JPH0739806U - 生検針装置 - Google Patents

生検針装置

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JPH0739806U
JPH0739806U JP7439293U JP7439293U JPH0739806U JP H0739806 U JPH0739806 U JP H0739806U JP 7439293 U JP7439293 U JP 7439293U JP 7439293 U JP7439293 U JP 7439293U JP H0739806 U JPH0739806 U JP H0739806U
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needle
suction pump
tip
negative pressure
rear opening
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JP7439293U
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慎次 生井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 陰圧があまり減圧されずに二重構造の穿刺針
の針先まで伝達され、内針と外針との相対的な移動量を
少なくした、安全且つ施術容易な生検針を得ること。 【構成】 シリンダー手段1と、これに対応するプラン
ジャー手段2とから成る吸引ポンプ3と、それらの何れ
か一方の手段に接続された外針の中空孔を挿通して他方
の手段に接続された内針21とから成る二重構造の穿刺
針4と、一方の手段と他方の手段との相対的距離を吸引
ポンプに陰圧が発生する状態で一時的に保持する間隔保
持手段6とを具えた生検針装置において、内針21は中
空パイプから成る針管の先端に針先が形成されたもの
で、針先近傍位置に設けられた前方開口22と針基側に
設けられた後方開口24とを具え、前方開口と後方開口
とは内針の中空孔を介して常に通じており、後方開口は
吸引ポンプ内に開口又は通過することを特徴とする生検
針装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、経皮的に組織片を採取する生検針装置、特に、吸引ポンプ(注射筒 )で吸引するタイプのものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、シリンダー手段と、これと共に吸引ポンプを構成する対応するプラ ンジャー手段と、それらの何れか一方の先端に接続された外針と他方の先端に接 続された内針とからなる二重構造の穿刺針と、該吸引ポンプが軸線方向に吸引さ れた状態で該シリンダー手段とプランジャー手段の相対的距離を一時的に保持す る間隔保持手段とを具えた生検針装置が知られている(特公昭56−52575 号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来公知の生検針装置において、吸引ポンプ内に発生された陰圧は、内針の外 径と外針の内径との間に形成された隙間を介して二重構造の穿刺針の先端まで伝 達される構成となっている。しかしながら、該穿刺針の内針の外径と外針の内径 との間に差がない方が施術の際に患者に与える負担が少ないところから、該隙間 は必要最小限のものとされ、該吸引ポンプ内に発生された陰圧は穿刺針の先端に 伝達されるまでの間に管壁面からの抵抗を受けて相当程度の圧力降下が生じてい る。さらにまた、このような従来の生検針装置では、穿刺した状態で陰圧を発生 させる必要が有り、その陰圧発生を目的とする吸引ポンプの操作には、構造上必 然的に内針と外針の相対的な軸線方向の移動が付随する。すなわち、従来の施術 法によれば、まず、二重構造の穿刺針を患者の目的とする患部位置に刺通し、次 に、外針の先端をその患部位置に維持したまま、プランジャーを内針と共に後退 させることで陰圧を発生させ、この外針と内針の相対的距離を間隔保持手段で保 持しつつ、更に、二重構造の該穿刺針全体を少し前進させて目的とする検体を内 針内に採取するとい操作が必要である。しかしながら、施術の困難性または安全 性の点で、陰圧発生を目的とする内針と外針との相対的な移動量をあまり長く採 れない部位があり、そのような場合には十分な陰圧が得られず、検体採取に失敗 するということが有った。本考案は、吸引ポンプ内に発生された陰圧があまり減 圧されずに穿刺針の針先まで伝達され、および/または、施術中に必要とされる 内針と外針との相対的な移動量を少なくした、安全且つ施術容易な新規な生検針 装置を提供することを目的とする
