvance in Pro
tein Chemistry,24:309-341,1970)。複合分配係数(式
2)から、疎水性と親水性の変化が、また同様に荷電並
びに物質の密度、構造、分子量、分子量分布、溶質に対
するリカンドの存在及びバイオ特異性引力が分配に相当
の影響を及ぼす可能性があることは明白である。
液−液抽出系の所定の相における物質の割合を高め、そ
の濃度を上げるために分配挙動を変えるのは、特にそれ
が達成可能ならば、組成上若しくは構造上の一体性が失
われるか、又は生物活性が低下するかのいずれかの理由
から、分配された物質を実質的に傷つけることがなく、
従つてバイオ物質の場合に極めて望ましい目的となる。
クーラ(Kula)等の米国特許第4,144,130号及びキム(K
im)等の米国特許第4,508,825号に見られる通り、液−
液抽出において所望とされた改善の焦点は抽出剤をどう
選択するかにあつた。クーラ等の特許においては、エー
チ・ハステツツ(H.Hustedt)等のBiotechnology and B
ioengineering、Vol.XX、1989-2005(1978)に更に説明
されているが、抽出剤の液体類が高分子量化合物と無機
塩の組み合せ、又は少なくとも2種の高分子量化合物の
組み合せから成る多相液体分離法で細胞及び細胞フラグ
メントから酵素を効果的に回収している。上記第一の組
み合せの代表例はポリエチレングリコール(PEG)−燐
酸カリウム緩衝剤(PPB)の対又はPEG−デキストランの
対である。
同様のアプローチでキム等は発酵ブイヨンからPEGとカ
チオン性エピハロヒドリン−ポリアミン共重合体又はデ
キストラン重合体を添加して細胞外プロテアーゼとアミ
ラーゼを分離している。
もう1つのアプローチにおいて、ジヨアンスン(Johans
son)は、特定の蛋白質の精製に焦点をあてて、表面荷
電を導入する官能基を結合させてPEGを変性した。この
ようにして、3種の異なるアルブミンの分配を改良する
ことができた。Biochem.Bjophs.Acta,222(1970),381,
389。
ジゾモト(Jizomoto)は抽出剤のポリエチレングリコー
ルの分子量を変えることによつて動物組織のアルブミン
及びアラビアゴムの分離を改良した。J.Pharmaceutical
Sci.74,No.4,1985年4月号、469-472。
他の研究者は高分子抽出剤にカツプリングすることがで
きる物質を添加することによつて蛋白質、その他の物質
の精製に親和性分配を使用している。得られた重合体−
リガンドはそのとき液相の1つに主として分配する。フ
ラナガン(Flanagan)等のJ.of Biological Chemistry,
250,No.4,1975年2月25日,1484-1489。
更に他の研究者は系に対するpHの効果を試験して、蛋白
質類は荷電ポリマーを添加する結果としてそれらの等電
点に応じて分配され得ることを明らかにした。ジヨアン
スン等のEuropean Journal Biochemistry,33,379(197
3)。
それにもかかわらず、そしてこの技術分野における進歩
にもかかわらず、公知の抽出系にはそれらの適応性に制
限があり、(ある種のタンパク質のような)特定の分配
性物質しかその利益を受けられなかつた。従つて、更に
一般的な適応性と大規模操作能を有する液−液抽出向上
法には実質的な価値がある。
発明の概要 水性系における液−液抽出で分離することが望まれる物
質(以下において“吸着物質”又は“吸着された物質”
と称する)の分配はその抽出系を粒状の高分子吸着剤に
より変性することによつて向上せしめられることがここ
に判明した。高分子吸着剤粒子は吸着された物質を可逆
的に結合してコンプレツクスを形成する。ほとんどの場
合、吸着物質はある産生物(前記定義の通り)である
が、吸着物質はまた不純物や他の所望とされない物質か
ら成ることもできる。このコンプレツクス(高分子吸着
剤と可逆的に結合された吸着物質との複合体)が液相の
1つ又はその界面に運ばれる程度はコンプレツクスを形
成していない物質が分配されるときに達成可能な程度よ
