JPH0738017A - Icソケット - Google Patents

Icソケット

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JPH0738017A
JPH0738017A JP17825793A JP17825793A JPH0738017A JP H0738017 A JPH0738017 A JP H0738017A JP 17825793 A JP17825793 A JP 17825793A JP 17825793 A JP17825793 A JP 17825793A JP H0738017 A JPH0738017 A JP H0738017A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンタクトピン群による上方への強い弾圧に
抗して、小さな操作力で適正、かつ速やかに、コンタク
トピン群の上に載置されたICパッケージを所定位置ま
で下げ得る構成のICソケットを提供すること。 【構成】 ソケット本体1内のコンタクトピン6群上に
載置したICパッケージ10を下方に押圧し、コンタク
トピンとICパッケージを電気的に接続させるカバー
を、ソケット本体に軸着した主カバー2と、主カバーに
対して所定範囲内で上下動可能な押圧カバー3と、主カ
バーに軸着し押圧カバーを押し下げるレバーカバー4と
から構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソケット本体内に載置
されたICパッケージを下方向に押圧する操作を改良し
たICソケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ソケット本体内に載置されたICパッケ
ージが下方向に押圧される状態について、図7(a)に
示す複数の球状接続端子を備えたBGA(Ball Grid Arr
ay) 型ICパッケージと、図7(b)に示すBGA型I
Cパッケージ用ソケットを例にして説明する。BGA型
ICパッケージ10は、底面部10a側にはんだからな
る球状接続端子10bを数多くマトリックス状に配設さ
せた構造を有する。一方、BGA型ICパッケージ用ソ
ケットのソケット本体11には、BGA型ICパッケー
ジ10における球状接続端子10bのマトリックス状配
置に対応して、弾性を有する多数のコンタクトピン16
が配設されている。ソケット本体11の上面内部側の空
間には、ばね17によって上下方向へ所定範囲だけ可動
的に保持されて常時、上方へ弾圧され、かつ球状接続端
子10bとコンタクトピン16を受け入れるコンタクト
導入部15aを形成したフローティングプレート15が
配置してある。
【0003】カバー12を開いた状態において、フロー
ティングプレート15上の所定の位置にBGA型ICパ
ッケージ10を載置してから、カバー12を閉じると、
押圧カバー13がBGA型ICパッケージ10を介して
フローティングプレート15を下方向に押し下げる。押
圧カバー13とカバー12は球面座で結合しているの
で、押圧カバー13は揺動可能である。フローティング
プレート15の下降限界に達すると、フローティングプ
レート15のコンタクト導入部15aにおいて、各コン
タクトピン16にBGA型ICパッケージ10の各球状
接続端子10bが圧接する。したがって、各球状接続端
子10bは、それぞれ対応する各コンタクトピン16に
より上方に弾圧されている状態になる。
【0004】しかし、現在一般にICパッケージは高集
積化の傾向にあり、BGA型ICパッケージ10におい
ても同様な傾向で、一つのBGA型ICパッケージ10
に多数の球状接続端子10bが設けられることが多い。
そのような事情で、BGA型ICパッケージ用ソケット
におけるコンタクトピン16の本数も、球状接続端子1
0bの数に対応して増加している。このようなBGA型
ICパッケージ10をBGA型ICパッケージ用ソケッ
トに装着すると、多数のコンタクトピン16により球状
接続端子10bが弾圧されて、BGA型ICパッケージ
10が上方向に押し上げられたような状態となる。その
結果、BGA型ICパッケージ10を押し下げて、カバ
ー12を閉じるのに要する力は大きくなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】コンタクトピン16に
よる上方への弾圧を弱くするには、コンタクトピン16
の弾性力を小さくすればよい。しかし、コンタクトピン
16の弾性力を低下させれば、球状接続端子10bとコ
ンタクトピン16との接触が不安定になりやすく、接触
不良や接触圧力不足を発生して、最終的には球状接続端
子10bとコンタクトピン16との間の接触抵抗の増大
