JPH0737531A - 陰極線管 - Google Patents
陰極線管Info
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- JPH0737531A JPH0737531A JP18158993A JP18158993A JPH0737531A JP H0737531 A JPH0737531 A JP H0737531A JP 18158993 A JP18158993 A JP 18158993A JP 18158993 A JP18158993 A JP 18158993A JP H0737531 A JPH0737531 A JP H0737531A
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- conductive film
- high voltage
- resin
- organic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 密着性が良好で、光沢性と均一な絶縁特性を
もつ絶縁膜を高圧印加端子部に備えた陰極線管を提供す
る。 【構成】 高圧印加端子部９に形成する絶縁膜９ｂを、
硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合
物の少なくとも一方と、有機系メチルシリコンレジンと
有機系メチルフェニルシリコンレジンの少なくとも一方
とを用いて硬化させた複合レジンの塗布膜で構成し、複
合レジン片を四塩化炭素に溶解させたときの未溶解レジ
ン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１０μｍ
〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲とした。
もつ絶縁膜を高圧印加端子部に備えた陰極線管を提供す
る。 【構成】 高圧印加端子部９に形成する絶縁膜９ｂを、
硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合
物の少なくとも一方と、有機系メチルシリコンレジンと
有機系メチルフェニルシリコンレジンの少なくとも一方
とを用いて硬化させた複合レジンの塗布膜で構成し、複
合レジン片を四塩化炭素に溶解させたときの未溶解レジ
ン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１０μｍ
〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲とした。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管に係り、特に
そのファンネルの外壁に露呈して内部導電膜に高電圧を
供給する高圧印加端子の高圧印加端子部を覆ってその周
囲に塗布された導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜
の外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜を備えた陰
極線管に関する。
そのファンネルの外壁に露呈して内部導電膜に高電圧を
供給する高圧印加端子の高圧印加端子部を覆ってその周
囲に塗布された導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜
の外周に広がる所定領域に塗布された絶縁膜を備えた陰
極線管に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の陰極線管は、フェースパネルと
ファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上
記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック
内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布さ
れ、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を
接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し
他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜
に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有して
いる。
ファンネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上
記フェースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック
内に収納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布さ
れ、上記蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を
接続する内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し
他端を上記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜
に高電圧を供給する高圧印加端子とを少なくとも有して
いる。
