JPH0738602B2 - アダプテイブデジタルフイルタを用いる伝送システム用エコ−キヤンセラ - Google Patents
アダプテイブデジタルフイルタを用いる伝送システム用エコ−キヤンセラInfo
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- JPH0738602B2 JPH0738602B2 JP59502219A JP50221984A JPH0738602B2 JP H0738602 B2 JPH0738602 B2 JP H0738602B2 JP 59502219 A JP59502219 A JP 59502219A JP 50221984 A JP50221984 A JP 50221984A JP H0738602 B2 JPH0738602 B2 JP H0738602B2
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- signal
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- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B3/00—Line transmission systems
- H04B3/02—Details
- H04B3/20—Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other
- H04B3/23—Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers
- H04B3/232—Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers using phase shift, phase roll or frequency offset correction
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は単一媒体上での両方向同時データ伝送、特にQA
M又は位相変調によるデータ伝送の分野に係る。本発明
はより特定的には実効エコー(echo effectif)の推定
値σkを供給するためのアダプテイブデジタルフイルタ
を用いるタイプの前記伝送システム用エコーキャンセラ
に係る。このキャンセラの係数ベクトルの適応アルゴ
リズムは次式で示される。K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) 式中μ及びfは予め決定された増分ピッチ及び関数を表
わす。
M又は位相変調によるデータ伝送の分野に係る。本発明
はより特定的には実効エコー(echo effectif)の推定
値σkを供給するためのアダプテイブデジタルフイルタ
を用いるタイプの前記伝送システム用エコーキャンセラ
に係る。このキャンセラの係数ベクトルの適応アルゴ
リズムは次式で示される。K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) 式中μ及びfは予め決定された増分ピッチ及び関数を表
わす。
この分野における先行技術に言及し且つ本発明を説明す
る前に、先ず単一媒体によるデータの両方向同時伝送に
係る幾つかの既知事項とこの種の伝送の問題点とを考察
するのが有用と思われる。
る前に、先ず単一媒体によるデータの両方向同時伝送に
係る幾つかの既知事項とこの種の伝送の問題点とを考察
するのが有用と思われる。
第1図は例えば2線式電話回線などからなる単一伝送媒
体10を介して2つの遠隔ステーションA及びB間の両方
向同時伝送を行なうシステムの原理説明図である。伝送
すべき情報は記号シーケンスで構成され、これら記号は
通常量子化されており、データ信号及びワード信号を表
わし得る。ステーションA及びBからの有効信号a及び
dが同一周波帯で送出されると、ステーションAの受話
器12には遠隔のステーションBの送信器11から送信され
た有効信号d(遠方端データ)にノイズが付加された次
式の如き信号yが受信される。
体10を介して2つの遠隔ステーションA及びB間の両方
向同時伝送を行なうシステムの原理説明図である。伝送
すべき情報は記号シーケンスで構成され、これら記号は
通常量子化されており、データ信号及びワード信号を表
わし得る。ステーションA及びBからの有効信号a及び
dが同一周波帯で送出されると、ステーションAの受話
器12には遠隔のステーションBの送信器11から送信され
た有効信号d(遠方端データ)にノイズが付加された次
式の如き信号yが受信される。
y=d+n+σ′ (1) このノイズは通常有効信号dより遥かに強く、付加的回
線ノイズnとステーションAの送信器11から送出される
信号a(ローカルデータ)のエコーσ′とで構成され
る。このノイズは伝送媒体10の両端に差動変換器15を具
備しても発生する。この現象を第1図に示した。この図
ではBからAへの伝送が実線で、AからBへの伝送が点
線で示されている。このノイズの優越項は通常エコー
σ′であり、該エコーは未知の「エコーフイルタ」0
によりローカルデータaから算出される。
線ノイズnとステーションAの送信器11から送出される
信号a(ローカルデータ)のエコーσ′とで構成され
る。このノイズは伝送媒体10の両端に差動変換器15を具
備しても発生する。この現象を第1図に示した。この図
ではBからAへの伝送が実線で、AからBへの伝送が点
線で示されている。このノイズの優越項は通常エコー
σ′であり、該エコーは未知の「エコーフイルタ」0
によりローカルデータaから算出される。
σ′k=0・k 前記エコーはステーションAの受信器12による信号dの
再生を阻止するため、その効果を消去するか又は少なく
とも減衰させる必要がある。エコー消去技術は既に多数
提案されているが、最も一般的なものは各ステーション
にアダプテイブデジタルフイルタ13を挿入する方法であ
る。このフイルタは「エコーキャンセラ」と称し、その
伝達関数は次の如き係数ベクトルk、即ちステーショ
ンAの源11から送出され従ってステーションAで使用し
得る一連の連続記号ak(kは記号の順位数を表わす)
から次式 σk=k・k (2) の如く線形推定値を算出せしめる係数ベクトルkによ
って表わすことができる。
再生を阻止するため、その効果を消去するか又は少なく
とも減衰させる必要がある。エコー消去技術は既に多数
提案されているが、最も一般的なものは各ステーション
にアダプテイブデジタルフイルタ13を挿入する方法であ
る。このフイルタは「エコーキャンセラ」と称し、その
伝達関数は次の如き係数ベクトルk、即ちステーショ
ンAの源11から送出され従ってステーションAで使用し
得る一連の連続記号ak(kは記号の順位数を表わす)
から次式 σk=k・k (2) の如く線形推定値を算出せしめる係数ベクトルkによ
って表わすことができる。
この推定値σkは再生エコー又は実エコーσ′の推定値
と称する。この再生エコーは減算器14に送られる。該減
算器には回線10を介してステーションAに到達する信号
yも送られ、これら信号間の差ek即ち ek=yk−σk (3) が受信器12に送られる。
と称する。この再生エコーは減算器14に送られる。該減
算器には回線10を介してステーションAに到達する信号
yも送られ、これら信号間の差ek即ち ek=yk−σk (3) が受信器12に送られる。
エコーσ′kの強さは有効信号dkと同様に極めて変化
し易い。
し易い。
使用されるデータは通常複合的である(位相変調及び位
相が90゜ずれた2つの搬送波の変調の場合)。その場合
は通常次式K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) (4) の如き適応アルゴリズムを使用する。式中μ及びfは所
定の増分ピッチ及び関数である。この式では残留エコー
erkを表わすものとして次の如き「固有(propre)」信
号 ek=erk+dk+nk を用いる。式中 erk=(0−k)kである。
相が90゜ずれた2つの搬送波の変調の場合)。その場合
は通常次式K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) (4) の如き適応アルゴリズムを使用する。式中μ及びfは所
定の増分ピッチ及び関数である。この式では残留エコー
erkを表わすものとして次の如き「固有(propre)」信
号 ek=erk+dk+nk を用いる。式中 erk=(0−k)kである。
一般にエコーが顕著な位相ズレを有していない場合は、
関数fとして2乗誤差勾配を用いる。従ってアルゴリズ
ム(4)はk+1 =k+μ(yk−σk)▲* k▼ (5) となる。
関数fとして2乗誤差勾配を用いる。従ってアルゴリズ
ム(4)はk+1 =k+μ(yk−σk)▲* k▼ (5) となる。
この方法は係数毎に多数の、通常は約20のビットを有す
る複雑なフイルタを必要とし且つ計算も尨大になるとい
う欠点をもつ。
る複雑なフイルタを必要とし且つ計算も尨大になるとい
う欠点をもつ。
そのため前記勾配の代りにek=yk−σkの符号(si
gn)を関数として用いるより簡単な方法が提案された。
しかしながらこのアルゴリズムでは適応の完全な収束は
保証し得ない。
gn)を関数として用いるより簡単な方法が提案された。
しかしながらこのアルゴリズムでは適応の完全な収束は
保証し得ない。
実際このアルゴリズムSIは次式k+1 =k+μ・▲* k▼・符号(ek) (6) で示される。式中符号(ek)は実数の場合+1か−1
であり、複素数の場合は であり、▲er k▼及び▲ei k▼は夫々ekの実数部及び
虚数部を表わす。