り大きい。分配されたコンプレツクスは次に抽出系から
分離され、産生物は液中に回収されるか、又は1種以
上の常用脱着法でコンプレツクスから回収される。
吸着剤粒子は帯電していてもよいし、帯電していなくて
もよい。帯電状態は水性系中の液体抽出剤に対する吸着
剤の疎水性/親水性を変性する官能基の存在により達成
することができる。荷電吸着剤の代表的な例は粒状のイ
オン交換樹脂で、そのイオン交換官能価がポリマーに表
面電荷を与える。
粒状の高分子吸着剤が荷電物質である場合、物質が結合
されてコンプレツクスを形成する機構は主として静電引
力によるであろう。吸着剤が帯電されていない場合は、
ある程度は吸着剤が荷電しているときもそうであるが、
結合機構と分配は式2で示されるように疎水性/親水性
引力、特異性の親和性相互作用及び配座リガンドの形
成、その他の効果によることが分かるだろう。
従つて、本発明の1つの局面として、水性環境中である
産生物を分離又は精製する液−液抽出法が提供される。
この方法の本質的工程は (イ) (1)他の(目的とされない)物質とマトリツ
クス中で混合されたある産生物;(2)多相水性液相を
分離させておくのに有効な量で存在する水溶性であるが
相互には混和しない複数種の物質;及び(3)粒状の高
分子吸着剤;の水溶液又は分散液を攪拌して、吸着剤が
吸着物質を可逆的に結合してコンプレツクスを形成する
ようになし; (ロ) 工程(イ)から得られた系を前記多相水性液相
に分離させてそのコンプレツクスの主要部が前記液相の
1つの中に、又はその界面に分配するようになし;そし
て (ハ) 前記コンプレツクスから、又は前記産生物が濃
化されている水性相若しくは界面からその産生物を回収
する; ことから成る。
本発明の他の局面において、産生物はバイオ物質であ
り、粒状高分子吸着剤はイオノゲン基(ionogenic grou
ps)が存在する点に、又は疎水性/親水性結合特性を持
つ点、例えばフアンデルワールス力で結合する点に特徴
があり、そしてそれは、例えば約0.01〜約10マイクロメ
ーターの範囲のマイクロメーターオーダー及びサブマイ
クロメーターオーダーの粒子寸法を有するイオン交換樹
脂から成る。この樹脂粒子はバイオ物質とは反対の荷電
を有しているのが好ましい。
本発明によれば、広範囲のバイオ物質及び他の産生物を
変性又はその他の失活若しくは劣化なしに高度に分離及
び/又は精製することができる。更に、ある場合にはこ
の分配は液相の1つについて選択性で(例えば、デキス
トラン相に分配するのではなく、PEG相に分配する)、
そのため一層望ましい液体中濃度となつて分離が更に容
易になる。また、水性液−液抽出工程の効率が向上し、
大規模での実施に安定であり、収率が改良され、連続法
に適用可能であり、相分離が容易で小規模設備の使用が
可能なために資本投資に実質的な節約機会があり、そし
てこの方法が広範囲のバイオ物質、その他の産生物に適
用できることに由来するその他の利点等種々の利益があ
る。
詳細な記述 本発明の液−液抽出法においては、水に対して複数の水
溶性で、相互不混和性の物質が攪拌とそれに続く平衡、
静止条件で相分離を起すのに有効な量で加えられる。
水性系における相形成性物質として有用な水溶性物質に
ついては広範囲にわたつて調べられている(前記文献を
参照されたい)。要約して示すと、これらの物質として
高分子物質単独又はそれら高分子物質との組み合せ及び
その他の水溶性化合物を挙げることができる。ただし、
これらだけに限定されるわけではない。単純な液−液抽
出系は一対の上記液相形成性物質により構成されるが、
3種以上の異なるそのような物質も使用されており、そ
の場合異なる不混和性物質の数に等しいだけの相数がも
たらされる。
各抽出系について、抽出剤量の選択は容易で、それは相
分離が起るように選ばれる。代表的な多相系は次の通り
である。ただし、百分率は当該物質のその水性系中濃度
である。2相系:デキストラン(11.1%)−ポリエチレ
ングリコール(8.9%);3相系:デキストラン(6.67
%)−ノニオン系合成サツカロースポリマー(8%)−