をもたらすので、この対策は有効ではなかった。コンタ
クトピン16による上方への弾圧に抗してカバー12を
閉じるには、一般的には、機械的手段を用いて閉じる方
法と、手で閉じる方法がある。上方への弾圧が強くて、
カバー12を閉じるのに強い力が必要だと、機械的手段
を用いる場合には、閉じる力に対応した強度と操作出力
が必要となり、手で閉じる方法では、作業能率の低下に
つながる。
【0006】図8は、カバー12を閉じるのに機械的手
段を用いたフラット型ICパッケージ用ソケットの例を
示してあり、図8(a)はカバーが完全に開いた状態、
図8(b)はカバーを閉じる途中の状態、図8(c)は
カバーを完全に閉じた状態である。このフラット型IC
パッケージ用ソケットは、ソケット本体11の一端に軸
12dによってカバー12が軸着されており、カバー1
2の他端には軸12bによってストッパ12aが軸着さ
れている。また、カバー12には、軸12bに近接する
軸12cによってレバーカバー14が軸着されている。
【0007】このフラット型ICパッケージ用ソケット
のカバー12が完全に開いている状態〔図8(a)〕
で、ソケット本体11に配設されている複数のコンタク
トピン16上にフラット型ICパッケージ(図示省略)
を載置してから、軸12dを回転中心として、カバー1
2を矢印A方向に回動して閉じ、ストッパ12aをソケ
ット本体11に掛止する〔図8(b)〕。カバー12を
回動して閉じるとき、レバーカバー14はカバー12と
一体的に移動する。このとき、カバー12の底面部12
eは、所定の下限位置まで降下してはおらず、軸12b
側を高くして傾斜しており、所定の下限位置よりわずか
に上方に位置している。次に、軸12cを回転中心とし
て、レバーカバーアーム14′に力を作用させレバーカ
バー14を矢印B方向に回動して閉じ、掛止部12fで
掛止させる。するとカバー12はばね12d1 に抗して
軸12dを中心にわずかに再回動し、カバー12の底面
部12eは水平な状態になり、所定の下限位置まで降下
する〔図8(c)〕。
【0008】図8のICソケットは、コンタクトピン1
6上に載置したICパッケージを、てこの作用でコンタ
クトピン16の弾性力に抗して下方に押圧しているが、
次のような問題点がある。すなわち上述したように、カ
バー12を閉じる途中で底面部12eは傾斜しており、
カバー12を完全に閉じ終えるまでICパッケージを斜
め下方向に押圧する傾向がある。その結果、ICパッケ
ージがソケット本体11に対して位置ずれを生じたり、
細長いリード端子を有するICパッケージの場合には、
リード端子を変形させることがあった。
【0009】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、コンタクトピン群による上方への強い
弾圧に抗して、位置ずれ、リード端子の変形などの不都
合を生じることなく、小さな操作力で適正、かつ速やか
に、コンタクトピン群の上に載置されたICパッケージ
を所定の位置まで下げ得る構成のICソケットの提供を
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のICソケット
は、弾性を有する複数のコンタクトピンが植設されてい
るソケット本体と、前記コンタクトピン上部に載置され
たICパッケージを下方に押圧し前記コンタクトピン
と、前記ICパッケージとを電気的に接続させるカバー
と、を備えているICソケットにおいて、前記カバー
が、前記ソケット本体に枢着された主カバーと、前記主
カバーに対して所定範囲内で上下動可能な押圧カバー
と、前記主カバーに枢着され前記押圧カバーを押し下げ
るレバーカバーと、よりなり、前記主カバーを閉じて、
前記レバーカバーを閉じたとき前記押圧カバーが前記I
Cパッケージを垂直下方に押圧するように構成したこと
を特徴としている。
【0011】
【作用】図6は、本発明のICソケットの作用を説明す
るための模式図で、図中、CはICソケットのカバー、
2は図示を省略したソケット本体に一端部側において軸
2dで軸着されているフレ−ム構造の主カバー、3は押
圧カバーである。押圧カバー3は、ルーフ形プレート部
3aに稜線3a′が形成され、押圧カバーアーム部3b
の一端に穿設されただ円状孔3cに前述の軸2dを軸通
することで、主カバー2に軸着されるとともに、主カバ
ー2に対して所定範囲内で上下動可能になっている。レ
バーカバ−4は一端部側において主カバー2に軸4cで
軸着されている。
【0012】ICソケットのカバーCにおける主カバー
2は、上述のように一端部側で開閉自在に軸着されてい
る。図6(a)は、図示を省略したソケット本体に対し
て主カバー2は閉じているが、レバーカバー4は開いて