であり、複素数の場合は であり、▲er k▼及び▲ei k▼は夫々ekの実数部及び
虚数部を表わす。
収束を得るためには(ek)が残留エコーerkと同じ符
号を有していなければならない。しかるに、erkのレベ
ルを遠方端データdkのレベルより小さくせしめる程十
分な適応が実現されると、前記符号間の同一性という条
件が満たされなくなり残留エコーの収束が停止される
(1981年6月発行T.A.C.M.CLAASEN,W.F.G.MECKLENBRAUK
ER著“Comparison of the convergence of two algorit
hms for adaptive FIR digital filters",IEEE Trans.A
SSP,第29巻、NO.3,pp.670−678)。
号を有していなければならない。しかるに、erkのレベ
ルを遠方端データdkのレベルより小さくせしめる程十
分な適応が実現されると、前記符号間の同一性という条
件が満たされなくなり残留エコーの収束が停止される
(1981年6月発行T.A.C.M.CLAASEN,W.F.G.MECKLENBRAUK
ER著“Comparison of the convergence of two algorit
hms for adaptive FIR digital filters",IEEE Trans.A
SSP,第29巻、NO.3,pp.670−678)。
この問題は、残留エコーerkの実部と、再生エコーσk
と受信信号ykとの間の差ekの実部とが互に逆の符号
を有する場合の状態を示す第2図に顕わされている。
と受信信号ykとの間の差ekの実部とが互に逆の符号
を有する場合の状態を示す第2図に顕わされている。
この問題の解決には他の方法も用いられてきた。その主
なものとして、遠方端データdkのレベルに近い既知レ
ベルをもつ強制ノイズbkを導入してこれらデータの存
在を相殺することが提案された(第1図)。しかしなが
らこのようなノイズの付加はシステムを著しく複雑にす
る(1981年11月発行、N.HOLTE,S.STUEFLOTTEN著“A new
digital echo canceler for two−wire subscriber、l
ines"、IEEE Trans. on communications,第COM−29巻、
NO.11,pp.1573−1581)。
なものとして、遠方端データdkのレベルに近い既知レ
ベルをもつ強制ノイズbkを導入してこれらデータの存
在を相殺することが提案された(第1図)。しかしなが
らこのようなノイズの付加はシステムを著しく複雑にす
る(1981年11月発行、N.HOLTE,S.STUEFLOTTEN著“A new
digital echo canceler for two−wire subscriber、l
ines"、IEEE Trans. on communications,第COM−29巻、
NO.11,pp.1573−1581)。
本発明の概説 本発明の目的は既存アルゴリズムの性能、特に従来の勾
配アルゴリズムの性能より優れた性能を有するエコーキ
ャンセラを提供することにある。そのため本発明ではこ
れまでとは全く異なる方法を使用し、遠方端データdk
がいずれかの軸線(第3図の場合は虚軸)上にある時は
該データdkと直交する「本来の」信号ekの成分(第
3図の場合は実軸上にある)が残留エコーerkの対応成
分に等しいという確認事項を基礎とする。この残留エコ
ーerkの有効直交成分のみを使用すれば収束が向上し得
るからである。従って本発明は、データが軸上にない時
は、「本来の固有」信号の遠方端データdkと直交する
成分のみを用いてアルゴリズムの適応を行なうことを提
案する。換言すれば投影図法の原理を使用するとも言え
る。
配アルゴリズムの性能より優れた性能を有するエコーキ
ャンセラを提供することにある。そのため本発明ではこ
れまでとは全く異なる方法を使用し、遠方端データdk
がいずれかの軸線(第3図の場合は虚軸)上にある時は
該データdkと直交する「本来の」信号ekの成分(第
3図の場合は実軸上にある)が残留エコーerkの対応成
分に等しいという確認事項を基礎とする。この残留エコ
ーerkの有効直交成分のみを使用すれば収束が向上し得
るからである。従って本発明は、データが軸上にない時
は、「本来の固有」信号の遠方端データdkと直交する
成分のみを用いてアルゴリズムの適応を行なうことを提
案する。換言すれば投影図法の原理を使用するとも言え
る。
上記した目的を達成するべく、本発明によるエコーキャ
ンセラは、同一伝送媒体を介してローカルデータ信号a
kを送信するローカルステーションと遠方端データdk
を送信するリモートステーションとの間でQAM又は位相
変調を用いて両方向同時データ伝送を行なうシステムの
ためのアダプテイブエコーキャンセラであって、実効エ
コーの推定値σkを供給するためのものであり、適応ア
ルゴリズムが 次式K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) [式中μは所定の増分ピッチ、▲* k▼はローカルデー
タ信号の共役値、ekはエコーを除去したクリーン信
号、fは所定関数である]で示される係数ベクトルを有
するアダプテイブデジタルフイルタと、該フイルタの出
力信号σkを前記伝送媒体を介して到達する信号ykか
ら差引くことによって信号ekを計算するための減算手
段とを有しており、フイルタが減算手段の出力における
エコー除去されたクリーン信号ekから遠方端データd
kと直交する有効ベクトル成分のみを抽出するべく構成
された係数適応手段を有する。
ンセラは、同一伝送媒体を介してローカルデータ信号a
kを送信するローカルステーションと遠方端データdk
を送信するリモートステーションとの間でQAM又は位相
変調を用いて両方向同時データ伝送を行なうシステムの
ためのアダプテイブエコーキャンセラであって、実効エ
コーの推定値σkを供給するためのものであり、適応ア
ルゴリズムが 次式K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) [式中μは所定の増分ピッチ、▲* k▼はローカルデー
タ信号の共役値、ekはエコーを除去したクリーン信
号、fは所定関数である]で示される係数ベクトルを有
するアダプテイブデジタルフイルタと、該フイルタの出
力信号σkを前記伝送媒体を介して到達する信号ykか
ら差引くことによって信号ekを計算するための減算手
段とを有しており、フイルタが減算手段の出力における
エコー除去されたクリーン信号ekから遠方端データd
kと直交する有効ベクトル成分のみを抽出するべく構成
された係数適応手段を有する。
本発明によるエコーキャンセラによれば、アダプテイブ
デジタルフイルタの係数ベクトルCを適応する係数適応
手段が減算手段の出力から出力されるエコー除去された
クリーン信号ekから遠方端データdkと直交する有効
ベクトル成分のみを抽出する。この有効成分は、残留エ
コーの対応成分に等しいため、この成分を抽出し、適応
アルゴリズムを行いると、収束性能を向上させることが
でき、従来の勾配アルゴリズムの性能より優れた性能を
有するエコーキャンセラを提供し得る。
デジタルフイルタの係数ベクトルCを適応する係数適応
手段が減算手段の出力から出力されるエコー除去された
クリーン信号ekから遠方端データdkと直交する有効
ベクトル成分のみを抽出する。この有効成分は、残留エ
コーの対応成分に等しいため、この成分を抽出し、適応
アルゴリズムを行いると、収束性能を向上させることが
でき、従来の勾配アルゴリズムの性能より優れた性能を
有するエコーキャンセラを提供し得る。
実施法の詳細な説明 本発明は添付図面に基づく以下の非限定的特定具体例の
説明からよく理解できよう。
説明からよく理解できよう。
本発明と先行技術との比較を行なうべく先ず勾配アルゴ
リズム(5)を用いる公知エコーキャンセラの構造及び機
能を考察する。
リズム(5)を用いる公知エコーキャンセラの構造及び機
能を考察する。
第1図に示されている様に、ステーションAの送信器11
から送出された信号は間隔△をおいて閉鎖されるスイッ
チで表わされている素子20により標本化される。キャン
セラ13はN個の連続サンプルを使用してK+L+1の遅
延エレメントからエコーの推定値σkを算出するフイル
タを含んでいる。
から送出された信号は間隔△をおいて閉鎖されるスイッ
チで表わされている素子20により標本化される。キャン
セラ13はN個の連続サンプルを使用してK+L+1の遅
延エレメントからエコーの推定値σkを算出するフイル
タを含んでいる。
ak+K=a[(k+K)△] ak=a[k△] ak−L=a[(k−L)△] 前記N個のサンプルはベクトルkを供給すべく組合わ
せられる。このベクトルは送信器11によるakの送出直
後の時点k△におけるデジタルフイルタの信号を表わ
す。推定エコーσkの値は係数h−k〜hLを用い次い
で積の合計を求めることによりサンプルk−L〜k+K
から求められる。
せられる。このベクトルは送信器11によるakの送出直
後の時点k△におけるデジタルフイルタの信号を表わ
す。推定エコーσkの値は係数h−k〜hLを用い次い
で積の合計を求めることによりサンプルk−L〜k+K
から求められる。
N個の係数のベクトルkは適応アルゴリズム(5)によ
って得られる。本発明の説明では先ずデータがいずれか
一方の軸上にある場合を考察し、次いで任意の位置を占
める場合を考察する。データが軸線上にある場合使用す
る記号の意味は次の通りである。
って得られる。本発明の説明では先ずデータがいずれか
一方の軸上にある場合を考察し、次いで任意の位置を占
める場合を考察する。データが軸線上にある場合使用す
る記号の意味は次の通りである。
