JPH0738340A - フィードフォワード増幅器 - Google Patents

フィードフォワード増幅器

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JPH0738340A
JPH0738340A JP5197969A JP19796993A JPH0738340A JP H0738340 A JPH0738340 A JP H0738340A JP 5197969 A JP5197969 A JP 5197969A JP 19796993 A JP19796993 A JP 19796993A JP H0738340 A JPH0738340 A JP H0738340A
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pilot signal
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Takashi Matsuura
貴志 松浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、多周波入力信号を同時に増幅する
ことにより増幅信号中に生じた歪みを検出し、その検出
歪みを抑圧した増幅信号を出力するフィードフォワード
増幅器に関し、主増幅器の振幅−周波数特性によって歪
みのキャンセル量が所定の値よりも低下することを防止
することを目的とする。 【構成】 入力端子1、7に入力された入力信号は、パ
イロット発振器3、9からのパイロット信号と順次多重
されて電力分配器4、10で2分配される。電力合成器
21は主増幅器16の出力増幅信号と可変移相器20か
らの信号とを逆相合成して、増幅信号中の歪みを取り出
す。制御回路55は、パイロット受信機24の受信パイ
ロット信号レベルが最小となるように、可変減衰器11
(又は19)、可変移相器12(又は20)を制御す
る。これにより、入力端子1、7から主増幅器16を見
た振幅−周波数特性を所定の特性とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィードフォワード増幅
器に係り、特に多周波入力信号を同時に増幅することに
より生じた増幅信号中の歪みを検出し、その検出歪みを
抑圧して増幅した多周波入力信号を出力するフィードフ
ォワード増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フィードフォワード増幅器は、
多周波入力信号を同時に増幅することにより生じた増幅
信号中の歪みを歪み検出ループにより検出し、その検出
歪みを歪み除去ループにより抑圧して増幅した多周波入
力信号を出力する構成である。しかし、周囲温度等の変
動によって増幅器の特性が変動するため、時間的に安定
して二つのフィードフォワードループ(上記の歪み検出
ループ及び歪み除去ループ)の平衡性を維持することは
極めて困難で、そのため周囲温度等により特性が劣化す
る。
【0003】そこで、周囲温度等の変動に対してより安
定な動作をさせるために、歪み検出ループに特定周波数
のパイロット信号を注入する手段を設けたフィードフォ
ワード増幅器が従来より知られている(特開平1−19
8809号公報)。図4はこの従来のフィードフォワー
ド増幅器の一例の構成図を示す。同図中、入力端子1か
らの多周波入力信号は、第1の方向性結合器2を通して
歪み検出ループAに入力され、ここで増幅され、かつ、
歪み成分を検出された後、電力合成器21を経て歪み除
去ループBに入力される。
【0004】また、パイロット発振器3からの特定周波
数のパイロット信号が方向性結合器2を通して歪み検出
ループAに注入される。歪み除去ループBの出力信号
は、方向性結合器29を通して出力端子31に出力され
る。
【0005】上記の歪み検出ループAは、電力分配器4
により入力信号を2分配し、一方はパイロット発振器1
5からの第2のパイロット信号を印加する第2の方向性
結合器14及び主増幅器16を通して電力合成器21に
入力され、他方は第1の遅延線路18、第1の可変減衰
器19、及び第1の可変移相器13が順次に配置された
経路を介して電力合成器21に入力される構成である。