【０００３】そして、上記高圧印加端子には黒鉛等の導
電性膜が塗布されており、この導電性膜に高圧発生部か
らの高圧接続キャップをセットすることで管内に高電圧
を供給するようになっている。
電性膜が塗布されており、この導電性膜に高圧発生部か
らの高圧接続キャップをセットすることで管内に高電圧
を供給するようになっている。
【０００４】上記導電性膜の周囲には、当該導電性膜の
外周の一部に重畳して絶縁膜が塗布され、その耐電圧特
性を確保しているのが通常である。
外周の一部に重畳して絶縁膜が塗布され、その耐電圧特
性を確保しているのが通常である。
【０００５】この絶縁膜は、有機系のチタン化合物を４
〜６％程度添加して、硬化時の触媒として上記化合物と
有機系のメチルフェニルシリコンレジンとを含む複合レ
ジンを用いている。
〜６％程度添加して、硬化時の触媒として上記化合物と
有機系のメチルフェニルシリコンレジンとを含む複合レ
ジンを用いている。
【０００６】なお、この種の陰極線管に関する従来技術
を開示したものとしては、例えば米国特許第３３９２２
９７号明細書を挙げることができる。
を開示したものとしては、例えば米国特許第３３９２２
９７号明細書を挙げることができる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、前記塗膜を用いることにより高電圧印加端子部の
絶縁を確保し、所要の耐圧特性を有する陰極線管を製造
することができるが、前記塗膜は、その塗布後の硬化の
バラツキによって塗膜の光沢性がなくなって白濁した
り、耐湿性のバラツキおよび粘着テープを用いた剥がし
試験で剥離が生ずる。また、季節変化や使用環境の変化
によって絶縁特性（耐圧特性）が室温（１９〜２０°）
で２４ＫＶを印加した際にキャビティ部に生じる誘起電
圧が１ＫＶ以下の規制値に対して１ＫＶ以上となる問題
があった。
ては、前記塗膜を用いることにより高電圧印加端子部の
絶縁を確保し、所要の耐圧特性を有する陰極線管を製造
することができるが、前記塗膜は、その塗布後の硬化の
バラツキによって塗膜の光沢性がなくなって白濁した
り、耐湿性のバラツキおよび粘着テープを用いた剥がし
試験で剥離が生ずる。また、季節変化や使用環境の変化
によって絶縁特性（耐圧特性）が室温（１９〜２０°）
で２４ＫＶを印加した際にキャビティ部に生じる誘起電
圧が１ＫＶ以下の規制値に対して１ＫＶ以上となる問題
があった。
【０００８】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
消して、高圧印加端子部に形成した絶縁膜の密着性が良
好で、かつ光沢性と均一な絶縁特性をもつ陰極線管を提
供することにある。
消して、高圧印加端子部に形成した絶縁膜の密着性が良
好で、かつ光沢性と均一な絶縁特性をもつ陰極線管を提
供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、フェースパネルとファンネルおよびネッ
クを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面
に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃
と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および
上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜
と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネ
ルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する
高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管において、
前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端
を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、この導電膜の
一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域
に塗布された絶縁膜とを備え、前記絶縁膜が硬化触媒と
して有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物の少なく
とも一方と、有機系メチルシリコンレジンと有機系メチ
ルフェニルシリコンレジンの少なくとも一方とを用いて
硬化させた複合レジンの塗布膜で構成されてなり、前記
複合レジン片を四塩化炭素に溶解させたときに未溶解レ
ジン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１０μ
ｍ〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲となる塗膜
を用いたことを特徴とする。
に、本発明は、フェースパネルとファンネルおよびネッ
クを連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面
に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃
と、上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および