△Ck=▲a* k▼ek △▲Cr k▼=Re(△Ck)(実数部),△▲C* i▼=Im(△Ck)(虚数
部) (8) A=近接データakの強さ S=遠方端データdkの強さ R=残留エコーerkの強さ 説明を簡単にすべく回線ノイズnkの強さは無視し得る
ものと見なす。これはしばしば用いられる仮定であり、
いずれにしろ結果に影響はない。
部) (8) A=近接データakの強さ S=遠方端データdkの強さ R=残留エコーerkの強さ 説明を簡単にすべく回線ノイズnkの強さは無視し得る
ものと見なす。これはしばしば用いられる仮定であり、
いずれにしろ結果に影響はない。
また、数列{ak}及び{dk}は同等の確率をもち夫
々別個の値をとる独立した確率変数中心値を表わすもの
とする。
々別個の値をとる独立した確率変数中心値を表わすもの
とする。
前掲の記号を用いれば時間kにおける本来の信号ekは
次式で示すことができる。
次式で示すことができる。
ek=(e▲rr k▼+▲dr k▼)+i(e▲ri k▼+
▲di k▼) 遠方端データが軸上にあれば(第3図)、即ち実数デー
タか又は全くの虚数データであれば、その成分の1つは
ゼロである。例えば、dkが虚数データ即ちd▲dr k▼
=0であればekの実数部は近接回線ノイズ存在下で残
留エコーerkの実数部と等しくなり、勾配アルゴリズム
(5)の増分は式(8)に基づき となり、又は▲dr k▼=0であるため となる。dkが実数データである時も同様の式が得られ
る。
▲di k▼) 遠方端データが軸上にあれば(第3図)、即ち実数デー
タか又は全くの虚数データであれば、その成分の1つは
ゼロである。例えば、dkが虚数データ即ちd▲dr k▼
=0であればekの実数部は近接回線ノイズ存在下で残
留エコーerkの実数部と等しくなり、勾配アルゴリズム
(5)の増分は式(8)に基づき となり、又は▲dr k▼=0であるため となる。dkが実数データである時も同様の式が得られ
る。
後述の比較では、遠方端データがいずれかの軸線上にあ
る場合に勾配のアルゴリズム(9)をONAXと呼ぶ。
る場合に勾配のアルゴリズム(9)をONAXと呼ぶ。
このアルゴリズムONAXは(ek)に含まれた有効情報
(実数部に相当する)のみを用いることにより投影原理
(projection principle)に従ってより簡単なアルゴリ
ズムSIGNIDに変換することができる。そのためには式
(8)及び(9)からノイズとして出現するdkを有する増分
部分を除去するだけでよい。このようにすれば▲dr k▼
=0の場合は遠方端データが最早現われない式(9′)
が得られる。即ち、(9)式より、実数▲er k▼のみを抽
出すると アルゴリズムSIGNIDを表わすこれらの式は複合的に と表わすこともできる。
(実数部に相当する)のみを用いることにより投影原理
(projection principle)に従ってより簡単なアルゴリ
ズムSIGNIDに変換することができる。そのためには式
(8)及び(9)からノイズとして出現するdkを有する増分
部分を除去するだけでよい。このようにすれば▲dr k▼
=0の場合は遠方端データが最早現われない式(9′)
が得られる。即ち、(9)式より、実数▲er k▼のみを抽
出すると アルゴリズムSIGNIDを表わすこれらの式は複合的に と表わすこともできる。
本発明の目的の1つはアルゴリズムを簡略化することに
ある。この簡略化は使用する有効成分の符号のみを考慮
することにより実現できる。その結果アルゴリズムONAX
及びSIGNIDからは夫々SURAX及びSIGNIFと称するアルゴ
リズムが得られる。「記号」関数を用いるこれら2つの
アルゴリズムSURAX及びSIGNIFは式(6)で示される記号ア
ルゴリズムSIと強制ノイズの付加に該当するアルゴリズ
ムSI′との前述の如き欠点を解消せしめる。軸線外に存
在し得るデータの場合遠方端データdkが軸線上に存在
するという特徴を優さない場合、本発明では該データを
回転kによって軸線上に配置する(固定マーク内に維
持されるように)。
ある。この簡略化は使用する有効成分の符号のみを考慮
することにより実現できる。その結果アルゴリズムONAX
及びSIGNIDからは夫々SURAX及びSIGNIFと称するアルゴ
リズムが得られる。「記号」関数を用いるこれら2つの
アルゴリズムSURAX及びSIGNIFは式(6)で示される記号ア
ルゴリズムSIと強制ノイズの付加に該当するアルゴリズ
ムSI′との前述の如き欠点を解消せしめる。軸線外に存
在し得るデータの場合遠方端データdkが軸線上に存在
するという特徴を優さない場合、本発明では該データを
回転kによって軸線上に配置する(固定マーク内に維
持されるように)。
その結果k =dkeik となる。kは成分の1つ(実数成分又は虚数成分)が
ゼロである。この回転は勾配アルゴリズムの増分を に変換せしめる。式中、kは で表わされ、 及びkは夫々erk及びnkの回転kの結果を表わ
す。例えば、データkを回転によって となるよう虚細Oy上に配置させると、 となる。従って前述と同様に投影法原理を適用すれば▲
r k▼=0の如きデータの場合の増分は である 回転により軸線x上に移動したデータ、即ち▲i k▼
=0の如きデータの場合は となる。得られるアルゴリズムは従って次式 ー如く表わされる。データをいずれかの軸線上に配置さ
せるための方法は後で第7図を参照しながら説明する。
ゼロである。この回転は勾配アルゴリズムの増分を に変換せしめる。式中、kは で表わされ、 及びkは夫々erk及びnkの回転kの結果を表わ
す。例えば、データkを回転によって となるよう虚細Oy上に配置させると、 となる。従って前述と同様に投影法原理を適用すれば▲
r k▼=0の如きデータの場合の増分は である 回転により軸線x上に移動したデータ、即ち▲i k▼
=0の如きデータの場合は となる。得られるアルゴリズムは従って次式 ー如く表わされる。データをいずれかの軸線上に配置さ
せるための方法は後で第7図を参照しながら説明する。
この計算は種々のアルゴリズムの性能、特に残留エコー
の強きRの比較を可能にする。この比較を下記のアルゴ
リズム、 E=勾配、式(5)による SI=符号、式(6)による SI′=符号、強制ノイズを付加した場合 ONAX=勾配、データがいずれかの軸線上にあり式
(9′)で示される SIGNID=有効成分のみを考慮した場合のONAX GEN=データを予め軸線上に配置しておき、次いで有効
成分を使用する場合 SURAX=データがいずれかの軸線上にある特定事例にお
けるSIの符号 SIGNIF=有効成分のみを考慮した場合のSURAXを用いて
残留エコーRE;RSI′;RSI′;RON;RSD;RGEN;RSU;RSIGの
間で行なった。ガウス残留分を表わし且つ回線ノイズが
存在しない場合のこれら残留エコーは表Iの如く示され
る。
の強きRの比較を可能にする。この比較を下記のアルゴ
リズム、 E=勾配、式(5)による SI=符号、式(6)による SI′=符号、強制ノイズを付加した場合 ONAX=勾配、データがいずれかの軸線上にあり式
(9′)で示される SIGNID=有効成分のみを考慮した場合のONAX GEN=データを予め軸線上に配置しておき、次いで有効
成分を使用する場合 SURAX=データがいずれかの軸線上にある特定事例にお
けるSIの符号 SIGNIF=有効成分のみを考慮した場合のSURAXを用いて
残留エコーRE;RSI′;RSI′;RON;RSD;RGEN;RSU;RSIGの
間で行なった。ガウス残留分を表わし且つ回線ノイズが
存在しない場合のこれら残留エコーは表Iの如く示され
る。
表中、Rsは、条件に依存した強さSとわずかに異なる
任意の値であるが、ほとんどの場合、強さSに等しい。
任意の値であるが、ほとんどの場合、強さSに等しい。
また、アルゴリズムSIGNID及びGENの限界残留エコーは
ゼロである。実際、これら2つのアルゴリズムは回線ノ
イズ存在下での残留エコーの値が RSIGNID=μNA・B/(2−μNA) である。
ゼロである。実際、これら2つのアルゴリズムは回線ノ
イズ存在下での残留エコーの値が RSIGNID=μNA・B/(2−μNA) である。
この式から明らかなように、遠方端データの強さSはR
SIGNIDに何ら影響を与えない。これは極めて有利な結果
である。投影原理を用いる全てのアルゴリズムに対して
このことは同様にいうことができ、この適応は、遠方端
データのみと直交する「本来の」信号の成分を用いるこ
とによって達成される。
SIGNIDに何ら影響を与えない。これは極めて有利な結果
である。投影原理を用いる全てのアルゴリズムに対して
このことは同様にいうことができ、この適応は、遠方端
データのみと直交する「本来の」信号の成分を用いるこ
とによって達成される。
次に述べる比較では説明を簡単にすべく簡略化された形
態のSURAX及びSIGNIFのみを取りあげ、ONAX、SIGNID及
びGENは省略した。
態のSURAX及びSIGNIFのみを取りあげ、ONAX、SIGNID及
びGENは省略した。
表Iから明らかなように、アルゴリズムSURAX及びSIGNI
Fは従来の符号アルゴリズムSIより優れた性能を有し、
且つRSIGは遠隔データの強さSには依存しない。ま
た、R及びμに係らずRSIGはRSUより小さい。妥当な
性能に相当するS/R>2の場合、SURAXと比較したSIGNIF
のゲインは3乃至6dBの範囲である。
Fは従来の符号アルゴリズムSIより優れた性能を有し、
且つRSIGは遠隔データの強さSには依存しない。ま
た、R及びμに係らずRSIGはRSUより小さい。妥当な
性能に相当するS/R>2の場合、SURAXと比較したSIGNIF
のゲインは3乃至6dBの範囲である。
SIに対してはSIGNIFの方が遥かに有利である。残留エコ
ーがガウス残留分であり且つノイズが存在しない場合、