いる(操作前)状態を示しており、押圧カバー3のルー
フ形プレート部3aは、ソケット本体内でコンタクトピ
ン上部に載置されたICパッケージを下方に押圧してい
る。ルーフ形プレート部3aの稜線3a′を作用線と
し、レバーカバ−4の自由端部で矢印A方向に力を加え
れば、押圧カバー3は下方向に垂直に移動し、一段とI
Cパッケージを下方に押圧して図6(b)の状態にな
り、コンタクトピンとICパッケージとの電気的接続が
なされる。
【0013】
【実施例】図1〜図4は、本発明のICソケットの一実
施例における動作説明図を兼ねる側面断面図、図5は図
1〜図4に記載されているカバーの詳細を示す分解図で
ある。本実施例は、BGA型ICパッケージ用ソケット
への適用例である。1はソケット本体、2はフレーム構
造の主カバー、3はルーフ形プレート部3aと突設され
た1対のアーム部3bより形成され、アーム部3bの端
部にだ円形状の軸孔3cを有する押圧カバー、4は押圧
カバー3に重なるようにプレート部4pが要部を占める
レバーカバ−である。主カバー2には対向する側壁部2
vが立設され、側壁部2vの端部に軸孔2cが穿設して
あり、対向する側壁部2v間に方形の透通部2sが形成
されている。ソケット本体1に穿設されている1対の軸
孔(図示省略)と軸孔2c及び軸孔3cを整合し、両端
部にリング溝を有する軸2dにコイルばね2d1 を付装
したのち、軸2dをこれらの軸孔に挿通して、1対のス
ナップリング2d2 を付装することにより、ソケット本
体1に主カバー2と押圧カバー3とが軸着されている。
【0014】押圧カバー3のルーフ形プレート部3a
は、こう配の緩い屋根型をなしており、中央部に稜線3
a′がある。なお、押圧カバー3は、主カバー2の透通
部2sを通り変位する。すなわち、主カバー2に対して
所定範囲内で上下動する。主カバー2に設けた1対の軸
孔2eとレバーカバー4の一端に位置する1対の軸孔4
eとを整合し、両端部にリング溝を有する軸4cを両軸
孔2e,4eに挿通して、1対のスナップリング4c1
を付装することにより、主カバー2にレバーカバー4が
軸着され、かつ押圧カバー3にレバーカバー4が重なる
ように構成する。
【0015】これらカバー類のストッパとしては、主カ
バー2の一端部に軸着された主カバーストッパ2aと、
レバーカバー4の一端部に軸着されたレバーカバースト
ッパ4aがある。主カバーストッパ2aは、主カバー2
の一端部に設けた1対の軸孔2fと主カバーストッパ2
aの軸孔2a1 とを整合し、両端部にリング溝を有する
軸2bを両軸孔2f,2a1 に挿通して、1対のスナッ
プリング2b1 を付装することにより、主カバー2に軸
着される。レバーカバーストッパ4aは、レバーカバー
4の一端部に設けた1対の軸孔4dとレバーカバースト
ッパ4aの軸孔4a1 とを整合し、両端部にリング溝を
有する軸4bにコイルばね4b1 を付装したのち、軸4
bを両軸孔4d,4a1 に挿通して一対のスナップリン
グ4b2を付装することにより、レバーカバー4に軸着
される。ソケット本体1には、主カバーストッパ2aに
対応する掛止部1aと、レバーカバーストッパ4aに対
応する掛止部1bが設けられている。5は前述したフロ
ーティングプレート、6は弾性を有しソケット本体1に
植設された多数のコンタクトピン、10はBAG型のI
Cパッケージである。なお、コイルばね2d1 は主カバ
ー2を開方向に付勢し、コイルばね4b1 はレバーカバ
ーストッパ4aを掛止位置側に付勢する状態にしてあ
る。
【0016】次に、図1〜図4を順次参照して、作用を
より具体的に説明する。カバーを開けた状態(図1)
で、フローティングプレート5の上にICパッケージ1
0を載置してから、軸2dを回転中心として、主カバー
2を回動して閉じる(図1→図2→図3)。この場合、
フローティングプレート5の上に載置されたICパッケ
ージ10は、図2,図3において破線で示されている。
主カバー2を回動して閉じるときは、押圧カバー3とレ
バーカバー4は、主カバー2と一体的に移動する。主カ
バー2による回動閉覆は、主カバーストッパ2aをソケ
ット本体1の掛止部1aに掛止して終了する(図3)。
【0017】図3の状態では、レバーカバーストッパ4
aはまだソケット本体1の掛止部1bに掛止されておら
ず、押圧カバー3及びレバーカバー4は固定してない。
そうして、フローティングプレート5を支えているコイ
ルばね(図示省略)によって、ICパッケージ10は所
定の下限位置よりも上方に位置しており、ICパッケー
ジ10の上面に当接している押圧カバー3も上方に押圧
されている。そこで、軸4cを支点としレバーカバー4
を回動し押し下げると、レバーカバー4は、押圧カバー