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本考案は、シリンダー手段と,これに対応するプランジャー手段と から成る吸引ポンプと、それらの何れか一方の手段に接続された外針と,該外針 の中空孔を挿通して他方の手段に接続された内針とから成る二重構造の穿刺針と 、該一方の手段と他方の手段との相対的距離を該吸引ポンプに陰圧が発生する状 態で一時的に保持する間隔保持手段とを具えた生検針装置において、該内針は中 空パイプからなる針管の先端に針先が形成されたもので、該針先近傍位置に設け られた前方開口と針基側に設けられた後方開口とを具え、該前方開口と後方開口 とは該内針の中空孔を介して通じており、該後方開口は前記吸引ポンプの内部に 開口又は連通していること、および/または、対応する他方の手段との相対的角 度又は前後位置関係において該後方開口が弁機能を果たし、該後方開口が閉鎖さ れている間、陰圧が該吸引ポンプ内に一時的に保持されることを特徴とする。
【0005】
【第1実施例】 図1ないし3に、本考案に係る生検針装置の第1実施例を模式的に示す。こ れらの図において、3は、シリンダー手段1とプランジャー手段2とで構成され る吸引ポンプで、該シリンダー手段の先端には外針11が、該プランジャー手段 の先端には内針21がそれぞれ接続されている。該外針と内針はいずれも中空パ イプを加工して形成された中空針で、それらは該外針の中空孔に内針が挿通され た状態で二重構造の穿刺針4を構成している。該内針の先端には針先が形成され 、該針先の近傍位置には、図3にその部分を拡大して示すように、針管の側壁に 前方開口22が穿設されている。24は該内針の針基の近傍位置に設けられた後 方開口で、常時吸引ポンプ内に位置を占め、該前方開口と後方開口とは該内針の 中空孔を介して常に通じている。6は間隔保持手段で、該プランジャー手段がシ リンダー手段に対して相対的に後退された、図2に示すロック状態において、そ れらの相対位置を仮保持する。
【0006】
【第2実施例】 図4ないし9に、本考案に係る生検針装置の第2実施例を同じく模式的に示す 。なお、第1実施例と同様な部材には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を 省略する。これらの図において、内針21の先端には針先が形成され、該針先の 近傍位置には、図9にその部分を拡大して示すように、少し括れた検体収容のた めのポケット部23が設けられ、その中央部分には、針管の側壁に穿設された前 方開口22が設けられている。24は該前方開口と該内針の中空孔を介して常に 通じている後方開口で、該後方開口はその直ぐ後に設けられた連絡開口25と共 に開閉弁を構成している。すなわち、図10にその部分を拡大して示すように、 該後方開口と連絡開口の間にはその部分で該中空孔の導通を閉鎖する止栓26が 設けられており、該内針の中空孔を介して該後方開口と連絡開口とが直接導通す ることはない。しかし、前記シリンダー手段の対応する位置には円筒状の合成ゴ ム製パッキング部材5が格納固定されており、その中空孔の内壁面は、該内針の 外径より十分に大きい大径部と、該大径部の前後両端において該内針の管壁に密 着する小径部とから構成されている。該小径部はそこを通過する内針の管壁外側 の気密性を保持する。該大径部の長さは該後方開口と連絡開口の間隔より長く。 したがって、図5に示す第1ロック状態のときには、該後方開口が前端側の小径 部に位置し、該各針管開口およびパッキング部材で構成される弁機構は未だ閉じ られたままである。図6及び図10に示すように、該後方開口と連絡開口の何れ もが該パッキング部材の大径部に位置するときには、該内針の外側に形成された 空洞部分を介して該後方開口と連絡開口とが導通する。更に、図7に示す第2ロ ック状態のときには、該後方開口が後端側の小径部に位置し、該弁機構は再び閉 じられる。27は吸引ポンプ内に開口する端末開口で、該端末開口と連絡開口と は該内針の中空孔を介して常に導通している。61は第1実施例における間隔保 持手段6と同様な第1ロック手段で、図4に示す初期位置から図5に示す第1ロ ック位置まで該プランジャー手段がシリンダー手段に対して相対的に後退された 状態を仮保持する。同様に、62は第2ロック手段で、第1ロック位置からさら に後退された図7に示す第2ロック位置においてそれらの相対位置を仮保持する 。該第1および第2ロック位置では、該吸引ポンプ内に検体採取に必要な陰圧が 発生されている。しかし、そのときには、該陰圧は針先位置まで伝達されておら ず、該第1ロック位置から第2ロック位置にまたはその逆に移る過程の中間位置 (図6、9)で該陰圧が針先に伝達される。