比RSI/RSIGはexp(S/Rs)に等しい。この比は前述の
値S/R=2の場合で約7であり、S/Rと共に、即ちエコー
消去の向上に伴ない急増する。
ーがガウス残留分であり且つノイズが存在しない場合、
比RSI/RSIGはexp(S/Rs)に等しい。この比は前述の
値S/R=2の場合で約7であり、S/Rと共に、即ちエコー
消去の向上に伴ない急増する。
方程式(10)及び(13)によればSIGNIFで用いられるパラメ
ータμはアルゴリズムSIに必要なパラメータほど小さく
はないと思われる。実際、SIGNIFを用いる場合はμに係
数exp(S/2R)を掛けるが、それでも残留エコーのレベ
ルは同じである。
ータμはアルゴリズムSIに必要なパラメータほど小さく
はないと思われる。実際、SIGNIFを用いる場合はμに係
数exp(S/2R)を掛けるが、それでも残留エコーのレベ
ルは同じである。
前述の如くSIGNIFの利点の1つは遠方端データの強さS
に依存せず従ってSのレベルでのRの飽和が最早存在し
ないということにある。この利点はガウス残留分ではな
く2進残留エコーを例にとって考えればより明白であ
る。第4図に示したように、SIの場合はR>Sの時に残
留分RSIがμ2で減少するがこの減少はR=Sの時点で
停止する。これに対しSIGNIFの場合は前記減少がμ2で
減少し続け、強制ノイズを必要としない。アルゴリズム
(E)ではこの減少がμで行なわれることを考えれば、
SIGNIFは明らかにEにより有利である。何故ならμの値
が大きいと収束が促進されるからである。
に依存せず従ってSのレベルでのRの飽和が最早存在し
ないということにある。この利点はガウス残留分ではな
く2進残留エコーを例にとって考えればより明白であ
る。第4図に示したように、SIの場合はR>Sの時に残
留分RSIがμ2で減少するがこの減少はR=Sの時点で
停止する。これに対しSIGNIFの場合は前記減少がμ2で
減少し続け、強制ノイズを必要としない。アルゴリズム
(E)ではこの減少がμで行なわれることを考えれば、
SIGNIFは明らかにEにより有利である。何故ならμの値
が大きいと収束が促進されるからである。
また、式(10)及び(14)を比較すれば、通常行なわれてい
るようにS>μNAπ/4と仮定した場合はRE≧RSIGと
なることがわかる。換言すればアルゴリズムSIGNIFはR/
Sが小さい時にμが小さい場合、即ち収束の最後に必然
的にとられる値を有する場合はEより優れた性能を示
す。
るようにS>μNAπ/4と仮定した場合はRE≧RSIGと
なることがわかる。換言すればアルゴリズムSIGNIFはR/
Sが小さい時にμが小さい場合、即ち収束の最後に必然
的にとられる値を有する場合はEより優れた性能を示
す。
更に、後述の如くアルゴリズムE及びSIGNIFによる計算
の複雑さを極めて厳密に評価すれば、−R/Sの値が大き
いとμSIG<μEになるという欠点は見かけだけのこと
にすぎないことが確認される。何故ならキンセラの係数
が必要とする語長はアルゴリズムSIGNIFの場合の方が短
かいからである。
の複雑さを極めて厳密に評価すれば、−R/Sの値が大き
いとμSIG<μEになるという欠点は見かけだけのこと
にすぎないことが確認される。何故ならキンセラの係数
が必要とする語長はアルゴリズムSIGNIFの場合の方が短
かいからである。
エコーキャンセラ13のフイルタの一成分を表わすのに必
要な最低ビット数bは問題の残留エコーRと使用するア
ルゴリズムとに応じて決定される。計算によれば、収束
を実現させる最小bは次の条件を満たす。
要な最低ビット数bは問題の残留エコーRと使用するア
ルゴリズムとに応じて決定される。計算によれば、収束
を実現させる最小bは次の条件を満たす。
erkがガウス変数であるという仮定にたてば、同一残留
エコーに達するのに必要な値をμに代えて使用すること
により(15)から最小ビットの式を導くことができる。こ
れを次表IIに示す。尚Bはゼロと見なす。
エコーに達するのに必要な値をμに代えて使用すること
により(15)から最小ビットの式を導くことができる。こ
れを次表IIに示す。尚Bはゼロと見なす。
表IIに基づきSIGNIF及びSURAX(これらアルゴリズムの
最終ビットはbSIG及びbSUで表わされている)を比較
すると であることが判明する。
最終ビットはbSIG及びbSUで表わされている)を比較
すると であることが判明する。
この量は−0.5ビット乃至0.5ビットの範囲の量である
が、R<<Sを想定する高性能のエコー消去ではアルゴ
リズムSIGNIFを用いるとSURAXに比して0.5ビットのゲイ
ンが得られる。ノイズを考慮した計算によれば、レベル
B=Sの強制ノイズの場合も同等のゲインが得られる。
が、R<<Sを想定する高性能のエコー消去ではアルゴ
リズムSIGNIFを用いるとSURAXに比して0.5ビットのゲイ
ンが得られる。ノイズを考慮した計算によれば、レベル
B=Sの強制ノイズの場合も同等のゲインが得られる。
表IIの結果をアルゴリズムSI及びSIGNIFに関して比較す
ると、 となる。
ると、 となる。
従ってbSIGは全ての有効事例においてbSIより小さ
く、システムの機能が良好であれば、即ちR/Sが小さけ
れば前記の差の値は大きい。これは極めて重要な事項で
ある。何故なら(E)と比べた場合の(SI)の欠点の1
つはその係数の2進表現に必要な高度の正確さに存する
からである。(SIGNIF)が(SI)の欠点を解消せしめる
ことは明らかである。
く、システムの機能が良好であれば、即ちR/Sが小さけ
れば前記の差の値は大きい。これは極めて重要な事項で
ある。何故なら(E)と比べた場合の(SI)の欠点の1
つはその係数の2進表現に必要な高度の正確さに存する
からである。(SIGNIF)が(SI)の欠点を解消せしめる
ことは明らかである。
E及びSIGNIFの2進長を比較すると次の結果が得られ
る。
る。
であるならば、SIGNIFの2進長はR/Sの値に拘わらずE
の2進長より大きい。しかしながら実際にはEでのノイ
ズは回線ノイズであってこのノイズは小さいため不等式
(17)の真偽は確認されない。結論としては であればbE>bSIGであると言える。
の2進長より大きい。しかしながら実際にはEでのノイ
ズは回線ノイズであってこのノイズは小さいため不等式
(17)の真偽は確認されない。結論としては であればbE>bSIGであると言える。
実際にはアルゴリズムSIGNIFがアルゴリズムEより少な
いビットを必要としても到達すべき残留エコーのレベル
は式(18)で規定されるレベルより常に小さい。ノイズを
考慮する更に完全な計算によればエコー消去の質が中程
度の場合、即ち前記の2つのアルゴリズムによって RB が得られる場合、差bE−bSIGは となる。
いビットを必要としても到達すべき残留エコーのレベル
は式(18)で規定されるレベルより常に小さい。ノイズを
考慮する更に完全な計算によればエコー消去の質が中程
度の場合、即ち前記の2つのアルゴリズムによって RB が得られる場合、差bE−bSIGは となる。
エコー消去の質が極めて良い場合、即ちR<<Bの場合
は前記差は となる。これらの式(19),(20)は表IIから始まる計算の
結果求まる。しかしながら、表IIの右側の列に記載され
た表式はbがRと比較して無視できるとした仮定に基づ
いたものであり、それ故にこの表式ではBが削除されて
いる。一方、RBであると仮定した場合、表IIの表式
中、2−bE及び2−bSIGの式の“S"には“B+S"が代入
され、他方、RがBより非常に小さい場合、表式中B項
が優越となる。
は前記差は となる。これらの式(19),(20)は表IIから始まる計算の
結果求まる。しかしながら、表IIの右側の列に記載され
た表式はbがRと比較して無視できるとした仮定に基づ
いたものであり、それ故にこの表式ではBが削除されて
いる。一方、RBであると仮定した場合、表IIの表式
中、2−bE及び2−bSIGの式の“S"には“B+S"が代入
され、他方、RがBより非常に小さい場合、表式中B項
が優越となる。
Eと比べたSIGNIFのビットゲインはこの式に基づいて下
記の如く所定のS/B値毎に算出できる。
記の如く所定のS/B値毎に算出できる。
S/B=S/R=20dB,bE−bSI=1.5ビット S/B=30dB,S/R=40dB,bE−bSI=3.5ビット 第5図はアルゴリズムSI,SURAX,SI′及びEに比べたア
ルゴリズムSIGNIFによる2進長のゲインを示している。
このゲインは信号回線ノイズの比S/Bが20dBに等しい場
合のR/S(エコー消去の質)の関数として表わされる。
ルゴリズムSIGNIFによる2進長のゲインを示している。
このゲインは信号回線ノイズの比S/Bが20dBに等しい場
合のR/S(エコー消去の質)の関数として表わされる。
従来の記号アルゴリズムと同様にアルゴリズムSIGNIFは
係数の適応時には符号(ek)を用いてekは用いない
ため、2ビット平均値がこのようにアルゴリズムEに比
べても小さければアルゴリズムSIGNIFはアダプテイブエ
コー消去のアルゴリズムのうちで最良ということにな
る。
係数の適応時には符号(ek)を用いてekは用いない
ため、2ビット平均値がこのようにアルゴリズムEに比
べても小さければアルゴリズムSIGNIFはアダプテイブエ
コー消去のアルゴリズムのうちで最良ということにな
る。
これらの計算動作(畳込み▲r k▼・k及び適応によ
る波)もSIGNIFでの方がEの場合より簡単である。計
算の複雑性は必要とされる基本的な乗法及び加法の回数
によって決めることができるが、これらの回数はアルゴ
リズムと使用される2進ワードの長さとに依存する。
る波)もSIGNIFでの方がEの場合より簡単である。計
算の複雑性は必要とされる基本的な乗法及び加法の回数