【0006】また、上記の歪み除去ループBは主増幅器
16の出力信号を遅延する第2の遅延線路22と、電力
合成された信号の伝送経路に配置された、第3の方向性
結合器23、第2の可変減衰器25、第2の可変移相器
26、及び補助増幅器27と、第2の遅延線路22と補
助増幅器27の両出力信号が入力される第4の方向性結
合器28とからなる。第4の方向性結合器28の出力端
子は、第5の方向性結合器29を介して出力端子31に
接続されている。
【0007】更に、上記の方向性結合器23より取り出
された信号からパイロット信号を受信するパイロット受
信機24、方向性結合器29から取り出された信号から
パイロット信号を受信するパイロット受信機30と、こ
れらパイロット受信機24及び30の出力に基づいて、
第1の可変減衰器19と第1の可変移相器20を、又は
第2の可変減衰器25と第2の可変移相器26を制御す
る制御回路32とが設けられている。
【0008】次に、この従来のフィードフォワード増幅
器の動作について図6と共に説明する。ここでは入力端
子1に入力される多周波入力信号を簡単のため図6
(A)に示すように、周波数f1 及びf2 の2波の周波
数多重信号とする。この多周波入力信号は方向性結合器
2でパイロット発振器3よりのパイロット信号p1 と多
重されて図6(B)に示す周波数スペクトラムの信号と
された後、電力分配器4で2分配される。
【0009】2分配された一方の信号は方向性結合器1
4を介して主増幅器16に供給され、ここで規定値まで
増幅される。この主増幅器16の出力信号の周波数スペ
クトラムは、図6(C)に示す如く増幅により3次の相
互変調歪みや5次の相互変調歪みなどが含まれたものと
なる。なお、図6(C)にはパイロット信号p1の図示
は省略してある。パイロット信号p1は所定の時間間隔
で入力信号に多重されるからである。
【0010】また、2分配された他方の信号は主増幅器
16までの遅延量と同等な遅延量を遅延線路18で付与
された後、制御回路32の構成要素であるD/A変換器
出力により制御される可変減衰器19及び可変移相器2
0によりレベルと位相が制御される。
【0011】電力合成器21は主増幅器16からの図6
(C)に示す周波数スペクトラムの増幅信号と、可変減
衰器20からの図6(B)に示す周波数スペクトラムの
信号とが入力され、一定の通過減衰を経て第1の出力端
子から増幅信号をそのまま出力して遅延線路22に供給
し、また増幅信号と可変減衰器20の出力信号とを逆相
合成して図6(E)に示すように多周波入力信号f1
びf2 をキャンセルした信号(すなわち、増幅信号に含
まれる歪み成分)を第2の出力端子から方向性結合器2
3を通してパイロット受信機24と可変減衰器25に供
給する。
【0012】パイロット受信機24はパイロット発振器
3が発生するパイロット信号p1 の受信レベルに比例す
る電圧を検波出力して制御回路32に印加する。以上が
歪み検出ループAの動作である。
【0013】方向性結合器23の出力は制御回路32に
よって制御される可変減衰器25、可変移相器26を経
て補助増幅器27に印加され、ここで歪み成分(図6
(E))を規定値まで増幅された後方向性結合器28に
入力される。一方、遅延線路22に入力された増幅信号
は、ここで電力合成器21の第2の出力端子から補助増
幅器27の出力端子までの経路の遅延量と同じ遅延量が
付与された後、方向性結合器28に供給される。
【0014】方向性結合器28はこれらの入力信号を逆
相合成して図6(F)に示すように、歪み成分がキャン
セルされた増幅信号を出力する。この出力信号は方向性
結合器29を介して出力端子31に出力され、またパイ
ロット受信機30に入力される。パイロット受信機30
はパイロット発振器15が発生するパイロット信号p2
の受信レベルに比例する電圧を検波出力して制御回路3
2に印加する。以上が歪み除去ループの動作である。
【0015】制御回路32は次のような制御動作を行
い、フィードフォワード増幅器の動作を最良の状態に維
持する。
【0016】まず、第1にパイロット信号発振器3を動
作させ、パイロット信号p1 を方向性結合器2に印加す
る。次に、制御回路32は方向性結合器23で結合した