ポリエチレングリコール(5.33%);及び、4相系:デ
キストラン(5%)−ノニオン系合成サツカロースポリ
マー(6%)−ポリエチレングリコール(4%)−ポリ
プロピレングリコール(25%)。(アルバートスンのBi
ochemstry,Vol.12,No.13,1973年,第2526頁。) 一般的に言つて、適当な液相形成性物質にはポリアルコ
ール類、ポリエーテル類、ポリエステル類、ポリビニル
ポロリドン類及び無機塩がある。抽出剤を具体的に示す
と、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、メトキシポリエチレングリコール、トリメチルアミ
ノポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールス
ルフオネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセ
ルロース、DEAE−セルロース、アルカリ金属カルボキシ
メチルセルロース、デキストラン、ヒドロキシプロピル
デキストラン、DEAE−デキストラン、デキストランサル
フエート、アルカリ金属カルボキシメチルデキストラ
ン、ノニオン系合成サツカロースポリマー、硫酸アルカ
リ金属塩及び燐酸カリウムのような燐酸アルカリ金属塩
である。広範に研究され、かつ本発明における使用に好
ましい具体的な相形成性物質対として、ポリエチレング
リコール−デキストラン、ポリエチレングリコール−燐
酸カリウム及びポリエチレングリコール−硫酸マグネシ
ウムがある。
本発明において有用な前記の及び他の液−液水性抽出系
を開示する特許明細書及び他の文献を挙げると、米国特
許第4,144,130号(クーラ等);同第4,508,825号(キム
等);ハステツツ等:Biotechnology and Bioengineerin
g,Vol.XX,1989-2005(1979);エンドモンド(Edmond)
等:Biochem.J.,109,569-576(1968);サエキ(Saeki)
等:Polymer.Vol.18,1027-1031(1977年10月);クノー
ル(Knoll)等:Journal of Biological Chemistry,Vol.
258,No.9,1983年5月10日発行,5710-5715;フイツシヤー
(Fisher)等:Biochem.Biophys.Acta,801(1984)106-1
10;ジヨアンスン:Biochem.Biophs.Acta,222(1970)381
-389;アルバーツ(Alberts):Biochemistry,Vol.VI,No.
8,1967年8月(2527-2532);フラナガン(Flanagan)
等:The Journal of Biological Chemistry,Vol.250,No.
4,1975年2月25日発行(1484-1489);ジゾモト:Journa
l of Pharmaceutical Sciences,Vol.74,No.4,1985年4
月(469-472);アルバートスン:Biochemistry,Vol.12,
No.13,1973(2525-2530):及び前記引用のラムストー
プ(Ramstorp)の論文がある。以上の特許及び刊行物を
文献として本発明において引用、参照するものとする。
上記の特許明細書及び文献、並びに後記の実施例から明
らかなように、相形成性物質の分子量と抽出系のイオン
環境は分配効果にかなりの影響を及ぼす。物質濃度、温
度及びpHは分配に影響を及ぼす更に他の条件である。
水性媒体中で複数の液相形成性物質と混合させるべき粒
状高分子吸着剤は一般的には公知の物質であつて、抽出
すべきバイオ物質又は他の産生物に応じて帯電していて
も、帯電していなくてもよい。抽出すべき物質が帯電し
ていない場合は、他の結合力、例えばフアンデルワール
ス力が吸着剤とのカツプリング又はコンプレツクス形成
を支配する。
相形成性物質と相容性があり、そして好ましくは相形成
性物質に対して化学的に不活性で、かつ抽出すべきバイ
オ物質又はその他の産生物と相互作用を及ぼし合うこと
