JPH074011B2 - 画像合成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は画像合成装置に係り、特に、双方向映像通信シ
ステムにおけるテレビ電話に用いるに好適な画像合成装
置に関する。

〔従来の技術〕

テレビ電話によつて通話者が相手と話をするとき通常表
示装置の画面を見ながら行なうため、通話者の画像を相
手方に伝送するときには表示装置近傍にテレビカメラを
配置し、このテレビカメラで撮像された通話者の画像を
相手方に伝送することが行なわれている。この場合通話
者の視線は表示装置の光軸と一致するが、通話者の視線
はテレビカメラの光軸とはずれる。即ち、通話者はテレ
ビカメラに対して幾分下向きかげんで撮像されることに
なる。このためお互いに違和感が生じるという不具合が
あつた。

そこで、特開昭61−65683号公報に記載されているよう
に、表示装置の前面側に半透明鏡を設け、半透明鏡で反
射した通話者の像をテレビカメラで撮像し、通話者の視
線とテレビカメラの光軸とを一致させるようにするもの
が提案されている。この方式によれば、通話者の視線と
表示装置の画面上に表示された通話相手の視線が一致す
るため違和感が生じることはない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記従来技術は、テレビ電話の設置スペースの広さにつ
いては何ら配慮がされておらず、表示装置の前面側に半
透明鏡を設置しなければならないので、テレビ電話の設
置スペースが広くなるという不具合があつた。

本発明の目的は、表示装置の前面側に光学装置を設けな
くても表示装置の画面を見る者の視線と画像表示された
相手の視線とを一致させることができる画像合成装置を
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本発明は、電話用表示装置
の画面を見つめる通話者の両横顔を表示画面の両側から
撮像し、左右の横顔に対する画像信号を生成する画像入
力手段と、画像入力手段出力の各画像信号を受けて各画
像の特徴点を抽出し、各特徴点の位置情報を基に左右の
画像を一画像に合成する画像合成手段と、を含む画像合
成装置を構成したものである。

〔作用〕

画像入力手段によつて通話者の両横顔に関する画像信号
を生成し、この画像信号を画像合成手段へ出力する。画
像合成手段は各画像信号を受けて各画像の特徴点を抽出
し、各特徴点の位置情報を基に左右の画像を位置画像に
合成する。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を第１図に基づいて詳細に説明す
る。

第１図において、テレビ電話システムとして、デイスプ
レイ１が設けられていると共にデイスプレイ１の両側に
ビデオカメラ2,3が配置されている。そしてデイスプレ
イ１には、アンテナ４から受信された信号が受信機5,映
像出力回路６を介して画像表示されるようになつてい
る。ビデオカメラ2,3はデイスプレイ１の画面を見つめ
る通話者７の両横顔をデイスプレイ１の両側から撮像
し、左右の横顔に対する画像信号を生成する画像入力手
段として構成されている。そして各ビデオカメラ2,3の
出力信号は画像合成プロセツサ8,送信システム9,アンテ
ナ４を介して送信されるようになつている。

画像合成手段としての画像合成プロセツサ８は、第２図
に示されるように、特徴点抽出回路8A,特徴対応点抽出
回路8B,距離計算回路8C,三次元座標交換回路8D,二次元
変換回路8Eから構成されている。特徴点抽出回路8Aはビ
デオカメラ２からの画像信号、即ち通話者７の右側の横
顔に対する画像信号を画像データに変換すると共に画像
データに含まれる各部の特徴点、例えば輪郭，鼻などを
抽出するようになつている。又特徴対応点抽出回路8Bは
ビデオカメラ３からの画像信号、即ち通話者７の左側の
横顔に対する画像信号を基に特徴点に対応した画像デー
タを抽出するようになつている。距離計算回路8Cは特徴
点抽出回路8A,特徴対応点抽出回路8Bからの信号を基
に、各特徴点及び特徴対応点の距離を算出し、距離デー
タを三次元座標交換回路8Dへ出力するようになつてい
る。三次元座標交換回路8Dは特徴点抽出回路8A,特徴対
応点抽出回路8Bからの画像データと距離計算回路8Cから
の距離データを基に左右の画像データを三次元の画像デ
ータに変換し、変換したデータを二次元変換回路8Eへ出
力するようになつている。二次元変換回路8Eは三次元の
画像データを基に左右の画像データを位置画像に変換す
る処理を行ない、左右の画像データが位置画像の合成さ
れた画像信号を送信システム９へ出力するようになつて
いる。この画像データが送信システム９によりアンテナ
４を介して通話相手に送信される。又相手からの画像を
デイスプレイ１に表示するとき、相手側にも同じシステ
ムが設けられていれば、デイスプレイ１の画面には、通
話者７の視線と、デイスプレイ１の画面上に表示された
相手側の視線とが一致して表示され、お互いに違和感を
生じることなく通話を行なうことができる。さらにデイ
スプレイ１の前面側に半透明鏡などを設置する必要がな
いので、電話機の設置スペースを広く取る必要もない。

第３図には、本発明の他の実施例の構成が示されてい
る。

本実施例は、画像入力手段として一台のビデオカメラ12
を配置し、通話者７の両横顔からの反射光を光路変更装
置11を介してビデオカメラ12へ導くようにしたものであ
り、他の構成は第１図のものと同様であるので、同一の
ものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。

デイスプレイ１の両側にはシヤツタ13,14が配置されて
おり、シヤツタ13,14はシヤツタコントローラ15からの
指令によつて交互に開閉し、通話者７の両横顔から反射
する反射光をミラー10A,10Bへ導くようになつている。
ミラー10Aに入射した光はミラー10C,10Eを介してビデオ
カメラ12へ導かれ、ミラー10Bに入射した光はミラー10
D,10Fを介してビデオカメラ12へ導かれるようになつて
いる。即ち、シヤツタコントローラ15がフイールド毎に
シヤツタ13,14を交互に開閉すると、通話者７の両横顔
から反射した光がそれぞれ交互にビデオカメラ12に入射
する。このため、一台のビデオカメラ12によつても、通
話者７の各横顔に関する画像信号を画像合成プロセツサ
８へ出力することができる。又、シヤツタ13,14とし
て、液晶シヤツタを用いることも可能である。又さらに
光路変更装置11として光フアイバを用いることも可能で
ある。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、通話者の両横顔
を撮像し、各横顔に対する画像信号を一画像に合成する
ようにしたため、表示装置の前面側に半透明鏡など光学
手段を配置しなくても、通話者の視線と表示装置の画面
に表示された相手の視線とを一致させることができ、電
話機の設置スペースを狭少化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す全体構成図、第２図は
第１図に示す画像合成プロセツサ８の具体的構成図、第
３図は本発明の他の実施例を示す構成図である。 １……デイスプレイ、2,3,12……ビデオカメラ、４……
アンテナ、５……受信機、６……映像出力回路、７……
通話者、８……画像合成プロセツサ、９……送信システ
ム。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 知彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−65683（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電話用表示装置の画面を見つめる通話者の
   両横顔を表示画面の両側から撮像し、左右の横顔に対す
   る画像信号を生成する画像入力手段と、画像入力手段出
   力の各画像信号を受けて各画像の特徴点を抽出し、各特
   徴点の位置情報を基に左右の画像を一画像に合成する画
   像合成手段と、を含むことを特徴とする画像合成装置。