パイロット信号p1 を受信するパイロット受信機24か
らの検波出力を内部のA/D変換器等で変換し、これに
基づきパイロット受信機24の検波出力信号レベルが最
小となるように、可変減衰器19及び可変移相器20の
制御量を設定する。このとき方向性結合器23の入力信
号は、図6(E)に示すようにキャリア信号と共にパイ
ロット信号p1 も破線で示すように消去される。
【0017】次に、制御回路32はパイロット発振器3
の出力を断とし、パイロット発振器15からパイロット
信号p2 を方向性結合器14に印加する。これにより、
主増幅器16の出力増幅信号は図6(D)に示す如くに
なる。また、可変移相器20の出力信号は、図6(B)
の周波数スペクトラム中p1 が抜けたものとなり、方向
性結合器23の入力信号は、図6(E)の周波数スペク
トラム中破線の位置にパイロット信号p2 が実線で示さ
れたものとなる。従って、このときは方向性結合器28
の出力信号は、図6(F)の周波数スペクトラム中破線
の位置にパイロット信号p2 が実線で示され、出力とし
て現れる。
【0018】この方向性結合器28の出力信号は方向性
結合器29を通してパイロット受信機30に供給され
て、パイロット信号p2 が受信・検波される。制御回路
32はパイロット受信機30からの検波出力を内部のA
/D変換器等で変換し、これに基づきパイロット受信機
30の検波出力信号レベルが最小となるように、可変減
衰器25及び可変移相器26の制御量を設定する。
【0019】これにより、方向性結合器28の出力信号
は図6(F)に示す如く、パイロット信号p2 が破線で
示すように消去され、同時に前記増幅信号中の歪み成分
も消去されて、歪みのない増幅された多周波入力信号が
出力端子31に出力される。
【0020】従って、主増幅器16、補助増幅器27を
代表とするループ内の各構成要素の位相、振幅特性が、
温度や経年で変化しても、制御回路32により定期的に
上記の制御を行うことにより、フィードフォワード増幅
器の特性を最適に維持することができる。
【0021】図5はこの従来のフィードフォワード増幅
器の入力系統の一例のブロック図を示す。ここでは8波
の多周波信号を合成し、フィードフォワード増幅器50
に入力する入力系統を示す。信号発生器33〜40は互
いに異なる周波数の信号を発生する。信号発生器33及
び34から発生された信号は、それぞれ電力合成器41
で合成された後、電力合成器45に印加される。また、
信号発生器35及び36から発生された信号は、それぞ
れ電力合成器42で合成された後、電力合成器45に印
加される。
【0022】同様にして、信号発生器37及び38から
の信号は電力合成器43で合成された後、また信号発生
器39及び40からの信号は電力合成器44で合成され
た後、それぞれ電力合成器46に印加される。電力合成
器45で合成された4波の信号と、電力合成器46で合
成された4波の信号とはそれぞれ電力合成器49に供給
されて更に合成されて8波の合成信号とされた後、フィ
ードフォワード増幅器50に供給される。フィードフォ
ワード増幅器50は図4に示す構成であり、前記した動
作によりこの8波の周波数多重信号を増幅して出力端子
48へ出力する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のフィード
フォワード増幅器は、フィードフォワード方式の原理に
従い理想的な動作を行っている限りは、出力端子31に
歪み成分が出力されることはない。また、温度などによ
ってループ内の特性が変化しても、制御回路32の制御
動作により特性の補正が行われるために、理想状態のよ
うに見える。
【0024】ここで、信号の歪み発生量を入力信号振幅
に対して−60dB以上確保しようとする場合、主増幅
器16において発生する歪み発生量を−30dB以上、
フィードフォワードによる補償量を−30dB以上とす
ると、電力分配器4の二つの出力経路、すなわち方向性
結合器14及び主増幅器16が配置された第1の経路
と、遅延線路18、可変減衰器19及び可変移相器20
が配置された第2の経路との振幅偏差を±0.3dB以
内、また位相偏差を±2°以内とすることが必要であ
る。
【0025】しかしながら、上記の従来のフィードフォ