はできるが、それらを変性させないものであればいかな
る水不溶性高分子吸着剤物質も使用することができる。
吸着剤の典型例はビニリデンモノマー、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、及びそれらのエステル;並びに単環
式及び多環式芳香族モノマー、例えばスチレン及び置換
スチレン等のような他のモノエチレン性不飽和モノマ
ー、又はそれらの混合物から形成したホモポリマー及び
コポリマーである。モノエチレン性不飽和モノマーは架
橋させずに重合させてもよいし、あるいはポリエチレン
性不飽和モノマー、例えばポリビニル芳香族炭化水素
(ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等);エチレン
グリコールジメタクリレートのようなグリコールジメタ
クリレート;又はジビノキシエタン及びトリビノキシプ
ロパンのような多価アルコールのポリビニルエーテルに
より重合時に架橋させてもよい。
高分子吸着剤は塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法及
び乳化重合法を含めて常法で製造する。重合法が乳化重
合である場合、チヨン(Chong)に付与された米国特許
第4,359,537号及び同第4,380,590号、チヨン、イサコフ
(Isacoff)及びニーリイ(Neely)に付与された米国特
許第4,200,692号及びイサコフ及びニーリイに付与され
た米国特許第4,537,683号に示されるように所望の小さ
い粒子寸法範囲を直接達成することができる。これらの
特許を全て文献として本発明において引用、参照するも
のとする。重合法が懸濁重合及びその他の重合法である
場合は、生成粒状ポリマーをこの技術分野で周知の粉砕
技術で粉砕して寸法を小さくすることができる。
イオン交換官能基又は親和性基を有し、本発明の方法で
有用な高分子吸着剤の場合、粒子寸法は一般に直径0.01
〜10マイクロメーター、好ましくは0.01〜5マイクロメ
ーター、更に好ましくは0.05〜2マイクロメーターであ
る。吸着物質に疎水性/親水性結合で結合する非官能化
ポリマーも同じ粒子寸法範囲で用いることができるが、
0.05〜5マイクロメーターの範囲の粒子が好ましい。不
規則形状の粒子(例えば、粉砕樹脂)の場合、本発明の
目的に対して上記寸法限定は最長寸法を取るものとす
る。
上記のように、本発明の方法に有用な高分子吸着剤は通
常架橋されており、そして官能化ポリマーの場合には、
イオン交換の分野又はアフイニテークロマトグラフイー
の分野で従来から入手できた物質に普通であつたよう
に、高分子ポリマーは均一に官能化されている。しか
し、水不溶性の非架橋、又は一部官能化された物質も適
当である。例えば、粒子表面付近、例えばビーズ周囲に
存在するイオン交換基の単分子層がイオノゲン基で官能
化されたイオン交換ポリマーが有用である。水溶解度が
低い軽く架橋された、又は表面架橋されたビーズもまた
有効である。
一般に、高分子吸着剤の粒子寸法は水性系及び供給ライ
ンに流れ、分配するよう十分に小さくなければならない
(この方法を更に一般的な処理シークエンスの一部とし
て実施する場合、供給ラインは他の製造工程から出てい
る、そして多分後続の共にバツチ式及び連続式であるこ
とができる分離及び追加精製工程からも出ている供給ラ
インを含む)。しかし、粒子寸法はコンプレツクスがそ
れを水性媒体から分離するための過媒体に支持され得
ない、又は過媒体で保持され得ないほど小さなもので
あつてはならない。一般的に言えば、粒子寸法は普通の
過用には少なくとも約1.0マイクロメーターとすべき
であり、またメンブランフイルトレーシヨン用には通常
約0.1〜約1.5マイクロメーターの範囲とすることができ
る。他方、粒子寸法は余り大き過ぎてもいけない。その
ように大き過ぎると、その高分子粒子には物質が効果的
に吸着せず、またその粒子は分配中水性抽出系に懸濁し
ていず、従つて吸着された物質を相又は界面に効率的に
運ばないだろう。
バイオ物質の分離又は精製用の液−液水性抽出系、特に