【0007】
【作用】
第1実施例における生検針装置を用いて生検を行うには、該外針と内針とから なる穿刺針4を図1に示す初期状態で患者に刺通し、該内針の針先が目的とする 患部位置に達したところで、プランジャー手段2をシリンダー手段1に対して後 退させて、図2に示すロック位置とする。これによってシリンダー内に陰圧が発 生され、該陰圧は針管の中空孔を介して後方開口24から前方開口22まで伝達 され、そこから更に、該内針との隙間を通って外針の針先まで達せられる。なお 、本実施例における施術方法は従来の同種のものと同じである。次に、第2実施 例における生検針装置を用いて生検を行う場合について説明する。この実施例で は、未だ吸引ポンプが吸引されていない初期状態(図4)から、プランジャー手 段2をシリンダー手段1に対して一気に後退させて、図7に示す第2ロック位置 とし、これにより施術前に予め陰圧を吸引ポンプ内に発生させておく。このとき には、内針21の後方開口24がパッキング部材の小径部の内壁面によって塞が れており、該後方開口は吸引ポンプと導通されていない。次に、該外針と内針と からなる穿刺針4をこの状態で患者に刺通し、該内針の針先が目的とする患部位 置に達したところで、該プランジャー手段をそのまま保持し、第2ロック手段6 2のロックを解除することで該陰圧の作用により該シリンダー手段を図5に示す 第1ロック状態まで後退させて、内針のポケット部23を外針から露出させる。 この第1ロック状態と第2ロック状態との間では、前記弁機構が開くから、該シ リンダー手段を前進させて、再び、第2ロック状態に戻す過程で、前方開口22 に伝達された該陰圧により患部の組織がポケット部23に吸引され、この状態で 前進してくる外針の針先によって該組織の一部が検体としてポケット部内に切り 取られて格納される。その後、該生検針装置を患者から抜き取り、第2ロック手 段のロックを解除することで第1ロック状態とし、ポケット部に格納されていた 検体を取り出す。本実施例では、さらに、吸引ポンプ内に溜まった血液等の液体 を細胞診用の検体として取り出すこともできる。すなわち、図7に示す第2ロッ ク状態からプランジャー手段をさらに後退させて、後方開口24を吸引ポンプ内 に露出させる。これにより、該吸引ポンプは内針の中空孔を介して直接に前方開 口22と導通することとなる。したがって、吸引ポンプの陰圧は内針先端と外針 先端との間のハメアイ公差を介して程なく大気圧で解消される。その後、針先を 下にして、図7に示す第2ロック位置までプランジャー手段を押し戻す操作を行 なえば、その過程で吸引ポンプ内に溜まっていた液体が針先から排出される。
【0008】
【考案の効果】
本考案は、以上のように構成されているから、吸引ポンプ内に発生された陰圧 の針先に至るまでの摩擦抵抗による減衰を抑えて、および/または、吸引ポンプ 内に検体採取に必要な陰圧を、予め発生させておくことで、その後の内針と外針 の相対的な変位量を少なくし、目的とする検体採取を容易且つ安全に行うことが できる新規な生検針装置を提供することができる。
【提出日】平成6年1月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本考案は、経皮的に組織片を採取する生検針装置、特に、吸引ポンプ(注射筒 )で吸引するタイプのものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、シリンダー手段と、これと共に吸引ポンプを構成する対応するプラ ンジャー手段と、それらの何れか一方の先端に接続された外針と他方の先端に接 続された内針とからなる二重構造の穿刺針と、該吸引ポンプが軸線方向に吸引さ れた状態で該シリンダー手段とプランジャー手段の相対的距離を一時的に保持す る間隔保持手段とを具えた生検針装置が知られている(特公昭56−52575 号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来公知の生検針装置において、吸引ポンプ内に発生された陰圧は、内針の外 径と外針の内径との間に形成された隙間を介して二重構造の穿刺針の先端まで伝 達される構成となっている。しかしながら、該穿刺針の内針の外径と外針の内径 との間に差がない方が施術の際に患者に与える負担が少ないところから、該隙間 は必要最小限のものとされ、該吸引ポンプ内に発生された陰圧は穿刺針の先端に 伝達されるまでの間に管壁面からの抵抗を受けて相当程度の圧力降下が生じてい る。