JPH0738931B2 - セラミックフィルター装置および濾過方法 - Google Patents
セラミックフィルター装置および濾過方法Info
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- JPH0738931B2 JPH0738931B2 JP3141986A JP14198691A JPH0738931B2 JP H0738931 B2 JPH0738931 B2 JP H0738931B2 JP 3141986 A JP3141986 A JP 3141986A JP 14198691 A JP14198691 A JP 14198691A JP H0738931 B2 JPH0738931 B2 JP H0738931B2
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Description
するためのセラミックフィルター装置、およびその装置
を使用して行なう濾過方法に関する。 この技術は、放
射性廃棄物の焼却処理により発生する排ガス中のダスト
の除去に適用したとき、とくに有用である。
射性廃棄物のうち可燃性のものは、減容および安定化の
ために焼却処理されている。 この焼却炉からの排ガス
の処理は、二次廃棄物の発生量を抑える観点から乾式で
行ない、高性能のセラミックフィルターを使用してい
る。 現在実用しているセラミックフィルターの除染係
数(DF)は105以上の高さで、フィルターエレメン
トの孔径もそれに応じた細かさである。
ターエレメントへのダスト付着により濾過差圧が上昇し
たときは、濾過方向と逆の方向に高圧ガス(圧縮空気)
をパルス状に流して、ダストを払い落す再生操作を行な
う。 この圧縮空気による逆洗は、運転停止後にすべて
のエレメントに対して行なうオフライン法か、または運
転中に一部のエレメントを対象とするオンライン法によ
って実施する。 ところがこのような逆洗法では、ダス
トはフィルターエレメントの表面に付着したものしか除
去できず、エレメントの気孔内部に入ったものまでは除
去できないから、完全な再生は望めない。 このため、
長期にわたる使用で次第に除去されないダストが蓄積
し、使用不可能になる。
ィルターエレメントは、SiCのようなセラミック材料
の粉末に直径3μm程度のミネラルファイバーを混合し
て成形し、焼結することによって製造されている。 従
ってこのフィルターエレメントは、図1に示すように、
SiCのマトリクスが形成する気孔の中にある「ポケッ
ト」に、ミネラルファイバーがゆるく充填された構造と
なっている。 濾過のとき、ガス中のダストは、大径の
ものはエレメント表面で分離されるが、小径のものは上
記のポケットまで至る。 ポケットに入ることによって
ガスの速度が急激に減少すると、小径のダストもファイ
バーによって容易に補集され、高い濾過性能が得られ
る。
トの使用による差圧上昇の機構をしらべたところ、フィ
ルターエレメントの表面にあるポケットからはミネラル
ファイバーが脱落して、単なる気孔となる傾向があり、
この気孔にダストが詰まって、有効流路の減少をひきお
こすことがわかった。 常用のフィルターエレメントの
平均気孔径は約30μmであり、ダストの平均径は20
μm程度であるから、ダストは容易に気孔中に侵入す
る。
記のような問題を避けるひとつの方策として、プレコー
トが提案された(実公昭63−33615)。 プレコ
ートは、図7に示すように、フィルターエレメントの表
面にある標準の粒径をもった粉体のプレコート層をつく
るものであるが、これは濾過部位を単にプレコート粉体
層に移したにすぎず、ポケット中のミネラルファイバー
を利用するわけではない。 この技術による場合、逆洗
を行なったときには再度プレコートを行なって粉体層を
形成しなければならないから、運転中のオンライン逆洗
は不可能である。 そのため、連続して運転できる時間
は短い。
ミックフィルター装置のフィルターエレメントにダスト
が付着し濾過差圧が上昇したとき、ダストを効果的に除
去してほとんど初期状態にまで再生できるセラミックフ
ィルター装置を提供すること、およびそのセラミックフ
ィルターを使用した濾過方法を提供することにある。
ルター装置は、図3に示すように、キャンドル型セラミ
ックフィルターエレメントを使用してガス中のダストを
除去するフィルター装置において、多数のファイバーポ
ケットを有しその中にミネラルファイバーが存在するフ
ィルターエレメントであって、このフィルターエレメン
トの表面においてファイバーが脱落したポケットに、粒
径のほぼ揃った粉体をあらかじめ充填したものを装着し