ワード増幅器では、パイロット信号は多周波入力信号帯
域内の1波であることから、パイロット信号を所望帯域
の中心周波数に設定し、振幅及び位相制御を行うと、所
望帯域内、例えば10MHzにおいて主増幅器16の振
幅・位相特性が±0.3dB以内、±2°以内に調整さ
れていないと、パイロット信号の配置されたポイント周
波数だけ補償量が−30dBとなり、この周波数からず
れると−30dBというフィードフォワードによる補償
量を確保することができない。
【0026】例えば、主増幅器16の振幅−周波数特性
が図7(G)に示す如くパイロット信号p1 の周数数以
上で振幅が低下する特性であるものとすると、入力端子
1に入力された図7(A)に示す等振幅の周波数f1
びf2 からなる多周波入力信号は方向性結合器2でパイ
ロット信号p1 と結合されて同図(B)に示す信号とさ
れた後主増幅器16に供給されて増幅されると、主増幅
器16の出力増幅信号の周波数スペクトラムは同図
(C)に示すように、周波数f2 がf1 より低下する。
パイロット信号p2 を方向性結合器14を介して入力し
たときも、図7(D)に示すように、周波数f2 がf1
より低下する。
【0027】このため、電力合成器21から方向性結合
器23へ出力される信号には、図7(E)に示すよう
に、入力周波数f2 がキャンセルされないで残る。従っ
て、方向性結合器29の出力信号は、図7(F)に示す
ように、周波数f1 及びf2 の振幅が等しくなく、か
つ、歪みが消去されないで残っている信号となる。
【0028】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
フィードフォワード増幅器の入力端子を複数設け、各入
力端子から歪み検出ループに順次異なるパイロット信号
を入力して順次歪み検出ループの構成要素を調整するこ
とにより、上記の課題を解決したフィードフォワード増
幅器を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、一又は互いに異なる周波数の二以上の入力
信号が入力されるn個(ただし、nは2以上の整数)の
入力端子と、複数の各々異なる周波数のパイロット信号
を発生する第1のパイロット信号発生手段と、前記入力
端子にそれぞれ対応してn個設けられ、少なくとも入力
端子からの入力信号をそれぞれn分配する電力分配器
と、n個の電力分配器のそれぞれ一つの分配出力信号に
対して相対的な振幅及び移相調整を行う第1の調整手段
と、第1の調整手段により調整された各信号をそれぞれ
合成する第1の電力合成器と、第1の電力合成器の出力
信号に多重されるパイロット信号を発生する第2のパイ
ロット信号発生手段と、第1の電力合成器の出力信号又
はこの出力信号に第2のパイロット信号発生手段からの
パイロット信号が多重された信号を増幅する主増幅器
と、前記n個の電力分配器の他の分配出力信号に対して
相対的な振幅及び移相調整と前記主増幅器の入力信号に
対する時間合わせのための遅延処理を行う第2の調整手
段と、第2の電力合成器、歪み除去ループ及び制御手段
とより構成したものである。
【0030】上記第2の電力合成器は、前記主増幅器の
出力増幅信号をそのまま第1の出力端子より出力すると
共に、出力増幅信号と第2の調整手段の出力信号との逆
相合成信号を第2の出力端子より出力する。歪み除去ル
ープは、この第2の電力合成器の第1及び第2の出力端
子の両出力信号に基づき、歪みが除去され、かつ、前記
n個の入力端子の入力信号が多重された増幅信号を出力
する。
【0031】そして、上記制御手段は、前記第1のパイ
ロット信号発生手段からのパイロット信号を、対応する
前記n個の入力端子の入力信号に順次多重させて第2の
電力合成器の第2の出力端子の出力信号からパイロット
信号を受信・検波し、パイロット信号レベルが最小とな
るように前記第1又は第2の調整手段による調整量を制
御した後、前記第2のパイロット信号発生手段からのパ
イロット信号を前記第1の電力合成器の出力信号に多重
させて前記歪み除去ループの出力増幅信号からパイロッ
ト信号を受信・検波し、パイロット信号レベルが最小と
なるように前記歪み除去ループの伝達関数を可変制御す
る。
【0032】