さらにまた、このような従来の生検針装置では、穿刺した状態で陰圧を発生 させる必要が有り、その陰圧発生を目的とする吸引ポンプの操作には、構造上必 然的に内針と外針の相対的な軸線方向の移動が付随する。すなわち、従来の施術 法によれば、まず、二重構造の穿刺針を患者の目的とする患部位置に刺通し、次 に、外針の先端をその患部位置に維持したまま、プランジャーを内針と共に後退 させることで陰圧を発生させ、この外針と内針の相対的距離を間隔保持手段で保 持しつつ、更に、二重構造の該穿刺針全体を少し前進させて目的とする検体を内 針内に採取するとい操作が必要である。しかしながら、施術の困難性または安全 性の点で、陰圧発生を目的とする内針と外針との相対的な移動量をあまり長く採 れない部位があり、そのような場合には十分な陰圧が得られず、検体採取に失敗 するということが有った。本考案は、吸引ポンプ内に発生された陰圧があまり減 圧されずに穿刺針の針先まで伝達され、および/または、施術中に必要とされる 内針と外針との相対的な移動量を少なくした、安全且つ施術容易な新規な生検針 装置を提供することを目的とする
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本考案は、シリンダー手段と,これに対応するプランジャー手段と から成る吸引ポンプと、それらの何れか一方の手段に接続された外針と,該外針 の中空孔を挿通して他方の手段に接続された内針とから成る二重構造の穿刺針と 、該一方の手段と他方の手段との相対的距離を該吸引ポンプに陰圧が発生する状 態で一時的に保持する間隔保持手段とを具えた生検針装置において、該内針は中 空パイプからなる針管の先端に針先が形成されたもので、該針先近傍位置に設け られた前方開口と針基側に設けられた後方開口とを具え、該前方開口と後方開口 とは該内針の中空孔を介して通じており、該後方開口は前記吸引ポンプの内部に 開口又は連通していること、および/または、対応する他方の手段との相対的角 度又は前後位置関係において該後方開口が弁機能を果たし、該後方開口が閉鎖さ れている間、陰圧が該吸引ポンプ内に一時的に保持されることを特徴とする。
【0005】
【第1実施例】 図1ないし3に、本考案に係る生検針装置の第1実施例を模式的に示す。これ らの図において、3は、シリンダー手段1とプランジャー手段2とで構成される 吸引ポンプで、該シリンダー手段の先端には外針11が、該プランジャー手段の 先端には内針21がそれぞれ接続されている。該外針と内針はいずれも中空パイ プを加工して形成された中空針で、それらは該外針の中空孔に内針が挿通された 状態で二重構造の穿刺針4を構成している。該内針の先端には針先が形成され、 該針先の近傍位置には、図3にその部分を拡大して示すように、針管の側壁に前 方開口22が穿設されている。24は該内針の針基の近傍位置に設けられた後方 開口で、常時吸引ポンプ内に位置を占め、該前方開口と後方開口とは該内針の中 空孔を介して常に通じている。6は間隔保持手段で、該プランジャー手段がシリ ンダー手段に対して相対的に後退された、図2に示すロック状態において、それ らの相対位置を仮保持する。
【0006】
【第2実施例】 図4ないし9に、本考案に係る生検針装置の第2実施例を同じく模式的に示す 。なお、第1実施例と同様な部材には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を 省略する。これらの図において、内針21の先端には針先が形成され、該針先の 近傍位置には、図にその部分を拡大して示すように、少し括れた検体収容のた めのポケット部23が設けられ、その中央部分には、針管の側壁に穿設された前 方開口22が設けられている。24は該前方開口と該内針の中空孔を介して常に 通じている後方開口で、該後方開口はその直ぐ後に設けられた連絡開口25と共 に開閉弁を構成している。すなわち、図にその部分を拡大して示すように、該 後方開口と連絡開口の間にはその部分で該中空孔の導通を閉鎖する止栓26が設 けられており、該内針の中空孔を介して該後方開口と連絡開口とが直接導通する ことはない。しかし、前記シリンダー手段の対応する位置には円筒状の合成ゴム 製パッキング部材5が格納固定されており、その中空孔の内壁面は、該内針の外 径より十分に大きい大径部と、該大径部の前後両端において該内針の管壁に密着 する小径部とから構成されている。該小径部はそこを通過する内針の管壁外側の 気密性を保持する。