たことを特徴とする。 このフィルター装置を使用して
実施する本発明の濾過方法は、キャンドル型セラミック
フィルターエレメントを使用してガス中のダストを除去
する濾過方法において、多数のファイバーポケットを有
しその中にミネラルファイバーが存在するフィルターエ
レメントであって、このフィルターエレメントの表面に
おいてファイバーが脱落したポケットに、粒径のほぼ揃
った粉体をあらかじめ充填したものを使用することを特
徴とする。
ら出る排ガスのダスト除去に適用したとき、とくに有意
義である。 この濾過方法はまた、後記する理由で、塩
素化合物を含有する廃棄物の焼却炉からの排ガスのダス
ト除去に適用したとき、とくに効果を発揮する。
(1)においては、前記したように、SiCマトリクス
(11)の内部のポケットはミネラルファイバー(1
2)で埋められているが、表面にはミネラルファイバー
の脱落したポケット(13)もある。 本発明では、こ
のポケットに対して、図2に示すように、粒径のほぼ揃
った粉体(5)をあらかじめ充填しておく。
使用して濾過を行なうと、図3にみるように、ガスは白
抜矢印のように流れ、ガス中に浮遊していたダストの粒
子(6)、はフィルターエレメントの表面に付着すると
ともに気孔内の浅い位置に侵入するが、上記した表面の
ポケットには粉体が充填されているので、その内部には
ほとんど入らない。 濾過差圧が上昇したならば、出口
側から空気を送って逆洗を行なえばよい。 この逆洗
は、装置の操業を停止して行なうことはもちろん、操業
中に一部のフィルターエレメントだけを対象に行なうオ
ンライン逆洗によることも可能である。 逆洗空気は、
図4に矢印で示すように流れ、フィルターエレメント
(1)の表面から大部分のダスト粒子を落下させる。
は、粒径がほぼ揃っているため、濾過時も逆洗時もポケ
ット内で相互位置があまり変化せず、図4に示すよう
に、逆洗後もほとんどそこに残留する。 従って、多数
回の空気逆洗を行なっても、フィルターエレメントの性
能は低下しない。
粉体(5)を充填しないままフィルターエレメントを濾
過に使用すると、図5に示すように、ポケット内にダス
ト粒子(6)が侵入する。 このダスト粒子はさまざま
な径をもっているから、粗粒の間に細粒が入って行き、
濾過の進行につれて密にポケット内をみたすようにな
る。 このようにして、そのポケットは有効流路をほと
んど失ない、図6にみるような閉塞状態となる。 これ
は、空気逆洗によっても旧に復することはできず、結
局、濾過差圧の永久的な上昇を招く。
m(従って肉厚10mm)のフランジ付きキャンドル型
セラミックフィルターエレメント(SiC製で、平均径
3〜4μmのミネラルファイバー含有、平均気孔径30
μm)を対象に、表面のポケットの粉体充填処理をし
た。
に規定の試験用ダスト下記2種を、 2種 けい砂 中位径:30μm 5種 フライアッシュ 中位径:15μm 標準ふるい(JIS−Z8801、呼び寸法:32,2
6または22)を通して上記フィルターエレメント上に
ふりかけ、布で押し拭うようにした。 図8に示す構成
のセラミックフィルター装置を用意した。 図8におい
て、「DPI」は差圧計をあらわす。 この装置に使用
したキャンドル型フィルターエレメントの濾過差圧は、
初期において約100mmH2Oであった。
却処理し、焼却炉からの排ガス中のダストを、上記セラ
ミックフィルター装置で除去した。 濾過処理を40時
間行なった後、圧縮空気タンク(4)中の高圧空気を濾
過容器(2)にパルス状に送り、フィルターエレメント
(1)の空気逆洗を実施した。
ときの濾過差圧の経時変化を、本発明による処理を施し
てないフィルターエレメントを使用した場合と比較し
て、図9に示す。 図にみるとおり、従来技術では直線
的に濾過差圧が上昇して濾過差圧の許容限度(この装置
では600mmH2O)に達してしまい、逆洗後も元どお
りにはならないため、比較的短時間でフィルターエレメ
ントが使用不能になるのに対し、本発明によるときは濾
過差圧の上昇はわずかであって、しかも逆洗によりほぼ
元どおりになるから、差圧が許容限度に至るまでに長時
間の使用が可能である。
塩化ビニルのような塩素化合物を含む廃棄物を焼却した
排ガスである場合、セラミックフィルターの濾過差圧の
上昇がとくに回復困難なことが経験されたが、これは焼
却により生成した塩素ガスや塩化水素ガスが、廃棄物中
のアルカリまたはアルカリ土類金属や、Zn 、Sn など
と結合した化合物の微細粒子が、セラミックフィルター
の気孔を詰めるためであることがわかった。 本発明に
より、ダスト粒子のポケット内への侵入を防ぐことによ