特徴的な等電点を有するバイオ物質の分離用の同抽出系
は水性媒体のpHの影響も受ける。かくして、静電引力の
結果としてコンプレツクスが形成されることに加えて、
コンプレツクス形成は抽出媒体のpHによりコントロール
することもできる。例えば、pH4.4に等電点を持つ血清
グロブリンは、系のpHをグロブリンが負の荷電を得るよ
うに変えれば、正に帯電した高分子吸着剤に対する吸着
性が向上するだろう。グロブリンは従つて吸着剤に対し
て一層効果的に吸引されるばかりでなく、吸着剤を被覆
する傾向もある。
反対の荷電を持つ高分子吸着剤を併用すれば分配は更に
向上する。併用の結果、吸着剤はフロキユレーシヨン、
すなわち凝集を起こし、その凝集で多くの場合物質の吸
着が増大し、従つて吸着物質の一層多くのものが分配時
に相の1つ又は界面に運ばれることになる。反対に帯電
した吸着剤は抽出系への添加前に組み合せてもよいし
(米国特許第4,200,695号の樹脂フロツク等)、あるい
は系に遂次添加してその場で組み合せるようにしてもよ
い。
分配に続いてデカンテーシヨン法、吸引法、その他の方
法で液相の分離を行い、そして過(例えば、ミクロフ
イルトレーシヨン又は限外過)、遠心分離又はその他
の適当な手段でコンプレツクスを液から分離する。次い
で、1種又は2種以上の常用脱着処理法を用いて、例え
ば溶離、塩析、遠心分離又はメンブランフイルトレーシ
ヨン(限外過又はミクロフイルトレーシヨン)の各方
法を用いて産生物を液又は(産生物が高分子吸着剤に
吸着されている場合は)コンプレツクスから回収する。
場合によつては、特に高分子吸着剤がイオン交換樹脂で
ある場合は、産生物のコンプレツクスからの脱着はコン
プレツクスの担持樹脂と同符号の荷電を有するもう1種
のイオン交換樹脂で処理することにより達成することが
できる。またある場合には、コンプレツクスを含有する
液体環境のpHを脱着に十分なように調整することが行わ
れる。抽出系からの回収後、産生物は本発明の液−液抽
出法を繰り返すことによつて、あるいはこの技術分野で
公知の他の処理を行うことによつて更に精製することが
できる。
次の実施例で本発明を更に説明するが、これらの実施例
は本発明の範囲を限定するものでないし、当業者であれ
ば前記の特許請求の範囲に記載される本発明の精神と範
囲から逸脱することなしに、他の物質及び量を含めて本
発明に記載の条件を色々に変更可能なことが理解できる
であろう。実施例において、特にことわらない限り部及
び百分率は全て重量に基づくものとする。
実施例 1 本実施例は小粒子寸法のイオン交換樹脂の液−液抽出系
における分配能とPEGの分子量に対する分配度(分離容
量、Csep)(パートB)とを例証するものである。
(A) 15mlの遠心分離管に入れたポリエチレングリコ
ール300(PEG300)、pH7.2の燐酸カリウム緩衝剤(PP
B)及び各種濃度のイオン交換樹脂によりPEG300(30
%)−PPB(1.5M)の2相系10mlを調整した。各混合物
を10分間振盪し、700倍重力(700×g)で10分間遠心処
理した。600nmにおいて樹脂の吸光度を測定することに
よつてこの2相系のイオン交換樹脂濃度の臨界レベルを
求めた。第1A表に示されるように、強塩基性スチレン樹
脂と強酸性スチレン樹脂はそれぞれ下相と上相に分配し
た。強塩基性及び弱塩基性のアクリル樹脂はその界面で
濃化された。
(B) 15mlの遠心分離管において、各種濃度のイオン
交換樹脂を有するpH7.2の10mM燐酸カリウム緩衝剤(PP
B)中に分子量8000のポリエチレングリコール(PEG800
0)(6%)/分子量40000のデキストラン(DEX40000)
(10%)の2相系10mlを調製した。混合物を10分間振盪
し、700×gで10分間遠心処理した。この系の分離能を
パートAに記載のようにして測定した。第1B表に示され
るように、塩基性樹脂は下相に、酸性樹脂は上相にそれ
ぞれ分配した。
実施例 2 本実施例及び続く実施例3及び4は負に帯電した蛋白質
(BSA)の分配を例証するものである。