上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜
と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネ
ルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する
高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管において、
前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端
を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、この導電膜の
一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域
に塗布された絶縁膜とを備え、前記絶縁膜が硬化触媒と
して有機系の錫化合物と有機系のチタン化合物の少なく
とも一方と、有機系メチルシリコンレジンと有機系メチ
ルフェニルシリコンレジンの少なくとも一方とを用いて
硬化させた複合レジンの塗布膜で構成されてなり、前記
複合レジン片を四塩化炭素に溶解させたときに未溶解レ
ジン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１０μ
ｍ〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲となる塗膜
を用いたことを特徴とする。
【００１０】また、本発明は、フェースパネルとファン
ネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェ
ースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収
納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記
蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する
内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上
記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧
を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管
において、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加
端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、こ
の導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広が
る所定領域に塗布された絶縁膜とを備え、前記絶縁膜が
硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合
物の少なくとも一方と、有機系メチルシリコンレジンと
有機系メチルフェニルシリコンレジンの少なくとも一方
とを用いて硬化させた複合レジンの塗布膜で構成されて
なり、前記複合レジン片を四塩化炭素に溶解させたとき
に未溶解レジン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，
長さ１０μｍ〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲
となる塗膜を用い、かつ、前記未溶解レジンの主要赤外
線吸収ピークが、３０４２ｃｍ-1〜３０６２ｃｍ-1、２
９５０ｃｍ-1〜２９７０ｃｍ-1（好ましくは２９６２．
１ｃｍ-1，２９５５ｃｍ-1）、１４２４．５ｃｍ-1、１
２５０ｃｍ-1〜１２７０ｃｍ-1（好ましくは１２５１．
４ｃｍ-1，１２５８．１ｃｍ-1，１２６４．７ｃ
ｍ-1）、１０００ｃｍ-1〜１１２０ｃｍ-1（好ましくは
１００５．１ｃｍ-1，１０１８．４ｃｍ-1，１０７８．
４ｃｍ-1，１０９２．３ｃｍ-1，１１０５ｃｍ-1，１１
０５．１ｃｍ-1，１１１１．６ｃｍ-1，１１１８．３ｃ
ｍ-1）、９０５．３ｃｍ-1，８５２ｃｍ-1，８４０ｃｍ
-1〜８５６ｃｍ-1、および７４０ｃｍ-1〜７７５ｃｍ-1
（好ましくは７４６．３ｃｍ-1，７５２．２ｃｍ-1，７
５８．８ｃｍ-1，７７２．２ｃｍ-1）等からなるごとく
硬化させた塗膜を用いたことを特徴とする。
ネルおよびネックを連接してなる真空容器と、上記フェ
ースパネル内面に塗布した蛍光面と、上記ネック内に収
納した電子銃と、上記ファンネル内面に塗布され、上記
蛍光面および上記電子銃の高圧電極に高電圧を接続する
内部導電膜と、上記内部導電膜に一端を接続し他端を上
記ファンネルの外壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧
を供給する高圧印加端子とを少なくとも有する陰極線管
において、前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加
端子の他端を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、こ
の導電膜の一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広が
る所定領域に塗布された絶縁膜とを備え、前記絶縁膜が
硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系のチタン化合
物の少なくとも一方と、有機系メチルシリコンレジンと
有機系メチルフェニルシリコンレジンの少なくとも一方
とを用いて硬化させた複合レジンの塗布膜で構成されて
なり、前記複合レジン片を四塩化炭素に溶解させたとき
に未溶解レジン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，
長さ１０μｍ〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲
となる塗膜を用い、かつ、前記未溶解レジンの主要赤外
線吸収ピークが、３０４２ｃｍ-1〜３０６２ｃｍ-1、２
９５０ｃｍ-1〜２９７０ｃｍ-1（好ましくは２９６２．
１ｃｍ-1，２９５５ｃｍ-1）、１４２４．５ｃｍ-1、１
２５０ｃｍ-1〜１２７０ｃｍ-1（好ましくは１２５１．
４ｃｍ-1，１２５８．１ｃｍ-1，１２６４．７ｃ
ｍ-1）、１０００ｃｍ-1〜１１２０ｃｍ-1（好ましくは
１００５．１ｃｍ-1，１０１８．４ｃｍ-1，１０７８．
４ｃｍ-1，１０９２．３ｃｍ-1，１１０５ｃｍ-1，１１
０５．１ｃｍ-1，１１１１．６ｃｍ-1，１１１８．３ｃ
ｍ-1）、９０５．３ｃｍ-1，８５２ｃｍ-1，８４０ｃｍ
-1〜８５６ｃｍ-1、および７４０ｃｍ-1〜７７５ｃｍ-1
（好ましくは７４６．３ｃｍ-1，７５２．２ｃｍ-1，７
５８．８ｃｍ-1，７７２．２ｃｍ-1）等からなるごとく
硬化させた塗膜を用いたことを特徴とする。
【００１１】さらに、本発明は、前記未溶解レジン片の
表面の凹凸が０．２μｍ〜１５μｍ、前記表面の凹凸の
大きさ若しくは長さが０．１μｍ〜３０μｍとなるごと
く硬化させた塗膜としたことを特徴とする。
表面の凹凸が０．２μｍ〜１５μｍ、前記表面の凹凸の
大きさ若しくは長さが０．１μｍ〜３０μｍとなるごと
く硬化させた塗膜としたことを特徴とする。
【００１２】
【作用】上記本発明の構成とした絶縁膜の硬化レジンの
量およびこのレジンの大きさや表面形状等を最適化によ
り、当該高圧端子部（キャビティ部）の絶縁膜に濡れ布
を被せ、室温で２４時間放置後、前記濡れ布を取り除い
てブラウン管に２５ＫＶを印加したところ、キャビティ
部に生じる誘起電圧が１ＫＶ以下となり、高電圧印加時
の絶縁特性にバラツキのない塗膜が得られると共に、レ
ジンの塗膜の密着性や光沢性も良好であった。
量およびこのレジンの大きさや表面形状等を最適化によ
り、当該高圧端子部（キャビティ部）の絶縁膜に濡れ布
を被せ、室温で２４時間放置後、前記濡れ布を取り除い
てブラウン管に２５ＫＶを印加したところ、キャビティ
部に生じる誘起電圧が１ＫＶ以下となり、高電圧印加時
の絶縁特性にバラツキのない塗膜が得られると共に、レ
ジンの塗膜の密着性や光沢性も良好であった。
【００１３】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【００１４】図１は本発明による陰極線管の１実施例を
説明するカラー陰極線管の断面図であって、１はフェー
スパネル、２は蛍光面、３はマスクフレーム、４はシャ
ドウマスク、５は内部磁気遮蔽体、６はファンネル、７
はネック、８は電子銃、９は高圧印加端子（キャビテ
ィ）、１０は偏向ヨーク、１１はパネルピン、１２はシ
ャドウマスク懸架スプリング、１３はフリット接合部、
１４は内部導電膜である。
説明するカラー陰極線管の断面図であって、１はフェー
スパネル、２は蛍光面、３はマスクフレーム、４はシャ
ドウマスク、５は内部磁気遮蔽体、６はファンネル、７
はネック、８は電子銃、９は高圧印加端子（キャビテ
ィ）、１０は偏向ヨーク、１１はパネルピン、１２はシ
ャドウマスク懸架スプリング、１３はフリット接合部、
１４は内部導電膜である。
【００１５】同図において、フェースパネル１の内面に
は蛍光体が被覆形成されて蛍光面を形成しており、フェ
ースパネル１の内側面に埋設したパネルピン１１に懸架
スプリング１２を介してマスクフレーム３が取り付けら
れている。
は蛍光体が被覆形成されて蛍光面を形成しており、フェ
ースパネル１の内側面に埋設したパネルピン１１に懸架
スプリング１２を介してマスクフレーム３が取り付けら
れている。
【００１６】このマスクフレーム３にはシャドウマスク
４と内部磁気遮蔽体５が溶接等で固着されている。
４と内部磁気遮蔽体５が溶接等で固着されている。
【００１７】フェースパネル１とファンネル６とはフリ
ット接合部１３でフリットガラスにより接合固着されて
おり、このファンネル６に連接するネック７の内部に複
数の電子ビームを発射する電子銃８が収納されている。
ット接合部１３でフリットガラスにより接合固着されて
おり、このファンネル６に連接するネック７の内部に複
数の電子ビームを発射する電子銃８が収納されている。
【００１８】そして、電子銃８から発射された電子ビー
ムは偏向ヨーク１０で発生される偏向磁界を通過して水
平と垂直の両方向に偏向され、シャドウマスク４で色選
別された後蛍光面２に射突して画像を再生する。
ムは偏向ヨーク１０で発生される偏向磁界を通過して水
平と垂直の両方向に偏向され、シャドウマスク４で色選
別された後蛍光面２に射突して画像を再生する。
【００１９】陰極線管のこの動作において、電子銃８と
蛍光面２には高圧印加端子９から与えられる高電圧が内
部導電膜１４を介して供給され、電子銃の集束，加速レ
ンズ形成電圧と蛍光面の陽極電圧として印加される。