によって決めることができるが、これらの回数はアルゴ
リズムと使用される2進ワードの長さとに依存する。
或る推定によれば、kの各成分毎に、 −SIをSIGNIFに代えることで2回の乗法と多数の加算と
を省略し得、 −EをSIGNIFに代えることで多数の乗法と加法とが省略
される。
を省略し得、 −EをSIGNIFに代えることで多数の乗法と加法とが省略
される。
SIGNIFにおける唯一の拘束条件はデータ▲dr k▼及び▲
di k▼のいずれがゼロであるのかを測定すべく各ステッ
プ毎に閾値での検出を行なわなければならないことであ
る。しかしながらこの操作はエコーキャンセラレベルで
なければ決定デバイスレベルでというようにいずれは行
なわなければならないものであるため、システムの複雑
化にはつながらない。
di k▼のいずれがゼロであるのかを測定すべく各ステッ
プ毎に閾値での検出を行なわなければならないことであ
る。しかしながらこの操作はエコーキャンセラレベルで
なければ決定デバイスレベルでというようにいずれは行
なわなければならないものであるため、システムの複雑
化にはつながらない。
一例として、フイルタのタップ数N=16、信号の強さS
=10-1、比R/S=−18.5dBの場合はEの代りにSIGNIFを
用いると計算の複雑さが36%低下する。しかもこの数値
は信号の振幅 が減少しても全く低下しない。実際、Sの値が小さい場
合は入力のアナログ/デジタル変換器がより精密でなけ
ればならない。例えば、信号がS=−42dBmまで小さく
なければ前記変換器は12ビットを必要とし、この場合は
35%のゲインが得られる。
=10-1、比R/S=−18.5dBの場合はEの代りにSIGNIFを
用いると計算の複雑さが36%低下する。しかもこの数値
は信号の振幅 が減少しても全く低下しない。実際、Sの値が小さい場
合は入力のアナログ/デジタル変換器がより精密でなけ
ればならない。例えば、信号がS=−42dBmまで小さく
なければ前記変換器は12ビットを必要とし、この場合は
35%のゲインが得られる。
次に、第6図、第7図(簡明化のため指数は省略)及び
第8図を参照しながら行なうべき回転の選択法と、GEN
と協同して機能する位相追跡アルゴリズムを用い投影原
理を使用し得る手段を含むエコーキャンセラの構成とを
説明する。
第8図を参照しながら行なうべき回転の選択法と、GEN
と協同して機能する位相追跡アルゴリズムを用い投影原
理を使用し得る手段を含むエコーキャンセラの構成とを
説明する。
エコーキャンセラの説明の前に、このキャンセラが遂行
すべき機能とその動作モードとを規定しておく。実施す
べき位相修正kは2つの部分に分けられる。k =θk+ξk (20′) この式ではθkは伝送線によって発生する位相ズレ(ジ
グ、偏移……)に該当するアナログ値を表わす。従って
該角θkは後述の如くξkと比べて緩慢に変化する。
すべき機能とその動作モードとを規定しておく。実施す
べき位相修正kは2つの部分に分けられる。k =θk+ξk (20′) この式ではθkは伝送線によって発生する位相ズレ(ジ
グ、偏移……)に該当するアナログ値を表わす。従って
該角θkは後述の如くξkと比べて緩慢に変化する。
送信されたデータ即ち遠方端データをdkとすれば、回
線に起因する前記位相ズレは例えば受信データ▲d′ k
▼(受信信号ykに含まれる)が次式 dk=dkexp(−i▲θ′ k▼) の形をとるという事実となめて現われる。
線に起因する前記位相ズレは例えば受信データ▲d′ k
▼(受信信号ykに含まれる)が次式 dk=dkexp(−i▲θ′ k▼) の形をとるという事実となめて現われる。
ここで▲θ′ k▼の推定値θkを計算しなければならな
いが、これは位相適応アルゴリズムの役割であり、この
ようなアルゴリズムによって搬送波の同期化が実現され
ることになる。
いが、これは位相適応アルゴリズムの役割であり、この
ようなアルゴリズムによって搬送波の同期化が実現され
ることになる。
前記式(20′)中、ξkを送信データdk固有の任意の値
であり、次式 ξk=(dkとdkに最も近い軸線とのなす角度) で表わすことができる。従って|ξk|π/4が成立
し、dkの2つの成分が互に等しいモジュール(絶対
値)を有すれば−π/4よりξk=π/4を任意に選択し得
る。これはグラフの点(第13A図の4点グラフの点全
て、第13B図の16点中の8点)が対角線上にある場合に
該当する。
であり、次式 ξk=(dkとdkに最も近い軸線とのなす角度) で表わすことができる。従って|ξk|π/4が成立
し、dkの2つの成分が互に等しいモジュール(絶対
値)を有すれば−π/4よりξk=π/4を任意に選択し得
る。これはグラフの点(第13A図の4点グラフの点全
て、第13B図の16点中の8点)が対角線上にある場合に
該当する。
従って該システムはξkも評価しなければならないこと
になる。
になる。
そのためにはθkの値を求める(ξkが判明したという
仮定で、即ち機能条件が確立されたという前提で)。
「本来の」信号ekを位相回転kさせてkにする。k =ekexp(ik) この信号kは修正されたデータkを供給する。k =dkexp[i(k−▲θ′ k▼)]=▲d′ k
▼exp(ik) 角度kが正しく選択されていればこのデータkはい
ずれかの軸線の近傍に配置される。kの値が正しくな
いと(即ちθがθ′の正確な推定量ではないと)エコー
キャンセラの動作が正確であってもdkは軸線上に配置
されない。
仮定で、即ち機能条件が確立されたという前提で)。
「本来の」信号ekを位相回転kさせてkにする。k =ekexp(ik) この信号kは修正されたデータkを供給する。k =dkexp[i(k−▲θ′ k▼)]=▲d′ k
▼exp(ik) 角度kが正しく選択されていればこのデータkはい
ずれかの軸線の近傍に配置される。kの値が正しくな
いと(即ちθがθ′の正確な推定量ではないと)エコー
キャンセラの動作が正確であってもdkは軸線上に配置
されない。
しかし信号kの方向によって位相差の残分(k−ψ
k−θk)に関する情報が与えられる。特に図7に示さ
れている角度ψkを用いることが可能である。
k−θk)に関する情報が与えられる。特に図7に示さ
れている角度ψkを用いることが可能である。
ψk=(kとkに最も近い軸線とのなす角度) 従って1次のデジタル位相ロックループとして機能する
適応アルゴリズムを用いれば位相差θkを求めることが
できる。前記位相ロックループは誤差信号ψk(第7図
参照)を用い次の回帰式 θk+1=θk+γf1(ψk) (21) に従ってθkの正確な値を自動的に算出する役割を果た
す。前記式中γは正の適応パラメータ、f1は適宜に選択
した関数である。
適応アルゴリズムを用いれば位相差θkを求めることが
できる。前記位相ロックループは誤差信号ψk(第7図
参照)を用い次の回帰式 θk+1=θk+γf1(ψk) (21) に従ってθkの正確な値を自動的に算出する役割を果た
す。前記式中γは正の適応パラメータ、f1は適宜に選択
した関数である。
位相適応アルゴリズム(21)は2つの2等分線によって規
定された4つの領域A1〜A4(第8図)を考慮に入れてよ
り精確に著わすこともできる。
定された4つの領域A1〜A4(第8図)を考慮に入れてよ
り精確に著わすこともできる。
例えばkが領域A4にある時は軸線kに最も近い軸
線はOxであり、従って回転したデータkは軸線Ox
上に配置されなければならない。
線はOxであり、従って回転したデータkは軸線Ox
上に配置されなければならない。
この場合角度ψkは tanψk=▲i k▼/▲r k▼但しk∈A4 (22) となり(第8図より明らかである)、修正データdkは
回転によってOx方向へ送らなければならない。このよ
うな回転ではk(又はk)のモモジュール(絶対
値)は一定であり、実数成分▲r k▼(又は▲r k▼)
が最大になった時に最適条件が得られる。従ってkが
領域A4内にある時は勾配アルゴリズムによって変数θk
を調整し得る。第7図及び第8図の記号を用いればこの
アルゴリズムは次の一般式で書き表わすことができる。
回転によってOx方向へ送らなければならない。このよ
うな回転ではk(又はk)のモモジュール(絶対
値)は一定であり、実数成分▲r k▼(又は▲r k▼)
が最大になった時に最適条件が得られる。従ってkが
領域A4内にある時は勾配アルゴリズムによって変数θk
を調整し得る。第7図及び第8図の記号を用いればこの
アルゴリズムは次の一般式で書き表わすことができる。
誤差角度ψkの値が小さい時は式(23)の最初の式を式(2
2)から得られる値を用いて θk+1=θk+γψk|▲i k▼|,k∈A1UA3 (24) と表わすことができる。また、k及びkは差が殆ん
どなく、kは定常な絶対値を有しており におおよそ等してので、アルゴリズム(24)は次式 に近い近似し得る。
2)から得られる値を用いて θk+1=θk+γψk|▲i k▼|,k∈A1UA3 (24) と表わすことができる。また、k及びkは差が殆ん
どなく、kは定常な絶対値を有しており におおよそ等してので、アルゴリズム(24)は次式 に近い近似し得る。
この(25)の形では に反比例する値をγに与えると有利である。Sを推定し
得る時は先ず該パラメータを調整し得る。逆の場合はこ
れに大きな値を与え、最適値まで漸減する適応アルゴリ
ズムを使用し得る。
得る時は先ず該パラメータを調整し得る。逆の場合はこ
れに大きな値を与え、最適値まで漸減する適応アルゴリ
ズムを使用し得る。
アルゴリズム(23)は、kが領域A1又はA3にある時のそ
の虚数成分▲i k▼を最大にする方法を示している。そ
の時、アルゴリズム(23)は、 θk+1=θk+γ▲r k▼・符号(▲i r▼)とな
る。同様に、アルゴリズム(23)の下方の式は、kが領