15mlの遠心分離管にPEG8000、DEX40000、pH7.2の燐酸カ
リウム緩衝剤(PPB、10mM)中の牛血清アルブミン(BS
A、0.1% wt/v)、及び色々な濃度の強塩基性アクリル
系イオン交換樹脂(平均直径=0.1マイクロメーター)
を加えてPEG8000(6%)/DEX40000(10%)の水性2相
系を調製し、これを10分間振盪し、そして700×gで10
分間遠心処理した。BSAの濃度と樹脂の濃度を分光光度
計で280nm及ぶ600nmの吸光度をそれぞれ測定することに
よつて求めた。
第2表はPEG×DEX2相系においてBSAの強塩基性アクリル
樹脂による分配が改良されることを示す。すなわち、PE
G/DEX系はBSAをほとんどDEXリツチの下相に分配し、PEG
リツチの上相には若干量を残すだけであつた。強塩基性
アクリル樹脂を加えたとき、PEGリツチの上相におけるB
SAの濃度は樹脂濃度が高くなると共に低下した。強塩基
性アクリル樹脂濃度0.02%のとき、BSAは上相から下相
に完全に移行した。樹脂は下相に完全に分配し、遠心分
離管の底の強塩基性アクリル樹脂濃度が0.01%以上のDE
Xリツチの下相中にBSA樹脂フロツクが沈降するのが観察
された。これは樹脂−吸着BSAの分離が可能になつたこ
とを示している。
実施例 3 実施例2の操作を繰り返した。ただし、強塩基性アクリ
ル樹脂に代えて弱塩基性アクリル樹脂(平均直径=0.08
マイクロメーター)を用いた。第3表は弱塩基性アクリ
ル樹脂によるBSAの分配の改良を示す。
弱塩基性アクリル樹脂もPEG/DEX2相系におけるBSAの分
配を改良した。すなわち、PEGリツチの上相中BSA濃度は
樹脂濃度が上ると共に低下し、そして0.01%の弱塩基性
アクリル樹脂を用いると上相中のBSA濃度は樹脂が存在
しない場合の濃度の半分未満まで低下した。樹脂濃度0.
02%以上でフロツクが生成し、DEXリツチ相中遠心分離
管の底に沈降した。これは蛋白質−樹脂フロツクが容易
に回収可能となつたことを示す。
実施例 4 実施例2の操作を繰り返した。ただし、強塩基性アクリ
ル樹脂に代えて強塩基性スチレン樹脂(平均直径=0.27
マイクロメーター)を用いた。PEG/DEX2相系におけるBS
Aの分配挙動と改良を第4表に示す。表の結果は強塩基
性スチレン樹脂はPEG8000(6%)/DEX40000(6%)2
相系におけるBSAの分配を改良することを証明してい
る。PEGリツチの上相上BSA濃度は樹脂濃度が上ると共に
低下した。樹脂濃度0.08%では上相中BSA濃度は13分の
1まで低下した。0.04%以上の樹脂濃度でフロツクが生
成し、沈降した。
実施例 5 本実施例は正に帯電した蛋白質(リゾチーム)の分配を
例証するものである。15mlの遠心分離管にPEG8000、DEX
40000、及びpH7.2の燐酸カリウム緩衝剤(PPB)中に入
れたリゾチームを色々な濃度の実施例1の強酸性スチレ
ン樹脂(平均直径=0.2マイクロメーター)と共に加え
ることによつてPEG8000(6%)/DEX40000(10%)の水
性2相系を調製した。混合物を10分間振盪し、700×g
で10分間遠心処理した。分光光度計を用いて280nm及び6
00nmの吸光度をそれぞれ測定してリゾチーム及び樹脂の
各濃度を求めた。
第5表はPEG/DEX2相系におけるリゾチームと強酸性スチ
レン樹脂の分配挙動を示す。樹脂対リゾチームの最適濃
度比(1.4g−樹脂/g−リゾチーム)において、リゾチー
ムはPEG8000(6%)/DEX40000(10%)中の界面に濃化
された。樹脂対リゾチームの最適濃度未満では、樹脂は
DEXリツチの下相に分配した。樹脂対リゾチームの最適
濃度比より高い比率においては、樹脂はPEGリツチの上
相に分配した。実施例1Bにも示した通り、この酸性樹脂
は全て上相に分配した。
リゾチームはpKa=11.0の塩基性蛋白質である。従つ
て、pH7.2ではリゾチームは正味で正の荷電を持つ。リ
ゾチームが過剰に存在する場合、リゾチーム−樹脂のフ
ロツクが形成されるが、フロツクは実施例の強塩基性樹
脂と同様に正味で正の荷電をもつのでそれらフロツクは