蛍光面２には高圧印加端子９から与えられる高電圧が内
部導電膜１４を介して供給され、電子銃の集束，加速レ
ンズ形成電圧と蛍光面の陽極電圧として印加される。
【００２０】図２は本発明の１実施例であるカラー陰極
線管における高圧印加端子の構造を説明する模式図であ
って、（ａ）は上面図、（ｂ）は断面図である。
線管における高圧印加端子の構造を説明する模式図であ
って、（ａ）は上面図、（ｂ）は断面図である。
【００２１】同図において、６１は陰極線管のファンネ
ル壁、９は高圧印加端子、９１は貫通導体、９ａは黒鉛
からなる導電膜、９ｂは絶縁膜、１４はファンネル６の
内壁に塗布された内部導電膜である。
ル壁、９は高圧印加端子、９１は貫通導体、９ａは黒鉛
からなる導電膜、９ｂは絶縁膜、１４はファンネル６の
内壁に塗布された内部導電膜である。
【００２２】この高圧印加端子９は、ファンネル壁６１
を貫通して内部導電膜１４に一端を接続し、他端には外
部高圧電源からの高圧給電キャップを結合する凹部を有
すると共に黒鉛等の導電膜９ａが塗布されている。
を貫通して内部導電膜１４に一端を接続し、他端には外
部高圧電源からの高圧給電キャップを結合する凹部を有
すると共に黒鉛等の導電膜９ａが塗布されている。
【００２３】そして、この導電膜９ａの一部周囲に重畳
して、当該導電膜９ａの外周に広がる所定領域に塗布さ
れた絶縁膜９ｂが設けられている。
して、当該導電膜９ａの外周に広がる所定領域に塗布さ
れた絶縁膜９ｂが設けられている。
【００２４】上記絶縁膜９ｂは、硬化触媒として有機系
の錫化合物と有機系のチタン化合物とを含むと共に、有
機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニル
シリコンレジンとの複合レジンの塗布膜で構成されてな
る。
の錫化合物と有機系のチタン化合物とを含むと共に、有
機系のメチルシリコンレジンと有機系のメチルフェニル
シリコンレジンとの複合レジンの塗布膜で構成されてな
る。
【００２５】上記のごとく構成した高圧印加端子構造を
備えた陰極線管は、導電膜９ａとの密着性がよく、光沢
性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁
特性の劣化がない。
備えた陰極線管は、導電膜９ａとの密着性がよく、光沢
性も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁
特性の劣化がない。
【００２６】上記絶縁膜９ｂとなる塗膜を形成する塗液
として、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独ま
たは有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メ
チルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレ
ジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒と
して使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物
と有機系のチタン化合物とを１：０．４とし、かつ硬化
後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の
含有量を０．１〜７％、および有機系のチタン化合物に
チタン含有量が０．５〜４％となる有機系のメチルシリ
コンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機
系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何
れかからなる溶液を調整する。
として、有機系のメチルフェニルシリコンレジン単独ま
たは有機系のメチルフェニルシリコンレジンと有機系メ
チルシリコンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレ
ジンとの複合レジンの何れかからなり、その硬化触媒と
して使用する有機金属系化合物の内の有機系の錫化合物
と有機系のチタン化合物とを１：０．４とし、かつ硬化
後の塗膜の状態でそれぞれ前記有機系の錫化合物の錫の
含有量を０．１〜７％、および有機系のチタン化合物に
チタン含有量が０．５〜４％となる有機系のメチルシリ
コンレジンまたは有機系のメチルシリコンレジンと有機
系のメチルフェニルシリコンレジンとの複合レジンの何
れかからなる溶液を調整する。
【００２７】この溶液を塗液として、前記ファンネル６
外壁に露呈する前記高圧印加端子９の他端を覆ってその
周囲に塗布された導電膜９ａの一部周囲に重畳させて当
該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布する。これを硬
化させることによって導電膜９ａとの密着性がよく、均
一な膜厚と局所的剥離もなく、かつ光沢性も確保でき、
季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特性の劣化がな
い絶縁膜を得ることができる。
外壁に露呈する前記高圧印加端子９の他端を覆ってその
周囲に塗布された導電膜９ａの一部周囲に重畳させて当
該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布する。これを硬
化させることによって導電膜９ａとの密着性がよく、均