該大径部の長さは該後方開口と連絡開口の間隔より長。し たがって、図5に示す第1ロック状態のときには、該後方開口が前端側の小径部 に位置し、該各針管開口およびパッキング部材で構成される弁機構は未だ閉じら れたままである。図6及び図に示すように、該後方開口と連絡開口の何れもが 該パッキング部材の大径部に位置するときには、該内針の外側に形成された空洞 部分を介して該後方開口と連絡開口とが導通する。更に、図7に示す第2ロック 状態のときには、該後方開口が後端側の小径部に位置し、該弁機構は再び閉じら れる。27は吸引ポンプ内に開口する端末開口で、該端末開口と連絡開口とは該 内針の中空孔を介して常に導通している。61は第1実施例における間隔保持手 段6と同様な第1ロック手段で、図4に示す初期位置から図5に示す第1ロック 位置まで該プランジャー手段がシリンダー手段に対して相対的に後退された状態 を仮保持する。同様に、62は第2ロック手段で、第1ロック位置からさらに後 退された図7に示す第2ロック位置においてそれらの相対位置を仮保持する。該 第1および第2ロック位置では、該吸引ポンプ内に検体採取に必要な陰圧が発生 されている。しかし、そのときには、該陰圧は針先位置まで伝達されておらず、 該第1ロック位置から第2ロック位置にまたはその逆に移る過程の中間位置(図 6、9)で該陰圧が針先に伝達される。
【0007】
【作用】
第1実施例における生検針装置を用いて生検を行うには、該外針と内針とから なる穿刺針4を図1に示す初期状態で患者に刺通し、該内針の針先が目的とする 患部位置に達したところで、プランジャー手段2をシリンダー手段1に対して後 退させて、図2に示すロック位置とする。これによってシリンダー内に陰圧が発 生され、該陰圧は針管の中空孔を介して後方開口24から前方開口22まで伝達 され、そこから更に、該内針との隙間を通って外針の針先まで達せられる。なお 、本実施例における施術方法は従来の同種のものと同じである。次に、第2実施 例における生検針装置を用いて生検を行う場合について説明する。この実施例で は、未だ吸引ポンプが吸引されていない初期状態(図4)から、プランジャー手 段2をシリンダー手段1に対して一気に後退させて、図7に示す第2ロック位置 とし、これにより施術前に予め陰圧を吸引ポンプ内に発生させておく。このとき には、内針21の後方開口24がパッキング部材の小径部の内壁面によって塞が れており、該後方開口は吸引ポンプと導通されていない。次に、該外針と内針と からなる穿刺針4をこの状態で患者に刺通し、該内針の針先が目的とする患部位 置に達したところで、該プランジャー手段をそのまま保持し、第2ロック手段6 2のロックを解除することで該陰圧の作用により該シリンダー手段を図5に示す 第1ロック状態まで後退させて、内針のポケット部23を外針から露出させる。 この第1ロック状態と第2ロック状態との間では、前記弁機構が開くから、該シ リンダー手段を前進させて、再び、第2ロック状態に戻す過程で、前方開口22 に伝達された該陰圧により患部の組織がポケット部23に吸引され、この状態で 前進してくる外針の針先によって該組織の一部が検体としてポケット部内に切り 取られて格納される。その後、該生検針装置を患者から抜き取り、第2ロック手 段のロックを解除することで第1ロック状態とし、ポケット部に格納されていた 検体を取り出す。本実施例では、さらに、吸引ポンプ内に溜まった血液等の液体 を細胞診用の検体として取り出すこともできる。すなわち、図7に示す第2ロッ ク状態からプランジャー手段をさらに後退させて、後方開口24を吸引ポンプ内 に露出させる。これにより、該吸引ポンプは内針の中空孔を介して直接に前方開 口22と導通することとなる。したがって、吸引ポンプの陰圧は内針先端と外針 先端との間のハメアイ公差を介して程なく大気圧で解消される。その後、針先を 下にして、図7に示す第2ロック位置までプランジャー手段を押し戻す操作を行 なえば、その過程で吸引ポンプ内に溜まっていた液体が針先から排出される。
【0008】
【考案の効果】
本考案は、以上のように構成されているから、吸引ポンプ内に発生された陰圧 の針先に至るまでの摩擦抵抗による減衰を抑えて、および/または、吸引ポンプ 内に検体採取に必要な陰圧を、予め発生させておくことで、その後の内針と外針 の相対的な変位量を少なくし、目的とする検体採取を容易且つ安全に行うことが できる新規な生検針装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本考案に係る生検針装置の第1実施例の初期
状態を示す側断面図。