下相に分配する。過剰の樹脂の存在下では、リゾチーム
−樹脂のフロツクは正味で負の荷電をもつのでフロツク
は(強酸性樹脂自体と同様に)上相に分配する。従つ
て、リゾチームは樹脂の添加量を調節することによつて
界面で濃化させることができる。
実施例 6 本実施例の実験は実質的に実施例2〜5に記載の通りに
行つた。本実施例の各実験において、細胞濃度は1g/l−
ブイヨン、樹脂濃度は0.5g/l−ブイヨンであつた。各実
験の全使用容量は10mlであつた。第一の実験では、実施
例1の強塩基性スチレン−DVS樹脂によるイー・コリ
(E.coli)からのβ−ガラクトシダーゼの分配を調べ
た。結果を第6A表に示すが、それよりβ−ガラクトシダ
ーゼは試験した色々な相系共その大部分がPEGリツチの
上相に分配し、そしてPEG3350(6%)/PPB(0.8M)が
最高収率を与えたことが明らかになる。しかし、PEG145
0(15%)/PPB(1.0M)が最高の精製倍率(purificatio
n fold)を示した。また、分裂したイー・コリの細胞の
遠心処理で得られた細胞破片はPPB相の中に濃化される
ことも観察された。従つて、β−ガラクトシダーゼは高
度に、かつ選択的に回収できることは明白である。
他の実験では樹脂を超音波処理したイー・コリ細胞懸濁
液に加えた。吸着を10mMPPB中、pH5.6で行うと、β−ガ
ラクトシダーゼの収率と樹脂に対する吸着率が向上し
た。細胞破片/β−ガラクトシダーゼ/樹脂のフロツク
を次に遠心処理で集めた。沈降したフロツクにPPBを追
加し、得られた懸濁液を30分間振盪すると脱着の収率が
向上した。脱着後、PEGを加え、その懸濁液を10分間振
盪し、遠心処理すると2相系が形成された。β−ガラク
トシダーゼの最高収率と精製倍率は第6B表に示される通
りpH6.1で達成された。
アスプ・ニガー(Asp.niger)からのβ−ガラクトシダ
ーゼの分配挙動はイー・コリからの分配挙動とは異なる
ことが見い出された(第6C表)。イー・コリからのβ−
ガラクトシダーゼとは反対に、アスプ・ニガーからのβ
−ガラクトシダーゼは大部分PPBリツチの下相に分配
し、低分子量PEG(MW300及び600)が高濃度である場合
だけアスプ・ニガー酵素の分配は上相に行われた(第6D
表)。
従つて、イー・コリー及びアスプ・ニガーにより産生さ
れたβ−ガラクトシダーゼは表面特性が全く異なると思
われる。すなわち、イー・コリより産生された酵素はア
スプ・ニガー産生酵素よりも疎水性が強い。
実施例 7 粉砕した弱酸性のアクリル系イオン交換樹脂を用いて実
施例5の操作を繰り返した。リゾチームのPEG/DEX2相系
における分配挙動と改良された分離結果を第7表に示
す。表の結果は、弱酸性アクリル樹脂はリゾチームのPE
G600(20%)/DEX40000(15%)2相系における分配が
改良されたことを証明している。すなわち、リゾチーム
のPEGリツチの上相中濃度はこの弱酸性アクリル樹脂の
濃度が上がると共に低下したが、これはリゾチームがDE
Xリツチの下相に分配したことを示す。リゾチームの分
配収率は樹脂により60%(上相中)から100%(下相
中)まで増加した。
実施例 8 本実施例は液−液抽出での樹脂からの酵素活性(リゾチ
ーム)の回収を例証するものである。15mlの遠心分離管
中でPEG8000、DEX40000及びpH7.2の燐酸カリウム緩衝剤
中のリゾチーム(0.1%、wt/v)と0.15%(wt/v)の実
施例7の弱酸性のアクリル系樹脂とを混合することによ
つてPEG8000(6%)/DEX40000(10%)の水性2相系10
mlを調製した。混合物を10分間振盪し、700×gにおい
て120分間遠心処理した。PEGリツチの上相を燐酸カリウ
ム緩衝剤で置換した。その混合物のpHを2N NaOHで調製
し、混合物を20分間振盪し、15,000×gで5分間遠心処
理した。上層液のリゾチーム活性を分光光度法でミクロコ-カ
ス・リソ゛テ゛-クタスMicrococcus Lysodeiktus)の溶解質に対す
るそれらの効果から定量した。すなわち、上層液をpH7.