一な膜厚と局所的剥離もなく、かつ光沢性も確保でき、
季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特性の劣化がな
い絶縁膜を得ることができる。
【００２８】また、上記塗膜の状態で四塩化炭素（ＣＣ
ｌ4 ）に溶解しない有機系錫化合物とチタン化合物を含
む有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチル
シリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジ
ンとの複合レジンの含有量が０．５〜７．５％となるよ
うに調整し、これを導電膜９ａの一部周囲に重畳させて
当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、硬化させ
ることによって、導電膜９ａとの密着性がよく、光沢性
も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特
性の劣化がない絶縁膜を得ることができる。
ｌ4 ）に溶解しない有機系錫化合物とチタン化合物を含
む有機系のメチルシリコンレジンまたは有機系のメチル
シリコンレジンと有機系のメチルフェニルシリコンレジ
ンとの複合レジンの含有量が０．５〜７．５％となるよ
うに調整し、これを導電膜９ａの一部周囲に重畳させて
当該導電膜の外周に広がる所定領域に塗布し、硬化させ
ることによって、導電膜９ａとの密着性がよく、光沢性
も確保でき、季節変化や使用環境の変化にもその絶縁特
性の劣化がない絶縁膜を得ることができる。
【００２９】図３はシリコンレジンの塗膜中のＳｎ含有
量と高圧印加端子部分の耐電圧の関係の説明図であっ
て、横軸にＳｎの含有量（ｗｔ％）、縦軸に耐電圧（Ｋ
Ｖ）を示す。
量と高圧印加端子部分の耐電圧の関係の説明図であっ
て、横軸にＳｎの含有量（ｗｔ％）、縦軸に耐電圧（Ｋ
Ｖ）を示す。
【００３０】同図の特性試験は、高圧印加端子部に濡れ
布を被せて室温（１９〜２０°）、２４時間放置後、上
記濡れ布を取り除き、陰極線管に２５ｋＶを印加した際
に上記高圧印加端子に生じる誘起電圧を測定したもので
ある。なお、誘起電圧は、正常特性の陰極線管では１Ｋ
Ｖ以下とし、１ＫＶを越えるものは特性異常の陰極線管
とした。
布を被せて室温（１９〜２０°）、２４時間放置後、上
記濡れ布を取り除き、陰極線管に２５ｋＶを印加した際
に上記高圧印加端子に生じる誘起電圧を測定したもので
ある。なお、誘起電圧は、正常特性の陰極線管では１Ｋ
Ｖ以下とし、１ＫＶを越えるものは特性異常の陰極線管
とした。
【００３１】同図に示されたように、Ｓｎの含有量がＣ
で示した範囲では誘起電圧が１ＫＶ以下となり、正常な
耐電圧特性を維持できる一方、Ｄで示した含有量の範囲
では誘起電圧が１ＫＶを越え、絶縁膜に剥がれをもたら
す結果を招く。
で示した範囲では誘起電圧が１ＫＶ以下となり、正常な
耐電圧特性を維持できる一方、Ｄで示した含有量の範囲
では誘起電圧が１ＫＶを越え、絶縁膜に剥がれをもたら
す結果を招く。
【００３２】図４は四塩化炭素に溶解しないレジン−四
塩化炭素の混合物の外観図であって、４１はガラス製フ
ラスコ、４２は四塩化炭素、４３は四塩化炭素に溶解し
ないレジン片である。
塩化炭素の混合物の外観図であって、４１はガラス製フ
ラスコ、４２は四塩化炭素、４３は四塩化炭素に溶解し
ないレジン片である。
【００３３】図５は四塩化炭素に溶解しないレジンの大
きさの一例の説明図であり、（ａ），（ｂ），（ｃ）共
に、その大きさは幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１０μｍ
〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲にある。
きさの一例の説明図であり、（ａ），（ｂ），（ｃ）共
に、その大きさは幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１０μｍ
〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲にある。
【００３４】図６は四塩化炭素に溶解しないレジンの化
学種を示す赤外分析結果の一例の説明図であって、横軸
に波長（ｃｍ-1）を、縦軸に吸光度（−ｌｏｇＴ）を取
って示す。
学種を示す赤外分析結果の一例の説明図であって、横軸
に波長（ｃｍ-1）を、縦軸に吸光度（−ｌｏｇＴ）を取
って示す。
【００３５】図示したように、波長が３０６２．０ｃｍ
-1，３０４２．０ｃｍ-1，２９５５．５ｃｍ-1，１５４
２．２ｃｍ-1，１４２４．５ｃｍ-1，１２５８．１ｃｍ
-1，１１１８．３ｃｍ-1，１００５．１ｃｍ-1，９０
５．３ｃｍ-1、等にピークが存在する。
-1，３０４２．０ｃｍ-1，２９５５．５ｃｍ-1，１５４
２．２ｃｍ-1，１４２４．５ｃｍ-1，１２５８．１ｃｍ
-1，１１１８．３ｃｍ-1，１００５．１ｃｍ-1，９０
５．３ｃｍ-1、等にピークが存在する。
【００３６】図７は四塩化炭素に溶解しないレジンの表
面形状の一例の説明図であって、（ａ），（ｂ），
（ｃ）共に、表面の凹凸の高さは０．２μｍ〜１５μ
ｍ、凹凸の長さは０．１μｍ〜３０μｍの範囲にあるこ
とが分る。
面形状の一例の説明図であって、（ａ），（ｂ），
（ｃ）共に、表面の凹凸の高さは０．２μｍ〜１５μ
ｍ、凹凸の長さは０．１μｍ〜３０μｍの範囲にあるこ
とが分る。
【００３７】以上の試験結果からわかるように、本発明