【作用】本発明では、制御手段により前記第1のパイロ
ット信号発生手段からのパイロット信号を、まず対応す
る前記n個の入力端子のうちの第1の入力端子の入力信
号に多重させ、この多重信号を前記第1の調整手段及び
前記第1の電力合成器を通して前記主増幅器に入力し、
更に前記第2の電力合成器に入力する。そして、制御手
段は第2の電力合成器の第2の出力端子の出力信号から
パイロット信号を受信・検波し、パイロット信号レベル
が最小となるように前記第1の調整手段による調整量を
制御する。これにより、第1の入力端子から主増幅器を
見た振幅−周波数特性はパイロット信号周波数付近で所
定の特性とすることができる。
【0033】同様に、制御手段はn個の入力端子の他の
入力端子の入力信号に対しても、対応するパイロット信
号を順次多重させて第2の電力合成器の第2の出力端子
の出力信号からパイロット信号を受信・検波し、パイロ
ット信号レベルが最小となるように前記第1又は第2の
調整手段による調整量を制御する。これにより、他の入
力端子から主増幅器を見た振幅−周波数特性も、それぞ
れパイロット信号周波数付近で所定の特性とすることが
できる。従って、本発明によれば、主増幅器の振幅−周
波数特性を補正することができる。
【0034】
【実施例】図1は本発明になるフィードフォワード増幅
器の一実施例の構成図を示す。同図中、図4と同一構成
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図1に
示す実施例は歪み除去ループBの構成は従来と同一であ
るが、歪み検出ループCの構成が従来と異なる。1及び
7はそれぞれフィードフォワード増幅器の入力端子で、
方向性結合器2、8を介して電力分配器4、10に接続
されている。方向性結合器8は、パイロット発振器9か
らパイロット信号が入力される。パイロット発振器9の
出力パイロット信号は、パイロット発振器3よりの第1
のパイロット信号pa とは異なる周波数の第2のパイロ
ット信号pb である。ただし、これらのパイロット信号
a 、pb は多周波入力信号付近の周波数で、歪み成分
(−60dB)以下のレベルに設定されている。
【0035】電力分配器4は入力信号を第1の出力経路
と第2の出力経路に2分配し、第1の出力経路は固定減
衰器5及び固定移相器6が配置されて電力合成器13に
接続され、また第2の出力経路は電力合成器17、遅延
線路18、可変減衰器19及び可変移相器20が配置さ
れて電力合成器21に接続されている。一方、電力分配
器10は入力信号を第3の出力経路と第4の出力経路に
2分配し、第3の出力経路は可変減衰器11及び可変移
相器12が配置されて電力合成器13に接続され、また
第4の出力経路は前記第2の出力経路と同じで、電力合
成器17、遅延線路18、可変減衰器19及び可変移相
器20が配置されて電力合成器21に接続されている。
【0036】電力合成器13は方向性結合器14及び主
増幅器16を介して電力合成器21に接続されている。
以上が歪み検出ループCの構成である。また、制御回路
55は従来の制御回路32と同様に、可変減衰器19及
び可変移相器20と可変減衰器25及び可変移相器26
とを制御すると共に、パイロット発振器3及び15の動
作を制御し、本実施例では更に、可変減衰器11及び可
変移相器12を制御すると共に、パイロット発振器9の
動作を制御する。なお、パイロット発振器3、9及び1
5の動作制御は、発振動作自体を制御しても良いし、発
振出力をスイッチで通過又は遮断することにより制御し
ても良い。
【0037】次に、本実施例の動作について図3の特性
図と共に説明する。図3(A)〜(F)は図1の各部の
信号の周波数スペクトラム、同図(G)は主増幅器16
の振幅−周波数特性、同図(H)は可変減衰器11及び
可変移相器12を調整した後の主増幅器16の入力信号
スペクトラムを示す。
【0038】図1において、入力端子1に入力された図
3(A)にa1で示す周波数f1 の入力信号は、方向性
結合器2で第1のパイロット信号pa が多重されて、同
図(B)にb1で示す多重信号とされた後電力分配器4
に供給される。電力分配器4で2分配された多重信号b
1の一方は、固定減衰器5により規定値減衰され、更に