0、0.5モル濃度の燐酸カリウム緩衝溶液で100倍に稀釈
し、その稀薄溶液0.1mlを溶解質2.9mlに75℃において加
え、そして時間に対する吸光度(450nmにおける)変化
を測定した。分当りの吸光度単位数で表わされるこの吸
光度変化に上層液の稀釈度を乗じて元の上層液のリゾチ
ーム活性値を得た。第8表はこれらの測定結果を示すも
のである。pH10.1の200mM燐酸カリウムを用いたときの
回収収率は2相系に初めに添加したリゾチームの全活性
の89%もの高い値であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チョチュン・ラ アメリカ合衆国マサチューセッツ州02115, ボストン,コモンウェルス・アベニュー 285 (56)参考文献 特表 61−501310(JP,A)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ある産出物を分離又は精製する液−液抽出
    法にして、 (イ) (i)他の物質と混合された該産出物;(ii)
    多相水性液相を分離させておくのに有効な量の水溶性で
    あるが相互には混和しない複数種の物質;及び(iii)
    粒径が約0.01マイクロメーター乃至約10マイクロメータ
    ーの範囲の粒状高分子吸着剤;の水溶液又は水性分散液
    を攪拌して、該吸着剤が吸着された物質を可逆的に結合
    してコンプレツクスを形成するようになし; (ロ) 工程(イ)から得られた系を複数の該多相水性
    液相に分離させて該コンプレツクスの主要部が該液相の
    1つの中に、又はその界面に分配するようになし;そし
    て (ハ) 該コンプレツクスから、又は該産生物の濃度が
    高くなつている該水性相若しくは界面から該産生物を回
    収する; ことを特徴とする前記液−液抽出法。
  2. 【請求項2】高分子吸着剤がイオン交換樹脂か、又はそ
    の非官能化架橋ポリマー前駆体若しくは同未架橋ポリマ
    ー前駆体から成る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】高分子吸着剤がラテツクス粒子の形態をな
    している特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】高分子吸着剤が粉砕された粒子の形態をな
    している特許請求の範囲第2項記載の方法。
  5. 【請求項5】産生物がバイオ物質である特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】バイオ物質が蛋白質物質、アミノ酸、酵
    素、ステロイド、ホルモン、炭水化物ポリマー、抗体、
    抗原、細胞及び細胞フラグメントから選択されたもので
    ある特許請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】産生物が荷電物質から成り、高分子吸着剤
    が該産生物とは反対の荷電を有し、そして該吸着剤が該
    産生物を結合してコンプレツクスを形成する特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】他の物質が荷電物質であり、高分子吸着剤
    が該荷電物質とは反対の電荷を有し、そして該吸着剤が
    該荷電物質を結合してコンプレツクスを形成する特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  9. 【請求項9】産生物を溶離、塩析、遠心分離及び過か
    ら選ばれる1種又は2種以上の処理で回収する特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】多相液相に分離するのに有効な物質がポ
    リエチレングリコール/デキストラン、ポリエチレング
    リコール/燐酸カリウム及びポリエチレングリコール/
    硫酸マグネシウムから選ばれる抽出対から成る特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】産生物が酸性の蛋白質物質であり、高分
    子吸着剤がイオン交換樹脂である特許請求の範囲第7項
    記載の方法。
  12. 【請求項12】イオン交換樹脂がアニオン交換体である
    特許請求の範囲第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】酸性蛋白質物質が牛の血清アルブミンで
    ある特許請求の範囲第11項記載の方法。
  14. 【請求項14】産生物が塩基性の蛋白質物質であり、高
    分子吸着剤がイオン交換樹脂である特許請求の範囲第7
    項記載の方法。
  15. 【請求項15】イオン交換樹脂がカチオン交換体である
    特許請求の範囲第14項記載の方法。
  16. 【請求項16】塩基性蛋白質物質がリゾチームである特
    許請求の範囲第14項記載の方法。
  17. 【請求項17】酸性蛋白質物質がβ−ガラクトシダーゼ
    である特許請求の範囲第11項記載の方法。
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