における絶縁膜を形成する塗膜中のＳｎの含有量、Ｔｉ
の含有量、四塩化炭素に溶解しないレジンの含有量を前
記数値範囲に選定することによって、所要の特性をもつ
陰極線管を得ることができるものである。
における絶縁膜を形成する塗膜中のＳｎの含有量、Ｔｉ
の含有量、四塩化炭素に溶解しないレジンの含有量を前
記数値範囲に選定することによって、所要の特性をもつ
陰極線管を得ることができるものである。
【００３８】なお、以上の実施例はカラー陰極線管の高
圧印加端子の絶縁膜に適用したものであるが、本発明は
これに限らずモノクロ陰極線管、投写型陰極線管、その
他の真空管、あるいは高圧端子を絶縁する必要のある各
種デバイスの絶縁膜に適用できるものであることは言う
までもない。
圧印加端子の絶縁膜に適用したものであるが、本発明は
これに限らずモノクロ陰極線管、投写型陰極線管、その
他の真空管、あるいは高圧端子を絶縁する必要のある各
種デバイスの絶縁膜に適用できるものであることは言う
までもない。
【００３９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有機系メチルシリコンレジンまたは有機系メチルシリコ
ンレジンと有機系メチルフェニルシリコン系のレジンと
の複合レジンの硬化触媒として有機系Ｓｎ化合物と有機
系化合物を含有させることにより、高圧印加端子に設け
た導電膜との密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変
化や使用環境の変化にもその剥がれ等による絶縁特性の
劣化がない高品質の絶縁膜を形成することができ、この
絶縁膜を有する高圧印加端子を備えた優れた機能のカラ
ー陰極線管を提供することができる。
有機系メチルシリコンレジンまたは有機系メチルシリコ
ンレジンと有機系メチルフェニルシリコン系のレジンと
の複合レジンの硬化触媒として有機系Ｓｎ化合物と有機
系化合物を含有させることにより、高圧印加端子に設け
た導電膜との密着性がよく、光沢性も確保でき、季節変
化や使用環境の変化にもその剥がれ等による絶縁特性の
劣化がない高品質の絶縁膜を形成することができ、この
絶縁膜を有する高圧印加端子を備えた優れた機能のカラ
ー陰極線管を提供することができる。
【図１】本発明による陰極線管の１実施例を説明する断
面図である。
面図である。
【図２】本発明による陰極線管における高圧印加端子の
構造の１例を説明する模式図である。
構造の１例を説明する模式図である。
【図３】シリコンレジンの塗膜中のＳｎ含有量と高圧印
加端子部分の耐電圧の関係の説明図である。
加端子部分の耐電圧の関係の説明図である。
【図４】四塩化炭素に溶解しないレジン−四塩化炭素の
混合物の外観図である。
混合物の外観図である。
【図５】四塩化炭素に溶解しないレジンの大きさの一例
の説明図である。
の説明図である。
【図６】四塩化炭素に溶解しないレジンの化学種を示す
赤外分析結果の一例の説明図である。
赤外分析結果の一例の説明図である。
【図７】四塩化炭素に溶解しないレジンの表面形状の一
例の説明図である。
例の説明図である。
１ フェースパネル ２ 蛍光面 ３ マスクフレーム ４ シャドウマスク ５ 内部磁気遮蔽体 ６ ファンネル ７ ネック ８ 電子銃 ９ 高圧印加端子 １０ 偏向ヨーク １１ パネルピン １２ シャドウマスク懸架スプリング １３ フリット接合部 １４ 内部導電膜 ６１ 陰極線管のファンネル壁 ９１ 貫通導体 ９ａ 黒鉛からなる導電膜 ９ｂ 絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 澄子 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 染田 弘子 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 川越 弘美 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内
Claims (3)
- 【請求項１】フェースパネルとファンネルおよびネック
を連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に
塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、
上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記
電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上
記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外
壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印
加端子とを少なくとも有する陰極線管において、 前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端
を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、この導電膜の
一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域
に塗布された絶縁膜とを備え、 前記絶縁膜が硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系