固定移相器6により規定値移相された後、電力合成器1
3、及び方向性結合器14を通して主増幅器16に供給
されて増幅される。
【0039】また、電力分配器4で2分配された多重信
号b1の他方は、電力合成器17、遅延線路18、可変
減衰器19及び可変移相器20により、電力合成器4の
出力端子から主増幅器16の入力端子に至るまでの信号
遅延時間と同じ時間の遅延量が付与され、更に振幅及び
位相が制御された後電力合成器21に入力される。
【0040】他方、入力端子7に入力された図3(A)
にa2で示す周波数f2 の入力信号は、方向性結合器8
で第2のパイロット信号pb が多重されて、同図(B)
にb2で示す多重信号とされた後電力分配器10に供給
される。電力分配器10で2分配された多重信号b2の
一方は、可変減衰器11により減衰され、更に可変移相
器12により移相された後、電力合成器13、及び方向
性結合器14を通して主増幅器16に供給されて増幅さ
れる。
【0041】これにより、主増幅器16は上記の信号b
1及びb2の周波数多重信号を同時に増幅することとな
り、図3(C)にcで示す周波数スペクトラム、又は同
図(D)にdで示す周波数スペクトラムの増幅信号を出
力する。ただし、周波数スペクトラムcはパイロット信
号は省略してあり、また周波数スペクトラムdは方向性
結合器15からのパイロット信号pが入力された場合の
周波数スペクトラムを示す。いずれの場合も、多周波信
号の増幅により3次、5次等の相互変調歪みが発生す
る。
【0042】また、電力分配器10で2分配された多重
信号b2の他方は、電力合成器17、遅延線路18、可
変減衰器19及び可変移相器20により、電力合成器1
0の出力端子から主増幅器16の入力端子に至るまでの
信号遅延時間と同じ時間の遅延量が付与され、更に振幅
及び位相が制御された後電力合成器21に入力される。
【0043】電力合成器21は図4と共に説明したよう
に、主増幅器16の出力増幅信号を一定の通過減衰量を
付与して第1の出力端子から遅延線路22に供給し、ま
た主増幅器16の出力増幅信号と可変移相器20の出力
信号とを逆相で合成した信号を第2の出力端子から方向
性結合器23に供給する。以下、従来と同様の歪み除去
ループBの動作を経て出力端子31に増幅信号が出力さ
れる。
【0044】次に、制御回路55による制御動作につい
て説明する。まず、第1にパイロット信号発振器3を動
作させ、パイロット信号pa を方向性結合器2に印加す
る。次に、制御回路55は方向性結合器23で結合した
パイロット信号pa を受信するパイロット受信機24か
らの検波出力を内部のA/D変換器等で変換し、これに
基づきパイロット受信機24の検波出力信号レベルが最
小となるように、可変減衰器19及び可変移相器20の
制御量を設定する。このとき方向性結合器23の入力信
号は、図3(E)に示すようにキャリア信号と共にパイ
ロット信号paも破線で示すように消去される。なお、
このときは図3(E)中、pb 及びpは存在しない。
【0045】次に、制御回路55はパイロット発振器3
の出力を断とし、パイロット発振器9からパイロット信
号pb を方向性結合器8に印加する。そして、制御回路
55は方向性結合器23で結合したパイロット信号pb
を受信するパイロット受信機24からの検波出力を内部
のA/D変換器等で変換し、これに基づきパイロット受
信機24の検波出力信号レベルが最小となるように、可
変減衰器11及び可変移相器12の制御量を設定する。
このとき方向性結合器23の入力信号は、図3(E)に
示すようにキャリア信号と共にパイロット信号pb も破
線で示すように消去される。なお、このときは図3
(E)中、pa 及びpは存在しない。
【0046】以上の制御により、図3(G)に示される
ように、周波数f2が周波数f1よりもΔだけ振幅が小さ
い周波数特性を示す主増幅器16の入力信号の周波数ス
ペクトラムは、図3(H)に示す通り周波数f2が周波
数f1よりもΔだけ大きくなる。
【0047】次に、制御回路55はパイロット発振器3
及び9の出力を断とし、パイロット発振器15からパイ
ロット信号pを方向性結合器14に印加する。これによ
り、可変移相器20の出力信号は、図3(B)からpa、
