JPH0739447B2 - ビニル化合物の重合体及びその製造法 - Google Patents

ビニル化合物の重合体及びその製造法

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JPH0739447B2
JPH0739447B2 JP61060854A JP6085486A JPH0739447B2 JP H0739447 B2 JPH0739447 B2 JP H0739447B2 JP 61060854 A JP61060854 A JP 61060854A JP 6085486 A JP6085486 A JP 6085486A JP H0739447 B2 JPH0739447 B2 JP H0739447B2
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隆一 杉本
浅沼  正
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水素化ケイ素基(Si−H)を有する重合体及び
その製造方法に関する。
〔従来の技術〕
水素化ケイ素基(Si−H)を有する化合物は、熱や触媒
を用いてアルケンやアルキンなどの不飽和炭化水素化合
物にヒドロシリル化反応することが知られている。この
ような性質を利用することによって分子内に水素化ケイ
素基を有するオルガノシロキサン系高分子化合物と分子
内に不飽和結合を有する高分子化合物との反応によりグ
ラフト共重合体やブロック共重合体などが容易に得られ
る。また、分子内に2個以上の水素化ケイ素基を有する
オルガノシロキサン系高分子化合物と分子内に2個以上
の不飽和結合を有する高分子化合物を用い反応させれ
ば、2種の高分子鎖が入り組んだ3次元的構造が生成す
るため優れた物性を有するものが得られると期待され
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記したように分子内に水素化ケイ素基を有する高分子
化合物としては、主鎖が−Si−O−からなる無機高分子
化合物であるオルガノポリシロキサン誘導体が知られて
いるだけであり、主鎖が炭素よりなる有機高分子化合物
では水素化ケイ素基を有するものが知られていなかっ
た。
本発明の目的は主鎖が炭素よりなり、かつ、水素化ケイ
素基を有する高分子化合物及びその製造方法を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは重合体末端に水素化ケイ素基を含有するビ
ニル化合物重合体について鋭意検討し、リチウム化合物
を触媒として重合したビニル化合物の重合体に活性リチ
ウム末端のある状態で特定のシラン化合物を反応させる
ことにより、水素化ケイ素基を導入できることを見出
し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は少なくとも一つの末端に、一般式 −SiHnR3-n (式中、Rは炭化水素基、nは1〜3の整数)で表され
るシラン基を有し、かつ、ビニル化合物単量体単位が少
なくとも30であることを特徴とするビニル化合物の重合
体、及び、リチウム化合物を開始剤としてビニル化合物
を重合して得た活性リチウム末端を有する重合体に、一
般式I SiLHmR2L+2-m (I) (式中、Rは炭化水素基であり、lは1以上の整数、m
は1乃至2l+2の整数である。) で表されるヒドリドシラン化合物を反応せしめることを
特徴とするビニル化合物の重合体の製造方法である。
本発明の重合体についてその製造法を以下に詳細に説明
する。
本発明においてビニル化合物とては、後述するリチウム
化合物によって付加重合し、活性リチウム末端を形成す
るものであれば良く、特に制限はない。例えば、スチレ
ン、α−及び又はβ−アルキルスチレン及びこれらのベ
ンゼン核置換誘導体などのスチレン誘導体、ブタジエ
ン、イソプレンなどの共役ジエン類、アクリル酸及びメ
タクリル酸のエステル類がその代表的なものとして挙げ
られる。
本発明に用いるリチウム化合物としては、リチウム金属
自体、リチウム合金、アルキルリチウムなどである。
重合条件としては、リチウム化合物を用いるアニオン重
合の条件がそのまま採用可能であり、特に制限は無い
が、通常、酸素、水分等の重合活性を失わせる物質の不
存在下に重合される。
集合に際して、エチレングリコールのジアルキルエーテ
ル、ジエチレングリコールのジアルキルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどの直鎖エーテルや環状
エーテルなどを活性化剤として使用することができ、ま
た、必要に応じてトルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの不活性重合媒体
を使用することもできる。
重合温度としても特に制限はなく、後述の反応が達成さ
れる程度に重合体の活性末端が存在する温度が望まし
い。通常、−100〜+200℃、好ましくは−100〜+100℃
である。
本発明では、上記により得られた活性リチウム末端を有
する重合体に、次いで少なくとも1個の水素原子を有す
るヒドリドシラン化合物を反応させる。
このヒドリドシラン化合物を反応させる方法についても
特に制限はなく、上記重合体を製造した条件下にヒドリ
ドシラン化合物を導入するだけで充分に反応が進行し、
末端にSi−H基を有する重合体が得られる。なお、必要
に応じ撹拌や混合に工夫することや反応温度を変化させ
ることも可能である。