のチタン化合物の少なくとも一方と、有機系メチルシリ
コンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンの少
なくとも一方とを用いて硬化させた複合レジンの塗布膜
で構成されてなり、 前記複合レジン片を四塩化炭素に溶解させたときに未溶
解レジン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１
０μｍ〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲となる
塗膜を用いたことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項２】フェースパネルとファンネルおよびネック
を連接してなる真空容器と、上記フェースパネル内面に
塗布した蛍光面と、上記ネック内に収納した電子銃と、
上記ファンネル内面に塗布され、上記蛍光面および上記
電子銃の高圧電極に高電圧を接続する内部導電膜と、上
記内部導電膜に一端を接続し他端を上記ファンネルの外
壁に露呈して上記内部導電膜に高電圧を供給する高圧印
加端子とを少なくとも有する陰極線管において、 前記ファンネル外壁に露呈する前記高圧印加端子の他端
を覆ってその周囲に塗布された導電膜と、この導電膜の
一部周囲に重畳して当該導電膜の外周に広がる所定領域
に塗布された絶縁膜とを備え、 前記絶縁膜が硬化触媒として有機系の錫化合物と有機系
のチタン化合物の少なくとも一方と、有機系メチルシリ
コンレジンと有機系メチルフェニルシリコンレジンの少
なくとも一方とを用いて硬化させた複合レジンの塗布膜
で構成されてなり、 前記複合レジン片を四塩化炭素に溶解させたときに未溶
解レジン片の大きさが、幅１０μｍ〜１１ｍｍ，長さ１
０μｍ〜５ｃｍ，厚さ５μｍ〜０．９ｍｍの範囲となる
塗膜を用い、 かつ、前記未溶解レジンの主要赤外線吸収ピークが、３
０４２ｃｍ-1〜３０６２ｃｍ-1、２９５０ｃｍ-1〜２９
７０ｃｍ-1（好ましくは２９６２．１ｃｍ-1，２９５５
ｃｍ-1）、１４２４．５ｃｍ-1、１２５０ｃｍ-1〜１２
７０ｃｍ-1（好ましくは１２５１．４ｃｍ-1，１２５
８．１ｃｍ-1，１２６４．７ｃｍ-1）、１０００ｃｍ-1
〜１１２０ｃｍ-1（好ましくは１００５．１ｃｍ-1，１
０１８．４ｃｍ-1，１０７８．４ｃｍ-1，１０９２．３
ｃｍ-1，１１０５ｃｍ-1，１１０５．１ｃｍ-1，１１１
１．６ｃｍ-1，１１１８．３ｃｍ-1）、９０５．３ｃｍ
-1，８５２ｃｍ-1，８４０ｃｍ-1〜８５６ｃｍ-1、およ
び７４０ｃｍ-1〜７７５ｃｍ-1（好ましくは７４６．３
ｃｍ-1，７５２．２ｃｍ-1，７５８．８ｃｍ-1，７７
２．２ｃｍ-1）等からなるごとく硬化させた塗膜を用い
たことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項３】請求項１または２において、前記未溶解レ
ジン片の表面の凹凸が０．２μｍ〜１５μｍ、前記表面
の凹凸の大きさ若しくは長さが０．１μｍ〜３０μｍと
なるごとく硬化させた塗膜としたことを特徴とする陰極
線管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18158993A JPH0737531A (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | 陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18158993A JPH0737531A (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | 陰極線管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0737531A true JPH0737531A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16103457
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18158993A Pending JPH0737531A (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | 陰極線管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0737531A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8052355B2 (en) | 2006-10-03 | 2011-11-08 | Denso Corporation | Cutting tool and processing method by the same |
-
1993
- 1993-07-22 JP JP18158993A patent/JPH0737531A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8052355B2 (en) | 2006-10-03 | 2011-11-08 | Denso Corporation | Cutting tool and processing method by the same |
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