り、こうした問題が効果的に軽減される。
フィルター装置のフィルターエレメントをほぼ初期の状
態にまで再生して繰り返し使用することができるので、
エレメントの交換頻度を従来よりはるかに低くできる。
これは、フィルター装置のランニングコストを低減さ
せるばかりでなく、二次廃棄物の量を減少させる。
の焼却処理により生じる排ガスの乾式処理に適用したと
き、有用である。 とくに、ポリ塩化ビニルなどの塩素
含有物を焼却した排ガスを処理する場合、効果的であ
る。
ィルターエレメントの内部構造を示す、概念的な拡大断
面図。
ミックフィルターエレメントを説明するための、図1と
同様な断面図。
の、図1と同様な断面図。
な断面図。
エレメントで濾過を行なっているところ説明するため
の、図1と同様な断面図。
な断面図。
トを施したところを示す、図1と同様な断面図。
構成を示すフローチャート。
を、従来技術による場合と比較して示すグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】 キャンドル型セラミックフィルターエレ
メントを使用してガス中のダストを除去するフィルター
装置において、多数のファイバーポケットを有しその中
にミネラルファイバーが存在するフィルターエレメント
であって、このフィルターエレメントの表面においてフ
ァイバーが脱落したポケットに、粒径のほぼ揃った粉体
をあらかじめ充填したものを装着したことを特徴とする
セラミックフィルター装置。 - 【請求項2】 キャンドル型セラミックフィルターエレ
メントを使用してガス中のダストを除去する濾過方法に
おいて、多数のファイバーポケットを有しその中にミネ
ラルファイバーが存在するフィルターエレメントであっ
て、このフィルターエレメントの表面においてファイバ
ーが脱落したポケットに、粒径のほぼ揃った粉体をあら
かじめ充填したものを使用することを特徴とする濾過方
法。 - 【請求項3】 放射性廃棄物の焼却炉から出る排ガスの
ダスト除去に適用する請求項2の濾過方法。 - 【請求項4】 塩素化合物を含有する廃棄物の焼却炉か
ら出る排ガスのダスト除去に適用する請求項2の濾過方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3141986A JPH0738931B2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | セラミックフィルター装置および濾過方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3141986A JPH0738931B2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | セラミックフィルター装置および濾過方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04367704A JPH04367704A (ja) | 1992-12-21 |
JPH0738931B2 true JPH0738931B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=15304740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3141986A Expired - Lifetime JPH0738931B2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | セラミックフィルター装置および濾過方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0738931B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3533924A1 (de) * | 1985-09-24 | 1987-06-19 | Schumacher Sche Fab Verwalt | Filterkoerper und verfahren zu dessen herstellung |
-
1991
- 1991-06-13 JP JP3141986A patent/JPH0738931B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04367704A (ja) | 1992-12-21 |
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