b がなくなり、また、方向性結合器23の入力信号
は、図3(E)の周波数スペクトラムe中、破線の位置
にパイロット信号pが実線で示され、出力として現れる
(このときpa 、pb は存在しない)。従って、このと
きは方向性結合器28の出力信号は、図3(F)の周波
数スペクトラムf中、破線の位置にパイロット信号pが
実線で示され、出力として現れる(このときpa 、pb
は存在しない)。
【0048】この方向性結合器28の出力信号は方向性
結合器29を通してパイロット受信機30に供給され
て、パイロット信号pが受信・検波される。制御回路5
5はパイロット受信機30からの検波出力を内部のA/
D変換器等で変換し、これに基づきパイロット受信機3
0の検波出力信号レベルが最小となるように、可変減衰
器25及び可変移相器26の制御量を設定する。
【0049】これにより、方向性結合器28の出力信号
は図3(F)に示す如く、パイロット信号pが破線で示
すように消去され、同時に前記増幅信号中の歪み成分も
消去されて、歪みのない増幅された多周波入力信号が出
力端子31に出力される。
【0050】従って、主増幅器16、補助増幅器27を
代表とするループ内の各構成要素の位相、振幅特性が、
温度や経年で変化しても、制御回路32により定期的に
上記の制御を行うことにより、フィードフォワード増幅
器の特性を最適に維持することができる。
【0051】しかも、本実施例によれば、主増幅器16
の振幅−周波数特性が図3(G)に示すような周波数f
1よりも周波数f2で減衰する高域減衰特性であっても、
主増幅器16の入力信号スペクトラムを図3(H)に示
すように周波数f1よりも周波数f2の振幅を高くするこ
とができるため、主増幅器16の振幅−周波数特性を等
価的に周波数f1と周波数f2で略等しい振幅を示す特性
に補正することができる。
【0052】図2は本発明のフィードフォワード増幅器
の一実施例の入力系統のブロック図を示す。ここでは8
波の多周波信号を合成し、図1に示した構成のフィード
フォワード増幅器47に入力する入力系統を示す。図5
と同様に、信号発生器33及び34から発生された信号
は、それぞれ電力合成器41で合成された後、電力合成
器45に印加され、また、信号発生器35及び36から
発生された信号は、それぞれ電力合成器42で合成され
た後、電力合成器45に印加される。
【0053】同様にして、信号発生器37及び38から
の信号は電力合成器43で合成された後、また信号発生
器39及び40からの信号は電力合成器44で合成され
た後、それぞれ電力合成器46に印加される。電力合成
器45で合成された4波の信号と、電力合成器46で合
成された4波の信号とは、それぞれフィードフォワード
増幅器47の第1の入力端子と、第2の入力端子に別々
に入力される。フィードフォワード増幅器47は図1及
び図3と共に説明した動作によりこの8波の周波数多重
信号を増幅して出力端子48へ出力する。
【0054】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えばフィードフォワード増幅器の入力
端子の数は3以上でも良い。この場合、各入力端子の入
力信号が主増幅器16の振幅−周波数特性において相対
的にレベル減衰側の高域周波数帯域にある時は、入力端
子7から可変移相器12までの系統が追加され、そうで
ない時は入力端子1から固定減衰器6までの系統が追加
される。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主増幅器の振幅−周波数特性を補正することができるた
め、複数の入力信号の周波数多重信号を主増幅器で共通
増幅することにより主として発生した歪み成分だけを、
第2の電力合成器の第2の出力端子より取り出すことが
でき、従って複数の入力信号のそれぞれに対する歪み除
去ループの歪みキャンセル量を最良にすることができ、
フィードフォワード増幅器の信頼性向上に寄与するとこ
ろ大であるという特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】本発明の一実施例の入力系統のブロック図であ
る。
【図3】図1の各部の信号の周波数スペクトラム及び要
部の振幅−周波数特性である。