域A2又はA4にある時の、その虚数成分▲i k▼を最小に
する方法を示している。
の虚数成分▲i k▼を最大にする方法を示している。そ
の時、アルゴリズム(23)は、 θk+1=θk+γ▲r k▼・符号(▲i r▼)とな
る。同様に、アルゴリズム(23)の下方の式は、kが領
域A2又はA4にある時の、その虚数成分▲i k▼を最小に
する方法を示している。
尚、回線に起因する混乱が存在しなくても受信器は搬送
波を、即ち復調器の位相と有効信号の位相とを同期化さ
せなければならない。この機能はここではアルゴリズム
θkによって自動的に実施されるため、該アルゴリズム
は受信器の素子にとって代ることになる。
波を、即ち復調器の位相と有効信号の位相とを同期化さ
せなければならない。この機能はここではアルゴリズム
θkによって自動的に実施されるため、該アルゴリズム
は受信器の素子にとって代ることになる。
換言すれば該エコーキャンセラに課せられたこの機能、
即ちデータ▲d′ k▼を軸線方向へ回転させるべく補正
する機能は、該キャンセラの動作を従来のキヤンセラの
アルゴリズムより多くするものではない。
即ちデータ▲d′ k▼を軸線方向へ回転させるべく補正
する機能は、該キャンセラの動作を従来のキヤンセラの
アルゴリズムより多くするものではない。
位相θkの適応が実施されればシステムが安定化し、信
号εk(第6図及び第7図) εk=ek・exp(iθk) 又はεk=erk・exp(iθk)+Sk が得られる。
号εk(第6図及び第7図) εk=ek・exp(iθk) 又はεk=erk・exp(iθk)+Sk が得られる。
式中Sk=dkexp[i(θk−▲θ′ k▼)]であ
る。
る。
残留エコーは小さく、位相ズレ▲θ′ k▼はθkによっ
て相殺されるため、前記信号ξkは送信データdkを検
出せしめ従って角度ξkの評価を可能にする。
て相殺されるため、前記信号ξkは送信データdkを検
出せしめ従って角度ξkの評価を可能にする。
第6図(第1図と同じ符号を使用)はこの原理に基づい
て作動する位相θk適応エコーキャンセラが有し得る全
体的構造を極めて簡単に示している。このエコーキャン
セラは第1図に示した構成素子以外に位相適応ループ44
とξk形成ループ56とを備えている。
て作動する位相θk適応エコーキャンセラが有し得る全
体的構造を極めて簡単に示している。このエコーキャン
セラは第1図に示した構成素子以外に位相適応ループ44
とξk形成ループ56とを備えている。
位相θkの適応ループ54はいずれの場合も第9図の如き
全体的構造をもち、第14図のループ22と同一の構造を有
し得るためここでは説明を省略する。ループ56は下記の
構造を有し得る。
全体的構造をもち、第14図のループ22と同一の構造を有
し得るためここでは説明を省略する。ループ56は下記の
構造を有し得る。
16点グラフ(第13B図)の場合は第10A図又は第10B図に
示されている構造。
示されている構造。
後述の式(26)によりアルゴリズムSIGNIFを適用する場合
は第11図に示されている構造。
は第11図に示されている構造。
第10A図は、 a=0,b=±1 又は a=1,b=0 及び c=±1 とし、第13B図のグラフの16個の点を考慮する場合(960
0ボーで伝送に使用)に該当する次式 の適用によりξを求めるのに必要な素子を示している。
0ボーで伝送に使用)に該当する次式 の適用によりξを求めるのに必要な素子を示している。
このようにして規定される事例はいずれも該グラフの全
ての点に対応する。例えば、 [|di|>2且つ|dr|>2] 又は [|di|<2且つ|dr|<2] に該当する対角線上の点の場合は ξk=π/4 となる。
ての点に対応する。例えば、 [|di|>2且つ|dr|>2] 又は [|di|<2且つ|dr|<2] に該当する対角線上の点の場合は ξk=π/4 となる。
点B1,B2,B3,B4に関しては逆に [|di|>2且つ|dr|<2] であり、この場合は となる。
残りの4個の点についても同様の結果が得られる。
第10A図の回路は全ての点に関して適応を実現させ、従
って急速な収束を実現せしめる。この回路は2つの経
路、即ちεrに対応する経路とεiに対応する経路とを
有し、各経路は絶対値決定回路60a又は60bと、出力に−
2を加える総和器62a又は62bと、記号決定回路64a又は6
4bとを備えている。a及び1−aを得るべく記号の積を
66で算出する。これと同時にεrとεiとに関して作動
する閾値検出器70によりcを得る。
って急速な収束を実現せしめる。この回路は2つの経
路、即ちεrに対応する経路とεiに対応する経路とを
有し、各経路は絶対値決定回路60a又は60bと、出力に−
2を加える総和器62a又は62bと、記号決定回路64a又は6
4bとを備えている。a及び1−aを得るべく記号の積を
66で算出する。これと同時にεrとεiとに関して作動
する閾値検出器70によりcを得る。
点が対角線上にある場合の計算はゲイン の単一増幅器72により実施される。
その他の点の計算にはゲイン1/√10即ちsin(Arctan1/
3)の増幅器74と絶対値検出器78とゲイン 即ちcos(Arctan1/3)の増幅器とが用いられる。加算器
はsinξ及びcosξを形成して複合乗算器80に送り、該乗
算器80は=ε・exp(iξ)を供給する。
3)の増幅器74と絶対値検出器78とゲイン 即ちcos(Arctan1/3)の増幅器とが用いられる。加算器
はsinξ及びcosξを形成して複合乗算器80に送り、該乗
算器80は=ε・exp(iξ)を供給する。
第10B図はより概括的な線図を示している。ブロック82
及び84は夫々a及びbの形成回路とεr及びεiの積即
ちcの形成回路とを表わす。
及び84は夫々a及びbの形成回路とεr及びεiの積即
ちcの形成回路とを表わす。
データの位相をkで軸方向へずらしたらアルゴリズム
GEN又はこれと同一の投影原理を用いる他の全てのアル
ゴリズムを次の如く実施し得る。
GEN又はこれと同一の投影原理を用いる他の全てのアル
ゴリズムを次の如く実施し得る。
最も近い軸と直交するk成分は残留エコーを表わす。
例えばアルゴリズムSIGNIFを適用する場合はこの成分の
みを使用する。
みを使用する。
式中 である。
下記の如くこのアルゴリズムの実施を行なえばエコーの
軌道0をたどるベクトルkが得られる。
軌道0をたどるベクトルkが得られる。
第11図は前記アルゴリズム(26)を用いる回路のブロック
図であるが、この回路の構成素子は従来のものであるか
又は本明細書の他の部分でも説明されているためここで
は詳述しない。
図であるが、この回路の構成素子は従来のものであるか
又は本明細書の他の部分でも説明されているためここで
は詳述しない。
次に第12図を参照しながらξkが定数でπ/4に等しい簡
単な特定事例を説明する。これには例えば4点グラフ
(第13A図)及びより一般的なグラフ(例えば対角線上
に位置する点のみを用いてエコーキャンセラの係数の適
応を行ない得る場合には第13B図の如きグラフ)が該当
する。この方法は簡単であるという利点を有するが収束
は緩慢になる。
単な特定事例を説明する。これには例えば4点グラフ
(第13A図)及びより一般的なグラフ(例えば対角線上
に位置する点のみを用いてエコーキャンセラの係数の適
応を行ない得る場合には第13B図の如きグラフ)が該当
する。この方法は簡単であるという利点を有するが収束
は緩慢になる。
この場合はkを2分する必要はなく、適応アルゴリズ
ム(21)を使用すればこの角度kの値が直接求められ
る。
ム(21)を使用すればこの角度kの値が直接求められ
る。
このアルゴリズムは角度▲θ′ k▼+π/4を算出せし
め、一度に2つの役割、即ちチャネルの位相推移の計算
とデータの軸上への転移とを果たす。このシステムは第
12図の単線ブロック図に従い簡略化し得る。
め、一度に2つの役割、即ちチャネルの位相推移の計算
とデータの軸上への転移とを果たす。このシステムは第
12図の単線ブロック図に従い簡略化し得る。
このシステムではξ=+π/4でありエコー消去は位相調
整後に実現される。観察される信号ykは回転kによ
って信号k =ykexp(ik) に変換される。
整後に実現される。観察される信号ykは回転kによ
って信号k =ykexp(ik) に変換される。
エコー消去後に得られる回転した「本来の」信号は次式
により別の方法で計算される。
により別の方法で計算される。
この場合推定されるエコーベクトル は回転した実エコーベクトル0expi(▲θ′ k▼+π/
4)に従いエコー軌道0 自体には従わない。このエコーキャンセラではπ/4だけ
増大した遠隔データ伝送チャネルの位相ズレを考慮す
る。
4)に従いエコー軌道0 自体には従わない。このエコーキャンセラではπ/4だけ
増大した遠隔データ伝送チャネルの位相ズレを考慮す
る。
位相修正用適応アルゴリズムは受容する複素信号kの
2つの成分からkを決定する素子22と複合乗算器24と
を含むループで使用される。
2つの成分からkを決定する素子22と複合乗算器24と
を含むループで使用される。
前記乗算器は −回線から信号yk(ノイズnkをも含み得る)、及び −素子22からの信号exp(ik)を受容する。
該乗算器24の出力信号kは次いでエコーキャンセラで
処理される。このキャンセラはSIGNIDのアルゴリズムSI
GNIFを用いるにすぎない場合は従来の一般的構造を有す
る。k 決定素子22は例えば第14図に示されている構造を有
し得る。第14図でも第12図と同一の素子には同一の符号
を付した。
処理される。このキャンセラはSIGNIDのアルゴリズムSI
GNIFを用いるにすぎない場合は従来の一般的構造を有す
る。k 決定素子22は例えば第14図に示されている構造を有