3のルーフ形プレート部3aの上面中央部にある稜線3
a′に接触する。
【0018】更に、レバーカバー4の回動、押し下げを
進めると、レバーカバー4は稜線3a′との接触部分を
作用線とし、てこ作用で押圧カバー3を下方に押し進め
る。その結果、押圧カバー3は、フローティングプレー
ト5をささえているコイルばねと多数のコンタクトピン
6との弾性力に抗して、ICパッケージ10を押し下げ
ながら下方へ移動する。そして、レバーカバーストッパ
4aが、ソケット本体1の掛止部1bに掛止可能な位置
まで押圧カバー3が移動したら、レバーカバーストッパ
4aを掛止部1bに掛止させることによって、押圧カバ
ー3とレバーカバー4を固定する(図4)。このとき、
ICパッケージ10の球状接続端子10bは、コンタク
トピン6と適切な接触圧で接触している。
【0019】上述した実施例は、BGA型ICパッケー
ジ用ソケットへの適用例であるが、本発明はこのほかに
も、フラット型ICパッケージ用ソケットや、あるいは
フローティングプレート5を用いない構造のICソケッ
トなどにも適用できる。また、カバー類の構造も図5に
限定されない。例えば、押圧カバー3の上部はルーフ形
状でなくてもよく、レバーカバー4のてこ作用が有効に
機能すれば、半球状でも凸形状でも、あるいはほぼ平面
状でも差し支えない。なお、押圧カバー3の垂直に下方
向へ移動する機能が確保できれば、押圧カバー3の取付
け構造も実施例に限定されない。次のような押圧カバー
3の取付け構造例がある。1.閉じられた主カバー2に
対して、垂直に上下動できるように押圧カバー3をコイ
ルばねなどを介して取付ける構造。2.閉じられた主カ
バー2に対して、垂直に上下動できるように断面がだ円
形の軸孔で押圧カバー3を主カバー2に軸着して取付け
る構造(実施例はこれに属する構造である)。3.押圧
カバー3をレバーカバー4に揺動可能な緩い枢着で取付
ける構造(押圧カバー3とレバーカバー4を球面座で結
合する)。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明のICソケッ
トは、コンタクトピン群などによる上方への強い弾圧力
に抗して、位置ずれ、リード端子の変形などの不都合を
生じることなく、従来のICソケットに比べて小さな操
作力で適正、かつ速やかに、コンタクトピン群の上に載
置されているICパッケージを所定の位置まで下げるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ICソケットの一実施例の開蓋状態を示
す概略構成図である。
【図2】図1に示す実施例の閉蓋途中の状態を示す概略
構成図である。
【図3】図1に示す実施例の閉蓋状態の最終段階を示す
概略構成図である。
【図4】図1に示す実施例の完全閉蓋状態を示す概略構
成図である。
【図5】図1〜図4に示されているカバーの詳細を示す
分解斜視図である。
【図6】(a)本発明ICソケットの作用の模式図であ
る(レバーカバーの操作前)。 (b)本発明ICソケットの作用の模式図である(レバ
ーカバーの操作後)。
【図7】(a)BGA型ICパッケージの概要構成を示
す側面図である。 (b)従来のICソケット(BGA型ICパッケージ
用)の概要構成を示す片側を断面で示す側面図である。
【図8】(a)従来のICソケットの概要構成を示す断
面図である(カバーを完全に開いた状態)。 (b)従来のICソケットの概要構成を示す断面図であ
る(カバーを閉じる途中の状態)。 (c)従来のICソケットの概要構成を示す断面図であ
る(カバーを完全に閉じた状態)。
【符号の説明】 1 ソケット本体 2 主カバー 3 押圧カバー 4 レバーカバー 6 コンタクトピン 10 BGA型ICパッケージ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有する複数のコンタクトピンが植
    設されているソケット本体と、前記コンタクトピン上部
    に載置されたICパッケージを下方に押圧し前記コンタ
    クトピンと前記ICパッケージとを電気的に接続させる
    カバーと、を備えているICソケットにおいて、前記カ
    バーが、 前記ソケット本体に枢着された主カバーと、 前記主カバーに対して所定範囲内で上下動可能な押圧カ
    バーと、 前記主カバーに枢着され前記押圧カバーを押し下げるレ
    バーカバーと、 を備え、前記主カバーを閉じて、前記レバーカバーを閉
    じたとき前記押圧カバーが前記ICパッケージを垂直下
    方に押圧するように構成したことを特徴とするICソケ
    ット。
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