【図2】は同じくロック状態を示す側断面図。
【図3】は同じく吸引状態を示す側断面図。
【図4】は本考案に係る生検針装置の第2実施例の初期
状態を示す側断面図。
【図5】は同じく第1ロック状態を示す側断面図。
【図6】は同じく吸引状態を示す側断面図。
【図7】は同じく第2ロック状態を示す側断面図。
【図8】は同じく図6における針先部分の拡大側断面
図。
【図9】は同じく図6における弁機構部分の拡大側断面
図。 〔図面の簡単な説明〕 1・・・・シリンダー手段 11・・・外針 2・・・・プランジャー手段2 21・・・内針 22・・・前方開口 23・・・ポケット部 24・・・後方開口 25・・・連絡開口 26・・・止栓 27・・・端末開口 3・・・・吸引ポンプ 4・・・・穿刺針 5・・・・パッキング部材 6・・・・間隔保持手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 生検針装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】は本考案に係る生検針装置の第1実施例の初期
状態を示す側断面図。
【図2】は同じくロック状態を示す側断面図。
【図3】は同じく図1における針先部分の拡大側断面
図。
【図4】は本考案に係る生検針装置の第2実施例の初期
状態を示す側断面図。
【図5】は同じく第1ロック状態を示す側断面図。
【図6】は同じく吸引状態を示す側断面図。
【図7】は同じく第2ロック状態を示す側断面図。
【図8】は同じく図6における針先部分の拡大側断面
図。
【図9】は同じく図6における弁機構部分の拡大側断面
図。
【符号の説明】 1・・・・シリンダー手段 11・・・外針 2・・・・プランジャー手段2 21・・・内針 22・・・前方開口 23・・・ポケット部 24・・・後方開口 25・・・連絡開口 26・・・止栓 27・・・端末開口 3・・・・吸引ポンプ 4・・・・穿刺針 5・・・・パッキング部材 6・・・・間隔保持手段

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダー手段1と,これに対応するプラ
    ンジャー手段2とから成る吸引ポンプ3と、それらの何
    れか一方の手段に接続された外針11と,該外針の中空
    孔を挿通して他方の手段に接続された内針21とから成
    る二重構造の穿刺針4と、該一方の手段と他方の手段と
    の相対的距離を該吸引ポンプに陰圧が発生する状態で一
    時的に保持する間隔保持手段6とを具えた生検針装置に
    おいて、 該内針21は中空パイプからなる針管の先端に針先が形
    成されたもので、該針先近傍位置に設けられた前方開口
    22と針基側に設けられた後方開口24とを具え、該前
    方開口と後方開口とは該内針の中空孔を介して常に通じ
    ており、該後方開口は前記吸引ポンプ内に開口又は連通
    することを特徴とする生検針装置。
  2. 【請求項2】シリンダー手段1と,これに対応するプラ
    ンジャー手段2とから成る吸引ポンプ3と、それらの何
    れか一方の手段に接続された外針11と,該外針の中空
    孔を挿通して他方の手段に接続された内針21とから成
    る二重構造の穿刺針4と、該一方の手段と他方の手段と
    の相対的距離を該吸引ポンプに陰圧が発生する状態で一
    時的に保持する間隔保持手段6とを具えた生検針装置に
    おいて、 該内針21は中空パイプからなる針管の先端に針先が形
    成されたもので、該針先近傍位置に設けられた前方開口
    22と吸引ポンプ側に設けられた後方開口24とを具
    え、該前方開口と後方開口とは該内針の中空孔を介して
    常に通じており、該後方開口は対応する他方の手段との
    相対的角度又は前後位置関係において前記吸引ポンプ内
    に開口又は連通する弁機能を果たし、該後方開口が閉鎖
    されている間、該吸引ポンプの陰圧が該吸引ポンプ内に
    保持されていることを特徴とする生検針装置。
JP7439293U 1993-12-28 1993-12-28 生検針装置 Pending JPH0739806U (ja)

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JP7439293U JPH0739806U (ja) 1993-12-28 1993-12-28 生検針装置

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