し得る。第14図でも第12図と同一の素子には同一の符号
を付した。
素子22は夫々kの実数成分▲er k▼と虚数成分▲i k
▼と32に供給する素子30a又は30bを含んでいる。回路
32は2つの入力値のいずれが大きいかを決定し、それに
基づいて2つの適応経路のいずれか一方を妥当とする。
各適応経路は閾値回路34a又は34b(▲r k▼に対応す
る経路では逆転器36の前)と乗算器38a又は38bとを含
む。これら乗算器は夫々 ▲i k▼の符号を付した▲r k▼ ▲r k▼の符号を付した▲i k▼ を供給すべく載置される。
▼と32に供給する素子30a又は30bを含んでいる。回路
32は2つの入力値のいずれが大きいかを決定し、それに
基づいて2つの適応経路のいずれか一方を妥当とする。
各適応経路は閾値回路34a又は34b(▲r k▼に対応す
る経路では逆転器36の前)と乗算器38a又は38bとを含
む。これら乗算器は夫々 ▲i k▼の符号を付した▲r k▼ ▲r k▼の符号を付した▲i k▼ を供給すべく載置される。
2つの結果のうち前記切替回路32によって妥当と認めら
れることにより得られた方の結果にはプログラム可能乗
算器40によってパラメータγが掛けられる。その積、例
えば▲r k▼(▲i k▼の符号)は加算器42によってメ
モリ44に記憶されているkの先行値に加えられる。回
路46は従来形のものであり、乗算器22に与えるためのex
p(ik)を一連のkの値から発生せしめる。
れることにより得られた方の結果にはプログラム可能乗
算器40によってパラメータγが掛けられる。その積、例
えば▲r k▼(▲i k▼の符号)は加算器42によってメ
モリ44に記憶されているkの先行値に加えられる。回
路46は従来形のものであり、乗算器22に与えるためのex
p(ik)を一連のkの値から発生せしめる。
このシステム適応ロセスは従来のキャンセラのプロセス
と同様であり、場合によっては見習い段階(phase d′
apprentissage)を含む。また、データが未だ軸に到達
していない場合にはより急速な収束を与えるアルゴリズ
ムSIを最初に使用し、次いでSIGNIFを用いてエコー消去
を実現することも可能である。
と同様であり、場合によっては見習い段階(phase d′
apprentissage)を含む。また、データが未だ軸に到達
していない場合にはより急速な収束を与えるアルゴリズ
ムSIを最初に使用し、次いでSIGNIFを用いてエコー消去
を実現することも可能である。
要約すればこの投影法原理は残留エコーを簡単に且つ大
幅に減少せしめる。この原理の有効性は複素データ信号
の成分の1つ、実数成分又は虚数成分がゼロであり、そ
のため対応軸上で前記信号によるエコーキャンセラの適
応の妨害が生じることはないという事実に存する。ま
た、この状態を実現するのに必要な素子は必要な受信部
材の代りとなるため構造がより複雑化されることもな
い。
幅に減少せしめる。この原理の有効性は複素データ信号
の成分の1つ、実数成分又は虚数成分がゼロであり、そ
のため対応軸上で前記信号によるエコーキャンセラの適
応の妨害が生じることはないという事実に存する。ま
た、この状態を実現するのに必要な素子は必要な受信部
材の代りとなるため構造がより複雑化されることもな
い。
一般的には、この投影原理は誤差信号を扱う場合に収束
を解実に生起せしめる。16点グラフの場合は全ての点を
考慮すれば急速な収束が得られるが、必ずしもその必要
はない。
を解実に生起せしめる。16点グラフの場合は全ての点を
考慮すれば急速な収束が得られるが、必ずしもその必要
はない。
複雑度のより低いSIGNIFは常に満足な結果をもたらす。
図面の簡単な説明 −第1図は前述の如く端末部分にエコーキャンセラが具
備された先行技術のデータ伝送システムの原理を示す簡
略説明図である。
備された先行技術のデータ伝送システムの原理を示す簡
略説明図である。
−第2図及び第3図は任意の複素データ(第2図)と全
くの虚データ(第3図)とに関する残留エコーerを示す
幾何学的説明グラフである。
くの虚データ(第3図)とに関する残留エコーerを示す
幾何学的説明グラフである。
−第4図は記号のアルゴリズムを用いた場合(実線曲線
SI)、及び本発明のアルゴリズムの1つを用いた場合
(点線曲線)のノイズ減少状態を増分ピッチμの関数と
して示すグラフである。
SI)、及び本発明のアルゴリズムの1つを用いた場合
(点線曲線)のノイズ減少状態を増分ピッチμの関数と
して示すグラフである。
−第5図はアルゴリズムE,SI,SI′及びSURAXにおける係
数の2進長さ(longueur binaire)とアルゴリズムSIGN
IFにおける係数の2進長さとの差を、S/B=20dBの場合
の−R/Sの関数として示す曲線グラフである。
数の2進長さ(longueur binaire)とアルゴリズムSIGN
IFにおける係数の2進長さとの差を、S/B=20dBの場合
の−R/Sの関数として示す曲線グラフである。
−第6図は位相θkの適応ループと、ξkを決定せしめ
るループと、キャンセラの係数の適応とを用いて機能す
る一般的アルゴリズムの構成を示す説明図である。
るループと、キャンセラの係数の適応とを用いて機能す
る一般的アルゴリズムの構成を示す説明図である。
−第7図はξk+θkの選択法を示すグラフである。
−第8図は位相補償ループがkをいずれかの軸線上に
配置すべく回転させる時の方向を示すグラフである。
配置すべく回転させる時の方向を示すグラフである。
−第9図は一般的な場合における位相θk適応アルゴリ
ズムを示す説明図である。
ズムを示す説明図である。
−第10A図及び第10B図は16点QAMグラフの場合のデジタ
ル位相ξk決定法を示す2つの等価説明図である。
ル位相ξk決定法を示す2つの等価説明図である。
第11図は本発明の作動モードの1つに従うエコーキャン
セラの係数の適応を示す説明図である。
セラの係数の適応を示す説明図である。
−第12図はデータが対角線上におかれるグラフの場合の
本発明のエコーキャンセラの位相補償ループの基本構造
を示す第1図の一部分と類似の説明図である。
本発明のエコーキャンセラの位相補償ループの基本構造
を示す第1図の一部分と類似の説明図である。
−第13A図及び第13B図は夫々対角線上に点が配置され
た、即ちξkがπ/4に等しい4点グラフ及び16点グラフ
である。
た、即ちξkがπ/4に等しい4点グラフ及び16点グラフ
である。
−第14図は第12図に対応する特定モードに従う位相適応
ループの詳細線図である。
ループの詳細線図である。
Claims (8)
- 【請求項1】同一伝送媒体を介してローカルデータ信号
akを送信するローカルステーションと遠方端データd
kを送信するリモートステーションとの間でQAM又は位
相変調を用いて両方向同時データ伝送を行なうシステム
のためのアダプテイブエコーキャンセラであって、実効
エコーの推定値σkを供給するためのものであり、適応
アルゴリズムが次式K+1 =k+μ▲* k▼・f(ek) [式中μは所定の増分ピッチ、▲* k▼はローカルデー
タ信号の共役値、ekはエコーを除去したクリーン信
号、fは所定関数である]で示される係数ベクトルを有
するアダプテイブデジタルフイルタと、該フイルタの出
力信号σkを前記伝送媒体を介して到達する信号ykか
ら差引く手段ことによってはクリーン信号ekを計算す
るための減算手段とを有し、前記フイルタが前記減算手
段の出力におけるエコー除去されたクリーン信号ekか
ら遠方端データdkと直交する有効ベクトル成分のみを
抽出するべく構成された係数適応手段を有することを特
徴とするアダプテイブエコーキャンセラ。 - 【請求項2】同一伝送媒体を介してローカルデータ信号
akを送信するローカルステーションと遠方端データd
kを送信するリモートステーションとの間でQAM又は位
相変調により両方向同時データを行なうシステムのため
のアダプテイブエコーキャンセラであって、実効エコー
の推定値σkを出力に送出するためのものであり、係数
ベクトルCの適応アルゴリズムが次式K+1 =k+μ▲* k▼・f(k) [式中μは所定の増分ピッチ、▲* k▼はローカルデー
タ信号の共役値、kは位相をずらしたエコー除去後の
クリーン信号、fは所定の関数である]で示されるアダ
プテイブデジタルフイルタと、該フイルタの出力信号σ
kを前記伝送媒体を介して到達するエコーを含む信号か
ら差引くことによってクリーン信号kを計算するため
の減算手段と、前記伝送媒体と前記減算手段との間に直
列に設けられており、全ての遠方端データdkの位相を
少なくとも前記遠方端データdkのいくつかを純粋な実
数又は実数成分のない純粋な虚数とするように選らばれ
た同一角度だけずらすためのアダプテイブ位相修正回路
とを有しており、前記アダプテイブ位相修正回路は、QA
M又は位相変調によって許された限られた数の条件の中
から所定の条件を有している全ての前記遠方端データが
前記位相シフト後に実質的に実数又は虚数である信号
kを前記減算手段へ送出し、前記クリーン信号kに同
一な位相シフトを与えるべく設けられたことを特徴とす
るアダプテイブエコーキャンセラ。 - 【請求項3】符号関数fは前記遠方端データに直交する
ekのベクトル成分の符号を使用することを特徴とする
請求の範囲1に記載のエコーキャンセラ。 - 【請求項4】軸上に移動されたデータの場合は関数fは
kの符号であることを特徴とする請求の範囲2に記載
のエコーキャンセラ。 - 【請求項5】前記位相修正回路が前記減算手段の出力と
前記伝送媒体からのデータを受容する乗算器との間に配
置された1次のデジタル位相ロックループを含むことを
特徴とする請求の範囲2に記載のエコーキャンセラ。 - 【請求項6】前記ループが前記減算手段の前記出力での