ここで用いるヒドリドシラン化合写としては、一般式I SiLHmR2L+2-m (I) (式中、Rは炭化水素基であり、lは1以上の整数、m
は1乃至2l+2の整数である。) で表される化合物であり、Rとしては炭素数1〜15程度
の飽和あるいは不飽和の脂肪族、脂環族基や芳香族基で
ある。具体的には、シラン、モノメチルシラン、モノエ
チルシラン、モノフエニルシラン等のトリヒドリドシラ
ン、ジメチルシラン、ジエチルシラン、ジフェニルシラ
ン等のジヒドリドシラン、トリメチルシラン、トリエチ
ルシラン、トリフェニルシラン等のモノヒドリドシラン
などが例示できる。また、ジシラン、トリシラン及びそ
の水素原子が上述のような炭化水素基で置換されたもの
も使用可能である。特にシラン、ジシラン、トリシラン
などの少なくとも1個の水素原子が炭化水素基で置換さ
れたものが好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 三口フラスコ(100ml)内を窒素置換した後、乾燥した
トルエン50ml、α−メチルスチレン25ml、ジエチレング
リコール1mlを入れ、混合した。室温に保ったままn−
ブチルリチウム(15wt%)8mlを加えた後、氷冷して3
℃まで冷した。30分間重合したのち、ガス導入管からエ
チルトリヒドリドシランガス1gを重合液中へ吹き込んだ
ところ反応液の色が赤から無色に変化した。
過剰のエチルトリヒドリドシランガスを追い出すため、
反応混合物を50℃まで昇温し、2時間撹拌したのち、多
量のメタノール中に投入して、生成したポリマーを析出
させ、濾過して集めたのち減圧乾燥し、白色の重合体13
gを得た。この重合体の重量平均分子量(ゲルパーミェ
ーション・クロマトグラフィーによる)は8,200であっ
た。
得られた重合体の赤外吸収スペクトルを第1図に示し
た。波数2120cm-1にSi−Hに基づく吸収が認められる。
実施例2 三口フラスコ(300ml)内を窒素置換した後、乾燥した
テトラヒドロフラン200mlを入れ、更に、ナフタリンと
リチウム金属から合成したリチウムナフタリンのテトラ
ヒドロフラン溶液(1.6mol/l)14mlを加えて混合した。
この溶液を−70℃に冷却したのちスチレン16gを入れ、
重合した。30分間重合したのち、ガス導入管からエチル
トリヒドリドシランガス5gを重合液中へ吹き込んだ。さ
らに、2時間撹拌したのち、多量のメタノール中に投入
して、生成したポリマーを析出させ、濾過して集めたの
ち減圧乾燥し、白色の重合体15.5gを得た。この重合体
の重量平均分子量は16,000であった。
得られた重合体の赤外吸収スペクトルを第2図に示し
た。波数2120cm-1にSi−Hに基づく吸収が認められる。
〔発明の効果〕
本発明により、反応性重合体として利用できる水素化ケ
イ素基(Si−H)を端末に有するビニル化合物の重合体
が提供され、工業的に極めて価値がある。
また、本発明の重合体は末端に水素化ケイ素基(Si−
H)を有し、ヒドロシリル化反応をするなどの特性の他
は、同等の分子量を有するビニル化合物の重合体と同様
の機械的特性を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図共に本発明の重合体の一例の赤外吸収ス
ペクトルを示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの末端に、一般式 −SiHn
    R3-n (式中、Rは炭化水素基、nは1〜3の整数)で表され
    るシラン基を有し、かつ、ビニル化合物単量体単位が少
    なくとも30であることを特徴とするビニル化合物の重合
    体。
  2. 【請求項2】ビニル化合物が、スチレン誘導体、共役ジ
    エン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルから
    選ばれた化合物である特許請求の範囲第1項記載のビニ
    ル化合物の重合体。
  3. 【請求項3】リチウム化合物を開始剤としてビニル化合
    物を重合して得た活性リチウム末端を有する重合体に、
    一般式I SiLHmR2L+2-m (I) (式中、Rは炭化水素基であり、Lは1以上の整数、m
    は1乃至21+2の整数である。)で表されるヒドリドシ
    ラン化合物を反応せしめることを特徴とするビニル化合
    物の重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】ビニル化合物が、スチレン誘導体、共役ジ
    エン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルから
    選ばれた化合物である特許請求の範囲第3項記載のビニ
    ル化合物の重合体。
JP61060854A 1986-03-20 1986-03-20 ビニル化合物の重合体及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0739447B2 (ja)

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US4504629A (en) * 1983-07-20 1985-03-12 Loctite Corporation Polymers with graft α-alkylacrylate functionality

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