【図4】従来の一例の構成図である。
【図5】従来の一例の入力系統のブロック図である。
【図6】図4の各部の信号の周波数スペクトラムを示す
図である。
【図7】従来の課題を説明する図4の各部の信号の周波
数スペクトラム及び要部の振幅−周波数特性である。
【符号の説明】
1 第1の入力端子 2、8、14、23、28、29 方向性結合器 3、9、15 パイロット発振器 4、10 電力分配器 5 固定減衰器 6 固定移相器 7 第2の入力端子 11、19、25 可変減衰器 12、20、26 可変移相器 13、17、21 電力合成器 16 主増幅器 18、22 遅延線路 24、30 パイロット受信機 27 補助増幅器 31 出力端子 55 制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一又は互いに異なる周波数の二以上の入
    力信号が入力されるn個(ただし、nは2以上の整数)
    の入力端子と、 複数の各々異なる周波数のパイロット信号を発生する第
    1のパイロット信号発生手段と、 前記入力端子にそれぞれ対応してn個設けられ、少なく
    とも該入力端子からの入力信号をそれぞれn分配する電
    力分配器と、 該n個の電力分配器のそれぞれ一つの分配出力信号に対
    して相対的な振幅及び移相調整を行う第1の調整手段
    と、 該第1の調整手段により調整された各信号をそれぞれ合
    成する第1の電力合成器と、 該第1の電力合成器の出力信号に多重されるパイロット
    信号を発生する第2のパイロット信号発生手段と、 該第1の電力合成器の出力信号又は該出力信号に該第2
    のパイロット信号発生手段からのパイロット信号が多重
    された信号を増幅する主増幅器と、 前記n個の電力分配器の他の分配出力信号に対して相対
    的な振幅及び移相調整と前記主増幅器の入力信号に対す
    る時間合わせのための遅延処理を行う第2の調整手段
    と、 該主増幅器の出力増幅信号をそのまま第1の出力端子よ
    り出力すると共に、該出力増幅信号と該第2の調整手段
    の出力信号との逆相合成信号を第2の出力端子より出力
    する第2の電力合成器と、 該第2の電力合成器の第1及び第2の出力端子の両出力
    信号に基づき、歪みが除去され、かつ、前記n個の入力
    端子の入力信号が多重された増幅信号を出力する歪み除
    去ループと、 前記第1のパイロット信号発生手段からのパイロット信
    号を、対応する前記n個の入力端子の入力信号に順次多
    重させて該第2の電力合成器の第2の出力端子の出力信
    号からパイロット信号を受信・検波し、該パイロット信
    号レベルが最小となるように前記第1又は第2の調整手
    段による調整量を制御した後、前記第2のパイロット信
    号発生手段からのパイロット信号を前記第1の電力合成
    器の出力信号に多重させて前記歪み除去ループの出力増
    幅信号からパイロット信号を受信・検波し、該パイロッ
    ト信号レベルが最小となるように前記歪み除去ループの
    伝達関数を可変制御する制御手段とを有することを特徴
    とするフィードフォワード増幅器。
  2. 【請求項2】 前記入力端子は第1及び第2の二つの入
    力端子からなり、前記第1の調整手段は、前記電力分配
    器から取り出された第1の入力端子の入力信号に対して
    は固定の振幅及び移相調整を行い、前記電力分配器から
    取り出された第2の入力端子の入力信号に対しては前記
    制御手段により可変の振幅及び移相調整を行い、前記第
    2の調整手段は、前記制御手段により可変の振幅及び移
    相調整を行うことを特徴とする請求項1記載のフィード
    フォワード増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005244938A (ja) * 2004-01-28 2005-09-08 Ntt Docomo Inc 多周波帯用フィードフォワード増幅装置およびその調整方法

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