複素信号の実数成分及び虚数成分から位相を決定するた
めの素子を含み、該素子が次式k+1 =k+γf1(ψk) [式中kは位相シフトの前記同一角度、γは正の適応
パラメータ、f1は所定関数、ψkは少なくとも遠方端デ
ータのいくつかを実数又は虚数するために必要な角度で
あり、実数軸と虚数軸のうちkと最も近い軸とkと
のなす角度である]で示されるアルゴリズムに従い作動
することを特徴とする請求の範囲5に記載のエコーキャ
ンセラ。 - 【請求項7】f1がψkに比例することを特徴とする請求
の範囲6に記載のキャンセラ。 - 【請求項8】Sを前記遠方端データの強さとした場合、
γが に逆比例する値を有することを特徴とする請求の範囲7
に記載のエコーキャンセラ。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR8308713 | 1983-05-26 | ||
FR8308713A FR2546693B1 (fr) | 1983-05-26 | 1983-05-26 | Annuleur d'echo a filtre numerique adaptatif pour systeme de transmission |
PCT/FR1984/000140 WO1984004858A1 (fr) | 1983-05-26 | 1984-05-25 | Annuleur d'echo a filtre numerique adaptatif pour systeme de transmission |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60501438A JPS60501438A (ja) | 1985-08-29 |
JPH0738602B2 true JPH0738602B2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=9289195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59502219A Expired - Lifetime JPH0738602B2 (ja) | 1983-05-26 | 1984-05-25 | アダプテイブデジタルフイルタを用いる伝送システム用エコ−キヤンセラ |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4852081A (ja) |
EP (1) | EP0127544B1 (ja) |
JP (1) | JPH0738602B2 (ja) |
AT (1) | ATE43213T1 (ja) |
CA (1) | CA1224254A (ja) |
DE (1) | DE3478268D1 (ja) |
FR (1) | FR2546693B1 (ja) |
WO (1) | WO1984004858A1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JPH01254024A (ja) * | 1988-04-02 | 1989-10-11 | Hitachi Ltd | A/d変換器 |
US5388092A (en) * | 1989-06-27 | 1995-02-07 | Nec Corporation | Echo canceller for two-wire full duplex digital data transmission |
US5668794A (en) * | 1995-09-29 | 1997-09-16 | Crystal Semiconductor | Variable gain echo suppressor |
US6052462A (en) * | 1997-07-10 | 2000-04-18 | Tellabs Operations, Inc. | Double talk detection and echo control circuit |
KR100329427B1 (ko) * | 1999-07-16 | 2002-03-20 | 손경식 | 스테레오 음향반향 제거기 및 그 제거방법 |
US6934387B1 (en) * | 1999-12-17 | 2005-08-23 | Marvell International Ltd. | Method and apparatus for digital near-end echo/near-end crosstalk cancellation with adaptive correlation |
KR100735277B1 (ko) * | 2003-07-30 | 2007-07-03 | 삼성전자주식회사 | 광대역 무선 접속 통신 시스템에서 레인징 방법 |
US7065207B2 (en) * | 2003-09-11 | 2006-06-20 | Freescale Semiconductor, Inc. | Controlling attenuation during echo suppression |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1115559B (it) * | 1978-08-29 | 1986-02-03 | Cselt Centro Studi Lab Telecom | Procedimento e dispositivo per la cancellazione numerica dell eco |
NL7902053A (nl) * | 1979-03-15 | 1980-09-17 | Philips Nv | Echocompensator voor homochrone data overdrachtssyste- men. |
DE2921780C3 (de) * | 1979-05-29 | 1982-02-11 | Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München | Verfahren und Schaltungsanordnung zur Übertragung von Daten über eine Zweidrahtleitung |
FR2460075B1 (fr) * | 1979-06-22 | 1988-12-09 | Cit Alcatel | Annuleur d'echo adaptatif pour transmission de donnees en duplex |
FR2479617A1 (fr) * | 1980-03-26 | 1981-10-02 | Trt Telecom Radio Electr | Annuleur d'echo pour signal d'echo a phase variable |
DE3173306D1 (en) * | 1981-09-08 | 1986-02-06 | Ibm | Data receiving apparatus with listener echo canceller |
US4682358A (en) * | 1984-12-04 | 1987-07-21 | American Telephone And Telegraph Company | Echo canceller |
-
1983
- 1983-05-26 FR FR8308713A patent/FR2546693B1/fr not_active Expired
-
1984
- 1984-05-25 AT AT84401082T patent/ATE43213T1/de not_active IP Right Cessation
- 1984-05-25 WO PCT/FR1984/000140 patent/WO1984004858A1/fr unknown
- 1984-05-25 CA CA000455140A patent/CA1224254A/fr not_active Expired
- 1984-05-25 DE DE8484401082T patent/DE3478268D1/de not_active Expired
- 1984-05-25 JP JP59502219A patent/JPH0738602B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1984-05-25 US US07/083,937 patent/US4852081A/en not_active Expired - Lifetime
- 1984-05-25 EP EP84401082A patent/EP0127544B1/fr not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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FR2546693B1 (fr) | 1985-08-30 |
JPS60501438A (ja) | 1985-08-29 |
CA1224254A (fr) | 1987-07-14 |
DE3478268D1 (en) | 1989-06-22 |
EP0127544B1 (fr) | 1989-05-17 |
WO1984004858A1 (fr) | 1984-12-06 |
EP0127544A1 (fr) | 1984-12-05 |
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ATE43213T1 (de) | 1989-06-15 |
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